JP4567484B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

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Description

本願発明は、いわゆる動電型の電気音響変換器に関するものである。
一般に、動電型スピーカ等の動電型の電気音響変換器は、例えば「特許文献1」に記載されているように、ダイアフラムと、このダイアフラムの下面に固定されたボイスコイルと、ダイアフラムの外周縁部を固定支持するフレームとを備えた構成となっている。
その際「特許文献2」には、ダイアフラムにおけるボイスコイルとの固定部よりも外周側に位置するサブドーム部に、ボイスコイルとの固定部まで延びる多数の細溝が形成された小型の電気音響変換器が記載されている。
特開2002−152885号公報 特開平8−140183号公報
小型の電気音響変換器は、携帯電話機等の外部機器に搭載されることが多いが、その外形形状を略長方形に設定すれば、外部機器への搭載性を高めることができる。
このような構成を採用した場合において、音響特性を高めるべくダイアフラムのサイズを大きくしようとすると、ダイアフラムの外形形状およびボイスコイルの巻回形状についても略長方形に設定されることとなる。その際、ボイスコイルのコイル端末を、ボイスコイルの短辺部分とダイアフラムの外周縁部との間において端子部材に導通固定することが、電気音響変換器を細長い形状に維持する上で好ましい。
しかしながら、このようにした場合、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部の近傍領域は、その長辺部分との固定部の近傍領域に比して剛性が大幅に低下してしまうので、所要の振動特性を確保しにくくなり、再生帯域が狭くなってしまう、という問題がある。また、このようにダイアフラムの外形形状を略長方形に設定した場合には、ボイスコイルの内周側の背圧空間の容積を十分に確保しにくくなるので、音圧を十分に高めることができにくくなってしまう、という問題もある。さらに、一般に動電型の電気音響変換器においては、ボイスコイルの下端部を収容するための磁気間隙を有する磁気回路ユニットが設けられるが、この磁気回路ユニットとボイスコイルとの隙間は磁気効率の面から狭く設定されているので、この隙間を通じてボイスコイルの内側空間と外側空間とを空気が行き来する際に大きな圧力が生じてしまい、これにより背圧が高くなってしまう、という問題もある。
一方、このようにダイアフラムの外形形状およびボイスコイルの巻回形状が略長方形に設定された電気音響変換器において、上記「特許文献2」に記載されているように、ダイアフラムのサブドーム部にボイスコイルとの固定部まで延びる多数の細溝が形成された構成とすれば、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部の近傍領域の剛性を高めることができる。しかしながら、このようにした場合には、サブドーム部自体の剛性も高くなってしまうので、その振動限界に余裕がなくなり、かえって音響特性を低下させてしまうおそれがある、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、略長方形の外形形状を有する動電型の電気音響変換器において、再生帯域の拡大および音圧の向上を図ることができる電気音響変換器を提供することを目的とするものである。
本願発明は、ダイアフラムの所定部位にビードを形成することにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る電気音響変換器は、
ダイアフラムと、このダイアフラムの下面に固定されたボイスコイルと、上記ダイアフラムの外周縁部を固定支持するフレームと、を備えてなる電気音響変換器において、
上記ダイアフラムの外形形状が略長方形に設定されるとともに、上記ボイスコイルの巻回形状が、上記ダイアフラムの外周縁部と所定間隔をおいた略長方形に設定されており、
上記ボイスコイルの短辺部分と上記ダイアフラムの外周縁部との間隔が、上記ボイスコイルの長辺部分と上記ダイアフラムの外周縁部との間隔よりも大きい値に設定されており、
上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルの短辺部分との固定部に、上記ボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させる少なくとも1つのビードが形成されており、
上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルの長辺部分との固定部が、平面状に延びる平面部として形成されており、これら各平面部において上記ボイスコイルと接着固定されている、ことを特徴とするものである。
上記「少なくとも1つのビード」は、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部において、ボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させるように形成されたものであれば、その断面形状や形成個数等の具体的な構成は特に限定されるものではない。
上記構成に示すように、本願発明に係る電気音響変換器は、動電型の電気音響変換器として構成されているが、そのダイアフラムが略長方形の外形形状を有しているので、電気音響変換器を細長く形成することができ、これにより携帯電話機等の外部機器への搭載性を高めることができる。
また、本願発明に係る電気音響変換器は、そのボイスコイルの巻回形状がダイアフラムの外周縁部と所定間隔をおいた略長方形に設定されているが、その際、ボイスコイルの短辺部分とダイアフラムの外周縁部との間隔は、ボイスコイルの長辺部分とダイアフラムの外周縁部との間隔よりも大きい値に設定されているので、ボイスコイルのコイル端末を、ボイスコイルの短辺部分とダイアフラムの外周縁部との間において端子部材に導通固定することが容易に可能となり、これにより電気音響変換器を細長い形状に維持することができる。
一方、このような構成を採用した場合には、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部の近傍領域の剛性を十分に確保しにくくなるが、本願発明に係る電気音響変換器においては、そのダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部に、ボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させる少なくとも1つのビードが形成されているので、この固定部の近傍領域の剛性向上を図ることができ、これにより所要の振動特性を確保して再生帯域の拡大を図ることができる。
また、これら少なくとも1つのビードにより、ボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させるようになっているので、ボイスコイルの内周側の背圧空間の容積が小さくても、これをボイスコイルの外周側の背圧空間と連通させることにより、ボイスコイルと磁気回路ユニットとの隙間のみでボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させる構成とした場合に比べ、空気がボイスコイルの内側空間と外側空間と行き来する際の圧力を低く抑えることができる。そしてこれにより、内側空間および外側空間を1つの背圧空間として扱うことができるので、背圧空間の容積を十分に確保することができ、これにより音圧を十分に高めることができる。
このように本願発明によれば、動電型の電気音響変換器において、再生帯域の拡大および音圧の向上を図ることができる。
上記構成において、ダイアフラムにおけるボイスコイルとの固定部よりも内周側に位置する部分を、上方へ膨出する上方膨出部として形成された構成とするとともに、ダイアフラムにおけるボイスコイルとの固定部よりも外周側の位置に、上方へ立ち上がる立壁部が形成された構成とした上で、各ビードを上方膨出部から立壁部の近くまで延びるように形成すれば、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部の近傍領域の剛性を一層向上させることができる。あるいは、各ビードを上方膨出部から立壁部まで延びるように形成した場合においても、ダイアフラムにおけるボイスコイルの短辺部分との固定部の近傍領域の剛性を一層向上させることができる。
このようにした場合において、ダイアフラムを、中央振動部とこの中央振動部の外周縁部に接合された環状振動部とからなる構成とし、これら中央振動部と環状振動部との接合が上記立壁部よりも外周側の位置で行われている構成とすれば、ダイアフラムを、その中央振動部と環状振動部とで互いに異なる材質や膜厚で構成することができるので、ボイスコイルとの固定部を有する中央振動部の剛性を高めることができる一方、環状振動部の剛性を低く抑えることができる。そしてこれにより、中央振動部に異常振動を生じさせてしまうことなく環状振動部の振動限界に余裕を持たせることができるので、最低共振周波数の上昇を抑えて再生帯域を十分広く確保することができ、これにより電気音響変換器の音響特性を一層高めることができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る電気音響変換器10を、上向きに配置した状態で示す平面図である。また、図2は、図1のII-II 線断面図であり、図3は、図1のIII-III 線断面図である。
これらの図に示すように、この電気音響変換器10は、小型の動電型スピーカであって、携帯電話機等の外部機器に搭載された状態で使用されるようになっている。この電気音響変換器10は、平面視において略長方形の外形形状を有しており、その長辺方向の幅は20mm程度、短辺方向の幅は10mm程度の値に設定されている。
この電気音響変換器10は、ダイアフラム12と、このダイアフラム12の下面に固定されたボイスコイル14と、ダイアフラム12の外周縁部12aを固定支持するフレーム16と、ボイスコイル14の下端部を収容する磁気間隙が形成された磁気回路ユニット18と、ダイアフラム12を上方側から覆うカバー20と、フレーム16に固定された1対の端子部材22とを備えてなっている。
図4は、図3のIV部詳細図であり、図5は、ダイアフラム12を単品で示す平面図である。
これらの図にも示すように、ダイアフラム12は、中央振動部12Aと環状振動部12Bとからなり、電気音響変換器10の外形形状よりも僅かに小さい略長方形の外形形状を有している。中央振動部12Aは、電気音響変換器10の長辺方向に長い略長方形の外形形状を有している。一方、環状振動部12Bは、中央振動部12Aよりもひとまわり大きい略長方形の外形形状を有しており、中央振動部12Aを、その全周にわたって略同じ幅で囲む環状部材として形成されている。そして、この環状振動部12Bは、その内周縁部12Baにおいて中央振動部12Aの外周縁部12Aaに接合されている。
これら中央振動部12Aおよび環状振動部12Bは、いずれも光透過性を有する部材で構成されており、その際、環状振動部12Bは中央振動部12Aよりも剛性が低い部材で構成されている。具体的には、中央振動部12Aは、例えば50μm程度の膜厚を有するポリエーテルイミド等の硬質樹脂部材で構成されており、環状振動部12Bは、例えば100μm程度の膜厚を有するポリウレタン等の軟質樹脂部材で構成されている。
これら中央振動部12Aと環状振動部12Bとの接合は、光硬化型接着剤Aを用いた接着により行われている。すなわち、この接合は、中央振動部12Aの外周縁部12Aaの上面に、可視光照射により硬化する光硬化型接着剤Aを塗布した後に、この外周縁部12Aaに環状振動部12Bの内周縁部12Baを上方側から重ね合わせた状態で、上方から(あるいは下方から)可視光を照射することにより行われている。
ダイアフラム12に対するボイスコイル14の固定は、その中央振動部12Aと環状振動部12Bとの接合部から内周側に離れた位置において、上記光硬化型接着剤Aを用いた接着により行われている。
ボイスコイル14は、その巻回形状が略長方形に設定されている。その際、ボイスコイル14の長辺部分14Aは、中央振動部12Aの外周縁部12Aaの内周側近傍において該外周縁部12Aaと平行に直線状に延びている。一方、ボイスコイル14の短辺部分14Bは、中央振動部12Aの外周縁部12Aaから内周側にある程度離れた位置において、外周側へ緩やかに膨らむようにして円弧状に延びている。そして、このボイスコイル14の1対のコイル端末14aは、該ボイスコイル14における一方の長辺部分14Aの両端部に位置する1対のコーナ部から1対の短辺部分14Bの外周側へ向けて延出している。
中央振動部12Aにおいてボイスコイル14との固定位置よりも内周側に位置する部分は、上方へ膨出する上方膨出部12Abとして形成されている。この上方膨出部12Abは、電気音響変換器10の長辺方向に関しては直線状の断面形状を有する一方、その短辺方向に関しては上方側へ緩やかに膨らむ円弧状の断面形状を有している。そして、この上方膨出部12Abの外周縁部は、ボイスコイル14の長辺部分14Aに沿った1対の直線状立壁部12Ab1と、その短辺部分14Bに沿った1対の円弧状立壁部12Ab2として形成されている。
この中央振動部12Aにおいて上方膨出部12Abの外周側に位置する環状部分は、ボイスコイル14の上端面と当接する平面部12Acとして形成されている。この平面部12Acにおいて上方膨出部12Abの直線状立壁部12Ab1に隣接する長辺部分12Ac1は、ボイスコイル14の巻回厚さよりもやや広い幅で形成されており、その幅方向中央部においてボイスコイル14との接着固定が行われている。一方、この平面部12Acにおいて上方膨出部12Abの円弧状立壁部12Ab2に隣接する短辺部分12Ac2は、ボイスコイル14の巻回厚さよりもかなり広い幅で形成されており、その内周縁部においてボイスコイル14との接着固定が行われている。
中央振動部12Aの平面部12Acにおける各短辺部分12Ac2には、3つのビード12Adが形成されている。これら3つのビード12Adは、いずれも台形状の断面形状を有しており、電気音響変換器10の短辺方向に等間隔をおいてその長辺方向に延びている。その際、これら各ビード12bは、上方膨出部12Abの円弧状立壁部12Ab2から中央振動部12Aの外周縁部12Aaの近くまで延びており、これによりボイスコイル14の内側空間と外側空間とを該ボイスコイル14の上方側において連通させるようになっている。
中央振動部12Aの平面部12Acの外周側には、その全周にわたって立壁部12Aeが形成されており、これにより中央振動部12Aの外周縁部12Aaはその平面部12Acよりも一段高くなっている。そしてこれにより、中央振動部12Aと環状振動部12Bとの接合位置を、ボイスコイル14とダイアフラム12との固定位置よりも上方に変位した位置に設定するようになっている。
環状振動部12Bは、その内周縁部12Baとその外周縁部(すなわちダイアフラム12の外周縁部12a)との間の部分が、上向き円弧状の断面形状で環状に延びる上方膨出部12Bbとして形成されている。
フレーム16は、平面視において略長方形の外形形状を有する合成樹脂部材からなり、その外周縁部には、ダイアフラム12の外周縁部12aを固定支持するためのダイアフラム支持部16aが形成されている。このフレーム16には、ボイスコイル14の巻回形状よりもやや大きい略長方形の中央開口部16bが形成されており、この中央開口部16bに磁気回路ユニット18が装着されるようになっている。
1対の端子部材22は、インサート成形によりフレーム16と一体で形成されている。これら1対の端子部材22は、その一部が、フレーム16において中央開口部16bの長辺方向両側に位置する底壁部の上面に露出するランド部として形成されており、また、図示しない他の一部が、フレーム16の外面に露出するように形成されている。そして、これら各端子部材22のランド部に対して、ボイスコイル14から延出する各コイル端末14aが、熱圧着等により導通固定されている。
カバー20は、略逆トレー状に形成された鋼板で構成されており、平面視において略長方形の外形形状を有している。そして、このカバー20は、その外周縁部20aにおいて、フレーム16のダイアフラム支持部16aに固定支持されたダイアフラム12の外周縁部12aに対して、通常の接着剤Bで接着固定されている。この通常の接着剤Bとしては、シアノアクリレート系の瞬間接着剤や、空気中の水分により硬化する接着剤や、溶剤を気化させて接着する接着剤等が採用可能である。なお、カバー20には、その複数箇所に放音孔20bが形成されている。
磁気回路ユニット18は、略U字状断面で電気音響変換器10の長辺方向に延びる鋼製のベース32と、比較的厚い矩形板状に形成されたマグネット34と、比較的薄い矩形板状に形成された鋼製のヨーク36とからなり、この順序で積層固定されている。そして、この磁気回路ユニット18においては、そのベース32の両側壁部の内面とヨーク36の短辺方向両端面との間に、ボイスコイル14の下端部を収容する1対の磁気間隙が形成されるようになっている。この磁気回路ユニット18は、フレーム16の中央開口部16b内において上下方向の位置決めがされた状態で、該フレーム16に対して上記接着剤Bで接着固定されている。
図6および7は、電気音響変換器10の製造工程を示す側断面図であって、図2および3に対応する断面位置で示す図である。
これらの図に示すように、ダイアフラム12は、その中央振動部12Aと環状振動部12Bとが予め接合されてダイアフラム12として完成した状態で、ボイスコイル14およびフレーム16に対して固定されるようになっている。
その際、ボイスコイル14は、その各コイル端末14aが各端子部材22に予め導通固定された状態で、かつ、受け治具100によりフレーム16に対して所定の位置関係で位置決め支持された状態に維持されるようになっている。そして、この状態で、ボイスコイル14の上端面およびフレーム16のダイアフラム支持部16aに光硬化型接着剤Aをそれぞれ塗布した後、これらボイスコイル14の上端面およびフレーム16のダイアフラム支持部16aにダイアフラム12を載置し、可視光を上方から照射して各光硬化型接着剤Aを硬化させることにより、ボイスコイル14およびフレーム16に対してダイアフラム12を同時に接着固定するようになっている。
以上詳述したように、本実施形態に係る電気音響変換器10は、動電型スピーカとして構成されているが、そのダイアフラム12が略長方形の外形形状を有しているので、電気音響変換器10を細長く形成することができ、これにより携帯電話機等の外部機器への搭載性を高めることができる。
また、本実施形態に係る電気音響変換器10は、そのボイスコイル14の巻回形状がダイアフラム12の外周縁部12aと所定間隔をおいた略長方形に設定されているが、その際、ボイスコイル14の短辺部分14Bとダイアフラム12の外周縁部12aとの間隔は、ボイスコイル14の長辺部分14Aとダイアフラム12の外周縁部12aとの間隔よりも大きい値に設定されているので、ボイスコイル14のコイル端末14aを、ボイスコイル14の短辺部分14Aとダイアフラム12の外周縁部12aとの間において端子部材22に導通固定することが容易に可能となり、これにより電気音響変換器10を細長い形状に維持することができる。
一方、このような構成を採用した場合には、ダイアフラム12におけるボイスコイル14の短辺部分14Bとの固定部の近傍領域の剛性を十分に確保しにくくなるが、本実施形態に係る電気音響変換器10においては、そのダイアフラム12におけるボイスコイル14の短辺部分14Bとの固定部に、ボイスコイル14の内側空間と外側空間とを連通させる3つのビード12Adが形成されているので、この固定部の近傍領域の剛性向上を図ることができ、これにより所要の振動特性を確保して再生帯域の拡大を図ることができる。
また、これら3つのビード12Adにより、ボイスコイル14の内側空間と外側空間とを連通させるように構成されているので、ボイスコイル14の内周側の背圧空間の容積はかなり小さいにもかかわらず、これをボイスコイル14の外周側の背圧空間と連通させることにより、ボイスコイル14と磁気回路ユニット18との隙間のみで内側空間と外側空間とを連通させる構成とした場合に比べ、空気がボイスコイル14の内側空間と外側空間と行き来する際の圧力を低く抑えることができる。そしてこれにより、内側空間および外側空間を1つの背圧空間として扱うことができるので、背圧空間の容積を十分に確保することができ、これにより音圧を十分に高めることができる。
このように本実施形態によれば、動電型の電気音響変換器10において、再生帯域の拡大および音圧の向上を図ることができる。
しかも、本実施形態に係る電気音響変換器10は、そのダイアフラム12におけるボイスコイル14との固定部よりも内周側に位置する部分が、上方へ膨出する上方膨出部12Abとして形成されるとともに、ダイアフラム12におけるボイスコイル14との固定部よりも外周側の位置に、上方へ立ち上がる立壁部12Aeが形成されており、各ビード12Adが上方膨出部12Abにおける円弧状立壁部12Ab2から立壁部12Aeの近くまで延びるように形成されているので、ダイアフラム12におけるボイスコイル14の短辺部分14Bとの固定部の近傍領域の剛性を一層向上させることができる。
また、本実施形態に係る電気音響変換器10は、そのダイアフラム12が、中央振動部12Aとこの中央振動部12Aの外周縁部12Aaに接合された環状振動部12Bとからなり、これら中央振動部12Aと環状振動部12Bとの接合が立壁部よりも外周側の位置で行われているので、ダイアフラム12を、その中央振動部12Aと環状振動部12Bとで互いに異なる材質や膜厚で構成することができる。その際、本実施形態においては、中央振動部12Aが硬質樹脂部材で構成されるとともに、環状振動部12Bが軟質樹脂部材で構成されているので、ボイスコイル14との固定部を有する中央振動部12Aの剛性を高めることができる一方、環状振動部12Bの剛性を低く抑えることができる。そしてこれにより、中央振動部12Aに異常振動を生じさせてしまうことなく環状振動部12Bの振動限界に余裕を持たせることができるので、最低共振周波数の上昇を抑えて再生帯域を十分広く確保することができ、これにより電気音響変換器10の音響特性を一層高めることができる。
上記実施形態においては、3つのビード12Adが、電気音響変換器10の短辺方向に等間隔をおいてその長辺方向に延びているものとして説明したが、図8に示すように、上方膨出部12Abにおける円弧状立壁部12Ab2から立壁部12Aeへ向けて放射状に延びるように形成された構成とすることも可能であり、あるいは図9に示すように、上方膨出部12Abにおける円弧状立壁部12Ab2から立壁部12Aeまで延びるように形成された構成とすることも可能である。そしてこのような構成を採用した場合においても、ダイアフラム12におけるボイスコイル14の短辺部分14Bとの固定部の近傍領域の剛性向上を図ることができる。
なお、上記実施形態においては、電気音響変換器10が最大幅20mm程度の小型スピーカであるものとして説明したが、これ以外の大きさのスピーカである場合、あるいはレシーバ等のようなスピーカ以外の電気音響変換器である場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
本願発明の一実施形態に係る電気音響変換器を、上向きに配置した状態で示す平面図 図1のII-II 線断面図 図1のIII-III 線断面図 図3のIV部詳細図 上記電気音響変換器のダイアフラムを単品で示す平面図 上記電気音響変換器の製造工程を示す側断面図であって、図2に対応する断面位置で示す図 上記電気音響変換器の製造工程を示す側断面図であって、図3に対応する断面位置で示す図 上記実施形態の第1の変形例を示す、図5と同様の図 上記実施形態の第2の変形例を示す、図5と同様の図
符号の説明
10 電気音響変換器
12 ダイアフラム
12a 外周縁部
12A 中央振動部
12Aa 外周縁部
12Ab 上方膨出部
12Ab1 直線状立壁部
12Ab2 円弧状立壁部
12Ac 平面部
12Ac1 長辺部分
12Ac2 短辺部分
12Ad ビード
12Ae 立壁部
12B 環状振動部
12Ba 内周縁部
12Bb 上方膨出部
14 ボイスコイル
14a コイル端末
14A 長辺部分
14B 短辺部分
16 フレーム
16a ダイアフラム支持部
16b 中央開口部
18 磁気回路ユニット
20 カバー
20a 外周縁部
20b 放音孔
22 端子部材
32 ベース
34 マグネット
36 ヨーク
A 光硬化型接着剤
B 接着剤

Claims (4)

  1. ダイアフラムと、このダイアフラムの下面に固定されたボイスコイルと、上記ダイアフラムの外周縁部を固定支持するフレームと、を備えてなる電気音響変換器において、
    上記ダイアフラムの外形形状が略長方形に設定されるとともに、上記ボイスコイルの巻回形状が、上記ダイアフラムの外周縁部と所定間隔をおいた略長方形に設定されており、
    上記ボイスコイルの短辺部分と上記ダイアフラムの外周縁部との間隔が、上記ボイスコイルの長辺部分と上記ダイアフラムの外周縁部との間隔よりも大きい値に設定されており、
    上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルの短辺部分との固定部に、上記ボイスコイルの内側空間と外側空間とを連通させる少なくとも1つのビードが形成されており、
    上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルの長辺部分との固定部が、平面状に延びる平面部として形成されており、これら各平面部において上記ボイスコイルと接着固定されている、ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルとの固定部よりも内周側に位置する部分が、上方へ膨出する上方膨出部として形成されており、
    上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルとの固定部よりも外周側の位置に、上方へ立ち上がる立壁部が形成されており、
    上記各ビードが、上記上方膨出部から上記立壁部の近くまで延びるように形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルとの固定部よりも内周側に位置する部分が、上方へ膨出する上方膨出部として形成されており、
    上記ダイアフラムにおける上記ボイスコイルとの固定部よりも外周側の位置に、上方へ立ち上がる立壁部が形成されており、
    上記各ビードが、上記上方膨出部から上記立壁部まで延びるように形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  4. 上記ダイアフラムが、中央振動部とこの中央振動部の外周縁部に接合された環状振動部とからなり、
    これら中央振動部と環状振動部との接合が、上記立壁部よりも外周側の位置で行われている、ことを特徴とする請求項2または3記載の電気音響変換器。
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