JP2006348794A - 流量制御装置 - Google Patents

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【課題】 オイルポンプの吐出圧が高回転、かつ低圧時においてもポンプ室内のキャビテーションを防止する流量制御装置を提供する。
【解決手段】 流量制御弁1のスプール11の一端に第1受圧面12を設け、また他端に第1受圧面12よりも面積の広い第2受圧面13を設け、第1受圧面12および第2受圧面13にそれぞれ絞り5の前後の油圧(絞り前油圧P1、ライン圧PL)を作用させる。流量制御弁1はライン圧PLの高低によってオリフィス流量Qorfが変化するものとなり、ライン圧PLの低圧時には高圧時に比べてオリフィス流量Qorfが少なくなる。したがって、オイルポンプ2が高回転、かつライン圧PLが低油圧時でありキャビテーションが発生しやすい場合にも、多くのオイルをポンプ室内に供給することができ、確実にキャビテーションを防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、オイルポンプの吐出流量を制御する流量制御装置に関する。
オイルポンプの吐出ポートから吐出されたオイルのうち、余剰オイルを吸入ポート側に還流させてキャビテーションの発生を防止する流量制御装置として、たとえば特開2001−182664号公報に記載のものがある。
この流量制御装置は、オイルポンプの吐出ポートに連通し加圧されたオイルが流れる吐出回路に、絞り(オリフィス)を設けるとともに、一端側に吐出回路の絞り前の回路に連通する第1ポートと、スプール穴の他端側に吐出回路の絞り後の回路に連通する第2ポートと、オイルポンプの吸入回路に連通する第3ポートとを有するスプール穴と、一端側に絞り前の油圧が作用する第1受圧面と、他端側に絞り後の油圧が作用し、受圧面と同一面積の第2受圧面とを備えたスプールと、前記スプールに他端側から一端側へ付勢力を作用させるスプリングと、を有する流量制御弁とを設け、絞り前後の差圧に応じて第3ポートを開閉して、余剰オイルを吸入回路側に排出するよう作動している。
このとき、上記流量制御弁は、図6に示すような特性で作動する。すなわち、オイルポンプの回転数が上昇してオイルポンプの吐出流量が増加するにしたがって、吸入回路側に排出する流量を増加させて、オリフィス流量がほぼ一定値となるよう作動する。これにより、流量制御弁から吸入回路側に排出されたオイル(余剰オイル)は、吸入ポートに還流し、この還流するオイルの効果によってオイルポンプのポンプ室へのオイルのチャージ効果を高め、オイルポンプのオイル吸入工程でのキャビテーションを防止している。
特開2001−182664号公報
しかしながら、特許文献1の流量制御装置においては流量制御弁のオイルの受圧面が同一に設定されており、オイルポンプの吐出回路の油圧によらず、オイルポンプの回転数のみに依存してオリフィス流量が増減するため、以下の問題点がある。
一般的に、オイルポンプの吐出回路の油圧が高い場合には、低い場合と比較して、例えばシール部等からのオイルリーク量が多くなる。このため、吐出回路の油圧が高いときを基準にして、オリフィスの下流側の油量収支が成立するようにオリフィス流量の特性設定がなされている。したがって、オイルポンプの吐出回路の油圧が低い場合には、全般的にオリフィス下流側へ供給されるオリフィス流量が過剰となり、燃費の悪化を招いていた。
さらに、一般的に、オイルポンプが高回転領域、かつ吐出回路の油圧が低い状態で作動するときにポンプ室内にキャビテーションが発生し易い。
しかしながら、上記の流量制御装置は低油圧状態のときには、上述したように、オリフィス下流側に過剰にオイルを供給しているにも関わらず、ポンプの吸入回路に戻す余剰油の油量が少ないため、このような状況下ではオイルポンプが吸入する油量が不足してポンプ室内でキャビテーションが発生し、エロージョンによりオイルポンプの部品の耐久性を悪化させるといった問題があった。
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、オイルポンプの吐出回路の油圧が低圧時においても過剰なオリフィス流量油圧の供給を防止するとともに、ポンプ室内のキャビテーションを防止する流量制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、オイルポンプの吐出ポートに連通する吐出回路を流れるオイルの流量を制御し、吐出回路のうち余剰となったオイルを、ポンプの吸入ポートに連通する吸入回路にリターンオイルとして還流させる流量制御手段を備えた流量制御装置において、流量制御手段は、オイルポンプが所定回転数以上の領域では、同一のポンプ回転数で比較したとき、吐出回路の油圧が低いほど、リターンオイルの流量が多くなるように作動するように構成されているものとした。
本発明によれば、オイルポンプが所定回転数以上の領域では、流量制御手段が吐出回路の油圧が低くなるにしたがって、同一回転数で比較したときに、吸入回路へのリターンオイルの量が多くなるよう作動するため、吐出回路の低圧時に下流側に過剰な油圧の供給を防止できるとともに、とくにオイルポンプの回転数の高回転、かつオイルポンプの吐出回路の油圧が低いようなキャビテーションの発生し易い状況下であっても、多くのオイルを吸入回路を介してポンプ室内に供給することができるため、確実にキャビテーションを防止することができる。
一方、オイルポンプの下流側においてオイルのリーク量が多くなる吐出回路の油圧が高い場合には、リターンオイルの量を少なくすることにより、オイルのリークによってオイルポンプの下流側においてオイルが不足することが無い油量を、オイルポンプの下流側に供給することができる。
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
なお本実施例は、流量制御弁によって、自動変速機のライン圧を生成するベーンポンプから吐出されるオイルの流量を制御するものとする。
図1は、流量制御弁をベーンポンプの吐出ポートに連通する吐出回路に適用した油圧回路を示す図である。
ベーンポンプ2がオイルパン7に溜まるオイルを吸入回路3を通じて吸入ポート3Aから吸入し、ベーンポンプ2の内部でオイルを加圧した後、吐出ポート4Aから吐出回路4に吐出する。
ベーンポンプ2は、いわゆる平衡型ベーンポンプであり、断面が略楕円形の内周面を有するカムリング22と、カムリング22の内部に配置され、エンジンの回転力によって駆動されるロータ20と、ロータ20の外周縁から突出する複数のベーン21とより構成される。
ベーン21はロータ20の直径方向に移動可能であり、ベーンポンプ2の動作時には、ベーン21の先端がカムリング22の内周面に接触した状態でロータ20がカムリング22内で回転する。
ベーンポンプ2はオイルを吸い込んでカムリング22の内部へ引き込むための吸入ポート3Aを2つ備え、それぞれの吸入ポート3Aに吸入回路3が接続される。
またベーンポンプ2は加圧したオイルをカムリング22の外部へ吐出するための吐出ポート4Aを2つ備え、それぞれの吐出ポート4Aに吐出回路4が接続されている。
なおベーンポンプ2の構成は、既知のものを用いることができる。
吐出回路4にはベーンポンプ2からのオイルの吐出流量を制御するため、絞り5(流量制御手段)と流量制御弁1(流量制御手段)とが設けられている。
流量制御弁1は、図2に示すように一端側に絞り前の吐出回路4部分に接続する第1ポート30Aと、他端側に絞り後の吐出回路4部分に接続する第2ポート30Bと、吸入回路3に連通する吸入リターン回路に接続する第3ポート30Cとを有するスプール穴30と、該スプール穴30に移動可能に挿入された一端側及び他端側にそれぞれ第1受圧面12及び第2受圧面13を有するスプール11と、スプール穴内30で他端側から一端側へ付勢力Fspを第2受圧面13に作用するバネ10とから構成されている。
流量制御弁1のスプール11の第1受圧面12には、絞り5によって絞る前の油圧(以下、絞り前油圧P1と呼ぶ)が作用し、第2受圧面13には絞り5によって絞った後の絞り後油圧(以下、ライン圧PLと呼ぶ)が作用し、また、第2受圧面13は、第1受圧面12よりも面積が広く設定されている。
流量制御弁1は、入力された絞り前油圧P1のうちの余剰油を吸入リターン回路6及び吸入回路3を通じて吸入ポート3Aへ戻すよう作用し、この吸入リターン回路6へ戻す余剰油の量を変化させることによって絞り5を通過する油の流量を制御している。
吸入リターン回路6から吸入回路3に戻されたオイルは、ベーンポンプ2内にオイルを押し込むいわゆるスーパーチャージ効果を発生させ、ベーンポンプ2のオイルの吸入工程でのキャビテーションを防止している。
ベーンポンプ2によって加圧され、絞り5と流量制御弁1によって流量が制御された油がライン圧PLとして自動変速機内のクラッチ・ブレーキ等9に供給される。
ここで、図示しない自動変速機コントローラが、車両の走行状態やエンジンの出力トルク等に応じて必要なライン圧PLの値を決定する。
ソレノイドバルブはライン圧PLの決定値にもとづいてソレノイド圧(SOL圧)を生成して、該ソレノイド圧をリリーフ弁8に作用させる。
クラッチ・ブレーキ等9に供給されるライン圧PLは、ソレノイド圧に応じて作動するリリーフ弁8によって、油圧値が制御される。
次に流量制御弁の詳細な構成について説明する。
図2の(a)〜(c)に、流量制御弁1の状態の変化を示す。
図2の(a)は吸入リターン回路6が閉じられた状態を示し、図2の(b)は吸入リターン回路6が開口し始めた状態を示し、図2の(c)は吸入リターン回路6が完全に開口した状態を示す。
ベーンポンプ2から吐出された絞り5によって絞られる前の絞り前油圧P1を、流量制御弁1内に備えられたスプール11の図2の(a)中左側の端部(第1受圧面12)に作用させ、絞り5によって絞られた後のライン圧PLをスプール11の図2の(a)中右側の端部(第2受圧面13)に作用させる。
絞り前油圧P1が大きくなり、ライン圧PLとバネ付勢力Fspとの合計の力に打ち勝つと、スプール11が図2の(a)中の右方に移動し、図2の(b)に示すように吸入リターン回路6が開口し始める。
さらに絞り前油圧P1が大きくなると、スプール11がさらに図2の(b)中の右方へ移動し、吸入リターン回路6が完全に開口する(図2の(c)に示す状態)。
このように吸入リターン回路6が開口すると吐出回路4と吸入リターン回路6とが連通し、絞り前油圧P1の油が余剰油として吸入リターン回路6に流れ込む。
吸入リターン回路6に流れ込んだ余剰油は吸入回路3を通ってベーンポンプ2の吸入ポート3Aに戻される。
また、絞り前油圧P1が小さくなるとスプール11が図2の(c)中の左方へ移動して吸入リターン回路6を塞ぎ、吸入リターン回路6への油圧の流れが遮断される。
このように絞り5の前後の油圧(絞り前油圧P1、ライン圧PL)の圧力差に応じて、流量制御弁1が絞り5を通過するオイルの流量を制御する。
次に、絞り5を通過するオリフィス流量について説明する。
図3に、流量制御弁1の模式図を示す。
ここで、第1受圧面12の受圧面積をA1とし、第2受圧面13の受圧面積をA1+A2とする。
スプール11に作用する力は次式によって示すことができる。
Figure 2006348794
また、ΔP=P1−PLとして式1を変換すると、
Figure 2006348794
となる。
これにより絞り前油圧P1とライン圧PLとの差圧ΔPは、ライン圧PLの影響を受けて変化する。
すなわち図4に示すように、ライン圧PLが高い時には差圧ΔPも高くなり、ライン圧PLが低い時には差圧ΔPも低くなる。
また絞り5を通過するオリフィス流量Qorfは、次式によって表すことができる。
Figure 2006348794
なお、cは流量係数、Aは絞り5の断面積、ρはオイル密度とする。
式3より、差圧ΔPが大きくなると、オリフィス流量Qorfは増加する。
したがって、式2と式3とより、差圧ΔPが大きくなる、すなわちライン圧PLが高くなると、絞り5を通過するオリフィス流量Qorfは多くなる。
またベーンポンプ2が吐出するオイルの流量(絞り5のベーンポンプ2側を流れる流量)をポンプ吐出流量Qpumpとし、流量制御弁1から吸入リターン回路6へ流れ込むオイルの流量をリターン回路流量Qrtrnとすると、次式が成立する。
Figure 2006348794
次に式2〜式4にもとづいて、所定回転数における本発明の流量制御弁1の絞り5を通過するオリフィス流量Qorf及びリターン回路流量Qrtrnについて考察する。
ライン圧PLが上がれば差圧ΔPは高くなる。よって、オリフィス流量Qorfは増え、吸入リターン回路6へ流れるリターン回路流量Qrtrnは少なくなる。
したがってライン圧PLが高い場合には、絞り5より下流側でのオイルのリーク量が多いため、絞り5を通過するオリフィス流量Qorfを多くする必要があるが、流量制御弁1はライン圧PLが高い場合にリターン回路流量Qrtrnを少なくしてオリフィス流量Qorfを多くすることができ、クラッチ、ブレーキ等でのオイルの流量不足を防止できる。
一方、ライン圧PLが下がれば差圧ΔPは低くなる。よって、オリフィス流量Qorfは少なくなり、吸入リターン回路6へ流れるリターン回路流量Qrtrnは増加する。
したがってライン圧PLが低い場合には、絞り5より下流側でのオイルのリーク量が少ないため、絞り5を通過するオリフィス流量Qorfをライン圧が高い場合に比べて少なくする必要があり、流量制御弁1はライン圧PLが低い場合にリターン回路流量Qrtrnを増加させてオリフィス流量Qorfを少なくすることができ、燃費の悪化を防止することができる。
また絞り5を通過するオリフィス流量Qorfを少なくした分、流量制御弁1から吸入リターン回路6へ流れ込むリターン回路流量Qrtrnを増やすことができ、とくにポンプ高回転、かつライン圧PLの低油圧時でのベーンポンプ2のオイルの吸入工程でのオイルのチャージ効果の効率を上げて、キャビテーションの発生をより一層防止することができる。
次に、ポンプ回転数とオリフィス流量Qorfとの関係を図を用いて説明する。
図5に、ポンプ回転数とオリフィス流量Qorfとの関係を示す。
ロータ20の回転数が増加するとともにポンプ吐出流量Qpumpも増加する。
流量制御弁1が作動するまでは、吐出回路4と吸入リターン回路6とが連通していないので(図2の(a)に示す状態)、ポンプ吐出流量Qpump=オリフィス流量Qorfとなる。
ベーンポンプ2のロータ20の回転数が上がり所定回転数N1になると、ポンプ吐出流量が所定量以上になり、流量制御弁1が作動可能となる(スプール11が移動して吐出回路4と吸入リターン回路6とが連通可能となる)。そして、このN1回転数以上の領域では、ライン圧PLに応じて、吸入リターン回路6にリターン回路流量Qrtrnが流れると、オリフィス流量Qorfの上昇勾配が小さくなる。
ここで、ライン圧PLが低い場合には、ライン圧PLが高い場合と比較して、低い回転数でスプール11が図2の(a)に示す状態から図2の(b)に示す状態へと変化可能となる。
したがって、ライン圧PLが低い場合には、ライン圧PLが高い場合と比較してロータ20の回転数が低い状態のときから流量制御弁1の作動が可能となる。
なお図5に、ライン圧PLが制御範囲内で最低値の場合のオリフィス流量Qorfの変化特性を低圧時オリフィス流量Qorf_lとして示し、ライン圧PLが制御範囲内で最高値場合のオリフィス流量Qorfの変化特性を高圧時オリフィス流量Qorf_hとして示す。つまり、本発明の実施例の流量制御弁1は、オリフィス流量Qorfがライン圧PLに応じて低圧時オリフィス流量Qorf_lと高圧時オリフィス流量Qorf_hとの間の流量をとるよう作動している。
また、低圧時オリフィス流量Qorf_lおよび高圧時オリフィス流量Qorf_hともに流量制御弁1の作動後においても流量が増加しているが、この増加は、スプール11を付勢するバネ10の付勢力Fspが、バネ10の圧縮具合によって変化するためである。付勢力Fspが一定であれば、流量制御弁1の作動後においてオリフィス流量は一定となる。
図5に示すように、ライン圧PLが高圧時と低圧時とではベーンポンプ2のロータ20の回転数が同じであったとしても、ポンプ吐出流量Qpumpとオリフィス流量Qorfとの差分であるリターン回路流量Qrtrnは、ライン圧PLが高いほうが少なく(高圧時リターン流量Qrtrnが少なく)、ライン圧PLが低いほうが多く(低圧時リターン流量Qrtrnが多く)なる。
したがって上述のように、リーク量が多いライン圧PLが高圧時にはリターン流量Qrtrnを少なくして絞り5を通過するオリフィス流量Qorfを多くすることができる。
また、リーク量が多いライン圧PLの高圧時に油量収支が成立するようオリフィス流量Qorfを設定しても、ライン圧PLの低圧時には絞り5を通過するオリフィス流量Qorfを少なくし、増加したリターン流量Qrtrnをベーンポンプ2に供給することができるので、ライン圧PL高圧時における油量不足を防止できるとともに、ライン圧PL低圧時における過剰なオリフィス流量の供給を防止して、燃費の悪化を防止し、さらにキャビテーションの発生し易いポンプ高回転、かつライン圧PL低圧時においてもベーンポンプ2のキャビテーションをより一層防止することができる。
本実施例は以上のように構成され、流量制御弁1のスプール11の一端に第1受圧面12を設け、また他端に第1受圧面12よりも面積の広い第2受圧面13を設け、第1受圧面12および第2受圧面13にそれぞれ絞り5の前後の油圧(絞り前油圧P1、ライン圧Pl)を作用させることにより、図5に示すように流量制御弁1は、ベーンポンプ2の所定回転数N1以上の領域において、同一回転数で比較したとき、ライン圧PLの高低によってオリフィス流量Qorfが変化するものとなり、ライン圧PLの低圧時には高圧時よりもオリフィス流量Qorfが少なくリターン流量Qrtrnが多くなる。
したがって、ライン圧PLの低圧時に、多くのオイルをポンプ室内に供給することができるので、ライン圧PL低圧時における過剰なオリフィス流量の供給を防止して、燃費の悪化を防止し、さらにキャビテーションの発生し易いポンプ高回転、かつライン圧PL低圧時においてもベーンポンプ2のキャビテーションを確実に防止することができる。
一方、クラッチ・ブレーキ等9においてオイルのリーク量が多くなるライン圧PLが高い場合には、ライン圧PL低圧時に比べてリターン回路流量Qrtrnの量を少なくすることにより、オイルのリークによってオイルが不足することが無いオリフィス流量Qorfをクラッチ・ブレーキ等9に供給することができる。 (以上、請求項1に対応する効果)
さらに、第2受圧面の面積を第1受圧面よりも大きく設定することで、リターン回路流量Qrtrn及びオリフィス流量Qorfをライン圧PLの高低に応じて変化させるようにしたため、従来に比べて大幅な設計変更や部品の追加や複雑な制御など行うことなく、適切な流量制御を行うことができる。 (請求項2に対応する効果)
なお本実施例において、流量制御弁1による流量制御対象のオイルポンプとして、自動変速機のライン圧を生成するベーンポンプ2を用いて説明したが、これ以外にも、たとえばパワーステアリング装置に用いられるポンプの吐出流量を制御するなど、他の装置に用いられるオイルポンプの吐出流量を制御することもできる。
また、オイルポンプの種類もベーンポンプ以外であってもよい。
さらに、別の実施例として、異なる大きさの受圧面を有するプール11を備えた流量制御弁1に換えて、電子制御部からの指示にもとづいて開閉が制御される例えば電磁弁を用いることもできる。
この場合にも、ライン圧PLが高い場合には電子制御部が電磁弁をリターン回路流量が少なくなる方向に制御し、ライン圧PLが低い場合には電子制御部が電磁弁をリターン回路流量が多くなる方向に制御する。
これにより、上記の実施例と同様にオイルポンプのライン圧が低圧時には、オリフィス流量を低下させることができるので、燃費の悪化を防止できる。また、その分のリターン流量を増加させることができるので、ポンプ高回転、かつライン圧PL低圧時のキャビテーションが発生し易い状況であっても、確実にキャビテーションを防止することができる。また、ライン圧PLが高圧時にあっても、クラッチ・ブレーキ等に十分な量のオイルを供給することができる。 (請求項1に対応する効果)
本発明における実施例を示す図である。 流量制御弁の状態の変化を示す図である。 流量制御弁の模式図である。 ライン圧と差圧の関係を示すグラフである。 オイルポンプの回転数とオリフィス流量との関係を示す図である。 従来の流量制御弁におけるオイルポンプの回転数とオリフィス流量との関係を示す図である。
符号の説明
1 流量制御弁 (流量制御手段)
2 ベーンポンプ (オイルポンプ)
3 吸入回路
4 吐出回路
5 絞り (流量制御手段)
6 吸入リターン回路
7 オイルパン
8 リリーフ弁
9 クラッチ・ブレーキ等
10 バネ
11 スプール
12 第1受圧面
13 第2受圧面
20 ロータ
21 ベーン
22 カムリング
30 スプール穴
30A 第1ポート
30B 第2ポート
30C 第3ポート
P1 絞り前油圧
PL ライン圧 (絞り後油圧)

Claims (2)

  1. オイルポンプの吐出ポートに連通する吐出回路を流れるオイルの流量を制御し、
    該吐出回路のうち余剰となったオイルを、前記ポンプの吸入ポートに連通する吸入回路にリターンオイルとして還流させる流量制御手段を備えた流量制御装置において、
    前記流量制御手段は、前記オイルポンプが所定回転数以上の領域では、同一のオイルポンプ回転数で比較したとき、前記吐出回路の油圧が低いほど、前記リターンオイルの流量が多くなるように作動することを特徴とする流量制御装置。
  2. 前記流量制御手段は、
    前記吐出回路に設けられた絞りと、
    一端側で前記絞り前の前記吐出回路に接続する第1ポートと、他端側で前記絞り後の前記吐出回路に接続する第2ポートと、前記吸入回路に接続する第3ポートとを有するスプール穴と、前記第1ポートからの、前記吐出回路の絞り前のオイルが絞り前油圧として作用する第1受圧面と、前記第2ポートからの、前記吐出回路の絞り後のオイルが絞り後油圧として作用するとともに、前記第1受圧面よりも面積の大きい第2受圧面とを有し、前記スプール穴内に設けられたスプールと、前記スプールに対して前記他端側から前記一端側方向への付勢力を作用させる弾性部材と、を備えた流量制御弁とによって構成され、
    該流量制御弁は、前記絞り後油圧が低いほど、前記第3ポートから排出する、前記絞り前の前記吐出回路のオイル流量が多くなるように作動することを特徴とする請求項1に記載の流量制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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