JP2006348027A - アトピー性皮膚炎の予防又は治療剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アトピー性皮膚炎の予防又は治療剤の有効成分として、(i)シソ科メン
タ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を組み合わせて使用する。
【選択図】なし
Description
項1-1. (i)シソ科メンタ(Mentha)属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞(Engelhardtia chrysolepis)及び/又はその抽出物を有効成分として含有する、アトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-2. シソ科メンタ属植物がミズハッカ(Mentha aquaticaL.)、セイヨウハッカ(Mentha piperitaL.)、ペニロイアルハッカ(Mentha pulegiumL.)、マルバハッカ(Mentha rotundifolia(L.) Huds.)、オランダハッカ(Mentha spicataL.)及びベルガモット
ハッカ(Mentha citrata (Ehrh.) Briq.)よりなる群から選択される少なくとも1種である、項1-1に記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-3. シソ科メンタ属植物がセイヨウハッカである、項1-1に記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-4. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、項1-1乃至項1-3のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-5. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、シソ科メンタ属植物の葉、茎、又はこれらの混合部位から抽出して得られるものである、項1-1乃至項1-4のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-6. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、
項1-1乃至項1-5のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-7. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、クルミ科黄杞の葉、茎、又はこれらの混合部位
から抽出して得られるものである、項1-1乃至項1-6のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-8. 更に(iii)テアニンを含有する、項1-1乃至項1-7のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-9. 更に(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を
含有する、項1-1乃至項1-8のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-10. 更に(iii)テアニン、及び(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項1-1乃至項1-7のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項1-11. 更に、テアニン、セラミド、及び糖セラミドを含有する、項1-1乃至項1-7のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤。
項2-1. 項1-1乃至項1-11のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する食品。
項2-2. 項1-1乃至項1-11のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の食品。
項2-3. (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を含有する、食品。
項2-4. シソ科メンタ属植物がミズハッカ(Mentha aquaticaL.)、セイヨウハッカ(Mentha piperitaL.)、ペニロイアルハッカ(Mentha pulegiumL.)、マルバハッカ(Mentha rotundifolia(L.) Huds.)、オランダハッカ(Mentha spicataL.)及びベルガモット
ハッカ(Mentha citrata (Ehrh.) Briq.)よりなる群から選択される少なくとも1種である、項2-3に記載の食品。
項2-5. シソ科メンタ属植物がセイヨウハッカである、項2-3に記載の食品。
項2-6. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、項2-3乃至項2-5のいずれかに記載の食品。
項2-7. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、シソ科メンタ属植物の葉、茎、又はこれらの混合部位から抽出して得られるものである、項2-3乃至項2-6のいずれかに記載の食品。項2-8. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、
項2-3乃至項2-7のいずれかに記載の食品。
項2-9. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、クルミ科黄杞の葉、茎、又はこれらの混合部位
から抽出して得られるものである、項2-3乃至項2-8のいずれかに記載の食品。
項2-10. 更に(iii)テアニンを含有する、項2-3乃至項2-9のいずれかに記載の食品。
項2-11. 更に(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項2-3乃至項2-10のいずれかに記載の食品。
項2-12. 更に(iii)テアニン、及び(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択さ
れる少なくとも1種を含有する、項2-3乃至項2-11のいずれかに記載の食品。
項2-13. 更に、テアニン、セラミド、及び糖セラミドを含有する、項2-3乃至項2-9のいずれかに記載の食品。
項2-14. アトピー性皮膚炎の予防又は治療のために使用される旨表示された食品である、項2-3乃至項2-13のいずれかに記載の食品。
項3-1. 項1-1乃至項1-10のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する医薬組成物。
項3-2. 項1-1乃至項1-10のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の医薬組成物。
項3-3. (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を含有する、医薬組成物。
項3-4. シソ科メンタ属植物がミズハッカ(Mentha aquaticaL.)、セイヨウハッカ(Mentha piperitaL.)、ペニロイアルハッカ(Mentha pulegiumL.)、マルバハッカ(Mentha rotundifolia(L.) Huds.)、オランダハッカ(Mentha spicataL.)及びベルガモット
ハッカ(Mentha citrata (Ehrh.) Briq.)よりなる群から選択される少なくとも1種である、項3-3に記載の医薬組成物。
項3-5. シソ科メンタ属植物がセイヨウハッカである、項3-3に記載の医薬組成物。
項3-6. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、項3-3乃至項3-5のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-7. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、シソ科メンタ属植物の葉、茎、又はこれらの混合部位から抽出して得られるものである、項3-3乃至項3-6のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-8. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、
項3-3乃至項3-7のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-9. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、クルミ科黄杞の葉、茎、又はこれらの混合部位
から抽出して得られるものである、項3-3乃至項3-8のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-10. 更に(iii)テアニンを含有する、項3-3乃至項3-9のいずれかに記載の医薬組成
物。
項3-11. 更に(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項3-3乃至項3-10のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-12. 更に(iii)テアニン、及び(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択さ
れる少なくとも1種を含有する、項3-3乃至項3-11のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-13. 更に、テアニン、セラミド、及び糖セラミドを含有する、項3-3乃至項3-9のいずれかに記載の医薬組成物。
項3-14. アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の医薬組成物である、項3-3乃至項3-13の
いずれかに記載の医薬組成物。
項3-15. 内用形態で使用されるものである、項3-1乃至項3-14のいずれかに記載の医薬
組成物。
項3-16. 外用形態で使用されるものである、項3-1乃至項3-14のいずれかに記載の医薬
組成物。
項4-1. 項1-1乃至項1-10のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する化粧料。
項4-2. 項1-1乃至項1-10のいずれかに記載のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含有する、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の化粧料。
項4-3. (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を含有する、化粧料。
項4-4. シソ科メンタ属植物がミズハッカ(Mentha aquaticaL.)、セイヨウハッカ(Mentha piperitaL.)、ペニロイアルハッカ(Mentha pulegiumL.)、マルバハッカ(Mentha rotundifolia(L.) Huds.)、オランダハッカ(Mentha spicataL.)及びベルガモット
ハッカ(Mentha citrata (Ehrh.) Briq.)よりなる群から選択される少なくとも1種である、項4-3に記載の化粧料。
項4-5. シソ科メンタ属植物がセイヨウハッカである、項4-3に記載の化粧料。
項4-6. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、項4-3乃至項4-5のいずれかに記載の化粧料。
項4-7. (i)シソ科メンタ属植物の抽出物が、シソ科メンタ属植物の葉、茎、又はこれらの混合部位から抽出して得られるものである、項4-3乃至項4-6のいずれかに記載の化粧料。
項4-8. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、極性溶媒により抽出して得られるものである、
項4-3乃至項4-7のいずれかに記載の化粧料。
項4-9. (ii)クルミ科黄杞の抽出物が、クルミ科黄杞の葉、茎、又はこれらの混合部位
から抽出して得られるものである、項4-3乃至項4-8のいずれかに記載の化粧料。
項4-10. 更に(iii)テアニンを含有する、項4-3乃至項4-9のいずれかに記載の化粧料。
項4-11. 更に(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項4-3乃至項4-10のいずれかに記載の化粧料。
項4-12. 更に(iii)テアニン、及び(iv)セラミド及び糖セラミドよりなる群から選択さ
れる少なくとも1種を含有する、項4-3乃至項4-11のいずれかに記載の化粧料。
項4-13. アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の化粧料である、項4-3乃至項4-12のいず
れかに記載の化粧料。
1.本発明のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤
本発明のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤は、(i)シソ科メンタ属植物及び/又はそ
の抽出物、並びに(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を有効成分として含有することを特徴とするものである。なお、以下、アトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を「予防又は治療剤」;(i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物を「(i)成分」;(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽出物を「(ii)成分」と表記することもある。
されており、安全性が確認されている植物として知られている。本発明に用いることができるシソ科メンタ属植物としては、特に制限されないが、例えばミズハッカ(MenthaaquaticaL.)、セイヨウハッカ(Mentha piperita L.)、ペニロイアルハッカ(MenthapulegiumL.)、マルバハッカ(Mentha rotundifolia (L.) Huds.)、オランダハッカ(MenthaspicataL.)、ベルガモットハッカ(Mentha citrata (Ehrh.) Briq.)等を挙げることができる。好ましくは、セイヨウハッカである。なお、本発明に使用されるシソ科メンタ属植物は、野生種であってもよく、また品種改良されたものであってもよい。
は花、芽、葉、茎、根、根茎、及び種子等の当該植物の一部のいずれでもよいが、好ましくは葉及び茎を挙げることができる。これらの部位は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
砕等の処理に供されたものであってもよい。
タ属植物を抽出原料として、これを、そのまま或いは必要に応じて、乾燥、細切、破砕、粉砕、圧搾、煮沸或いは発酵処理したものを溶媒で抽出処理することにより取得することができる。なお、抽出原料については、必要に応じて、前処理としてヘキサン等の非極性溶媒で予め脱脂処理してもよい。かかる脱脂処理を行うことにより、上記抽出原料中の余分な脂質を除去でき、また場合によっては上記抽出原料の脱臭にも寄与し得る。
物のいずれか一方のみを使用してもよく、またシソ科メンタ属植物及びその抽出物の双方を組み合わせて使用してもよい。当該(i)成分として、好ましくは、シソ科メンタ属植物
の抽出物が挙げられる。
いずれか一方のみを使用してもよく、またクルミ科黄杞及びその抽出物の双方を組み合わせて使用してもよい。当該(ii)成分として、好ましくはクルミ科黄杞の抽出物が挙げられる。
乾燥重量換算で、(i)成分1重量部に対して、(ii)成分が0.001〜1000重量部、
好ましくは0.01〜100重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部が例示される。このような配合比率で、(i)成分と(ii)成分(特に、シソ科メンタ属植物の抽出物とクル
ミ科黄杞の抽出物)を組合わせて含有することにより、アトピー性皮膚炎の予防又は治療効果が相乗的に増強されて奏される。
重量部に対して、テアニンが通常0.001〜100重量部、好ましくは0.01〜100重量部、更に好ましくは0.1〜50重量部となる割合が挙げられる。
及び糖セラミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含有していてもよい。セラミド及び/又は糖セラミドを含有することにより、皮膚の症状の改善効果が向上する傾向がみられる。本発明で使用されるセラミドとしては、例えば、ウシ、ウマ等のほ乳動物の由来のもの;米糠、米胚芽等の植物由来のもの;化学合成により製されたもの等が挙げられる。また、本発明で使用される糖セラミドとしては、グルコシルセラミドやガラクトシルセラミド等が挙げられ、その由来として、ウシ、ウマ等のほ乳動物の由来のもの;米糠、米胚芽等の植物由来のもの;化学合成により製されたもの等が例示される。本発明において、セラミド/及び又は糖セラミドは、必ずしも精製されたものでなくてもよく、例えばセラミド/及び又は糖セラミドを含む米胚芽油を使用することもできる。
成分の合計量(乾燥重量換算)100重量部に対して、セラミド及び/又は糖セラミドが総量で通常0.001〜100重量部、好ましくは0.005〜10重量部、更に好ましくは0.01〜5重量部となる割合が挙げられる。
の予防又は治療効果が一層良好になる傾向が見られ、治療効果の体感性が増大するという利点が得られる。
本発明の予防又は治療剤を食品に配合することにより、アトピー性皮膚炎の予防又は治療効果を奏する食品が提供される。即ち、本発明の予防又は治療剤を含む食品は、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の食品、特に、アトピー性皮膚炎の予防又は治療のために用いられるものである旨の表示を付した食品として有用である。
しくは10〜90重量%、更に好ましくは15〜80重量%となる割合が例示される。より具体的には、上記食品の総重量に対して、乾燥重量換算で、(i)成分が10〜80重量
%であり、且つ(ii)成分が3〜50重量%;好ましくは(i)成分が13〜70重量%であり、且つ(ii)成分が5〜30重量%;更に好ましくは(i)成分が15〜60重量%であり、且つ(ii)成分が15〜25重量%となる割合が例示される。
ニンの配合割合については、上記予防又は治療剤中のテアニンの配合比率や該剤の上記有効量等に応じて適宜設定される。一例として、該食品の総量に対して、テアニンが1〜80重量%、好ましくは2〜60重量%、更に好ましくは4〜30重量%となる割合を挙げることができる。
本発明の予防又は治療剤を、香粧学上許容される基材や担体と共に混合して化粧料を調製することにより、アトピー性皮膚炎の予防又は治療効果を奏する化粧料が提供される。即ち、本発明のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤を含む化粧料は、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の化粧料として有用である。
〜10重量%であり、且つ(ii)成分が0.1〜10重量%;好ましくは(i)成分が0.05〜5重量%であり、且つ(ii)成分が0.2〜5重量%;更に好ましくは(i)成分が0.1〜3重量%であり、且つ(ii)成分が0.3〜3重量%となる割合が例示される。
アニンの配合割合については、上記予防又は治療剤中のテアニンの配合比率や該剤の上記有効量等に応じて適宜設定される。一例として、該化粧料の総量に対して、テアニンが0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、更に好ましくは0.1〜3重量%となる割合を挙げることができる。
る場合、該化粧料中のセラミド/及び又は糖セラミドの配合割合については、上記予防又は治療剤中のセラミドの配合比率や該剤の上記有効量等に応じて適宜設定される。一例として、化粧料の総量に対して、セラミド/及び又は糖セラミドが総量で0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜3重量%、更に好ましくは0.01〜1重量%となる割合を挙げることができる。
本発明の予防又は治療剤は、必要に応じて薬学的に許容される基材や担体と共に製剤化されることにより、アトピー性皮膚炎の予防又は治療用の医薬組成物として提供される。当該医薬組成物は、内用形態で使用されるものであっても、また外用形態で使用されるものであってもよい。
本発明のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤は、アトピー性皮膚炎易発症体質を改善して、アトピー性皮膚炎を発症し難い体質にする効果を奏することができる。従って、本発明のアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤は、アトピー性皮膚炎易発症体質改善剤としても有用である。なお、本発明でいう「アトピー性皮膚炎易発症体質」とは、IgE抗体を産生し易く、アレルゲンとの接触によってアトピー性皮膚炎を発症し易い体質を意味する。
参考製造例1 セイヨウハッカ抽出物の製造
セイヨウハッカの乾燥葉1000gに水10Lを加え、1時間、還流抽出処理を行った。次いで、得られた抽出液を約2Lになるまで減圧濃縮し、これにデキストリン360gを加え、これを噴霧乾燥して、720gのセイヨウハッカの抽出物含有粉体(実質360gのセイヨウハッカの抽出物含有)を取得した(収率36%)。
黄杞葉の乾燥粉砕物200gを2リットルの熱水で2時間抽出処理し、得られた抽出液を減圧下に濃縮して32gの抽出物(乾燥物)を得た。得られた抽出物には、ネオアスチルビンが2.28重量%、アスチルビンが3.87重量%、ネオイソアスチルビンが2.71重量%、イソアスチルビンが0.81重量%含まれていることが確認された。
表1に示す組成の錠剤を常法に従って調製し、これをアトピー性皮膚炎を患っている8名のモニター(男性2人、女性6人)に、一日3錠を28日間連続して摂取させた。摂取終了日から7日以内に、モニター毎に、下記の評価基準に従ってアトピー性皮膚炎の症状の改善の程度を判定した。
<アトピー性皮膚炎の症状の改善の程度>
◎:明らかにアトピー性皮膚炎の症状が改善されており、治療効果が明確に認められる
○:自覚できる程度にアトピー性皮膚炎の症状が改善されており、治療効果が認められる△:アトピー性皮膚炎の症状の悪化は抑制されていた
×:アトピー性皮膚炎の症状が悪化した
セイヨウハッカ抽出物としてミントエキスパウダー、クルミ科黄杞抽出物として黄杞葉エキスパウダーを用い、アトピー性皮膚炎を誘発させたマウスにおける耳介腫脹抑制率を測定した。
常法に従って下記組成の錠剤を製造した。
参考製造例1で得られたセイヨウハッカ抽出物 51.0
参考製造例2で得られたクルミ科黄杞抽出物 22.1
テアニン 16.0
セラミド糖脂質含有米胚芽油
(セラミド糖脂質を37.5重量%含有) 1.6
粉末還元麦芽糖 100.0
デンプン 0.28
炭酸カルシウム 2.1
デキストリン 56.5
結晶セルロース 34.42
ショ糖脂肪酸エステル 15.0
1錠当たりの合計量(mg) 300.0
常法に従って下記組成の化粧料用クリーム剤を製造した。
参考製造例1で得られたセイヨウハッカ抽出物 1
参考製造例2で得られたクルミ科黄杞抽出物 1
エタノール 6
ミツロウ 7
スクワラン 28
脂肪酸グリセリルエステル 4
乳化剤 5
1,3−ブチレングリコール 3
α−ビサボロール 0.3
精製水 適量
合計 100重量%
常法に従って下記組成の軟膏剤を製造した。
参考製造例1で得られたセイヨウハッカ抽出物 1.5
参考製造例2で得られたクルミ科黄杞抽出物 1.5
白色ワセリン 25
ステアリルアルコール 22
プロピレングリコール 12
ラウリル硫酸ナトリウム 15
パラオキシ安息香酸メチル 0.02
パラオキシ安息香酸プロピル 0.015
精製水 適量
合計 100重量%
Claims (4)
- (i)シソ科メンタ(Mentha)属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞(Engelhardtia chrysolepis)及び/又はその抽出物を有効成分として含有する、アトピー性皮
膚炎の予防又は治療剤。 - (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽
出物を含有する、食品。 - (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽
出物を含有する、医薬組成物。 - (i)シソ科メンタ属植物及び/又はその抽出物と、(ii)クルミ科黄杞及び/又はその抽
出物を含有する、化粧料。
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