JP2006344047A - 金融機関における与信サーバ、与信システム、および、プログラム - Google Patents

金融機関における与信サーバ、与信システム、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】情報センタ側サーバから受信する情報の量を低減しつつも、途上与信審査を適切に実行すること。
【解決手段】金融サーバは、途上与信審査の際に、金融商品の既契約者であるユーザに関するユーザ特定情報と第1審査情報を保証サーバに送信する(s160)。保証サーバは、金融サーバから受信した第1審査情報に基づき、当該ユーザについての情報を情報サーバから取得するための要請通知を情報サーバに対して行なうか否かを判断し(s340)、要請通知を行なうと判断した場合にだけ(s340:YES)、情報サーバから第1審査情報の対象者たるユーザについての情報を取得する(s360:YES)。
【選択図】図2

Description

本発明は、途上与信審査を行なうための与信サーバ、および、該与信サーバを備えた与信システムに関する。
従来、銀行等の金融機関において、金融機関が提供するローンやクレジットカードに関連した金融商品の契約申込者であるユーザについて与信審査を行なう際には、金融機関が保有するサーバ(以降、「与信サーバ」という)に入力された申込情報(ユーザを特定するためのユーザ特定情報を含む)が、保証会社が保有する与信審査用のサーバ(以降、「保証会社側サーバ」という)に通知される。そして、保証会社側サーバでは、通知された情報に基づき、ユーザに対する与信内容を決定し、その内容を与信サーバに通知する処理を行なっていた。
この種の技術としては、ローン諾否についての与信審査を行うもの(特許文献1参照)など種々の技術が提案されている。
特開2003−242350号公報
ところで、金融機関がクレジットカードやカードローンに関連した金融商品に基づくサービスを既契約者であるユーザに継続的かつ安全に提供し続けるには、時間経過に伴うユーザの信用力の変化を見定めるための審査である途上与信審査を適切に実行することが必要となる。
上記のような与信サーバ、保証会社側サーバを備えたシステムを前提とした場合、従来、途上与信審査を行なう上で想定される構成は、例えば、次の通りのものであった。
すなわち、まず、このシステムでは、与信サーバが有する記憶部に金融商品の既契約者である全ユーザのユーザ特定情報が予め記憶される。与信サーバは、所定期間毎に(例えば、数ヶ月毎に)上記記憶部に記憶された全ユーザのユーザ特定情報を保証会社側サーバに送信する処理を行なう。一方、保証会社側サーバは、与信サーバから受信した全ユーザ特定情報に基づき、情報が登録されたデータベースを備えた情報センタが保有するサーバ(以降、「情報センタ側サーバ」という)に、全ユーザの情報の送信願いを示す情報の通知を行なう。保証会社側サーバは、この通知の後、情報センタ側サーバから全ユーザの情報を受信し、この受信した情報に基づき、全ユーザに関する途上与信審査を行なう。そして、与信サーバでは、このようにして実行された途上与信審査の結果を示す審査情報の通知を保証会社側サーバから受け、この審査情報の内容に沿った与信管理情報(変更後の与信限度額を示す情報を含む)の記憶部への登録を行なう。
しかし、上記構成では、常に、定期的に、情報センタ側サーバから全ユーザの情報の送信を受けた上で、途上与信審査が実行されるため、情報を取得するために保証会社や金融機関が負担する情報センタへ支払う情報料金が莫大になる、という問題があった。
このような問題を回避するための方法としては、例えば、途上与信審査の実行頻度を低くすることなどが考えられるが、倒産傾向(債務不履行に陥る傾向)の発見時期が遅延する可能性が高く、このような方法は問題の抜本的解決になるものとは言えない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、情報センタ側サーバに問い合わせる顧客数(情報の送信願いを行なう対象となるユーザの数)を低減しつつも、途上与信審査を精度良く実行することを可能にする技術を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の与信サーバは、金融機関が提供する金融商品の既契約者であるユーザに関する途上与信審査を行なうよう構成された、金融機関における与信サーバである。
この与信サーバは、前記ユーザを特定するためのユーザ特定情報、および、前記金融機関側で予め設定された前記ユーザに関する信用度を示す第1審査情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報に基づく制御処理を実行する制御手段と、を備える。
そして、制御手段は、保証会社側で予め定めた前記ユーザに関する信用度を示す第2審査情報の前記与信サーバに対する通知を行なう保証会社側サーバに対して、前記記憶手段に記憶された前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報を通知する情報通知手段を備える。
本発明によれば、保証会社側サーバが、情報通知手段により通知された第1審査情報に基づき、情報センタ側サーバから受信する情報の量を低減させる処理を実行することが可能になる。
具体的には、例えば、保証会社側サーバは、情報通知手段により通知された第1審査情報に基づき、第1審査情報の対象者たるユーザの信用度が予め定めた基準よりも高いか否かの判断をすることが可能となる。
この処理において、第1審査情報の対象者たるユーザの信用度が予め定めた基準よりも高くないと保証会社側サーバが判断した場合(換言すれば、当該ユーザと取引を継続する際のリスクがあると判断した場合)には、保証会社側サーバが、当該ユーザに関する情報を情報センタ側サーバから受信し、該受信した情報を用いて第2審査情報の作成を行ない、該第2審査情報の与信サーバへの通知を行なう、といった処理を行なってもよい。
一方、この処理において、第1審査情報の対象者たるユーザの信用度が予め定めた基準よりも高いと保証会社側サーバが判断した場合(換言すれば、当該ユーザと取引を継続する際のリスクが低リスクであると判断した場合)には、保証会社側サーバが、例えば、次のような処理を実行することが可能となる。
例えば、保証会社側サーバは、保証会社側サーバが有する記憶部に記憶された情報だけに基づいて第2審査情報の作成を行ない、該第2審査情報の与信サーバへの通知を行なうことが可能となる。また、あるいは、保証会社側サーバは、与信サーバから受信した第1審査情報をそのまま第2審査情報として与信サーバに通知することが可能となる。
このように情報センタ側サーバから受信される情報に基づかずに第2審査情報の作成および通知が実行される場合には、このような処理が実行される分だけ、情報センタ側サーバから受信する情報の量が低減される。そのため、情報を取得するために金融機関保証会社が負担する金銭的負担が軽減される。
しかも、このように情報センタ側サーバから受信される情報に基づかずに第2審査情報の作成および通知が実行されるか否かは、金融機関側で予め設定された第1審査情報に基づいて決定される。
従って、本発明によれば、ユーザに関する途上与信審査を、金融機関側における特有の事情や独自の判断基準などが反映された適切な運用にて実行することが可能になる。
なお、上記のうち「ユーザ特定情報」は、ユーザを特定するための情報である限り、特定のものには限定されないが、例えば、ユーザが個人の場合には、ユーザの名前,生年月日,年齢,勤務先などの個人を特定可能な情報が考えられる一方、ユーザが法人などの団体の場合には、団体名称,事業規模,売り上げなどの団体を特定可能な情報が考えられる。
また、審査情報(第1審査情報や第2審査情報)は、ユーザに関する信用度を示す情報である限り、特定のものには限定されないが、例えば、ローンの金額,クレジットカードにおける限度額,倒産率(後述),倒産格付けのうち少なくとも1つを示す情報が考えられる。
ここで、本発明の与信サーバにおける制御手段は、予め定めた時期が到来したか否かを判断する時期判断手段を備えていてもよい。
そして、この場合、前記情報通知手段は、前記時期判断手段により前記予め定めた時期が到来したと判断された場合に、前記保証会社側サーバに対する前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報の通知を行なうものであることが望ましい。
このようにすれば、予め定めた時期が到来する毎に途上与信審査を行なうことが可能となる。
また、本発明の与信サーバにおける制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記ユーザ特定情報に基づき、前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきか否かを判断する是非判断手段を備えていてもよい。
そして、この場合、前記情報通知手段は、前記是非判断手段により前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきと判断された場合に、前記保証会社側サーバに対する前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報の通知を行なうものであることが望ましい。
このようにすれば、例えば、是非判断手段による判断基準を金融機関における特有な事情や独自の判断基準を反映させたものに設定しておくことで、金融機関側の判断基準によって、各ユーザに関する途上与信審査を行なうべきか否かを決定できる。
また、例えば、金融機関側で金融商品に関する契約を解約すべきユーザに関して、是非判断手段により途上与信審査を行なうべきでないと判断されるよう構成された場合、情報通知手段による無用な通知が行われることを防止できる上、無用な通知に基づく保証会社側サーバでの処理負担を軽減することができる。
なお、是非判断手段の具体的構成については特定のものに限定されないが、例えば、途上与信審査を行なうべきでないユーザを特定するための解約対象者特定情報を予め記憶手段に記憶させておき、ユーザ特定情報に含まれる情報が解約対象者特定情報に含まれる情報と一致するか否かを判断するものとして是非判断手段を構成しても良い。
この場合、是非判断手段は、ユーザ特定情報に含まれる情報が解約対象者特定情報に含まれる情報と一致すると判断した場合に、当該ユーザ特定情報にて特定されるユーザに関する途上与信審査を行なうべきでないと判断する一方、ユーザ特定情報に含まれる情報が解約対象者特定情報に含まれる情報と不一致であると判断した場合に、当該ユーザ特定情報にて特定されるユーザに関する途上与信審査を行なうべきである判断するよう構成されていることが望ましい。
上記のように与信サーバが是非判断手段を有している場合、与信サーバにおける制御手段は、前記是非判断手段により前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきでないと判断された場合に、前記金融商品に関する前記金融機関と前記ユーザとの間の契約を解約すべき旨を示す解約情報を前記ユーザに関連付けて前記記憶手段に記憶する解約情報設定手段を備えているとよい。
このようにすれば、記憶手段に記憶された解約情報に基づき、解約情報の対象者であるユーザに対する解約情報の通知(通信回線網を介した通知等)を容易に実行することができる。
一方、本発明の与信サーバにおける制御手段は、前記ユーザの借入金残高が0より大であることを示す情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する残高有無判断手段を備えていてもよい。
そして、この場合、前記情報通知手段は、前記残高有無判断手段により前記ユーザの借入金残高が0より大であることを示す情報が前記記憶手段に記憶されていると判断された場合に、前記保証会社側サーバに対する前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報の通知を行なうものであることが望ましい。
このようにすれば、ユーザの借入金残高が0より大である状況という、当該ユーザに関する途上与信審査を実行する実益がある場合において、効果的に途上与信審査を行なうことが可能になる。
なお、ここでいう「借入金残高」は、特定の態様に限定されないが、例えば、予め定めた期間内の取引により生じた、借入金(カードローンによるもの等)、クレジットカード未決済額、のうち少なくとも一方の合計額、を含む概念である。
本発明に与信サーバにおいては、途上与信審査を適切に行なうため、例えば、前記第1審査情報は、前記ユーザが前記金融商品に関連した前記金融機関との取引において債務不履行に至る確率として前記金融機関側で予め設定された第1倒産率を含むことが望ましい。また、前記第2審査情報は、前記ユーザが前記金融商品に関連した前記金融機関との取引において債務不履行に至る確率として前記保証会社側で予め定めた第2倒産率を含むことが望ましい。
そして、上記のように第2審査情報が第2倒産率を含むものである場合において、本発明の与信サーバにおける制御手段は、前記保証会社側サーバから前記第2審査情報の通知を受けた際に、前記第2審査情報に含まれる前記第2倒産率を、前記金融機関側で予め設定された補正パラメータを用いてなる予め定めたモデルに基づいて補正して、倒産率補正値を得る、倒産率補正手段を備えていてもよい。
この場合、保証会社側サーバから通知される第2倒産率は、金融機関側において定められたパラメータである「補正パラメータ」によって補正されて、倒産率補正値が算出されることになる。
よって、この場合には、金融機関側における特有の事情や独自の判断基準などを反映させた値として「補正パラメータ」を設定しておくことで、第2倒産率を金融機関側の条件に適合した値(倒産率補正値)に加工可能となる。
なお、このように、保証会社側サーバで設定された第2倒産率に、金融機関側における特有の事情や独自の判断基準などを反映させることができることは、保証会社側サーバで第2倒産率の設定処理を含む途上与信審査を行う際に用いられる独自の基準や情報などを、金融機関側,つまり本発明の与信サーバにて取得できないような事情がある場合において特に有効といえる。
ここで、本発明の与信サーバが、倒産率補正手段を備えた場合においては、前記補正パラメータは、予め定めた事象が起きる確率を示す値として前記金融機関側で予め設定されたものであってもよい。
そして、この場合、前記倒産率補正手段は、下記モデル
γ=α/(α+(1−α)×(1−β)/β)
(但し、γ:倒産率補正値(理論倒産率)、α:第2倒産率(モデル算出値、つまり、予め定められたモデルに基づき算出された倒産率(モデル算出の倒産率))、β:補正パラメータ)
に基づき、前記倒産率補正値を得るものであることが望ましい。
この場合、倒産率補正手段が倒産率補正値を得る上で用いるモデルはベイズの定理を応用したものである。
よって、この場合には、「補正パラメータ」によって設定される状況下(予め定めた事象が起きる確率がβである状況下)において、ユーザが金融商品に関連した金融機関との取引で債務不履行に至る確率(条件付き確率)を「倒産率補正値」として適切に算出することができる。
なお、上記において、補正パラメータβは、金融機関側の事情に応じて種々の態様にて設定可能であるが、例えば、金融機関側で予め定めた事象により平均的なユーザが債務不履行に至る確率を示す値として予め定めた予想平均倒産率(平均倒産率)であってもよいし、日経平均株価や失業率などの数値に基づいて多変量解析で予測したもの(倒産率等の確率)であってもよいし、シンクタンクが発表する予測倒産率でもよいし、金融機関側が予め定めたその他の事象が起きる確率であってもよい。
また、上記モデルは、下記数式に基づいて導き出されたものである。
Figure 2006344047
この数式において、予め定められたモデル構築時の倒産率と非倒産率が同じ場合,つまりサンプル倒産率(サンプル時の倒産率)が50%の場合を想定すると、理論的な倒産率(理論倒産率)が上記モデルで示された数式として導き出される。
Figure 2006344047
一方、上記のように第1審査情報が第1倒産率を含むものである場合、本発明の与信サーバにおいて、前記記憶手段には、前記金融機関側で予め設定された前記金融機関と前記ユーザとの取引状況を示す取引情報(口座取引情報など)が前記ユーザに関連付けて記憶されていてもよい。
そして、この場合、本発明の与信サーバにおける制御手段は、前記取引情報と前記ユーザ特定情報とのうち少なくとも一方に基づいて、前記第1倒産率の設定および前記記憶手段への記憶を行なう第1倒産率設定手段を備えていてもよい。
このようにすれば、上記の取引情報とユーザ特定情報とのうちの少なくとも一方に対応した適切な値として第1倒産率の設定等を行なうことが可能となる。
本発明の与信サーバが、倒産率補正手段を備えた場合、前記記憶手段には、前記金融機関側で予め設定された前記金融機関と前記ユーザとの取引状況を示す取引情報が前記ユーザに関連付けて記憶されていてもよい。
この場合、前記倒産率補正手段は、前記取引情報と前記ユーザ特定情報とのうち少なくとも一方を用いてなる予め定めたモデルに基づいて前記倒産率補正値を更に補正して、倒産率追加補正値を得るものであってもよい。
このようにすれば、上記の取引情報とユーザ特定情報とのうちの少なくとも一方に対応した適切な値として倒産率追加補正値を得ることが可能となる。
なお、上記において、第1倒産率設定手段によって第1倒産率を得る具体的方法や、倒産率補正手段によって倒産率補正値に基づき倒産率追加補正値を得る具体的方法としては、種々考えられる。
例えば、コックスの比例ハザードモデルを用いた生存時間分析法(特開2004−334737等参照)、決定木、記憶ベース推論、サポートベクターマシン、判別分析、共分散分による計算法などが考えられる。
ここで、上記のように倒産率追加補正値が得られる場合、本発明の与信サーバにおける前記記憶手段には、前記保証会社側サーバから通知された前記第2倒産率を含む前記第2審査情報と、前記倒産率補正手段による処理によって得られた値(倒産率補正値または倒産率追加補正値)とが記憶されるとよい。
このようにすれば、例えば、記憶手段に記憶された第2審査情報(第2倒産率)と、倒産率補正手段による処理によって得られた値(倒産率補正値または倒産率追加補正値)と、が与信サーバでのポートフォリオ管理において有効に活用可能になる。
また、このように第2審査情報と倒産率追加補正値とが記憶手段に記憶される場合においては、本発明の与信サーバにおける制御手段は、前記保証会社側サーバに対して、前記記憶手段に記憶された前記倒産率補正手段による処理によって得られた値(倒産率補正値または倒産率追加補正値)を通知する結果通知手段を備えているとよい。
このようにすれば、例えば、倒産率補正手段による処理によって得られた値(倒産率補正値または倒産率追加補正値)が保証会社側サーバでのポートフォリオ管理において有効に活用可能になる。
以上説明した与信サーバについては、上述の各態様において、該各態様の構成要素である手段の全てを備える1の装置として構成されていてもよいが、2以上の装置が連携して動作するシステムとして構成されていてもよい。この後者のシステムにおいては、例えば、記憶手段、情報通知手段、期間経過判断手段、是非判断手段、解約情報設定手段、残高有無判断手段、倒産率補正手段、第1倒産率設定手段、結果通知手段が2以上の装置に分配して設けられる。
一方、本発明の与信システムは、上記の様々な態様の与信サーバのうちのいずれかと、上記の保証会社側サーバとを有している。
このように構成された与信システムによれば、上記の様々な態様の与信サーバのうちのいずれかにより得られるのと同様の作用・効果を得ることができる。
本発明の与信システムは、情報が登録されたデータベースを備えた情報センタ側サーバを更に有していてもよい。
この場合、前記保証会社側サーバは、前記情報通知手段により通知された前記第1審査情報に基づき、前記第1審査情報の対象者たる前記ユーザについての情報を前記情報センタ側サーバから取得するための要請を前記情報センタ側サーバに対して行なうべきか否かを判断する要請判断手段と、前記要請判断手段により前記要請を行なうべきと判断された場合に、前記情報通知手段により通知された前記ユーザ特定情報に基づいて前記要請を示す情報を作成し、前記情報センタ側サーバに通知する要請手段と、を備えているとよい。
このようにすれば、要請判断手段によって第1審査情報の対象者たるユーザについての情報を情報センタ側サーバから取得するための要請を情報センタ側サーバに対して行なうべきと判断された場合にだけ、情報センタ側サーバから第1審査情報の対象者たるユーザについての情報が取得される。
よって、例えば、情報センタ側サーバから全ユーザについての情報が取得される場合に比べ、情報センタ側サーバから取得される情報の量が適切に低減される。よって、情報を取得するために金融機関および保証会社が負担する金銭的負担が効果的に軽減されるという効果が得られる。
なお、上記のうちいずれかの与信サーバにおける制御手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。また、上記の与信システムにおける要請判断手段、要請手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。
そして、このようなプログラムの場合、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク、ROM、RAM等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。また、ネットワークを介してロードして起動することにより用いることもできる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
1.全体構成
与信システム1は、図1に示すように、金融機関の所有するサーバ(以降、「金融サーバ」という)10、保証会社の所有するサーバ(以降、「保証サーバ」という)20、情報センタの所有するサーバ(以降、「情報サーバ」という)30などからなる。この与信システム1においては、金融サーバ10および保証サーバ20、保証サーバ20および情報サーバ30がそれぞれネットワーク(例えば、専用回線やVPN)を介してデータ通信可能に接続されている。
金融サーバ10は、周知のコンピュータシステムからなるものである。金融サーバ10は、ユーザ特定情報、第1審査情報、口座取引情報などがユーザ毎に登録されたデータベース12を有している。
ここで、上記「ユーザ特定情報」とは、金融機関が提供するクレジットカードやカードローンに関連した金融商品の既契約者であるユーザを特定するための情報である。本実施形態では、上記「ユーザ特定情報」は、例えば、ユーザが個人の場合には、ユーザの名前,生年月日,年齢,勤務先などの個人を特定可能な情報を含む一方、ユーザが法人などの団体の場合には、団体名称,事業規模,売り上げなどの団体を特定可能な情報を含む。但し、ユーザを特定するためのコード情報が金融機関、保証会社、情報センタにおいて共有されている場合には、上記「ユーザ特定情報」は、このようなコード情報であってもよい。
上記「第1審査情報」とは、金融機関側で予め設定されたユーザに関する信用度を示す情報である。本実施形態では、上記「第1審査情報」は、ユーザが上記金融商品に関連した金融機関との取引において債務不履行に至る確率として金融機関側で予め設定された第1倒産率を少なくとも含む。但し、第1倒産率は、後述のs150の処理により作成され、データベース12に登録される。
また、上記「口座取引情報」とは、金融機関側で予め設定された金融機関とユーザとの取引状況を示す情報である。本実施形態において、上記「口座取引情報」は、予め定めた期間(例えば、1月の期間)の末日(月末日等)現在における口座残高、借入金額および借入回数、返済金額および返済回数等のローンおよびクレジットの口座情報と、顧客と金融機関の当該ローンおよびクレジット以外の口座取引、例えば普通預金の取引額、公共料金の口座振替の数、手数料、口座振替回数および取引額、定期貯金の取引額を含む。ユーザの上記予め定めた期間末日現在の借入金残高が0より大きい場合にその旨を示す情報を「口座取引情報」が含んでいてもよい。
金融サーバ10は、後述のように、予め定めた時期が到来する度(例えば月末時点毎)に、ユーザが金融機関と契約している金融商品に関連した途上与信審査を行なうよう構成されている。
保証サーバ20は、周知のコンピュータシステムからなるものであり、保証会社において管理している所定のユーザに関する顧客情報が登録されたデータベース22を有している。ここでいう「顧客情報」は、本実施形態では、金融サーバ10におけるユーザ特定情報に対応する情報の他、ユーザ毎に異なる予め定めた期間(例えば、1月の期間)の末日現在における残高、借入金額および借入回数等の過去の時系列データのうち保証会社が把握しているもの、を含むものである。すなわち、ここでいう「顧客情報」の内容は、保証会社独自のものである。
保証サーバ20は、金融サーバ10からユーザ特定情報と第1審査情報の通知を受けた際に、後述のように、途上与信審査に用いられる第2審査情報等を作成して金融サーバ10に通知する処理を実施するように構成されている。この作成・通知の処理は、必要に応じて情報サーバ30と連携して実施される。
なお、上記「第2審査情報」とは、保証会社側で予め設定されたユーザに関する信用度を示す情報である。本実施形態では、上記「第2審査情報」は、ユーザが上記金融商品に関連した金融機関との取引において債務不履行に至る確率として保証会社側で予め設定された第2倒産率を少なくとも含む。
情報サーバ30は、周知のコンピュータシステムからなるものであり、情報センタにおいて管理している所定のユーザに関する情報が登録されたデータベース32を有している。ここでいう「情報センタにおいて管理している所定のユーザに関する情報」は、本実施形態では、金融サーバ10におけるユーザ特定情報に対応する情報である。すなわち、ここでいう「情報センタにおいて管理している所定のユーザに関する情報」の内容は、情報センタ独自のものである。
情報サーバ30は、保証サーバ20から後述する情報取得のための要請通知を受けた際に、後述するように、この要請通知(問合せ通知)に係る、情報センタにおいて管理している所定のユーザに関する情報を保証サーバ20に返信する処理を実施するように構成されている。
2.各サーバによる処理
ここで、各サーバにより実行される処理を図2に基づいて説明する。
なお、以下では、1のユーザに関する途上与信審査が実行される際の処理として各サーバの処理を説明する。しかし、以下で説明する処理を複数のユーザに関する途上与信審査のため同時並行的に実施する運用も当然可能である。
はじめに、金融サーバ10が、予め定めた時期(例えば、月末)が到来したか否かを判断する(s110)。金融サーバ10は、s110で否定判断がされている間は(s110:NO)、待機する処理を実行し、肯定判断された際には(s110:YES)、s120の処理を実行する。
s120では、金融サーバ10は、途上与信審査の対象であるユーザのユーザ特定情報に基づき、当該ユーザに関する途上与信審査を行なうべきか否かを金融機関側の基準でチェックする(s120、図1の矢印(a)参照)。
ここでは、金融サーバ10が備える記憶部(本実施形態では、ハードディスク)に記憶された、金融機関側の基準により途上与信審査を実行すべきでないユーザまたは団体を特定するための情報(例えば、ユーザの名前,団体名称等が登録された解約対象者特定情報)に含まれる情報に当該ユーザのユーザ特定情報に含まれる情報が一致するか否かの検索処理を実行する。
そして、一致すると判断された場合(すなわち、当該ユーザが解約対象者特定情報に含まれるユーザであると判断された場合、s120:NO)、金融サーバ10は、上記金融商品に関する金融機関と当該ユーザとの間の契約を解約すべき旨を示す解約情報を当該ユーザに関連付けてデータベース12に記憶する処理を行ない(s130、図1の矢印(b)参照)、当該ユーザに関する途上与信審査のための処理を終了する。なお、この場合には、当該ユーザに関連付けた解約情報の保証サーバ20への送信処理を金融サーバ10が行なってもよい。このようにすれば、保証会社側で当該ユーザに関する保証契約を解約する処理を円滑に行なうことが可能になる。
一方、不一致であると判断された場合(すなわち、当該ユーザが解約対象者特定情報に含まれるユーザではないと判断された場合、s120:YES)、金融サーバ10は、当該ユーザの予め定めた期間末日現在の借入金残高(本実施形態では、カードローンによる借入金額、クレジットカード未決済額の合計)が0より大であるか否かをデータベース12に登録された取引情報に基づき判断する(s140、図1の矢印(a)参照)。
そして、s140で否定判断した場合には(s140:NO)、金融サーバ10は、当該ユーザに関する途上与信審査のための処理を終了する一方、s140で肯定判断した場合には(s140:YES)、金融サーバ10は、第1審査情報の作成処理を実行する(s150)。
s150では、金融サーバ10は、データベース12に登録された当該ユーザの口座取引情報(普通預金の取引額、クレジットの決済回数および金額、カードローンの取引額、公共料金の口座振替の数、手数料、口座振替回数および取引額、定期貯金の取引額等の上述した情報)とユーザ特定情報(性別、年齢、住居形態、住所変更等の上述した情報)に基づいて、当該ユーザに関する第1倒産率の設定、および、当該第1倒産率のデータベース12への記憶を行なう(図1の矢印(a)参照)。本実施形態では、生存時間分析法を用いて第1倒産率の設定(計算)が行なわれる。なお、生存時間分析以外に、決定木、主成分分析、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、記憶ベース推論等を使用して、第1倒産率の設定が行なわれてもよい。
次に、金融サーバ10は、データベース12に登録された当該ユーザのユーザ特定情報と第1審査情報をネットワークを介して保証サーバ20に送信する(s160、図1の矢印(c)参照)。
こうして、ユーザ特定情報と第1審査情報を保証サーバ20に送信した金融サーバ10は、保証サーバ20からの返信(後述の第2審査情報または解約情報の受信)を受けるまで待機する(s170:NO)。
一方、保証サーバ20は、ユーザ特定情報と第1審査情報が金融サーバ10から送信されてくるまで待機している(s310:NO)。
保証サーバ20は、ユーザ特定情報と第1審査情報を受信した際(s310:YES)、これらの情報を内蔵メモリ(本実施形態においては、キャッシュメモリ)に記憶させた後、こうして記憶させた情報に基づいて、その情報に対応するユーザに対して途上与信審査を実行すべきか否かを保証会社側の基準でチェックする(s320)。
ここでは、保証サーバ20が備える記憶部(本実施形態では、ハードディスク)に記憶された、保証会社側の基準により途上与信審査を実行すべきでないユーザまたは団体を特定するための情報(例えば、ユーザの名前,団体名称等が登録された解約対象者特定情報)に含まれる情報に当該ユーザのユーザ特定情報に含まれる情報が一致するか否かの検索処理を実行する。
そして、一致すると判断された場合(すなわち、当該ユーザが解約対象者特定情報に含まれるユーザであると判断された場合、s320:NO)、保証サーバ20は、s310にて受信した情報に対する返信情報としての、上記金融商品に関する金融機関と当該ユーザとの間の契約を解約すべき旨を示す保証解約情報を、当該ユーザに関連付けた状態で、ネットワークを介して金融サーバ10に送信する処理を行ない(s330、図1の矢印(d)参照)、当該ユーザに関する途上与信審査のための処理を終了する。
一方、不一致であると判断された場合(すなわち、当該ユーザが解約対象者特定情報に含まれるユーザではないと判断された場合、s320:YES)、保証サーバ20は、s340の処理を実行する。
s340では、保証サーバ20は、金融サーバ10から受信した第1審査情報に基づき、情報センタにおいて管理されている当該ユーザについての情報を情報サーバ30から取得するための要請通知を情報サーバ30に対して行なうか否か判断する。
具体的には、保証サーバ20は、まず、例えば、第1審査情報に含まれる第1倒産率に基づき、当該ユーザの信用度が予め定めた基準よりも高いか否か(例えば、第1倒産率が予め定めた数値よりも小さいか否か)を判断する。
そして、保証サーバ20が、当該ユーザの信用度が予め定めた基準よりも高いと判断した場合(例えば、第1倒産率が予め定めた数値よりも小さく、低リスクであると判断した場合)には、保証サーバ20は、上記要請通知を行なわないと判断して(s340:NO)、s380の処理を行なう。
一方、保証サーバ20が、当該ユーザの信用度が予め定めた基準よりも高くないと判断した場合(例えば、第1倒産率が予め定めた数値以上であり、リスクがあると判断した場合)には、保証サーバ20は、上記要請通知を行なうべきと判断して(s340:YES)、s350の処理を行なう。
保証サーバ20は、s350では、上記要請通知を示す情報(例えば、データベース22に登録された顧客情報に含まれる当該ユーザのユーザ特定情報相当の情報)をネットワークを介して情報サーバ30に送信する(図1の矢印(e)参照)。
こうして、上記要請通知を示す情報を情報サーバ30に送信した保証サーバ20は、情報サーバ30からの返信(情報センタにおいて管理している所定のユーザに関する情報の受信)を受けるまで待機する(s360:NO)。
一方、情報サーバ30は、上記要請通知を示す情報が保証サーバ20から送信されてくるまで待機している(s510:NO)。
情報サーバ30は、上記要請通知を示す情報を受信した際(s510:YES)、受信した上記要請通知を示す情報で特定されるユーザの情報をデータベース32から読み出す(s520、図1の矢印(f)参照)。
こうして、データベース32から情報を読み出したら、情報サーバ30は、s510にて受信した情報に対する返信として、s520で読み出した情報を、保証サーバ20に対して送信する(s530、図1の矢印(h)参照)。
この後、情報サーバ30は、上記のような要請通知を示す情報が保証サーバ20から送信されてくる毎に、s510以降の処理を行う。
こうして、情報サーバ30からの返信を受けた保証サーバ20は(s360:YES)、情報サーバ30から受信した情報とデータベース22に登録された顧客情報とに基づいて、当該ユーザに関する第2倒産率の設定、および、当該第2倒産率のデータベース22への記憶を行なう(s370、図1の矢印(i)、(j)参照)。本実施形態では、生存時間分析法を用いて第2倒産率の設定(計算)が行なわれる。なお、生存時間分析以外に、決定木、主成分分析、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、記憶ベース推論等を使用して、第2倒産率の設定が行なわれてもよい。
一方、s380では、保証サーバ20は、データベース22に登録された顧客情報だけに基づいて、当該ユーザに関する第2倒産率の設定、および、当該第2倒産率のデータベース22への記憶を行なう(図1の矢印(i)、(j)参照)。本実施形態では、s380の場合も、生存時間分析法を用いて第2倒産率の設定(計算)が行なわれる。なお、生存時間分析以外に、決定木、主成分分析、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、記憶ベース推論等を使用して、第2倒産率の設定が行なわれてもよい。
s370またはs380で第2倒産率(第2審査情報)の設定が行なわれると、処理がs390に移行する。
s390では、保証サーバ20は、第2倒産率を含む第2審査情報をネットワークを介して金融サーバ10に送信する処理を行なう(s390、図1の矢印(d)参照)。
こうして第2審査情報を金融サーバ10に送信した保証サーバ20は、金融サーバ10からの返信(後述の倒産率追加補正値、途上与信審査の結果(利用限度額等)や、補正パラメータ(予想平均倒産率β)の受信)を受けるまで待機する(s400:NO)。
一方、保証サーバ20から第2審査情報または保証解約情報を受信した金融サーバ10は(s170:YES)、保証サーバ20から受信した情報が保証解約情報であるか否かの判断を行なう(s180)。
そして、s180で肯定判断した場合(s180:YES)、金融サーバ10は、解約情報をユーザに関連付けてデータベース12に記憶する処理を行ない(s130、図1の矢印(b)参照)、当該ユーザに関する途上与信審査のための処理を終了する。
一方、s180で否定判断した場合(s180:NO)、金融サーバ10は、受信した第2審査情報を内蔵メモリ(本実施形態においては、キャッシュメモリ)に記憶させた後、こうして記憶させた第2審査情報に含まれる第2倒産率を、金融機関側において予め定めた補正パラメータを用いてなる予め定めたモデルに基づいて補正する(s190)。
ここでは、第2倒産率を、金融機関側で予め定めた事象により平均的なユーザが債務不履行に至る確率を示す値として予め定めた予想平均倒産率β(補正パラメータ)に基づいて補正する。
具体的には、第2審査情報に含まれる第2倒産率αを、ベイズの定理を応用して導き出された下記モデル
γ=α/(α+(1−α)×(1−β)/β)
(但し、γ:倒産率補正値(理論倒産率)、α:第2倒産率(モデル算出値)、β:補正パラメータ)
に基づいて補正して、倒産率補正値を算出する処理を行なう。なお、上記モデルは、予め定められたモデルの構築時の倒産率と非倒産率が同じ場合(サンプル倒産率が50%の場合)に成り立つ。
上記モデルにより、補正パラメータβによって設定される状況下(金融機関側で予め定めた事象により平均的なユーザが債務不履行に至る確率がβである状況下)において、ユーザが金融商品に関連した金融機関との取引で債務不履行に至る確率(条件付き確率)が「倒産率補正値」として適切に算出される。
なお、この処理に用いられる予想平均倒産率βは、あらかじめ記憶部(本実施形態においては、ハードディスク)にパラメータとして記憶されたものであり、ここでは、この記憶部から読み出されたうえで、補正に用いられる。
次に、金融サーバ10は、s190で算出された倒産率補正値を、データベース12に登録されたユーザの口座取引情報に基づいて、更に補正して、当該ユーザに関する倒産率追加補正値を得る処理を行なう(s200)。本実施形態では、s200の補正演算に生存時間分析法が用いられる。なお、生存時間分析以外に、決定木、主成分分析、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、記憶ベース推論等を使用して、倒産率追加補正値を得る処理が行なわれてもよい。
また、s200での補正演算の具体的態様については特定のものに限定されないが、例えば、データベース12に登録されたユーザの口座取引情報で示される内容が予め定められた条件に適合しない場合となっている場合に、倒産率追加補正値が元の値(倒産率補正値)よりも大きくなるよう(すなわち、倒産率が高く見積もられるよう)、倒産率追加補正値を算出する、といったものであってもよい。
また、データベース12に登録されたユーザの口座取引情報に含まれる各情報を、所定の変数変換方法(例えば、対数変換、全体を等分(例えば、10等分や16等分)するカテゴリ変換、CS変換(例えば、特開2004−334737号公報参照)など)にてそれぞれ変換し、こうして変換した口座取引情報とs200にて算出した倒産率補正値とを説明変数にした回帰分析(ロジスティック回帰)を行うことで求められた倒産率Aを、ベイズの式を用いて補正することで、倒産率追加補正値を求めてもよい。この場合において倒産率Aを補正する際に用いるベイズの式は、上述したのと同様のモデルを示す式「γ=α/(α+(1−α)×(1−β)/β)」である。倒産率追加補正値は、当然ながら、この式中のγに相当する値として算出される。また、倒産率Aはこの式中のαの箇所に適用される。さらに、この場合、この式中のβ(補正パラメータ)として用いられる値は、上述した予想平均倒産率とは異なる基準に基づいて定められた値(金融機関側が予め定めた値)である。なお、上記の回帰分析には、ロジスティク回帰に限らず、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、記憶ベース推論などを用いることとしてもよい。
そして、続くs210では、金融サーバ10は、s200で算出された倒産率追加補正値に基づきユーザに関する途上与信審査の結果設定を行なう。
具体的には、s210では、例えば、倒産率追加補正値を用いて、金融期間側で予め定めた基準に基づき、ユーザが契約している金融商品(クレジットカード、カードローン等)の利用限度額の設定(算出)処理等が行なわれる。
次に、金融サーバ10は、第2審査情報、倒産率追加補正値、および、s210で設定した途上与信審査の結果(利用限度額等)を、ユーザに関連付けてデータベース12に記憶する処理を行なう(s220、図1の矢印(b)参照)。
そして、金融サーバ10は、データベース12に記憶された倒産率追加補正値、途上与信審査の結果(利用限度額等)や、補正パラメータ(予想平均倒産率β)をネットワークを介して保証サーバ20に送信する(s230、図1の矢印(c)参照)。
この後、金融サーバ10は、再びs110以降の処理を実行する。
一方、金融サーバ10から倒産率追加補正値、途上与信審査の結果(利用限度額等)や、補正パラメータ(予想平均倒産率β)といったデータを受信した保証サーバ20は(s400:YES)、これらのデータをデータベース22に記憶する処理を行なう(s410、図1の矢印(j)参照)。
この後、保証サーバ20は、再びs310以降の処理を実行する。
3.作用,効果
このように構成された与信システム1においては、途上与信審査の際に金融サーバ10から保証サーバ20に送信される情報に第1審査情報が含まれている(s160)。よって、保証サーバ20が、情報サーバ30から受信する情報の量を低減させる処理を実行することが可能になる。
つまり、本実施形態では、保証サーバ20が、金融サーバ10から受信した第1審査情報に基づき、当該ユーザについての情報を情報サーバ30から取得するための要請通知を情報サーバ30に対して行なうか否かを判断し(s340)、要請通知を行なうと判断した場合にだけ(s340:YES)、情報サーバ30から第1審査情報の対象者たるユーザについての情報を取得する(s360:YES)。
よって、例えば、途上与信審査の対象たる全ユーザについての情報が情報サーバ30から取得される場合に比べ、情報サーバ30から取得される情報の量が適切に低減される。よって、情報サーバ30から情報を取得するために金融機関や保証会社が負担する金銭的負担が効果的に軽減されるという効果が得られる。
また、本実施形態では、情報サーバ30から情報が取得されない場合には(s340:NO)、このような情報に基づかずに第2審査情報の作成および通知が実行される(s380、s390)。そして、本実施形態では、このように情報サーバ30から受信される情報に基づかずに第2審査情報の作成および通知が実行されるか否かが、金融機関側で予め設定された第1審査情報に基づいて決定される(s340)。
従って、本実施形態によれば、ユーザに関する途上与信審査を、金融機関側における特有の事情や独自の判断基準などが反映された第1審査情報を用いた適切な運用にて実行することが可能になる。
また、本実施形態では、s110で予め定めた時期が到来したと判断された場合にだけ(s110:YES)、s120以降の途上与信審査に必要な処理が実行される。
よって、本実施形態によれば、予め定めた時期が到来する毎に途上与信審査を適切に行なうことが可能となる。
また、本実施形態では、金融サーバ10が、途上与信審査の対象であるユーザのユーザ特定情報を用いて、登録された解約対象者特定情報に基づき、当該ユーザに関する途上与信審査を行なうべきか否かを金融機関側の基準でチェックできる(s120、s130)。
よって、金融商品に関する契約を解約すべきユーザに関するユーザ特定情報と第1審査情報を保証サーバ20に通知する無用な処理が行われることを防止できる上、当該無用な処理に基づく保証サーバ20での処理負担を軽減することができる。
また、s120でユーザに関する途上与信審査を行なうべきでないと判断された場合には(s120:NO)、データベース12に対して解約情報の登録が行なわれるので(s130)、解約情報の対象者であるユーザに対する解約情報の通知(通信回線網を介した通知等)を容易に実行することができる。
また、本実施形態では、ユーザの予め定めた期間末日現在の借入金残高が0より大であると判断された場合に(s140:YES)、s150以降の途上与信審査に必要な処理が実行される。
よって、ユーザの借入金残高が0より大である状況という、当該ユーザに関する途上与信審査を実行する実益がある場合において、効果的に途上与信審査を行なうことが可能になる。
また、本実施形態では、金融サーバ10が、保証サーバ20から受信した第2倒産率を金融機関側において予め定めた補正パラメータを用いてなる予め定めたモデルに基づいて補正する(s190)。
よって、本実施形態によれば、金融機関側における特有の事情や独自の判断基準などを反映させた値として「補正パラメータ」を設定しておくことで、第2倒産率を金融機関側の条件に適合した値(倒産率補正値)に加工可能となる。
しかも、本実施形態では、ベイズの定理を応用したモデルを用いて第2倒産率の補正を行なうことから、補正パラメータβによって設定される状況下において、ユーザが金融商品に関連した金融機関との取引で債務不履行に至る確率(条件付き確率)が「倒産率補正値」として適切に算出される。
また、倒産率補正値は、データベース12に登録されたユーザの取引情報に基づいて、更に補正して、当該ユーザに関する倒産率追加補正値とされる(s200)。そして、ユーザの途上与信審査は、この倒産率追加補正値に基づいて実行される(s210)。
よって、本実施形態によれば、補正パラメータのみならず取引情報が反映された金融機関独自の適切な途上与信審査を実行することが可能になる。
さらに、金融サーバ10のデータベース12には倒産率追加補正値と第2審査情報の両方が登録される(s220)。また、保証サーバ20のデータベース22には、金融サーバ10で実施された途上与信審査の内容を示す倒産率追加補正値、途上与信審査の結果(利用限度額等)や、補正パラメータ(予想平均倒産率β)といったデータが登録される(s410)。
よって、本実施形態によれば、金融サーバ10のデータベース12と保証サーバ20のデータベース22に登録されたこれらの情報(データ)に基づいて、金融機関と保証会社の双方が効果的なポートフォリオ管理を実施することが可能となる。
4.変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、ローン(カードローン)、クレジットカードといった金融商品に関する途上与信審査を実行するシステムとして与信システム1が構成された場合を例示したが、中小企業融資や小規模事業用融資といった金融商品に関する途上与信審査にも上記システムの構成は適用できる。
また、上記実施形態においては、金融サーバ10が第2倒産率を補正するために用いるモデルとして、ベイズの定理を応用して導き出した変換モデルを用いた構成を例示した。しかし、第2倒産率を補正するために用いる変換モデルとしては、この他のモデルを用いるようにしてもよい。例えば、サンプル比率に基づく変換モデルを用いることが考えられる。
但し、サンプル比率に基づく変換モデルを用いる場合には、統計的に問題が生じる。例えば、実際の倒産率が2%であるときにモデルのサンプリング倒産率50%でモデル作成をしたとする。モデルから算出値100%の倒産率を得たとすると、サンプル比率に基づいて2/50倍で変換した場合にわずか4%にしかならず、倒産傾向が薄れてしまう。ベイズの定理を用いると、モデル算出値100%は変換後も100%になり、この不都合な点が解決できる。またベイズの定理を応用した上記変換モデルを使えば、変換後の倒産率の平均がβ:補正パラメータ(予想平均倒産率)に収束できる。
5.本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、金融サーバ10は、本発明における与信サーバに相当し、保証サーバ20および情報サーバ30は、本発明における保証会社側サーバおよび情報センタ側サーバに相当し、データベース12は本発明における記憶手段に相当する。
また、本実施形態では、図2のs110が時期判断手段としての処理としての処理に相当し、s120が是非判断手段としての処理に相当し、s130が解約情報設定手段としての処理に相当し、s140が残高有無判断手段としての処理に相当し、s150が第1倒産率設定手段としての処理に相当し、s160が情報通知手段としての処理に相当し、s190,s200が倒産率補正手段としての処理に相当し、s230が結果通知手段としての処理に相当し、s340が要請判断手段としての処理に相当し、s350が要請手段としての処理に相当する。
与信システムの構成を示すブロック図 与信システムを構成する各サーバにより実行される処理を示すフローチャート
符号の説明
1…与信システム、10…金融サーバ、12…データベース、20…保証サーバ、22…データベース、30…情報サーバ、32…データベース

Claims (10)

  1. 金融機関が提供する金融商品の既契約者であるユーザに関する途上与信審査を行なうよう構成された、金融機関における与信サーバであって、
    前記ユーザを特定するためのユーザ特定情報、および、前記金融機関側で予め設定された前記ユーザに関する信用度を示す第1審査情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された情報に基づく制御処理を実行する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    保証会社側で予め定めた前記ユーザに関する信用度を示す第2審査情報の前記与信サーバに対する通知を行なう保証会社側サーバに対して、前記記憶手段に記憶された前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報を通知する情報通知手段を備えたことを特徴とする金融機関における与信サーバ。
  2. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記ユーザ特定情報に基づき、前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきか否かを判断する是非判断手段を備え、
    前記情報通知手段は、前記是非判断手段により前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきと判断された場合に、前記保証会社側サーバに対する前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報の通知を行なうことを特徴とする請求項1に記載の与信サーバ。
  3. 前記制御手段は、前記是非判断手段により前記ユーザに関する途上与信審査を行なうべきでないと判断された場合に、前記金融商品に関する前記金融機関と前記ユーザとの間の契約を解約すべき旨を示す解約情報を前記ユーザに関連付けて前記記憶手段に記憶する解約情報設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の与信サーバ。
  4. 前記制御手段は、前記ユーザの借入金残高が0より大であることを示す情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する残高有無判断手段を備え、
    前記情報通知手段は、前記残高有無判断手段により前記ユーザの借入金残高が0より大であることを示す情報が前記記憶手段に記憶されていると判断された場合に、前記保証会社側サーバに対する前記ユーザ特定情報、および、前記第1審査情報の通知を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の与信サーバ。
  5. 前記第1審査情報は、前記ユーザが前記金融商品に関連した前記金融機関との取引において債務不履行に至る確率として前記金融機関側で予め設定された第1倒産率を含み、
    前記第2審査情報は、前記ユーザが前記金融商品に関連した前記金融機関との取引において債務不履行に至る確率として前記保証会社側で予め定めた第2倒産率を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の与信サーバ。
  6. 前記制御手段は、前記保証会社側サーバから前記第2審査情報の通知を受けた際に、前記第2審査情報に含まれる前記第2倒産率を、前記金融機関側で予め設定された補正パラメータを用いてなる予め定めたモデルに基づいて補正して、倒産率補正値を得る、倒産率補正手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の与信サーバ。
  7. 前記記憶手段には、前記保証会社側サーバから通知された前記第2倒産率を含む前記第2審査情報と、前記倒産率補正手段による処理によって得られた値とが記憶されることを特徴とする請求項6に記載の与信サーバ。
  8. 前記制御手段は、前記保証会社側サーバに対して、前記記憶手段に記憶された前記倒産率補正手段による処理によって得られた値を通知する結果通知手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の与信サーバ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の与信サーバおよび保証会社側サーバを有する与信システム。
  10. コンピュータを、請求項1〜8のいずれかに記載の与信サーバにおける制御手段として機能させるためのプログラム。
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