JP2006343317A - 素子インピーダンス検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電圧変化量のホールド値の誤検出に起因する素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制できる素子インピーダンス検出装置を提供する。
【解決手段】 素子インピーダンス検出装置(1)においては、第1ローパスフィルタ(71)を備えることで、信号ホールド回路(55)に入力される素子抵抗値信号Rpvsに対して点火ノイズなどに起因したノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、信号ホールド回路(55)が保持する素子抵抗値信号Rpvsのホールド値に、ノイズに起因する検出誤差が生じるのを抑制できる。したがって、素子インピーダンス検出装置(1)は、第1ローパスフィルタ(71)を備えることで電圧変化量ΔVs(素子抵抗値信号Rpvs)のホールド値の誤検出を抑制できるため、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検出ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出する素子インピーダンス検出装置に関する。
従来より、固体電解質体を備えて形成されるガス濃度センサ素子のインピーダンスを検出する装置として、ガス濃度センサ素子に対して検出用電流を通電したときの電圧変化量に基づき、素子インピーダンスを検出する装置が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
そして、素子インピーダンスはガス濃度センサ素子の温度に応じて変化する特性を有することから、検出された素子インピーダンスは、ガス濃度センサ素子の温度制御に用いることができる(特許文献3参照)。
なお、素子インピーダンスを検出するための電気信号に対してノイズが重畳されると、素子インピーダンスの検出精度が低下することから、ノイズの影響を低減するためにフィルタ手段を用いることがある。特に、素子インピーダンスを検出する装置を車両に搭載した場合、車両にはノイズ発生源となる電気機器(点火コイル、発電機など)が数多く備えられているため、ノイズの影響を低減した形で素子インピーダンスを検出することは重要となる。
なお、フィルタ手段としては、ノイズと同様の周波数成分を除去するフィルタ回路や、電圧変化量の信号をA/D変換した後の信号についてソフトウェアによるフィルタ処理を行いノイズ成分を除去するフィルタ手段などを挙げることができる。例えば、特許文献1に記載の素子インピーダンス検出装置(素子抵抗検出装置)においては、電圧変化量保持手段(ピークホールド回路31)の後段における信号(ピークホールド回路31から出力された電圧変化量のピーク値信号)に重畳されたノイズの影響は、ローパスフィルタ41によって低減される(図5参照)。
特開2000−081414号公報(請求項1、図5) 特開2000−329730号公報(請求項1) 特開平10−048180号公報(請求項1)
しかし、上記従来の素子インピーダンス検出装置のように、電圧変化量保持手段の後段にフィルタを設ける構成においては、電圧変化量のホールド値信号に重畳されるノイズの影響は低減できるものの、電圧変化量のホールド値を検出する前段階の信号に対して重畳されるノイズの影響を低減できないという問題がある。
つまり、ホールド値を検出する前段階の電圧変化量の信号に対してノイズが重畳されると、ノイズの影響により電圧変化量の信号が大きな値に変動してしまい、電圧変化量のホールド値が実際の値よりも大きい値として誤検出される。このようにして電圧変化量のホールド値が誤って検出されると、素子インピーダンスの検出精度が低下する。
そこで、本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、電圧変化量のホールド値の誤検出に起因する素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制できる素子インピーダンス検出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、固体電解質体よりなるガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出する素子インピーダンス検出装置であって、ガス濃度センサ素子に対して素子インピーダンスを検出するための検出用電流を、第1の一定期間にわたり通電する検出用電流通電手段と、検出用電流の通電によるガス濃度センサ素子の両端における電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、電圧変化量検出手段により検出される電圧変化量を電圧変化量ホールド値として保持する電圧変化量保持手段と、電圧変化量保持手段に保持された電圧変化量ホールド値を出力する信号出力手段と、電圧変化量検出手段から電圧変化量保持手段までの信号経路において、予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去する保持前フィルタ手段と、を備えることを特徴とする素子インピーダンス検出装置である。
この素子インピーダンス検出装置においては、保持前フィルタ手段を備えることにより、保持前フィルタ手段の前段における信号経路で重畳されるノイズ成分(予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域成分)を除去できる。
これにより、電圧変化量保持手段に入力される電圧変化量に対してノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、電圧変化量保持手段が検出する電圧変化量のホールド値がノイズに起因して誤検出されるのを抑制できる。
よって、本発明によれば、電圧変化量のホールド値の誤検出を抑制することができ、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができる。
ここで、電圧変化量保持手段の回路構成は特に限定されないが、その態様としては、電圧変化量検出手段が検出する電圧変化量に応じた電圧値に充電され、その電圧値を電圧変化量ホールド値として保持するための電圧保持コンデンサと、オン状態になることで、電圧変化量検出手段からの出力電圧を電圧保持コンデンサに充電させることを許容する充電許容スイッチング手段と、この充電許容スイッチング手段のオン/オフ状態を切り替え制御するスイッチング制御部とから構成すると良い。比較的簡易な回路構成で、電圧変化量検出手段としての機能を得ることができるからである。
そして、このような回路構成の電圧変化量保持手段において、電圧変化量検出手段からの出力電圧を電圧保持コンデンサに充電し電圧変化量ホールド値として保持するには、例えば、検出用電流の通電開始と同期してあるいは通電開始の直前に充電許容スイッチング手段をオフからオン状態に切り替え、検出用電流が通電される一定期間内のあるタイミングで充電許容スイッチング手段をオフ状態に切り替えることで実現できる。
ところで、電圧保持コンデンサに電圧変化量ホールド値が保持された状態で、上述したように充電許容スイッチング手段を検出用電流の通電開始と同期してあるいは通電開始の直前にオフからオン状態に切り替えると、電圧変化量検出手段のもとでの電圧変動が検出用電流の通電開始により実質的に生ずる関係もあって、電圧保持コンデンサに充電された電荷が電圧変化量検出手段側に放電され、電圧変化量ホールド値はほぼ0Vまで下がることになる。そして、電圧保持コンデンサの電圧変化量ホールド値がほぼ0Vとされた状態で、電圧変化量検出手段からの出力電圧が充電されることになる。但し、本発明のように保持前フィルタ手段を備える構成では、電圧変化量検出手段からの出力電圧はなまされて電圧保持コンデンサに充電されるため、電圧変化量検出手段からの出力電圧の変化が特に大きく現れる場合、その電圧変化量が真値(本来取り得る電圧変化量に対応した電圧値)になる(到達する)前に電圧変化量ホールド値としてホールドされる可能性がある。
そこで、上記の素子インピーダンス検出装置であって、電圧変化量保持手段が、電圧変化量検出手段が検出する電圧変化量に応じた電圧値に充電され、その電圧値を電圧変化量ホールド値として保持するための電圧保持コンデンサと、オン状態になることで、電圧変化量検出手段からの出力電圧を電圧保持コンデンサに充電させることを許容する充電許容スイッチング手段と、検出用電流通電手段によりガス濃度センサ素子に通電を開始してから第1の一定時間より短い第2の一定時間の経過後であって、かつ第1の一定時間内の特定期間にわたって、充電許容スイッチング手段をオフからオン状態に切り替え制御するスイッチング制御部と、を備えると良い。
本発明の素子インピーダンス検出装置によれば、検出用電流の通電が開始されて電圧変化量検出手段のもとでの電圧変化が生じている最中に、充電許容スイッチング手段がオフからオン状態に切り替えられる。これにより、充電許容スイッチング手段がオン状態に切り替えられても、電圧保持コンデンサに保持されていた電圧変化量ホールド値は0Vに下がることはなく、かつ保持前フィルタ手段に入力され始める出力電圧はある程度の値にまで達しているので、電圧変化量ホールド値として保持される値(電圧変化量)は、真値あるいは真値に近い値を示すことになる。
従って、本発明の素子インピーダンス検出装置によれば、電圧保持コンデンサに入力される電圧変化量に対してノイズ成分が重畳するのを抑制するための保持前フィルタ手段を設けた際にも、電圧保持コンデンサにてホールドされる電圧変化量ホールド値を真値ないし真値に近づけることができ、素子インピーダンスの検出精度を向上させることができる。
また、上記目的を達成するためになされた請求項3に記載の発明は、固体電解質体よりなるガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出する素子インピーダンス検出装置であって、ガス濃度センサ素子に対して素子インピーダンスを検出するための検出用電流を通電する検出用電流通電手段と、検出用電流の通電によるガス濃度センサ素子の両端における電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、電圧変化量検出手段により検出される電圧変化量を電圧変化量ホールド値として保持する電圧変化量保持手段と、電圧変化量保持手段に保持された電圧変化量ホールド値を出力する信号出力手段と、を備えており、電圧変化量保持手段は、電圧変化量検出手段が検出する電圧変化量に応じた電圧値に充電され、その電圧値を前記電圧変化量ホールド値として保持するための電圧保持コンデンサを備えており、電圧保持コンデンサと共にローパスフィルタを構成する抵抗素子を備え、電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタは、予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去すること、を備えることを特徴とする素子インピーダンス検出装置である。
この素子インピーダンス検出装置においては、電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタを備えることで、電圧変化量保持手段に入力される電圧変化量の信号に重畳されるノイズ成分(予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域成分)を除去できる。
これにより、電圧変化量保持手段に入力される電圧変化量に対してノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、電圧変化量保持手段が検出する電圧変化量のホールド値がノイズに起因して誤検出されるのを抑制できる。
よって、本発明によれば、電圧変化量のホールド値の誤検出を抑制することができ、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができる。さらに、本発明の素子インピーダンス検出装置では、電圧変化量保持手段を構成する電圧保持コンデンサを、ローパスフィルタを構成するためのコンデンサとしても兼用させているため、使用するコンデンサの数を削減でき、装置構成が複雑化せず且つコストが安くなるという利点もある。
さらに、上記の素子インピーダンス検出装置であって、電圧変化量保持手段は、電圧保持コンデンサに加え、オン状態になることで、電圧変化量検出手段からの出力電圧を電圧保持コンデンサに充電させることを許容する充電許容スイッチング手段と、検出用電流通電手段によりガス濃度センサ素子に通電を開始してから第1の一定時間より短い第2の一定時間の経過後であって、かつ第1の一定時間内の特定期間にわたって、充電許容スイッチング手段をオフからオン状態に切り替え制御するスイッチング制御部と、を備えると良い。
本発明の素子インピーダンス検出装置によれば、検出用電流の通電が開始されて電圧変化量検出手段のもとでの電圧変化が生じている最中に、充電許容スイッチング手段がオフからオン状態に切り替えられる。これにより、充電許容スイッチング手段がオン状態に切り替えられても、電圧保持コンデンサに保持されていた電圧変化量ホールド値は0Vに下がることはなく、かつ電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタに入力され始める出力電圧はある程度の値にまで達しているので、電圧変化量ホールド値としてホールドされる値(電圧変化量)は、真値あるいは真値に近い値を示すことになる。
従って、本発明の素子インピーダンス検出装置によれば、電圧保持コンデンサに入力される電圧変化量に対してノイズ成分が重畳するのを抑制するための上記ローパスフィルタを設けた際にも、電圧保持コンデンサにて保持される電圧変化量ホールド値を真値ないし真値に近づけることができ、素子インピーダンスの検出精度を向上させることができる。
ここで、電圧変化量に重畳されるノイズ成分は、素子インピーダンス検出装置の設置環境(周囲に配置される外部機器の種類など)によって周波数帯域が異なる場合があることから、保持前境界周波数は、ノイズ成分を除去するように設置環境に応じて値を設定すればよい。
また、保持前フィルタ手段あるいはローパスフィルタ(電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタ)による特定周波数成分除去(フィルタリング)が、ノイズ成分のみならず電圧変化量の検出にまで影響すると、電圧変化量のホールド値の検出精度に悪影響を及ぼす虞がある。
そこで、上記の素子インピーダンス検出装置においては、保持前境界周波数が3[kHz]以上であるとよい。
つまり、このように保持前境界周波数が設定された保持前フィルタ手段あるいはローパスフィルタ(電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタ)は、少なくとも3[kHz]以下の周波数帯域の成分を除去しないため、この周波数帯域に含まれる電圧変化量は、保持前フィルタ手段あるいはローパスフィルタにより除去されることなく電圧変化量保持手段に入力される。
これにより、保持前フィルタ手段あるいはローパスフィルタによるフィルタリングが、電圧変化量の検出にまで影響が及ぶのを避けることができ、素子インピーダンスの検出精度が低下するのを抑制できる。
また、素子インピーダンスの検出対象となるガス濃度センサ素子は、単一の固体電解質体を備える構成(いわゆる1セルタイプ)のものに限定されず、固体電解質体にて形成される複数のセルを有する構成のものであってもよい。
そして、複数のセルを有するガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出するにあたっては、少なくとも1つのセルに検出用電流を通電するようにし、検出用電流を流したセルの両端における電圧変化量を検出するようにすればよい。
なお、複数のセルを有するガス濃度センサ素子の具体例としては、起電力セルとポンプセルとを有する2セルタイプのガス濃度センサ素子が挙げられる。なお、この2セルタイプのガス濃度センサ素子においては、ポンプセルは、起電力セルとの間に被検出ガスを導入可能な拡散室を介して起電力セルに積層され、ポンプ電流に応じて拡散室内の酸素を出し入れするためのセルとして備えられる。なお、検出用電流が通電されるセルとしては、ポンプセルであっても起電力セルであっても良い。また、他のガス濃度センサ素子としては、起電力セルと第1ポンプセルと第2ポンプセルとを有する3セルタイプのガス濃度センサ素子が挙げられる。この3セルタイプのガス濃度センサ素子としては、第1ポンプセルは、被検出ガスを導入可能な第1拡散室を介して起電力セルの表面側に積層されており、第2ポンプセルは、第1拡散室と連通する第2拡散室を介して起電力セルの裏面側に積層される構造のものを例示することができる。
次に、上記の素子インピーダンス検出装置においては、電圧変化量保持手段から信号出力手段までの信号経路において、予め定められた出力前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去する出力前フィルタ手段を備えてもよい。
つまり、保持前フィルタ手段あるいはローパスフィルタ(電圧保持コンデンサおよび抵抗素子により構成されるローパスフィルタ)に加えて、出力前フィルタ手段を備えることで、信号出力手段から外部に出力される電圧変化量のホールド値に重畳されるノイズ成分を除去することができる。
これにより、素子インピーダンス検出装置が外部に出力する電圧変化量のホールド値においては、ノイズ成分の影響による検出誤差をより一層小さくできる。
よって、本発明によれば、ノイズ成分の影響による電圧変化量のホールド値の検出誤差をより一層小さくすることができ、素子インピーダンスの検出精度をさらに向上できる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、本発明が適用された素子インピーダンス検出装置1の概略構成図を図1に示す。
なお、素子インピーダンス検出装置1は、内燃機関の排気管に設けられるガス濃度センサ素子8から素子抵抗値信号Rpvsを検出し、検出した素子抵抗値信号Rpvsをヒータ制御回路60に対して出力する。また、素子インピーダンス検出装置1は、素子抵抗値信号Rpvsの他に、ガス濃度センサ素子8からガス検出信号VIpを検出し、検出したガス検出信号VIpを酸素濃度検出回路52に対して出力する機能も有している。
ここで、ガス濃度センサ素子8の概略構成図を図2に示すと共に、ガス濃度センサ素子について簡単に説明する。
ガス濃度センサ素子8は、ポンプセル14と、多孔質拡散層18と、起電力セル24と、補強板30とを積層することにより構成されている。
ポンプセル14は、部分安定化ジルコニア(ZrO2)を主体とし、加熱されて活性化することにより酸素イオン伝導性を呈する固体電解質体15と、白金を主体とし、固体電解質体15の表面と裏面のそれぞれに形成される多孔質電極12、16とから構成されている。また、起電力セル24は、同じく部分安定化ジルコニア(ZrO2)を主体とし、加熱されて活性化することにより酸素イオン伝導性を呈する固体電解質体23と、白金を主体とし、固体電解質体23の表面と裏面のそれぞれに形成される多孔質電極22、28とから構成されている。
ポンプセル14のうちで中空の拡散室20に臨む多孔質電極16と、起電力セル24のうちで中空の拡散室20に臨む多孔質電極22とは、互いに導通されるとともに、ガス濃度センサ素子8の共通端子COMに接続されている。なお、共通端子COMは、抵抗器Rを介して素子インピーダンス検出装置1のVcent点に接続されている(図1参照)。
また、ポンプセル14の多孔質電極12は、ガス濃度センサ素子8の出力端子Ip+に接続され、起電力セル24の多孔質電極28は、ガス濃度センサ素子8の出力端子Vs+に接続されている。なお、出力端子Ip+は、素子インピーダンス検出装置1におけるオペアンプOP2の出力端子に接続され、出力端子Vs+端子は、素子インピーダンス検出装置1における定電流源回路62に接続されている(図1参照)。
また、補強板30は、ジルコニアを主体に形成され、起電力セル24の多孔質電極28を閉塞しつつ基準酸素室26を形成するように、起電力セル24に積層されている。
ポンプセル14と起電力セル24との間には、多孔質拡散層18により包囲された拡散室20が形成されている。即ち、該拡散室20は、多孔質拡散層18を介して測定ガス雰囲気と連通されている。なお、本実施態様では、多孔質物質を充填して成る多孔質拡散層18を用いるが、この代わりに小孔を配設することも可能である。
なお、ガス濃度センサ素子8の近傍には、ヒータ70が配置されており、ガス濃度センサ素子8は、ヒータ70による加熱によりポンプセル14および起電力セル24が活性化することで、ガス検出が可能となる。
図1に戻り、素子インピーダンス検出装置1における酸素濃度を測定する動作について説明する。なお、以下では、ガス濃度センサ素子8のポンプセル14および起電力セル24が活性化している状態での動作について説明する。
素子インピーダンス検出装置1では、定電流源回路62より起電力セル24に一定の微小電流Icpを流しつつ、起電力セル24の両端に発生する電圧Vsが450mVになるようにポンプセル14に流すポンプ電流Ipを制御して、拡散室20への酸素の汲み入れ、ないし拡散室20からの酸素の汲み出しを行う。ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipの電流値及び電流方向は、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)に応じて変化することから、このポンプ電流Ipに基づいて排気ガス中の酸素濃度を広域にわたって検出することができる。なお、起電力セル24に拡散室20の酸素を多孔質電極28側に汲み出す方向に微小電流Icpを流すことで、基準酸素室26は内部酸素基準源として機能する。
また、素子インピーダンス検出装置1は、図1に示すように、定電流源回路62のほか、オペアンプOP1、オペアンプOP2、スイッチSW1〜SW3、PID制御回路69を含んでいる(なお、素子インピーダンス検出装置1は、通常、図示以外の構成も有するがここでは、説明に必要な範囲で図示している)。定電流源回路62、起電力セル24、抵抗器Rは、この順に接続されて、微小電流Icpを流す電流路を構成している。
オペアンプOP2は、一方の入力端子(反転入力端子)がVcent点に接続され、他方の入力端子(非反転入力端子)には基準電圧(仮想的なグランド電圧)+4Vが印加され、出力端子はポンプセル14のIp+端子に接続されている。PID制御回路69では、オペアンプOP1を介して接続された起電力セル24のVs+端子の電位と、Vcent点における電位との電位差(電圧Vsに相当)が450mVとなるように、ポンプセル14に通電されるポンプ電流Ipの大きさがPID制御される。具体的には、PID制御回路69にて、目標制御電圧(450mV)と起電力セル24の両端に発生する電圧Vsとの偏差ΔVsがPID演算され、この偏差ΔVsがオペアンプOP2の出力端子にフィードバックされて、ポンプセル14にポンプ電流Ipを流す。このポンプ電流Ipは、その正負により、ポンプセル14を介してオペアンプOP2の出力端子に流れ込むか、またはオペアンプOP2の出力端子から供給される。
さらに、素子インピーダンス検出装置1は、ポンプ電流Ipを電圧信号に変換する検出抵抗R1と、この検出抵抗R1の両端電圧(電位Vcentと電位Vpidとの差分)を差動増幅して、ガス検出信号(Vip信号)として出力する差動増幅回路61と、を含んでいる。
これらのガス検出信号(Vip信号)は、ガス検出信号出力端子43(図1参照)から外部の酸素濃度検出回路52に対して出力される。
そして、酸素濃度検出回路52は、図示しないマイクロコンピュータを備えるものであり、ガス検出信号(Vip信号)を図示しないA/D変換回路にてデジタル値に変換した後、保持しているマップから対応する酸素濃度値を算出する。そして、酸素濃度検出回路52は、算出した酸素濃度値酸素濃度値に基づき空燃比を検出する処理を行うと共に、目標空燃比となるように空燃比制御処理を行う。
次に、素子インピーダンス検出装置1における起電力セル24の抵抗値(温度)測定動作について説明する。
素子インピーダンス検出装置1においては、オペアンプOP1は、コンデンサC1、スイッチSW1と共にサンプルホールド回路を形成しており、起電力セル24の抵抗値測定時にスイッチSW1をオンからオフ状態とし、起電力セル24の抵抗値測定のための電流通電直前の起電力セル24の両端に発生する電圧Vsを保持することにより、抵抗値測定直前の電圧VsをPID制御回路69に入力する役割を果たす。
オペアンプOP3は、オペアンプOP1に保持されているホールド値(抵抗値測定用の電流を通電する直前の起電力セル24の電圧Vs)と、起電力セル24に抵抗値測定用の電流−Iconstを通電した際のVs+電位との差分に応じた電圧変化量ΔVsを出力する。この電圧変化量ΔVsは、起電力セル24のバルク抵抗値に比例することから、素子抵抗値信号Rpvsとして利用可能である。
つまり、オペアンプOP3は、起電力セル24のバルク抵抗値に比例する素子抵抗値信号Rpvsを出力する。なお、素子抵抗値信号Rpvsは、上述したように起電力セル24のバルク抵抗値に比例するとともに、起電力セル24の温度に比例する特性を有している。
そして、オペアンプOP3から出力された素子抵抗値信号Rpvsは、信号反転回路75、第1ローパスフィルタ71、信号ホールド回路55、第2ローパスフィルタ73を介して、素子抵抗値信号出力端子41から外部に出力される。
信号反転回路75は、オペアンプOP3から出力された素子抵抗値信号Rpvsの正負極性を反転させて、反転後の信号のうち値が0以上となる信号を抽出して出力するよう構成されている。
第1ローパスフィルタ71は、オペアンプOP3から信号ホールド回路55までの信号経路に備えられており、予め定められた保持前境界周波数(本実施形態では、10[kHz])よりも大きい周波数帯域の信号成分を除去し、保持前境界周波数以下の周波数帯域の信号成分を通過するフィルタ回路で構成されている。
信号ホールド回路55は、図7に示すように、電圧保持コンデンサ57およびスイッチSW4により構成され、スイッチSW4がオフからオン状態に切り替わると、オペアンプOP3から出力される素子抵抗値信号Rpvs(詳細には、信号反転回路75により反転抽出された素子抵抗値信号Rpvs)のサンプルホールドを開始するよう構成されている。つまり、スイッチSW4がオフからオン状態に切り替わると、電圧保持コンデンサ57に素子抵抗値信号Rpvsの充電が開始される。そして、信号ホールド回路55は、そのスイッチSW4がオンされてから所定期間経過後にオフ状態になると、電圧保持コンデンサ57にて素子抵抗値信号Rpvsの値を保持すると共に、保持している素子抵抗値信号Rpvs(ホールド値)を出力するよう構成されている。なお、信号ホールド回路55のスイッチSW4のオン・オフの切り替え制御は、酸素濃度検出回路52を構成する図示しないマイクロコンピュータから出力された切り替え信号に基づいて実行される。また、この切り替え信号は、入力端子45を介して素子インピーダンス検出装置1に入力される。なお、入力端子45には、スイッチSW4のオン・オフの切り替え信号の他、後述するスイッチSW1〜SW3のオン・オフの切り替え制御を行うための切り替え信号が酸素濃度検出回路52のマイクロコンピュータより入力されるようになっている。
第2ローパスフィルタ73は、信号ホールド回路55から素子抵抗値信号出力端子41までの信号経路に備えられており、予め定められた出力前境界周波数よりも大きい周波数帯域の信号成分を除去し、出力前境界周波数以下の周波数帯域の信号成分を通過するフィルタ回路で構成されている。
このようにして、素子インピーダンス検出装置1は、素子抵抗値信号出力端子41から外部に対して素子抵抗値信号Rpvsを出力する。
なお、素子インピーダンス検出装置1において、スイッチSW1は、オペアンプOP1、即ち、サンプルホールド回路電圧ホールド動作を制御する。また、スイッチSW2は、起電力セル24の抵抗値測定用(インピーダンス検出用)の一定電流−Iconstを流すための電流源63をオン・オフし、スイッチSW3は、スイッチSW2にて流される抵抗値測定用の電流−Iconstとは逆極性の一定電流+Iconstを流すための電流源64をオン・オフする。
次に、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4のタイミングチャートと共に、起電力セル24の両端に発生する電圧Vsの波形を、図3に示す。また、信号反転回路75が出力する反転抽出後の素子抵抗値信号Rpvsの波形(図では、ΔVsとして波形を図示)、および信号ホールド回路55が出力するサンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持している素子抵抗値信号Rpvs)の波形についても示す。
スイッチSW1は、予め定められたインターバルT5毎に設定されたオフ時間T6(例えば、500μs)に渡りオフし、起電力セル24の抵抗測定を可能ならしめる。なお、このオフ時間T6においては、オペアンプOP1等から成るサンプルホールド回路にて、PID制御回路69への入力値は0.45Vに維持される。
また、スイッチSW1がオンからオフ状態へ切り替わるタイミングに同期して、信号ホールド回路55のスイッチSW4がオフからオン状態に切り替わる。このとき、サンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持する素子抵抗値信号Rpvs)は、オペンアプOP3の出力端子に流れ込み、0Vにまで低下する。
スイッチSW1がオフされてから時間T1が経過した後、スイッチSW2が時間T3(100μs)に渡りオンし、抵抗値測定用の一定電流−Iconstが起電力セル24側に流される。この電流−Iconstの極性は、起電力セル24に生じる内部起電力と逆極性であって、この電流−Iconstによって起電力セル24の両端の電圧が、図中に示すようにΔVs分低下する。
ここで、電流−Iconstの通電を開始した後、時間T2(60μs)が経過すると、信号ホールド回路55のスイッチSW4がオンからオフ状態に切り替わり、当該時点(通電開始から60μs経過時)でのオペアンプOP3の出力(素子抵抗値信号Rpvs)の値は、信号ホールド回路55(電圧保持コンデンサ57)に保持される。そして、信号ホールド回路55は、次回の素子抵抗値信号Rpvs検出のタイミング(具体的には、スイッチSW1がオンからオフ状態に切り替わる時点)まで、素子抵抗値信号Rpvsのホールド値を保持すると共に、保持している素子抵抗値信号Rpvs(換言すれば、サンプルホールド信号)を出力する。
なお、ここで、電流−Iconstの通電開始から60μs経過時の値を測定するのは、測定された抵抗値に前記多孔質電極と前記固体電解質体の界面における抵抗成分が含まれないようにするためである。これは、低周波の電流や電圧によって測定を行うと起電力セル24の多孔質電極22、28と固体電解質体との界面の劣化等による該界面における抵抗成分の変化分を含む値が検出されるため、この変化分によって正確に測定が行い得なくなるからである。なお、視点を変えると、この測定の時間を変化させることにより劣化を含めた抵抗を測定し、劣化検出に用いることが可能となる。
そして、スイッチSW2のオン時点から時間T3が経過した時点で、スイッチSW2をオフすると同時にスイッチSW3をオンし、スイッチSW2をオンした時間とほぼ等しい時間T3に渡り、抵抗値測定用の上記電流−Iconstとは逆極性の一定電流+Iconstを起電力セル24側に通電する。これは、起電力セル24を構成する酸素イオン伝導性固体電解質体の配向現象によって内部起電力が影響を受けて、本来の酸素濃度差を反映する内部起電力値を出力しない状態から、正常な状態に復帰するまでの復帰時間を短縮させ、抵抗値の測定後に酸素濃度の測定を短時間で再開し得るようにするためである。
この一定電流+Iconstの通電のための時間T3の経過後、スイッチSW3がオフとなった後、時間T4が経過したタイミングで、スイッチSW1がオンし、起電力セル24の電圧Vsが再び、オペアンプOP1を介してPID制御回路69に加えられ、ポンプ電流をPID制御した形での酸素濃度の測定が再開される。そして、インターバルT5の経過後スイッチSW1がオフし、再び起電力セル24の抵抗値を測定する。
なお、素子インピーダンス検出装置1は、素子抵抗値信号Rpvs(詳細には、サンプルホールド信号)をヒータ制御回路60に対して出力しており、ヒータ制御回路60は、素子抵抗値信号Rpvsに基づいて、起電力セル24のバルク抵抗値と相関する値が目標値となるように、ガス濃度センサ素子8を加熱するためのヒータ70への通電を制御する。この温度制御は実質的に、起電力セル24のバルク抵抗値が目標値よりも高いときには、投入電力を高め、また、目標値よりも低いときには、投入電力を下げることにより、ガス濃度センサ素子8の温度を正確に目標温度(例えば、800℃)に保つよう機能する。
ここで、オペアンプOP3への入力信号(起電力セル24の両端に発生する電圧Vs)に対してノイズが重畳して、オペアンプOP3から出力される素子抵抗値信号Rpvs(換言すれば、電圧変化量ΔVs)の波形にノイズ成分が重畳したときの第1ローパスフィルタ71の効果について、図4を用いて説明する。
なお、図4では、起電力セル24の両端に発生する電圧Vsの波形、スイッチSW4のタイミングチャート、信号反転回路75が出力する反転抽出後の素子抵抗値信号Rpvsの波形(図では、ΔVsとして波形を図示)、および信号ホールド回路55が出力するサンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持している素子抵抗値信号Rpvs)の波形について示す。
そして、サンプルホールド信号の波形として、第1ローパスフィルタ71を備えない場合の波形と、第1ローパスフィルタ71を備える場合の波形をそれぞれ示す。また、第1ローパスフィルタ71を備えない場合のサンプルホールド信号の波形においては、比較用として、ノイズが重畳していないときのサンプルホールド信号の波形(図3と同様の波形)を点線で示す。
図4に示すように、第1ローパスフィルタ71を備えない場合のサンプルホールド信号の波形は、ノイズが重畳していないときのサンプルホールド信号の波形(点線)に比べて大きな値を示している。これは、ノイズ成分の影響によって素子抵抗値信号Rpvs(電圧変化量ΔVs)の値に誤差が生じたためであり、その結果、サンプルホールド信号の値においてはノイズの影響による検出誤差が生じることになる。
これに対して、第1ローパスフィルタ71を備える場合のサンプルホールド信号の波形は、ノイズ成分が第1ローパスフィルタ71によって除去されるため、ノイズが重畳していないときのサンプルホールド信号の波形と同様の波形となる。つまり、第1ローパスフィルタ71を備えることで、サンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持する素子抵抗値信号Rpvs)の検出に際して、ノイズの影響による検出誤差が生じるのを防止できる。
また、素子インピーダンス検出装置1においては、信号ホールド回路55の後段において第2ローパスフィルタ73を備えており、第2ローパスフィルタ73は、第2ローパスフィルタ73の前段における信号経路で重畳されるノイズ成分を除去する。つまり、外部機器(ヒータ制御回路60)に対して出力する素子抵抗値信号Rpvs(信号ホールド回路55が保持するサンプルホールド信号)について、ノイズ成分が重畳されるのを防止できる。
なお、本実施形態においては、電流源63およびスイッチSW2が特許請求の範囲に記載された検出用電流通電手段に相当し、オペアンプOP3、オペアンプOP1、コンデンサC1、スイッチSW1が電圧変化量検出手段に相当し、信号ホールド回路55が電圧変化量保持手段に相当し、素子抵抗値信号出力端子41が信号出力手段に相当し、第1ローパスフィルタ71が保持前フィルタ手段に相当し、第2ローパスフィルタ73が出力前フィルタ手段に相当する。また、スイッチSW4が特許請求の範囲に記載された充電許可スイッチング手段に相当し、スイッチSW4のオン/オフ切り替え制御を行う酸素濃度検出回路52のマイクロコンピュータがスイッチング制御部に相当する。
以上説明したように、素子インピーダンス検出装置1においては、第1ローパスフィルタ71を備えることで、信号ホールド回路55に入力される素子抵抗値信号Rpvsに対して点火ノイズなどに起因したノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、信号ホールド回路55が保持する素子抵抗値信号Rpvsのホールド値に、ノイズに起因する検出誤差が生じるのを抑制できる。
また、第1ローパスフィルタ71に加えて第2ローパスフィルタ73を備えることで、ヒータ制御回路60に対して出力する素子抵抗値信号Rpvsについて、ノイズ成分が重畳されるのを防止できる。
したがって、本実施形態の素子インピーダンス検出装置1は、第1ローパスフィルタ71を備えることで電圧変化量ΔVs(素子抵抗値信号Rpvs)のホールド値の誤検出を抑制できるため、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができる。また、第1ローパスフィルタ71に加えて更に第2ローパスフィルタ73を備えることで外部に出力する素子抵抗値信号Rpvsにノイズ成分が重畳するのを抑制できることから、より一層、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制できる。
また、本実施形態においては、素子抵抗値信号Rpvsの周波数帯域が10[kHz]以下であることから、第1ローパスフィルタ71が10[kHz]よりも大きい周波数帯域の信号成分を除去し、10[kHz]以下の周波数帯域の信号成分を通過するように構成されているので、ノイズ成分を有効に除去できる。さらに、第1ローパスフィルタ71が素子抵抗値信号Rpvsの信号成分を除去しないことから、第1ローパスフィルタ71によるフィルタリングが、素子抵抗値信号Rpvsのホールド値の検出にまで影響が及ぶのを避けることができる。
なお、第1ローパスフィルタ71を備えることなく、第2ローパスフィルタ73のみを備える場合には、信号ホールド回路55に入力される電圧変化量の信号に対してノイズ成分が重畳されるのを抑制することができず、ノイズ成分の影響により検出誤差が生じることがある。
そこで、図1に示す素子インピーダンス検出装置1から第1ローパスフィルタ71を除いた場合の各部の波形を図5に示す。
図5では、起電力セル24の両端に発生する電圧Vsの波形、SW4のタイミングチャート、信号ホールド回路55が出力するサンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持している素子抵抗値信号Rpvs)の波形、および第2ローパスフィルタ73の後段における素子抵抗値信号Rpvsの波形について示す。
図5に示すように、第1ローパスフィルタ71を備えない場合のサンプルホールド信号の波形は、第1ローパスフィルタ71を備える場合のサンプルホールド信号の波形(点線)に比べて大きな値を示している。これは、信号ホールド回路55に入力される信号におけるノイズ成分を除去できず、ノイズ成分の影響によって素子抵抗値信号Rpvs(ΔVs)のホールド値が誤って実際よりも大きく検出されるためである。
そして、このような誤差を含むサンプルホールド信号が入力された第2ローパスフィルタ73から出力される波形は、サンプルホールド信号の波形に比べて緩やかに変化する波形を示すものの、最終的には、誤差を含むサンプルホールド信号と同一値を示す。
このため、第1ローパスフィルタ71を備えることなく、第2ローパスフィルタ73のみを備える場合(従来技術の場合)には、素子抵抗値信号出力端子41から外部に出力される素子抵抗値信号Rpvsには誤差が含まれることとなり、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができない。
これに対して、本実施形態の素子インピーダンス検出装置1は、第1ローパスフィルタ71を備えることから、信号ホールド回路55に入力される電圧変化量の信号に対してノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、素子抵抗値信号Rpvsに誤差が含まれるのを抑制できるため、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制することができる。
(別実施形態)
ついで、上述の実施形態とは異なる素子インピーダンス検出装置について説明する。本別実施形態では、上記実施形態(以下、第1実施形態ともいう)における第1ローパスフィルタ71および信号ホールド回路55に代えて、電圧保持用コンデンサ87および抵抗素子85を備えて構成される第2信号ホールド回路77を有するものである。なお、この別実施形態は、第2信号ホールド回路77以外の構成以外は、第1実施形態の構成(回路構成)と同一であるため、同一である部分の説明については省略するものとする。
図6に、第2信号ホールド回路77の内部回路図を示す。
第2信号ホールド回路77は、入力側端子81から出力側端子83にかけて、スイッチSW4および抵抗素子85が直列接続されると共に、抵抗素子85と出力側端子83との接続経路とグランドラインとの間に接続される電圧保持用コンデンサ87を備えて構成される。なお、入力側端子81は、信号反転回路75(図1参照)の出力側に接続され、出力側端子83は、第2ローパスフィルタ73(図1参照)の入力側に接続される。
このうち、電圧保持用コンデンサ87および抵抗素子85はローパスフィルタを構成しており、電圧保持用コンデンサ87の静電容量および抵抗素子85の抵抗値は、このローパスフィルタが10[kHz]以下の信号成分を通過させ、10[kHz]よりも高い周波数の信号成分を除去するように、設定されている。
また、スイッチSW4は、第1実施形態と同様に、図3に示すスイッチSW4のタイミングチャートと同様に動作することで、外部から入力された信号(素子抵抗値信号Rpvs)を電圧保持用コンデンサ87に保持させる。
つまり、第2信号ホールド回路77は、外部から入力された信号(素子抵抗値信号Rpvs)をホールド(保持)する機能と、ノイズ成分を除去するローパスフィルタとしての機能を、兼ね備えている。
このため、第1実施形態における第1ローパスフィルタ71および信号ホールド回路55に代えて第2信号ホールド回路77を備える素子インピーダンス検出装置においては、電圧保持用コンデンサ87および抵抗素子85からなるローパスフィルタが、第2信号ホールド回路77に入力される素子抵抗値信号Rpvsからノイズ成分を除去する。そして、第2信号ホールド回路77は、ノイズ成分が除去された素子抵抗値信号Rpvsを保持して、保持した素子抵抗値信号Rpvs(ホールド値)を出力することができる。
つまり、第2信号ホールド回路77を備える素子インピーダンス検出装置においても、第1実施形態と同様に、素子抵抗値信号Rpvsに対して点火ノイズなどに起因したノイズ成分が重畳されるのを抑制でき、第2信号ホールド回路77が保持する素子抵抗値信号Rpvsのホールド値に、ノイズに起因する検出誤差が生じるのを抑制できる。
したがって、第2信号ホールド回路77を備える素子インピーダンス検出装置は、第1実施形態と同様に、電圧変化量ΔVs(素子抵抗値信号Rpvs)のホールド値の誤検出を抑制できるため、素子インピーダンスの検出精度の低下を抑制できる。
(変形例)
ついで、上記実施形態(第1の実施形態)に示した回路構成の素子インピーダンス検出装置1について、信号ホールド回路55のスイッチSW4のオン/オフ切り替え制御のタイミングについて変更した変形例について説明する。上記実施形態では、信号ホールド回路55のスイッチSW4のオフからオン状態に切り替わるタイミングを、スイッチSW1がオンからオフ状態へ切り替わるタイミングに同期させた例を示した。これに対し、本変形例は、信号ホールド回路55のスイッチSW4のオフからオン状態に切り替わるタイミングを、一定電流−Iconstを流すためのスイッチSW2がオフからオン状態に切り替わってから一定時間経過後に設定した例を示す。
以下では、上記実施形態の説明に用いた図3と同じ形式の図8に示したタイミングチャート、即ち起電力セル24の両端に発生する電圧Vsの波形、信号反転回路57が出力する反転抽出後の素子抵抗値信号Rpvsの波形(ΔVsとしての波形で図示)、信号ホールド回路55が出力するサンプルホールド信号(信号ホールド回路55が保持している素子抵抗値信号Rpvs)の波形と共に示したスイッチSW1、SW2、SW3、SW4のタイミングチャートを参照して、この変形例について説明する。
スイッチSW1は、上記実施形態と同様、予め定められたインターバルT5毎に設定されたオフ時間T6(例えば、500μs)に渡りオフし、起電力セル24の抵抗測定を可能ならしめる。なお、このオフ時間T6においては、オペアンプOP1等から成るサンプルホールド回路にて、PID制御回路69への入力値は0.45Vに維持される。
ついで、スイッチSW1がオフされてから時間T1が経過した後、スイッチSW2が時間T3(約100μs)に渡りオンし、抵抗値測定用の一定電流−Iconstが起電力セル24側に流される。この電流−Iconstによって起電力セル24の両端の電圧が、図中に示すようにΔVs分低下する。
ここで、スイッチSW2がオンされてから時間T7(時間T1より短い時間に設定された時間であって、具体的には30μs)が経過すると、信号ホールド回路55のスイッチSW4がオフからオン状態に切り替わる。そして、スイッチSW4がオン状態に切り替わってから30μsが経過(即ち、スイッチSW2がオンされて電流−Iconstの通電が開始されて、時間T2(約60μs)が経過)すると、信号ホールド回路55のスイッチSW4がオンからオフ状態に切り替わり、当該時間(通電開始から60μs経過時)でのオペアンプOP3の出力(素子抵抗値信号Rpvs)の値は、信号ホールド回路55(電圧保持コンデンサ57)に保持される。なお、信号ホールド回路55は、次回の素子抵抗値信号Rpvs検出のタイミング(具体的には、スイッチSW2がオフからオン状態に切り替わって30μsが経過する時)まで、素子抵抗値信号Rpvsのホールド値を保持すると共に、保持している素子抵抗値信号Rpvs(換言すれば、サンプルホールド信号)を出力する。
そして、スイッチSW2のオン時点から時間T3が経過した時点で、スイッチSW2をオフすると同時にスイッチSW3をオンし、スイッチSW2をオンした時間とほぼ等しい時間T3に渡り、抵抗値測定用の上記−Iconstとは逆極性の一定電流+Iconstを起電力セル24側に通電する。この一定電流+Iconstの通電のための時間T3の経過後、スイッチSW3がオフとなった後、時間T4が経過したタイミングで、スイッチSW1がオンし、起電力セル24の電圧Vsが再び、オペアンプOP1を介してPID制御回路69に加えられ、酸素濃度の測定が再開される。そして、インターバルT5の経過後スイッチSW1がオフし、再び上述した処理が繰り返される。
この変形例として説明した素子インピーダンス検出装置によれば、電流−constの通電が開始されて信号反転回路75が出力する反転抽出後の素子抵抗値信号Rpvs(ΔVs)が変化している最中に、即ちスイッチSW2がオンされてから30μs経過後に、信号ホールド回路55のスイッチSW4がオフからオン状態に切り替えられる。これにより、スイッチSW4がオン状態に切り替えられても、電圧保持コンデンサに保持されていた電圧変化量ホールド値(図8中のサンプルホールド信号の波形)は0Vに下がることはなく、かつ第1ローパスフィルタ71に入力され始める出力(ΔVs)はある程度の値にまで達しているので、信号ホールド回路55(電圧保持コンデンサ57)に保持される電圧変化量ホールド値(サンプルホールド信号)は、第1ローパスフィルタ71を設けた場合であっても真値(本来取り得るΔVsの値)あるいは真値に近い値を示すことになる。
従って、この変形例の素子インピーダンス検出装置によれば、信号ホールド回路55(電圧保持コンデンサ57)に入力される電圧変化量に対してノイズ成分が重畳するのを抑制するための第1ローパスフィルタ71を設定した場合にも、電圧保持コンデンサ57にて保持される電圧変化量ホールド値(サンプルホールド信号)を真値ないし真値に近づけることができ、素子インピーダンスの検出精度をより高められる。
以上、本発明を上記実施形態及び別実施形態、変形例に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態等においては、ガス濃度センサ素子として、固体電解質体から形成された複数のセル(ポンプセル14および起電力セル24)を備えるガス濃度センサ素子8について説明したが、素子インピーダンスの検出対象となるガス濃度センサ素子は、複数の固体電解質体を備える構成に限られることはなく、単一の固体電解質体を備える構成(1セルタイプ)であっても良い。
さらに、ガス濃度センサ素子8においては、素子インピーダンスの検出対象を起電力セル24の固体電解質体ではなくポンプセル14の固体電解質体としてもよく、あるいは、起電力セル24およびポンプセル14の両方の固体電解質体について素子インピーダンスを検出しても良い。
また、第1ローパスフィルタ71の保持前境界周波数は、10[kHz]に限られることはなく、電圧変化量ΔVsの信号(素子抵抗値信号Rpvs)の周波数帯域に応じて、ノイズ成分を除去できるように設定すればよい。
例えば、内燃機関に設置されるガス濃度センサ素子において素子インピーダンスを検出する場合において、ガス濃度センサ素子がエキゾーストマニホールドあるいはその直後の排気管に設置される場合には、ガス濃度センサ素子が点火コイルの近くに配置されるため、ノイズの発生原因として点火ノイズが考えられる。そして、点火ノイズのうち素子インピーダンスの検出に悪影響を及ぼす高電圧部の周波数成分は、約33[kHz]程度であることから、第1ローパスフィルタ71を30[kHz]よりも高い周波数成分を除去するように構成することで、点火ノイズの影響を除去することができる。
また、電圧変化量ΔVsの信号(素子抵抗値信号Rpvs)の周波数帯域が3[kHz]以下である場合には、素子抵抗値信号Rpvsへの影響を抑制するために、第1ローパスフィルタ71を3[kHz]よりも高い周波数成分を除去するように構成するとよい。
さらに、信号ホールド回路55から素子抵抗値信号出力端子41までの信号経路においてノイズの影響が無い環境下においては、第2ローパスフィルタ73を備えることなく、素子インピーダンス検出装置を構成しても良い。
また、第1ローパスフィルタ71の設置位置は、オペアンプOP3から信号ホールド回路55までの信号経路のうち任意の位置に設定できるが、信号ホールド回路55に入力される信号におけるノイズ成分を効果的に除去するためには、信号ホールド回路55に近い位置に設置することが望ましい。
さらに、信号ホールド回路55または第2信号ホールド回路77において保持する素子抵抗値信号Rpvs(電圧変化量ΔVs)は、抵抗値測定用の一定電流−Iconstの通電開始時点から予め定められたホールド待機時間(上記の時間T2)が経過した時点の値に限られることはなく、抵抗値測定用電流の通電期間におけるピーク値であってもよい。
また、上記変形例にて説明した素子インピーダンス検出装置におけるスイッチSW4のオン/オフ切り替えタイミングは、上記の別実施形態と同様に、図8に示すスイッチSW4のタイミングチャートと同様に動作させ、外部から入力された信号(素子抵抗値信号Rpvs)を第2信号ホールド回路77(電圧保持コンデンサ87)に保持させるようにしてもよい。このようにスイッチSW4のオン/オフ切り替えタイミングを、変形例の素子インピーダンス検出装置において図8のように動作させることにより、第2信号ホールド回路77にローパスフィルタとしての機能を兼ね備えさせた場合にも、電圧保持コンデンサ87にて保持される電圧変化量ホールド値(サンプルホールド信号)を真値ないし真値に近づけることができ、素子インピーダンスの検出精度をより高められる。
素子インピーダンス検出装置の概略構成図である。 ガス濃度センサ素子の概略構成図である。 実施形態の素子インピーダンス検出装置の各部における信号波形を示すタイミングチャートである。 素子抵抗値信号Rpvs(電圧変化量ΔVs)の波形にノイズ成分が重畳したときの第1ローパスフィルタの効果を示す説明図である。 素子インピーダンス検出装置から第1ローパスフィルタを除いた場合の各部の波形を示すタイミングチャートである。 第2信号ホールド回路の内部回路図である。 実施形態の素子インピーダンス検出装置に備えられる信号ホールド回路の回路構成図である。 変形例の素子インピーダンス検出装置の各部における信号波形を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…素子インピーダンス検出装置、8…ガス濃度センサ素子、14…ポンプセル、24…起電力セル、41…素子抵抗値信号出力端子、52…酸素濃度検出回路、55…信号ホールド回路、63…電流源、69…PID制御回路、71…第1ローパスフィルタ、73…第2ローパスフィルタ、77…第2信号ホールド回路、85…抵抗素子、57、87…電圧保持用コンデンサ、OP3…オペアンプ、SW2、SW4…スイッチ。

Claims (7)

  1. 固体電解質体よりなるガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出する素子インピーダンス検出装置であって、
    前記ガス濃度センサ素子に対して素子インピーダンスを検出するための検出用電流を、第1の一定時間にわたり通電する検出用電流通電手段と、
    前記検出用電流の通電による前記ガス濃度センサ素子の両端における電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、
    前記電圧変化量検出手段により検出される前記電圧変化量を電圧変化量ホールド値として保持する電圧変化量保持手段と、
    前記電圧変化量保持手段に保持された前記電圧変化量ホールド値を出力する信号出力手段と、
    前記電圧変化量検出手段から前記電圧変化量保持手段までの信号経路において、予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去する保持前フィルタ手段と、
    を備えることを特徴とする素子インピーダンス検出装置。
  2. 前記電圧変化量保持手段は、前記電圧変化量検出手段が検出する前記電圧変化量に応じた電圧値に充電され、その電圧値を前記電圧変化量ホールド値として保持するための電圧保持コンデンサと、オン状態になることで、前記電圧変化量検出手段からの出力電圧を前記電圧保持コンデンサに充電させることを許容する充電許容スイッチング手段と、前記検出用電流通電手段により前記ガス濃度センサ素子に通電を開始してから前記第1の一定時間より短い第2の一定時間の経過後であって、かつ該第1の一定時間内の特定期間にわたって、前記充電許容スイッチング手段をオフからオン状態に切り替え制御するスイッチング制御部と、を備えること、
    を特徴とする請求項1に記載の素子インピーダンス検出装置。
  3. 固体電解質体よりなるガス濃度センサ素子の素子インピーダンスを検出する素子インピーダンス検出装置であって、
    前記ガス濃度センサ素子に対して素子インピーダンスを検出するための検出用電流を、第1の一定期間にわたり通電する検出用電流通電手段と、
    前記検出用電流の通電による前記ガス濃度センサ素子の両端における電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、
    前記電圧変化量検出手段により検出される前記電圧変化量を電圧変化量ホールド値として保持する電圧変化量保持手段と、
    前記電圧変化量保持手段に保持された前記電圧変化量ホールド値を出力する信号出力手段と、
    を備えており、
    前記電圧変化量保持手段は、前記電圧変化量検出手段が検出する前記電圧変化量に応じた電圧値に充電され、その電圧値を前記電圧変化量ホールド値として保持するための電圧保持コンデンサを備えており、
    前記電圧保持コンデンサと共にローパスフィルタを構成する抵抗素子を備え、
    前記電圧保持コンデンサおよび前記抵抗素子により構成されるローパスフィルタは、予め定められた保持前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去すること、
    を備えることを特徴とする素子インピーダンス検出装置。
  4. 前記電圧変化量保持手段は、前記電圧保持コンデンサに加え、オン状態になることで、前記電圧変化量検出手段からの出力電圧を前記電圧保持コンデンサに充電させることを許容する充電許容スイッチング手段と、前記検出用電流通電手段により前記ガス濃度センサ素子に通電を開始してから前記第1の一定時間より短い第2の一定時間の経過後であって、かつ該第1の一定時間内の特定期間にわたって、前記充電許容スイッチング手段をオフからオン状態に切り替え制御するスイッチング制御部と、を備えること
    を特徴とする請求項3に記載の素子インピーダンス検出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された素子インピーダンス検出装置であって、
    前記保持前境界周波数は3[kHz]以上であること、
    を特徴とする素子インピーダンス検出装置。
  6. 前記ガス濃度センサ素子は、固体電解質体にて形成される複数のセルを有し、前記検出用電流通電手段は、少なくとも1つのセルに前記検出用電流を通電すること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の素子インピーダンス検出装置。
  7. 前記電圧変化量保持手段から前記信号出力手段までの信号経路において、予め定められた出力前境界周波数よりも高い周波数帯域を除去する出力前フィルタ手段を備えること、
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の素子インピーダンス検出装置。
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