JP2006336955A - 医療系廃棄物の処理方法およびその処理設備 - Google Patents

医療系廃棄物の処理方法およびその処理設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理可能とする医療系廃棄物の処理方法および設備を提供する。
【解決手段】 医療系廃棄物を受け入れて滅菌処理する工程と、該滅菌処理した医療系廃棄物をガス化溶融設備へ装入する前に一旦貯留保持する工程と、該貯留保持した医療系廃棄物を他の廃棄物と混合して前記ガス化溶融設備に装入する工程とを、ガス化溶融設備の設置場所に同時に有するようにした医療系廃棄物の処理方法及びその装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理可能とする医療系廃棄物の処理方法およびその処理設備に関する。
病院等から発生する医療系廃棄物は、細菌等の感染性物質等を含むことから、専用のコンテナ等の密閉容器(バイオハザードケースと一般に称される)に収納されて焼却炉等によって燃焼処理されることが多い。しかしながら、医療系廃棄物には、メスや注射針等の通常の廃棄物焼却炉では溶融が困難な金属製医療器具等が多く含まれることから、メスや注射針等がその形状を保った状態で焼却灰中に針状のまま残り、危険であった。
また環廃産発第040316001号(平成16年3月16日)「感染性廃棄物の適正処理について」(http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=5741&hou_id=4791)の「4.6 施設内処理」に記載されている、病院等各医療機関で行う高圧蒸気滅菌、煮沸、乾熱滅菌、化学的消毒等の滅菌処理においても、滅菌処理後の注射針、メス等の金属類が鋭利な状態にあるため、搬送時怪我をする危険があった。
近年、焼却場における発生ガス中のダイオキシンなど有害物質の管理が問題となっており、高温酸化雰囲気で有害物を分解することが可能な廃棄物焼却設備が開発されてきている。このような高温酸化雰囲気中で廃棄物を処理する廃棄物焼却設備の代表的な例としてガス化溶融設備をあげることができる。
図2に基づき、高温反応炉5を有するガス化溶融設備1について説明する。
外部から受け入れた廃棄物2は、一旦、ピット3内に堆積された後、クレーン等の廃棄物搬送設備3aによりピット3内からトンネル式加熱炉4の装入口に逐次搬送され、トンネル式加熱炉4に装入される。そして、トンネル式加熱炉4に装入された廃棄物を600 ℃程度に予熱しながら圧縮し、乾燥、熱分解、炭化処理する。鉱物分、金属分を含む廃棄物中、炭化処理で生成した炭化生成物とその熱分解により発生したガス成分は、高温反応炉5内に装入および吹き込まれる。
高温反応炉5内は、1000℃以上に維持されており、炭化処理で生成した炭化生成物である可燃分は、酸素によって燃焼してガス化する。この際、高温反応炉5内において、吹き込む酸素量を調整することで発生するガスを一酸化炭素と水素を含む燃料用ガスとして回収することができる。また、鉱物分、金属分を含む廃棄物中、炭化不可能な残渣部分は、高温反応炉5内で溶融し、スラグとメタルからなる残渣物6となって高温反応炉5下部から回収される。一方、回収したガスは、急速水冷設備7において多量の水で急冷することでダイオキシン等の生成を防ぎ、ガス精製設備10でガス中の酸、硫黄分等の除去を行い、ガスボイラやガスエンジンの燃料用ガスとする。このようなガス化溶融設備1では、燃料用ガスを用い、発電設備11のガスボイラで高圧蒸気を発生させ、発電機を回転させて発電を行っている。あるいは、発電設備11のガスエンジンで燃料用ガスを燃焼して、発電機を回転させて発電を行っている。
このような構成のガス化溶融設備1では、普通、鉱物分、金属分を含む廃棄物中、炭化可能な物質から可燃ガスを回収することで発電を行っている。その際、急速水冷設備7において除去したガス中のダスト分および水溶成分等は、水処理設備12において除去され、その処理水は、ガス化溶融設備1で再利用される。また、このような構成のガス化溶融設備では、鉱物分、金属分を含む廃棄物中、炭化不可能な残渣部分は、高温反応炉5で溶融され、高温反応炉5の下部から回収される。
したがって、医療系廃棄物中、脱脂綿、包帯、紙オムツ等の高カロリーである炭化可能物を原料として使用することにより、ガス化溶融設備のエネルギー効率を高めることが期待できると同時に、医療系廃棄物中、炭化不可能な注射針やメス等の金属製医療器具等は、高温反応炉5で溶融され、メタルとして回収可能であるから、医療系廃棄物の処理として有望であるとされている(特許文献1)。
特許文献1には、ガス化溶融設備を用い、医療系廃棄物を含む廃棄物を回分的に加圧、圧縮する工程と、得られた圧縮成型物をトンネル式加熱炉内に装入し、乾燥、熱分解、炭化する工程と、得られた炭化生成物を高温反応器内に装入し、燃焼して不燃分を溶融する工程を有する廃棄物処理設備が開示されている。この特許文献1に記載の医療系廃棄物の処理技術は、ガス化溶融設備のトンネル式加熱炉内へバイオハザードケースごと、医療系廃棄物を装入する方法を採用している。
特開平11-218313 号公報
しかしながら、特許文献1に記載の医療系廃棄物の処理方法では、医療系廃棄物を収めた密封容器であるバイオハザードケースごと、トンネル式加熱炉に装入することから、炉内のガスの外部への飛散を避けるために2段のシール弁を有する投入装置を用意し、この投入装置を用いて容器を一つ一つ順にトンネル式加熱炉内へ装入するといった手間が必要であることや、また、確実なシールを行うために、投入装置のシール弁構造を堅固な作りとすることが必要であることから、設備費、メンテナンス費が高くなるという問題があった。そのため、従来のガス化溶融設備を改造して特許文献1に開示の処理工程とするまでには至らないのが現状である。
一方、医療系廃棄物をガス化溶融設備に装入する前に、各地に分散している病院等の医療機関等がそれぞれ、医療系廃棄物の滅菌処理を行い、その後、滅菌処理した医療系廃棄物をガス化溶融設備に搬送するようにすれば、特許文献1のような特別の設備が不要となり、従来のガス化溶融設備をそのまま適用できる可能性がある。しかし、そのためには、各地に分散している病院等の医療機関毎に、オートクレーブと称されるような医療系廃棄物の滅菌処理設備を設ける必要が生じ、そうすると、滅菌処理設備の稼働率が上がらず、加熱して滅菌処理するエネルギーも医療機関毎に必要となるため、非常にエネルギー効率が悪かった。図3に従来の医療系廃棄物20の処理フローを示す。
従来の医療系廃棄物20の処理工程は、病院等の医療機関40毎に、滅菌処理設備15で滅菌処理する工程を行い、滅菌処理した医療系廃棄物20をバイオハザードケースに収納した後、一般廃棄物30とともに一緒に回収工程50 で回収し、その後、廃棄物処理設備に装入する工程とされている。このような従来の医療系廃棄物20の処理工程では、医療系廃棄物20がプラスチック製や金属製のバイオハザードケースに収納された状態で廃棄物処理設備に装入されていたので、回収される燃料ガスの発熱量が大きく変動することもあった。このため、医療系廃棄物を処理するために炉全体の廃棄物処理量が低下した。また高カロリーのバイオハザードケースを処理した場合、耐火物を損傷する等の問題があった。
またさらに、従来の医療系廃棄物20の処理工程では、各地に分散している病院等の医療機関40毎に、滅菌処理設備15で加熱して殺菌処理する際に発生する滅菌処理使用後の水も処理する必要が生じるため、この滅菌処理使用後の水を処理するための水処理エネルギー、及び水処理設備が新たに必要となるという問題もあった。
本発明は、上記の課題を解決し、安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理可能とする医療系廃棄物処理方法および設備を提供するものである。
本発明は、以下のとおりである。
1. 廃棄物のガス化溶融設備を用いた医療系廃棄物の処理方法であって、前記医療系廃棄物を受け入れて滅菌処理する工程と、該滅菌処理した医療系廃棄物をガス化溶融設備へ装入する前に一旦貯留保持する工程と、該貯留保持した医療系廃棄物を他の廃棄物と混合して前記ガス化溶融設備に装入する工程とを、前記ガス化溶融設備の設置場所に同時に有するようにしたことを特徴とする医療系廃棄物の処理方法。
2.前記ガス化溶融設備に装入する工程において、回収される燃料ガスの発熱量に応じて、医療系廃棄物の装入割合を調整して前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする上記1.に記載の医療系廃棄物の処理方法。
3.前記ガス化溶融設備で発生したエネルギーの一部を利用して前記医療系廃棄物の滅菌処理を行うように構成して前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理するようにしたことを特徴とする上記1.又は2.に記載の医療系廃棄物の処理方法。
4.前記医療系廃棄物の滅菌処理を蒸気により行うように構成するとともに、前記蒸気が凝縮して生じた滅菌処理使用後の水を前記ガス化溶融設備の水処理設備で処理するようにしたことを特徴とする上記1.〜3.のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
5.前記医療系廃棄物を受け入れて滅菌処理する工程と、前記ガス化溶融設備に装入する工程とを相互補完的に行って前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする上記1.〜4.のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
6.前記医療系廃棄物中に金属製医療器具を含み、該金属製医療器具の金属分を溶融処理し、メタルとして回収しつつ、前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする上記1.〜5.のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
7.廃棄物のガス化溶融設備を用いた医療系廃棄物の処理装置であって、前記ガス化溶融設備には、受け入れた医療系廃棄物を滅菌処理する滅菌処理設備と、該滅菌処理設備で滅菌処理した医療系廃棄物を前記滅菌処理設備へ装入する前に一旦貯留保持するピットと、該ピットで貯留保持した医療系廃棄物を他の廃棄物と混合して混合廃棄物として貯留保持するピットと、該混合廃棄物を前記ガス化溶融設備に装入する廃棄物搬送設備と、が近接配置され、前記滅菌処理設備が、前記ガス化溶融設備で発生したエネルギーの一部を利用して前記医療系廃棄物の滅菌処理を行うことが可能なように前記ガス化溶融設備の発電設備と接続されていることを特徴とする医療系廃棄物の処理設備。
8.前記滅菌処理設備が、前記ガス化溶融設備の発電設備で用いる蒸気を発生させるガスボイラと蒸気配管で接続されているとともに、前記ガス化溶融設備の水処理設備と滅菌処理使用後の水を搬送する排水配管で接続されていることを特徴とする上記7.に記載の医療系廃棄物の処理設備。
本発明によれば、各地に分散している病院等の医療機関毎に、滅菌処理設備を設置する必要がなくなり、廃棄物のカロリーの安定化にともない処理量を定格フルで使用でき、医療系廃棄物をガス燃料として利用が可能となり、炉体への熱負荷が低減され、耐火物の延命が可能となった。また、滅菌処理設備で使用するエネルギーをガス化溶融設備から供給できるから、安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理することができる。
本発明の実施の形態にかかる医療系廃棄物の処理設備の構成を図1に示す。
図1は、本発明の実施の形態にかかる医療系廃棄物の処理設備の構成を示す模式図である。図1中、図2において既に説明した従来のガス化溶融設備1と同一のものには同一符号を付し、ガス化溶融設備1についての再度の説明を省略する。
なお、受け入れた医療系廃棄物20に滅菌処理を行うには、種々の方式があるが、ここでは、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15をガス化溶融設備1の機側に近接して設置した場合を例として説明する。また、ピット3には、滅菌処理した医療系廃棄物20をガス化溶融設備1へ装入する前に、一旦貯留保持するピットと、貯留保持した医療系廃棄物20をその他の一般廃棄物30と混合して混合廃棄物30Aとして貯留保持するピットとを新たに付帯させた。
すなわち、図1に示すように、ピット3の構造は、隔壁で隔てられた3槽とされ、トンネル式加熱炉4の装入口に最も近い槽が従来から設置されている一般廃棄物30を貯留保持するピットであり、トンネル式加熱炉4の装入口から最も離れた槽が滅菌処理設備15で滅菌処理した医療系廃棄物20を一旦貯留保持するピットであり、その中間の槽が、滅菌処理した医療系廃棄物20をガス化溶融設備1へ装入する前に、その他の一般廃棄物30と混合して混合廃棄物30Aとして貯留保持するピットである。ここで、滅菌処理した医療系廃棄物20を一旦貯留保持するピット、及び混合廃棄物30Aとして貯留保持するピットには、攪拌装置を設置して、医療系廃棄物20をガス化溶融設備1へ装入する前に、攪拌することがよりカロリーの均一化を図ることができるので好ましい。また、ガス化溶融設備1へ装入する前に、滅菌処理した医療系廃棄物20を一旦貯留保持する理由は、バイオハザードケースごとに収納された医療系廃棄物20のカロリーが異なっているので、受け入れた医療系廃棄物20をバイオハザードケースから取り出し、滅菌処理した医療系廃棄物20をピット内に貯留保持して、ガス化溶融設備1へ装入する前に、医療系廃棄物20のカロリーの均一化を図るためである。
医療系廃棄物20の処理をガス化溶融設備1で行う際には、クレーン等の廃棄物搬送設備3aで、カロリーの均一化を図った混合廃棄物30Aをピット3から所定量持ち上げ、トンネル式加熱炉4の装入口の上方にまで搬送して、その位置でトンネル式加熱炉4の装入口に装入する。このようにして、ガス化溶融設備1に装入された廃棄物をトンネル式加熱炉4で100〜600 ℃に予熱しながら圧縮し、乾燥、熱分解、炭化処理する。鉱物分、金属分を含む廃棄物中、炭化処理で生成した炭化生成物とその熱分解により発生したガス成分は、高温反応炉5内に装入および吹き込まれるのは従来の廃棄物処理工程と同様である。
この本発明の実施の形態にかかる医療系廃棄物の処理設備は、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15が、ガス化溶融設備1の発電設備11で用いる蒸気を発生させるガスボイラと蒸気配管16で接続されているとともに、ガス化溶融設備1の水処理設備12と滅菌処理使用後の水を搬送する排水配管17で接続されている。
すなわち、本発明の実施の形態に係る医療系廃棄物の処理設備は、従来のガス化溶融設備1(図2参照)に対して、受け入れた医療系廃棄物20を滅菌処理する滅菌処理設備15と、滅菌処理設備15で滅菌処理した医療系廃棄物20をガス化溶融炉1へ装入する前に、一旦貯留保持するピットと、該ピットで貯留保持した医療系廃棄物20をその他の一般廃棄物30と混合して混合廃棄物30Aとして貯留保持するピットと、該混合廃棄物30Aを前記ガス化溶融設備に装入する廃棄物搬送設備3aとが、近接配置され、滅菌処理設備15がガス化溶融設備1で発生したエネルギーの一部を利用して医療系廃棄物20の滅菌処理を行うように構成されている。このため、医療系廃棄物20の処理を行う際には、蒸気を用いて発電する発電設備11のエネルギーの一部を滅菌処理設備15で使用できるとともに、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15がガス化溶融設備1の水処理設備12と排水配管17で接続されているので、滅菌処理使用後の水を排水配管17により搬送して水処理設備12で処理できる。
このガス化溶融設備1を用いた医療系廃棄物の処理方法では、受け入れた医療系廃棄物20に対して以下のようにして医療系廃棄物20を処理することができる。
蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15では、医療系廃棄物20をオートクレーブ中に所定量投入した後、オートクレーブ内の空気を排出して低圧化し、その中に130 ℃を超える程度の加圧蒸気を送給することで滅菌処理を行う。その際、滅菌処理設備15で使用する高温の蒸気の全ては、蒸気配管16を経由して発電設備11のガスボイラで発生させた高圧蒸気から送給される。その後、オートクレーブ内の蒸気を排気し、滅菌後の廃棄物をある程度、ガスボイラから供給されたエネルギーを用いて乾燥させてから、オートクレーブを開いて滅菌処理した医療系廃棄物20を取り出して1サイクルの滅菌処理する工程が終了する。その際、排気した蒸気は、コンデンサで再び水に凝縮され、滅菌処理使用後の水を排水配管17により搬送して水処理設備12に送給され、ガス化溶融設備1の急速水冷設備7で使用する冷却水等と一緒に水処理設備12で処理された滅菌処理使用後の水は、ガス化溶融設備1の急速水冷設備7などで有効利用される。なお、説明するまでもないが、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15で使用する高温、高圧の蒸気は、医療系廃棄物中、脱脂綿、包帯、紙オムツ等の高カロリーである炭化可能物を原料として、高温反応炉5内において、吹き込む酸素量を調整することで発生させた一酸化炭素と水素を含むガスを、急速水冷設備7において多量の水で急冷することでダイオキシン等の生成を防ぎつつ、ガス精製設備10でガス中の酸、硫黄分等の除去を行って回収した燃料用ガスを、発電設備11のガスボイラで燃焼させて発生させた蒸気の一部である。
このように、ガス化溶融設備1を用いた医療系廃棄物の処理方法は、医療系廃棄物20を受け入れて滅菌処理する工程と、滅菌処理した医療系廃棄物20をガス化溶融設備1へ装入する前に一旦貯留保持する工程と、貯留保持した医療系廃棄物20を他の廃棄物と混合してガス化溶融設備1に装入する工程とを、ガス化溶融設備1の設置場所に同時に有するとともに、ガス化溶融設備1で発生したエネルギーの一部を利用して医療系廃棄物20の滅菌処理を行う処理方法である。
従って、本発明の実施の形態に係る医療系廃棄物の処理装置及び処理方法によれば、各地に分散している病院等の医療機関毎に、滅菌処理設備および滅菌処理使用後の水処理設備を設置する必要がなくなり、安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理することができる。また、廃棄物のガス化溶融設備1を用いた医療系廃棄物の処理方法によれば、廃棄物のトータル処理システムとしても、エネルギーの効率化が達成できる。
ところで、滅菌処理設備15としては、高温、高圧の蒸気を用いた蒸気滅菌オートクレーブ方式の他に、加熱殺菌方式として、マイクロ波を用いたマイクロ波滅菌方式や、熱風加熱による乾熱滅菌方式でもよいことは言うまでもない。その場合、受け入れた医療系廃棄物20の滅菌処理に使用するエネルギーとしては、ガス化溶融設備1の発電設備11で発電して得た電気エネルギーを用いることになる。このため、加熱殺菌方式として、電気エネルギーを用いる滅菌方式の滅菌処理設備の場合には、滅菌処理設備と発電設備11とを蒸気配管16で接続する代わりに、発電設備11と滅菌処理設備とを電源ケーブルで接続する。なお、マイクロ波を用いたマイクロ波滅菌方式や、熱風加熱による乾熱滅菌方式の滅菌処理設備の場合には、図1に示したような、滅菌処理使用後の水を水処理設備12に送給するための排水配管17は設ける必要がない。
ここで、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15をガス化溶融設備1の機側に設置し、蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15が、ガス化溶融設備1の発電設備11で用いる蒸気を発生させるガスボイラと蒸気配管16で接続されているとともに、ガス化溶融設備1の水処理設備12と滅菌処理使用後の水を搬送する排水配管17で接続されている医療系廃棄物の処理設備とするのが好ましい。
この理由は、高温、高圧の蒸気を用いた蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備をガス化溶融設備1の機側に設置した場合と、電気エネルギーを用いる滅菌方式の滅菌処理設備をガス化溶融設備1の機側に設置した場合とを比較すると、発電設備11で発電した電気に比べて発電設備11で使用する蒸気の方がエネルギーコストが安価であることから、医療系廃棄物20の滅菌処理を蒸気により行うように構成するとともに、蒸気が凝縮して生じた滅菌処理使用後の水をガス化溶融設備1の水処理設備12に搬送して、水処理設備12で処理するようにした方が用役費が安価となるからである。
また、ガス化溶融設備1に装入する工程において、回収される燃料ガスの発熱量に応じて、医療系廃棄物20の装入割合を調整してガス化溶融設備1で医療系廃棄物を処理することが好ましい。この理由は、医療系廃棄物20には、脱脂綿、包帯、紙オムツ等の高カロリーでかつ低灰分である炭化可能物から使用後の注射針、メス等の低カロリーでかつ高灰分である炭化不可能物まで含まれている。そこで、ガス化溶融設備1へ装入する前に、滅菌処理した医療系廃棄物20をピット内に一旦貯留保持することで、バイオハザードケースごとに異なるカロリーは均一化されるが、高温部分でも固体として存在する固定炭素の量が灰分の量と比較して少ない場合がある。医療系廃棄物20以外の一般廃棄物30の固定炭素、灰分との合計で調整する必要があり、このため、貯留保持した医療系廃棄物20をその他の一般廃棄物30と混合する際に、回収される燃料ガスの発熱量に応じて、医療系廃棄物20の装入割合を調整するのが好ましい。
また、ガス化溶融設備1を用いた医療系廃棄物の処理方法では、医療系廃棄物20を受け入れて滅菌処理する工程と、ガス化溶融設備1に装入する工程とを相互補完的に行ってガス化溶融設備1で医療系廃棄物を処理することが、回収される燃料ガスの発熱量をより均一にできるので好ましい。
また、医療系廃棄物20には、使用後の注射針、メス等が多く含まれている。そこで、ガス化溶融設備1を用いた医療系廃棄物の処理方法では、医療系廃棄物中の金属分を溶融処理し、メタルとして回収しつつ、前記ガス化溶融設備1で医療系廃棄物を処理することが、高温反応炉5下部から回収する残渣物6の処理が容易となるので好ましい。そのためには、ガス化溶融設備1の高温反応炉5内の温度を1600℃以上に維持して、使用後の注射針、メス等の金属分を高温反応炉5内で溶融し、メタルとして高温反応炉5下部からスラグと一緒に回収するようにする。ここで、ガス化溶融設備1の高温反応炉5内の温度が1600℃未満となると、医療系廃棄物中の金属分を溶融することができない場合が発生し、溶融されず残った注射針、メス等により怪我をする危険があるため、スラグと一緒に残った残渣物6の処理に困るためである。
ここでは、図1に示すガス化溶融設備1の機側に蒸気滅菌オートクレーブ方式の滅菌処理設備15を近接配置して、ガス化溶融設備1で医療系廃棄物20の処理を行った実施例について説明する。ガス化溶融設備1は、廃棄物を9t/h処理可能であり、高温反応炉5において6t/hの酸素を供給することで10t/hの燃料ガスを製造することができる。そして、この燃料ガスを利用するガスボイラによって7t/hの高圧蒸気を発生でき、発電設備11で発電に使用している。また、ガス化溶融設備1の水処理設備は4t/hの環水を処理できる。本実施例では、医療系廃棄物20を受け入れて、滅菌処理設備15で、1サイクル当たり、約250 kg高圧蒸気を用いて、滅菌処理温度を135 ℃とし、4m3 の医療系廃棄物(約1〜2tに相当)を約1時間で滅菌処理した。その際、ガス化溶融設備1へ装入する前に、医療系廃棄物20の滅菌処理を発電設備11のガスボイラで発生させた高圧蒸気の一部を利用して行った。また、医療系廃棄物20の滅菌処理に利用された約250 kg/1サイクルの高圧蒸気から凝縮した滅菌処理使用後の水は、排水配管17を経由して水処理設備12に搬送し、水処理設備12でガス化溶融設備1で循環使用する冷却水等と一緒に処理することで、ガス化溶融設備の冷却水等に再利用した。
滅菌処理した医療系廃棄物20中、脱脂綿、包帯、紙オムツ等の高カロリーでかつ低灰分である炭化可能物は、ガス化溶融設備1の高温反応炉5で酸素と反応させる原料の一部として有効利用され、しかも、医療系廃棄物20に含まれる危険な注射針やメス等の低カロリーでかつ高灰分である炭化不可能物は、ガス化溶融設備1の高温反応炉5で1600℃以上の高温で溶融され、高温反応炉5の底部から、スラグとメタルからなる残渣物として合計で1t/h程度回収された。上記の医療系廃棄物の処理により、安全にかつエネルギー効率よく、医療系廃棄物を処理することができた。
本発明の実施の形態にかかる医療系廃棄物の処理設備の構成を示す模式図である。 従来のガス化溶融設備の模式図である。 従来の医療系廃棄物の処理フロー図である。
符号の説明
1 ガス化溶融設備
2 廃棄物
3 ピット
3a 廃棄物搬送設備
4 トンネル式加熱炉
5 高温反応炉
6 残渣物
7 急速水冷設備
10 ガス精製設備
11 発電設備
12 水処理設備
15 滅菌処理設備(蒸気滅菌オートクレーブ)
16 蒸気配管
17 排水配管
20 医療系廃棄物
30 一般廃棄物
30A 混合廃棄物
40 病院等の医療機関
50 回収工程

Claims (8)

  1. 廃棄物のガス化溶融設備を用いた医療系廃棄物の処理方法であって、前記医療系廃棄物を受け入れて滅菌処理する工程と、該滅菌処理した医療系廃棄物をガス化溶融設備へ装入する前に一旦貯留保持する工程と、該貯留保持した医療系廃棄物を他の廃棄物と混合して前記ガス化溶融設備に装入する工程とを、前記ガス化溶融設備の設置場所に同時に有するようにしたことを特徴とする医療系廃棄物の処理方法。
  2. 前記ガス化溶融設備に装入する工程において、回収される燃料ガスの発熱量に応じて、医療系廃棄物の装入割合を調整して前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする請求項1に記載の医療系廃棄物の処理方法。
  3. 前記ガス化溶融設備で発生したエネルギーの一部を利用して前記医療系廃棄物の滅菌処理を行うように構成して前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療系廃棄物の処理方法。
  4. 前記医療系廃棄物の滅菌処理を蒸気により行うように構成するとともに、前記蒸気が凝縮して生じた滅菌処理使用後の水を前記ガス化溶融設備の水処理設備で処理するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
  5. 前記医療系廃棄物を受け入れて滅菌処理する工程と、前記ガス化溶融設備に装入する工程とを相互補完的に行って前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
  6. 前記医療系廃棄物中に金属製医療器具を含み、該金属製医療器具の金属分を溶融処理し、メタルとして回収しつつ、前記ガス化溶融設備で医療系廃棄物を処理することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療系廃棄物の処理方法。
  7. 廃棄物のガス化溶融設備を用いた医療系廃棄物の処理装置であって、前記ガス化溶融設備には、受け入れた医療系廃棄物を滅菌処理する滅菌処理設備と、該滅菌処理設備で滅菌処理した医療系廃棄物を前記滅菌処理設備へ装入する前に一旦貯留保持するピットと、該ピットで貯留保持した医療系廃棄物を他の廃棄物と混合して混合廃棄物として貯留保持するピットと、該混合廃棄物を前記ガス化溶融設備に装入する廃棄物搬送設備と、が近接配置され、前記滅菌処理設備が、前記ガス化溶融設備で発生したエネルギーの一部を利用して前記医療系廃棄物の滅菌処理を行うことが可能なように前記ガス化溶融設備の発電設備と接続されていることを特徴とする医療系廃棄物の処理設備。
  8. 前記滅菌処理設備が、前記ガス化溶融設備の発電設備で用いる蒸気を発生させるガスボイラと蒸気配管で接続されているとともに、前記ガス化溶融設備の水処理設備と滅菌処理使用後の水を搬送する排水配管で接続されていることを特徴とする請求項7に記載の医療系廃棄物の処理設備。
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