JP2006336270A - トンネルの掘進方法およびシールド機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘着力の高い地質や地層が優勢な地山であっても、掘削土の流動性を促進し、固着・固結を防止し得るトンネルの掘進方法を提供すること。
【解決手段】 シールド機1によりトンネルを掘進するトンネルの掘進方法であって、シールド機1に形成されたチャンバ16内に取り込まれる掘削土に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加し、前記掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜ、これら掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜることによって作成された泥土の圧力により切羽42を抑えてトンネルを掘進して行くようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粘着力の高い地質や地層が優勢な地山を掘進するために好適なトンネルの掘進方法と、この掘進方法を的確に実施するためのシールド機に関する。
従来、泥土圧シールドではカッタにより地山を掘削し、その掘削土にベントナイトやCMC、高分子系添加材を加え、これらを練り混ぜて塑性流動化した泥土に変換し、この泥土をチャンバに充満させ、チャンバ内の泥土圧により切羽を抑えながら掘進するようにしている。
ところで、地山が固結粘土や固結シルトなど粘着力の高い土質では、添加材と掘削土とが混合されにくく、カッタやチャンバ内に固結することがあった。粘着力の高い掘削土がカッタやチャンバ内で固着・固結すると、掘進速度が低下し、掘削能率が悪くなる。
そこで、地山が粘着力の高い土質の場合、従来は掘削土に粘性低下材を添加し、掘削土と粘性低下材とを混ぜて流動性を向上させることが試みられている。
しかしながら、添加した粘性低下材の効果の発現が遅く、必ずしも効果的ではないという問題があった。
なお、この種トンネルの掘進技術に関する特許文献としては、次のようなものがある。
特許第3150298号公報
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、粘着力の高い地質や地層が優勢な地山であっても、粘性を低下させ、掘削土の流動性を促進し、固着・固結を防止し得るトンネルの掘進方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、掘削土の固着・固結をより一層効果的に防止でき、しかもカッタの背面やチャンバの隅角部等に掘削土が固着・固結した場合には、これを除去することも可能なトンネルの掘進方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、切羽をより一層安定的に抑えながら掘進し得るトンネルの掘進方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、チャンバ内の掘削土を効率良く排出し得るトンネルの掘進方法を提供することにある。
さらにまた、本発明の他の目的は、本発明方法をそれぞれ的確に実施し得るシールド機を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の発明では、シールド機1によりトンネルを掘進するトンネルの掘進方法であって、シールド機1に形成されたチャンバ16内に取り込まれる掘削土に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加し、前記掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜ、これら掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜることによって作成された泥土の圧力により切羽42を抑えてトンネルを掘進して行くようにしている。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項2記載の発明では、前記チャンバ16内に、エアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むようにしている。
また、前記目的を達成するため、本発明3記載の発明では、シールド機1に設けられたカッタ5の前面と切羽面間に、エアと作泥土材の混合物を送り込むようにしている。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項4記載の発明では、シールド機1に配備された排土装置17内に、エアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むようにしている。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項5記載の発明では、隔壁3に、チャンバ16内に開口させて混合物吐出管18を設け、シールド筒2の内部または後方に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を送り込む混合物圧送ポンプユニット24を設置し、前記混合物吐出管18と混合物圧送ポンプユニット24とを混合物配管26により接続している。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項6記載の発明では、前記隔壁3に、チャンバ16内に開口させてエア吐出管19を設け、シールド筒2の内部または後方に、エアコンプレッサ27を設置し、前記エア吐出管19とエアコンプレッサ27とをエア配管29,31により接続するとともに、チャンバ16内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管している。
さらに、前記目的を達成するため、本発明の請求項7記載の発明では、少なくともカッタ5の前面に開孔させてエア・作泥土材吐出孔20aを複数個設け、カッタ回転軸7の後端部に、スイベルジョイント22を装着し、前記スイベルジョイント22とエア・作泥土材吐出孔20aとを、カッタ回転軸7およびカッタスポーク9の内部にわたって設けられたエア・作泥土材配管21により接続し、シールド筒2の内部または後方に、作泥土材圧送ポンプユニット33を設置し、前記エア・作泥土材配管21を、スイベルジョイント22を介して前記エアコンプレッサ27および作泥土材圧送ポンプユニット24に接続している。
さらにまた、前記目的を達成するため、本発明の請求項8記載の発明では、排土装置17に、エア・混合物吐出管23を設け、このエア・混合物吐出管23に、排土装置17内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管している。
本発明の請求項1記載の発明では、チャンバ16内に溜められた掘削土に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加する。そして、前記掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜるようにしている。したがって、改質材の粒子や細片の周囲に作泥土材や粘性低下材が付着し、これらの付着物によりチャンバ16内の掘削土同士の密着性を低下、つまり粘性を低下させることができる。その結果、粘着力の高い土質や地層が優勢な地山であっても、掘削土の固着・固結を有効に防止し得る効果があり、ひいてはチャンバ16内における流動性を持った泥土の圧力により切羽42を安定的に抑えて、トンネルを能率良く掘進し得る効果がある。
また、本発明の請求項2記載の発明によれば、チャンバ16内にエアを単独または改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むようにしている。その結果、チャンバ16内の掘削土にエアと、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加し、練り混ぜた場合には、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とエアとの相乗作用により、掘削土同士の密着性をより一層効果的に低下させることができるので、チャンバ16内の掘削土の固着・固結をより一層的確に防止し得る効果がある。さらには、チャンバ16内にエアを単独で吹き付けることによって、カッタ5の背面やチャンバ16の隅角部等に固着・固結した掘削土を除去し得る効果もある。
また、本発明の請求項3記載の発明では、カッタ5の前面と切羽面間に、エアと作泥土材の混合物を送り込むようにしている。その結果、掘削土に直ちにエアと作泥土材の混合物を添加し、カッタビットで掻き混ぜることにより掘削土同士の固着・固結を防止し、流動性を持った泥土を作成することができる。したがって、かかる流動性を持った泥土の圧力により切羽42をより一層安定的に抑えつつトンネルを掘進し得る効果がある。
また、本発明の請求項4記載の発明では、排土装置17内にエアを単独または改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むようにしている。その結果、排土装置17内にエアを単独で送り込んだ場合には、そのエアの作用で排土装置17内への掘削土の固着・固結を防止することができるし、排土装置17内に改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物にエアを混ぜて送り込んだ場合には、排土装置17内の掘削土に摩擦抵抗を生じさせ、排土装置17内における掘削土の供回り現象を防止することができる。したがって、いずれの場合にも効率良く排土し得る効果がある。
また、本発明の請求項5記載の発明によれば、隔壁3に、チャンバ16内に開口させて混合物吐出管18を設け、シールド筒2の内部または後方に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を送り込む混合物圧送ポンプユニット24を設置し、前記混合物吐出管18と混合物圧送ポンプユニット24とを混合物配管26により接続しているので、前記請求項1記載の掘進方法を的確に実施し得る効果がある。
また、本発明の請求項6記載の発明によれば、前記隔壁3に、チャンバ16内に開口させてエア吐出管19を設け、シールド筒2の内部または後方に、エアコンプレッサ27を設置し、前記エア吐出管19とエアコンプレッサ27とをエア配管29,31により接続するとともに、チャンバ16内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管しているので、前記請求項2記載の掘進方法を的確に実施し得る効果がある。
さらに、本発明の請求項7記載の発明によれば、少なくともカッタ5の前面に開孔させてエア・作泥土材吐出孔20aを複数個設け、カッタ回転軸7の後端部に、スイベルジョイント22を装着し、前記スイベルジョイント22とエア・作泥土材吐出孔20aとを、カッタ回転軸7およびカッタスポーク9の内部にわたって設けられたエア・作泥土材配管21により接続し、シールド筒2の内部または後方に、作泥土材圧送ポンプユニット33を設置し、前記エア・作泥土材配管21を、スイベルジョイント22を介して前記エアコンプレッサ27および作泥土材圧送ポンプユニット24に接続しているので、前記請求項3記載の掘進方法を的確に実施し得る効果がある。
さらにまた、本発明の請求項8記載の発明によれば、排土装置17に、エア・混合物吐出管23を設け、このエア・混合物吐出管23に、排土装置17内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管しているので、前記請求項4記載の掘進方法を的確に実施し得る効果がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる掘進方法を実施するためのシールド機の系統図である。
この図1に示す実施例のシールド機1は、シールド筒2と、隔壁3と、フード4と、カッタ5と、カッタ駆動装置13と、掘削土のチャンバ16と、排土装置17と、シールドジャッキ(図示省略)と、混合物吐出管18と、エア吐出管19と、エア・作泥土材吐出孔20a,20bと、スイベルジョイント22と、混合物圧送ポンプユニット24と、エアコンプレッサ27と、作泥土材圧送ポンプユニット33等を備えて構成されている。
前記カッタ5は、隔壁3に軸受6を介して回転自在に支持されたカッタ回転軸7と、このカッタ回転軸7の前端部にボス8を介して取り付けられたカッタスポーク9と、このカッタスポーク9の中央前面に設けられたフィッシュテールビット10と、カッタスポーク9の前面に多数設けられたカッタビット11と、カッタスポーク9の背面に取り付けられた複数本の攪拌翼12とを有している。
前記カッタ駆動装置13は、隔壁3の背面に固定されたギヤボックス14と、これに取り付けられた電動モータの如き回転駆動源15と、ギヤボックス14の内部に設けられかつ回転駆動源15の回転を減速してカッタ回転軸7に伝達する減速歯車(図示省略)とを有している。
前記チャンバ16は、隔壁3と、フード4と、カッタスポーク9に囲まれた空間に形成されている。
排土装置17には、この実施例ではスクリューコンベアを用いている。
シールドジャッキは、シールド筒2の内部に互いに所定の間隔をおいて複数基設置されている。そして、このシールドジャッキは最前列のセグメント43に反力を取ってシールド機1を推進させるようになっている。
前記混合物吐出管18と、エア吐出管19の先端部は、それぞれチャンバ16に開口させて隔壁3に取り付けられている。
前記エア・作泥土材吐出孔20a,20bのうちの、一方のエア・作泥土材吐出孔20aはカッタスポーク9の内部からカッタ5の前面、すなわち切羽42側に開孔させて複数個設けられている。他方のエア・作泥土材吐出孔20bは、カッタスポーク9の内部からカッタ5の背面、すなわちチャンバ16に向って開孔させて複数個設けられている。なお、カッタ5の側面にも開孔させても良い。
スイベルジョイント22は、カッタ回転軸7の後端部に装着されている。
各エア・作泥土材吐出孔20a,20bとスイベルジョイント22とは、カッタ回転軸7、ボス8を通ってカッタスポーク9の内部に設けられたエア・作泥土材配管21により接続されている。
前記排土装置17のケーシングの前端部側には、エア・混合物吐出管23が設けられている。
前記混合物圧送ポンプユニット24とエアコンプレッサ27と作泥土材圧送ポンプユニット33とは、図示実施例ではシールド筒2の後方に設置しているが、シールド筒2の内部に設置しても良い。
前記混合物吐出管18は、混合物圧送ポンプユニット24に分配器25および混合物配管26を介して接続されている。
前記エア吐出管19は、エアコンプレッサ27に分配器28、エア配管29、分配器30およびエア配管31を介して接続されている。
また、図示実施例では前記分配器30からエア配管32を介して混合物吐出管18にエアを送り込み得るように配管しているが、同分配器30から混合物配管26にエアを送り込むようにしても良い。
前記スイベルジョイント22は、作泥土材配管34を介して作泥土材圧送ポンプユニット33に接続されている。また、スイベルジョイント22は分配器28、エア配管35、分配器36,37およびエア配管38を介してエアコンプレッサ27に接続されている。
さらに、スイベルジョイント22と作泥土材圧送ポンプ33とを結ぶ作泥土材配管34の途中には、分配器28、エア配管35、分配器36,37およびエア配管39を介してエアコンプレッサ27が接続されている。
前記排土装置17に設けられたエア・混合物吐出管23は、分配器28、エア配管35、分配器36およびエア配管40を介してエアコンプレッサ27に接続されている。
前記エア配管40の途中には、分配器25および混合物配管41を介して混合物圧送ポンプユニット24が接続されている。
前記シールド筒2の後端部には、セグメント43の外周面に接するテールシール44が取り付けられている。
なお、前記隔壁3にはチャンバ16に臨ませて土圧計(図示省略)が設けられている。
次に、前記シールド機1の作用に関連して本発明掘進方法の一例を説明する。
まず、混合物圧送ポンプユニット24のタンクに、改質材と作泥土材や粘性低下材等を投入しておく。
改質材としては、例えば細砂、シラス、パーライト、軽量骨材、発砲ウレタンビーズやその細片、植物細片、繊維、もみがら、ウッドチップ、おがくず、ゼオライト、かき殻等を単独または複数種を混ぜ合わせて使用する。
作泥土材としては、固結粘土や土丹などに対しては薄いベントナイト溶液、高分子系作泥土材の水溶液等を用いれば良い。
または、粘性低下材を用いても良い。粘性低下材としては、ベントナイト、CMC、高分子系添加材等が挙げられる。また、気泡材とベントナイト溶液などの混合液でも良い。
前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物は、作泥土材や粘性低下材の溶液に改質材を混ぜ、流動性を持たせて使用する。
また、作泥土材圧送ポンプユニット33のタンクには、作泥土材を投入しておく。
切羽42を掘削するに当たっては、カッタ駆動装置13を駆動させ、カッタ回転軸7を介してカッタ5全体を回転させ、カッタビット11により切羽42を掘削する。
かかる切羽42の掘削開始と同時に、シールド筒2の後方に設置された固定部材または予め組み立てておいたセグメント43に反力を取ってシールドジャッキを伸長させ、シールド機1全体に推力を与え、掘進して行く。
このとき、切羽42の掘削土をチャンバ16に取り込む。そして、チャンバ16内に取り込んだ掘削土に、混合物圧送ポンプユニット24から分配器25、混合物配管26および混合物吐出管18を通じて、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加する。
また、同チャンバ16内の掘削土に、エアコンプレッサ27から分配器28、エア配管29、分配器30、エア配管31およびエア吐出管19を通じてエアを送り込むとともに、必要により前記分配器30およびエア配管32を通じて、前記混合物吐出管18にもエアを送り込み、チャンバ16内の掘削土に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物にエアを混ぜて送り込む。
さらに、同チャンバ16内の掘削土に、作泥土材圧送ポンプユニット33から作泥土材配管34、スイベルジョイント22に作泥土材を送り込むとともに、前記エアコンプレッサ27から分配器28、エア配管35、分配器36,37、エア配管39を通じて作泥土材配管34にエアを送り込む。そして、スイベルジョイント22、エア・作泥土材配管21および各エア・作泥土材吐出孔20aを通じて、カッタ5の前面と切羽面間の空隙内にエアと作泥土材の混合物を送り込む。さらには、エア・作泥土材配管21およびエア・作泥土材吐出孔20bを通じて、チャンバ16内の掘削土に、エアと作泥土材の混合物を送り込む。
そして、チャンバ16内の掘削土と、混合物吐出管18からチャンバ16内に送り込まれた改質材と作泥土材や粘性低下材とエアの混合物と、エア吐出管19からチャンバ16内に送り込まれたエアと、エア・作泥土材吐出孔20bからチャンバ16内に送り込まれたエアと作泥土材の混合物とを、カッタスポーク9の背面に取り付けられた複数本の攪拌翼12と、前記エアの持つ攪拌作用とにより練り混ぜる。これにより、チャンバ16内に取り込まれた掘削土が、たとえ固結粘土や固結シルト等の粘着力の高い土質であっても、改質材の周囲に作泥土材や粘性低下材が付着し、さらには改質材の周りにエアが介在するため、チャンバ16内の掘削土同士の密着性を効果的に低下させることができるので、また、混入されたエアも介在するので、チャンバ16内の掘削土の固着・固結を的確に防止することができる。カッタスポーク9やフード4の隅角部に掘削土が固着するのも防ぐことができる。その結果、粘着力の高い土質や地層が優勢な地山であっても、その掘削土を塑性流動性を持った泥土に変換し、チャンバ16内における塑性流動性を持った泥土の圧力により、切羽42を安定的に抑えることができる。
さらには、切羽42の掘削土と、カッタ5の前面と切羽面間に送り込まれたエアと作泥土材の混合物とを、多数のカッタビット11により掻き混ぜる。これにより、前記カッタ5の前面と切羽面間に溜められた掘削土をも塑性流動化した泥土に変換することができ、かかる泥土の圧力により切羽42を安定的に抑えることができる。
前述のごとく、塑性流動化された泥土の持つ圧力により切羽42を安定的に抑えることができるので、掘削能率の向上を図ることができる。
そして、切羽42を所定の範囲掘削した後、土圧計によりチャンバ16内の土圧を監視しつつ、シールドジャッキによりシールド機1全体を推進させる。
ついで、シールド機1を所定距離、推進させた後、シールドジャッキを縮小させ、シールド筒2の後方でセグメント43を組み立てる。
チャンバ16内を所定の土圧に維持しつつ、掘進に伴って排土装置17によりチャンバ16内の掘削土を取り込み、その掘削土をシールド筒2の後方に搬出する。
一般に、排土装置内に掘削土が固着・固結すると、排土能率が低下する。また、排土装置内で掘削土が供回りした場合も、排土効率が低下する。
そこで、この実施例では排土装置17のケーシングの前端部側に設けられたエア・混合物吐出管23を通じて、エアを単独または改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むようにしている。
前述のごとく、排土装置17内にエアを送り込むことによって、排土装置17内への掘削土の固着・固結を防止し、排土能率を向上させることができる。また、排土装置17内に改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に、エアを混ぜて送り込むことによって、特に改質材の機能により排土装置17内の掘削土に、排土装置17のケーシング内部に対する摩擦力を持たせ、この摩擦力により摩擦抵抗を生じさせ、これにより排土装置17内における供回り現象を防止し、排土効率の向上を図ることができる。
ところで、カッタ5の背面やチャンバ16内の隅角部等に掘削土が固着・固結すると、掘進効率が低下する。
そこで、この実施例では隔壁3に設けられたエア吐出管18およびカッタ5の背面に設けられたエア・作泥土材吐出孔20bを通じてエアを吹き付けるようにしている。これにより、前記カッタ5の背面やチャンバ16内の隅角部等に固着・固結した掘削土を除去することができる。その結果、掘進効率の向上を図ることができる。
本発明の掘進方法を実施するためのシールド機の一例を示すもので、一部を断面で示した系統図である。
符号の説明
1 シールド機
2 シールド筒
3 隔壁
4 フード
5 カッタ
7 カッタ回転軸
9 カッタスポーク
11 カッタビット
12 攪拌翼
13 カッタ駆動装置
16 チャンバ
17 排土装置
18 混合物吐出管
19 エア吐出管
20a,20b エア・作泥土材吐出孔
21 エア・作泥土材配管
22 スイベルジョイント
23 エア・混合物吐出管
24 混合物圧送ポンプユニット
26 混合物配管
27 エアコンプレッサ
29 エア配管
31,32 エア配管
33 作泥土材圧送ポンプユニット
34 作泥土材配管
35 エア配管
38,39,40 エア配管
41 混合物配管
42 切羽
43 セグメント

Claims (8)

  1. シールド機(1)によりトンネルを掘進するトンネルの掘進方法であって、
    シールド機(1)に形成されたチャンバ(16)内に取り込まれる掘削土に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を添加し、
    前記掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜ、
    これら掘削土と、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物とを練り混ぜることによって作成された泥土の圧力により切羽(42)を抑えてトンネルを掘進して行く、
    ことを特徴とするトンネルの掘進方法。
  2. 前記チャンバ(16)内に、エアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むことを特徴とする請求項1記載のトンネルの掘進方法。
  3. シールド機(1)に設けられたカッタ(5)の前面と切羽面間に、エアと作泥土材の混合物を送り込むことを特徴とする請求項1または2記載のトンネルの掘進方法。
  4. シールド機(1)に配備された排土装置(17)内に、エアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて送り込むことを特徴とする請求項1,2または3記載のトンネルの掘進方法。
  5. 隔壁(3)に、チャンバ(16)内に開口させて混合物吐出管(18)を設け、
    シールド筒(2)の内部または後方に、改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物を送り込む混合物圧送ポンプユニット(24)を設置し、
    前記混合物吐出管(18)と混合物圧送ポンプユニット(24)とを混合物配管(26)により接続した、
    ことを特徴とするシールド機。
  6. 前記隔壁(3)に、チャンバ(16)内に開口させてエア吐出管(19)を設け、
    シールド筒(2)の内部または後方に、エアコンプレッサ(27)を設置し、
    前記エア吐出管(19)とエアコンプレッサ(27)とをエア配管(29),(31)により接続するとともに、チャンバ(16)内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管した、
    ことを特徴とする請求項5記載のシールド機。
  7. 少なくともカッタ(5)の前面に開孔させてエア・作泥土材吐出孔(20a)を複数個設け、
    カッタ回転軸(7)の後端部に、スイベルジョイント(22)を装着し、
    前記スイベルジョイント(22)とエア・作泥土材吐出孔(20a)とを、カッタ回転軸(7)およびカッタスポーク(9)の内部にわたって設けられたエア・作泥土材配管(21)により接続し、
    シールド筒(2)の内部または後方に、作泥土材圧送ポンプユニット(33)を設置し、
    前記エア・作泥土材配管(21)を、スイベルジョイント(22)を介して前記エアコンプレッサ(27)および作泥土材圧送ポンプユニット(24)に接続した、
    ことを特徴とする請求項5または6記載のシールド機。
  8. 排土装置(17)に、エア・混合物吐出管(23)を設け、
    このエア・混合物吐出管(23)に、排土装置(17)内にエアを単独または前記改質材と作泥土材や粘性低下材の混合物に混ぜて圧送可能に配管した、
    ことを特徴とする請求項5,6または7記載のシールド機。
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