JP2006335096A - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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直浩 今岡
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Abstract

【課題】
本発明は、車両後部の荷室内に装着タイヤを収納する車両の後部車体構造において、サブトランク部を利用して、装着タイヤを立てて収納するもので、装着タイヤが車両前方側へ移動するような動きを緩和しつつ、さらに、取り外したトランクボード部材の有効利用を図ることができる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】
車幅方向に延びて「縦壁」部材として荷室T内に立てたトランクボード8に、装着タイヤXを係止することで、装着タイヤXに車両前方側の荷重が作用して、重量物である装着タイヤXが車両前方側に移動したとしても、トランクボード8が存在することで、直接に後部シート2のシートバック21,21に荷重が掛かるのを避けることができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両の後部車体構造に関し、特に、タイヤのパンク時などの緊急時に車両に装着していたタイヤ(以下、装着タイヤ)を、荷室内に収納する車両の後部車体構造に関する。
通常、車両に装着されている装着タイヤは、車両の走行性能や乗り心地、さらには外観上の見栄え向上のため、応急用のタイヤ(以下、スペアタイヤ)よりも大きなサイズのタイヤであることが多い。
こうした大きな装着タイヤを、パンク時等の緊急時にスペアタイヤと組み替えて、荷室内に収納する場合には、従来から、スペアタイヤとのサイズの違いから、どのように収納するかが問題となっている。
大きさの異なるタイヤを車両後部の荷室に収納するものとしては、下記特許文献1が知られている。
この特許文献1では、大きさの異なるスペアタイヤを荷室側壁のホイールハウス後部に固定するにあたり、上下方向の取り付け位置を調整するように構成して、大きなタイヤであっても、小さなスペアタイヤと同様に収納するものが開示されている。
また、通常時は、スペアタイヤ自体をフロア下部の車外に装着しつつ、緊急時は、図7に示すように、装着タイヤ500を荷室後部で車幅方向に延びるサブトランク部501(荷室フロア面から一段窪んだ凹部)を利用して、その中に車幅方向に向けて立てて収納する構造も知られている。この構造では、ホイール部502にベルト部材503を緊締して荷室内の係止フック504に係合固定することで、その装着タイヤ500の収納状態を保持するようにしている。
特開2005−59718号公報
ところで、車両後部の荷室内に、大きく重い装着タイヤを収納する場合には、自動車が急制動を掛けた際や、後面衝突の衝撃を受けた際に、この重い装着タイヤが、車両前方側に移動するような動きが生じることがあり、例えば、その前方側にシートがあった場合などには、そのシートを変形させる可能性がある。
前述のように、サブトランク部を利用して装着タイヤを立てて収納するものでは、タイヤ下部のみがサブトランク部で支持されるだけで、上部は何ら支持されていないため、特にこうした動きが生じる可能性が高く、シートを変形させる可能性が高い。
また、サブトランク部は、通常時、トランクボード部材で覆われているが、装着タイヤを収納した場合には、取り外したトランクボード部材を如何に車内に設置しておくかも問題となる。
そこで、本発明は、車両後部の荷室内に装着タイヤを収納する車両の後部車体構造において、サブトランク部を利用して、装着タイヤを立てて収納するもので、装着タイヤが車両前方側へ移動するような動きを緩和しつつ、さらに、取り外したトランクボード部材の有効利用を図ることができる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
この発明の車両の後部車体構造は、車両後端部のバックドアと、該バックドアより車両前方側に広がる荷室フロアと、該荷室フロア内で該フロア面より低い底面を有して車幅方向に延びるサブトランク部と、該サブトランク部を覆うトランクボード部材とを備える車両の後部車体構造であって、前記サブトランク部の前方の荷室フロアに、取り外した前記トランクボード部材を車幅方向に延在するように立てて保持するトランクボード支持部を備え、前記トランクボード部材に、前記サブトランク部に車幅方向に延在するように立てて収納するタイヤを係止する係止部を設けたものである。
上記構成によれば、取り外したトランクボード部材は、トランクボード支持部で荷室フロア上に車幅方向に延在するように立てて保持されることになり、そのトランクボード部材は、係止部によって、サブトランク部に延在するように立てて収納されるタイヤと一体化されることになる。
このため、サブトランク部を利用してタイヤを収納する収納構造の利点であるタイヤ収納時のタイヤ高さの低減と、低重心収納を可能としつつも、サブトランク部から取り外して不要となったトランクボード部材を有効利用して、タイヤを係止させることができる。
なお、収納時のタイヤは、そのホイール部分をベルト部材等で緊締して車体側部材(例えば、荷室内の係止フック)に係合固定して、その収納状態を保持するようにしてもよい。
また、サブトランク部の深さについては、特に限定しないが、より深い方がタイヤ高さが下がり、また、タイヤ重心も低く安定することから、深い方が望ましい。
この発明の一実施態様においては、前記係止部が、タイヤ外形に沿うように設けたタイヤ保持部であるものである。
上記構成によれば、タイヤ保持部によって、トランクボード部材がタイヤ外形を保持することで、トランクボード部材がタイヤとより一体化することになる。
このため、転がりやすいタイヤの車幅方向の不安定な動きをトランクボード部材によって抑制することができる。
よって、サブトランク部に収納したタイヤのガタツキを抑えることができ、車両走行中等における、振動等の異音発生を防止できる。
この発明の一実施態様においては、前記係止部が、タイヤのホイール部を締結固定するホイール固定部であるものである。
上記構成によれば、ホイール固定部によって、タイヤのホイール部がトランクボード部材に締結固定されることになる。
このため、タイヤの中で最も強固なホイール部に対してトランクボード部材を固定することができ、確実にトランクボード部材とタイヤを一体化することができる。
よって、サブトランク部に収納したタイヤの動きを確実に抑えることができ、確実にトランクボード部材でタイヤを支持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記トランクボート部材の車幅方向両端部に、荷室内両側壁に係合して該トランクボード部材の車両前後の傾倒を防止する内壁係合部を設けたものである。
上記構成によれば、側壁係合部によってトランクボード部材が荷室内の両側壁に支持され、トランクボード部材が車両前後方向に傾倒するのが防止されることになる。
このため、トランクボード部材の車両前後方向への傾倒が抑制され、タイヤの車両前後方向の倒れを抑えることができる。
よって、サブトランク部に立てて収納するタイヤの車両前後方向の荷重をトランクボード部材を有効に利用して支持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記立てた状態のトランクボード部材の上方部を、車両前方に水平方向に延びるトノボードの後端部に係止したものである。
上記構成によれば、水平方向に延びるトノボードの後端部が、立てた状態のトランクボード部材の上方部を支持することになる。
このため、トランクボード部材の車両前方側の傾倒がトノボードによって確実に抑制されることになる。
よって、トランクボード部材をより安定して立てて保持することが可能となり、タイヤからの車両前方側への荷重も確実に支えることができる。
この発明の一実施態様においては、前記サブトランク部の底面の一部に、さらに深いタイヤ保持凹部を形成したものである。
上記構成によれば、サブトランク部の底面よりもさらに深いタイヤ保持凹部で、タイヤが収納保持されることになる。
このため、サブトランク部全体を深く設定しなくても、タイヤをより低い位置で支持することができる。
よって、サブトランク部の下方のフロア下部のレイアウト性を悪化させることなく、タイヤをより低い位置で収納して、タイヤ高さの低減と低重心収納が可能になる。
この発明の一実施態様においては、前記サブトランク部の底面に、車幅方向に離間した一対のタイヤ保持リブを立設したものである。
上記構成によれば、タイヤ保持リブを立設したことで、タイヤの下部の両側が一対のタイヤ保持リブで支持されることになる。
このため、タイヤが車幅方向で移動しにくくなり(転がりにくくなり)、サブトランク部内のタイヤの動きが規制される。
よって、確実にサブトランク内でのタイヤの動きが規制され、ガタツキなく収納することができる。
この発明の一実施態様においては、前記荷室フロアの車両前方側に、左右分割可倒式シートバックを備えたシートを設置したものである。
上記構成によれば、荷室フロアの前方に設置されるシートが、左右分割可倒式シートバックを備えたシートとされる。
このため、収納したタイヤが車両後方からシートバック側(車両前方側)に移動する場合であっても、トランクボード部材の存在によって、タイヤがシートバックに直接干渉しないことから、シートバックを左右分割可倒式のシートで構成することができる。
すなわち、シートバックに直接タイヤが干渉しないため、車両後方からの荷重に対して剛性がやや低い左右分割可倒式のシートバックであっても、荷重が分散又は緩和されて、シートバックに変形が生じないのである。
よって、左右分割可倒式のシートバックを備えたシートを設置して、車両の荷室機能を向上しつつも、タイヤをサブトランク部に立てて収納した際の、シートバックの変形という問題を回避することができる。
この発明によれば、サブトランク部を利用してタイヤを収納する収納構造の利点であるタイヤの収納時のタイヤ高さの低減と低重心収納を可能としつつも、取り外して不要となったトランクボード部材を有効利用して、タイヤを保持させることができる。
よって、車両後部の荷室内に装着タイヤを収納する車両の後部車体構造において、サブトランク部を利用して、装着タイヤを立てて収納するもので、装着タイヤが車両前方側へ移動するような動きを緩和しつつ、さらに、取り外したトランクボード部材の有効利用を図ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1〜図4を利用して本発明に係る第一実施形態について説明する。図1は通常時における車両後部の荷室内の後方斜視図、図2は装着タイヤ収納時における荷室内の後方斜視図、図3は装着タイヤ収納時の側方からの中央全体断面図、図4(a)は図2のA−A線矢視断面図、図4(b)は図2のB−B線矢視断面図である。
本実施形態の車両の後部車体構造は、車両前方から後方側に延びる車室フロア1の後端に設置された後部シート2と、後部シート2の後方で上方キックアップ部3を介して車両後方側に延びる荷室フロア4と、荷室フロア4の後方で荷物の出し入れの際に開閉するバックドアたるリアゲート5とを備える。
前述の後部シート2は、二人の乗員が並んで着座できる所謂ベンチシートタイプであり、シートバック21,21については、左右独立で前倒する5対5の左右分割可倒式のシートバックである。この左右分割可倒式のシートバック21,21によると、両者共に前倒することで広い荷室空間を構成することができたり、一方のみを前倒しすることで片方だけを荷室(荷台)として構成することができたりする。
もっとも、このようにシートバック21,21を左右分割可倒式のシートバックとすることで、後部シート2では車両後方側から荷重が作用すると、シートバック21,21が中央で分離していることと相俟って、シートバック21,21下端のヒンジ部(図示せず)に負担が掛かり変形が生じやすいという問題がある。
ところで、前述の荷室フロア4には、後端部に、車幅方向に延びるサブトランクボックス6を凹設して形成し、その前方に、車幅方向に延びるボード保持溝7を形成している。また、サブトランクボックス6の上方には、平板状のトランクボード8を設置して、サブトランクボックス6を覆っている。
前述のサブトランクボックス6は、所定の前後幅(約20cm)と所定深さ(約15cm)及び、所定の車幅長さ(約100cm)を有する矩形形状の凹部で構成して、底面61(図2参照)を荷室フロア4面から一段窪んだ位置に形成している。このサブトランクボックス6は、通常時には、車載工具や洗車道具等の小物入れとして機能している。
一方、前述のトランクボード8は、サブトラックボックス6の開口よりも大きな長方形形状の平板材で構成し、通常時には、図1に示すように、サブトランクボックス6の上方に位置して、サブトランクボックス6の蓋部材として機能している。
これにより、荷室フロア4の後端部にサブトランクボックス6を形成しても、平坦な荷室フロア4を構成することができ、荷室に様々な荷物を積載することができる。
また、このトランクボード8には、表面81側の後端に車幅方向に延びる一条の差し込み溝82を形成している。また、側端面に車幅方向の延びる係合丸棒83,83を設けている(図1参照)。また裏面84側には、タイヤ外周に沿うように湾曲形成した保持部85a,85aと放射状に形成した補強部85b…からなる保持リブ部85,85を形成している。そして、その中央には装着タイヤXを固定する固定ボルトYを螺合して締結固定する螺合固定部86,86を設けている。
ボード保持溝7は、トランクボード8の長手方向長さに略一致する長さで車幅方向に延びて凹設され、装着タイヤXの収納時には、図2に示すように、立てたトランクボード8の下端部を嵌合保持するように構成している。
シートバック21,21の後方の所定高さ位置には、車幅方向で水平方向に延びるトノボード9を設置している。このトノボード9は、荷室Tの両側壁10間を架渡すように設置されており、図4(a)に示すように、両側端部に嵌合凸部91を形成し、この嵌合凸部91を荷室側壁10の凹部11に嵌合するようにして設置している。
このような後部車体構造において、装着タイヤのパンク時には、装着タイヤXを荷室T内に収納する。これは、装着タイヤXのサイズが大きいため、スペアタイヤの収納位置(例えば車外の荷室フロア4下部等)に収納することができず、応急的に装着タイヤXを荷室T内に収納するのである。
具体的には、図2に示すような、前述のサブトランクボックス6内に、装着タイヤXの下部を差し込んで、タイヤ回転方向を車幅方向に向けた状態で立てて収納する。
このとき、前述のトランクボード8は、サブトランクボックス6から取り外し不要となるが、この図2に示すように、表面81を車両前方側に向けて下端をボード保持溝7に差し込むことで、車幅方向に延びるように立てて設置することになる。
さらに、この実施形態では、トランクボード8の上端をトノボード9の後端に嵌合する。具体的にはトランクボード8の差し込み溝82にトノボード9後端の突出部92(図1参照)を嵌合することで、トランクボード8とトノボード9を一体化する。
このため、トランクボード8は、タイヤパンク時に荷室T内で車幅方向に延びる「縦壁」部材として機能することになる。
そして、このトランクボード8の車両後方側の裏面84には、前述のように、保持リブ部85,85を形成しているため、この保持リブ部85,85で装着タイヤXの外周を係止することができ、装着タイヤXの回転方向(車幅方向)の動きを拘束することができる。
また、螺合固定部86,86に対して、装着タイヤXのホイール部Zを挿通する固定ボルトYを螺合固定することで、装着タイヤXとトランクボード8とを、完全に一体化することができる。特に、金属部材で構成される強固なホイール部Zを固定することで、確実に装着タイヤXをトランクボード8に一体化することができ、サブトランクボックス6に下部を差し込んで立てて収容した装着タイヤXのガタツキが抑制される。
また、図3に示すように、装着タイヤXの重心O位置で、トランクボード8に固定ボルトYを介して固定しているため、装着タイヤXの車両前後方向の倒れが可及的に抑制される。
さらに、この車両前後方向の倒れについては、前述の係合丸棒83,83を、図4(b)に示すように、荷室側壁10の凹部12に嵌合係止することで、より抑制されることになり、確実に装着タイヤXの前後方向の倒れが抑制されることになる。
このように、車幅方向に延びて「縦壁」部材として荷室T内に立てたトランクボード8に、装着タイヤXを係止することで、装着タイヤXに車両前方側の荷重が作用して、重量物である装着タイヤXが車両前方側に移動したとしても、トランクボード8が存在することで、直接に後部シート2のシートバック21,21に荷重が掛かるのを避けることができる。このため、前述のように左右分割可倒式でシートバック21,21を構成しても、後部シート2のシートバック21,21のヒンジ(図示せず)には変形が生じるおそれが低くなる。
なお、このように、サブトランクボックス6を利用して装着タイヤXを荷室Tに収納することにより、図3に示すように、装着タイヤXの収納位置の高さを低くできる。このため、リアゲート5の上部が傾斜して上方空間Sが狭い場合でも、十分に大きな装着タイヤXを荷室内に収納することができる。
また、装着タイヤXの収納位置を、荷室フロア4に設置した場合よりも、サブトランクボックス6の深さH分、低くできるため、収納状態での装着タイヤXの重心位置も下げることができる。このため、装着タイヤXを収納した状態での車両の走行性能の変化も可及的に少なくすることができる。
このように、本実施形態では、サブトランクボックス6の前方の荷室フロア4に、取り外したトランクボード8を車幅方向に延在するように立てて保持するボード保持溝7を備え、このトランクボード8に装着タイヤXを係止する保持リブ部85や螺合固定部86を設けたため、取り外したトランクボード8が、ボード保持溝7で荷室フロア4上に車幅方向に延在するように立てて保持されることになり、そのトランクボード8は、保持リブ部85や螺合固定部86によって、収納する装着タイヤXと一体化されることになる。
このため、サブトランクボックス6を利用して装着タイヤXを収納する収納構造の利点であるタイヤ収納時のタイヤ高さの低減と、低重心収納を可能としつつも、サブトランクボックス6から取り外して不要となったトランクボード8を有効利用して、装着タイヤXを係止させることができる。
よって、荷室T内に装着タイヤXを収納する後部車体構造において、サブトランクボックス6を利用して装着タイヤXを立てて収納するもので、装着タイヤXが車両前方側へ移動するような動きを緩和しつつ、さらに、取り外したトランクボード8の有効利用を図ることができる。
特に、本実施形態のように、後部シート2を左右分割可倒式のシートバック21,21で構成した場合であっても、トランクボード8の存在によって、装着タイヤXがシートバック21,21に直接干渉しないことから、車両後方側から装着タイヤXが前方に移動しても、荷重が分散又は緩和されて、シートバック21のヒンジ(図示せず)に変形が生じるおそれが少なくなる。
よって、左右分割可倒式のシートバック21,21を備えた後部シート2を設置して、車両の荷室機能を向上しつつも、装着タイヤXをサブトランクボックス6に立てて収納した際のシートバック21,21の変形という問題を回避することもできる。
なお、収納時の装着タイヤXは、そのホイール部Zをベルト部材等で緊締して、荷室内の係止フック(図7参照)に係合固定して、その収納状態を保持するようにしてもよい。
また、サブトランクボックス6の深さについては、本実施形態の深さよりも深い方が、よりタイヤの高さが下がり、また、タイヤ重心も低くなり安定するため、深い方が望ましい。
また、本実施形態では、タイヤ外形に沿うように設けた保持リブ部85,85で装着タイヤXを係止している。
このため、転がりやすい装着タイヤXの車幅方向の不安定な動きをトランクボード8を介して抑制することができる。
よって、サブトランクボックス6に収納した装着タイヤXのガタツキを抑えることができ、車両走行中等における、振動等の異音発生を防止できる。
また、本実施形態では、具体的にはタイヤのホイール部Zを締結固定する螺合固定部86で装着タイヤXを係止固定している。
このため、装着タイヤXの中で最も強固なホイール部Zに対してトランクボード8を固定することができ、確実にトランクボード8と装着タイヤXを一体化することができる。
よって、サブトランクボックス6に収納した装着タイヤXのガタツキを確実に抑えることができ、振動等の異音発生を確実に防止できる。
さらに、装着タイヤXとトランクボード8との係合構造については、これらに限られるものではなく、例えば、トランクボード8自体の裏面84形状をタイヤ外形に略一致する形状に形成してもよいし、低反発性のクッション体を用いてタイヤ周囲を取り囲むように構成してもよく、何らかの形態でトランクボード8と装着タイヤXとが一体となるような係止構造であればよい。
また、本実施形態では、トランクボード8の車幅方向両端部に、荷室側壁10に係合して、トランクボード8の車両前後の傾倒を防止する係合丸棒83,83を設けている。
この構成によれば、係合丸棒83,83によってトランクボード8が荷室側壁10に支持され、トランクボード8が車両前後方向に傾倒するのが防止されることになる。
このため、トランクボード8の車両前後方向への傾倒が抑制され、装着タイヤXの車両前後方向の倒れを抑えることができる。
よって、サブトランクボックス6に立てて収納する装着タイヤXの車両前後方向の荷重をトランクボード8を利用して有効に支えることができる。
また、本実施形態では、立てた状態のトランクボード8の上端を、車両前方に水平方向に延びるトノボード9の後端に係止しているため、水平方向に延びるトノボード9の後端で、立てた状態のトランクボード8を支持することになる。
よって、トランクボード8の車両前方側の傾倒がトノボード9によって抑制されることになり、トランクボード8をより安定して立てて保持することが可能となり、装着タイヤXからの車両前方側への荷重も確実に支えることができる。
次に、図5に示す第二実施形態について説明する。図5の(a)はサブトランクボックス106と収納する装着タイヤXを示した後方斜視図、(b)はC−C線矢視断面図である。なお、図面に開示していない構造は前述の実施形態と同様であり、また、前述の実施形態と同一の構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施形態は、サブトランクボックス106の形状、具体的には、底面161形状を変更することにより、装着タイヤXの収納位置の高さを低くしつつも、荷室フロア4下部のレイアウトスペースを確保するものである。
この実施形態のサブトランクボックス106も、前述の実施形態と同様に荷室フロア4の後端部で車幅方向に延びるように凹設しているものの、その底面161を、左右位置の第一底面161a,161aと、その第一底面161a,161aよりも深く形成した中央の最下位凹部162とで構成している。
すなわち、サブトランクボックス6の中央位置に、通常の第一底面161a,161aよりもさらに深い位置に、最下位凹部162を形成しているのである。
この最下位凹部162は、両側の傾斜面162a,162aと中央の第二底面162bとを備え、タイヤ収納時には、(b)に示すように各面で装着タイヤXの下面を当接支持するように構成している。
また、このサブトランクボックス106の下部には、(b)に示すように、その両側に楕円形状の排気マフラー100,100を設置している。すなわち、第一底面61をさほど深く形成していないため、この下方空間を利用して、大きなレイアウトスペースが必要な排気マフラー100,100を配置しているのである。
なお、この排気マフラー100,100の位置は、高い方が望ましい。なぜなら、排気マフラー100,100位置が下がると車両後端部のデパーチャーアングルが小さくなり、車両の悪路走破性が悪化するからである。
一方、サブトランクボックス106に最下位凹部162を形成していることで、装着タイヤXは、低い位置に収納されることになり、装着タイヤXの収納位置の高さを低くでき、低重心収納も行うことができる。
このように、本実施形態では、サブトランクボックス106の第一底面161の一部に、さらに深い最下位凹部162を形成したことにより、サブトランクボックス106の最下位凹部162で、装着タイヤXが収納保持されることになる。
よって、サブトランクボックス106全体を深く設定しなくても、装着タイヤXを低い位置で支持することができ、サブトランクボックス106の下方の荷室フロア4下部のレイアウト性を悪化させることなく、装着タイヤXをより低い位置で収納して、タイヤ高さの低減と低重心収納を可能としている。
なお、最下位凹部162は、中央位置に限られるものではなく、左右の何れかの側端部位置に形成するように構成してもよい。
また、下方に配置する車両部品も排気マフラー100に限定されるものではなく、例えば、スペアタイヤやアンダーガード、さらには、燃料タンク等であってもよい。
その他の作用効果については、前述の実施形態と同様である。
次に、図6に示す第三実施形態について説明する。図6の(a)はサブトランクボックス206と収納する装着タイヤXを示した後方斜視図、(b)は(a)のD−D線矢視断面図である。なお、前述の第二実施形態と同様、図面に開示していない構造は前述の実施形態と同様であり、また、同一の構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施形態も、サブトランクボックス206の形状、具体的には、底面261の形状を工夫して、装着タイヤXの収納状態をより確実に維持するものである。
この実施形態のサブトランクボックス206も、前述の実施形態と同様に荷室フロア4の後端部で車幅方向に延びるように凹設しているものの、その底面261の中央に、車幅方向に所定間隔を持って配置される一対の立設リブ270,270を設置している。
すなわち、サブトランクボックス206の底面261の中央位置に、一対の立設リブ270,270を所定間隔(約15cm)をあけて接合して、装着タイヤXの下部の両側を支持するように構成しているのである。
このように、本実施形態では、一対の立設リブ270,270で装着タイヤX下部の両側を支持するように構成したことにより、装着タイヤXが車幅方向で移動しにくくなり、サブトランクボックス206内の装着タイヤXの動きが規制される。
よって、確実にサブトランクボックス206内での装着タイヤXの動きが規制され、ガタツキなく収納することができる。
なお、この立設リブ270,270は、通常時においては、サブトランクボックス206の仕切壁としての機能を果たす。
その他、立設リブ270,270の代わりに、サブトランクボックス206の内部にスライド可能な受け皿(図示せず)を設け、この受け皿で、サブトランクボックス206内での装着タイヤXの動きを規制するように構成してもよい。
その他の作用効果については、前述の実施形態と同様である。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明のバックドアは、実施形態のリアゲート5に対応し、
以下、同様に、
トランクボード部材は、トランクボード8に対応し、
サブトランク部は、サブトランクボックス6,106,206に対応し、
トランクボード支持部は、ボード保持溝7に対応し、
係合部は、保持リブ部85、螺合固定部86に対応し、
タイヤ保持部は、保持リブ部85に対応し、
ホイール固定部は、螺合固定部86に対応し、
内壁係合部は、係合丸棒83に対応し、
タイヤ保持凹部は、最下位凹部162に対応し、
タイヤ保持リブは、立設リブ270に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる車両の後部車体構造に適用する実施形態を含むものである。
例えば、後部シート2のシートバックは、左右分割タイプのシートバックに限られるものではなく、一体タイプのシートバックであってもよい。
通常時における車両後部の荷室内の後方斜視図。 装着タイヤ収納時における荷室内の後方斜視図。 装着タイヤ収納時の側方からの中央全体断面図。 (a)図2のA−A線矢視断面図、(b)図2のB−B線矢視断面図。 第二実施形態の(a)サブトランクボックスと収納する装着タイヤを示した後方斜視図、(b)C−C線矢視断面図。 第三実施形態の(a)サブトランクボックスと収納する装着タイヤを示した後方斜視図、(b)D−D線矢視断面図。 従来技術を説明した図。
符号の説明
2…後部シート(シート)
4…荷室フロア
5…リアゲート(バックドア)
6,106,206…サブトランクボックス(サブトランク部)
7…ボード保持溝(トランクボード支持部)
8…トランクボード(トランクボード部材)
9…トノボード
83…係合丸棒(内壁係合部)
85…保持リブ部(タイヤ保持部)
86…螺合固定部(ホイール固定部)
162…最下位凹部(タイヤ保持凹部)
270…立設リブ(タイヤ保持リブ)

Claims (8)

  1. 車両後端部のバックドアと、該バックドアより車両前方側に広がる荷室フロアと、該荷室フロア内で該フロア面より低い底面を有して車幅方向に延びるサブトランク部と、該サブトランク部を覆うトランクボード部材とを備える車両の後部車体構造であって、
    前記サブトランク部の前方の荷室フロアに、取り外した前記トランクボード部材を車幅方向に延在するように立てて保持するトランクボード支持部を備え、
    前記トランクボード部材に、前記サブトランク部に車幅方向に延在するように立てて収納するタイヤを係止する係止部を設けた
    車両の後部車体構造。
  2. 前記係止部が、タイヤ外形に沿うように設けたタイヤ保持部である
    請求項1記載の車両の後部車体構造。
  3. 前記係止部が、タイヤのホイール部を締結固定するホイール固定部である
    請求項1又は2記載の車両の後部車体構造。
  4. 前記トランクボート部材の車幅方向両端部に、荷室内両側壁に係合して該トランクボード部材の車両前後の傾倒を防止する内壁係合部を設けた
    請求項1〜3記載の車両の後部車体構造。
  5. 前記立てた状態のトランクボード部材の上方部を、車両前方に水平方向に延びるトノボードの後端部に係止した
    請求項1〜4記載の車両の後部車体構造。
  6. 前記サブトランク部の底面の一部に、さらに深いタイヤ保持凹部を形成した
    請求項1〜5記載の車両の後部車体構造。
  7. 前記サブトランク部の底面に、車幅方向に離間した一対のタイヤ保持リブを立設した請求項1〜5記載の車両の後部車体構造。
  8. 前記荷室フロアの車両前方側に、左右分割可倒式シートバックを備えたシートを設置した
    請求項1〜7記載の車両の後部車体構造。
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