JP2006331107A - 電力管理回路、及び電子回路 - Google Patents

電力管理回路、及び電子回路 Download PDF

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智幸 井本
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Abstract

【課題】 電子機器内部の複数の機能ブロックの合計消費電力を許容電力以下に抑えつつ、電子機器の処理速度を向上させる電力管理回路、及び電子回路を提供する。
【解決手段】 複数の機能ブロック6、7、8の電力を管理する電力管理回路2であって、複数の機能ブロック6、7、8のそれぞれは、状態遷移により変化する複数の動作状態で動作し、状態遷移を要求する状態遷移要求信号9を電力管理回路2に出力して電力管理回路2からの状態遷移に対する許可を受けた場合に動作状態が遷移し、電力管理回路2は、状態遷移要求信号9に基づいて、複数の機能ブロックの状態遷移後の合計消費電力値である遷移後消費電力値13を算出する算出部3と、遷移後消費電力値13が所定の許容電力値5以下の場合に、状態遷移要求信号9に基づく状態遷移を許可する許可部4を備える電力管理回路2により、電子機器の許容電力を超えることなく、動作速度を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、許容電力状態を維持しつつ、電子回路の処理の高速化を図る技術に関するものである。
携帯電話やPDAなどの電子機器は、携帯性を確保するために、バッテリーなどの携帯型の電源から電力を得る。
近年の携帯電話やPDAなどの電子機器は、画像処理、音声処理、通信処理、暗号処理などの多数の機能を含む。これらの多数の機能は、電子機器内部に実装される電子回路などの機能ブロックやソフトウェアで実現され、特にシステムLSIにより実現されることも多い。
電子機器の消費電力は、実行される機能ブロックの種類に応じて大きく変化する。例えば、画像処理が実行されている場合は消費電力が高いが、メモリ制御が実行されている場合は消費電力は低い。
このように、消費電力の異なる複数の機能ブロックを含む電子機器において、複数の機能ブロックの動作時における合計の消費電力が許容電力を超えないことが好ましい。特許文献1は、許容電力を考慮して、機能ブロックの動作許可が制限される技術を開示する。
図30は、従来の技術の携帯機器の内部概略図である。
バッテリー101は、電源電圧変換回路102を経由して、システムLSI103に電力を供給する。電源電圧変換回路102は、シリーズレギュレータやスイッチングレギュレータなどで構成され、システムLSI103で必要となる電圧に合わせた電圧変換を行う。
図31は、従来の技術の電力管理システムのブロック図であり、特許文献1で開示される。
監視回路116は、機能ブロック113、114などからの動作要求を監視する。監視回路116は、動作要求を検出すると、電力管理機構115に通知する。電力管理機構115は、動作要求を出力した機能ブロックの合計消費電力を算出し、合計消費電力が許容消費電力を超えない場合に、機能ブロックの動作を許可する。
この結果、合計消費電力が許容電力以下に抑えられ、バッテリーの動作時間、電子機器の動作時間が延長され、余分な発熱も防止される。
しかしながら、従来の技術では、機能ブロックの動作要求に対する許可の判断時に、機能ブロックの動作時の最大電力のみしか考慮されていない。すなわち、機能ブロックの動作状態の違いによる消費電力の違いは考慮されていない。すなわち、同じ機能ブロックが動作する場合であっても、動作状態によっては高い電力を必要とする場合と低い電力を必要とする場合があるが、従来の技術ではこの同一機能ブロックでの動作状態による必要電力の違いは考慮されていない。
このため、動作状態によっては、実際の合計消費電力が許容電力以下であるにも関らず、動作時の最大電力に基づいて許可されていたため、動作許可が得られない機能ブロックが余分に生じる問題があった。このため、不必要に処理時間が長大化し、電子機器の性能が低下する問題があった。
特に、動作時の最大電力のみを基準に動作許可が判断される従来技術では、処理優先度の高い機能ブロックの処理時間が、制限時間を越えるなどの問題も生じていた。
特開2003−202935号公報
そこで本発明は、電子機器内部の複数の機能ブロックの合計消費電力を許容電力以下に抑えつつ、電子機器の処理速度を向上させる電力管理回路、及び電子回路を提供することを目的とする。
第1の発明に係る電力管理回路は、複数の機能ブロックの電力を管理する電力管理回路であって、複数の機能ブロックのそれぞれは、状態遷移により変化する複数の動作状態で動作し、状態遷移を要求する状態遷移要求信号を電力管理回路に出力して電力管理回路からの状態遷移に対する許可を受けた場合に動作状態が遷移し、電力管理回路は、状態遷移要求信号に基づいて、複数の機能ブロックの状態遷移後の合計消費電力値である遷移後消費電力値を算出する算出部と、遷移後消費電力値が所定の許容電力値以下の場合に、状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する許可部を備える。
この構成により、機能ブロックの最大消費電力や平均消費電力ではなく、動作状態ごとの消費電力により許容電力との比較がなされた上で、状態遷移の許可判断がなされる。このため、より細かい単位での消費電力判断がされる。更に、許容電力を守った上で、処理の高速化も実現される。
第2の発明に係る電力管理回路は、状態遷移要求信号は、状態遷移の前後の状態を示す情報を含む。
この構成により、算出部は、現在の状態での複数の機能ブロックの合計消費電力値と、遷移後での複数の機能ブロックの合計消費電力値の両方を算出できる。
第3の発明に係る電力管理回路は、複数の機能ブロックは、プログラムに基づいて動作するプロセッサを含む。
この構成により、より複雑な動作状態で動作する機能ブロックであっても、電力管理と状態遷移の許可が確実になされる。
第4の発明に係る電力管理回路は、動作状態信号と状態遷移要求信号を保持する保持部を備える。
この構成により、電力管理回路は、複数の機能ブロックからの状態遷移要求を、容易に把握することができる。
第5の発明に係る電力管理回路は、算出部は、保持部の保持内容が変化した場合に遷移後消費電力値を算出する。
この構成により、算出部や許可部の動作を最小限に抑え、電力管理回路そのものの消費電力を抑えることができる。
第6の発明に係る電力管理回路は、算出部は、複数の機能ブロックの状態遷移の前後での合計消費電力値の差分値を算出し、許可部は差分値が所定値以下の場合に、状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する。
この構成により、電力変動による電源への負担を減少させることができる。この負担減少により、電源の寿命を長くできる。
第7の発明に係る電力管理回路は、許容電力値は、複数の機能ブロック全体に許容される電力値から特定の機能ブロックの消費電力値を差し引いた電力値である。
この構成により、特定の機能ブロックの状態遷移が、他の機能ブロックの状態遷移要求の別にかかわらず阻害されない。
第8の発明に係る電力管理回路は、特定の機能ブロックは、状態遷移に要する時間について時間的制約を有する。
この構成により、特定の機能ブロックは、状態遷移での時間制約を守った上で、他の機能ブロックを含めた状態遷移の許可がなされる。
第9の発明に係る電力管理回路は、特定の機能ブロックは、状態遷移時の待機が非認容である。
この構成により、特定の機能ブロックは、状態遷移での待機が不要となる。
第10の発明に係る電力管理回路は、複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、所定期間内に複数の状態遷移要求信号があり、遷移後消費電力値が許容電力値を超える場合に、許可部は、状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの内、優先度の高い機能ブロックの状態遷移を許可する。
この構成により、状態遷移要求が競合した場合でも、動作優先度に従った状態遷移の許可がなされる。このため、電子回路の処理に係る仕様に合致した状態遷移がなされる。
第11の発明に係る電力管理回路は、所定期間は、複数の機能ブロックの有する状態遷移に要する遷移時間の内、最短の遷移時間の期間以下である。
この構成により、複数の状態遷移要求信号に対する処理が、確実に行われる。
第12の発明に係る電力管理回路は、許可を得られなかった機能ブロックから出力された状態遷移要求信号に基づく状態遷移は保留される。
この構成により、状態遷移が許可されない場合でも、状態遷移要求は放棄されず、次の機会において改めて許可の判定がなされる。
第13の発明に係る電力管理回路は、許可を得られなかった機能ブロックは、アイドル状態に状態遷移される。
この構成により、不要な電力消費が削減される。
第14の発明に係る電力管理回路は、複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、遷移後消費電力値が許容電力値を超える場合に、許可部は、動作中であると共に状態遷移要求信号を出力した機能ブロックよりも優先度の低い機能ブロックへのクロック信号の周波数低減及び停止の少なくとも一方を行ってから、状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの状態遷移を許可する。
この構成により、優先度の高い機能ブロックに対する状態遷移の許可が、より確実に行われる。
第15の発明に係る電力管理回路は、複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、遷移後消費電力値が許容電力値を超える場合に、許可部は、動作中であると共に状態遷移要求信号を出力した機能ブロックよりも優先度の低い機能ブロックをアイドル状態に状態遷移させてから、状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの状態遷移を許可する。
この構成により、優先度の高い機能ブロックに対する状態遷移の許可が、より確実に行われる。
第16の発明に係る電子回路は、状態遷移により変化する複数の動作状態で動作する複数の機能ブロックと、複数の機能ブロックの電力を管理する電力管理回路を備え、複数の機能ブロックのそれぞれは、状態遷移を要求する状態遷移要求信号を電力管理回路に出力して電力管理回路からの状態遷移に対する許可を受けた場合に動作状態が遷移し、電力管理回路は、状態遷移要求信号に基づいて、複数の機能ブロックの状態遷移後の合計消費電力値である遷移後消費電力値を算出する算出部と、遷移後消費電力値が所定の許容電力値以下の場合に、状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する許可部を備える。
この構成により、機能ブロックの最大消費電力や平均消費電力ではなく、動作状態ごとの消費電力により、許容電力との比較がなされて状態遷移の許可判断がなされる。このため、より細かい単位での消費電力判断がされる。更に、許容電力を守った上で、処理の高速化も実現される。
本発明によれば、電子機器に含まれる機能ブロックの合計消費電力が許容電力以下に抑えられるので、バッテリーや電子機器の動作時間が長くなる。
また、機能ブロックの動作要求に対する動作許可の制御において、機能ブロックの動作状態毎の消費電力を参照するため、同一期間においてより多くの機能ブロックに対する動作許可を与えることができる。このため、許容電力を超えることなく、電子機器は高速に動作できる。
また、処理時間制約の高い機能ブロックでの消費電力があらかじめ差し引かれた許容電力値に基づいた、状態遷移の許可判定により、動作仕様が阻害されない。
更に、機能ブロックに対する動作許可において、機能ブロック毎の処理優先度などが考慮されることで、処理制限に適応して電力が管理される。また、状態遷移の許可判断時に、優先度の低い機能ブロックのクロック周波数が低減されることにより、状態遷移の許可が、より効率的に行われる。
また、複数の機能ブロックの合計消費電力が許容電力以下に抑えられることで、電源電圧変換回路の必要容量を小さくでき、電子機器が小型化される。
以下図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
まず、図1、図2を用いて、電力管理回路、及び電子回路についての概略を説明する。
図1、図2は、本発明の実施の形態1における電子回路のブロック図である。
電力管理回路2は、算出部3、許可部4、メモリ12を備え、メモリ12は所定の許容電力値を保持している。また、図2に示されるように保持部11を備えても良い。
電力管理回路2の周辺には、任意の動作処理を行う複数の機能ブロックである第1機能ブロック6、第2機能ブロック7、第3機能ブロック8が配置される。第1機能ブロック6、第2機能ブロック7、第3機能ブロック8は、動作状態が変化する状態遷移を含んでいる。このため、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8は、状態遷移が生じる際に、状態遷移を要求する状態遷移要求信号9を、算出部3(もしくは保持部11)に出力する。許可部4は、許容電力値5の考慮に基づいて、状態遷移要求に対する許可信号10を、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8に対して出力する。
なお、メモリ12は、レジスタなどの記憶可能な素子であればよい。
次に、電力管理回路2の各部の詳細について説明する。
まず、算出部3について説明する。
算出部3は、各機能ブロック(図1、2では、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8)からの状態遷移要求信号9に基づいて、電子回路1に備わる機能ブロックの合計の消費電力値を算出する。このとき、状態遷移要求信号9は、状態遷移の前後の状態を示す。すなわち、状態遷移要求信号9は、ある機能ブロックにおいて、ある状態から他の状態への遷移を表す信号であるから、算出部3は、状態遷移前後の状態を認識できる。ここで、算出部3は、各機能ブロックの各状態での消費電力値に関する情報を有しており、複数の機能ブロック(図1、2では第1機能ブロック6から第3機能ブロック8)の状態遷移前の合計消費電力値を算出できる。同様に、状態遷移後の合計消費電力値(遷移後消費電力値13)を算出できる。
すなわち、算出部3は、状態遷移要求信号9の受信に伴い、状態遷移前である現在の合計消費電力値に加えて、状態遷移が生じた場合の遷移後消費電力値13の両方を算出する。
なお、状態遷移要求信号9の受信時に、状態遷移前の合計消費電力値と、状態遷移後の合計消費電力値の両方を算出するのではなく、ある状態遷移要求信号を受信したときに、状態遷移後の合計消費電力値を算出すればよい。これにより、新たな状態遷移要求信号9を受信するまでは、現状の合計消費電力値が把握されており、新たな状態遷移要求信号9の受信時に、遷移後消費電力値13が算出されて、状態遷移の前後の両方の合計消費電力値が把握される。
算出部3は、算出した遷移後消費電力値13を、許可部4に出力する。
なお、保持部11が備えられている場合は、各機能ブロックからの状態遷移要求信号9は、保持部11に保持される状態遷移要求信号9に基づいて、算出部3は遷移後消費電力値13を算出する。このとき、保持部11の保持内容が変化した場合に、算出部3は遷移後消費電力値13を算出する。保持部11の保持内容が変化した場合のみ、算出部3が算出作業を行うことで、電力管理回路2における消費電力が低減される。
また、算出部3は、電子回路1に備えられている複数の機能ブロックの合計消費電力値だけでなく、周辺回路なども含めた合計消費電力値を算出しても良い。あるいは、電源系統が複数ある場合に、電力管理の対象となる機能ブロックのグループのみの合計消費電力値を算出する。特に、電力管理回路2に接続されている機能ブロックのみの合計消費電力値を算出することでもよい。
次に、許可部4について説明する。
許可部4は、算出部3から、算出された遷移後消費電力値13を受け取る。許可部4は、メモリ12に保持されている所定の許容電力値5と、遷移後消費電力値13を比較する。
ここで、所定の許容電力値5は、電子回路1に備えられている複数の機能ブロック(図1、2では、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8)に供給可能な電力値である。例えば、電子回路1が携帯型の電子機器に組み込まれる場合には、バッテリが十分な動作時間を保つことのできる電力値が、許容電力値5として用いられる。
許可部4は、遷移後消費電力値13と許容電力値5を比較し、遷移後消費電力値13が許容電力値5を超えない場合は、状態遷移要求信号9を出力した機能ブロックの状態遷移を許可する。状態遷移によって、遷移後消費電力値13が許容電力値5に収まる場合に、許可部4が、状態遷移を許可することで、許容電力値を超える状態が防止される。
また、許可部4は、状態遷移の許可においては、許可信号10を、状態遷移要求信号9を出力した機能ブロックに対して出力する。この許可信号10は、例えば、機能ブロックにおける状態遷移のイネーブル信号などに接続される。このことにより、許可信号10によって、各機能ブロックにおいては、状態遷移の実際の切り替えが容易に実現される。
例えば、第1機能ブロック6が、状態遷移要求信号9を出力し、遷移後消費電力値13が許容電力値5以下の場合には、許可部4は、第1機能ブロック6に対して、許可信号10を出力する。第1機能ブロック6は、許可信号10により、所望の状態へ状態遷移して、状態遷移後の動作を開始する。
逆に、遷移後消費電力値13が、許容電力値5を超える場合には、許可部4は、第1機能ブロック6に対する許可信号10を出力しない。第1機能ブロック6の状態遷移は保留され、次に遷移後消費電力値13が変化する時まで、待機状態となる。例えば、他の機能ブロック(図1、2では、第2機能ブロック7と第3機能ブロック8)からの別個の状態遷移要求信号9を受信した場合に、保留されている第1機能ブロック6の状態遷移後の電力と、新たな他の機能ブロックの遷移後の電力などから新たに遷移後消費電力値13が算出される。この新たに算出された遷移後消費電力値13が、許容電力値5以下であれば、保留されていた第1機能ブロック6の状態遷移に対して許可信号10が出力される。
このように、複数の機能ブロックの動作状態の遷移は、許容電力値5を超えることなく行われる。
また、算出部3は遷移後消費電力値13を算出するだけでなく、状態遷移前後での合計消費電力の差分値を算出しても良い。この場合は、許可部4は、この差分値と所定値を比較して、差分値が所定値以下の場合に、状態遷移要求信号9を出力した機能ブロックに対して、許可信号10を出力する。
許可部4が、差分値を基準に状態遷移の許可を判断することで、消費電力の変動を抑えることができる。このため、電力変動によるバッテリなどの電源への負荷が低減し、電子回路1の組み込まれた電子機器は長い時間に渡って動作する。
なお、所定の許容電力値5は、複数の機能ブロック全体に許容される電力値から、特定の機能ブロックの最大消費電力値を除いた電力値であってもよい。
あらかじめ、特定の機能ブロックの有する最大消費電力値が除かれることで、優先して動作させる必要のある機能ブロックの動作が確保される。
特定の機能ブロックは、例えば、状態遷移に要する時間に対する時間的制約を有する機能ブロックである。複数の動作状態を有しており、動作状態の遷移において時間的制約があり、電力管理回路2による状態遷移の許可の対象とするには不適切な機能ブロックである。あらかじめ、このような特定の機能ブロックの最大消費電力値が除かれておけば、他の機能ブロックへの電力供給状態に関らず、時間制約のある特定の機能ブロックは確実に状態遷移を行うことができる。
同様に、状態遷移時の待機が非認容である機能ブロックや、動作優先度が一定以上の機能ブロックなどが、特定の機能ブロックとされてもよい。
例えば、第1機能ブロック6が特定の機能ブロックである場合には、第1機能ブロック6の最大消費電力値が除かれた電力値が、許容電力値5として取り扱われる。
なお、特定の機能ブロックは単数であっても複数であっても良い。
次に、各機能ブロックの動作状態を用いて、電力管理回路2の動作の詳細について説明する。
まず、第1機能ブロック6の詳細について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1における第1機能ブロックのブロック図である。
第1機能ブロック6は、管理部20、ダイレクト・メモリ・アクセス(図面、及び以下、「DMA」という)コントローラ21、ランダム・アクセス・メモリ(図面、及び以下、「RAM」という)22、演算回路23、レジスタ24を備えている。
第1機能ブロック6は、複数の動作状態が遷移する状態遷移を含み、管理部20は、この状態遷移を管理する。このため、管理部20は、電力管理回路2に状態遷移要求信号9を出力し、電力管理回路2から、許可信号10を受け取る。許可信号10に基づいて、管理部20は、第1機能ブロック6内部の動作状態の状態遷移を実行する。
DMAコントローラ21は、第1機能ブロック6の外部メモリと、RAM22との間でデータを転送する。演算回路23は、種々の演算処理を行い、例えば画像処理や音声処理などを行う。演算回路23は、RAM22からデータを読み出して演算処理を行い、演算処理後のデータは、RAM22に書き出す。レジスタ24は、DMAコントローラ21などの設定に用いられる。
第1機能ブロック6は、図4に示される状態遷移を有する。図4は、本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図である。
図4に示される各々の状態について、以下に説明する。
状態ST1:動作状態は、アイドル状態である。リセット後、あるいは他の動作の終了後の状態である。状態ST1での消費電力は、50mWである。
状態ST2:動作状態は、DMA転送状態である。DMAコントローラ21が、外部メモリとRAM22との間でデータを転送する。状態ST2での消費電力は、300mWである。
状態ST3:動作状態は、演算状態である。演算回路23により所定の演算処理が行われている。状態ST3での消費電力は500mWである。
状態ST4:動作状態は、DMA転送状態である。状態ST2と同じく、消費電力は300mWである。
また、第1機能ブロック6は、図5に示されるように、状態遷移の時間間隔を有している。図5は、本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移を示すタイミングチャートである。なお、図5に示される状態遷移毎の時間との関係は、状態遷移の最短時間を示しており、状態遷移が、図5に示される時間より長い時間を要して実現されても良い。すなわち、図5では、時間t1で状態ST2に遷移し、時間t3で状態ST3に遷移しているが、状態ST2から状態ST3への遷移は、これ以上の時間を要しても良い。
次に、第2機能ブロック7の詳細について説明する。図6は、本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの内部ブロック図である。
第2機能ブロック7は、管理部31、デジタルシグナルプロセッサ(図中、及び以下「DSP」という)30、バスインターフェース32、ホストインターフェース33、ROM34、RAM35を備えている。第2機能ブロック7は、例えば音声処理を行う。
管理部31は、第2機能ブロックの有する状態遷移を管理する。バスインターフェース32は、DSP30と外部メモリとのデータアクセスを制御する。ホストインターフェース33は、DSP30と外部プロセッサや他の機能ブロックとのデータアクセスを制御する。DSP30は、音声圧縮、伸長などの処理を行い、ROM34に記憶されたプログラムに従って動作する。RAM35は、DSP30で処理されるデータを保持する。
第2機能ブロック7は図7に示される状態遷移を有する。図7は、本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図である。
図7に示される各々の状態について、以下に説明する。
状態ST10:動作状態はアイドル状態である。状態ST10での消費電力は、100mWである。
状態ST11:動作状態は、データ転送状態である。外部メモリから、バスインターフェース32を介して、RAM35にデータが転送されている状態である。状態ST11での消費電力は、300mWである。
状態ST12:動作状態は、DSP処理状態である。DSP30において、データ処理が実行されている状態である。状態ST12での消費電力は、500mWである。
状態ST13:動作状態は、データ転送状態である。状態ST13での消費電力は、300mWである。
また、第2機能ブロック7は、図8に示されるような、状態遷移の時間間隔を有している。図8は、本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの状態遷移を示すタイミングチャートである。なお、図8に示される状態遷移に要する時間として、最短時間が示されており、状態遷移が、図8に示される時間より長い時間を要して実現されても良い。
図8に示されるように、時間t1で、状態ST10から状態ST11に遷移し、時間t3で、状態ST11から状態ST12へ遷移する。更に時間t6で、状態ST12から状態ST13に遷移し、時間t7で状態ST10に戻る。
次に、第3機能ブロック8の詳細について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの内部ブロック図である。
第3機能ブロック8は、管理部40、DMAコントローラ41、FIFO42、受信回路43、レジスタ44を備えている。
受信回路43は、外部からのデータを受信して、FIFO42を介して、DMAコントローラ41が外部メモリに対してデータ転送を行う。DMAコントローラ41は、FIFO42に保持されているデータが、一定量を超えた場合に、データ転送を行う。管理部40は、これらの状態遷移を管理する。
第3機能ブロック8は、図10に示される状態遷移を有する。図10は、本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移図である。
図10に示される各々の状態について、以下に説明する。
状態ST20:動作状態は、アイドル状態である。状態ST20での消費電力は、50mWである。
状態ST21:動作状態は、データ受信状態である。受信回路43が、外部からのデータを受信している状態である。状態ST21での消費電力は、100mWである。
状態ST22:動作状態は、DMA転送状態である。FIFO42に蓄積されたデータが、DMAコントローラ41により転送されている状態である。状態ST22での消費電力は300mWである。
また、第3機能ブロック8は、図11に示されるような、状態遷移の時間間隔を有している。図11は、本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移を表すタイミングチャートである。なお、図11には、状態遷移に要する時間として、最短時間が示されており、この時間より長い時間を要して状態遷移されても良い。
図11に示されるように、時間t1で、状態ST20から状態ST21に遷移し、時間t6で状態ST22に遷移する。
以上の3つの機能ブロックを、電力管理回路2が管理し、許容電力値5が、1000mWとして、図12、図13を用いて説明する。
図12は、本発明の実施の形態1における、電力管理回路の処理フローチャートである。
まず、ステップ1にてスタートし、ステップ2にて、動作が開始される。
ステップ3にて、状態遷移要求の有無が確認される。電力管理回路2が、状態遷移要求信号9を受信した場合には、ステップ4にて、算出部3が、遷移後消費電力値13を算出する。許可部4は、ステップ5にて、算出された遷移後消費電力値13を、許容電力値5と比較する。比較の結果、遷移後消費電力値13が、許容電力値5以下であれば、許可部4は、状態遷移要求に対して許可信号10を出力する。一方、遷移後消費電力値13が、許容電力値5より大きい場合は、遷移要求は保留され、他の状態遷移要求信号9の発生時に、再び判断される。
次に、図13を用いて、状態遷移について詳細を説明する。
図13は、本発明の実施の形態1における電子回路の状態遷移を示す図である。
横軸は時間間隔を表しており、時間軸に記載されたt1、t2などは、図8などに示されたt1などと同じである。
上から順番に、第1機能ブロック6、第2機能ブロック7、第3機能ブロック8の遷移要求と、状態遷移の状況が示されている。最上段に記載されている電力値は、その期間内での実際の消費電力値である。各機能ブロックから、状態遷移要求信号9が出力され、電力管理回路2が遷移後消費電力値13を算出して遷移許可を行う一連の流れが示されている。以下、時間の順序に沿って説明する。
時間t0からt1においては、第1機能ブロック6は、状態ST1であり、第2機能ブロック7は、状態ST10であり、第3機能ブロック8は、状態ST20である。また、この期間内における第1機能ブロック6から第3機能ブロック8までの合計消費電力値は200mWである。
時間t1において、第1機能ブロック6、第2機能ブロック7、第3機能ブロック8のそれぞれが、状態遷移要求信号9を出力する。算出部3は、状態遷移後の合計消費電力値である、遷移後消費電力値13を算出する。ここでは、状態ST2、状態ST11、状態ST21に遷移するので、算出部3は、遷移後消費電力値13を700mWと算出する。700mWは、許容電力値である1000mW以下であるので、許可部4は、全ての状態遷移に対して許可信号10を出力し、全ての状態遷移が実行される。状態遷移実行後の消費電力は、700mWである。
次に、時間t3にて第1機能ブロック6と第2機能ブロック7から状態遷移要求信号9が出力される。ここで、第1機能ブロック6の状態遷移後は、状態ST3であり、消費電力は500mWである。また第2機能ブロックの状態遷移後は、状態ST12であり、消費電力は500mWである。第3機能ブロック8は、状態ST21であり、消費電力は100mWであるから、遷移後消費電力値13は、1100mWと算出され、許容電力値の1000mWを超える。このため、許可部4は、第1機能ブロック6と第2機能ブロック7のいずれかの状態遷移のみを許可する。図13では、許可部4は、第2機能ブロック7の状態遷移のみを許可する。このように遷移要求が競合した場合は、例えば優先度などを基準に許可される。
第1機能ブロック6の状態遷移要求信号9は、保留され(例えば、保持部11や算出部3内のレジスタなどで保持される)、第2機能ブロック7の状態遷移要求信号9に対して、許可信号10が出力されて、第2機能ブロック7は、状態ST12に遷移する。このときの、合計消費電力値は900mWである。
次に、時間t6において、第2機能ブロック7と第3機能ブロック8が、状態遷移要求信号9を出力する。新しい状態遷移要求信号9により、遷移後消費電力値13が変化する機会が生ずるので、保留されていた第1機能ブロック6の状態遷移要求信号9も含めて許可が判断される。
算出部3は、状態遷移後の状態である、状態ST3,状態ST13、状態ST22での、遷移後消費電力値13を算出する。このとき、遷移後消費電力値13は、許容電力値5を超える1100mWと算出されるため、全ての遷移要求は許可されない。ここでは、保留されていた第1機能ブロック6の遷移要求と、第2機能ブロック7の遷移要求が許可され、第3機能ブロック8の遷移要求が保留される。このため、第1機能ブロック6は、状態ST3に遷移し、第2機能ブロック7は、状態ST13に遷移し、第3機能ブロック8は、状態ST21のままである。
次に、時間t7において、第2機能ブロック7が、新たな状態遷移要求信号9を出力する。このため、許可部4は、保留されていた第3機能ブロック8の遷移要求も合わせて、判断する。
算出部3は、第2機能ブロック7の状態遷移後(状態ST10への遷移)と、第3機能ブロック8の状態遷移後(状態ST22への遷移)から、遷移後消費電力値13を900mWと算出する。この遷移後消費電力値13は、許容電力値5以下であるので、すべての状態遷移が許可される。このため、第2機能ブロック7は、状態ST10に遷移し、第3機能ブロック8は、状態ST22に遷移し、第1機能ブロック6は、状態ST3を維持する。
次に、時間t8において、第1機能ブロック6と第3機能ブロック8が、新たな状態遷移要求信号9を出力する。第1機能ブロック6は、状態ST4への遷移要求を出力し、第3機能ブロック8は、状態ST20への遷移要求を出力する。算出部3は、状態遷移後消費電力値13を算出する。ここでは、遷移後消費電力値13は、450mWと算出され、許容電力値5以下である。このため、全ての遷移要求は許可され、許可部4は、第1機能ブロック6と第3機能ブロック8に許可信号10を出力する。
最後に、時間t10において、第1機能ブロックが、状態遷移要求信号9を出力してアイドル状態である状態ST1に遷移する。この流れで、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8までの、一連の状態遷移に基づく動作が終了する。
以上より、明らかな通り、実施の形態1における電力管理回路2は、動作状態毎の消費電力に基づいて、遷移許可を実行するので、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8までの動作は、処理時間t10で全て終了する。
これに対して、従来技術のように機能ブロックの最大消費電力に基づいて動作許可が判断される場合は、より長い処理時間が必要となる。第1機能ブロック6と第2機能ブロック7は、最大消費電力が500mWであり、第3機能ブロックの最大消費電力は400mWである。このため、許容電力値5が1000mWの場合は、同時には、2つまでの機能ブロックのみの動作が許可される。このため、各機能ブロックは、それぞれ時間t7を要して一連の処理が終了するため、時間t0からt7までは、2つの機能ブロックのみが動作し、t7からt14までに残りの一つの機能ブロックが動作する。このため、3つの機能ブロックの動作終了には時間t14を要する。
あるいは、許容電力値が900mWの場合には、実施の形態1における電力管理回路2、及び電子回路1は、同じく時間t10にて3つの機能ブロックの処理が終了する。一方、従来の技術では、同時には1つの機能ブロックのみしか動作できず、3つの機能ブロックの処理には時間t21を要する。
このことからも明らかな通り、実施の形態1における電力管理回路2、および電子回路1は、許容電力値以下を維持しつつ、処理速度を向上させる。結果として、電子機器の動作時間が確保されると共に、性能も向上する。
特に、多数の機能ブロックから構成される電子回路の場合に、全体の処理の中において、このような電力管理に基づく動作許可が行われることで、任意の期間における許容電力値を超える状態が防止されて、バッテリなどの長寿命化が実現される。
なお、第1機能ブロック6から第3機能ブロック8のいずれかが、状態遷移において、時間的制約を有していたり、状態遷移時の待機が非認容であったりする場合には、この機能ブロックの最大消費電力値を、3つの機能ブロック全体に許容される電力値から除いた電力値が、許容電力値5として定められても良い。この場合、特定の機能ブロックの状態遷移は、必ず確保される。例えば、第2機能ブロック7が、特定の機能ブロックである場合は、全体に許容される電力値から、第2機能ブロック7の最大消費電力値500mWを差し引いた電力値を、許容電力値5として扱えばよい。
また、複数の状態遷移要求信号9が受け付けられ、全ての状態遷移が許可されずに保留される場合に、保留された機能ブロックが、強制的に初期状態やアイドル状態などの最も消費電力の低い状態に遷移されても良い。
図14から図17を用いて、状態遷移が保留される場合に、機能ブロックが強制的にアイドル状態などに遷移される処理について説明する。
図14は、本発明の実施の形態1における電子回路の状態遷移を示す図である。
状態遷移にかかわるタイミングは、図13に示されるものと同じである。
時間t3において、第1機能ブロック6と第2機能ブロック7の両方が、状態遷移要求信号9を出力する。ここで、許容電力値5から第1機能ブロック6の状態遷移は許可されず、保留される。図13においては、第1機能ブロック6は、状態ST2のままであるが、ここでは、アイドル状態である状態ST1に強制遷移される。状態ST1での消費電力が、最も少ないからである。
このため、時間t3から時間t6までの合計消費電力値は650mWとなり、前状態で待機となる図13での900mWよりも小さい。よって、バッテリ寿命などが長くなる。
同様に、時間t6における第3機能ブロック8の状態遷移の保留時にも、第3機能ブロック8は、アイドル状態である状態St20に強制遷移される。
図14に基づいた、各機能ブロックでの状態遷移が、図15から図17に示される。図15は、本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図、図16は、本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの状態遷移図、図17は、本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移図である。
図15から明らかな通り、第1機能ブロック6は時間t3からt6までの間で、最も消費電力の少ない状態ST1に強制的に遷移されている。同様に、図17から明らかな通り、第3機能ブロック8は、時間t6からt7までの間で、状態ST20に強制遷移されている。これに対して、図16から明らかな通り、第2機能ブロック7は、強制遷移されない。
以上のように、状態遷移が保留される場合には、初期状態やアイドル状態などの、最も消費電力の少ない状態に強制遷移されてもよい。この強制遷移により、全体の消費電力が低減され、動作期間も延長される。
なお、許容電力値5は、一定値であってもよく、可変値であっても良い。
例えば、バッテリ残量の応じて、許容電力値5が減じていく可変値であることも、動作時間の長寿命化の点で好適である。
なお、実施の形態1では、機能ブロックが3つであるとして説明したが、これ以外の数であってもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で説明した電力管理回路や電子回路において、複数の機能ブロックからの状態遷移要求信号が競合し、許容電力値の観点から全ての状態遷移を許可できない場合について説明する。
図18は、本発明の実施の形態2における電子回路のブロック図である。実施の形態1で説明したのと同じ符号の要素については説明を省略する。
第1機能ブロック50、第2機能ブロック51、第3機能ブロック52は、それぞれ、動作状態が変化する状態遷移を含む。
保持部11は、任意に設けられる。
図18に示される電子回路1において、複数の機能ブロックからの状態遷移要求信号9が、競合する場合がある。例えば、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51が同時に状態遷移要求信号9を出力することがある。このとき、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51が、同時に状態遷移要求信号9を出力することもあり、あるいは、所定期間内に第1機能ブロック50と第2機能ブロック51が、同時に状態遷移要求信号9を出力することもある。
ここで、所定期間は、状態遷移の許可を判断する最小期間であり、例えば、複数の機能ブロックの有する状態遷移期間(ある状態から次の状態に遷移するのに要する期間)の中で、最小の期間が用いられる。状態遷移に要する最小期間を、所定期間とすることで、複数の状態遷移要求信号9に対して、遅延無く許可の判定処理がなされる。なお、複数の状態遷移要求信号9は、保持部11や、算出部3内部のレジスタなどで受け付けられ、保持される。
更に、複数の状態遷移要求信号9に基づく全ての状態遷移が、許容電力値との関係から許可されない場合には、許可部4は、いずれかの状態遷移を選択して許可する必要がある。
この、複数の状態遷移に対する選択的許可において、機能ブロック毎の優先度などが基準として用いられる。例えば、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51からの状態遷移要求信号9が競合し、許容電力値5からいずれかしか許可できない場合には、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51の優先度の差異に基づいて判断される。
例えば、第1機能ブロック50の優先度が、第2機能ブロック51の優先度よりも高い場合には、許可部4は、第1機能ブロック50に対して許可信号10を出力し、第2機能ブロック51からの状態遷移要求信号9は、保持部11や算出部3において保持され、状態遷移が保留される。この保留された第2機能ブロック51からの状態遷移に対しては、次のタイミングで、許可/不許可の判断がなされる。
ここで、次のタイミングとは、新しい状態遷移要求信号9が受け付けられるタイミングである。新しい状態遷移要求信号9が受け付けられるタイミングにおいて、遷移後消費電力値13が変化するためである。この、次のタイミングにおいて、新たに算出される遷移後消費電力値13、及び優先度に基づいて、許可部4は、保留されている第2機能ブロック51の状態遷移に対する許可/不許可を判断する。
また、このとき第2機能ブロック51は、状態遷移が保留されるため、現在の状態を維持したまま待機しても良い。しかし、全体的な消費電力の削減のために、待機中は初期状態やアイドル状態(もっとも消費電力の低い状態)に状態遷移されても良い。
例えば、第2機能ブロック51の現在の状態が「データ受信状態」であり、状態遷移後は「データ圧縮状態」である場合に、状態遷移が保留されても、「データ受信状態」が維持される必要はない。このときは、第2機能ブロック51は、「アイドル状態」に状態遷移される。これにより、待機中の第2機能ブロック51の消費電力は低減され、電子回路全体の消費電力も低減する。
図19を用いて、優先度に基づいた状態遷移の許可/不許可について説明する。
図19は、本発明の実施の形態2における電子回路の状態遷移を示す図である。
第1機能ブロック50から第3機能ブロック52までの3つの機能ブロックが存在し、第1機能ブロック50、第2機能ブロック51、第3機能ブロック52の順に、優先度が高い。また、第1機能ブロックは状態ST30(消費電力は100mW)、状態ST31(消費電力は500mW)、状態ST32(消費電力は200mW)の3つの状態を有している。第2機能ブロック51は、状態ST40(消費電力は100mW)、状態ST41(消費電力は500mW)、状態ST42(消費電力は200mW)の3つの状態を有している。第3機能ブロック52は、状態ST50(消費電力300mW)、状態ST51(消費電力400mW)の2つの状態を有している。
また、許容電力値5は1000mWである。
まず、時間t0から時間t1においては、第1機能ブロック50は、状態ST30であり、第2機能ブロック51は、状態ST40であり、第3機能ブロック52は、状態ST50であり、合計消費電力値は500mWである。
時間t1において、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51が、状態遷移要求信号9を出力する。このとき、第1機能ブロック50は、状態ST30から状態ST31への状態遷移を要求し、第2機能ブロック51は、状態ST40から状態ST41への状態遷移を要求している。このため、算出部3は、遷移後消費電力値13を1300mWと算出する。この遷移後消費電力値13は、許容電力値5を超えているため、許可部4は、状態遷移の両方を許可できない。ここで、第1機能ブロック50の優先度が、第2機能ブロック51の優先度よりも高いため、第1機能ブロック50の状態遷移が許可され、第2機能ブロック51の状態遷移は保留される。結果として、時間t1以降は、第1機能ブロック50は、状態ST31となり、第2機能ブロック51は、状態ST40のままである。合計消費電力値は900mWであり、許容電力値を遵守している。
次に、時間t2において、第1機能ブロック50と第3機能ブロック52の両方から新たな状態遷移要求信号9が出力されて、保留されている第2機能ブロック51の状態遷移も合わせて、許可の判断がされる。
算出部3は、遷移後消費電力値13を算出し、遷移後消費電力値13は1100mWと算出される。これは、許容電力値5を超えているため、許可部4は、全ての状態遷移を許可できない。ここで、第3機能ブロック52の優先度が最も低いため、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51の状態遷移が許可される。これら2つの状態遷移が許可された場合の遷移後消費電力値13は、1000mWであり、許容電力値5を超えない。第3機能ブロック52の状態遷移は保留される。
次に、時間t3において、第2機能ブロック51から新たな状態遷移要求信号9が出力され、保留されていた第3機能ブロック52の状態遷移も許可され、第2機能ブロック51は、状態ST42に、第3機能ブロック52は、状態ST51に遷移される。
このように、優先度に従った処理により、許容電力値を超えることなく、各機能ブロックの状態遷移が許可される。結果として、消費電力が抑えられる。
また、状態遷移が保留される場合には、初期状態やアイドル状態などの最も消費電力の低い状態に遷移されても良い。このとき、例えば状態遷移の対象でない機能ブロックであって、優先度の低い機能ブロックを、アイドル状態に強制的に遷移させてから、優先度の高い機能ブロックに対して状態遷移を許可しても良い。
あるいは、動作中の優先度の低い機能ブロックに対するクロック信号の周波数を低減、及び停止の少なくとも一方を行うことで、この機能ブロックの消費電力を低下させてから、優先度の高い機能ブロックに対して、状態遷移を許可しても良い。
例えば、図19の時間t1において、第1機能ブロック50と第2機能ブロック51からの状態遷移要求信号9が競合している。このとき、遷移後消費電力値13は、1300mWと算出されるため、優先度の低い第2機能ブロック51の状態遷移は保留されている。しかし、ここで、第2機能ブロック51よりも優先度の低い第3機能ブロック52に対するクロック信号が停止されて、第2機能ブロック51の状態遷移が許可されても良い。第3機能ブロック52へのクロック信号が停止されることで、第3機能ブロック52の消費電力はほぼ0mWとなり、第2機能ブロック51の状態遷移が許可されても、遷移後消費電力値は1000mW程度であるため、遷移後消費電力値13は許容電力値5を超えない。結果として、時間t1において第2機能ブロック51の状態遷移が許可される。
また、優先度による処理に加えて、許可部4は、保留期間の長い状態遷移を優先的に許可しても良い。
また、優先度に基づく状態遷移の許可と、クロック周波数の調整を加味して、許可部4は、状態遷移の許可を実行しても良い。
なお、状態遷移要求信号が競合した場合において、状態遷移が保留される場合に、初期状態やアイドル状態に強制遷移される場合は、その一例として図14から図17に示される通りである。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
図20は、本発明の実施の形態3における電子回路のブロック図である。プロセッサ302は、内部バス305を介して、他の回路などに接続される。ROM303は、プロセッサ302で用いられるプログラムが格納される。クロックジェネレータ(図面では「CLKGEN」)327は、各機能ブロックへクロック信号を供給する。第1機能ブロック307、第2機能ブロック308、第3機能ブロック309は、実施の形態1で説明したのと同じ内部構造、状態遷移を有している。
また、各機能ブロックは、現在の動作状態と、遷移後の状態を表す信号をそれぞれ、電力管理回路306に出力する。電力管理回路306は、各機能ブロックに対して状態遷移を許可する許可信号を出力する。
更に、クロックジェネレータ327は、電力管理回路306に対して、各機能ブロックに関るクロック供給要求信号を出力する。
プロセッサ302から個々の機能ブロックへのクロック供給をおこなうようレジスタ設定されたクロックジェネレータ327は、電力管理回路306からクロック供給要求を受け取って、機能ブロックへのクロック供給を開始する。
また、クロックジェネレータ327は、機能ブロックへのクロック供給開始後、クロック供給開始した機能ブロックが内部リセット完了するのに十分なサイクルのクロックを供給後、機能ブロックのリセットを解除する。
電力管理回路306は、内部に算出部と許可部を有し、各機能ブロックの優先度や遷移後消費電力値を基に、各機能ブロックの状態遷移を許可する。
また、電力管理回路306は、状態遷移の許可に加えて、各機能ブロックへのクロック信号の供給なども調整する。更には、状態遷移の許可を行うに際して、電力管理回路306は、各機能ブロックへのクロック信号の供給状態による消費電力の違いなども考慮する。
図21、図22を用いて、クロック信号の有無、優先度、遷移後消費電力値などを考慮した、状態遷移の許可/不許可の処理について説明する。
図21、図22は、本発明の実施の形態3における、電力管理回路の動作フローチャートである。
以下、各ステップを説明する。
ステップ1101:電子回路をリセットする。
ステップ1102:電力管理回路306内部の算出部において、総消費電力値が初期化され、機能ブロックの消費電力値の計算開始が可能となる。
ステップ1103:ある機能ブロックについて、クロックジェネレータ327からのクロック供給要求信号が取り下げられたかを判定する。
ステップ1104:クロック供給要求信号が取り下げられたと判定された場合は、総消費電力値には、ステップ1103の判定対象である機能ブロックのクロック信号停止後の電力値が当てはめられる。
ステップ1105:すべての機能ブロックにおける、クロック供給要求信号について、ステップ1103からステップ1104の処理が繰り返される。
ステップ1106:新たに待機状態になった機能ブロックの存在が判定される。
ステップ1107:新たに待機状態になった機能ブロックが存在する場合は、総消費電力値には、待機状態になった後の電力値が当てはめられる。
ステップ1108:すべての機能ブロックにおいて、ステップ1106からステップ1107が繰り返される。
ステップ1109:現在処理対象としている機能ブロックの優先度を最大にする。
ステップ1110:対象機能ブロックにおいては、クロック信号が未供給であって、クロック供給要求中であるかが判定される。
ステップ1111:ステップ1110にて、クロック供給要求中と判定される場合は、対象機能ブロックにクロックを供給した場合の総消費電力が許容電力値と比較される。
ステップ1112:ステップ1110にて、対象機能ブロックにクロック信号を供給した場合の総消費電力が許容電力値以下と判定された場合は、該当ブロックに対するクロック供給が許可される。
ステップ1113:総消費電力値には、対象機能ブロックにクロックを供給した場合の総消費電力値が当てはめられる。
ステップ1114:対象機能ブロックからの状態遷移要求信号の有無が判定される。
ステップ1115:ステップ1114で状態遷移要求信号がある場合、状態遷移後の総消費電力値が、許容電力値と比較される。
ステップ1116:ステップ1115で、状態遷移を要求しているブロックに状態遷移を許可した場合の遷移後消費電力値が、許容電力値以下と判定された場合、電力管理回路306は、対象機能ブロックの状態遷移を許可する。
ステップ1117:総消費電力値には、対象機能ブロックに対する状態遷移許可後の電力値を当てはめる。
ステップ1118:総消費電力値が低下したかどうか判定する。低下の場合は、処理優先度が高い機能ブロックに対してクロック供給及び、状態遷移の許可が優先的に実施されるように、ステップ1109にもどり、再度、優先度の高いブロックから処理が繰り返される。
ステップ1119:すべての機能ブロックについて処理が完了したかが判定される。すべての機能ブロックについて処理が完了したら、ステップ1110から処理が繰り返される。
ステップ1120:ステップ1119にて未処理の機能ブロックがあれば、処理対象の機能ブロックを、優先度が1つ低い機能ブロックとして扱い、ステップ1110からの処理が繰り返される。
以上のように、電力管理回路306は、クロック供給の有無により相違する消費電力を考慮して、機能ブロックの優先度に応じた、状態遷移の許可/不許可の決定を行う。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。
図23は、本発明の実施の形態4における電子回路のブロック図である。
図19に示される電子回路に対して、電力管理回路306からクロックジェネレータ327に対する信号1901が追加されている。信号1901は、各機能ブロックへ供給されるクロック信号の周波数の停止や低減などを指示する。
実施の形態4における電力管理回路306は、優先度の高い機能ブロックからの状態遷移要求において、優先度の低い機能ブロックへのクロック信号の停止、及び低減の少なくとも一方を行って、優先度の高い機能ブロックへの状態遷移を許可する。
電力管理回路306の動作を、図24、図25を用いて説明する。
図24、図25は、本発明の実施の形態4における、電力管理回路306の動作フローチャートである。図21、図22と同じ符号については、説明を省略する。
図24、図25に表されるフローチャートでは、図21、図22に表されるフローチャートに対して、ステップ1111とステップ1114における「Yes」の経路と、ステップ1105とステップ1119における「Yes」の経路の間に処理1が追加される。
図26を用いて、処理1について説明する。図26は、本発明の実施の形態4における処理1の動作フローチャートである。
なお、1601、1602、1603は、図24、図25に示されるフローチャートとの接続点である。
ステップ1701:現在判定中の対象機能ブロックより処理優先度が低く、かつ動作中の機能ブロックが存在するかが判定される。存在しない場合は、接続点1603より、処理1のフローを抜ける。
ステップ1702:ステップ1701において、動作中の優先度の低い機能ブロックが存在すると判定された場合は、この機能ブロックに対するクロック信号の周波数を低減するように、電力管理回路306は、クロックジェネレータ327に指示する。指示を受けたクロックジェネレータ327は、指示の対象となる機能ブロックに対するクロック信号の周波数を低減する。
なお、このとき複数の動作中の優先度の低い機能ブロックが存在する場合には、クロックジェネレータ327は最も優先度の低い機能ブロックに対してクロック信号の周波数を低減する。あるいは、複数の機能ブロックの周波数を低減する必要がある場合には、優先度の低い順から、複数の機能ブロックの周波数を低減する。
ステップ1703:総消費電力値に、該当機能ブロックのクロックを低減した場合の総消費電力値を当てはめる。
以上の処理1により、全体の消費電力が調整されて、優先度の高い機能ブロックの状態遷移が許可され、あるいは優先度の高い機能ブロックへのクロック供給が許可される。
次に、電力管理回路306での処理が、外部から観察可能となる形態について説明する。
図27は、本発明の実施の形態4における電子回路のブロック図である。電力管理回路306において、外部への出力信号2201が追加されている。
図28は、本発明の実施の形態4における電力管理回路306のブロック図である。
電力管理回路306は、状態出力インターフェース2301を備えている。状態出力インターフェース2301は、出力信号2201を介して、外部に動作状態を通知する。
状態出力インターフェース2301には、各機能ブロックの現在の状態と遷移後の状態を示す信号と、各機能ブロックへの許可信号が入力する。更に、クロックジェネレータからのクロック供給要求信号が入力する。
これらの入力信号により、状態出力インターフェースは、電子回路内部の状態を認識できる。さらに、認識したこれらの状態について、外部に通知できる。
図29は、本発明の実施の形態4における状態出力インターフェースの内部ブロック図である。
状態出力インターフェース2301は、パラレル/シリアル変換部2401と、送信回路2402を備える。
パラレル/シリアル変換部2401は、各機能ブロックからの現在の状態を示す信号310、311、322をパラレルに受信して、シリアル信号に変換する。同様に、パラレル/シリアル変換部2401は、各機能ブロックからの状態遷移要求信号313、314、315をパラレルに受信して、これらをシリアル信号に変換する。また、パラレル/シリアル変換部2401は、クロック供給要求信号336と、クロック供給許可信号332を、シリアル信号に変換する。
送信回路2402は、これらの変換されたシリアル信号を、外部に出力する。
この形態により、電力管理回路306をはじめとした、電子回路内部の動作や状態が、外部から観測可能となる。
これらの観測された情報を基に、各機能ブロックの優先度や、クロック周波数の調整などが行われる。
本発明は、消費電力の低減と高性能化が求められる電子機器、例えば、携帯端末などの携帯型電源で駆動される電子機器などにおいて好適に利用できる。
本発明の実施の形態1における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態1における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態1における第1機能ブロックのブロック図 本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図 本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの内部ブロック図 本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図 本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの状態遷移を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの内部ブロック図 本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移図 発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移を表すタイミングチャート 本発明の実施の形態1における、電力管理回路の処理フローチャート 本発明の実施の形態1における電子回路の状態遷移を示す図 本発明の実施の形態1における電子回路の状態遷移を示す図 本発明の実施の形態1における第1機能ブロックの状態遷移図 本発明の実施の形態1における第2機能ブロックの状態遷移図 本発明の実施の形態1における第3機能ブロックの状態遷移図 本発明の実施の形態2における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態2における電子回路の状態遷移を示す図 本発明の実施の形態3における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態3における、電力管理回路の動作フローチャート 本発明の実施の形態3における、電力管理回路の動作フローチャート 本発明の実施の形態4における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態4における、電力管理回路306の動作フローチャート 本発明の実施の形態4における、電力管理回路306の動作フローチャート 本発明の実施の形態4における処理1の動作フローチャート 本発明の実施の形態4における電子回路のブロック図 本発明の実施の形態4における電力管理回路306のブロック図 本発明の実施の形態4における状態出力インターフェースの内部ブロック図 従来の技術の携帯機器の内部概略図 従来の技術の電力管理システムのブロック図
符号の説明
1 電子回路
2 電力管理回路
3 算出部
4 許可部
5 許容電力値
6 第1機能ブロック
7 第2機能ブロック
8 第3機能ブロック
9 状態遷移要求信号
10 許可信号
11 保持部
12 メモリ
20 管理部
21 DMAコントローラ
22 RAM
23 演算回路
24 レジスタ
30 DSP
43 受信回路
101 バッテリ
102 電源電圧変換回路
103 システムLSI
111 プロセッサ
112 メモリ
113、114 機能ブロック
115 電力管理機構
116 監視回路

Claims (17)

  1. 複数の機能ブロックの電力を管理する電力管理回路であって、
    前記複数の機能ブロックのそれぞれは、状態遷移により変化する複数の動作状態で動作し、前記状態遷移を要求する状態遷移要求信号を前記電力管理回路に出力して前記電力管理回路からの前記状態遷移に対する許可を受けた場合に動作状態が遷移し、
    前記電力管理回路は、前記状態遷移要求信号に基づいて、前記複数の機能ブロックの状態遷移後の合計消費電力値である遷移後消費電力値を算出する算出部と、
    前記遷移後消費電力値が所定の許容電力値以下の場合に、前記状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する許可部を備える電力管理回路。
  2. 前記状態遷移要求信号は、前記状態遷移の前後の状態を示す情報を含む請求項1記載の電力管理回路。
  3. 前記複数の機能ブロックは、プログラムに基づいて動作するプロセッサを含む請求項1から2のいずれか記載の電力管理回路。
  4. 前記動作状態信号と前記状態遷移要求信号を保持する保持部を備える請求項1から3のいずれか記載の電力管理回路。
  5. 前記算出部は、前記保持部の保持内容が変化した場合に前記遷移後消費電力値を算出する請求項1から4のいずれか記載の電力管理回路。
  6. 前記算出部は、前記複数の機能ブロックの前記状態遷移の前後での合計消費電力値の差分値を算出し、前記許可部は前記差分値が所定値以下の場合に、前記状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する請求項1から5のいずれか記載の電力管理回路。
  7. 前記許容電力値は、前記複数の機能ブロック全体に許容される電力値から特定の機能ブロックの消費電力値を差し引いた電力値である請求項1から6のいずれか記載の電力管理回路。
  8. 前記特定の機能ブロックは、状態遷移に要する時間について時間的制約を有する請求項7記載の電力管理回路。
  9. 前記特定の機能ブロックは、状態遷移時の待機が非認容である請求項7記載の電力管理回路。
  10. 前記複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、所定期間内に複数の前記状態遷移要求信号があり、前記遷移後消費電力値が前記許容電力値を超える場合に、前記許可部は、前記状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの内、前記優先度の高い機能ブロックの状態遷移を許可する請求項1から9のいずれか記載の電力管理回路。
  11. 前記所定期間は、前記複数の機能ブロックの有する前記状態遷移に要する遷移時間の内、最短の遷移時間の期間以下である請求項10記載の電力管理回路。
  12. 前記許可を得られなかった機能ブロックから出力された前記状態遷移要求信号に基づく状態遷移は、保留される請求項10から11のいずれか記載の電力管理回路。
  13. 前記許可を得られなかった機能ブロックは、アイドル状態に状態遷移される請求項10から11のいずれか記載の電力管理回路。
  14. 前記複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、前記遷移後消費電力値が前記許容電力値を超える場合に、前記許可部は、動作中であると共に前記状態遷移要求信号を出力した機能ブロックよりも前記優先度の低い機能ブロックへのクロック信号の周波数低減及び停止の少なくとも一方を行ってから、前記状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの状態遷移を許可する請求項1から9のいずれか記載の電力管理回路。
  15. 前記複数の機能ブロックの各々は動作上の優先度を有しており、前記遷移後消費電力値が前記許容電力値を超える場合に、前記許可部は、動作中であると共に前記状態遷移要求信号を出力した機能ブロックよりも前記優先度の低い機能ブロックをアイドル状態に状態遷移させてから、前記状態遷移要求信号を出力した機能ブロックの状態遷移を許可する請求項1から9のいずれか記載の電力管理回路。
  16. 状態遷移により変化する複数の動作状態で動作する複数の機能ブロックと、
    前記複数の機能ブロックの電力を管理する電力管理回路を備え、
    前記複数の機能ブロックのそれぞれは、前記状態遷移を要求する状態遷移要求信号を前記電力管理回路に出力して前記電力管理回路からの前記状態遷移に対する許可を受けた場合に動作状態が遷移し、
    前記電力管理回路は、前記状態遷移要求信号に基づいて、前記複数の機能ブロックの状態遷移後の合計消費電力値である遷移後消費電力値を算出する算出部と、
    前記遷移後消費電力値が所定の許容電力値以下の場合に、前記状態遷移要求信号に基づく状態遷移を許可する許可部を備える電子回路。
  17. 前記機能ブロックは、前記動作状態を管理する管理部を備え、前記管理部が、前記電力管理回路に、前記状態遷移要求信号を出力する請求項16記載の電子回路。
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