JP2006329228A - 直動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直動装置の加熱および冷却を迅速に行うと共に温度調節機構の小型化を図る手段を提供する。
【解決手段】ボール軸2と、ボール軸2に直線移動可能に支持されたボールナット5とを備えたボールねじ装置1において、ナット5の外周面にペルチェ素子11を貼付し、ボールナット5の温度を目標温度とするように制御装置12によりペルチェ素子11への印可する電流を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールねじ装置やリニアガイド装置等の工作機械や精密機械、半導体製造装置、射出成形機等の機械装置の送り機構等に用いられる直動装置に関する。
一般に、機械装置の送り機構に用いられるボールねじ装置やリニアガイド装置等の直動装置は、高い位置決め精度が要求され、これを満足させるために直動装置は予圧をかけて使用される。
予圧をかけた状態で直動装置を稼動すると、直線移動に伴って各部品の摩擦により熱が発生して部品の温度が上昇し、各部品の寸法変化により常温時に与えた適切な予圧量が変化し、所定の剛性が得られなくなって過大な予圧による寿命低下を生ずるため、直動装置を冷却することが求められる。
このことは、特に異種材料の組合せ、例えばセラミックボール等を使用した直動装置の場合に特に重要である。
一方、室温等の環境温度が低温の場合には、始動時等に直動装置の内部に封入されているグリースの粘度が高くなり、グリース抵抗が増大して大きな駆動力を要するため、直動装置の温度を常温に加熱しておくことが求められる。
このような加熱および冷却を行う場合に、従来の直動装置としてのボールねじ装置は、ボール軸の軸芯に沿って設けられた冷却液流通孔の両端部に冷却液供給ジャケット部およびサーボモータとボール軸のカップリング部に冷却液回収ジャケット部を設け、それぞれのジャケット部に冷却液タンク、チラーユニット、ポンプ等からなる冷却液供給ユニットと冷却液回収ユニットを接続した循環式の温度調節機構を設け、ボールねじ装置の冷却等を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−43991号公報(第4頁段落0015−第5頁段落0020、第1図、第3図)
しかしながら、上述した従来の技術においては、ボール軸に設けられた冷却液流通孔に、ボール軸の両端部に設けられたジャケット部を用いて冷却液供給ユニットと冷却液回収ユニットにより冷却液を循環させてボールねじ装置のボール軸を冷却しているため、冷却液の供給ユニット等の付属設備が必要であり、温度調節機構が複雑となって大型化するという問題がある。
このことは、温度調節機構の設置場所の設定の難しさや温度調節機構の製作費用の増大という問題を生じさせる。
また、液体である冷却液を循環させて温度調節機構を構成しているため、比較的熱容量の大きな液体を多量に用いることが必要になり、液温の上昇や降下に時間を要するので低温環境での始動時には予め常温とした冷却液を循環させて直動装置を予熱しておくことが必要になり、直動装置の稼動効率を低下させるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、直動装置の加熱および冷却を迅速に行うと共に温度調節機構の小型化を図る手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、柱状ガイド体と、該柱状ガイド体に直線移動可能に支持されたベアリングブロックとを備えた直動装置において、前記柱状ガイド体およびベアリングブロックのいずれか一方に、電流の方向に応じて発熱素子および吸熱素子として機能する発熱吸熱素子を貼付したことを特徴とする。
このように、本発明は、ベアリングブロックまたは柱状ガイド体に発熱吸熱素子を貼付して直動装置の加熱および冷却を行うので、低温環境下においては、始動時等に迅速に直動装置の内部のグリースを加熱してグリース抵抗が減少した状態で直動装置の稼動を開始することができると共に、稼動時においては、直動装置を常に予圧調整時の温度に維持して予圧を安定させた状態で稼動させることができ、剛性の変化を防止して直動装置の寿命を向上させることができるという効果が得られる。
また、発熱吸熱素子を貼付するだけで直動装置に発熱吸熱素子を設置することができ、直動装置の温度調節機構を簡素にして小型化を図ることができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明による直動装置の実施例について説明する。
図1は実施例1のボールねじ装置およびその制御装置を示す説明図、図2は実施例1のボールねじ装置を示す側面図、図3は実施例1のボールねじ装置を示す断面図である。
図2、図3において、1は直動装置としてのボールねじ装置である。
2は直動装置の柱状ガイド体としてのボール軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された柱状部材であって、その外周面には略半円弧形状の軸軌道溝3が所定のリードで螺旋状に形成されている。
ボール軸2の両端部には、軸軌道溝3の谷径と略同等の外径を有する軸受取付部4が設けられており、この軸受取付部4に図示しない転がり軸受の内輪が嵌合してボール軸2を回転自在に支持する。
5は直動装置のベアリングブロックとしてのボールナットであり、合金鋼等の鋼材で製作された円筒状部材であって、その内周面には軸軌道溝3と対向する略半円弧形状の一対のナット軌道溝6が軸軌道溝3と同じリードで形成されている。
7は直動装置の転動体としてのボールであり、合金鋼等の鋼材やセラミック材料等で製作された球体であって、軸軌道溝3とナット軌道溝6の間に複数装填されてボール軸2とボールナット5を螺合させる。
本実施例の一対のナット軌道溝6は、軸軌道溝3に対してそれぞれ軸方向の外側にずれた状態で形成されており、それぞれに対向する軸軌道溝3とナット軌道溝6の間にボール7が挟持されボールねじ装置1に適切な予圧が付与される。
8はボールねじ装置1の連結路としてのリターンチューブであり、鋼材や樹脂材料等で製作され、ボール7が循環できる内径を有する略U字形に曲折した管であって、ボールナット5の一部を軸方向に切欠いた平面5aに設けられた穴にその端部が嵌合して、ナット軌道溝6を連結する。
9はフランジ部であり、ボールナット5の外周部に設けられ、フランジ部9に設けた図示しないボルト穴により図示しない機械装置の移動体にボルト等で固定される。
上記のボール軸2の軸軌道溝3とこれに対向するボールナット5のナット軌道溝6とによりボール7が転動する負荷路が形成され、その両端部はリターンチューブ8により連結されて循環路が形成される。
この循環路には、複数のボール7と所定の量のグリースが封入され、軸軌道溝3とナット軌道溝6とがボール7を介して予圧を与えられた状態で螺合し、ボール軸2の回転に伴なってボール7が循環路を循環し、負荷路を転動するボール7がボールナット5に加えられた荷重を往復動自在に支持してボールナット5がボール軸2の長手方向に沿った直線往復移動可能に支持される。これによりボール軸2の回転運動がボールナット5の直線運動に変換され、ボールねじ装置1が直動装置として機能する。
図1において、11は発熱吸熱素子であり、一の方向に電流を流した場合に発熱して発熱素子として機能し、反対の方向に電流を流した場合に吸熱して吸熱素子として機能すると共に印可される電流の大きさによりその発熱量または吸熱量が増減する素子であって、ボールナット5の外周面に貼付されている。本発明の発熱吸熱素子11はペルチェ素子である。
12は制御装置であり、発熱吸熱素子11の近傍に設けられた温度センサ13が検出したボールナット5の温度(対象物温度という。)を、目標温度センサ14が検出した目標温度(本実施例ではボールねじ装置1の予圧調整時の温度)に一致させるように発熱吸熱素子11への電流量およびその方向を制御する機能を有するアプリケーションプログラムを装備している。
上記の構成の作用について説明する。
図1のように発熱吸熱素子11を設置したボールねじ装置1は、低温環境における始動時等には目標温度センサ14が検出した目標温度より温度センサ13が検出した対象物温度が低い状態になっており、これを認識した制御装置12は、ボールナット5を目標温度に暖めるために発熱吸熱素子11に対して認識した温度差に応じた電流量を発熱する方向に印可する。
そして、制御装置12は、目標温度と対象物温度が所定の範囲以内となったときに、その温度を維持するに必要な電流量を発熱する方向または吸熱する方向に印可しながら待機する。
このようにして、昇温させたボールねじ装置1は、グリースが適度な粘度となっているので、グリース抵抗が減少して所定の駆動力で稼動を開始することができる。
また、発熱吸熱素子11に印可した電流によりボールナット5を加熱するので、迅速にボールねじ装置1を昇温させることができる。
ボールねじ装置1のボール軸2を図示しないモータ等の駆動装置によって回転させてボールねじ装置1の稼動を開始すると、予圧およびボールナット5に負荷された軸方向の荷重に応じて軸軌道溝3、ボール7、ナット軌道溝6の間で摩擦により発熱し、その熱が熱伝導によりボールナット5を半径方向に伝わってボールナット5の外周面に達し、そこに設けられている温度センサ13の対象物温度を上昇させる。
これを認識した制御装置12は、ボールナット5を目標温度に冷却するために発熱吸熱素子11に対して目標温度との温度差に応じた電流量を吸熱する方向に印可する。
そして、制御装置12は、目標温度と対象物温度が所定の範囲以内となったときに、その温度を維持するに必要な電流量を吸熱する方向または発熱する方向に印可しながらボールナット5の温度を目標温度との所定の範囲以内とする制御を継続する。
このようにして、目標温度を維持したボールねじ装置1は、常に予圧調整時の温度となり、ボールねじ装置1の各部品に寸法変化が生じることはなく、安定した予圧で稼動させるので剛性の変化や過大な予圧による寿命低下が生ずることもない。
また、発熱吸熱素子11に印可する電流の流れる方向を変更することで、熱の移動方向を変更することができるので、迅速にボールねじ装置1の温度を変化させることができ、ボールねじ装置1の温度調節を精度よく行うことができる。
また、発熱吸熱素子11を貼付するだけで、加熱および冷却を行うことができ、ボールねじ装置1の温度調節機構を簡素にして小型化を図ることができると共に、温度調節機構の製作費用を低減することができる。
ボールナット5、つまり移動する側に発熱吸熱素子11を設けることにより、ボールねじ装置1の負荷路の温度調節を効率よく行うことができる。
以上説明したように、本実施例では、ボールナットにペルチェ素子からなる発熱吸熱素子を貼付したことによって、低温環境下においては、始動時等に迅速に直動装置としてのボールねじ装置の内部のグリースを加熱してグリース抵抗が減少した状態でボールねじ装置の稼動を開始することができると共に、稼動時においては、ボールねじ装置を常に予圧調整時の温度に維持して予圧を安定させた状態で稼動させることができ、剛性の変化を防止してボールねじ装置の寿命を向上させることができる。
また、発熱吸熱素子をペルチェ素子としたことによって、貼付するだけで発熱吸熱素子を設置することができ、ボールねじ装置の温度調節機構を簡素にして小型化を図ることができると共に、温度調節機構の製作費用を低減することができる。
更に、発熱吸熱素子の近傍に設けた温度センサの対象物温度を目標温度センサが検出した目標温度に一致させるように発熱吸熱素子への電流を制御する制御装置を設けたことによって、ボールねじ装置の温度調節を容易にして温度調節作業に対する係員の負担を軽減することができる。
なお、本実施例においては、ボールナットとボール軸とを予圧を与えて螺合させるボールねじ装置を例に説明したが、ボールナットとボール軸とを予圧を与えずに螺合させる形式のボールねじ装置の場合も同様である。この場合の発熱はボールねじ装置に負荷される軸方向の荷重によりボールがナット軌道溝と軸軌道溝とに挟持されることによって発生し、上記と同様に、その熱は制御装置による発熱吸熱素子の発熱および吸熱により制御される。
また、本実施例においては、発熱吸熱素子を貼付する場所はボールナットの外周面として説明したが、貼付する場所は前記に限らず、図4、図5に符号16a〜16cを付して示した場所のいずれか一つであってもよい。
すなわち、符号16aを付して示すフランジ部9のフランジ面の相手部品(図5に2点鎖線で示す。)を避けた面、符号16bを付して示すボールナット5を切り欠いて形成した平面5a、符号16cを付して示すボールナット5のフランジ部9とは反対側の端面等である。
更に、本実施例においては、ボールねじ装置のボール軸を回転させてボールナットを軸方向に移動させる場合に発熱吸熱素子をボールナットに貼付するとして説明したが、ボールナットを回転させてボール軸を軸方向に移動させる形式またはボールナットが回転しながら固定されたボール軸上を軸方向に移動する形式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
この場合に、発熱吸熱素子11を貼付する場所は、図4に符号16d、16eを付して示した場所とするとよい。
すなわち、符号16dを付して示すボール軸2のねじ部の端面、符号16eを付して示すボール軸2の軸芯に沿って形成した中空部18の内周面等である。
更に、本実施例においては、リターンチューブを連結路としてボールを循環させるチューブ式の循環方式を用いたボールねじ装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、連結路は上記に限らず、連結路をこま式やエンドキャップ式等とした循環方式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
図6は実施例2のリニアガイド装置を示す斜視図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6において、21は直動装置としてのリニアガイド装置である。
22は直動装置の柱状ガイド体としてのレールであり、合金鋼等の鋼材で製作された長尺の柱状部材であって、そのレール上面22aには機械装置の基台等にレール22を固定するための段付ボルト孔であるレール設置孔23が所定のピッチで複数設けられている。
24はレール転動体ガイド面としてのレール軌道溝であり、レール22の両方のレール側面の長手方向に沿って形成された略円弧状断面の溝である。
25は直動装置のベアリングブロックとしてのスライダであり、合金鋼等の鋼材で製作された略コの字状の断面形状を有する鞍状部材であって、そのスライダ上面には取付ねじ穴25aが設けられており、この取付ねじ穴25aを用いて機械装置の移動台等がボルト等により締結される。
スライダ25の両方の袖壁25bには、その内側にレール軌道溝24に対向する略円弧状断面の溝であるスライダ転動体ガイド面としてのスライダ軌道溝26が設けられ、その厚肉部にはスライダ25の移動方向(スライダ移動方向という。)にスライダ25を貫通する直動装置の転動体としてのボール27の直径より大きい貫通孔である戻り路28がそれぞれのスライダ軌道溝26に対応して設けられている。
ボール27は、合金鋼等の鋼材で製作された球体である。本実施例ではレール軌道溝24とスライダ軌道溝26との間に予圧を与えるためにオーバサイズボールが用いられる。
30はエンドキャップであり、金属材料や樹脂材料等で製作され、スライダ25のスライダ移動方向の前後端に配置される。
31はエンドキャップ30に設けられた方向転換路であり、対向配置されたレール軌道溝24とスライダ軌道溝26とで形成される負荷路と戻り路28とをそれぞれ接続するための円形断面形状を有する湾曲した通路であって、ボール27を案内してその循環方向を転向させる機能を有している。
32はサイドシールであり、合金鋼等の板材で製作された芯金とこの芯金のレール22側に設けられた天然ゴムや合成ゴム等の弾性材料で製作されたシール部23とにより構成されてエンドキャップ30の外側の端面に配置され、ボルト等の締結手段によりエンドキャップ30と共にスライダ25に取付けられており、シール部23の先端のリップ部がレール22の外周面に摺接して接触式シールとして機能する。
34はグリースニップルであり、エンドキャップ30のスライダ25側の端面に形成された図示しない潤滑剤供給溝に接続し、方向転換路31に潤滑剤としてのグリースを補充するときに用いられる。
上記の負荷路の両端部は、エンドキャップ30の方向転換路31とスライダ25の戻り路28とによりそれぞれ連結されて循環路が形成され、この循環路には複数のボール27と所定の量のグリースが封入され、レール軌道溝24とスライダ軌道溝26とがオーバサイズボールであるボール27を介して予圧を与えられた状態で嵌合し、スライダ25の移動に伴ってボール27が循環路を循環し、負荷路を転動するボール27がスライダ25に加えられた荷重を往復動自在に支持し、スライダ25がレール22の長手方向に沿った直線往復移動可能に支持される。これによりリニアガイド装置21が直動装置として機能する。
本実施例の発熱吸熱素子11は、移動する側であるスライダ25の内側のレール上面22aとの対向面に貼付されている。
また、図示は省略してあるが、実施例1と同様に発熱吸熱素子11の近傍には温度センサ13が設けられ、温度センサ13が検出したスライダ25の温度である対象物温度を、目標温度センサ14が検出した目標温度(本実施例ではリニアガイド装置21の予圧調整時の温度)に一致させるように発熱吸熱素子11への電流量およびその方向を制御する機能を有するアプリケーションプログラムを装備した制御装置12が設けられている。
上記の構成の作用について説明する。
図6のように発熱吸熱素子11を設置したリニアガイド装置21は、実施例1と同様に低温環境における始動時には、制御装置12が、スライダ25を目標温度に暖めるために発熱吸熱素子11に対して認識した温度差に応じた電流量を発熱する方向に印可し、目標温度と対象物温度が所定の範囲以内となったときにその温度を維持しながら待機する。
このようにして、昇温させたリニアガイド装置21は、グリースが適度な粘度となっているので、グリース抵抗が減少して所定の駆動力で稼動を開始することができる。
また、発熱吸熱素子11に印可した電流によりスライダ25を加熱するので、迅速にリニアガイド装置21を昇温させることができる。
リニアガイド装置21のスライダ25を図示しない駆動装置によって移動させてリニアガイド装置21の稼動を開始すると、予圧およびスライダ25に負荷された荷重に応じてレール軌道溝24、ボール27、スライダ軌道溝26の間で摩擦により発熱し、その熱が熱伝導によりスライダ25を伝わってスライダ25の内側のレール上面22aとの対向面に達し、そこに設けられている温度センサ13の対象物温度を上昇させる。
これを認識した制御装置12は、実施例1と同様にスライダ25の発熱吸熱素子11に対して目標温度との温度差に応じた電流量を吸熱する方向に印可し、目標温度と対象物温度が所定の範囲以内となったときに、スライダ25の温度を目標温度との所定の範囲以内とする制御を継続する。
このようにして、目標温度を維持したリニアガイド装置21は、常に予圧調整時の温度となり、リニアガイド装置21の各部品に寸法変化が生じることはなく、安定した予圧で稼動させるので剛性の変化や過大な予圧による寿命低下が生ずることもない。
また、発熱吸熱素子11に印可する電流の流れる方向を変更することで、熱の移動方向を変更することができるので、迅速にリニアガイド装置21の温度を変化させることができ、リニアガイド装置21の温度調節を精度よく行うことができる。
また、発熱吸熱素子11を貼付するだけで、加熱および冷却を行うことができ、リニアガイド装置21の温度調節機構を簡素にして小型化を図ることができると共に、温度調節機構の製作費用を低減することができる。
スライダ25、つまり移動する側に発熱吸熱素子11を設けることにより、リニアガイド装置21の負荷路の温度調節を効率よく行うことができる。
以上説明したように、本実施例では、スライダにペルチェ素子からなる発熱吸熱素子を貼付したことによっても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例においては、スライダとレールとを予圧を与えて嵌合させるリニアガイド装置を例に説明したが、スライダとレールとを予圧を与えずに嵌合させる形式のリニアガイド装置の場合も同様である。この場合の発熱はリニアガイド装置に負荷される荷重によりボールがレール軌道溝とスライダ軌道溝とに挟持されることによって発生し、上記と同様に、その熱は制御装置による発熱吸熱素子の発熱および吸熱により制御される。
また、本実施例においては、発熱吸熱素子を貼付する場所はスライダの内側のレール上面との対向面として説明したが、貼付する場所は前記に限らず、図7に符号36a〜36cを付して示した場所のいずれか一つであってもよい。
すなわち、符号36aを付して示すスライダ25のスライダ側面、符号36bを付して示すスライダ25のスライダ上面、符号16cを付して示すレール22の端面等である。
更に、本実施例においては、転動体としてボールを用いたリニアガイド装置を例に説明したが、転動体としてころを用いたリニアガイド装置においても同様の効果を得ることができる。この場合に負荷路を形成するレール転動体ガイド面とスライダ転動体ガイド面はころが転動するレール軌道面とスライダ軌道面とで構成される。
上記各実施例においては、目標温度は目標温度センサにより検出するとして説明したが、制御装置に設けた図示しない記憶部に目標温度を格納し、温度調節の制御を行うときにこれを読出して用いるようにしてもよい。
また、発熱吸熱素子11は単独で用いるとして説明したが、図8に示すように放熱板40を組合せて用いるようにしてもよい。このようにすれば冷却時の効果を更に高めることができる。
実施例1のボールねじ装置およびその制御装置を示す説明図 実施例1のボールねじ装置を示す側面図 実施例1のボールねじ装置を示す断面図 実施例1の発熱吸熱素子の他の設置場所を示す説明図 図4のA矢視図 実施例2のリニアガイド装置を示す斜視図 実施例2の発熱吸熱素子の他の設置場所を示す説明図 発熱吸熱素子への放熱板の取付状態を示す説明図
符号の説明
1 ボールねじ装置
2 ボール軸
3 軸軌道溝
4 軸受取付部
5 ボールナット
5a 平面
6 ナット軌道溝
7、27 ボール
8 リターンチューブ
9 フランジ部
11 発熱吸熱素子
12 制御装置
13 温度センサ
14 目標温度センサ
16a〜16e、36a〜36c 発熱吸熱素子の他の設置場所
18 中空部
21 リニアガイド装置
22 レール
22a レール上面
23 レール設置孔
24 レール軌道溝
25 スライダ
25a 取付ねじ穴
25b 袖壁
26 スライダ軌道溝
28 戻り路
30 エンドキャップ
31 方向転換路
32 サイドシール
33 シール部
34 グリースニップル
40 放熱板

Claims (4)

  1. 柱状ガイド体と、該柱状ガイド体に直線移動可能に支持されたベアリングブロックとを備えた直動装置において、
    前記柱状ガイド体およびベアリングブロックのいずれか一方に、電流の方向に応じて発熱素子および吸熱素子として機能する発熱吸熱素子を貼付したことを特徴とする直動装置。
  2. 請求項1において、
    前記発熱吸熱素子が、ペルチェ素子であることを特徴とする直動装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記発熱吸熱素子の近傍に、温度センサを設けたことを特徴とする直動装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記発熱吸熱素子の近傍に設けた温度センサと、該温度センサが検出した温度を目標温度に一致させるように前記発熱吸熱素子への電流を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする直動装置。
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