JP2006328048A - 皮膚化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に美白効果に優れ、更には優れた肌荒れ防止効果、老化防止効果及び美肌効果を発現し、皮膚を健やかに保つことのできる皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】コウボク抽出物と、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に美白効果に優れ、更には優れた肌荒れ防止効果、老化防止効果及び美肌効果を発現し、皮膚を健やかに保つことのできる皮膚化粧料に関する。
従来、肌のしみやそばかす等の予防や治療を目的とする化粧料にはL−アスコルビン酸及びその誘導体、アルブチン等のハイドロキノン誘導体、コウジ酸等のピロン類が配合されている。
これらの物質は、メラニン生成の抑制、生成したメラニンの淡色漂白作用等の効果を有し、美白効果を有する物質として広く知られている。しかし、これらの物質は、例えばL−アスコルビン酸及びその誘導体の場合、保存安定性が不十分であったり、紫外線による炎症防止効果が十分に認められないことが多い。またハイドロキノン誘導体は安全性が十分でない等の問題がある。この様にメラニンの生成抑制効果、メラニンの淡色漂白作用、炎症防止効果、安全性等、総合的に優れた美白を目的とした化粧料を得ることは困難であった。
一方、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物は、高いチロシナーゼ活性阻害効果を有し、且つ当該抽出物は皮膚安全性が高く、保存安定性に優れたものであることを確認している(特許文献1参照)。しかしながら、実用的に十分な美白効果を得るためには、更なる効果の向上が求められているのが実状である。
またN−メチル−L−セリンは、低分子であるため、皮膚に塗布した場合、表皮層及び基底膜を通過し、繊維芽細胞の存在する真皮層(結合組織)にまで到達することができ、細胞によるヒアルロン酸産生能を促進させることによって、皮膚の老化防止あるいはヒアルロン酸の異常分解をともなう疾病の治療に利用でき、また人体に対する影響の少ない、安全なヒアルロン酸産生促進剤として、化粧料、医薬の組成物等として提案されている(特許文献2参照)。しかし、N−メチル−L−セリンがチロシナーゼ活性阻害効果やメラニン生成抑制効果といった美白効果を有するかは定かではない。
また特定のビフェニル化合物にはチロシナーゼ活性阻害効果やメラニン生成抑制効果があることが知られている(特許文献3〜4)。しかし、これを単独で配合した場合も、美白効果は満足できるものではなかった。
また4−(p−ハイドロキシフェニル)−2−ブタノン(以下、ラズベリーケトンと略す)の配糖体はメラニン生成抑制効果があることが知られているが(特許文献5参照)、これを単独で配合した場合、美白効果は充分に満足できるものではなかった。
また中国名「火棘」は、その果実が漢方名「赤陽子」として、脾臓を健やかに保つ、消化不良の治療等の薬効が知られている。そして更にチロシナーゼ活性阻害効果やメラニン生成抑制効果があり、この抽出物を配合した美白用化粧料が提案されているが(特許文献6参照)、これを単独で配合した場合も、美白効果は充分に満足できるものではなかった。
特許第3072267号公報 特開平6−189780号公報 特開平6−145040号公報 特開平7−25743号公報 特開平10−265325号公報 特開平5−58870号公報
上記事情において、本発明は、特に美白効果に優れ、更には優れた肌荒れ防止効果、老化防止効果及び美肌効果を発現し、皮膚を健やかに保つことのできる皮膚化粧料を提供することを目的とする。
そこで本発明者が鋭意研究した結果、コウボク抽出物と、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物、N−メチル−L−セリン、特定のビフェニル化合物の1種以上、特定の配糖体、又はバラ科ピラカンタ属(Rosaceae Pyracantha)の1種である中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)の果実の溶媒抽出物の少なくとも1種とを組み合わせて含有する皮膚化粧料が、紫外線障害によるメラニン生成を抑制すると共にメラニン色素の***を促し、相乗的に優れた美白効果を発現し、更には表皮の乾燥を防ぎ、皮膚の代謝を促進し、紫外線障害による皮膚の老化を防ぐ等、優れた肌荒れ防止効果、老化防止効果及び美肌効果を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の請求項1は、コウボク抽出物と、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物とを含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
また本発明の請求項2は、コウボク抽出物と、N−メチル−L−セリンとを含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
また本発明の請求項3は、コウボク抽出物と、下記一般式(1)及び(2)で表されるビフェニル化合物から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
Figure 2006328048
Figure 2006328048
また本発明の請求項4は、コウボク抽出物と、下記一般式(3)
Figure 2006328048
(但し、式中Rは単糖類、二糖類から選ばれる糖の残基である。)で表される配糖体とを含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
また本発明の請求項5は、コウボク抽出物と、バラ科ピラカンタ属(Rosaceae
Pyracantha)の1種である中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)の果実の溶媒抽出物とを含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
本発明により、特に美白効果に優れ、更には優れた肌荒れ防止効果、老化防止効果及び美肌効果を発現し、皮膚を健やかに保つことのできる皮膚化粧料を提供することができる。
以下、発明の実施の形態を詳述する。
本発明で用いられるコウボク(厚朴)とは、ホオノキ(ワコウボク)(Magnolia obovata Thunb.)、センボク、コホクコウボク、カラホオ(Magnolia officinalis Rehd. et Wils.)、ウンボク、ウンシュウコウボク(Magnolia officinalis Rehd. et Wils. var. biloba Rehd. et Wils.)等のモクレン科(Magnoliaceae)モクレン属(Magnolia)植物であり、花、花穂、果皮、果実、茎、葉、枝、枝葉、幹、樹皮、根茎、根皮、根、種子又は全草を用いることができるが、生薬として入手可能なものはそれを利用してもよい。
本発明で用いられるコウボク抽出物は、上記植物体を、そのまま又は粉砕後、搾取したものか、そのまま又は粉砕後、溶媒にて抽出したものである。
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール)、アセトン等のケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルム等の有機溶媒の1種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
抽出物は、配合する皮膚化粧料の剤形・形態により乾燥、濃縮、又は希釈等を任意に行い調製すれば良い。
尚、抽出物の製造方法は、特に制限されるものはないが、通常、常温、常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。更に多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラム等を用いれば良く、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良い。
具体的な製造方法を下記するが、本発明に用いられるコウボク抽出物はこれに限定されるものではない。
[コウボク抽出物の製造法]
ホオノキ(ワコウボク)(Magnolia obovata Thunb.)を、水、エタノール、又は1,3−ブチレングリコール中で温浸し、濾別して得られた抽出液である。
実施例では、下記の方法で得られた抽出液を利用した。
ホウノキ(ワコウボク)(Magnolia obovata Thunb.)の樹皮50gを50(v/v)%エタノール水溶液250mLに温度40〜50℃で温浸して濾別した後、再び残渣を同様に温浸することを数回繰り返し、抽出液1.5Lを得る。これを減圧濃縮した残留物に精製水を100mL加え、1週間熟成した後、不溶物濾別して得た抽出液を減圧濃縮し、次いで1,3−ブチレングリコールを加えて抽出液の1,3−ブチレングリコール含有量が40質量%になるように調製し、100mLの抽出溶液を得た。これを実施例においてコウボク抽出物として用いた。
本発明に用いられるコウボク抽出物の配合量は、作用効果又は皮膚化粧料の剤型等により適宜調整されるものであるが、乾燥固形分に換算して0.0001〜10.0質量%の範囲が好適であり、更に好適には0.01〜5.0質量%である。尚、配合量は、皮膚化粧料の全量質量を基準とした。
次に本発明に用いられるジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)は、中央アメリカやインドで自生又は栽培されているヤマノイモ科、ジオスコリア属の植物である。ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物は、下記一般式(4)で表されるハイドロカルコン誘導体を有効成分として含有するものである。
Figure 2006328048
(式中、R〜Rはそれぞれ独立にH又は−CORを示し、Rは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基を示す)
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から抽出物を得るための溶媒としては、一般的には水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類及びベンゼン等の芳香族化合物の1種又は2種以上の混合物が使用される。
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)は、一般的には乾燥あるいは生植物をそのままあるいは裁断して使用し、好ましくは、これらの乾物換算当り5〜50部に対し上記抽出溶媒100部が用いられる。
また抽出方法は、常温抽出あるいは加熱抽出が用いられ、その方式としては通常抽出、ソックスレー抽出等がある。抽出時間に制限はないが一般的に1時間〜1週間が好ましい。
これらの抽出物はそのまま用いても良いが、必要により更に濃縮処理及び/又は分画・精製処理したものを用いることができる。例えばこれらを常圧あるいは 減圧下で濃縮した濃縮液、又は更に該濃縮液中の溶媒を蒸発乾固させた固形物等を挙げることができる。更に濃縮液から晶折後濾別乾燥した固形物、又は濃縮液を凍結乾燥し固形物としたものでもよい。
以下、具体的な製造方法を下記するが、本発明に用いられるジオスコリア・コンポジータ抽出物はこれに限定されるものではない。
ジオスコリア・コンポジータ50gを水250mLに温度40〜50℃で温浸して濾別した後、再び残渣を同様に温浸することを数回繰り返し、抽出液1.5Lを得る。これを減圧濃縮した残留物に精製水を100mL加え、1週間熟成した後、不溶物濾別して得た抽出液を減圧濃縮し、次いで1,3−ブチレングリコールを加えて抽出液の1,3−ブチレングリコール含有量が40質量%になるように調製し、100mLの抽出溶液(乾燥残分3.3%)を得た。これを実施例においてジオスコリア・コンポジータ抽出物として用いた。
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)抽出物の乾物換算当りの皮膚化粧料への配合量は特に限定されないが、総量を基準として、好ましくは0.0001〜1
0質量%、より好ましくは0.001〜8.0質量%、更に好ましくは0.01〜5.0質量%である。この範囲内であると、充分な美白効果が得られると共に、使用時の感触が良好で、また個々の剤型を安定に保つことができる。また、抽出液を使用する場合は、溶質である乾燥固形分の含有量が上記範囲内であれば、その抽出液濃度は何ら限定されるものではない。
次に、本発明で用いられるN−メチル−L−セリンは公知の化合物であり、その製造方法は特に限定されるものではなく、通常用いられる方法でよい。
その配合量は、皮膚化粧料の全量質量を基準として、0.001〜3.0質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜2.0質量%である。
次に、本発明に用いられる下記一般式(1)及び(2)で表されるビフェニル化合物は公知の物質である。
Figure 2006328048
Figure 2006328048
その配合量は、皮膚化粧料の全量質量を基準として、0.0001〜20.0質量%が好ましく、更に好ましくは0.001〜5.0質量%である。0.0001質量%未満では十分な効果が得られず、20.0質量%を超えてもその増量分に見合った効果の増大は見られないことがある。
次に、本発明に用いられる配糖体の一部は公知の物質である(薬学雑誌:第93巻、6号、733頁、1973年、及びフィトケミストリー:第29巻、12号、3853頁、1990年)。
本発明の配糖体を得る方法としては、天然物から単離精製が可能である。また、アルブチンの合成方法として既に公知の方法(USP第3201385号公報)を用いて得ることができる。例えば、トルエン等の有機溶媒中においてラズベリーケトンとアセチル化糖を三フッ素化ホウ酸やオキシ塩化リン等を触媒として縮合した後、アルカリ存在下にアセチル基を脱離することにより本発明に係る配糖体を白色の粉末結晶として容易に得ることもできる。
本発明で用いられる糖残基は、還元性の単糖類又は二糖類であり、具体的にはグルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、N−アセチルグルコサミン等の単糖類、マルトース、セロビオース、ゲンチビオース等の二糖類等を挙げることができる。尚、本発明の配糖体にはα結合及びβ結合を有する異性体が存在するが、そのどちらでも、あるいはそれらの混合物として用いることができる。
本発明で用いられる具体的な配糖体としては、ラズベリーケトン−D−グルコシド(α及びβ体)、ラズベリーケトン−D−ガラクトシド(α及びβ体)、ラズベリーケトン−D−キシロシド(α及びβ体)、ラズベリーケトン−D−マルトシド(α及びβ体)等を挙げることができる。これらの内、天然界に存在することが確認されており、また入手の容易さからラズベリーケトン−D−グルコシド(β体)がもっとも好ましい。尚、本発明に係る配糖体は、「人体用徐放性芳香組成物」として、既に提案されている(特開平7−179328号公報)。
本発明の特定の配糖体の配合量としては、皮膚化粧料の全量質量を基準として0.001〜10.0質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜5質量%であるが、これに限られない。
本発明に用いられるバラ科ピラカンタ属(Rosaceae Pyracantha)の1種である中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)の果実の溶媒抽出物(以下、火棘抽出物と略記する)は、水、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール、又はこれらの混液により抽出される。抽出液はそのまま皮膚化粧料に配合することも可能であるが、これを凍結乾燥法やスプレードライ法等で粉末化して使用する方がより好ましい。また、抽出液を液液分配、吸着クロマトグラフィー等の手段で精製して、液状のもの又は粉末化したものを配合することも可能である。
具体的な製造方法を下記するが、本発明に用いられる火棘抽出物はこれに限定されるものではない。
[火棘抽出物の製造方法]
火棘の乾燥果実5.00gを90℃の熱水50mLに浸漬し、3時間煮沸の後に濾過し、得られた抽出液をダイヤイオンHP−20(三菱化成工業社製)のカラム(φ3cm×11cm,Vt=80mL)に負荷後、800mLの10%エタノール水溶液で洗浄した。次いで、400mLの40%エタノール水溶液で溶出し、溶出液を減圧濃縮した後、凍結乾燥して固形物1.04gを得た。
これを実施例において火棘抽出物として用いた。
本発明に用いられる火棘抽出物の配合量は、作用効果又は皮膚化粧料の剤型等により適宜調整されるものであるが、乾燥固形分に換算して0.00001〜10質量%の配合量が好適である。尚、配合量は、皮膚化粧料の全量質量を基準とした。
本発明の皮膚化粧料には、上記原料の他に、色素、香料、防腐剤、界面活性剤、抗酸化剤、保湿剤等を、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
本発明の皮膚化粧料の剤型としては、クリーム、乳液、化粧水、パック等が挙げられる。この皮膚化粧料は、例えば乳液等の場合、油相及び水相をそれぞれ加熱溶解したものを乳化分散して冷却する通常の方法により製造することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳述する。
尚、実施例に記載の皮膚色明度回復試験法、しわ形成抑制試験方法(老化防止効果)、荒れ肌改善効果の測定法、官能テスト(美肌効果)は下記の通りである。
(1)皮膚色明度回復試験法
被験者20名の背部皮膚にUV−B領域の紫外線を最小紅斑量の2倍照射し、試料塗布部位と非塗布部位を設定して各々の皮膚の基準明度(V0値,V0’値)を測定した。引き続いて塗布部位には試料を1日2回ずつ15週間連続塗布した後、3,6,9,12,15週間後の塗布部位及び非塗布部位の皮膚の明度(Vn値,Vn’値)を測定し、下記の判定基準にしたがって皮膚色の回復を評価した。尚、皮膚の明度(マンセル表色系V値)は高速分光色彩計で測定して得られたX,Y,Z値より算出した。また評価は被験者20名ついて、3週間後の評価点の平均値で示した。
評価点 判断基準
各週間の皮膚明度の回復値の差が下式を満足する試料
5 ΔV−ΔV’≧0.12
4 0.12>ΔV−ΔV’≧0.08
3 0.08>ΔV−ΔV’≧0.04
2 0.04>ΔV−ΔV’≧0
1 0>ΔV−ΔV’

ΔV ・・・塗布部位の回復値 (Vn −V0)
ΔV’・・・非塗布部位の回復値(Vn’−V0’)
(2)ヘアレスマウスによるしわ形成抑制試験
ヘアレスマウス(HR/ICR、実験開始時6週齢)10匹を用い、その背部に試料を80μL塗布した。2時間後、70(v/v)%エタノールで皮膚表面上の試料を拭き取り、健康線用ランプ(東芝社性、SE20)を6本用意し、1回の照射量が1MED以下となるように調節してUV−B光の照射を行い、その直後に試料を塗布した。この操作を週5回、16週間にわたって行った。照射のエネルギー量をUV−Radiometer(TOKYO OPTICAL社製、UVR−305/365D)を用いて測定した。試験終了後しわの度数を肉眼により下記基準(しわ指数)で評価した。試験結果は評価点の平均で示した。
しわ指数
0:しわが無形成
1:しわがわずかに形成
2:しわが微量形成
3:しわが若干形成
4:しわが強固に形成
(3)荒れ肌改善効果の測定試験法
下脚に荒れ肌を有する中高年被験者20名を対象として4週間連続塗布効果を調べた。
被験者の左側下脚試験部位に1日2回約1gの試料を塗布し、試験開始前及び終了後の皮膚の状態を下記の判定基準により判定した。右側下脚は試料を塗布せず対照とした。試験前後の試験部位と対照部位の判定結果を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例えば;+→−,++→±)を「有効」、1段階改善された場合を「やや有効」、変化がなかった場合を「無効」とした。試験結果は「有効」「やや有効」となった被験者の人数で示した。
皮膚の乾燥度の判定基準
− :正常
± :軽微乾燥、落屑なし
+ :乾燥、落屑軽度
++ :乾燥、落屑中等度
+++:乾燥、落屑顕著
(4)官能試験
被験者20名が試料を10日間連用した後の試料の特性を評価した。評価は、平滑性、美白効果、弾力性のアンケート項目に対し、「美白効果が感じられた」、「皮膚が滑らかになった」、「皮膚に張りが生じた」と回答した人数で示した。
実施例1〜4,比較例1〜4
コウボク抽出物とジオスコリア・コンポジータ抽出物とを表1及び表2の組成において配合し、下記の調製方法に基いてスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表3に示した。
組成
Figure 2006328048
Figure 2006328048
結果
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分を70℃にて均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(B)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度50℃まで冷却して(C)を加え、更に攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
特性
本発明の実施例1〜4のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。一方、比較例1〜4のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
実施例5〜8,比較例5〜8
コウボク抽出物とN−メチル−L−セリンとを表4及び表5の組成において配合し、下記の調製方法に基いてスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表6に示した。
組成
Figure 2006328048
Figure 2006328048
結果
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分を70℃にて均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(B)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度50℃まで冷却して(C)を加え、更に攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
特性
本発明の実施例5〜8のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。一方、比較例5〜8のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
実施例9〜12,比較例9〜12
コウボク抽出物とビフェニル化合物を表7及び表8の組成において配合し、下記の調製方法に基いてスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表9に示した。尚、上記一般式(1)で示されるビフェニル化合物を「ビフェニル化合物1」と、上記一般式(2)で示されるビフェニル化合物を「ビフェニル化合物2」と記載する。
組成
Figure 2006328048
Figure 2006328048
結果
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分を70℃にて均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(B)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度50℃まで冷却して(C)を加え、更に攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
特性
本発明の実施例9〜12のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。一方、比較例9〜12のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
実施例13〜15,比較例13〜16
コウボク抽出物と特定の配糖体とを表10及び表11の組成において配合し、下記の調製方法に基いてスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表12に示した。
組成
Figure 2006328048
Figure 2006328048
結果
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分を70℃にて均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(B)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度50℃まで冷却して(C)を加え、更に攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
特性
本発明の実施例13〜15のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。一方、比較例13〜16のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
実施例16〜19,比較例17〜20
コウボク抽出物と火棘抽出物とを表13及び表14の組成において配合し、下記の調製方法に基いてスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表15に示した。
組成
Figure 2006328048
Figure 2006328048
結果
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分を70℃にて均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(B)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度50℃まで冷却して(C)を加え、更に攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
特性
本発明の実施例16〜19のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。一方、比較例17〜20のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
実施例20[スキンローション]
表16の組成により本発明のスキンローションを下記の製法によって調製した。
組成
Figure 2006328048
調製方法
(A)及び(B)の各成分をそれぞれ混合溶解し、(B)を(A)に加えて混合攪拌した後、(C)を加えて混合攪拌して調製した。
特性
この実施例20のスキンローションは、前記諸試験において良好な結果を示した。
尚、上記実施例中で用いられた香料は、下記香料処方のものである。
Figure 2006328048

Claims (5)

  1. コウボク抽出物と、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
  2. コウボク抽出物と、N−メチル−L−セリンとを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
  3. コウボク抽出物と、下記一般式(1)及び(2)で表されるビフェニル化合物から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
    Figure 2006328048
    Figure 2006328048
  4. コウボク抽出物と、下記一般式(3)
    Figure 2006328048
    (但し、式中Rは単糖類、二糖類から選ばれる糖の残基である。)で表される配糖体とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
  5. コウボク抽出物と、バラ科ピラカンタ属(Rosaceae Pyrac
    antha)の1種である中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)の果実の溶媒抽出物とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
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