JP2006307646A - 密閉形スクロール圧縮機 - Google Patents

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信雄 阿部
Takeo Minemura
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Abstract

【課題】組立性の向上と小形化を図ることのできる密閉形スクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】蓋チャンバ21には複数本の導電ピン22fを有するハーメチックターミナル22が取り付けられており、他方、前記電動機10の複数本のリード線23にそれぞれ取り付けられた端子24を収納した端子カバー25が、圧縮機本体の一部に前記蓋チャンバのハーメチックターミナルと対向して取り付けられており、端子の各々には、対応する前記ハーメチックターミナルの導電ピンが圧入される圧入口が設けられており、端子カバーには、前記圧入口に整列して設けられ、圧入口から上方に延び端子カバーの上面で開口するピン挿入穴が形成され、これに対向したハーメチックターミナルの導電ピンは、端子カバーのピン挿入穴に案内されて電動機のリード線の端子の圧入口に圧入されて、該端子と確実に接続され、電動機とハーメチックターミナルを電気的に連繋した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮機高さ方向の超小形化を目指す全密閉形スクロール圧縮機(以下、スクロール圧縮機または単に圧縮機と称する)に関する。
スクロール圧縮機は、特許第3152472号の図1に見るように、主としてクランク軸によって連結される電動機と圧縮機構部とからなる圧縮機本体が密閉容器内に、圧縮機構部を上部に電動機部を下部に図のように収納されて構成されている。この圧縮機の電気的連繋は、密閉容器の下部に配置された電動機から伸びたリード線を、圧縮機構部の一部に形成した切欠き部(図示なし)を通し、蓋チャンバに設けたハーメチックターミナルにその端子を個々に圧入し接続している。
圧縮機構部は固定スクロールと電動機によって旋回運動される旋回スクロールからなっている。この固定スクロールと旋回スクロールは、互いに噛み合うようにした渦巻状のラップが設けられており、これらラップによって圧縮室が形成され、旋回スクロールが旋回するとこの圧縮室の容積が次第に縮小し、外部からこの圧縮室に供給された冷媒ガスが圧縮される。
以下、従来圧縮機の構成と、電動機と蓋チャンバの結線方法に係る従来技術について詳細に説明する。
図8は、特許第3152472号公報の図1を例にとって、同図の電動機のリード線のスナップ形の端子と旗形の導電ピン(比較的に電気容量の大きい圧縮機に用いられる)の接続の形態を、複数の端子を一括して端子カバーに収納し、導電ピンと連繋する形態に簡略化して示す縦断面図であって、1は密閉容器、1aはケース、1bは蓋チャンバ、1cは底チャンバ、1dはハーメチックターミナル、1eは吸入ツギパイプ、1fは導電ピン、1gは絶縁材、2は圧縮機構部、3は固定スクロール、3aは端板、3bはラップ、3cは切欠き、4は旋回スクロール、4aは端板、4bはラップ、4cはボス部、5は圧縮室、6はクランク軸、6aは偏心部、6bは給油穴、6cは横穴、7はフレーム、7aは切欠き部、8は主軸受、9は排出口、10は電動機、11は固定子、11aはエンドコイル、11bはリード線、11cは端子、11dは端子カバー、12は回転子、13は冷凍機油、14は吸入パイプ、15は吐出パイプ、16は上部密閉空間である。
同図において、密閉容器1はケース1aとその上部に蓋チャンバ1bが下部には底チャンバ1cが溶接されて形成され、この密閉容器1内の上部に圧縮機本体を構成する圧縮機構部2が、下部に電動機部10がクランク軸6で連結され配置されている。
圧縮機構部2は、端板3a上に渦巻状のラップ3bが直立した固定スクロール3と、端板4a上に渦巻状のラップ4bが直立した旋回スクロール4からなり、これらラップ3b、4bは内側に向けて噛み合わされて、固定スクロール3がフレーム7に締め付けられて圧縮室5が形成されている。
かかる圧縮機構部2は、フレーム7と密閉容器1を点付け溶接(図示せず)することによって固定されている。このフレーム7の主軸受8でクランク軸6が支持されている。
このクランク軸6の主軸受8よりも下部に電動機10の回転子12が圧入され、この回転子12に対向して固定子11が密閉容器1に取り付けられている。
クランク軸6の上端部には偏心部6aが形成され、この偏心部6aが旋回スクロール4の端板4aの下面中央部に設けられたボス部4cに摺動自在に嵌入している。また、クランク軸6の中心部には給油穴6bが下端から上端まで貫通しており、偏心部6aと主軸受8部分にこの給油穴6b或いは給油穴6bと連繋する横穴6cを通じて密閉容器1の下部に貯留する冷凍機油13が供給される。
電動機10の固定子11には、その上部のエンドコイル11aの一部にリード線11bが取り付けられ、このリード線11bはフレーム7の一部に設けた切欠き部7aと固定スクロール3の一部に設けた切欠き3cを通して上方に引き上げられ、リード線11bの先端に接続した端子11cが、図9に示すように、それを収納する電気的に絶縁性のある端子カバー11dを介して、蓋チャンバ1bに溶接された鉄板絞り形状のハーメチックターミナル1dに絶縁材1gによって支持された導電ピン1fに圧入し接続されている。
以上のような圧縮機の構成によって、ハーメチックターミナルの導電ピン1fの外側に電源が接続され(図示せず)て、電動機10によってクランク軸6が回転すると、旋回スクロール4のボス部4cに嵌合したクランク軸6の偏心部6aの偏心回転によって旋回スクロール4が旋回し、圧縮室5が吸入と圧縮運動を連続して行い、冷凍サイクルの蒸発器(図示せず)から連繋した吸入パイプ14から圧縮室5に導かれた冷媒ガスが、圧縮されて固定スクロール3に開口した排出口9から密閉容器1内に排出され、更に密閉容器1に取り付けられた吐出パイプ15から冷凍サイクルの凝縮器(図示せず)に供給される。
ここで、電動機10の固定子11のリード線11bの端子11cと、蓋チャンバ1bのハーメチックターミナル1dの従来公知圧縮機の接続方法の一例を図10で説明する。
密閉容器1内に圧縮機構部2を収納し固定した状態で、切欠き部7a、3cとケース1aの内壁間から引き出した電動機リード線11bの端子11cを、別置きした蓋チャンバ1bのハーメチックターミナル1dの導電ピン1fに、端子カバー11dを介して図のように圧入して連繋する。
更に、図11のように蓋チャンバ1bを反転し、電動機リード線11bを適宜曲折しながら、圧縮機構部2の固定スクロール3に予め圧入されている吸入パイプ14と、蓋チャンバ1bの一部に取り付けた吸入ツギパイプ1eを嵌合しながら、ケース1aと蓋チャンバ1bを図8のように嵌合し組み立てられ、ケース1aと蓋チャンバ1bは密封溶接され、また、吸入パイプ14と吸入ツギパイプ1eをロウ付けして圧縮機の組立が完成する。
しかし、以上述べた従来公知スクロール圧縮機の電動機リード線11bとハーメチックターミナル1dの組立は以下のような問題点を有している。
図10のように、ケース1aと蓋チャンバ1bを開放した状態で、電動機リード線11bと蓋チャンバ1bのハーメチックターミナル1dを接続する場合、その接続作業と、吸入パイプ14と吸入ツギパイプ1eの可能な余裕を持ったリード線11bの長さを必要とし、結果的に図11のように蓋チャンバ1bが図8の状態に圧入された後、溶接されて組立が完成した状態では、密閉容器1の上部内側と圧縮機構部2の間の密閉空間16に、リード線11bが必要以上に長く蛇行した状態で収納され、そのためにリード線11bは、吸入パイプ14や端子カバー11dなどの空間16に突出する部分と干渉しないように事前に予備的に複数箇所を成形するとともに、絶縁チューブなどで覆って電気的に絶縁性を確保する必要がある。また、厳しい成形と運転振動による折損に耐えうる可撓性に富む縒り線を電動機巻線のエナメル線(図示せず)とハンダ付け(図示せず)したりしている。
また、リード線11bの端子は、図9に示すように導電ピン1fと圧入する円筒状の圧入部を有するスナップ形状をしており、従ってこれを収納する端子カバー11dは厚く成形している。また、ハーメチックターミナル1dは絞り形状でその端部は、蓋チャンバ溶接後、その下面から突出した状態となっており、そのためリード線11bとこれらを収納する密閉容器上部の空間16を大きくして対応している。
以上の従来公知圧縮機のリード線の接続方法は、蓋チャンバと電動機のリード線の結線方法と、組立作業上必要であっても余分な長さを有するリード線を圧縮機上部の空間内に収納する作業が煩雑で信頼性に欠ける点があり、リード線の成形に複雑な曲折を必要とし、そのため可撓性に富む縒り線のリード線を電動機の巻線のエナメル線にハンダ付けし、更にリード線に絶縁チューブをかぶせる必要もあって、これらの作業費と材料費の高騰で圧縮機の原価高を招いている。
更に、使用するスナップ状の端子や端子カバーが高さ方向に寸法が大きく、また、前述のリード線を引き回す空間を大きく構成する必要があることから、圧縮機の高さ方向が大型化になり、エアコンなどのこれらの圧縮機を搭載する冷凍冷房製品の省スペース化に反する欠点を有していた。
特許第3152472号
本発明は、組立性の向上と原価低減、そして小形化を図ることのできる密閉形スクロール圧縮機を提供することをその課題とする。
上記本発明の課題は、下記(1)〜(5)のいずれかの構成の密閉形スクロール圧縮機により達成される。
(1) 円筒状ケースの両端に蓋チャンバと底チャンバが一体に溶接されて形成された密閉容器、
前記密閉容器内の下部に配置された電動機部、
および前記密閉容器内の上部に配置され、前記電動機部とクランク軸で連結された圧縮機構部を備えた密閉形スクロール圧縮機において、
前記蓋チャンバには複数本の導電ピンを有するハーメチックターミナルが取り付けられており、
他方、前記電動機の複数本のリード線にそれぞれ取り付けられた端子を収納した端子カバーが、前記圧縮機本体の一部に前記蓋チャンバのハーメチックターミナルと対向して取り付けられており、前記端子の各々には、対応する前記ハーメチックターミナルの導電ピンが圧入される圧入口が設けられており、前記端子カバーには、前記圧入口に整列して設けられ、該圧入口から上方に延び端子カバーの上面で開口するピン挿入穴が形成され、
その対向したハーメチックターミナルの導電ピンは、端子カバーの前記ピン挿入穴に案内されて電動機のリード線の端子の前記圧入口に圧入されて、該端子と確実に接続され、電動機とハーメチックターミナルを電気的に連繋したことを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。
(2) 前記ハーメチックターミナルは、外周側の板厚が薄く、中央部の板厚が厚い端子板を用いて構成され、この外周部には電気抵抗溶接で蓋チャンバに溶接するリング状の突起が形成され、中央部には複数の穴を開口して導電ピンを電気的に絶縁した状態で密封保持させて構成し、前記蓋チャンバには前記ハーメチックターミナルの中央部が挿入できる穴と、ハーメチックターミナルの薄板厚の外周部が当接する段付き当接平面部が形成され、その平面部と前記リング状突起を電気抵抗溶接で密封溶接して、前記ハーメチックターミナルを蓋チャンバーに密封溶接したことを特徴とする請求項1項記載の密閉形スクロール圧縮機。
(3)前記複数本のリード線の端子の各々は、バネ性を有する薄板により形成されており、その外側に巻線と連繋する接続部が、内側に傾斜状に延びる複数の爪が形成され、前記圧入口が前記複数の爪の先端で形成され、前記端子の爪と蓋チャンバのハーメチックターミナルの導電ピンを、爪の傾斜方向に圧入して接続したことを特徴とする、請求項1または2項に記載の密閉形スクロール圧縮機。
(4) 前記複数本のリード線の端子を内部に収納した状態で、圧縮機本体の一部に取り付けられた端子カバーが、端子への導電ピンの接続前において、所定の範囲で圧縮機本体上を水平方向に移動できるようになっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の密閉形スクロール圧縮機。
(5) 前記ピン挿入穴は、その径が上部から下部に向かって徐々に小さくされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の密閉形スクロール圧縮機。
本発明の密閉形スクロール圧縮機においては、上記したような構成であるので、電動機のリード線を、その巻線のエナメル線を直接引き出して用い、リード線端子はワッシャ状に薄く形成して前記エナメル線と接続し、その端子を収納する端子カバーも相対的に薄くして、圧縮機の内部の空間を通過させるようにエナメル線を最小限に成形して圧縮機構部に取り付けることができる。
蓋チャンバのハーメチックターミナルの端子板は薄い平板で形成されるので、この部分でも装置の小型化を図ることができる。
更に、蓋チャンバに溶接したハーメチックターミナルの導電ピンと、圧縮機構部に取り付けられた前記の端子カバーに収納されている端子は、ケースに蓋チャンバが嵌合される作業と同時に圧入されるので、従来公知圧縮機より組立性が格段に向上する。
以下、本発明の実施の形態による密閉形スクロール圧縮機を、図1から図7を参照しつつ説明する。
図1の(A)は、本発明の実施の形態による密閉形スクロール圧縮機の構造の一例を示す縦断面図であり、(B)は図1(A)のB部分の拡大断面図であって、符号21は蓋チャンバ、21aは穴、21bは段付き当接平面部、21cは端面、22はハーメチックターミナル、22aは端子板、22bは外周部、22cは中央部、22dはリング状の突起(図2参照)、22eは穴、22fは導電ピン、22gは絶縁材、23はリード線、24は端子、24aは円環部、24bは接続部(図5参照)、24cは爪、25は端子カバー、25aは挿入穴、25bはフランジ部、25cは取付け穴、26は端子カバー取付けねじである。
前述の図8に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明は省略する。
この実施の形態の圧縮機本体は従来圧縮機と同様に、基本的に圧縮機構部2を上部に、電動機部10を下部に収納して、その両者がクランク軸6によって連結されて配置されている。また、密閉容器1は、ケースIaに底チャンバ1cと蓋チャンバ21が円周溶接されて形成されている。
即ち、図1において蓋チャンバ21には、従来と同様に吸入ツギパイプ1eが取り付けられ、また、本実施の形態において特徴を有するハーメチックターミナル22が取り付けられている。このハーメチックターミナル22は、端子板22aが図2に示すように全体的に扁平な(厚みがほぼ蓋チャンバ21と同様か、それ以下である)円盤状をなしており、外周部22bが縁状に薄く、中央部22cが段付状に厚く形成され、外周部22bにはリング状の突起22dが形成され、厚肉の中央部22cに開口された穴22eには導電ピン22fが、ガラスなどの絶縁材22gで密封支持されている。上記端子板22aは、上記のように必ずしも円盤状でなくともよく、例えば矩形板状のものであってもよい。
図3は蓋チャンバ21の、前記のハーメチックターミナル22が溶接される部分の形状の一例を説明するもので、蓋チャンバ21にはハーメチックターミナル22の厚肉の中央部22cが挿入できる穴21aと、その周りに形成され、前記ハーメチックターミナル22の端子板22aの外径が収納できる段付き当接平面部21bが形成されている。
尚、本発明では薄肉の段付状の外周部22bを持ったハーメチックターミナル22と、段付き当接平面部21bを形成した蓋チャンバ21で説明しているが、ハーメチックターミナル22を図3と逆に蓋チャンバ21の上側から溶接する場合(図示せず)などにおいては、夫々の部材を平板状にして、いずれかの部材にリング状の突起を設けてプロジェクション溶接しても差し支えない。
図4は、以上図2と図3で述べたハーメチックターミナル22を蓋チャンバ21にプロジェクション溶接した状態を示すもので、突起22cと蓋チャンバ21の段付き当接平面部22bの一部が溶融し密封状に取り付けられている。
このとき、ハーメチックターミナル22の外周部22bの外径と、蓋チャンバ21の段付き当接平面部21bの内径との間、およびハーメチックターミナル22の厚肉の中央部22cの外径と、蓋チャンバ21の穴21aの内径との間に隙間を設け、ハーメチックターミナル22のリング状の突起22dと、それが当接する段付部21bに溶接電流が集中して、蓋チャンバ21とハーメチックターミナル22の溶接が確実になるようにする。
図5は、本実施の形態に係る端子24と、この端子24とリード線23の接続状態の一例を説明するものである。端子24は導電性に優れてバネ性(弾力性)を有する薄板材を用いて製作し、円環部24aの内側には、導電ピン22fが圧入される圧入口を形成する複数の爪24cが設けられており、円環部24aの外側にはリード線23を接続する接続部24bを有している。
円環部24a内に形成する爪24cはA−A断面に示すように、白抜き矢印で示す導電ピン22fの圧入方向に順じて傾斜状に形成されている。上記複数の爪24cの先端によって形成され上記圧入口は、導電ピン22fが圧入される前は、該導電ピンの径より小さくされており、これにより導電ピンが圧入された後は、上記爪が元の状態に戻ろうとするので、これらの爪により、導電ピンが端子24にしっかりと接合された状態となる。
また、端子24の接続部24bには、電動機の巻線を延長した電動機のリード線23(エナメル線)が、エナメル被覆部を適宜長さ剥離して図5のように接続部24bに挿入し、接続部24bを加締めることにより取り付けられている。
図6は、図5で説明した端子24とこれを収納する端子カバー25の組合せの一例を示すもので、図6では3本のリード線の端子24が電気的に絶縁性を有する耐熱性樹脂などで成形された端子カバー25内に配置されている。
尚、端子カバー25は、図に示すようにインジェクション成形などで一体化されている場合や、上下に分割して溝を形成し端子24とリード線23部分を収納して組み立てる複合形状のものであっても差し支えない。
この端子カバー25の上面には、ハーメチックターミナル22の導電ピン22gの挿入穴25aが開口しており、また、フランジ25bにはこの端子カバー25の圧縮機構部2への取付け穴25cが設けられている。
図7は、以上述べた端子カバー25を圧縮機構部2に取り付けた状態の一例を示すものである。
即ち、圧縮機構部2を構成する固定スクロール3の上面、即ち図1の蓋チャンバ21に溶接したハーメチックターミナル22の端子板22aと、圧縮機本体に取り付けた端子カバー25が、上下にしかも平行に対向する状態となるようにねじ26を持って取り付ける。
このとき、端子カバー25のフランジ部25bと取付けねじ26の座面間には、適宜な隙間か或いは摺動性を付加する構造とし、端子カバー25が水平方向にある範囲自由に動くようにして置くようにする。
電動機のリード線23は、巻線のエナメル線を使用することから可撓性に劣る(硬いため)ため、複雑な折曲げを付すことは出来ない。
しかし、図7のように、電動機10のエンドコイル11aから、フレーム7の切欠き7aと固定スクロール3の切欠き3cを通して上方にエナメル線を引き上げるとともに、リード線23を密閉容器1或いは圧縮機本体2間の隙間で、絶縁距離を確保するように適宜箇所で折り曲げて、最短距離で圧縮機構部2(図7では固定スクロール3の上面)の一部に端子カバー25を取り付けて固定できることから、電気的に安全に組立することも可能である。
尚、リード線23を通す隙間や空間が小さく電気的に絶縁性に懸念がある場合は、従来技術と同様に絶縁チューブ(図示せず)をリード線にかぶせるなどの処置をとれば良い。
その後、図1に示すように、蓋チャンバ21をケース1aの上方から、蓋チャンバ21の吸入ツギパイプ1eと、圧縮機構部2へ予め圧入してある吸入パイプ14を嵌合しながら、ケース1aに蓋チャンバ21を挿入し、その過程において図1のB断面図に示すように、端子カバー25を介して端子24の爪24cとハーメチックターミナル22の導電ピン22fが圧入される。
ここで、端子カバー25の導電ピン22fの挿入穴25aを、図1の(B)断面図のように上方から下方に向けて徐々に径が小さくなるように(円錐状に)形成したことと、前述したように端子カバー25を水平方向に移動可能に取り付けていることから、導電ピン22fの多少の位置ずれがあっても導電ピン22fが端子カバー25の円錐状の挿入穴25aの範囲内にあれば、端子24と導電ピン22fの確実な圧入は可能である。
また、端子24の爪24cと導電ピン22fの高さ方向の圧入寸法は、蓋チャンバ21の端面21cと固定スクロール3のフランジ部上面3dを当接させることで適正な圧入寸法に管理が可能である。
以上述べたように、本発明の密閉形スクロール圧縮機では、蓋チャンバに溶接するハーメチックターミナル22を平らな円盤状に形成し、電動機のリード線23には電動機の巻線であるエナメル線を直接用いて、このリード線23には導電性とバネ性を有する材料で成形した平板なワッシャ状の端子24を直接加締めによって接続し、端子カバー25に収納している。
その結果、ハーメチックターミナル22と端子カバー25の厚さは、従来公知技術の鋼板から絞り成形したハーメチックターミナルと、円筒部をハーメチックターミナルの導電ピンと接合するスナップ状の端子を収納していた端子カバーに比較し、格段に薄くすることが可能になり、圧縮機構部と密閉容器で構成する上部の密閉空間16の高さ寸法が縮小され、密閉形スクロール圧縮機の高さを小さく出来る。
そして本発明では、リード線23を蓋チャンバ21とケース1aの嵌合前にモータ側から引き出して圧縮機構部に、端子カバー25とともに取付けできることから、リード線23には最小の曲折成形を加えることで圧縮機内の空間に最短距離で配線できるとともに、これらの作業終了後に蓋チャンバ21をケース1aに嵌合する際、前記のように、圧縮機構部2に取り付けた端子カバー25に収納された端子24に、蓋チャンバのハーメチックターミナル22の導電ピン22fを圧入することが出来ることから、従来公知技術のケースと別置きにして蓋チャンバと端子を接合する方法で必要とした長いリード線が不要で、また、複雑な曲折作業が伴うために可撓性に優れた縒り線をリード線として別個に用いる必要も無く、更に、目視不可能な密閉状態でケースと蓋チャンバの嵌合とリード線の配線を同時に行う従来の信頼性の低い組立方法が改善されることから、絶縁チューブの追加も省略できる可能性があり、電動機を構成する材料費のコスト低減と圧縮機組立工数の削減が図られ、しかも端子カバーを水平方向に移動可能な構造を採用するなど、本発明は、組立作業性に裕度と電気的信頼性の高い技術と言える。
以上のように、本発明は従来公知技術ではなしえなかった、省スペース化と低原価と高信頼性の圧縮機の提供が出来る。
尚、本発明は密閉容器内上部に圧縮機構部を配置した密閉形スクロール圧縮機を例にとって説明してきたが、電動機部が上部に配置された密閉形ロータリ式圧縮機でも端子を電動機の固定子のコア上面などに取り付ける(図示せず)ことによっても本発明と同様の改善効果が期待できる。
(A)は、本発明の実施の形態に係る密閉形スクロール圧縮機の組立構造の一例を示す縦断面図、(B)は上記(A)のB部分の拡大断面図。 本発明の実施の形態に係るハーメチックターミナルの形状の一例を示す縦断面図。 本発明の実施の形態に係る蓋チャンバのハーメチックターミナル溶接部分の形状の一例を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る蓋チャンバとハーメチックターミナルの溶接状態の一例を示す縦断面図。 本発明の実施の形態に係る端子形状の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態に係る端子と端子カバーの一例を示す斜視図。 本発明に実施の形態に係る電動機のリード線と端子カバーと圧縮機構部の組み立て状態の一例を示す縦断面図。 従来公知密閉形スクロール圧縮機の組立構造の一例を示す縦断面図。 従来公知密閉形スクロール圧縮機のハーメチックターミナルと電動機端子の接合方法の一例を示す縦断面図。 リード線結線方法の一例を示す縦断面図。 従来公知密閉形スクロール圧縮機のケースと蓋チャンバの組立方法の一例を示す縦断面図。
符号の説明
1 密閉容器
1a ケース
1b 段付部
1c 底チャンバ
2 圧縮機機構部
3 固定スクロール
3a 端板
3b ラップ
3c 切欠き
3d フランジ部上面
4 旋回スクロール
4a 端板
4b ラップ
4c ボス部
5 圧縮室
6 クランク軸
6a 偏心部
6b 油穴
6c 横穴
7 フレーム
7a 切欠き
8 主軸受
9 排出口
10 電動機
11 固定子
11a エンドコイル
11b リード線
11c 端子
11d 端子カバー
12 回転子
13 冷凍機油
14 吸入パイプ
15 吐出パイプ
16 密閉空間
21 蓋チャンバ
21a 穴
21b 段付部
21c 端面
22 ハーメチックターミナル
22a 端子板
22b 外周部
22c 中央部
22d 突起
22e 穴
22f 導電ピン
22g 絶縁材
23 リード線
24 端子
24a 円環部
24b 接続部
24c 爪
25 端子カバー
25a 挿入穴
25b フランジ部
25c 取付け穴
26 端子カバー取付けねじ

Claims (5)

  1. 円筒状ケースの両端に蓋チャンバと底チャンバが一体に溶接されて形成された密閉容器、
    前記密閉容器内の下部に配置された電動機部、
    および前記密閉容器内の上部に配置され、前記電動機部とクランク軸で連結された圧縮機構部を備えた密閉形スクロール圧縮機において、
    前記蓋チャンバには複数本の導電ピンを有するハーメチックターミナルが取り付けられており、
    他方、前記電動機の複数本のリード線にそれぞれ取り付けられた端子を収納した端子カバーが、前記圧縮機本体の一部に前記蓋チャンバのハーメチックターミナルと対向して取り付けられており、前記端子の各々には、対応する前記ハーメチックターミナルの導電ピンが圧入される圧入口が設けられており、前記端子カバーには、前記圧入口に整列して設けられ、該圧入口から上方に延び端子カバーの上面で開口するピン挿入穴が形成され、
    その対向したハーメチックターミナルの導電ピンは、端子カバーの前記ピン挿入穴に案内されて電動機のリード線の端子の前記圧入口に圧入されて、該端子と確実に接続され、電動機とハーメチックターミナルを電気的に連繋したことを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。
  2. 前記ハーメチックターミナルは、外周側の板厚が薄く、中央部の板厚が厚い端子板を用いて構成され、この外周部には電気抵抗溶接で蓋チャンバに溶接するリング状の突起が形成され、中央部には複数の穴を開口して導電ピンを電気的に絶縁した状態で密封保持させて構成し、前記蓋チャンバには前記ハーメチックターミナルの中央部が挿入できる穴と、ハーメチックターミナルの薄板厚の外周部が当接する段付き当接平面部が形成され、その平面部と前記リング状突起を電気抵抗溶接で密封溶接して、前記ハーメチックターミナルを蓋チャンバーに密封溶接したことを特徴とする請求項1項記載の密閉形スクロール圧縮機。
  3. 前記複数本のリード線の端子の各々は、バネ性を有する薄板により形成されており、その外側に巻線と連繋する接続部が、内側に傾斜状に延びる複数の爪が形成され、前記圧入口が前記複数の爪の先端で形成され、前記端子の爪と蓋チャンバのハーメチックターミナルの導電ピンを、爪の傾斜方向に圧入して接続したことを特徴とする、請求項1または2項に記載の密閉形スクロール圧縮機。
  4. 前記複数本のリード線の端子を内部に収納した状態で、圧縮機本体の一部に取り付けられた端子カバーが、端子への導電ピンの接続前において、所定の範囲で圧縮機本体上を水平方向に移動できるようになっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の密閉形スクロール圧縮機。
  5. 前記ピン挿入穴は、その径が上部から下部に向かって徐々に小さくされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の密閉形スクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011241780A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電動圧縮機およびその組立方法
JP2015223018A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 シャープ株式会社 過電流検出回路、空気調和機、サーミスタの取り付け構造、及び電気機器

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