JP2006307151A - 紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線UV−A領域(320〜400nm)、特にその長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れ、長波長の紫外線による内容物の劣化(酸化、変質、分解等)を抑止する効果にも優れる紫外線硬化型の紫外線遮蔽性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】重合性不飽和結合を有する化合物(A成分)、光重合開始剤(B成分)及び紫外線吸収性物質(C成分)を必須成分とし、前記B成分として、アシルフォスフィンオキサイド系化合物(B−1成分)を含有するとともに、前記C成分として、350〜400nmの波長領域に最大吸収波長(λmax)を有する紫外線吸収性物質(C−1成分)を含有する紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線の照射により硬化する性質と、紫外線に対する遮蔽性とを併有する紫外線硬化型の紫外線遮蔽性樹脂組成物に関するものである。
紫外線は赤外光や可視光と比較してエネルギーが高いため、物質を分解し、生体細胞を破壊する等、強力な化学作用を有している。特に、有機物は紫外領域に吸収を有するものが多く、紫外線による化学作用を受け易いといえる。従って、紫外線の強力な化学作用から有機物等の物質を保護するため、紫外線遮蔽性を有する樹脂組成物が用いられている(以下、「紫外線遮蔽性樹脂組成物」と称する場合がある)。
例えば、塩化ビニリデンポリマーと特定構造のベンゾフェノン系紫外線吸収剤とを含む被覆層が形成された紫外線遮断性フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この被覆層のような紫外線遮蔽性樹脂組成物は、内容物の酸化や変質を抑制し、或いは有機物の分解による劣化(変色、退色、脆化等)を抑制する効果があり、食品包装用材料、建築材料、写真用材料等の紫外線の暴露を避けられない分野において広く用いられている。
従来、紫外線遮蔽性樹脂組成物としては、樹脂成分(単量体や重合体)及び紫外線吸収剤が有機溶剤に溶解された、いわゆる溶剤型の樹脂組成物が主流であった。この溶剤型樹脂組成物は、その組成物を溶液状態で塗工した後に溶剤分を揮発させ、樹脂成分に由来する重合体からなる被膜を形成させるタイプの樹脂組成物である。
しかしながら、このような溶剤型樹脂組成物は、紫外線吸収剤との混和が容易である等の利点を有してはいるものの、その使用に際し、VOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機物質)が発生するという問題があった。特に近年、環境問題・安全性に対する関心が高まりつつあり、有機溶剤を含まない非溶剤型の樹脂組成物が望まれている。
非溶剤型の紫外線遮蔽性樹脂組成物としては、紫外線の照射により硬化して被膜を形成するタイプの樹脂組成物、いわゆる紫外線硬化型の樹脂組成物が提案されている。例えば、紫外線遮断剤、UV硬化性成分及び光開始剤を含むUV遮断インクが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−42639号公報 特表2004−534899号公報
特許文献2に記載のUV遮断インクは、必ずしも有機溶剤を含ませる必要がなく、VOCが発生しないことに加えて、被膜の形成に際して加熱を必要とせず、紫外線照射とほぼ同時に被膜を形成させることができ、樹脂組成物の製造に際して養生期間を必要としないといった、溶剤型の樹脂組成物にはない優れた特性を有している。
しかしながら、特許文献2に記載のUV遮断インクは、紫外線遮蔽性樹脂組成物として見た場合に、300〜400nmの波長領域における紫外線遮断率が90%、300〜385nmの波長領域における紫外線遮断率が97%程度であり、紫外線UV−A領域(320〜400nm)のうち長波長領域(380〜400nm)においての遮断率の面で、未だ十分に満足できるものではなく、長波長の紫外線による内容物の劣化(酸化、変質、分解等)に対する抑止効果が十分ではないという課題が残されており、なお改善の余地を残すものであった。
このように、現在のところ、紫外線UV−A領域(320〜400nm)のうち長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れた非溶剤型の紫外線遮蔽性樹脂組成物は未だ開示されておらず、そのような組成物の創出が産業界から切望されている。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、紫外線UV−A領域(320〜400nm)、特にその長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れる紫外線硬化型の紫外線遮蔽性樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、上述のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、光重合開始剤として、アシルフォスフィンオキサイド系化合物を用いるとともに、紫外線吸収性物質として、350〜400nmの波長領域に最大吸収波長を有する物質を用いることによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の組成物が提供される。
[1] 重合性不飽和結合を有する化合物(A成分)、光重合開始剤(B成分)及び紫外線吸収性物質(C成分)を必須成分とし、前記B成分として、アシルフォスフィンオキサイド系化合物(B−1成分)を含有するとともに、前記C成分として、350〜400nmの波長領域に最大吸収波長(λmax)を有する紫外線吸収性物質(C−1成分)を含有する紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物。
[2] 前記C−1成分として、350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾトリアゾール系化合物(C−1a成分)及び350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾフェノン系化合物(C−1b成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有する前記[1]に記載の組成物。
[3] 前記C−1成分として、350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾオキサゾール系化合物(C−1c成分)及び350〜400nmの波長領域にλmaxを有するスチルベン系化合物(C−1d成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有する前記[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 前記B成分として、前記B−1成分に加えて、チオキサントン系化合物(B−2成分)を含有する前記[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
本発明の組成物は、紫外線UV−A領域(320〜400nm)、特にその長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れる。従って、長波長の紫外線による内容物の劣化(酸化、変質、分解等)を抑止する効果に優れる。
以下、本発明の組成物を実施するための最良の形態について具体的に説明する。但し、本発明は、その発明特定事項を備える全ての実施形態を包含するものであり、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明の組成物の構成:
本発明の組成物は、重合性不飽和結合を有する化合物(A成分)、光重合開始剤(B成分)及び紫外線吸収性物質(C成分)を必須成分として含有する組成物である。以下、各成分毎に説明する。
[1−A]重合性不飽和結合を有する化合物(A成分):
本発明の組成物は、重合性不飽和結合を有する化合物(A成分)を必須成分として含有する。A成分は紫外線の照射を契機として光重合開始剤(B成分)の作用によって重合反応が惹起され、A成分に由来する重合体や架橋物を形成する。このような性質により、溶剤分の揮発という工程を経なくても、硬化された被膜を形成させることができる。
「重合性不飽和結合」とは、重合性を有する不飽和結合、即ち、ビニル基等の重合性二重結合、アセチレン基等の重合性三重結合等を意味する。これらの不飽和結合は重合性を有する限り、その構造は特に限定されるものではない。例えば、シクロヘキセニル基のように、環状構造の一部を構成しているものであってもよい。
このようにA成分は重合性不飽和結合を有する化合物であればその種類に特に制限はない。従って、樹脂組成物としての要求性能(粘着力、透明性、色等)に応じて適宜選択すればよい。
但し、本発明の組成物は紫外線硬化型の組成物であるため、紫外線重合に用いられる単量体を用いることが好ましい。例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;等を挙げることができる。
A成分は、紫外線硬化させた後、例えば、接着剤、粘着剤、ハードコート剤等としての使用を可能とするために、前記(メタ)アクリル系単量体の中でも、2−メトキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート及びイソボルニルアクリレートの群から選択される少なくとも1種の単量体を含有するものであることが好ましく、粘着剤ないし接着剤として使用する場合には、2−メトキシエチルアクリレートやブチルアクリレート、ハードコート剤として使用する場合にはイソボルニルアクリレートを含有するものであることが好ましい。
A成分として、2−メトキシエチルアクリレートを含有するものは粘着性又は接着性に優れるため好ましく、4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有するものは塗膜強度を向上させるという効果を有するため好ましく、イソボルニルアクリレートを含有するものは塗膜硬度を向上させるという効果を有するため好ましい。
なお、「重合性不飽和結合を有する化合物」とは、前記重合性不飽和結合を有する物質を広く包含する概念である。即ち、重合性不飽和結合を有する限り、その化学的構造は特に限定されず、前記のような単量体であってもよいし重合体であってもよい。この「重合体」には、いわゆるポリマー(重量平均分子量が概ね5万以上)のみならず、いわゆるオリゴマー(重量平均分子量が500〜5万程度)も含まれる。
このような重合体としては、例えば、基本骨格となる任意の重合体に、重合性不飽和結合を有する単量体が結合されたオリゴマーないしポリマー等を挙げることができる。具体的には、基本骨格となるポリエステル、エポキシ樹脂、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂等の重合体に(メタ)アクリル酸エステル類等の重合性不飽和結合を有する単量体が結合されたウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等を挙げることができる。
これらの重合体は、イソシアネート基やエポキシ基等の反応性官能基を修飾したポリエステル、エポキシ樹脂、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂等の重合体と、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類等とを反応させる等の方法により得ることができる。また、市販品の中から、所望の構造のものを適宜選択して使用してもよい。
ウレタンアクリレートとしては、例えば、ライトタックPSA805(商品名、共栄社化学社製、基本骨格:ポリエステル)、NKオリゴUA−340P(商品名、新中村化学工業社製、基本骨格:ポリプロピレングリコール)、エベクリル270(商品名、ダイセル・ユーシービー社製、基本骨格:脂肪族エステル)、CN−965(商品名、日本化薬社製、基本骨格:脂肪族エステル)等が市販されている。エポキシアクリレートとしては、リポキシVR−77(商品名、昭和高分子社製、基本骨格:エポキシ樹脂)等が市販されている。その他、ビスコート#300(商品名、大阪有機化学工業社製、基本骨格:ペンタエリスリトール)等が市販されている。
A成分としては、前記の単量体及び重合体の1種のみを含有するものであってもよいし、2種以上を含有するものであってもよい。但し、接着剤、粘着剤、ハードコート剤等とした際にその塗膜の物性を精密に調整することが容易であるという理由から、前記の単量体及び前記のオリゴマーないしポリマーを少なくとも1種ずつ含有するものであることが好ましい。この場合、A成分(即ち、単量体とオリゴマーないしポリマー)の総量を100質量%とした場合に、オリゴマーないしポリマーの含有率が1〜80質量%の範囲内であることが好ましく、2.5〜50質量%の範囲内であることが更に好ましく、5〜20質量%の範囲内であることが特に好ましい。オリゴマーないしポリマーの含有率が1質量%未満であると、柔軟性が低下する傾向があるため好ましくない。一方、80質量%を超えると、塗工液の粘性が上昇し、塗工性が低下する傾向があるため好ましくない。
[1−B]光重合開始剤(B成分):
本発明の組成物は、光重合開始剤(B成分)を必須成分として含有する。光重合開始剤とは、重合系に添加しておくと、光照射によって重合反応を惹起する作用を有する添加剤を意味する。即ち、B成分は紫外線の照射を契機としてA成分の重合反応を惹起し、A成分に由来する重合体や架橋物の形成に寄与する。このような性質により、溶剤分の揮発という工程を経なくても、硬化された被膜を形成させることができる。
本発明の組成物は、B成分としてアシルフォスフィンオキサイド系化合物(B−1成分)を含有することが必要である。これは、本発明の組成物が必須成分として紫外線吸収剤(C成分)を含有しており、C成分の吸収波長とは異なる波長領域の紫外線によってA成分の重合反応を惹起する光重合開始剤を用いる必要があるからである。一般に、紫外線吸収剤の吸収波長は250〜380nm程度の領域であるとされている。従って、波長380nm以上の紫外線の照射によって重合反応を惹起するアシルフォスフィンオキサイド系化合物を好適に用いることができる。
なお、波長380nm以上の紫外線の照射によって重合反応を惹起する光重合開始剤としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:イルガキュア369、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のα−アミノアルキルフェノン系化合物等も存在する。しかしながら、B成分としてB−1成分以外の光重合開始剤のみを用いた場合には、紫外線硬化性が低下するため、本発明の組成物の有する効果を享受することができない。即ち、本発明の組成物は、単に、波長380nm以上の紫外線の照射によって重合反応を惹起する光重合開始剤を構成成分としたのではなく、その中からB−1成分のみが所望の効果を発揮することを見出し、これを必須成分とした点が特徴的な構成である。
「アシルフォスフィンオキサイド系化合物」とは、アシルフォスフィンオキサイド構造(下記式(1)を参照)を有する化合物である。即ち、その構造の一部に、下記式(1)に示されるアシルフォスフィンオキサイド構造を有する限り、他の部分の構造に拘らず、本発明にいう「アシルフォスフィンオキサイド系化合物」に含まれる。従って、そのような各種物質の中から、樹脂組成物としての要求性能(紫外線硬化性、色等)に応じて、最適な物質を適宜選択しB−1成分として使用すればよい。
Figure 2006307151
(但し、式中のRは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
本発明の組成物は、B−1成分として、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(商品名:CGL403、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド(商品名:ルシリンTPO、BASF社製)等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物を含有するものが好ましい。中でも、硬化性に優れ、塗膜の色調変化が殆どないという理由から、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイドを含有するものが更に好ましい。
なお、「アシルフォスフィンオキサイド系化合物」には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドのような低分子化合物の他、高分子化合物も含まれる。即ち、高分子化合物中にアシルフォスフィンオキサイド構造が導入された高分子光重合開始剤もB−1成分として使用することができる。この高分子光重合開始剤には、いわゆるポリマー(重量平均分子量が概ね5万以上)のみならず、いわゆるオリゴマー(重量平均分子量が500〜5万程度)も含まれる。このような高分子光重合開始剤は、少なくともアシルフォスフィンオキサイド構造を有していることが必要であるが、これに加えて他の光重合開始剤の構造を有するものであってもよい。例えば、アシルフォスフィンオキサイド構造に加えて、ベンゾイン構造、ヒドロキシアセトフェノン構造、アミノアセトフェノン構造又はベンゾフェノン構造といった、他の光重合開始剤の構造を有するものを挙げることができる。
また、「アシルフォスフィンオキサイド系化合物」は、アシルフォスフィンオキサイド構造に加えて、重合性不飽和結合を有する化合物であってもよい。即ち、アシルフォスフィンオキサイド構造を反応性官能基として有する反応性単量体もB−1成分として使用することができる。「重合性不飽和結合」としては、A成分の項で例示したものと同様な結合を挙げることができる。そして、反応性単量体の分子中に他の光重合開始剤の構造を有していてもよい点については、高分子光重合開始剤と同様である。
また、本発明の組成物は、B成分としてB−1成分に加えて、チオキサントン系化合物(B−2成分)を含有するものが好ましい。即ち、本発明の組成物は、B成分としてB−1成分とB−2成分とを併用したものが好ましい。B−2成分としては、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:カヤキュアDETX−S、日本化薬社製)等を挙げることができる。チオキサントン系化合物は、他の物質から水素を引き抜いて発生させたラジカルにより重合反応を惹起するため、重合反応が進行しても、自身は分解せず消費されることがない。いわば触媒的に作用するタイプの光重合開始剤である。なお、光重合剤は紫外線を吸収してその作用を発揮するものであるので、1種の紫外線吸収性を有している。チオキサントン系化合物は重合反応が進行しても、その化学構造が保持されるため、吸収した紫外線を熱に変換しながら継続的に紫外線吸収作用を発揮する点において好ましい。一方、アシルフォスフィンオキサイド系化合物のように自らが分解(開裂)して重合反応を惹起するものは、その分解の時点で紫外線吸収作用が喪失される。
但し、B成分としてB−2成分のみを含有させた場合には、紫外線硬化性が不十分となるおそれがある。従って、既に説明したように、本発明の組成物はB成分としてB−1成分とB−2成分とを併用したものが好ましい。
B成分としては、前記の化合物の1種のみを含有するものであってもよいし、2種以上を含有するものであってもよい。また、B成分は、B−1成分が少なくとも1種含有されている限り、B−1成分、B−2成分以外の光重合開始剤が含有されていてもよい。B成分の好ましい含有量は、A成分の化合物の内容、B成分の種類、塗膜に要求される色調、塗膜の物性等によっても異なるが、A成分を100質量部とした場合に、B成分全体が0.1〜40質量部の範囲内であることが好ましく、0.75〜30質量部の範囲内であることが更に好ましく、1.5〜20質量部の範囲内であることが特に好ましい。B成分の含有量が0.1質量部未満であると、光重合開始剤としての作用が十分に発揮されず、紫外線硬化性が不十分となるおそれがあるため好ましくない。一方、40質量部を超えると、色調の経時変化という不具合を生ずる傾向があるため好ましくない。
B−1成分については、A成分を100質量部とした場合に、0.1〜25質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜20質量部の範囲内であることが更に好ましく、1〜15質量部の範囲内であることが特に好ましい。B−1成分の含有量が0.1質量部未満であると、光重合開始剤としての作用が十分に発揮されず、紫外線硬化性が不十分となるおそれがあるため好ましくない。一方、20質量部を超えると、色調の経時変化という不具合を生ずる傾向があるため好ましくない。
B−2成分については、A成分を100質量部とした場合に、0〜15質量部の範囲内であることが好ましく、0.25〜10質量部の範囲内であることが更に好ましく、0.5〜5質量部の範囲内であることが特に好ましい。B−2成分の含有率が15質量部を超えると、色調が経時的に変化する傾向があるため好ましくない。
[1−C]紫外線吸収性物質(C成分):
本発明の組成物は、紫外線吸収性物質(C成分)を必須成分として含有する。紫外線吸収性物質とは、文字通り、紫外線を吸収する性質を有する物質である。このC成分の作用によって、樹脂組成物に紫外線遮蔽性を付与することができる。
紫外線吸収性物質としては、例えば、紫外線による化学作用から物質を保護する目的で添加される紫外線吸収剤等を挙げることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物の他、サリチル酸エステル類、トリアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物等の有機系紫外線吸収剤;酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系紫外線吸収剤;等が知られている。
但し、本発明の組成物は、C成分として、紫外線吸収性を有するのみならず、350〜400nmの領域に最大吸収波長(λmax)を有する物質(C−1成分)を必須成分として含有せしめた点に特徴がある。即ち、いわゆる「紫外線吸収剤」であっても、350〜400nmの波長領域にλmaxを有する物質でなければ、C−1成分として用いることができない。
これは、光重合開始剤(B成分)の作用を阻害することなく、紫外線UV−A領域(320〜400nm)のうち長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性を付与するためである。最大吸収波長が350nm未満の領域にある化合物は320〜400nmの領域の紫外線を遮蔽する効果が十分でないため好ましくない。一方、最大吸収波長が400nmを超える領域にある化合物はB成分の作用を阻害するおそれがあり好ましくない。長波長領域(380〜400nm)の紫外線を遮断するという効果を確実に得るためには、350〜380nmの領域に最大吸収波長を有する化合物を含有することが好ましい。
なお、本明細書において「最大吸収波長(λmax)」というときは、紫外可視分光光度計(例えば、商品名:U−BestV−570、日本分光社製等)を用い、波長320〜800nmにおける対象化合物の分光スペクトルを測定し、グラフ化した際の極大値を意味するものとする。例えば、本発明者らは、紫外線吸収性物質自体の最大吸収波長を測定する場合には、対象物1.0mgをトリクロロメタン100mlに溶解させ、その溶液を10mmセルに投入し、分光スペクトルを測定する方法により測定した。
C−1成分としては、ベンゾトリアゾール系化合物(C−1a成分)及びベンゾフェノン系化合物(C−1b成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有するものが好ましい。但し、これらの紫外線吸収性物質は、350〜400nmの領域にλmaxを有する物質である必要がある。
「ベンゾトリアゾール系化合物」とは、下記式(2)〜(4)に示されるベンゾトリアゾール骨格を有する化合物である。即ち、その構造の一部に、下記式(2)〜(4)に示されるベンゾトリアゾール骨格を有する限り、他の部分の構造に拘らず、本発明にいう「ベンゾトリアゾール系化合物」に含まれる。例えば、ベンゾトリアゾールの置換誘導体等を挙げることができる。
Figure 2006307151
Figure 2006307151
Figure 2006307151
C−1a成分、即ち、「350〜400nmの領域にλmaxを有するベンゾトリアゾール系化合物」としては、例えば、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−シクロ−2H−ベンゾトリアゾール(商品名:チヌビン326、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等を挙げることができる。
「ベンゾフェノン系化合物」とは、下記式(5)に示されるベンゾフェノン骨格を有する化合物である。即ち、その構造の一部に、下記式(5)に示されるベンゾフェノン骨格を有する限り、他の部分の構造に拘らず、本発明にいう「ベンゾフェノン系化合物」に含まれる。例えば、ベンゾフェノンの置換誘導体等を挙げることができる。
Figure 2006307151
C−1b成分、即ち、「350〜400nmの領域にλmaxを有するベンゾフェノン系化合物」としては、例えば、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(商品名:ダインソーブP−6、大和化成社製)、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン(商品名:シーソーブ107、シプロ化成社製)等を挙げることができる。
C成分は、紫外線吸収性を有するものである限り、一般に「紫外線吸収剤」と称されている物質である必要はない。そのような物質としては、例えば、ベンゾオキサゾール系化合物、スチルベン系化合物、アントラキノン系化合物等の蛍光増白剤・光重合促進剤が知られている。
これらの中で、C−1成分としては、350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾオキサゾール系化合物(C−1c成分)及び350〜400nmの波長領域にλmaxを有するスチルベン系化合物(C−1d成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有するものが好ましい。長波長領域(380〜400nm)の紫外線吸収性を有する物質は、その構造や使用量によっては組成物を黄色に着色するという不具合が認められる場合がある。しかし、前記C−1c成分やC−1d成分は、紫外線吸収性を有することに加え、波長440nm程度の蛍光を発する性質があり、そのような黄色着色を有効に防止することができる。
「ベンゾオキサゾール系化合物」とは、下記式(6)に示されるベンゾオキサゾール骨格を有する化合物である。即ち、その構造の一部に、下記式(6)に示されるベンゾオキサゾール骨格を有する限り、他の部分の構造に拘らず、本発明にいう「ベンゾオキサゾール系化合物」に含まれる。例えば、ベンゾオキサゾールの置換誘導体等を挙げることができる。
Figure 2006307151
C−1c成分、即ち、「350〜400nmの領域にλmaxを有するベンゾオキサゾール系化合物」としては、例えば、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)(商品名:ユビテックスOB、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等を挙げることができる。
「スチルベン系化合物」とは、下記式(7)ないし下記式(8)に示されるスチルベン骨格を有する化合物である。即ち、その構造の一部に、下記式(7)ないし下記式(8)に示されるスチルベン骨格を有する限り、他の部分の構造に拘らず、本発明にいう「スチルベン系化合物」に含まれる。例えば、スチルベンの置換誘導体等を挙げることができる。
Figure 2006307151
Figure 2006307151
C−1d成分、即ち、「350〜400nmの領域にλmaxを有するスチルベン系化合物」としては、例えば、4,4’−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(商品名:ユビテックスOB−ONE、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等を挙げることができる。
前記の紫外線吸収性物質の中でも、λmaxが350〜380nmの波長領域に存在するという理由から、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)、4,4’−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン又は2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−(3−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−シクロ−2H−ベンゾトリアゾール等が好ましい。
なお、本発明の組成物は、C成分としてC−1成分に加えて、350〜400nmの波長領域に吸収スペクトルの短波長側の吸収端を有する紫外線吸収性物質(C−2成分)を用いることも好ましい。即ち、本発明の組成物は、C成分としてC−1成分とC−2成分とを併用したものも好ましい。例えば、酸化亜鉛の吸収スペクトルはC−1成分の吸収スペクトルのような極大値(λmax)を有してはいないが、380nm付近に吸収スペクトルの短波長側の吸収端を有しており、その吸収端から急激に立ち上がり、350〜400nmの波長領域においてほぼ最大値に達するようなパターンを示す。即ち、波長380nm以上の紫外線を効果的に吸収するため、C−1成分と同様に、紫外線UV−A領域(320〜400nm)のうち長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性を付与することができる。
C−2成分として用いることができる「酸化亜鉛」としては、例えば、核粒子径(一次粒子径)が0.02μm以下の超微粒子酸化亜鉛(商品名:ナノファイン−50SD、W1、堺化学社製)、シリカやアルミナ、珪酸亜鉛にて表面処理をされた超微粒子酸化亜鉛(商品名:ナノファインシリーズのK2、K2−LP2、50W、50W−LP2、50A等、堺化学社製)等を挙げることができる。
C成分としては、前記の化合物の1種のみを含有するものであってもよいし、2種以上を含有するものであってもよい。また、C成分は、C−1成分が少なくとも1種含有されている限り、C−1成分以外の紫外線吸収性物質(例えば、C−2成分)が含有されていてもよい。C成分の好ましい含有量は、A成分の化合物の内容、B成分の種類、塗膜に要求される色調、塗膜の物性等によっても異なるが、A成分を100質量部とした場合に、C成分全体が0.1〜30質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜22.5質量部の範囲内であることが更に好ましく、1〜15質量部の範囲内であることが特に好ましい。C成分の含有量が0.1質量部未満であると、紫外線吸収剤としての作用(紫外線遮蔽効果)が十分に発揮されなくなるおそれがあるため好ましくない。一方、30質量部を超えると、紫外線硬化性が不十分となる傾向があるため好ましくない。
C−1成分については、A成分を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜15質量部の範囲内であることが更に好ましく、1〜10質量部の範囲内であることが特に好ましい。C−1成分の含有量が0.1質量部未満であると、紫外線吸収剤としての作用(紫外線遮蔽効果)が十分に発揮されなくなるおそれがあるため好ましくない。一方、20質量部を超えると、紫外線硬化性が不十分となる傾向があるため好ましくない。
C−2成分については、A成分を100質量部とした場合に、0〜20質量部の範囲内であることが好ましく、0〜15質量部の範囲内であることが更に好ましく、0〜10質量部の範囲内であることが特に好ましい。C−2成分の含有量が20質量部を超えると、紫外線硬化性が不十分となる傾向があるため好ましくない。
[1−D]その他の添加剤:
本発明の組成物には、前記構成成分以外に、粘着性付与剤、老化防止剤、光安定剤、カップリング剤、染料、着色剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、分散剤、フィラー等、樹脂組成物に配合されることがある従来公知の添加剤を配合してもよい。
粘着性付与剤としては、例えば、ロジン(商品名:ネオトール101K、ハリマ化成社製)、水添ロジン(商品名:パインクリスタルKE−100、荒川化学社製)、エステルガム、ポリテルペン樹脂(商品名:クリアロンP125、ヤスハラケミカル社製)、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、芳香族石油系樹脂(商品名:アルコンSM−10、荒川化学社製)、脂環族系水添石油樹脂等を挙げることができる。
老化防止剤としては、例えば、イルガノックスシリーズ(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)の245、259、565、1010、1035、1076、1081、1098、1222、1330等を挙げることができる。
光安定剤としては、例えば、チヌビンシリーズ(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)の292、144、622LD、サノールシリーズ(商品名、三共社製)のLS770、LS440、スミソーブTM−061(商品名、住友化学工業社製)等を挙げることができる。
カップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。市販のカップリング剤としては、SHシリーズ(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)の6020、6020P、6062、6030、KBEシリーズ(商品名、信越化学工業社製)の903、603、403、KBMシリーズ(商品名、信越化学工業社製)の303、1403、502、5103、603等を挙げることができる。
染料としては、一般の樹脂用染料、例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料及びインダンスレイ系染料等を挙げることができる。なお、染料は組成物の着色を目的とする場合の他、組成物の色調を調整するために添加される場合がある。組成物の黄色着色を消色させたい場合には、黄色の補色である青色ないし紫色の染料、例えば、チオインジゴ系染料を添加することが好ましい。
なお、本発明の組成物は、VOCを発生させないという観点から、有機溶剤を含まない非溶剤型の樹脂組成物として用いることが好ましい。但し、紫外線UV−A領域(320〜400nm)、特に長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れるという本発明の効果を阻害しない限り、本発明の組成物には有機溶剤が含まれていてもよい。
[2]製造方法:
本発明の組成物は、必須成分であるA成分、B−1成分、C−1成分及びその他の添加剤を所定の比率で混合することにより得ることができる。その際の混合温度については特に制限はない。但し、常温(20℃程度)〜60℃の範囲内で加熱混合すると、各成分が均一に分散し易いため好ましい。
[3]使用方法:
本発明の組成物は有機溶剤に溶解することなく、そのままの状態で塗工に供することができる。例えば、アプリケーター等の従来公知の塗工装置により被着体の表面に塗工し、紫外線照射することにより、塗膜を形成すればよい。
本発明の組成物は紫外線の照射により粘着力が発現する。紫外線の波長については特に制限はないが、波長が200〜440nmの紫外線を照射することが好ましい。光源の具体例としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ等を挙げることができる。
以下、本発明の紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物について実施例を用いて更に具体的に説明する。但し、これらの実施例は本発明の一部の実施形態を示すものに過ぎない。従って、本発明がこれらの実施例に限定して解釈されるべきではない。
[紫外線遮蔽性樹脂組成物の調製]
(実施例1)
A成分として、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとのポリエステルを基本骨格とし、その基本骨格にイソホロンジイソシアネートに由来するウレタン結合を介して2−ヒドロキシエチルアクリレートが結合されたウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:ライトタックPSA805、共栄社化学社製、表中「A−(i)」と記す)及び2−メトキシエチルアクリレート(商品名:2−MTA、大阪有機化学工業社製、表1及び表2中「A−(vi)」と記す)を、B成分(B−1成分)として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド(商品名:ルシリンTPO、BASF社製、表1及び表2中「B−(i)」と記す)を、C成分(C−1c成分)として、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)(商品名:ユビテックスOB/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、表1及び表2中「C−(i)」と記す)を用い、これらを20:80:3:3の質量比で混合し、紫外線遮蔽性樹脂組成物を調製した。
Figure 2006307151
Figure 2006307151
(実施例2〜7、比較例1〜5)
A成分、B成分、C成分の種類及び量を変更したことを除いては実施例1と同様にして紫外線遮蔽性樹脂組成物を調製した。各成分の詳細を表1に、組成物におけるそれらの成分の質量比を表2に示す。
[紫外線硬化性]
得られた紫外線遮蔽性樹脂組成物の紫外線硬化性(表2中「UV硬化性」と記す)を以下の方法及び基準により評価した。具体的には、評価対象の組成物をそのまま塗工液とし、この塗工液をアプリケーターによりPETフィルムの表面に塗布した後に、高圧水銀灯で500mJ/cmの紫外線を照射し、紫外線硬化させることにより、PETフィルムの表面に厚さ25μmの塗膜(粘着剤層)を形成した。まず、塗膜を指で触れた際に粘着剤成分が指に付着するか否かにより簡易評価を行った。粘着剤成分の付着が認められなくなるために要する紫外線量が500mJ/cm以下である場合を「良好」、500mJ/cmを超える場合を「不良」として評価した。また、粘着剤層のIR測定により、反応性二重結合のC=C伸縮を示すピーク(1640/cm−1)と=CHを示すピーク(810/cm−1)が消失した際の紫外線量が500mJ/cm以下である場合を「良好」、500mJ/cmを超える場合を「不良」として評価した。
[紫外線遮断性]
得られた紫外線遮蔽性樹脂組成物の紫外線遮断性を以下の方法及び基準により評価した。具体的には、評価対象の組成物をそのまま塗工液とし、この塗工液をアプリケーターによりPETフィルムの表面に塗布した後に、高圧水銀灯で500mJ/cmの紫外線を照射し、紫外線硬化させることにより、PETフィルムの表面に厚さ25μmの塗膜(粘着剤層)を形成した。その塗膜に対し、紫外可視分光光度計(商品名:U−BestV−570、日本分光社製)を用いて、波長300〜800nmにおける分光スペクトルを測定し、対象化合物の紫外線の紫外線透過率(表2中「UV透過率」と記す)を測定した。波長380nm及び400nmにおける紫外線透過率がいずれも3%以下である場合を「良好」、いずれかが3%を超える場合を「不良」として評価した。
[評価結果]
実施例1〜7の紫外線遮蔽性樹脂組成物は紫外線硬化性、紫外線遮蔽性とも良好な結果を示した。特に、実施例1の組成物は紫外線透過率の値が波長380nm、400nmとも1%未満であり、極めて良好な紫外線遮断性を示した。
これに対し、比較例1の組成物はB成分としてアシルフォスフィンオキサイド系化合物(B−1成分)を用いなかったためたため、紫外線硬化性が不良であった。また、比較例2〜5の組成物は、C成分として350〜400nmの波長領域にλmaxを有する紫外線吸収性物質(C−1成分)を用いなかったため、紫外線遮断性が不良であった。図1のグラフに実施例1及び6、比較例3〜5で使用したC成分の分光スペクトルを示した。
本発明の紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物は、紫外線UV−A領域(320〜400nm)、特に長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性に優れるので、長波長領域(380〜400nm)の紫外線遮断性が要求される用途、例えば、ディスプレイ等の光学用、屋外暴露される建材用の粘着剤・接着剤・コーティング剤等として好適に用いることができる。
実施例及び比較例で使用した紫外線吸収性物質(C成分)の分光スペクトルを示すグラフである。

Claims (4)

  1. 重合性不飽和結合を有する化合物(A成分)、光重合開始剤(B成分)及び紫外線吸収性物質(C成分)を必須成分とし、
    前記B成分として、アシルフォスフィンオキサイド系化合物(B−1成分)を含有するとともに、前記C成分として、350〜400nmの波長領域に最大吸収波長(λmax)を有する紫外線吸収性物質(C−1成分)を含有する紫外線硬化型紫外線遮蔽性樹脂組成物。
  2. 前記C−1成分として、350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾトリアゾール系化合物(C−1a成分)及び350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾフェノン系化合物(C−1b成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 前記C−1成分として、350〜400nmの波長領域にλmaxを有するベンゾオキサゾール系化合物(C−1c成分)及び350〜400nmの波長領域にλmaxを有するスチルベン系化合物(C−1d成分)の群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含有する請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記B成分として、前記B−1成分に加えて、チオキサントン系化合物(B−2成分)を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
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