JP2006306250A - 自動車シート - Google Patents

Abstract

【課題】 鞍型ヘッドレストを着座位置から格納位置に移動させ易くし、その着座位置においてそのヘッドレスト下方部分と乗員の背中との干渉も回避できて乗員に不快感を与えることをなくす。
【解決手段】 車両用シート・クッション１１のシート・バック１２が、そのバック前面２０で上側部分にへこんで鞍型ヘッドレスト１３を格納できる窪み２１を有し、下端側部分にスクリーン・スリット２２をそのシート・クッション１１に支持されて、前倒し可能にされ、その鞍型ヘッドレスト１３が、左右のステイ２５，２５に前後方向に揺動可能に支持され、上下に摺動可能に取り付けられて常に捩りスプリングで前方に回転され、帯状スクリーン１４が、ボトム側でスクリーン留め２３に一端２７を結合し、そのスクリーン・スリット２２を通してシート・バック１２内から外側に引き出されて鞍型ヘッドレスト１３の下端２４に他端２８を結合する。
【選択図】 図３

Description

この発明は、鞍型ヘッドレストが押し下げられ、そして、シート・バックがシート・クッション上に前倒し可能にする自動車シートに関する。

この種の自動車シートでは、その鞍型ヘッドレストはシート・バックの前方にそのヘッドレストの下方部分を位置させるように常に捩りスプリングで前方向に回転され、そして、そのシート・バックとの干渉を避けて引き上げられた着座位置から押し下げられた格納位置へ移動させ易くする反面、そのようにその着座位置においてもその捩りスプリングで前方向に回転されてそのシート・バックの前方に移動されるそのヘッドレスト下方部分が乗員の背中に干渉して不快感を与えてしまう。
また、この種の自動車シートがバンのリア・シートに活用される場合、シート・バックがシート・クッション上に前倒しされると、その鞍型ヘッドレストがそのシート・クッションに干渉されてそのシート・バックに傾斜が付いて薄くまとめられず、そして、荷室スペースが狭くなる不具合がある。
特開２００４−２２９９６９公報 実開昭６１−６３９５６号公報

この発明の課題は、鞍型ヘッドレストの下方部分とシート・バックとの干渉を避けて着座位置から格納位置にその鞍型ヘッドレストを移動させ易くし、その着座位置においてそのヘッドレスト下方部分と乗員の背中との干渉も回避できてその乗員に不快感を与えることもなく、そして、傾斜させずにシート・クッション上にそのシート・バックを前倒し可能にするところの自動車シートの提供にある。

この発明は、シート・クッションが、自動車のフロアに据え付け可能にされ、シート・バックが、そのバック前面のセンターで上側部分にへこんで鞍型ヘッドレストを格納可能にするヘッドレスト格納窪みを有し、その窪みの下端側部分にスクリーン・スリットを左右方向に伸長させて開口し、そして、そのシート・クッションに支持されてそのシート・クッション上に前倒し可能にされ、その鞍型ヘッドレストが、左右のステイの上端間に前後方向に揺動可能に支持され、そして、その左右のステイでそのシート・バックに上下に摺動可能に取り付けられて常に捩りスプリングで前方に回転され、そして、帯状スクリーンが、そのシート・バック内のボトム側でスクリーン留めに一端を結合し、そして、そのスクリーン・スリットを通してそのシート・バック内から外側に引き出されてその鞍型ヘッドレストの下端に他端を結合する。

この発明では、その鞍型ヘッドレストが引き上げられた着座位置にあるときには、その帯状スクリーンの張力がその捩りスプリングのトルクに勝ってその鞍型ヘッドレストは後方向に回転されてそのシート・バックの前面に合わせられるので、その鞍型ヘッドレストの下方部分と乗員の背中との干渉が避けられ、そして、その乗員に与える不快感が未然に回避され、また、その鞍型ヘッドレストがその着座位置からその格納位置に下げようと押されて少しでも下方に移動されると、その帯状スクリーンの張力がなくなり、その鞍型ヘッドレストは、その捩りスプリングによって前方向に回転されてそのシート・バックの前方にそのヘッドレスト下方部分を位置させてそのシート・バックに干渉せずにその着座位置からその格納位置に移動させ易くなり、その鞍型ヘッドレストの格納操作性が確保され、そして、その鞍型ヘッドレストがその格納位置に移動された状態でそのシート・バックがそのシート・クッション上に前倒しされると、その鞍型ヘッドレストがそのシート・バックのそのヘッドレスト格納窪みにはまり込んでそのシート・バックがそのシート・クッション上でほぼ水平に保持され、そして、バンやワゴンのリア・シートに活用される場合、荷室スペースが広く確保される。

そのシート・バックは、そのバック前面のセンターの上側部分にへこんでその鞍型ヘッドレストを格納可能にするヘッドレスト格納窪みを備え、そして、その窪みの下端側部分にスクリーン・スリットを左右方向に伸長させて開口する。そのヘッドレスト格納窪みは、その鞍型ヘッドレストの形状、大きさ、厚さに合わせてその鞍型ヘッドレストを格納可能にする開口および深さに設定される。また、その鞍型ヘッドレストは、左右のステイの上端面に固定されるシャフトに前後方向に揺動可能に支持され、そして、その左右のステイでそのシート・バックに上下に摺動可能に取り付けられて着座位置に引き上げ可能にされ、また、格納位置に押し下げ可能にされ、そしてさらに、その左右のステイ間のそのシャフトに支持されて一端をその左右のステイの何れか一方に、他端をヘッドレスト・フレームにそれぞれ留める捩りスプリングで前方に回転される。さらに、帯状スクリーンは、伸びの良い材料を用いて伸びの良いスクリーンに作られる。

以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の自動車シートを説明するに、図１ないし図４は、バンのリア・シートに活用されるところのこの発明の自動車シートの具体例１０を概説的に示し、そして、この自動車シート１０、すなわち、リア・シート１０では、シート・クッション１１が、そのバンのフロア３０に据え付け可能にされ、また、シート・バック１２が、そのバック前面２０のセンターで上側部分にへこんで鞍型ヘッドレスト１３を格納可能にするヘッドレスト格納窪み２１を備え、その窪み２１の下端側部分にスクリーン・スリット２２を左右方向に伸長させて開口し、リクライニング・デバイス（図示せず）でそのシート・クッション１１にヒンジ結合されて支持され、そして、そのシート・クッション１１上に前倒し可能にされ、さらに、その鞍型ヘッドレストが、左右のステイ２５，２５の上端間に前後方向に揺動可能に支持され、そして、その左右のステイ２５，２５でそのシート・バック１２に上下に摺動可能に取り付けられて常に捩りスプリング（図示せず）で前方に回転され、またさらに、帯状スクリーン１４が、そのシート・バック１２の内部のボトム側でスクリーン留め２３に一端２７を結合し、そして、そのスクリーン・スリット２２を通してそのシート・バック１２の内部から外部に引き出されてその鞍型ヘッドレスト１３の下端２４に他端２８を結合する。

そのヘッドレスト格納窪み２１は、そのシート・バック１２のその前面２０のセンター部分の上側半分の部分をへこませたものでその鞍型ヘッドレスト１３の形状、大きさ、厚さなどに合わせてそのシート・バック１２にその鞍型ヘッドレスト１３を格納可能にする開口および深さに設定される。また、その鞍型ヘッドレスト１３は、その左右のステイ２５，２５の上端間に固定されてその左右のステイ２５，２５を一体化するシャフト２６に前後方向に揺動可能に支持され、そしてその左右のステイ２５，２５でそのシート・バック１２に上下に摺動可能に取り付けられて着座位置に引き上げ可能にされ、また、格納位置に押し下げ可能にされる。そしてさらに、その鞍型ヘッドレスト１３は、そのシャフト２６に支持されて一端をその左のステイ２５に、他端をヘッドレスト・フレーム（図示せず）にそれぞれ留めるその捩りスプリングで常に前方へ付勢される。その帯状スクリーン１４には、伸びの良い材料が使われ、その帯状スクリーン１４は適宜に伸び縮みされ所定の張力が得られるようにしている。

したがって、このリア・シート１０では、その鞍型ヘッドレスト１３がその引き上げられた着座位置にあると、その帯状スクリーン１４の張力がその捩りスプリングのトルクに勝ってその鞍型ヘッドレスト１３は、図３に示されたように後方に回転されてそのシート・バック１２のその前面２０に合わせられ、その鞍型ヘッドレスト１３の下方部分と乗員４０の背中との干渉が避けられ、そして、その乗員４０に与える不快感も未然に回避される。また、その鞍型ヘッドレスト１３は、図４に示されたようにその着座位置からその格納位置に下げようと押されて少しでも下方に移動されると、その帯状スクリーン１４の張力がなくなり、その鞍型ヘッドレスト１３はその捩りスプリングによって前方向に回転されてそのシート・バック１２の前方にそのヘッドレスト下方部分を位置させてそのシート・バック１２に干渉せずにその着座位置からその格納位置に簡単に移動され、その鞍型ヘッドレスト１３の格納操作性が確保され、そして、その鞍型ヘッドレスト１３がその格納位置に移動された状態でそのシート・バック１２がそのシート・クッション１１上に前倒しされると、その鞍型ヘッドレスト１３がそのシート・バック１２のそのヘッドレスト格納窪み２１にはまり込んで格納されてそのシート・バック１２が図１に示されたようにそのシート・クッション１１上でほぼ水平に保持され、そして、荷室スペースが広く確保される。

先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質（ｎａｔｕｒｅ）および本質（ｓｕｂｓｔａｎｃｅ）に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し（ｂｅ ｃｏｍｍｅｎｓｕｒａｔｅ ｗｉｔｈ）、そして、その発明の成立に必須である。

上述から理解されるように、この発明の自動車シートは、シート・クッションが、自動車のフロアに据え付け可能にされ、シート・バックが、そのバック前面のセンターで上側部分にへこんで鞍型ヘッドレストを格納可能にするヘッドレスト格納窪みを有し、その窪みの下端側部分にスクリーン・スリットを左右方向に伸長させて開口し、そして、そのシート・クッションに支持されてそのシート・クッション上に前倒し可能にされ、その鞍型ヘッドレストが、左右のステイの上端間に前後方向に揺動可能に支持され、そして、その左右のステイでそのシート・バックに上下に摺動可能に取り付けられて常に捩りスプリングで前方に回転され、そして、帯状スクリーンが、そのシート・バック内のボトム側でスクリーン留めに一端を結合し、そして、そのスクリーン・スリットを通してそのシート・バック内から外側に引き出されてその鞍型ヘッドレストの下端に他端を結合するので、この発明の自動車シートでは、その鞍型ヘッドレストが引き上げられた着座位置にあるときには、その帯状スクリーンの張力がその捩りスプリングのトルクに勝ってその鞍型ヘッドレストは後方に回転されてそのシート・バックの前面に合わせられるので、その鞍型ヘッドレストの下方部分と乗員の背中との干渉が避けられ、そして、その乗員に与える不快感が未然に回避され、また、その鞍型ヘッドレストがその着座位置からその格納位置に下げようと押されて少しでも下方に移動されると、その帯状スクリーンの張力がなくなり、その鞍型ヘッドレストはその捩りスプリングによって前方向に回転されてそのシート・バックの前方にそのヘッドレスト下方部分を位置させてそのシート・バックに干渉せずにその着座位置からその格納位置に移動させ易くなり、その鞍型ヘッドレストの格納操作性が確保され、そして、その鞍型ヘッドレストがその格納位置に移動された状態でそのシート・バックがそのシート・クッション上に前倒しされると、その鞍型ヘッドレストがそのシート・バックのそのヘッドレスト格納窪みにはまり込んでそのシート・バックがそのシート・クッション上でほぼ水平に保持され、そして、バンやワゴンのリア・シートに活用される場合、荷室スペースが広く確保され、その結果、バン、ワゴン、およびレクリエーショナル・ビークルなどにとって非常に有用で実用的である。

バンのリア・シートに活用されるところのこの発明の自動車シートの具体例をシート・バックの起し状態および前倒し状態で示した概説側面図である。 鞍型ヘッドレストの着座位置でそのシート・バックを示した斜視図である。 その鞍型ヘッドレストの着座位置でそのシート・バックを示した概説側面図である。 前倒し前の状態でその鞍型ヘッドレストの格納位置でそのシート・バックを示した概説側面図である。

符号の説明

１１ シート・クッション
１２ シート・バック
１３ 鞍型ヘッドレスト
１４ 帯状スクリーン
２０ バック前面
２１ ヘッドレスト格納窪み
２２ スクリーン・スリット
２３ スクリーン留め
２４ 下端
２５ ステイ
２６ シャフト
２７ 一端
２８ 他端

Claims (2)

1. シート・クッションが、自動車のフロアに据え付け可能にされ、シート・バックが、そのバック前面のセンターで上側部分にへこんで鞍型ヘッドレストを格納可能にするヘッドレスト格納窪みを有し、その窪みの下端側部分にスクリーン・スリットを左右方向に伸長させて開口し、そして、そのシート・クッションに支持されてそのシート・クッション上に前倒し可能にされ、その鞍型ヘッドレストが、左右のステイの上端間に前後方向に揺動可能に支持され、そして、その左右のステイでそのシート・バックに上下に摺動可能に取り付けられて常に捩りスプリングで前方に回転され、そして、帯状スクリーンが、そのシート・バック内のボトム側でスクリーン留めに一端を結合し、そして、そのスクリーン・スリットを通してそのシート・バック内から外側に引き出されてその鞍型ヘッドレストの下端に他端を結合するところの自動車シート。
2. その帯状スクリーンが、伸びの良い材料を用いる請求項１に記載の自動車シート。

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