JP2006302759A - コードレス工具用電池パック - Google Patents

Abstract

【課題】 高電圧・小形化及び充電時の温度上昇を抑えることが可能な工具用電池パックを提供すること。
【解決手段】 直列接続された複数の素電池１５を電池ケース１４内に収容し、電池ケース１４を工具のハンドル部内に一部が挿入される挿入部及び挿入部の側方に位置してハンドル部内に挿入されない非挿入部より構成し、工具に給電する電池パックであって、前記挿入部に収容される素電池１５ａの長手方向をハンドル部と同じ方向に向くように配置し、非挿入部に収容される素電池１５ｂの長手方向をハンドル部とほぼ直角の方向に向くように配置した。
【選択図】 図１

Description

本発明はコードレス工具用電池パックに関するものである。以下コードレス工具を単に工具という。

特許文献１の従来の工具及び特許文献１開示の電池パックをアレンジした工具用電池パックを、図８及び図９を用いて説明する。図８に示す電池パック１３は、周知の如く、例えばニッケル水素又はニッケルカドミウムからなり、直列接続された複数の素電池１９を上ケース１４ａ、１４ｃ及び下ケース１４ｂからなる電池ケース１４内に収容することにより構成されている。なお１６はラッチ、１７は充放電用端子である。

電池パック１３は図９に示す工具１のハンドル部１０の下端部に着脱可能に取付けられる。図９において工具１はインパクトドライバの例を示し、ハウジング２、ハンマケース３、アンビル４、モータ部５、減速部６、スピンドル７、ハンマ８、これらハンマケース３〜ハンマ８を収容した胴体部９、ハンドル部１０等から構成される。なお１１はハウジング２に設けられた風窓、１２はトリガスイッチである。工具１は、周知の如く、アンビル４の先端にドライバ等の先端工具を取付けてねじ等を締め付ける。

特開２００３−５３６８３号公報

電池パック１３は、高電圧化を図るために電池ケース１４内に収容する素電池１９の個数が増え、大形化しているのが現状である。このような電池パック１３を工具１に取り付けると、電池パック１３を含めた総重量が増えて使いにくくなる。

かかる観点から、従来のニッケル水素電池等に比べて約３倍の電圧を有するリチウムイオン電池からなる電池パックを採用した工具が提案されつつある。リチウムイオン電池で構成することにより、同じ公称電圧でより軽量な電池パック１３を提供することが可能となるが、リチウムイオン電池の縦方向の長さがニッケル水素電池の約１．５倍もあるため、従来の電池パック１３と同様に素電池１９を縦方向に積み重ねて配置すると電池パック１３の全高が高くなる。このような電池パック１３を工具１に取り付けると、全高が高くなりバランスが悪くなる。

又工具１のハンドル部１０は、操作者が把持した時の手首の角度に合うように、胴体部９に対して５°〜２０°傾いている。このような工具１に対して、電池パック１３を工具１のハンドル部１０内に挿入してハンドル部１０の軸と平行な向きに取付けて、電池パック１３の底面を下にした状態で立たせると、工具１の胴体部９は水平線に対して５°〜２０°上向きに傾くため、使いにくくなる。

又電池パック１３の高電圧化や充電時間の短縮化等に伴い、充電時に素電池１９が発する熱が高くなってきた。熱対策として電池ケース１４に風窓を設けた冷却付電池パックも提案されているが、電池ケース１４内に熱を吸収する空間が少ないため、温度上昇を抑えることが難しい。

本発明の目的は、上記した欠点をなくし、高電圧・小形化及び充電時の温度上昇を抑えることが可能な工具用電池パックを提供することである。

上記目的は、直列接続された複数の素電池を電池ケース内に収容し、電池ケースを工具のハンドル部内に一部が挿入される挿入部及び挿入部の側方に位置してハンドル部内に挿入されない非挿入部より構成し、工具に給電する電池パックであって、前記挿入部に収容される素電池の長手方向をハンドル部と同じ方向に向くように配置し、非挿入部に収容される素電池の長手方向をハンドル部とほぼ直角の方向に向くように配置することにより達成される。

本発明によれば、電池パックの高さを低くすることが可能となり、結果として工具の高さも低くなるので、工具の使い勝手がよくなる。

本発明の実施の形態による工具用電池パックの一例を、図１〜図７を用いて説明する。

図３は、本発明電池パックに使用するリチウムイオン電池１５とニッケル水素電池１９との大きさの比較を示す図である。リチウムイオン電池１５の高さＨ１、直径Ｄ１及び重さはそれぞれ約６５ｍｍ、約１８ｍｍ及び約４６ｇである。ニッケル水素電池１９の高さＨ２、直径Ｄ２及び重さはそれぞれ約４３ｍｍ、約２３ｍｍ及び約５５ｇである。又リチウムイオン電池１５の公称電圧は約３．６Ｖ、ニッケル水素電池１９の公称電圧は約１．２Ｖである。従って、例えば１４.４Ｖの電池パックとするには、リチウム素電池１５は４個必要とし、ニッケル水素電池１９は１２個必要とする。

図１はこの１４.４Ｖの電池パック１３を示し、ハンドル部１０内に挿入される上ケース１４ａの一部及び下ケース１４ｂの一部から構成される挿入部には長手方向がハンドル部１０と同じ方向に向いた素電池１５ａが２個配置され、上ケース１４ａ、１４ｃ及び下ケース１４ｂにより構成される非挿入部には長手方向がハンドル部１０とほぼ直角の方向に向いた素電池１５ｂが２個配置される。図１の構成の場合、素電池１５だけの積み高さ及び幅（図１（ｂ）の水平方向の長さ）はそれぞれ約６５ｍｍ及び７２（１８×４）ｍｍとなるのに対し、図８の構成の場合、それぞれ８９（４３+２３×２）ｍｍ及び９２（２３×４）ｍｍで、図１の電池パック１３が小形化可能であることが明らかである。電池パック１３の高さを低くできるので、工具１の小形化も可能となって、狭い場所での作業性向上が図れる。又工具１の重心から電池パック１３底面までの距離を短くでき、ハンドル部１０を把持した時の慣性モーメントが小さくなって、工具１がぶれにくくなるので更なる作業性向上が可能となる。更に図１の構成によれば、非挿入部の上方に空間１８が形成されるので、素電池１５ａ、１５ｂの放熱効果が高まり素電池１５ａ、１５ｂの温度上昇が抑制されるようになる。図２はかかる電池パック１３を挿入した工具１の一例を示す。

図４は電池パック１３の他の実施形態を示し、非挿入部に配置される素電池１５ｂの一部を挿入部に配置された素電池１５ａの一部と直角の角度でラップさせたものである。図５は図４の電池パック１３の一部を変えたもので、ラップ角度を鋭角としたものである。

図７はラップ角度を鈍角とすると共に下ケース１４ｂの底面を、ハンドル部に挿入した際に先端側が上方に位置するように傾斜させたものである。図７の電池パック１３によれば、電池パック１３の底面を床面に載置した際に胴体部９が水平面と平行になり、安定した状態で載置できると共に使い勝手もよくなる。

本発明電池パックの一実施形態を示し、（a）は平面図、（b）は縦断側面図。 図１の電池パックをインパクトドライバに取り付けたときの内部構造を示す断面図。 リチウムイオン電池とニッケル水素電池との大きさの比較を示す説明用斜視図。 本発明電池パックの他の実施形態を示し、（a）は平面図、（b）は縦断側面図。 本発明による蓄電池の縦断側面図である。 本発明電池パックの更に他の実施形態を示す縦断側面図。 図６の電池パックをインパクトドライバに取り付けた状態を示す側面図。 従来の電池パックの一例を示し、（a）は平面図、（b）は縦断側面図。 図８の電池パックをインパクトドライバに取り付けた時の内部構造を示す全体構造図。

符号の説明

１はインパクトドライバ、２はハウジング、３はハンマケース、４はアンビル、５はモータ、６は遊星ギヤ部、７はスピンドル、８はハンマ、９は胴体部、１０はハンドル部、１１は風窓、１２はスイッチ、１３は電池パック、１４、１４ａ、１４ｂ、１４cは電池ケース、１５、１５ａ、１５ｂはリチウムイオン電池（素電池）、１６はラッチ、１７は端子、１８は熱を吸収する空間、１９はニッケル水素電池（素電池）。

Claims (1)

1. 直列接続された複数の素電池を電池ケース内に収容し、電池ケースをコードレス工具のハンドル部内に一部が挿入される挿入部及び挿入部の側方に位置してハンドル部内に挿入されない非挿入部より構成し、コードレス工具に給電する電池パックであって、
   前記挿入部に収容される素電池の長手方向をハンドル部と同じ方向に向くように配置し、非挿入部に収容される素電池の長手方向をハンドル部とほぼ直角の方向に向くように配置したことを特徴とするコードレス工具用電池パック。
   

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