JP2006299323A - 水電解装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 酸素ガス排出ラインの熱エネルギーを回収すると共に、発生するドレン水を、そのまま電解水として再利用する水電解装置を提供すること。
【解決手段】 酸素分離タンクに接続された酸素ガス排出ラインに熱交換手段を設け、高温酸素ガスの有する熱エネルギーを回収し、その熱エネルギーを補給純水に供給し、さらに、熱交換によって酸素ガス排出ラインに発生するドレン水を、そのまま酸素分離タンクへ純水として回収する。さらに、水素分離タンクから排出される高温水素ガス及び/又は高温純水の熱エネルギーを回収し、補給純水を加熱することもできる。
【選択図】 図1
【解決手段】 酸素分離タンクに接続された酸素ガス排出ラインに熱交換手段を設け、高温酸素ガスの有する熱エネルギーを回収し、その熱エネルギーを補給純水に供給し、さらに、熱交換によって酸素ガス排出ラインに発生するドレン水を、そのまま酸素分離タンクへ純水として回収する。さらに、水素分離タンクから排出される高温水素ガス及び/又は高温純水の熱エネルギーを回収し、補給純水を加熱することもできる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体電解質型水電解装置の改良に関する。
近年、固体高分子電解質膜を使用した高効率の水電解が注目されている。このような固体高分子電解質型水電解装置としては、例えば、図6に示すものが知られている。図6において、電解セル41は、多数の固体高分子電解質膜ユニット42を並列させたものであり、両端に通電用の端部電極板43、43を備えている。固体高分子電解質膜ユニット42は、主として固体高分子電解質膜44と、その固体高分子電解質膜44の両面に添設される多孔質給電体45、45と、その多孔質給電体45、45の外側に配設される複極式電極板46、46とから構成される。固体高分子電解質膜44は、プロトン導電性材料からなる高分子膜である。複極式電極板46は、通電により片面が陰極に、もう一方の面が陽極になるものである。1つの複極式電極板46をとってみれば、それは左右両側の固体高分子電解質膜ユニット42、42に共通の構成部材となっている。
図7は、1つの固体高分子電解質膜ユニット42の分解断面図であり、固体高分子電解質膜44の両面には白金族金属からなる多孔質の触媒層47が設けられている。固体高分子電解質膜44の両側には、この固体高分子電解質膜44と複極式電極板46、46と環状のガスケット48で囲まれてシールされた空間が形成され、このそれぞれが、後記する陰極室Aおよび陽極室B(図7中2点鎖線で示されたもの)となる。この陰極室Aおよび陽極室Bのそれぞれに多孔質給電体45が収容されている。固体高分子電解質膜としては、カチオン交換膜(例えば、フッ素樹脂系スルホン酸カチオン交換膜、デュポン社製「ナフィオン117」「ナフィオン115」など)が好ましい。
そこで、図6に示すように、端部電極板43、43間に、図6中左側が陽極、右側が陰極になるように電流を通電すると、各複極式電極板46は、左側に陰極、右側に陽極を生じさせる。このため、1つの複極式電極板46は、その複極式電極板の図中左側の固体高分子電解質膜ユニット42では陰極側49の構成部材となり、図中右側の固体高分子電解質膜ユニット42では陽極側50の構成部材となる。こうして、図7に示すように、1つの固体高分子電解質膜ユニット42には、固体高分子電解質膜44より右側の陰極室Aと固体高分子電解質膜44より左側の陽極室Bとが形成される。
この状態で純水供給経路51(図6参照)を通じて純水を陽極室Bに供給すれば、陽極室Bでは、2H2O → O2+4H+ +4e−の反応が起こり、酸素ガスが発生する。陽極室Bで発生したプロトンは、プロトン導電性である固体高分子電解質膜44内を、少量の水を伴って移動し、陰極室Aに到達する。陰極室Aでは、この到達したプロトンに、4H+ +4e− → 2H2の反応が起こり、水素ガスが発生する。
固体高分子電解質型水電解装置における水素ガスと酸素ガスの生成プロセスの概略は、上記のとおりであるが、そのプロセスで発生した水素と酸素は、例えば、図8に示すようなフローに従って、各ユースポイントへ供給される。すなわち、図8において、電解セル52で生成した水素ガスは、ライン53を経て水素分離タンク54で水と分離されてから、除湿器55を経て各ユースポイントへ供給される。一方、電解セル52で生成した酸素ガスは、ライン56を経て酸素分離タンク57で水と分離された後、大気中へ放出される。
ところで、水電解は、所定の電圧下で所定の電流を通電することにより行われており、水電解時の消費電力を減少するには、エネルギー効率(電圧効率×電流効率)を高くすることが好ましい。ここで、電流効率は温度に無関係で、約95〜99%の範囲にあり、一方、電圧効率は、理論稼働電圧/実際電解電圧で示されるもので、温度依存性があり、電解温度を比較的高めに維持しないと、電圧効率は低下してしまう。電解セルの高性能化に伴って、従来は80%程度であった電圧効率が現在では96%程度まで向上しており、そのような高い電圧効率を維持するには、電解温度(電解水温度)を80〜120℃程度に保つ必要がある。
近年は、環境保護の観点から、省エネルギー技術が求められており、水電解式水素発生装置においても、エネルギー効率の向上が重要となっている。特に、自然エネルギーとの組み合わせや、夜間電力を利用した水素製造では、いかに電力原価を下げるかが重要である。
上述したように、水電解装置においては、電解温度を上げるほど電解電圧が低下し、エネルギー効率は向上する。そのため、補給純水を加温することによって電解温度を上げ、エネルギー効率を高くすることを可能とした水電解式水素酸素生成装置が、特許文献1に開示されている。
特開2003−96586号公報
特許文献1に開示される水電解装置は、酸素分離タンク及び水素分離タンクの純水を、耐熱性イオン交換樹脂を用いて脱イオン処理することにより、電解水を高温に保つことができるが、酸素ガス又は水素ガスの熱エネルギーを回収する構成とはなっていない。また、電解水を高温にするために、別途加熱器を設ける必要があるため、水電解装置単体のエネルギー効率を高くすることはできても、加熱器の運転によりエネルギーを消費するため、水電解装置を運転する際に、省エネルギーを達成することはできない。
本発明は、ガス分離タンクから排出される高温ガスの熱エネルギーを、補給純水の加熱用に回収すると共に、ガス排出ラインに発生するドレン水を、補給純水としてそのまま利用する水電解装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、酸素分離タンクに接続された酸素ガス排出ラインに熱交換手段を設け、高温酸素ガスの有する熱エネルギーを回収し、その熱エネルギーを補給純水に供給し、さらに、熱交換によって酸素ガス排出ラインに発生するドレン水を、そのまま酸素分離タンクへ純水として回収することを特徴とする水電解装置に関する。
具体的に、本発明は、純水補給ラインから電解セルに達した純水を該電解セルにおいて電解して水素ガスと酸素ガスを生成し、該水素ガスと酸素ガスを、それぞれ水素分離タンクと酸素分離タンクを経て外部に排出する水電解装置において、酸素分離タンクに純水を補給する純水補給ラインに第一熱交換手段を備え、酸素分離タンクから排出される酸素ガスを排出する酸素ガス排出ラインを該第一熱交換手段へと導き、該第一熱交換手段において、酸素ガスと酸素分離タンクに補給される補給純水との間で熱交換を行うことを特徴とする水電解装置に関する(請求項1)。
酸素分離タンクから排出される酸素ガスを外部に排出する酸素ガス排出ラインに、前記第一熱交換手段を通過した酸素ガス中から凝縮したドレン水を回収するためのドレンポットを備え、該ドレンポットに回収された前記ドレン水を、酸素分離タンクへと供給するドレン水回収ラインを備えることもできる(請求項2)。
前記ドレンポットを酸素分離タンクよりも高い位置に設置することにより、前記ドレンポットに回収されたドレン水を、高低差によって酸素分離タンク内に回収することができる(請求項3)。
水素分離タンクから排出される水素ガスを外部に排出する水素ガス排出ラインに第二熱交換手段を備え、前記ドレン水回収ライン及び/又は前記純水補給ラインを該第二熱交換手段へと導き、該第二熱交換手段において、水素ガスと前記ドレン水及び/又は前記補給純水との間で熱交換を行うこともできる(請求項4)。
水素分離タンクに接続された水素側純水排出ラインに第三熱交換手段をさらに備え、前記純水補給ライン及び/又は前記ドレン水回収ラインを該第三熱交換手段へと導き、該第三熱交換手段において、補給純水及び/又はドレン水と、前記水素側純水回収ラインの純水との間で熱交換を行うこともできる(請求項5)。
電解セルから水素分離タンクへと至る水素回収ラインに第四熱交換手段をさらに備え、前記純水補給ライン又は前記ドレン水回収ラインを第四熱交換手段において、補給純水及び/又はドレン水と、前記水素回収ラインの純水及び水素ガスとの間で熱交換を行うこともできる(請求項6)。
本発明の水電解装置は、上記のとおり構成されているので、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、酸素ガスと、補給純水との間で熱交換が可能となる。熱交換後の酸素ガス排出ラインにはドレン水が発生するが、このドレン水は水素を含まないため、そのまま純水として酸素分離タンクへと導入し、再利用することができる。
請求項2に係る発明によれば、ドレン水を回収するためのドレンポットを設けることにより、酸素ガス排出ラインに発生したドレン水を回収し易くなる。
請求項3に係る発明によれば、ドレンポット内のドレン水を、ポンプ等の動力を使用しなくても、ドレンポットと酸素分離タンクの高低差を利用して、酸素分離タンク内へと回収することができる。
請求項4に係る発明によれば、水素ガス排出ラインにも熱交換手段を設けることにより、水素ガスと補給純水及び/又はドレン水(電解水)とを熱交換することができる。
請求項5に係る発明によれば、水素分離タンクから排出される高温純水の熱エネルギーを、電解セルに供給される電解水に供給することができる。
請求項6に係る発明によれば、電解セルから水素分離タンクへと至る水素回収ラインにも熱交換手段を設けることにより、補給純水又はドレン水と、水素回収ライン内の高温純水及び高温水素ガスとを熱交換することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態である実施例1に係る水電解装置の全体フロー図である。図1を参照しつつ、実施例1の水電解装置の機能を説明する。
この水電解装置は、酸素分離タンク8、電解セル13及び水素分離タンク14とを主要な構成装置として備える。また、酸素分離タンク8に直接接続されるラインとして、純水補給ライン、酸素側純水循環ライン、酸素ガス放出ライン及びドレン水回収ラインを備える。さらに、水素分離タンクに直接接続されるラインとして、水素ガス放出ライン及び水素側純水排出ラインを備える。
純水補給ラインには、純水装置2、純水タンク19及び補給水ポンプ3が設置され、酸素ガス放出ラインには、ドレンポット5及び酸素側圧力調整器6が設置される。そして、純水補給ラインと酸素ガス放出ラインの交差する位置に、第一熱交換器4(第一熱交換手段)が設置される。
ドレン水回収ラインには、ドレン水ポンプ9が設置され、酸素側純水循環ラインには、循環水ポンプ10、耐熱性イオン交換樹脂11及びフィルター12が設置される。
一方、水素ガス放出ラインには、除湿器15及び水素側圧力調整器16が設置され、水素側純水排出ラインには、流量制御弁18が設置される。
この水電解装置は、まず、水道水1を、例えば、イオン交換樹脂又は逆浸透膜を用いる純水装置2によって脱イオン処理し、純水とする。この純水は、純水タンク19を経て、純水補給ラインに設けられた補給水ポンプ3によって、酸素分離タンク8へと供給される。
酸素分離タンク8内の純水は、タンク底部に接続されている酸素側純水循環ラインを通じて、電解セル13に電解水として供給される。なお、実施例1においては、酸素側純水循環ラインに、循環水ポンプ10、耐熱性イオン交換樹脂11及びフィルター12の順番で設けられているが、これと異なる順番で設けてもよい。
電解セル13において、陰極室から水素ガス、陽極室から酸素ガスがそれぞれ生成される。陽極室で生成された水素ガスは、水素分離タンク14へと導かれ、水素ガスと純水が分離される。水素ガスは、水素分離タンク14の上部に接続された水素ガス放出ラインを経て、系外に放出される。この水素ガスは、除湿器15で水分を除去された後、ガスボンベ、ガス吸蔵タンク等に貯蔵され、用時ユースポイントで使用される。水素分離タンク14内の高温純水は、実施例1においては、水素分離タンク底部に接続された水素側純水排出ラインを経て、系外に排出される。このとき、高温純水の排水量は、流量調整弁18によって制御される。
一方、陽極室で生成された酸素ガスは、酸素分離タンク8へと導かれ、酸素ガスと純水が分離される。酸素ガスは、酸素分離タンク8の上部に接続された酸素ガス放出ラインを経て、系外に放出される。この酸素ガスは、大気中に放出することもできるが、ガスボンベ等に貯蔵して、別途貯蔵される水素ガスと共に、燃料電池に利用することもできる。
酸素分離タンク8から放出される高温酸素ガスは、酸素ガス放出ラインに設けられた第一熱交換器4(第一熱交換手段)において、純水補給ラインの純水と熱交換され、酸素分離タンク8に供給される純水の加熱に利用される。第一熱交換器4を通過した酸素ガスに含まれる水分は、ドレンポット5にドレン水として回収される。このドレン水には水素ガスが含まれないため、ドレンポット5の底部に接続されたドレン水回収ラインによって、そのまま酸素分離タンク8へと純水として回収することができる。そのため、スクラバー等の設備も不要である。
なお、第一熱交換器4の内部に発生するドレン水は、そのまま酸素分離タンクへ回収する構成とすることが好ましい。このような構成としては、例えば、第一熱交換器4を酸素分離タンク8の上部に配置し、酸素分離タンク8から第一熱交換器4へと至る配管径を太くする例が上げられる。この場合、酸素ガスの流速を低くすることができるため、第一熱交換器4内のドレン水が酸素ガスに同伴されることなく酸素分離タンク8へと回収することができる。
また、ドレン水は、純水補給ライン内の純水よりも温度が高いため、酸素分離タンク8へと純水として回収することにより、純水補給水ラインからの純水補給量を低減することかできる。その結果、新たな純水の補給による酸素側純水循環ラインの純水の温度低下を防ぎ、電解セルのエネルギー効率を高く維持することが可能となる。
なお、酸素ガス放出ラインに放出される酸素ガス圧は、酸素分離タンク8に取り付けられた圧力計7が計測した圧力に応じて、酸素ガス放出ラインの出口に取り付けられた圧力調整弁6で調整される。水素ガス放出ラインに放出される水素ガス圧についても、同様である。
実施例1では、純水補給ラインに、純水装置2が製造した純水を貯蔵する純水タンク19を設ける構成としたが、純水装置2が製造した純水を、直接酸素分離タンク8へと供給する構成としてもよい。
また、酸素側純水循環ラインに耐熱性イオン交換樹脂を配置することにより、酸素側純水循環ライン内の純水を、高温に維持した状態で脱イオン処理することが可能である。耐熱性イオン交換樹脂としては、特許文献1に開示されているような公知のイオン交換樹脂を使用することができる。
ここで、本発明の水電解装置は、水の電気分解を高温で行うため、電解セルから発生する酸素ガス及び水素ガスに同伴する水蒸気の量は多量である。しかし、本発明の水電解装置においては、第一熱交換器4によって酸素ガス放出ラインの水分を除去することができるため、酸素ガス放出ラインに設置したセンサーの誤作動やバルブの目詰まりを防止することが可能である。酸素ガス放出ラインに設置されるセンサーとしては、例えば、ガスの品質管理及び安全上の観点から、酸素ガス中の水素濃度を測定するための水素濃度計(検知器、図示せず)等が挙げられる。
図2は、本発明の一実施形態である実施例2に係る水電解装置の全体フロー図である。図2を参照しつつ、実施例2の水電解装置の機能を説明する。
実施例2の水電解装置の基本的構成は、実施例1と同じであるが、水素ガス排出ラインに第二熱交換器21(第二熱交換手段)が設けられており、ドレン水回収ラインの純水と、水素分離タンクから排出される高温水素ガスとの間で熱交換される構成となっている点で異なる。ドレン水回収ラインのドレン水は、酸素分離タンク8内の純水よりも低温になっているため、第2熱交換器21によって、高温水素ガスと熱交換することにより、高温ドレン水(高温純水)として酸素分離タンク8へと供給することができる。その結果、純水タンク19からの新たな純水の供給量を低減し、かつ、酸素分離タンク8内の純水温度を高温に維持することが可能となる。
図3は、本発明の一実施形態である実施例3に係る水電解装置の全体フロー図である。図3を参照しつつ、実施例3の水電解装置の機能を説明する。
実施例3の水電解装置の基本的構成も、実施例1と同じであるが、水素側純水排出ラインに第三熱交換器31(第三熱交換手段)が設けられており、純水補給ラインの純水と、水素分離タンクから排出される高温純水との間で熱交換される構成となっている点で異なる。このような構成とすることにより、酸素分離タンク8に供給される補給純水を高温にすることができる。
なお、実施例3においては、純水補給ラインを第三熱交換器31に接続しているが、ドレン水回収ラインを第三熱交換器31に接続する構成としてもよい。
図4は、本発明の一実施形態である実施例4に係る水電解装置の全体フロー図である。図4を参照しつつ、実施例4の水電解装置の機能を説明する。
実施例4の水電解装置の基本的構成は、実施例1と同じであるが、実施例2の第二熱交換器21と、実施例3の第三熱交換器22を両方備えている。このような構成とすることにより、水素分離タンク内の水素ガス及び高温純水の熱エネルギーを、水電解装置内を循環する電解水としても純水の加熱に利用することができ、電解セル13のエネルギー効率の向上に有利となる。
なお、実施例4においては、ドレン水回収ラインを第三熱交換器31に接続しているが、実施例3と同様、純水補給ラインを第三熱交換器31に接続する構成としてもよい。
図5は、本発明の一実施形態である実施例5に係る水電解装置の全体フロー図である。図5を参照しつつ、実施例5の水電解装置の機能を説明する。
実施例5の水電解装置の基本的構成は、実施例1と同じであるが、電解セル13から水素分離タンク14へと至る水素回収ライン60に第四熱交換器61(第四熱交換手段)が設けられており、ドレン水回収ラインのドレン水と、電解セル13から水素分離タンク14へと供給される高温純水及び高温水素ガスとの間で熱交換される構成となっている点で異なる。このような構成とすることにより、酸素分離タンク8に供給されるドレン水を高温にすることができる。
なお、実施例5においては、ドレン水回収ラインを第四熱交換器61に接続しているが、純水補給ラインを第四熱交換器61に接続する構成としてもよい。
上記実施例1〜5(図1〜5)において、ドレンポット5を酸素分離タンクよりも高い位置に設置しておけば、ドレン回収水ポンプ9がなくとも、すなわち、何ら動力を使用せずとも、ドレン水を酸素分離タンク内に回収することが可能となる。
実施例1〜5(図1〜5)において、酸素放出ラインを開放系とすれば、ドレン水ポンプ9の能力が小さくて済み、場合によっては不要になる。この場合、圧力制御(差圧制御)が簡単になるため、機械類や配管等を減らすことができ、装置サイズを小型化することも可能となる。従来は、差圧制御を行うために、ある程度の大きさの酸素分離タンクが必要であり、また、付帯設備、配管等の関係から、酸素分離タンク内(酸素側純水循環ライン等を含む)の純水量も多かった。その結果、純水の加熱にかかる総熱量が大きかったが、上記のように装置サイズを小型化することにより、純水量を少なくすることができ、純水の加熱にかかる総熱量も小さくすることが可能となる。
酸素側圧力が差圧制御により0.9 MPaに保持されている場合、酸素ガスに同伴される水蒸気の量は、水電解装置の純水消費量(水素の生成に必要な純水量)の約3%でしかないが、上述したように、酸素側圧力を大気圧とした場合、電解水温度80℃で運転すると、酸素ガスに同伴される水蒸気の量は、水電解装置の純水消費量の約44%にも達する。そのため、本発明の水電解装置においては、第一熱交換器4により、酸素ガスに同伴する水蒸気をドレン水として分離・回収するため、特に、酸素側の圧力が低い場合に純水回収の効果が顕著となる。
なお、上記実施例1〜5(図1〜5)では、電解セル13が酸素分離タンク8及び水素分離タンク14の外部に設置される構成としているが、これに限定されず、電解セル13を圧力容器内に保持する構成としてもよい。この圧力容器としては、例えば、酸素分離タンク8又は水素分離タンク14を利用することも可能である。
本発明の水電解装置は、ドレン水をそのまま電解水として回収することができ、しかも、簡易な構成で電解セルから発生する熱エネルギーを有効利用することができる装置であり、家庭用及び事業用の省エネルギー型水電解装置として有用である。
1:水道水
2:純水装置
3:補給水ポンプ
4:第一熱交換器
5:ドレンポット
6:酸素側圧力調整弁
7:酸素ガス圧力計
8:酸素分離タンク
9:ドレン水回収ポンプ
10:循環水ポンプ
11:耐熱性イオン交換樹脂
12:フィルター
13:電解セル
14:水素分離タンク
15:除湿器
16:水素側圧力調整弁
17:水素ガス圧力計
18:流量制御弁
19:純水タンク
21:第二熱交換器
31:第三熱交換器
41:電解セル
42:高分子電解質膜ユニット
43:端部電極板
44:固体高分子電解質膜
45:多孔質給電体
46:複極式電極板
47:多孔質触媒層
48:ガスケット
49:電解質膜ユニットの陰極側
50:電解質膜ユニットの陽極側
51:純水供給経路
52:電解セル
53:水素回収ライン
54:水素分離タンク
55:除湿器
56:酸素回収ライン
57:酸素分離タンク
58:純水タンク
59,64,65,66:純水ライン
60:熱交換器
61,68:冷却水ライン
62:非再生ポリッシャー
63:フィルター
67:ガススクラバー
69:純水循環ポンプ
70:補給水ポンプ
80:水素回収ライン
81:第四熱交換器
2:純水装置
3:補給水ポンプ
4:第一熱交換器
5:ドレンポット
6:酸素側圧力調整弁
7:酸素ガス圧力計
8:酸素分離タンク
9:ドレン水回収ポンプ
10:循環水ポンプ
11:耐熱性イオン交換樹脂
12:フィルター
13:電解セル
14:水素分離タンク
15:除湿器
16:水素側圧力調整弁
17:水素ガス圧力計
18:流量制御弁
19:純水タンク
21:第二熱交換器
31:第三熱交換器
41:電解セル
42:高分子電解質膜ユニット
43:端部電極板
44:固体高分子電解質膜
45:多孔質給電体
46:複極式電極板
47:多孔質触媒層
48:ガスケット
49:電解質膜ユニットの陰極側
50:電解質膜ユニットの陽極側
51:純水供給経路
52:電解セル
53:水素回収ライン
54:水素分離タンク
55:除湿器
56:酸素回収ライン
57:酸素分離タンク
58:純水タンク
59,64,65,66:純水ライン
60:熱交換器
61,68:冷却水ライン
62:非再生ポリッシャー
63:フィルター
67:ガススクラバー
69:純水循環ポンプ
70:補給水ポンプ
80:水素回収ライン
81:第四熱交換器
Claims (6)
- 純水補給ラインから電解セルに達した純水を該電解セルにおいて電解して水素ガスと酸素ガスを生成し、該水素ガスと酸素ガスを、それぞれ水素分離タンクと酸素分離タンクを経て外部に排出する水電解装置において、
酸素分離タンクに純水を補給する前記純水補給ラインに第一熱交換手段を備え、酸素分離タンクから排出される酸素ガスを排出する酸素ガス排出ラインを該第一熱交換手段へと導き、該第一熱交換手段において、酸素ガスと酸素分離タンクに補給される補給純水との間で熱交換を行うことを特徴とする水電解装置。 - 酸素分離タンクから排出される酸素ガスを外部に排出する酸素ガス排出ラインに、前記第一熱交換手段を通過した酸素ガス中から凝縮したドレン水を回収するためのドレンポットを備え、該ドレンポットに回収された前記ドレン水を、酸素分離タンクへと供給するドレン水回収ラインをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の水電解装置。
- 前記ドレンポットを酸素分離タンクよりも高い位置に設置することにより、前記ドレンポットに回収されたドレン水を、高低差によって酸素分離タンク内に回収することを特徴とする請求項2に記載の水電解装置。
- 水素分離タンクから排出される水素ガスを外部に排出する水素ガス排出ラインに第二熱交換手段をさらに備え、前記ドレン水回収ライン及び/又は前記純水補給ラインを該第二熱交換手段へと導き、該第二熱交換手段において、水素ガスと前記ドレン水及び/又は前記補給純水との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水電解装置。
- 水素分離タンクに接続された水素側純水排出ラインに第三熱交換手段をさらに備え、前記純水補給ライン又は前記ドレン水回収ラインを該第三熱交換手段へと導き、該第三熱交換手段において、補給純水及び/又はドレン水と、前記水素側純水回収ラインの純水との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水電解装置。
- 電解セルから水素分離タンクへと至る水素回収ラインに第四熱交換手段をさらに備え、前記純水補給ライン及び/又は前記ドレン水回収ラインを第四熱交換手段において、補給純水及び/又はドレン水と、前記水素回収ラインの純水及び水素ガスとの間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水電解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014095118A (ja) * | 2012-11-08 | 2014-05-22 | Toshiba Corp | 水素電力貯蔵システムおよび方法 |
JP2016015282A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 株式会社Ihi | 再生型燃料電池システムとその運転方法 |
WO2018033951A1 (ja) * | 2016-08-15 | 2018-02-22 | 株式会社 東芝 | 水素エネルギー利用システム及びその制御方法 |
WO2019238218A1 (de) * | 2018-06-12 | 2019-12-19 | Hoeller Electrolyzer Gmbh | Verfahren zum betreiben einer wasserelektrolysevorrichtung zur erzeugung von wasserstoff und sauerstoff |
JP2020172671A (ja) * | 2019-04-08 | 2020-10-22 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 水素・酸素発生装置 |
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2005
- 2005-04-19 JP JP2005120801A patent/JP2006299323A/ja active Pending
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