JP2006298311A - 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー - Google Patents

車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー Download PDF

Info

Publication number
JP2006298311A
JP2006298311A JP2005126655A JP2005126655A JP2006298311A JP 2006298311 A JP2006298311 A JP 2006298311A JP 2005126655 A JP2005126655 A JP 2005126655A JP 2005126655 A JP2005126655 A JP 2005126655A JP 2006298311 A JP2006298311 A JP 2006298311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
air bag
cleavage
panel body
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005126655A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Yasuda
満雄 安田
Hirosuke Ishiguro
裕輔 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanko Gosei Ltd
Original Assignee
Sanko Gosei Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanko Gosei Ltd filed Critical Sanko Gosei Ltd
Priority to JP2005126655A priority Critical patent/JP2006298311A/ja
Publication of JP2006298311A publication Critical patent/JP2006298311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES E05D AND E05F, RELATING TO CONSTRUCTION ELEMENTS, ELECTRIC CONTROL, POWER SUPPLY, POWER SIGNAL OR TRANSMISSION, USER INTERFACES, MOUNTING OR COUPLING, DETAILS, ACCESSORIES, AUXILIARY OPERATIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, APPLICATION THEREOF
    • E05Y2900/00Application of doors, windows, wings or fittings thereof
    • E05Y2900/50Application of doors, windows, wings or fittings thereof for vehicles
    • E05Y2900/53Type of wing
    • E05Y2900/531Doors

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】 エアーバックの膨張展開に伴うカバーへの亀裂及び破断の発生を防止し、かつエアーバックの膨張展開時におけるエアーバックへの損傷を防止するエアーバックカバー及び車両用エアーバック装置を提供する。
【解決手段】 開裂用脆弱ライン38の左右両終端38b1と38c1及び38b2と38c2を扉ヒンジ部223a及び223bの両端から互いに外側へ向け湾曲する円弧状に形成されているとともに、終端38b1,38c1及び38b2,38c2の切り込み深さを、この終端を除く開裂用脆弱ライン38の他の領域の切り込み深さより浅く加工するように構成した。
【選択図】 図7

Description

本発明は、車両用エアーバック装置及びこれを覆うエアーバックカバーに関し、特にエアーバックを展開するための開裂用脆弱ラインを有するエアーバックカバー及びこれを用いた車両用エアーバック装置に関するものである。
自動車などの車両の正面衝突や側面衝突時に助手席や運転席等の車内にいる乗員を衝突の衝撃から保護して乗員の安全性を確保するための車両用エアーバック装置は、エアーバックと、このエアーバックを膨張展開が容易なように折り畳んだ状態に収容するエアーバックケースと、折り畳まれたエアーバックを短時間で膨張させるインフレータなどから構成されている。特に運転席や助手席に使用されるエアーバック装置は、ダッシュボードを構成するインストルメントパネルカバーなどのエアーバックカバーの内側に装着され、自動車の衝突などにより自動車が急激に減速された時にインフレータを作動させ、このインフレータからの高圧ガスによりエアーバックを急速膨張させてエアーバックカバーを開裂脆弱ラインに沿い開裂すると同時に、エアーバックがエアーバックカバー外へ展開膨張されることにより搭乗者を衝突の衝撃から保護するようにしている。
また、このような車両用エアーバック装置のエアーバックをエアーバックカバー外へ膨張展開させるための開裂用脆弱ラインは、エアーバックカバーの裏面にレーザカットにより点状の孔を連続して加工することにより形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−22453号公報
従来の車両用エアーバック装置のカバーについて図面を参照して説明する。
図1に示すエアーバックカバー10は車両のインストルメントパネルカバーなどに相当するもので、PP(ポリプロピレン樹脂)やTOP(熱可塑性ポリオレフィン樹脂)などの樹脂材によって三次元的な曲面を有する板状に成形されている。
エアーバックカバー10の裏面には、図2に示すように、エアーバックをエアーバックカバー10の外側へ膨張展開させるための開裂用脆弱ライン11が形成されている。この開裂用脆弱ライン11は、横方向に延在する1本の第1開裂ライン11aと、この第1開裂ライン11aの両端に位置して第1開裂ライン11aと直角な方向に延在する2本の第2開裂ライン11bとから構成され、全体として平面視が略H字状を呈している。
また、カバー10の裏面には、開裂用脆弱ライン11の周囲を取り囲むようにした大きさのPPやTOPからなる枠体13のフランジ部13Aが振動溶着などにより接着されている。
上記枠体13内には、第1開裂ライン11a及び第2開裂ライン11bが形成された領域のエアーバックカバー10の機械的強度を補強するためのPPやTOPからなる補強部材(図示省略)が装着され、この補強部材の一部は前記領域のエアーバックカバー10の裏面に振動溶着などにより接着されている。また、枠体13には、図示省略したエアーバック、エアーバックケース及びインフレータを含むエアーバック装置が装着されている。
このような車両用エアーバック装置において、車両が衝突した時の衝撃力をセンサーで検出し、このセンサーの検出値が予め定めた設定値以上になったかをCPUからなる制御部で判定し、設定値以上と判定された時に制御部からの指令信号によりインフレータを動作させて高圧ガスをエアーバックに供給し、エアーバックを急速に膨張させる。エアーバックが膨張すると、開裂用脆弱ライン11を施した領域のエアーバックカバー10がエアーバック膨張時の圧力で裏面から押圧されるため、前記領域は第1開裂ライン11a及び第2開裂ライン11bに沿って開裂される。これにより生じる展開扉14(図1の2点鎖線に示す)が、第1開裂ライン11aを挟んで左右に位置する第2開裂ライン11bの相対向する先端間を結ぶライン上の部位をヒンジ部15として両開きの状態に展開されると同時に、エアーバックがエアーバックカバー10外へ膨張展開される。これにより、エアーバックの緩衝作用で、乗員の頭部あるいは胸部等を支え、乗員を衝突時の衝撃力から保護するようにしている。
次に、従来におけるエアーバックカバーの裏面に形成される開裂用脆弱ラインの他の例について図3を参照して説明する。
図3において、エアーバックカバー10の裏面に形成された開裂用脆弱ライン16は、横方向に延在する1本の第1開裂ライン16aと、この第1開裂ライン16aの両端に位置して第1開裂ライン16aと直角な方向に延在する2本の第2開裂ライン16bとから構成され、全体として平面視が略H字状を呈している。また、第2開裂ライン16bの両端16b1、16b2は互いに内側へ180度の半円状に湾曲された形状になっている。
また、従来におけるエアーバックカバーの裏面に形成される開裂用脆弱ラインの更に他の例について図4を参照して説明する。
図4において、エアーバックカバー10の裏面に形成された開裂用脆弱ライン17は、横方向に延在する1本の第1開裂ライン17aと、この第1開裂ライン17aの両端に位置して第1開裂ライン17aと直角な方向に延在する2本の第2開裂ライン17bとから構成され、全体として平面視が略H字状を呈している。また、第2開裂ライン17bの両端17b1、17b2は互いに内側へ90度の円弧状に湾曲された形状になっている。
このような開裂用脆弱ライン16または17を有するエアーバックカバー10においても、その開裂用脆弱ラインが上記図2に示す開裂用脆弱ライン11の場合と同様に開裂され、エアーバックをエアーバックカバー10外へ膨張展開させることができる。
しかし、上記図2に示すような開裂用脆弱ライン11を有するエアーバックカバー10では、エアーバックの膨張に伴い開裂用脆弱ライン11が開裂されて展開扉14が図1の2点鎖線に示すように両開きの状態に展開された時に、ヒンジ部15の両端に位置する隅部から外側へ伸びる亀裂15aが、図1及び図2に示すようにエアーバックカバー10に発生し、エアーバックカバーが破断されるおそれがあった。
また、図3,図4に示すような開裂用脆弱ライン16,17を有するエアーバックカバー10では、第2開裂ライン16b,17bの両端16b1,16b2,17b1,17b2が互いに内側へ180度の半円状または90度の円弧状に湾曲された形状になっているため、図5に示すように、開裂用脆弱ライン16,17に沿い開裂することによって生じる展開扉18がエアーバックカバー10の外側へ展開された時、この展開扉18のヒンジ部18aの両端部分に形成された半円状または円弧状の突部19が展開扉18の展開により生じる開口10A内に突出し、この突部19に膨張展開するエアーバックが引掛ってエアーバックを損傷させるなどの問題があった。
本発明は上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、エアーバックの膨張展開に伴うカバーへの亀裂及び破断の発生を防止し、かつエアーバックの膨張展開時におけるエアーバックへの損傷を防止できる車両用エアーバック装置及びこれに用いられるエアーバックカバーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、エアーバックを覆う樹脂製のパネル体を有するエアーバックカバーであって、前記パネル本体は前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域を有し、前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端領域は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、エアーバックと、前記エアーバックを覆う樹脂製のパネル体からなるエアーバックカバーと、前記パネル本体の裏面側に配設され前記エアーバックが折り畳まれた状態で収納されるエアーバックケースと、前記エアーバックにガスを供給して該エアーバックを膨張展開するインフレータと、前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域の周囲を取り囲むように前記パネル本体の裏面に固着され前記エアーバックケースを支持する樹脂製の枠体と、前記枠体に保持され前記展開領域を裏面側から補強する樹脂製の補強部材とを備える車両用エアーバック装置であって、前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端領域は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする。
さらにまた、本発明は、エアーバックと、前記エアーバックを覆う樹脂製のパネル体からなるエアーバックカバーと、前記パネル本体の裏面側に配設され前記エアーバックが折り畳まれた状態で収納されるエアーバックケースと、前記エアーバックにガスを供給して該エアーバックを膨張展開するインフレータと、前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域の周囲を取り囲むように前記パネル本体の裏面に固着され前記エアーバックケースを支持する樹脂製の枠体とを備える車両用エアーバック装置であって、前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする。
本発明のエアーバックカバー及びこれを用いた車両用エアーバック装置によれば、開裂用脆弱ラインの両方の終端領域をヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成したので、エアーバックの膨張展開に伴う開裂用脆弱ラインの開裂により扉が展開することによるエアーバックカバーへの亀裂及び破断の発生を防止できるとともに、膨張展開時におけるエアーバックへの損傷を防止できる。
また、本発明においては、両方の終端領域の切り込み深さを、この終端領域を除く開裂用脆弱ラインの他の領域の切り込み深さより浅くすることによって、エアーバックカバーの亀裂及び破断を確実に防止できる。
本実施の形態によるエアーバックカバー及び車両用エアーバック装置の特徴は、開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置されるように構成し、かつ前記両方の終端領域をヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成するとともに、両方の終端領域の切り込み深さを、この終端領域を除く開裂用脆弱ラインの他の領域の切り込み深さより浅くする構成したところにある。
この構成により、エアーバックの膨張展開に伴う開裂用脆弱ラインの開裂により扉が展開することによるエアーバックカバーへの亀裂及び破断の発生を防止できるとともに、膨張展開時におけるエアーバックへの損傷を防止できる。
以下、本発明の実施例1にかかるエアーバックカバー及び車両用エアーバック装置について、図面を参照して説明する。
図6は本実施例1におけるエアーバックカバー及びこれを用いた車両用エアーバック装置を車両助手席のインストルメントパネルカバーに装着した場合の一例を示す要部の縦断面図、図7は図6を矢印7方向から見た平面図、図8は図7の8−8線に沿う拡大断面図であり、図9は本実施例1におけるエアーバックカバーの扉が展開された状態を示す斜視図である。
図6において、車両用エアーバック装置100は、インストルメントパネルカバーに相当するエアーバックカバー22、エアーバック24、エアーバックケース26、図示省略のインフレータ、枠体28及び一対の補強部材30などを備える。
エアーバックカバー22は、PPやTOPなどの合成樹脂材により一体成形された樹脂製のパネル体221からなる。このパネル体221は、エアーバック24を覆うとともに図示省略の車体に固定された合成樹脂製のインストルメントパネルコアー(図示せず)の表面を覆うように三次元的な曲面を有する形状に構成され、タッピングネジ等の適宜の手段により上記インストルメントパネルコアーに固定される。
エアーバック24は、図6に示すように折り畳まれた状態で、金属性板材からなるエアーバックケース26内に収容されている。
枠体28は、図6及び図7に示すようにエアーバックケース26及び補強部材30をエアーバックカバー22の裏面側に保持するためのもので、タルクやガラス繊維などの補強材を10〜30重量%の割合で混合したポリプロピレン系の高弾性樹脂材により成形されている。この枠体28は、エアーバック24の膨張展開に必要な面積の矩形状の展開領域221Aに対応した横断面積を有する四角筒状を呈している。また、この枠体28のパネル体221側端縁には接合用のフランジ部281が枠体28と同一の樹脂材により一体に形成されており、フランジ部281はパネル体221の裏面に振動溶着などの手段により接着されている。
一対の補強部材30は、図6及び図7に示すように、パネル体221の展開領域221Aを裏面側から補強するもので、PPやTOPなどの合成樹脂材から成形されている。各補強部材30は、枠体28の内側面にアリ溝方式などで結合される支持片301と、この支持片301の上端にヒンジ部302を介して折り曲げ可能に連結され、かつ展開領域221Aの裏面に振動溶着などの手段により接着された補強片303とから構成されている。
また、エアーバックケース26の上端開口26a側の上記補強部材30の支持片301と対向する側板には複数のフック261が設けられている。この各フック261は、支持片301に設けた穴301a及び該穴301aに一致してエアーバックケース26に設けた穴261aに係合することにより、エアーバックケース26を枠体28に固定できるようになっている。このエアーバックケース26の下端部にはエアーバック24に膨張ガスを供給するためのインフレータ(図示せず)を収容するインフレータ収容部262が設けられている。また、エアーバックケース26は支持部材32を介してクロスメンバー34などの固定部材にボルトナット36により固定されている。
パネル体221の展開領域221Aには、図7に示すように、開裂用脆弱ライン38が形成されている。
この開裂用脆弱ライン38は、エアーバック24が膨張展開される時の開裂用脆弱ライン38の開裂に伴って展開領域221Aに両開き(観音開き)が可能な扉222a,222b(図9参照)を形成するためのもので、パネル本体221の裏面から該パネル本体221の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成される。
このような両開き可能な扉222a,222bを形成する開裂用脆弱ライン38は、展開領域221Aの中央箇所で横方向に延在する1本の第1開裂ライン38aと、この第1開裂ライン38aの両端に位置して第1開裂ライン38aと直角な縦方向に延在する2本の第2開裂ライン38b,38cとから構成され、全体として平面視が略H字状を呈している。
また、2本の第2開裂ライン38b,38cの相対向する一方の左右両終端38b1と38c1との間、及び相対向する他方の左右両終端38b2と38c2との間には上記扉222a及び222bのヒンジ部223a及び223b(図9参照)が位置するように構成され、さらに、左右両終端38b1と38c1及び38b2と38c2はヒンジ部223a及び223bの両端から互いに外側へ向け湾曲する円弧状に形成されている。
また、図7に示すように、第2開裂ライン38b,38c及びヒンジ部223a,223bに沿って展開領域221Aの周囲を取り囲むようにしてパネル本体221の裏面に接着された枠体28のフランジ部281が終端38b1,38c1及び38b2,38c2と互いに重なり合うように構成されている。
このような開裂用脆弱ライン38は、パルス状のレーザビームをパネル本体221の裏面から照射して、図8に示すようにパネル本体221を貫通しない小径の盲孔39を連続して加工することにより形成される。レーザカットにより加工され、このレーザカットによる終端38b1,38c1及び38b2,38c2の切り込み深さ、すなわち盲孔39の深さは、この終端を除く開裂用脆弱ライン38の他の領域の切り込み深さ、すなわち盲孔39の深さより浅く加工されている。
また、開裂用脆弱ライン38を加工するレーザビームには、0.2〜0.5mmの径に集束された、10.6μmの波長の赤外線光が利用される。
このように本実施例の車両用エアーバッグ装置100において、車両が衝突した場合には、その衝突時の衝撃力を図示省略した周知のセンサーで検出し、このセンサーで検出した衝撃力が予め定めた値以上になった否かを図示省略した周知のCPU等からなる制御装置で判定する。ここで、センサーで検出値が設定値以上と判定された時は制御装置から出力される信号により、図示省略した周知のインフレータを動作させて所定のガスを発生させ、このガスをエアーバッグ24に供給することにより、エアーバッグ24を急速に膨張展開させる。
エアーバッグ24が急速に膨張展開した場合、その膨張展開初期時に発生する圧力が補強部材30の補強片303を介して展開領域221Aに加えられると、展開領域221Aが開裂用脆弱ライン38に沿って開裂されるとともに、この開裂により扉222a及び222bがヒンジ部223a,223bを支点にして、図9に示すようにパネル本体221の外側へ両開き状態に展開される。これと同時に扉222a及び222bの両開き動作に伴いエアーバッグ24がパネル本体221外へ膨張展開される。これにより、エアーバック24の緩衝作用で、乗員の頭部あるいは胸部等を支え、乗員を衝突時の衝撃力から保護できる。
このような本実施例1の車両用エアーバッグ装置100によれば、開裂用脆弱ライン38における第2開裂ライン38b,38cの相対向する一方の左右両終端38b1と38c1との間、及び相対向する他方の左右両終端38b2と38c2との間に扉222a,222bのヒンジ部223a,223bが位置するように構成し、かつ左右両終端38b1と38c1及び38b2と38c2はヒンジ部223a及び223bの両端から互いに外側へ向け湾曲する円弧状に形成されているとともに、終端38b1,38c1及び38b2,38c2の切り込み深さを、この終端を除く開裂用脆弱ライン38の他の領域の切り込み深さより浅く加工するようにしたので、エアーバック24の膨張展開に伴う開裂用脆弱ライン38の開裂による扉222a,222bの展開をスムーズになし得ると共に、扉222a,222bがヒンジ部223a,223bを支点に展開されてもエアーバックカバー22への亀裂及び破断の発生を未然に防止でき、かつ従来のような膨張展開時におけるエアーバック24への損傷を防止することができる。
また、本実施例1によれば、展開領域221Aの周囲を取り囲むようにしてパネル本体221の裏面に接着された枠体28のフランジ部281が終端38b1,38c1及び38b2,38c2と互いに重なり合うように構成したので、エアーバックカバー22の展開領域221Aに外側から押圧力が作用しても展開領域221Aが安易に変形されることがなく、強度を維持できる。
次に、図10により本発明の実施例2について説明する。
図10は、本実施例2におけるエアーバックカバーの平面図である。
この実施例2において上記実施例1と異なる点は、展開領域221Aに形成される扉を片開き構造にしたところにある。
すなわち、図10に示すように、パネル本体221の展開領域221Aには、U文字を横方向に伸張した略U字状を呈する開裂用脆弱ライン40が形成されている。この開裂用脆弱ライン40は、エアーバック24が膨張展開される時の開裂用脆弱ライン40の開裂に伴って展開領域221Aに片開きが可能な扉42を形成するためのものであり、上記実施例1の場合と同様に、パネル本体221の裏面から該パネル本体221の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成される。
上記開裂用脆弱ライン40の相対向する左右の開裂ライン40a,40bの終端40a1と40b1との間には上記扉42のヒンジ部44が位置するように構成されている。また、終端40a1と40b1はヒンジ部44の両端から互いに外側へ向け湾曲する円弧状に形成されている。さらに、終端40a1,40b1の深さは、この終端を除く開裂用脆弱ライン40の他の領域の切り込み深さより浅く加工されている。
また、図10に示すように、開裂用脆弱ライン40の終端40a1,40b1は、展開領域221Aの周囲を取り囲むようにしてパネル本体221の裏面に接着された枠体28のフランジ部281と互いに重なり合うように構成されている。
なお、図10において、図7と同一の構成要素には同一符号を付してその構成説明は省略する。
このような本実施例1によれば、エアーバック24の膨張展開に伴う開裂用脆弱ライン40の開裂による扉42の展開が片開きであることが異なるものの、その作用効果は上記実施例1と同様である。
なお、本発明における開裂用脆弱ラインの形状パターンは、上記実施例1,2に示す形状のものに限定されず、エアーバック24が膨張展開できるようにパネル本体221の展開領域221Aに開裂用脆弱ラインで形成される扉が両開きまたは片開き可能に展開できる構造のものであればよい。
また、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。
次に、図11により本発明の実施例3について説明する。
図11は、本実施例3におけるエアーバックカバーの平面図である。
この実施例3において上記実施例1と異なる点は、エアーバック24が膨張展開するパネル本体221の展開領域221Aの両開き扉14の裏面側から補強する樹脂製の補強部材を省略した点、さらに、パネル本体221の展開領域221Aの両開き扉14部分の厚さをパネル本体221の厚さより若干薄板14A状にした点にあり、それ以外の構成は前述の第1実施例と同様なので、同一符号を付してその詳細説明を省略する。
すなわち、図11に示す構成は、エアーバックに供給する膨張ガスが少なくてすむような小型のインフレータを装備した車種に適用される。
従来におけるエアーバックカバーの斜視図である。 従来におけるエアーバックカバーの平視図である。 従来におけるエアーバックカバーの他の例を示す平視図である。 従来におけるエアーバックカバーの更に他の例を示す平視図である。 従来におけるエアーバックカバーの説明図である。 本発明の実施例1におけるエアーバックカバー及びこれを用いた車両用エアーバック装置の一例を示す要部の縦断面図である。 図6を矢印7方向から見た平面図である。 図7の8−8線に沿う拡大断面図である。 本実施例1におけるエアーバックカバーの扉が展開された状態を示す斜視図である。 本発明の実施例2におけるエアーバックカバーの平面図である。 本発明の実施例3におけるエアーバックカバー及びこれを用いた車両用エアーバック装置の一例を示す要部の縦断面図である。
符号の説明
100 車両用エアーバック装置
22 エアーバックカバー
221 パネル本体
221A 展開領域
222a,222b 扉
223a,223b ヒンジ部
24 エアーバック
26 エアーバックケース
28 枠体
281 フランジ部
30 補強部材
38 開裂用脆弱ライン
38a 第1開裂ライン
38b,38c 第2開裂ライン
38b1,38c1,38b2,38c2 終端
40 開裂用脆弱ライン
40a1,40b1 終端
42 扉
44 ヒンジ部

Claims (7)

  1. エアーバックを覆う樹脂製のパネル体を有するエアーバックカバーであって、
    前記パネル本体は前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域を有し、前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とするエアーバックカバー。
  2. 前記開裂用脆弱ラインはレーザカットにより加工され、このレーザカットによる前記両方の終端の切り込み深さは、該終端を除く前記開裂用脆弱ラインの他の領域の切り込み深さより浅くしたことを特徴とする請求項1記載のエアーバックカバー。
  3. 前記パネル本体の裏面には、前記開裂用脆弱ライン及び前記ヒンジ部に沿って前記展開領域の周囲を取り囲むようにした大きさを有する樹脂製の枠体のフランジ部が接着され、前記フランジ部が前記両方の終端と互いに重なり合うように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のエアーバックカバー。
  4. エアーバックと、前記エアーバックを覆う樹脂製のパネル体からなるエアーバックカバーと、前記パネル本体の裏面側に配設され前記エアーバックが折り畳まれた状態で収納されるエアーバックケースと、前記エアーバックにガスを供給して該エアーバックを膨張展開するインフレータと、前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域の周囲を取り囲むように前記パネル本体の裏面に固着され前記エアーバックケースを支持する樹脂製の枠体と、前記枠体に保持され前記展開領域を裏面側から補強する樹脂製の補強部材とを備える車両用エアーバック装置であって、
    前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする車両用エアーバック装置。
  5. 前記開裂用脆弱ラインはレーザカットにより加工され、このレーザカットによる前記両方の終端の切り込み深さは、該終端を除く前記開裂用脆弱ラインの他の領域の切り込み深さより浅くしたことを特徴とする請求項4記載の車両用エアーバック装置。
  6. 前記パネル本体の裏面には、前記開裂用脆弱ライン及び前記ヒンジ部に沿って前記展開領域の周囲を取り囲むようにした大きさを有する樹脂製の枠体のフランジ部が接着され、前記フランジ部が前記両方の終端と互いに重なり合うように構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の車両用エアーバック装置。
  7. エアーバックと、前記エアーバックを覆う樹脂製のパネル体からなるエアーバックカバーと、前記パネル本体の裏面側に配設され前記エアーバックが折り畳まれた状態で収納されるエアーバックケースと、前記エアーバックにガスを供給して該エアーバックを膨張展開するインフレータと、前記エアーバックの膨張展開に必要な面積の展開領域の周囲を取り囲むように前記パネル本体の裏面に固着され前記エアーバックケースを支持する樹脂製の枠体とを備える車両用エアーバック装置であって、
    前記展開領域には両開きまたは片開きが可能な扉を形成するための開裂用脆弱ラインが前記パネル本体の裏面から該パネル本体の厚さ方向に入れた所望深さの切り込みにより形成され、前記開裂用脆弱ラインの両方の終端間に前記扉のヒンジ部が位置するように構成され、前記両方の終端は前記ヒンジ部の両端から外側へ向け湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする車両用エアーバック装置。
JP2005126655A 2005-04-25 2005-04-25 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー Pending JP2006298311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126655A JP2006298311A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126655A JP2006298311A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006298311A true JP2006298311A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37466876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005126655A Pending JP2006298311A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006298311A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50136135U (ja) * 1974-04-25 1975-11-10
JPH05105018A (ja) * 1991-10-17 1993-04-27 Takata Kk エアバツグ収納用カバー
JPH0781512A (ja) * 1993-09-03 1995-03-28 Morton Internatl Inc エアバッグ展開用開口のための閉鎖要素
JP2005506241A (ja) * 2001-10-23 2005-03-03 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 隠しエアバッグドアを備えるインストルメントパネルシステム
JP2005059723A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Sanko Gosei Ltd 自動車用エアーバッグ装置
JP2005081876A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Takata Corp エアバッグカバー、エアバッグモジュール

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50136135U (ja) * 1974-04-25 1975-11-10
JPH05105018A (ja) * 1991-10-17 1993-04-27 Takata Kk エアバツグ収納用カバー
JPH0781512A (ja) * 1993-09-03 1995-03-28 Morton Internatl Inc エアバッグ展開用開口のための閉鎖要素
JP2005506241A (ja) * 2001-10-23 2005-03-03 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 隠しエアバッグドアを備えるインストルメントパネルシステム
JP2005059723A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Sanko Gosei Ltd 自動車用エアーバッグ装置
JP2005081876A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Takata Corp エアバッグカバー、エアバッグモジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4831999B2 (ja) 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー
JP4838539B2 (ja) 車両用エアーバック装置
US7168731B2 (en) Airbag apparatus for automobile
JP4382518B2 (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2004001677A (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2006001326A (ja) エアバッグカバー、エアバッグ装置
JP2007216873A (ja) 車両用エアーバッグ装置及びエアーバッグカバ−
JP4762078B2 (ja) エアーバッグ装置及びエアーバッグカバー
JP5190292B2 (ja) 車両用エアーバック装置
JP2010023620A (ja) 車両のエアバッグ装置のカバー体
JP2008201325A (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP2007153222A (ja) 自動車用エアバッグ装置
JP3950671B2 (ja) 自動車用エアーバッグ装置の破断開放部構造
JP2003212075A (ja) エアバッグドアのティアライン構造
JP2001206180A (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2006298311A (ja) 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー
JP4426814B2 (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2008201322A (ja) エアバッグ装置のカバー体
KR100698684B1 (ko) 운전석 에어백 모듈
JP2008149930A (ja) 車両用脚部保護エアバッグ装置
JP2018167820A (ja) エアバッグ取付用内装品及びその製造方法
JP4426878B2 (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2000153745A (ja) 車両用エアバッグ装置
JP2005271652A (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP4330379B2 (ja) 自動車用エアーバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101109