JP2006290128A - 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法 - Google Patents

二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006290128A
JP2006290128A JP2005112607A JP2005112607A JP2006290128A JP 2006290128 A JP2006290128 A JP 2006290128A JP 2005112607 A JP2005112607 A JP 2005112607A JP 2005112607 A JP2005112607 A JP 2005112607A JP 2006290128 A JP2006290128 A JP 2006290128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peak value
front wheel
support roller
rear wheel
wheel support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005112607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4368820B2 (ja
Inventor
Masahiko Kaneko
雅彦 金子
Kazuyuki Fukamachi
和之 深町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2005112607A priority Critical patent/JP4368820B2/ja
Publication of JP2006290128A publication Critical patent/JP2006290128A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4368820B2 publication Critical patent/JP4368820B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

【課題】二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法において、容易に判定範囲を設定でき、検査効率を向上させることができるアンチロックブレーキシステムの検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ピーク値を蓄積する蓄積工程と、蓄積工程で蓄積された所定数のピーク値を読み出す読出工程と、読出工程によって読出された所定数のピーク値から第1正規分布を求め、第1正規分布における標準偏差の所定倍数を第1閾値とし、第1正規分布の第1閾値内のピーク値のみから第2正規分布を求め、第2正規分布における標準偏差の所定倍数を第2閾値とし、第2閾値を判定範囲として設定する判定範囲設定工程とを備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステムの作動を検査する検査方法に関するものである。
従来、二輪自動車のアンチロックブレーキシステム(以下ABSと言う)の作動を検査する方法としては、二輪自動車の前輪及び後輪を夫々一対の前輪支持ローラと後輪支持ローラとに載置させ、一対の前輪支持ローラに支持された二輪自動車の前輪を回転させると共に、一対の後輪支持ローラに支持された二輪自動車の後輪を回転させて、ABSが作動する一方の車輪のブレーキを全入力するブレーキ入力工程と、該ブレーキ入力工程によりABSが作動し、車輪を支持する支持ローラが停止するまでの停止時間を測定する測定工程と、該測定工程によって測定された停止時間が所定値内にあるか否かを判定する判定工程とを備える検査方法が知られている(例えば特許文献1参照。)。
かかる検査方法によって二輪自動車のABSの検査を行なうときには、まず、ブレーキ入力工程において、二輪自動車の前輪及び後輪を夫々一対の前輪支持ローラと後輪支持ローラとに着座させ、駆動モータによる動力をクラッチを介して後輪支持ローラに伝達させる。このとき、一方の後輪支持ローラと一方の前輪支持ローラとは連結され互いに同期して回転するので、後輪支持ローラの回転が後輪の回転と前輪支持ローラの回転と前輪の回転とに伝達し、全ローラが同期回転する。夫々のローラの回転速度が所定の速度となったとき、一方の後輪支持ローラと駆動モータとの間の前記クラッチをOFF状態とし、前輪のブレーキが全入力される。これにより、前記クラッチにより駆動モータの駆動力から切り離された各ローラは慣性で回転を続行する一方、ブレーキ入力による減速で徐々に各ローラの回転速度が低下する。このとき、前輪と前輪支持ローラとの間にスリップが生じるので、前輪ABSが作動してポンピングブレーキが行われる。その後、測定工程において、前輪ブレーキの作動によって前輪支持ローラが停止するまでの停止時間が測定される。そして、判定工程において、該停止時間と予め実走測定で定められた所定値とを比較することで、前輪ABSの性能の良否が判定される。
続いて後輪に関し、ブレーキ入力工程において、前記クラッチをON状態とし、停止状態の一方の後輪支持ローラを駆動モータによって駆動し、再び全ローラを同期回転させ、後輪のブレーキが全入力される。そして、前述した前輪ABS検査と同様に、測定工程及び判定工程において、停止時間が測定され、該停止時間と予め実走測定で定められた値とを比較し、後輪ABSの性能の良否が判定される。
ところが、前記従来の検査方法では、ブレーキ入力した後に各支持ローラの回転が停止しければ判定結果が得られず、また、前輪の検査終了時に停止した状態の各支持ローラを、後輪の検査が行なえる回転速度まで再び上昇させる必要があり、検査時間が長くかかる。
そこで、本出願人は、先に、二輪自動車の前輪及び後輪を夫々一対の前輪支持ローラと後輪支持ローラとに載置させ、一対の前輪支持ローラに支持された二輪自動車の前輪を回転させると共に、一対の後輪支持ローラに支持された二輪自動車の後輪を回転させて、ABSが作動する一方の車輪のブレーキを全入力するブレーキ入力工程と、該ブレーキ入力工程によりABSが作動した車輪の回転速度を、該車輪を支持する支持ローラを介して測定する測定工程と、該測定工程によって測定された値に基づいて、ABSの作動による車輪の回転速度の変化に伴って生じるピーク値を求める演算工程と、該演算工程により得られたピーク値が所定範囲内にあるときを良と判定し、該ピーク値が所定範囲外であるとき不良と判定する良否判定工程とを備える二輪自動車におけるABSの検査方法を提案している(特許文献2参照。)。
かかる検査方法によって二輪自動車のABSの検査を行なうときには、まず、ブレーキ入力工程において、作業者が二輪自動車に乗った状態で二輪自動車の後輪を第1の後輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラからなる一対の支持ローラに着座させると共に、前輪を第1の前輪支持ローラ及び第2の前輪支持ローラからなる一対の支持ローラに着座させ、エンジンによる駆動により所定の検査開始速度に合わせ、車速が所定の検査開始速度になったとき、二輪自動車のアクセルを戻してギヤをニュートラルの状態にすると同時に、前輪ブレーキを全入力する。これにより二輪自動車は前輪に急ブレーキが掛けられた状態になる。ここで、第1の後輪支持ローラ及び第1の前輪支持ローラの回転慣性力が第2の後輪支持ローラ及び第2の前輪支持ローラの回転慣性力より大きくしてあるので、前輪ブレーキが全入力されたことにより、前輪と第1の前輪支持ローラとの間にスリップ現象が発生し前輪ABSが作動を開始する。
測定工程においては、常時第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転速度を測定する。演算工程においては、該測定工程において測定した値から前輪側と後輪側との夫々の減速度(加速度)を算出する処理を行う。このとき得られる前輪側、即ち第2の前輪支持ローラの回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形を図12に示す。
図12に示すように、第2の前輪支持ローラの回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、前輪ブレーキが全入力されたと同時に上昇(減速)し、第1ピーク値aを介して下降(加速)する。第1ピーク値aはABSが作動して前輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第2の前輪支持ローラの回転速度の変化に対応し、それに続く下降は、第1の前輪支持ローラの回転慣性が前輪を介して第2の前輪支持ローラに伝達されたものである。そして、再びブレーキがONの状態となると第2ピーク値bが現れ、第2の前輪支持ローラが減速する。次いで、再びブレーキがOFFの状態となると第3ピーク値cが現れ、第2の前輪支持ローラが加速する。その後、ABSの作動により、前輪ブレーキはON・OFFが数回繰り返される。
判定工程においては、前輪側の減速度(加速度)の波形から第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを採取して前輪ABSの作動の良否が判定される。即ち、第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを夫々予め設定された第1判定範囲A、第2判定範囲B、及び第3判定範囲C内にあるか否かで前輪ABSの作動の良否判定を行なう。
このようにして、前輪側の減速度(加速度)の波形のうち、変化が大きい第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを採取して前輪ABSの作動の良否を判定することで、検査が開始されて比較的初期の段階で検査を終了させることができるようにしている。
ここで、第1判定範囲Aは、測定値に基づいて算出された減速度が一定値(例えば、図12の場合には0.5G)に達した時、即ち、ブレーキの作動に基づく減速であるとみなされた時を時間的基点とし、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められている。第2判定範囲Bは、第1ピーク値aが現れた時が時間的基点とされ、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められ、同様に、第3判定範囲Cは第2ピーク値bが現れた時が時間的基点とされ、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められている。
しかしながら、各判定範囲の時間的終点と減速度の上限と下限とは、設計値から人為的に設定されるため、設計値の基礎となる検査対象の二輪自動車の車種と、該車種に搭載されているタイヤの種類と、該タイヤと各支持ロールとの間のすべり摩擦係数などとに変更が生じると、被検対象の条件ごとに設計値を求め、該設計値に基づき各判定範囲を設定し直す必要がある。このため、二輪自動車の車種を変えてABS検査を行う場合をはじめ、同一車種についてタイヤの種類を変えてABS検査を繰り返し行う場合などには、各判定範囲の設定が煩雑となるため、条件を変えてABS検査を行う場合であっても、容易に判定範囲を設定できることが望まれる。
特開2001−281108号公報 特開2003−254868号公報
本発明は、容易に判定範囲を設定でき、検査効率を向上させることができる二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法は、一対の前輪支持ローラに支持された二輪自動車の前輪を回転させると共に、一対の後輪支持ローラに支持された二輪自動車の後輪を回転させて、二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステムが作動する一方の車輪のブレーキを全入力するブレーキ入力工程と、該ブレーキ入力工程によりアンチロックブレーキシステムが作動した車輪の回転速度を、該車輪を支持する支持ローラを介して測定する測定工程と、該測定工程によって測定された値に基づいて、アンチロックブレーキシステムの作動による車輪の回転速度の変化に伴って生じるピーク値を求める演算工程と、該演算工程により得られたピーク値が所定の判定範囲内にあるときを良と判定し、該ピーク値が所定の判定範囲外であるとき不良と判定する良否判定工程とを備える二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法において、該演算工程により求められたピーク値を蓄積する蓄積工程と、該蓄積工程で蓄積された所定数のピーク値を読み出す読出工程と、該読出工程によって読出された所定数のピーク値から第1正規分布を求め、第1正規分布における標準偏差の所定倍数を第1閾値とし、第1正規分布の第1閾値内のピーク値のみから第2正規分布を求め、第2正規分布における標準偏差の所定倍数を第2閾値とし、第2閾値を前記判定範囲として設定する判定範囲設定工程とを備えることを特徴とする。
本発明の方法によって二輪自動車のアンチロックブレーキシステム(ABS)の作動を検査するときには、先ず、ブレーキ入力工程において、前輪と後輪とを、夫々に対応する一対の支持ローラに着座させ、二輪自動車の検査対象となるABSが作動する車輪(前輪又は後輪)のブレーキを入力してABSを作動させる。具体的には、例えば、作業者が前記支持ローラ上で二輪自動車のエンジンを駆動し、所定の検査開始速度になったときに二輪自動車のギヤをニュートラルにしてブレーキを全入力する。これによって、車輪は急ブレーキ状態となるので、車輪とローラとの間にスリップ現象が発生しABSが作動を開始する。
次に、測定工程においては、ABSが作動することによって、ブレーキのON・OFFが繰り返されるので、それに応じた車輪の回転速度の増減が、車輪の回転挙動が伝達された支持ローラを介して測定される。演算工程においては、該測定工程から得られた測定値に基づき、車輪の回転速度の変化(例えば減速度或いは加速度の増減)に伴うピーク値が求められる。
そして、判定工程においては、前記ピーク値が所定範囲にあるか否かの良否判定を行なう。演算工程により求められるピーク値は、ABS作動時のブレーキのON・OFFに対応するものであるため、該ピーク値が所定範囲を外れていると車輪のロックや減速が不十分であることが考えられる。そこで、判定工程においては、ピーク値が所定範囲内にあるときをABSが良好に作動していると判定し、該ピーク値が所定範囲外であるときABSが作動不良であると判定する。
一方、蓄積工程においては、前記測定工程から得られた測定値に基づいて前記演算工程から求められたピーク値が、逐次累積して蓄積される。そして、読出工程においては、該蓄積工程によって蓄積された複数のピーク値から所定数のピーク値が読み出される。
判定範囲設定工程においては、読み出された所定数のピーク値から第1正規分布を求め、該第1正規分布の標準偏差の倍数値で構成される一定範囲(例えば、平均値±2.5×標準偏差)内のピーク値群のみを判定範囲の設定標本とする。これにより、平均値から大きく外れている値が異常値として一次的に除外され、判定範囲が広がってしまうことが防止される。さらに、不良なピーク値を確実に除外するため、異常値が除外されたピーク値群に対して、再度、第2正規分布を求め、該第2正規分布の標準偏差の倍数値で構成される範囲(例えば、平均値±2.0×標準偏差)を判定範囲として設定する。
このように、本発明は、蓄積工程及び読出工程によって、既に蓄積されている複数のピーク値から、判定範囲設定工程で必要な所定数のピーク値を読み出すことで、容易に判定範囲を設定することができる。従って、被検対象の条件が変更される場合であっても、同条件の下での複数のピーク値が蓄積され、所定数のピーク値が読み出されることで、判定範囲を容易に設定し直すことができる。
また、本発明の判定範囲設定工程によれば、所定数のピーク値から第1及び第2正規分布の標準偏差に基づく所定の処理を行うことにより、判定範囲の設定を確実かつ容易にし、検査効率を向上させることができる。また、従来に比べ、判定範囲の設定時間を短縮することができ、作業者の経験や熟練を要することなく判定範囲の設定をすることができる。
さらに、本発明の二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法においては、経過時間と減速度変化とについて、前記判定範囲を設定することができる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1は本発明の一実施形態の検査方法に用いる装置構成を示す説明的平面図、図2は図1に示す装置の要部を示す説明的側面図、図3は図1に示す装置における検査手段のブロック図、図4は図3に示す演算手段において得られるピーク値を示すグラフ、図5はピーク値の標本データを示すグラフ、図6はピーク値の標本データに基づく判定範囲を示すグラフ、図7は図3に示す判定手段において用いられるフローチャート、図8は予備的解析において用いられるフローチャート、図9は標本データXにおける正規分布を示すグラフ、図10は判定範囲の計算において用いられるフローチャート、図11は標本データXpにおける正規分布を示すグラフである。
図1及び図2に示すように、本実施形態の二輪自動車の検査方法に用いる検査装置1は、ベース2、後輪R側に設けられた後輪用機台3、前輪F側に設けられた前輪用機台4からなり、後輪用機台3と前輪用機台4とは、ベース2上に設けられている。
後輪用機台3は、図1に示すように、二輪自動車の後輪Rを着座支持する一対の後輪支持ローラ5、6を備えている。後輪Rの前側に位置する第1の後輪支持ローラ5は、その回転軸7が一対の軸受け8を介して回転自在に支持されている。後輪Rの後側に位置する第2の後輪支持ローラ6は、その回転軸9が第1の後輪支持ローラ5の回転軸7と平行に、一対の軸受け10を介して回転自在に支持されている。第1の後輪支持ローラ5は、第2の後輪支持ローラ6よりも大径に形成されており、これによって、第1の後輪支持ローラ5の回転慣性力が第2の後輪支持ローラ6よりも大きく設定されている。
第1の後輪支持ローラ5と第2の後輪支持ローラ6とは所定間隔を存して並設され、更に、図2に示すように、第2の後輪支持ローラ6は、後輪Rに接する位置が第1の後輪支持ローラ5と同一の高さとなるように前記軸受け10により支持されている。
図1に示すように、第1の後輪支持ローラ5の回転軸7の一方端には電磁ブレーキ11が連結されており、該電磁ブレーキ11の作動により第1の後輪支持ローラ5に掛かる負荷の調整が可能となっている。
第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の一端部にはクラッチ12を介してプーリ13が設けられている。該プーリ13はベルト14を連動部材としてベース2上に設けられたスタータ作動用モータ15のプーリ16に従動する。クラッチ12がONとされたときには、プーリ13が回転軸9に連結され、スタータ作動用モータ15による第2の後輪支持ローラ6の駆動が可能となる。
また、第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の他端部には、クラッチ17を介してモータ18が連結されている。クラッチ17がONとされたときには、回転軸9とモータ18の駆動軸19とが接続され、モータ18による第2の後輪支持ローラ6の駆動が可能となる。
更に、第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の一端部には、回転軸9の回転速度を測定する第1ロータリーエンコーダ20が設けられ、回転軸9の他端部には、クラッチ17とモータ18との間に位置して回転軸9の回転トルクを測定する第1トルクメータ21が設けられている。後述するが、第1トルクメータ21は制動力の検査時に使用され、第1ロータリーエンコーダ20は、アンチロックブレーキシステム(ABS)及び前後輪連動ブレーキシステム(CBS)の検査時に使用される。
一方、前輪用機台4は、二輪自動車の前輪Fを着座支持する一対の前輪支持ローラ22、23を備えている。前輪Fの前側に位置する第1の前輪支持ローラ22は、その回転軸24が一対の軸受け25を介して回転自在に支持されている。前輪Fの後側に位置する第2の前輪支持ローラ23は、その回転軸26が第1の前輪支持ローラ22の回転軸24と平行に、一対の軸受け27を介して回転自在に支持されている。第1の前輪支持ローラ22は、第2の前輪支持ローラ23よりも大径に形成されており、これによって、第1の前輪支持ローラ22の回転慣性力が第2の前輪支持ローラ23よりも大きく設定されている。
第1の前輪支持ローラ22と第2の前輪支持ローラ23とは所定間隔を存して並設され、更に、図2に示すように、第2の前輪支持ローラ23は、前輪Fに接する位置が第1の前輪支持ローラ22と同一の高さとなるように前記軸受け27により支持されている。なお、第1の後輪支持ローラ5と第1の前輪支持ローラ22とは同一形状とされ、第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23とは同一形状とされている。
第2の前輪支持ローラ23の回転軸26の一端部には、クラッチ28を介してモータ29が連結されている。クラッチ28がONとされたときには、回転軸26とモータ29の駆動軸30とが接続され、モータ29による第2の前輪支持ローラ23の駆動が可能となる。
第2の前輪支持ローラ23の回転軸26の他端部には、回転軸26の回転速度を測定する第2ロータリーエンコーダ31が設けられ、回転軸26の一端部側には、前記クラッチ28とモータ29との間に位置して回転軸26の回転トルクを測定する第2トルクメータ32が設けられている。後述するが、第2トルクメータ32は制動力の検査時に使用され、第2ロータリーエンコーダ31はアンチロックブレーキシステム(ABS)及び前後輪連動ブレーキシステム(CBS)の検査時に使用される。
更に、第1の前輪支持ローラ22の回転軸24の一端部には、回転軸24の回転速度を測定する第3ロータリーエンコーダ33が設けられている。後述するが、第3ロータリーエンコーダ33は、二輪自動車に搭載された速度計の検査時に使用される。
前輪用機台4は、車輪間距離の異なる二輪自動車にも対応可能とするために、後輪用機台3に向かって進退自在とされている。即ち、前輪用機台4は、図2に示すように、ベース2に設けられたスライドレール34に沿って案内されるガイド部材35と、モータ36によって回転されるボール螺子37に螺合する螺合部材38とを備えている。これにより、前輪用機台4は、モータ36によりボール螺子37を回転させることで、スライドレール34に沿って後輪用機台3に向かって進退される。
また、第1の前輪支持ローラ22と第1の後輪支持ローラ5とは、連結手段39を介して同期して回転されるようになっている。連結手段39は、第1の後輪支持ローラ5の回転軸7に連結された第1ギヤボックス40と、第1の前輪支持ローラ22の回転軸24に連結された第2ギヤボックス41とを備え、第1ギヤボックス40と第2ギヤボックス41とを互いに連結する連結シャフト42によって回転軸7と回転軸24とが同期回転するようになっている。なお、第1ギヤボックス40及び第2ギヤボックス41は、傘歯車を組み合わせてなる周知のものであり、また、連結シャフト42は、前述した前輪用機台4の進退動に第2ギヤボックス41を追従させるために第2ギヤボックス41側においてスプライン嵌合するスプラインシャフトが採用されている。
図3に示すように、前記第1ロータリーエンコーダ20、第2ロータリーエンコーダ31、第3ロータリーエンコーダ33、第1トルクメータ21、及び第2トルクメータ32は、検査手段43に接続されており、各測定値が検査手段43に入力されるようになっている。検査手段43は、例えば、CPU、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータであり、各測定値から各検査に応じた演算を行なう演算手段44と、各検査の良否を判定する判定手段45と、演算手段44の演算結果を蓄積する蓄積手段46と、蓄積手段46から読み出された演算結果に基づき判定範囲を設定する判定範囲設定手段47とを備えている。更に、検査手段43には、判定手段45による判定結果や測定情報を表示する表示手段48と、作業者が二輪自動車に搭乗した状態で操作するための作業者用操作手段49とが接続されている。なお、演算手段44によって行なわれる演算処理と、判定手段45によって行なわれる判定処理と、蓄積手段46によって行われる演算結果の蓄積と、判定範囲設定手段47によって行われる判定範囲の設定とについては後述する。
次に、図1〜3の検査装置1による二輪自動車の検査について説明する。検査装置1によって検査を行なう二輪自動車は多種に及ぶが、ここでは、前輪ブレーキと後輪ブレーキとの夫々にABSが作動し、前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動させるCBSが作動する二輪自動車(図示せず)の検査について説明する。この種の二輪自動車は、運転者がハンドルに設けられた右ブレーキレバーのみを操作したとき、前輪ブレーキが作動し、それに連動して後輪ブレーキが作動する。また、運転者がブレーキペダルのみを操作したときにも、前輪ブレーキが作動し、それに連動して後輪ブレーキが作動する。更に、前輪ブレーキと後輪ブレーキとは共にABSが作動する。
この種の二輪自動車に対する検査は、前輪制動力検査、後輪制動力検査、速度計検査、前輪ABS・CBS検査、及び、後輪ABS・CBS検査の順序で行なわれる。
前輪制動力検査は次のように行なわれる。検査開始時には、作業者が二輪自動車に乗った状態で二輪自動車の後輪Rを第1の後輪支持ローラ5及び第2の後輪支持ローラ6に着座させると共に、前輪Fを第1の前輪支持ローラ22及び第2の前輪支持ローラ23に着座させる。このとき、二輪自動車はエンジンが停止され、ギヤがニュートラルの状態とされている。一方、検査装置1は、前記クラッチ12がOFFの状態で、プーリ13と回転軸9とが切り離され、モータ15、プーリ16、ベルト14により発生する負荷を回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6にかけない状態になっている。また、クラッチ17はONとされ、回転軸9とモータ18とが接続される。これにより、モータ18により回転軸9を介して第2の後輪支持ローラ6が駆動可能な状態になっている。
そして、作業者が二輪自動車に乗った状態で右ブレーキレバーのみを操作して前輪ブレーキを全入力し、この状態を維持して図3に示す作業者用操作手段49のフロントブレーキ制動力検査開始ボタン(図示せず)を押す。これにより、モータ18、29が作動し、所定の時間第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23との回転を駆動する。このとき、作業者によって二輪自動車の右ブレーキレバーから前輪ブレーキが全入力されていることによって、前輪Fと、CBSの作動による後輪Rとの回転が阻止され、第2の前輪支持ローラ23及び第2の後輪支持ローラ6と前輪F及び後輪Rとの間に摩擦が発生する。これにより、モータ18、29と第2の後輪支持ローラ6の回転軸9と第2の前輪支持ローラ23の回転軸26とにひずみが発生し、トルクメータ32、21により、前輪ブレーキが全入力された際の第2の前輪支持ローラ23と第2の後輪支持ローラ6とに掛かるトルクが計測され、図3に示す前記検査手段43に入力される。検査手段43においては前記判定手段45によってトルクメータ32、21により測定されたトルク値と所定のトルク値(予め設定された判定値)とが比較され、測定したトルクの最大値が所定のトルク値を越えていれば前記表示手段48に「OK」を表示させ、測定したトルクの最大値が所定のトルク値以下であれば十分な制動力が得られていないとして表示手段48に「NG」を表示させる。そして、制動力が「NG」である場合には、二輪自動車を検査装置1から降ろしてブレーキの調整が行なわれ、制動力が「OK」である場合には、続いて後輪制動力検査が行なわれる。
後輪制動力検査は、モータ18、29を停止させて第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23の回転を停止させた後に行なわれる。そして、検査作業は、作業者が右ブレーキレバーを開放した状態でブレーキペダルを踏むことにより後輪ブレーキを全入力とする以外は上述した前輪制動力検査と同様であるので説明を省略する。
後輪制動力検査が終了した後、続いて速度計検査が行なわれる。速度計検査においては二輪自動車の搭載された速度計の良否が検査される。図1を参照すれば、検査装置1は次に示す状態とされる。即ち、前記クラッチ12がOFFの状態で、プーリ13と回転軸9とが切り離され、モータ15、プーリ16、ベルト14により発生する負荷が回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6に掛からない状態になっている。前記クラッチ17はOFFとされて、回転軸9とモータ18及びトルクメータ21とが切り離され、モータ18及びトルクメータ21により発生する負荷が回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6に掛からない状態とされる。同じく、前記クラッチ28はOFFとされ、モータ29及びトルクメータ32により発生する負荷が回転軸26及び第2の前輪支持ローラ23に掛からない状態とされる。
そして、作業者は二輪自動車のエンジンを始動させ、次いで、二輪自動車に備えられた速度計を観察しながらアクセル調整する。そして、二輪自動車の速度計が所定の速度(例えば40km/h)を示したとき、図3に示す前記作業者用操作手段49に備えられた速度計検査ボタン(図示せず)を押す。一方、図3に示すように、前記検査手段43においては、第3ロータリーエンコーダ33から得られる第1の前輪支持ローラ22の回転速度が、演算手段44によって車速に換算される。そして、判定手段45は、速度計検査ボタンが押された時点の二輪自動車の速度計に表示される値と演算手段44によって算出された車速との差が、予め設定された許容範囲内にあれば前記表示手段48に「OK」を表示させ、許容範囲内になければ二輪自動車の速度計が精度不十分として表示手段48に「NG」を表示させる。
続いて、前輪ABS・CBS検査が行なわれる。前輪ABS・CBS検査においては、速度計検査に継続して二輪自動車のエンジンによる駆動を維持させ、作業者がアクセルを調整して所定の検査開始速度(例えば60km/h)に合わせる。このとき、作業者は、二輪自動車に備えられた速度計の表示ではなく、前記検査手段43を介して表示手段48に表示される車速を確認してアクセル調整を行なう。二輪自動車のエンジンによる駆動を維持することで、各支持ローラ5、22、6、23の回転が維持されるので、所定の検査開始速度までの速度上昇時間を短縮させることができる。
そして、車速が所定の検査開始速度になったとき、作業者は二輪自動車のアクセルを戻してギヤをニュートラルの状態にすると同時に、右ブレーキレバーを操作して前輪ブレーキを全入力する。これにより二輪自動車は前輪Fに急ブレーキが掛けられた状態となる。検査装置1においては、図2に示すように、第1の後輪支持ローラ5及び第1の前輪支持ローラ22の回転慣性力が第2の後輪支持ローラ6及び第2の前輪支持ローラ23の回転慣性力より大きくしてあるので、前輪ブレーキが全入力されたことにより、前輪Fと第1の前輪支持ローラ22との間にスリップ現象が発生し前輪ABSが作動を開始する。一方、第2の前輪支持ローラ23は前輪Fの回転挙動に追従する。なお、第1の後輪支持ローラ5は、前記連結手段39によって第1の前輪支持ローラ22と同期して回転されており、後輪Rに対しても路面の状況が再現される。また、二輪自動車の前輪ブレーキが入力されたことによってCBSが作動し後輪ブレーキが作動する。更に、二輪自動車の後輪Rは前輪Fに追従してABSが作動する。このときにも、前輪Fの場合と同様に、第2の後輪支持ローラ6は後輪Rの回転挙動に追従する。
検査手段43においては、常時第2の前輪支持ローラ23と第2の後輪支持ローラ6との回転速度を第2ロータリーエンコーダ31と第1ロータリーエンコーダ20とによって測定し、測定した値から演算手段44によって前輪F側と後輪R側との夫々の減速度(加速度)を算出する処理を行なっている。このとき得られた減速度(加速度)に対応する波形を図4に示す。図4において、実線により示す波形は前輪F側、即ち第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形であり、一点鎖線により示す波形は後輪R側、即ち第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形である。
図4に示すように、第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、前輪ブレーキが全入力されたと同時に上昇(減速)し、第1ピーク値aを介して下降(加速)する。第1ピーク値aはABSが作動して前輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第2の前輪支持ローラ23の回転速度の変化に対応し、それに続く下降は、第1の前輪支持ローラ22の回転慣性が前輪Fを介して第2の前輪支持ローラ23に伝達されたものである。
そして、再びブレーキがONの状態となると第2ピーク値bが現れ、第2の前輪支持ローラ23が減速する。次いで、再びブレーキがOFFの状態となると第3ピーク値cが現れ、第2の前輪支持ローラ23が加速する。その後、ABSの作動により、前輪ブレーキはON・OFFが数回繰り返される。
第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、CBSが作動して後輪ブレーキが前輪ブレーキに連動し、後輪R側のABSが作動することによって第2の後輪支持ローラ6の回転速度の変化に応じたものとなる。そして、ABSが作動して後輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第1ピーク値dが現れる。
続いて、後述する判定範囲に対して、検査手段43の判定手段45により、前輪F側の減速度(加速度)の波形から第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを採取して前輪ABSの作動の良否が判定される。また、CBS検査もABS検査と同様にして設定される判定範囲に対して、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aと後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値dとを採取してCBSの作動の良否が判定される。即ち、判定手段45は、第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cが、夫々前記判定範囲内にあるか否かで前輪ABSの作動の良否判定を行なう。全てのピーク値a、b、cが、夫々の判定範囲内にあるとき、前記表示手段48を介して「ABS OK」の表示を行ない、何れか一つでも判定範囲から外れている場合には前記表示手段48を介して「ABS NG」の表示を行なう。
同時に、演算手段44においては、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aと後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値dとの減速度(加速度)の差Δを算出し、判定手段45においてはここで算出された値が前記判定範囲内にあるか否かでCBSの作動の良否判定を行なう。そして、後輪側第1ピーク値dが、前記判定範囲内にあれば前記表示手段48を介して「CBS OK」の表示を行ない、前記判定範囲から外れている場合には前記表示手段48を介して「CBS NG」の表示を行なう。
また、引続いて後輪ABS・CBS検査が行われるが、後輪ABS・CBS検査は、上述の前輪ABS・CBS検査と同様であるので詳細説明は省略する。
次に、本実施形態の検査方法における判定範囲の設定について説明する。まず、演算手段44は、図5に示す前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aについて、該第1ピーク値aが現れた時の経過時間taを、測定値に基づいて算出された減速度が一定値(例えば、図5の場合には0.5G)に達したときを時間的基点として読み替えた新たな経過時間ta(1)と、該第1ピーク値aの減速度(加速度)の大きさga(1)とを成分とする第1ピーク値要素a(1)=(ta(1),ga(1))を求める。また、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第2ピーク値bについて、該第2ピーク値bが現れた時の経過時間tbを、第1ピーク値aが現れた時の経過時間taを時間的基点として読み替えた新たな経過時間tb(1)と、該第2ピーク値bの減速度(加速度)の大きさgb(1)とを成分とする第2ピーク値要素b(1)=(tb(1),gb(1))を求める。同様にして、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第3ピーク値cについて、該第3ピーク値cが現れた時の経過時間tcを、第2ピーク値bが現れた時の経過時間tbを時間的基点として読み替えた新たな経過時間tc(1)と、該第3ピーク値cの減速度(加速度)の大きさgc(1)とを成分とする第3ピーク値要素c(1)=(tc(1),gc(1))を求める。このようにして求められた第1ピーク値要素a(1)と第2ピーク値要素b(1)と第3ピーク値要素c(1)をプロットし直して図6に示す。ここで、第1ピーク値要素a(1)と第2ピーク値要素b(1)と第3ピーク値要素c(1)とは、第1番目のピーク値の標本x(1)を構成し、x(1)={a(1),b(1),c(1)}なる関係を有する。
第1番目のピーク値の標本x(1)は、検査手段43の蓄積手段46(例えば、ABS検査結果ファイル)に逐次書き込まれる(本発明における蓄積工程)。尚、同一被検対象に関する第2番目以降のピーク値の標本x(2),x(3),…,x(n)は、上記と同様にして、一つの検査結果ファイルに書き込まれ、標本データXを構成する。即ち、X={x(1),x(2),x(3),…,x(n)}の関係を有する。
そして、判定範囲設定手段47は、蓄積手段46に蓄積された標本データXに基づき、図7に示すフローチャートのように前記判定範囲を決定する。
まず、作業者は、表示手段48に表示された検査項目から、作業者用操作手段49によりABS検査を選択し(STEP1)、ABS検査項目として表示された中から検査結果のファイルを選択し開き(STEP2)、検査結果ファイルとして表示された中から同一被検対象に関する検査結果を選択し、該検査結果の標本データXを取得する(本発明における読出工程、STEP3)。
続いて、第1パラメータTmと第2パラメータPmの値を設定する(STEP4)。尚、第1パラメータTmは、予備的解析において、第1閾値XTを第1正規分布に基づく標準偏差X1´の所定倍数Tmとして算出するためのパラメータであり、第2パラメータPmは、判定範囲の計算において、判定範囲を第2正規分布に基づく標準偏差X2´の所定倍数Pmとして算出するためのパラメータである。
次に、予備的解析を実行する(STEP5、本発明における判定範囲設定工程の前半部分)。まず、予備的解析では、図8に示すように、検査結果データとして取得した前記標本データXの標本数nが所定数以上(例えば、n≧30)であるか否かを判別する(STEP5−1)。尚、標本データXの標本数nが、所定数未満の場合にはNo分岐に進み、この場合には、判定範囲設定工程の実行を中断して終了し、同一被検対象に関するピーク値の標本データをさらに蓄積する。
標本データXの標本数nが所定数以上であれば、当該標本データXに対して、標本平均値X1を、次式(1)に従って求める(STEP5−2)。
Figure 2006290128
ここで、ピーク値の標本x(n)は、x(n)={a(n),b(n),c(n)}の関係を有する。即ち、ピーク値の標本x(n)は、第1ピーク値要素a(n)と、第2ピーク値要素b(n)と、第3ピーク値要素c(n)とからなる。これより、第1ピーク値要素a(n)の平均値a1をa1=(ta1,ga1)とすると、次式(1)に基づき、次式(2)及び(3)のようにa1=(ta1,ga1)が求められる。
Figure 2006290128
Figure 2006290128
第2ピーク値要素b(n)の平均値b1をb1=(tb1,gb1)とし、第3ピーク値要素c(n)の平均値c1をc1=(tc1,gc1)とすると、同様にして、b1=(tb1,gb1),c1=(tc1,gc1)が求められ、標本平均値X1は、X1={a1,b1,c1}なる関係を有する。
次に、標本データXに基づき第1正規分布を求め、該第1正規分布における標準偏差X1´を、次式(4)に従い、標本平均値X1を用いて求める(STEP5−3)。
Figure 2006290128
前述のように、ピーク値の標本x(n)は、第1ピーク値要素a(n)と、第2ピーク値要素b(n)と、第3ピーク値要素c(n)とからなる。これより、第1ピーク値要素a(n)の標準偏差a1´をa1´=(ta1´,ga1´)とすると、次式(4)に基づき、次式(5)及び(6)のようにa1´=(ta1´,ga1´)が求められる。
Figure 2006290128
Figure 2006290128
第2ピーク値要素b(n)の標準偏差b1´をb1´=(tb1´,gb1´)と、第3ピーク値要素c(n)の標準偏差c1´をc1´=(tc1´,gc1´)とすると、同様にして、b1´=(tb1´,gb1´)とc1´=(tc1´,gc1´)とが求められ、標本標準偏差X1´は、X1´={a1´,b1´,c1´}の関係を有する。
続いて、図9に示すように、標本データXの標本平均値X1と標本標準偏差X1´と前記第1パラメータTm(例えば、Tm=2.5)とに基づき、第1閾値XTを、XT=X1±Tm×X1´に従って求める(STEP5−4)。ここで、上述のように、標本平均値X1は、X1={a1,b1,c1}なる関係を有し、a1=(ta1,ga1)とb1=(tb1,gb1)とc1=(tc1,gc1)とは具体的な値が求められている。また、同様に、標本標準偏差X1´は、X1´={a1´,b1´,c1´}なる関係を有し、a1´=(ta1´,ga1´)とb1´=(tb1´,gb1´)とc1´=(tc1´,gc1´)とは、具体的な値が求められている。これより、第1ピーク値aの第1閾値a1Tは、経過時間と減速度(加速度)の大きさとを成分として、a1T=(ta1±Tm×ta1´,ga1±Tm×ga1´)と求められる。同様にして、第2ピーク値bの第1閾値b1T=(tb1±Tm×tb1´,gb1±Tm×gb1´)と、第3ピーク値cの第1閾値c1T=(tc1±Tm×tc1´,gc1±Tm×gc1´)とが求められ、XT={a1T,b1T,c1T}なる関係を有する。
次に、前記第1閾値XTに対し、標本データXの標本x(n)が、第1閾値XTによって区画される範囲内に属するか否かが判断され、範囲外である標本x(n)は標本データXから除外される(STEP5−5)。即ち、標本x(n)の第1ピーク値要素a(n)=(ta(n),ga(n))が、第1ピーク値aの第1閾値要素a1Tで区画される範囲内(ta1−Tm×ta1´≦ta(n)≦ta1+Tm×ta1´,ga1−Tm×ga1´≦ga(n)≦ga1+Tm×ga1´)であるか否かが判断され、範囲外である標本x(n)が標本データXから除外される。同様に、標本x(n)の第2ピーク値要素b(n)=(tb(n),gb(n))が、第2ピーク値bの第1閾値要素b1Tで区画される範囲内(tb1−Tm×tb1´≦tb(n)≦tb1+Tm×tb1´,gb1−Tm×gb1´≦gb(n)≦gb1+Tm×gb1´)であるか否かが判断され、さらに、標本x(n)の第3ピーク値要素c(n)=(tc(n),gc(n))が、第3ピーク値cの第1閾値要素c1Tで区画される範囲内(tc1−Tm×tc1´≦tc(n)≦tc1+Tm×tc1´,gc1−Tm×gc1´≦gc(n)≦gc1+Tm×gc1´)であるか否かが判断され、夫々範囲外である標本x(n)が標本データXから除外される。
次に、図7における判定範囲の計算を実行する(STEP6、本発明における判定範囲設定工程の後半部分)。まず、判定範囲の計算では、図10に示すように、STEP5の予備的解析により、第1閾値XTの範囲外の標本x(n)が除外された標本データXpに対して、標本データXpの標本数nが所定数以上(例えば、n≧30)であるか否かを判別する(STEP6−1)。尚、標本データXpの標本数nが、所定数未満の場合にはNo分岐に進み、この場合には、判定範囲設定工程の実行を中断して終了し、同一被検対象に関するピーク値の標本データをさらに蓄積する。
標本データXpの標本数nが所定数以上であれば、上述のSTEP5−2の場合と同様に、当該標本データXpに対して、標本平均値X2を次式(7)に従って求める(STEP6−2)。
Figure 2006290128
これより、第1ピーク値要素a(n)の平均値a2をa2=(ta2,ga2)と、第2ピーク値要素b(n)の平均値b2をb2=(tb2,gb2)と、第3ピーク値要素c(n)の平均値c2をc2=(tc2,gc2)とすると、それぞれ、上述のSTEP5−2と同様にして、a2=(ta2,ga2),b2=(tb2,gb2),c2=(tc2,gc2)が求められ、標本平均値X2は、X2={a2,b2,c2}なる関係を有する。
次に、上述のSTEP5−3と同様に、標本データXpに基づき第2正規分布を求め、該第2正規分布における標準偏差X2´を、次式(8)に従い、標本平均値X2を用いて求める(STEP6−3)。
Figure 2006290128
これより、第1ピーク値要素a(n)の標準偏差a2´をa2´=(ta2´,ga2´)と、第2ピーク値要素b(n)の標準偏差b2´をb2´=(tb2´,gb2´)と、第3ピーク値要素c(n)の標準偏差c1´をc2´=(tc2´,gc2´)とすると、上述のSTEP5−3と同様にして、a2´=(ta2´,ga2´),b2´=(tb2´,gb2´),c2´=(tc2´,gc2´)とが求められ、標本標準偏差X2´は、X2´={a2´,b2´,c2´}の関係を有する。
続いて、図11に示すように、標本データXpの標本平均値X2と標本標準偏差X2´と前記第2パラメータPm(例えば、Pm=2.0)とに基づき、第2閾値XPを、XP=X2±Pm×X2´に従って求める(STEP6−4)。ここで、上述のSTEP5−4の場合と同様に、標本平均値X2は、X2={a2,b2,c2}なる関係を有し、a2=(ta2,ga2)とb2=(tb2,gb2)とc1=(tc2,gc2)とは具体的な値が求められている。また、同様に、標本標準偏差X2´は、X2´={a2´,b2´,c2´}なる関係を有し、a2´=(ta2´,ga2´)とb2´=(tb2´,gb2´)とc2´=(tc2´,gc2´)とは、具体的な値が求められている。これより、第1ピーク値aの第2閾値a2Pは、経過時間と減速度(加速度)の大きさとを成分として、a2P=(ta2±Pm×ta2´,ga2±Pm×ga2´)と求められる。同様にして、第2ピーク値bの第2閾値b2P=(tb2±Pm×tb2´,gb2±Pm×gb2´)と、第3ピーク値cの第2閾値c2T=(tc2±Pm×tc2´,gc2±Pm×gc2´)とが求められ、XP={a2P,b2P,c2P}なる関係を有する。
そして、図6に示すように、前記第2閾値XPに対し、第2閾値XPによって区画される範囲内を前記判定範囲として設定する(STEP6−5)。即ち、第1ピーク値aについては、経過時間と減速度(加速度)の大きさとを成分とする第2閾値a2Pで区画される範囲(ta2−Pm×ta2´≦ta≦ta2+Pm×ta2´,ga2−Pm×ga2´≦ga≦ga2+Pm×ga2´)を第1ピーク値aの第1判定範囲Aとして設定する。同様に、第2ピーク値bについては、第2閾値b2Pで区画される範囲(tb2−Pm×tb2´≦tb≦tb2+Pm×ba2´,gb2−Pm×gb2´≦gb≦gb2+Pm×gb2´)を第2ピーク値bの第2判定範囲Bとし、第3ピーク値cについては、第2閾値c2Pで区画される範囲(tc2−Pm×tc2´≦tc≦tc2+Pm×tc2´,gc2−Pm×gc2´≦gc≦gc2+Pm×gc2´)を第3ピーク値cの第3判定範囲Cとして設定し、蓄積手段46に蓄積された標本データX基づき判定範囲の決定を行う一連の処理を終了する。
このように、本発明の実施形態によれば、蓄積手段に蓄積されている検査結果の標本データXを取得することで、容易に判定範囲を設定することができる。従って、被検対象の条件が変更される場合であっても、条件に合致する検査結果の標本データXを蓄積し、取得することで、判定範囲を容易に設定し直すことができる。
また、取得した標本データXから第1正規分布の標準偏差に基づく所定の処理を行うことができ、さらに、かかる予備的解析処理によって得られた標本データXpから第2正規分布に基づく所定の処理を行うことできるため、判定範囲の設定を確実かつ容易にし、検査効率を向上させることができる。また、従来に比べ、判定範囲の設定時間を短縮することができ、作業者の経験や熟練を要することなく判定範囲の設定をすることができる。
尚、ABS検査における判定範囲の設定について説明してきたが、同様にしてCBS検査における判定範囲の設定をすることができる。この場合、後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値dについて、前輪F側の第1ピーク値aの場合と同様に、後輪R側の第1ピーク値要素d(n)=(td(n),gd(n))を求め、ピーク値の標本x(n)の要素に加える。即ち、x(n)={a(n),b(n),c(n),d(n)}とする。その上で、前輪F側の第1ピーク値の大きさa(n)と後輪R側の第1ピーク値d(n)との減速度(加速度)の差Δ(n)について、上述のSTEP4〜6の一連の処理を行い判定範囲を決定する。
また、本発明においては、前輪F側の第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cと、後輪R側の第1ピーク値dに加えて、それ以降に現れるピーク値をABSの良否判定及びCBSの良否判定に用いることを妨げるものではない。
本発明の一実施形態の検査方法に用いる装置構成を示す説明的平面図。 図1に示す装置の要部を示す説明的側面図。 図1に示す装置における検査手段のブロック図。 図3に示す演算手段において得られるピーク値を示すグラフ。 ピーク値の標本データを示すグラフ。 ピーク値の標本データに基づく判定範囲を示すグラフ。 図3に示す判定範囲設定手段において用いられるフローチャート。 予備的解析において用いられるフローチャート。 標本データXにおける正規分布を示すグラフ。 判定範囲の計算において用いられるフローチャート。 標本データXpにおける正規分布を示すグラフ。 従来例において、演算手段により得られるピーク値を示すグラフ。
符号の説明
1…検査装置、 F…前輪、 R…後輪、 5…第1の後輪支持ローラ(支持ローラ)、 6…第2の後輪支持ローラ(支持ローラ)、 20…第1ロータリーエンコーダ(測定手段)、 22…第1の前輪支持ローラ(支持ローラ)、 23…第2の前輪支持ローラ(支持ローラ)、 31…第2ロータリーエンコーダ(測定手段)、 44…演算手段、45…判定手段、 46…蓄積手段、47…判定範囲設定手段、 a,e…第1ピーク値、 b,k…第2ピーク値、 c,g…第3ピーク値、 A…第1判定範囲、 B…第2判定範囲、 C…第3判定範囲。

Claims (2)

  1. 一対の前輪支持ローラに支持された二輪自動車の前輪を回転させると共に、一対の後輪支持ローラに支持された二輪自動車の後輪を回転させて、二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステムが作動する一方の車輪のブレーキを全入力するブレーキ入力工程と、
    該ブレーキ入力工程によりアンチロックブレーキシステムが作動した車輪の回転速度を、該車輪を支持する支持ローラを介して測定する測定工程と、
    該測定工程によって測定された値に基づいて、アンチロックブレーキシステムの作動による車輪の回転速度の変化に伴って生じるピーク値を求める演算工程と、
    該演算工程により得られたピーク値が所定の判定範囲内にあるときを良と判定し、該ピーク値が所定の判定範囲外であるとき不良と判定する良否判定工程とを備える二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法において、
    該演算工程により求められたピーク値を蓄積する蓄積工程と、
    該蓄積工程で蓄積された所定数のピーク値を読み出す読出工程と、
    該読出工程によって読出された所定数のピーク値から第1正規分布を求め、第1正規分布における標準偏差の所定倍数を第1閾値とし、第1正規分布の第1閾値内のピーク値のみから第2正規分布を求め、第2正規分布における標準偏差の所定倍数を第2閾値とし、第2閾値を前記判定範囲として設定する判定範囲設定工程とを備えることを特徴とする二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法。
  2. 前記ピーク値は、経過時間に対する減速度変化のピーク値であり、前記判定範囲設定工程は、経過時間と減速度変化とについて、前記判定範囲を設定することを特徴とする請求項1記載のアンチロックブレーキシステムの検査方法。
JP2005112607A 2005-04-08 2005-04-08 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法 Active JP4368820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112607A JP4368820B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112607A JP4368820B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006290128A true JP2006290128A (ja) 2006-10-26
JP4368820B2 JP4368820B2 (ja) 2009-11-18

Family

ID=37411187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005112607A Active JP4368820B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4368820B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286636A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Aisin Aw Co Ltd 検査方法及び検査装置
CN109506956A (zh) * 2019-01-06 2019-03-22 吴联凯 一种摩托车刹车检测***和检测方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109374317B (zh) * 2018-09-10 2020-08-07 南京中车浦镇海泰制动设备有限公司 一种轨道交通车辆抱死或抱死隐患故障在线检测装置及其方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286636A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Aisin Aw Co Ltd 検査方法及び検査装置
CN109506956A (zh) * 2019-01-06 2019-03-22 吴联凯 一种摩托车刹车检测***和检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4368820B2 (ja) 2009-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4495081B2 (ja) 二輪自動車のブレーキシステム検査装置及びブレーキシステム検査方法
EP3126811B1 (en) Method and system for use in dynamometer testing of a motor vehicle
US7784335B2 (en) Brake system test device and brake system test method of two-wheeled motor vehicle
EP3591368B1 (en) Chassis dynamometer, control method for the same, and chassis dynamometer program
JP2017524937A (ja) 車両の構成要素の複合体をテストするための方法及び試験台
CN103728133A (zh) 一种汽车传动系阻力分布的试验方法
JP4368820B2 (ja) 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査方法
JP2021505864A (ja) 試験を実行するためのテストベンチ及び方法
EP1482294B1 (en) Apparatus and method for inspecting motorcycle
JP3842148B2 (ja) 二輪自動車の検査装置及び検査方法
JP3830834B2 (ja) 二輪自動車における前後輪連動ブレーキシステムの検査装置及び検査方法
CN106525452B (zh) 热衰退性能的测试方法及测试***
JP4234646B2 (ja) 二輪自動車のブレーキシステム検査装置及びブレーキシステム検査方法
JP3842147B2 (ja) 二輪自動車におけるアンチロックブレーキシステムの検査装置及び検査方法
JP2777944B2 (ja) 自動車の各種制御機能の検査方法
CN1645085A (zh) 用滑移率评价abs控制水平的试验方法
CN1310112A (zh) 滑行标定检测汽车底盘传动系效率方法
JP4126006B2 (ja) 制動力測定方法
JPH09304239A (ja) 車両用複合試験機
JP3842149B2 (ja) 二輪自動車のブレーキシステム検査装置
RU2180630C2 (ru) Способ диагностирования тормозных систем транспортных средств
Muthoriq et al. Enhancement of a roller brake tester for modelling the tire
JP7385208B2 (ja) 車両検査装置
Antanaitis Measuring and characterizing brake system performance during race track/high energy driving conditions
JPH04116746U (ja) 慣性式ブレーキテスター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4368820

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140904

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250