JP2006289539A - 研磨機及び被研磨体の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大きな被研磨体に対しても確実に持上げ可能な研磨機及び被研磨体の研磨方法を提供する。
【解決手段】 回転軸1aの軸線回りに回転可能に支持された下定盤1と、下定盤1の対向に可動軸3aの軸線回りに回転可能に支持された上定盤3とが設けられ、下定盤1は、その上面1cに研磨布2が固着されているとともに研磨液を供給するための研磨液供給孔1dが形成され、上定盤3は、被研磨体4を固定して研磨布2に押圧可能とされている研磨機Aにおいて、下定盤1に、研磨された被研磨体4の持上げ時に被研磨体4を研磨布2から分離するための圧力流体が吐出される流体吐出孔1eを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラス板などを精密研磨加工する研磨機及び被研磨体の研磨方法に関する。
近年、液晶表示装置やプラズマディスプレイ等の平面表示装置は、液晶を封入したり、放電セルを真空密閉する構造から透明薄板が使用され、この種の透明薄板には、耐熱性や平坦性に優れている点からガラス板が多用されている。また、液晶表示装置やプラズマディスプレイ等の平面表示装置は大型化に対する要求が急速に高まっており、これに伴いガラス板も大型のものが必要とされているとともに、その平坦性への要求がますます厳しいものとなっている。
従来、ガラス板の高い平坦性を実現する技術の一つとして、化学機械的研磨法(CMP法)が用いられている。このCMP法によるガラス板の研磨は、研磨機を用いて行われており、上面に研磨布が固着された下定盤を回転させ、ガラス板を上定盤によって回転させつつ研磨布面内で揺動し、ガラス板と研磨布の間に研磨液(スラリー)を供給することによって行われる。また、上記の研磨作業の他に、所定の位置に搬送された被研磨体を上定盤に固定して研磨布面上(下定盤上)まで搬送し、研磨して、研磨を終えた段階で、再び被研磨体を所定の位置に搬送する一連の作業が自動で行われている。
ここで、被研磨体を研磨布面上(下定盤上)に搬送するときと、研磨を終えた被研磨体を搬送するときに、被研磨体は上定盤に確実に保持される必要がある。この被研磨体の保持手法としては、上定盤を、被研磨体と対向する側が開口した中空部を有する箱型に形成し、中空部を真空引きして負圧状態にすることにより被研磨体を吸着保持させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−165051号公報
しかしながら、上定盤の中空部を負圧状態にして被研磨体を吸着保持する手法では、被研磨体を持上げようとするときに、スラリーもしくは水の表面張力が被研磨体と研磨布の間に働き被研磨体を吸着する作用や、研磨布が多孔質であるため微細な空孔が吸盤として働き被研磨体を吸着する作用によって、被研磨体を持上げることができず、被研磨体が研磨布面上(下定盤上)に残ってしまうという問題があった。
また、この吸着作用は、被研磨体が大きくなるほど顕著となり、研磨を終えた大きな被研磨体を持上げることができないという問題があった。
さらに、この吸着作用に対して上定盤の被研磨体の保持力を大きくした場合には、被研磨体に割れ損傷が発生する恐れがあった。
本発明は、上記事情を鑑み、大きな被研磨体に対しても確実に持上げ可能な研磨機及び被研磨体の研磨方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、回転軸の軸線回りに回転可能に支持された下定盤と、該下定盤の対向に可動軸の軸線回りに回転可能に支持された上定盤とが設けられ、前記下定盤は、その上面に研磨布が固着されているとともに研磨液を供給するための研磨液供給孔が形成され、前記上定盤は、被研磨体を固定して前記研磨布に押圧可能とされている研磨機において、前記下定盤に、研磨された前記被研磨体の持上げ時に前記被研磨体を前記研磨布から分離するための圧力流体が吐出される流体吐出孔を備えることを特徴とする。
この発明に係る研磨機においては、下定盤に形成された流体吐出孔から、被研磨体の持上げ時に圧力流体を吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の研磨機において、前記流体吐出孔の少なくとも一つは、前記研磨液供給孔であることを特徴とする。
この発明に係る研磨機においては、被研磨体の研磨を行うときに研磨液を供給する研磨液供給孔に、研磨液と異なる圧力流体を吐出させる系統を加え、研磨後に被研磨体を持上げるときに研磨液と異なる圧力流体を研磨液供給孔から吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1から請求項2のいずれか記載の研磨機において、前記流体吐出孔から吐出される前記圧力流体は、空気もしくは水であることを特徴とする。
この発明に係る研磨機においては、研磨された被研磨体を持上げるときに、流体吐出孔から空気もしくは水を吐出して、被研磨体と研磨布の間に加圧された空気もしくは水を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
請求項4に係る発明は、回転軸に支持された下定盤を軸線回りに回転させるとともに、該下定盤の対向に設けられ可動軸に支持された上定盤を軸線回りに回転させ、前記下定盤の前記上定盤側の上面に固着された研磨布に、前記下定盤に形成された研磨液供給孔から研磨液を供給しつつ、被研磨体を前記上定盤で押圧するとともに研磨し、研磨を終えた段階で、前記上定盤に保持させつつ該被研磨体を持上げる研磨方法において、前記被研磨体の持上げ時に、前記下定盤に形成された流体吐出孔から圧力流体を吐出して前記被研磨体を前記研磨布から分離することを特徴とする。
この発明に係る被研磨体の持上げ方法においては、下定盤に形成された流体吐出孔から、被研磨体の持上げ時に圧力流体を吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
請求項5に係る発明は、回転軸に支持された下定盤を軸線回りに回転させるとともに、該下定盤の対向に設けられ可動軸に支持された上定盤を軸線回りに回転させ、前記下定盤の前記上定盤側の上面に固着された研磨布に、前記下定盤に形成された研磨液供給孔から研磨液を供給しつつ、被研磨体を前記上定盤で押圧するとともに研磨し、研磨を終えた段階で、前記上定盤に保持させつつ該被研磨体を持上げる研磨方法において、前記研磨体の持上げ時に、前記研磨液供給孔から前記研磨液に代えて圧力流体を吐出することを特徴とする。
この発明に係る被研磨体の持上げ方法においては、被研磨体の研磨を行うときに研磨液を供給する研磨液供給孔に、圧力流体を吐出させる系統を加え、研磨後に被研磨体を持上げるときに圧力流体を研磨液供給孔から吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
請求項1に係る発明によれば、下定盤に形成された流体吐出孔から、被研磨体の持上げ時に圧力流体を吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができるため、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体を持上げ可能な研磨機を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、被研磨体の研磨を行うときに研磨液を供給する研磨液供給孔に、研磨液と異なる圧力流体を吐出させる系統を加え、研磨後に被研磨体を持上げるときに研磨液と異なる圧力流体を研磨液供給孔から吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができるため、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体を持上げ可能な研磨機を提供することができる。
請求項3に係る発明によれば、研磨された被研磨体を持上げるときに、流体吐出孔から空気もしくは水を吐出して、被研磨体と研磨布の間に加圧した空気もしくは水を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができるため、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体を持上げ可能な研磨機を提供することができる。
請求項4に係る発明によれば、下定盤に形成された流体吐出孔から、被研磨体の持上げ時に圧力流体を吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができるため、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体を持上げ可能な被研磨体の研磨方法を提供することができる。
請求項5に係る発明によれば、被研磨体の研磨を行うときに研磨液を供給する研磨液供給孔に、研磨液と異なる圧力流体を吐出させる系統を加え、研磨後に被研磨体を持上げるときに研磨液と異なる圧力流体を研磨液供給孔から吐出して、被研磨体と研磨布の間に圧力流体を介在させることによって、被研磨体と研磨布の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができるため、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体を持上げ可能な被研磨体の研磨方法を提供することができる。
以下、図1から図2を参照し、本発明の第1実施形態に係る研磨機及び被研磨体の研磨方法について説明する。
本発明の第1実施形態は、ガラス板などを精密研磨加工する研磨機Aに関するものであり、図1は本発明に係る研磨機Aの第1実施形態を示す断面図であり、図2は図1に示した研磨機Aの平面図である。
図1に示すように、研磨機Aは、回転可能な固定軸1aに中心部1bが支持された下定盤1と、この下定盤1の上面1cに固着された研磨布2と、下定盤1の対向に配され、回転可能な可動軸3aに中心部3bが支持されるとともに研磨布2面内を揺動可能とされた上定盤3と、研磨布2と上定盤3との間に介在され上定盤3に従動される被研磨体4と、被研磨体4と上定盤3との間に介在され、上定盤3に被研磨体4を保持させるための保持部材5とから構成されている。
下定盤1は、円盤状に形成されるとともに、その中央1bに研磨液(スラリー)を研磨布2面上に供給するための研磨液供給孔1dが形成され、この研磨液供給孔1dは、下定盤1の厚さ方向に貫通するように形成されている。さらに下定盤1には、中央1bから適宜間隔をもって複数の同心円上に配された流体吐出孔1eが厚さ方向に貫通するように形成されている。この流体吐出孔1eは、下定盤1の下面側の端部1fが、例えば、コンプレッサーなどの流体吐出手段に接続されている。
研磨布2は、例えば、合成樹脂繊維、不織布、あるいは硬質ウレタン等からなるものであり、下定盤1から延出された研磨液供給孔1dおよび流体吐出孔1eが形成されている。
上定盤3は、円盤状に形成されるとともに、保持部材5を間にして被研磨体4を研磨布2に押圧する突出部3cが形成されている。この突出部3cは、上定盤3の下面から周方向に沿うリング状に突出されており、この突出部3によって、上定盤3には下定盤1側に開口する中空部3dが形成されている。また、上定盤3の中央3aには、詳細は後述の保持部材5によって画成される中空部3dを真空吸引するための吸引孔3eが厚さ方向に貫通するように形成されている。この吸引孔3eは、図示しない吸引管を介して真空ポンプなどの真空吸引手段に接続されている。
保持部材5は、被研磨体4の上定盤3側の上面4aに保持部材5の下面5aが接するように配され、保持部材5の上面5bには、上定盤3の突出部3cの下面3fが密着されている。これにより、上定盤3の中空部3dが画成されることとなる。また、中空部3dの下方に位置する保持部材5には、下面5aから上面5bに貫通し、中空部3dと被研磨体4を通じる吸着孔5cが複数設けられている。
ここで、上記の構成の研磨機Aによって研磨される被研磨体4は、例えば長さ730mm、幅920mmの矩形状ガラス板とされ、下定盤1は直径1800mm、上定盤3は直径1250mmのものである。
ついで、上記の構成からなる研磨機Aによる被研磨体4の研磨方法について説明する。
所定の位置に搬送され静置された被研磨体4の研磨されない上面4aに、保持部材5が適宜手段によって取り付けされた上定盤3を載置する。
ついで、真空吸引手段で上定盤3の中空部3dを真空引きすることにより、保持部材5に形成された吸着孔5cに被研磨体4が吸着され、これにより上定盤3に被研磨体4が吸着保持される。この状態を保ちつつ、被研磨体4を研磨布2面上に移動し、被研磨体4の下面4bが研磨布2の上面2aに接した段階で、中空部3dの真空引きを停止するとともに中空部3d内を大気圧に戻す。
さらに、上定盤3を所定の圧力で被研磨体4に押圧しつつ、被研磨体4を研磨布2に押圧する。
ついで、下定盤1を軸線回りに回転させるとともに、上定盤3を回転させ、また、上定盤3を研磨布2面内で揺動させつつ、下定盤1に形成された研磨液供給孔1dから研磨液(スラリー)を供給する。上定盤3の回転及び揺動に被研磨体4が従動され、下定盤1に形成された研磨液供給孔1dから研磨布2面に研磨液が供給されることにより、被研磨体4の、研磨布2に当接され押圧される下面4bが時間経過とともに研磨される。このとき、図2に示すように、回転駆動手段によって、下定盤1は、例えば矢印a方向に回転され、上定盤3は、例えば矢印b方向に回転(自転)されるとともに、下定盤1の回転中心を中心として矢印c方向に回転(公転)される。
所定量の研磨がなされた段階で、研磨液供給孔1dから洗浄液を供給して、被研磨体4に付着した研磨液及び研磨屑を除去し、被研磨体4を洗浄する。
被研磨体4の洗浄を終えた段階で、下定盤1および上定盤3の回転を停止する。このとき、被研磨体4は下定盤1に形成された流体吐出孔1eの上方に位置するように配置される。
研磨され、洗浄された被研磨体4は、上定盤3の中空部3dを真空吸引手段によって真空引きすることにより、保持部材5に形成された吸着孔5cに吸着され、上定盤3に保持される。この状態において、被研磨体4は、その下面4bと研磨布2の間に洗浄液が介在しており、このため、被研磨体4を保持した上定盤3を上方に移動させ、被研磨体4を持上げる際に被研磨体4と研磨布2に吸着作用が働き持上げることができない。
そこで、この被研磨体4を吸着保持した上定盤3を上方に移動し、被研磨体4を持上げるときに、下定盤1に形成された流体吐出孔1eから、流体吐出手段によって例えば空気(圧力流体)を吐出させる。この流体吐出孔1eから吐出された空気は、被研磨体4と研磨布2の間の吸着作用を消失もしくは軽減し、被研磨体4を研磨布2から分離させる。被研磨体4が分離された後は、流体吐出孔1eから吐出される空気は、その吐出が停止される。
研磨布2から分離した被研磨体4は、上定盤3とともに、所定の位置まで搬送される。これによって、被研磨体4の研磨作業が完了する。
したがって、上記の研磨機A及び被研磨体4の研磨方法においては、下定盤1に形成された流体吐出孔1eから、被研磨体4の持上げ時に空気を吐出して、被研磨体4と研磨布2の間に空気を介在させることによって、被研磨体4と研磨布2の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
よって、上記の研磨機A及び被研磨体4の研磨方法によれば、簡単な構造で、容易にかつ確実に大きな被研磨体4を持上げ可能な研磨機Aを提供することができる。大きな被研磨体4に対しても確実に持上げ可能な研磨機A及び被研磨体4の研磨方法を提供することができる。
なお、被研磨体4の持上げ時に、流体吐出孔1eから空気を吐出するものとしたが、必ずしもこの限りではない。つまり、被研磨体4の持上げ時に、被研磨体4と研磨布2の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができればよいものであり、吐出する圧力流体としては、例えば、水や、空気と異なる窒素ガスなどの気体でもよいものである。
また、被研磨体4の保持手法として、上定盤3の中空部3dを真空引きすることによる吸着保持手法を挙げたが、必ずしもこの限りではない。つまり、上定盤3に被研磨体4を保持する手法としては、上記の他に、例えば上定盤3に、被研磨体4の上面4aと密着する面を有する貼付けブロックを設け、被研磨体4あるいは貼付けブロックにワックスを塗布し、このワックスの付着力を利用して被研磨体4を保持させる手法や、上定盤3に機械的に被研磨体4を保持させる保持具を設ける手法もあり、本発明は、これらの保持手法に対しても適用可能となるものである。
さらに、流体吐出孔1eは、下定盤1の中央1bから適宜間隔をもって複数の同心円上に配されるものとしたが、必ずしもこの限りではない。つまり、流体吐出孔1eは、下定盤1への形成位置及びその数が限定されるものではない。また、流体吐出孔1eは研磨液供給孔1dを兼ねるものとされてもよいものであり、下定盤1の中央1bに設けられた研磨液供給孔1dも同様に流体吐出孔1eを兼ねるものとされてもよいものである。
ついで、図3から図4を参照し、本発明の第2実施形態に係る研磨機B及び被研磨体4の研磨方法について説明する。
本発明の第2実施形態は、前記第1実施形態と同様に、ガラスなどを精密研磨加工する研磨機Bに関するものである。本実施形態の説明においては、前記第1実施形態に係る研磨機A及び被研磨体4の研磨方法と共通する構成について同一符号を付し、詳細についての説明を省略する。ここで、図3は本発明に係る研磨機Bの第2実施形態を示す断面図であり、図4は図3に示した研磨機Bの平面図である。
図3に示すように、研磨機Bは、第1実施形態と同様に、下定盤1と研磨布2と上定盤3と被研磨体4と保持部材5とから構成されている。
下定盤1は、その中央1bに研磨液(スラリー)を研磨布2面上に供給するための研磨液供給孔1dが形成されており、この研磨液供給孔1dは、流体吐出孔1eを兼ねるものとされ、この研磨液供給孔1dは、下定盤1の下面側の端部1fが、被研磨体の研磨を行うときには研磨液を供給する研磨液供給手段と、被研磨体を持上げるときには空気(圧力流体)を吐出する、例えばコンプレッサーなどの流体吐出手段に接続されている。
ついで、上記の構成からなる研磨機Bによる被研磨体4の研磨方法について説明する。
第1実施形態と同様に、所定の位置から搬送された被研磨体4は、研磨されたのち、洗浄液によって洗浄される。被研磨体4の研磨時には、図4に示すように、回転駆動手段によって、下定盤1は、例えば矢印a方向に回転され、上定盤3は、例えば矢印b方向に回転(自転)されるとともに、下定盤1の回転中心を中心に矢印c方向に回転(公転)される。
研磨され、洗浄された被研磨体4は、上定盤3の中空部3dを真空引き手段によって真空引きすることにより、保持部材5に形成された吸着孔5cに吸着され、上定盤3に保持される。この状態において、第1実施形態と同様、被研磨体4は、その下面4bと研磨布2の間に洗浄液が介在されており、このため、被研磨体4を保持した上定盤3を上方に移動させ、被研磨体4を持上げる際に被研磨体4と研磨布2に吸着作用が働き持上げることができない。
そこで、この被研磨体4を吸着保持した上定盤3を上方に移動し、被研磨体4を持上げるときに、下定盤1に形成された研磨液供給孔1d(流体吐出孔1e)から空気を吐出させる。この流体吐出孔1eから空気を吐出させることにより被研磨体4と研磨布2の間の吸着作用を消失もしくは軽減して、被研磨体4を研磨布2から分離させる。被研磨体4が分離された後は、流体吐出孔1eから吐出される空気は、その吐出が停止される。
研磨布2から分離された被研磨体4は、上定盤3とともに、所定の位置まで搬送される。これによって、被研磨体4の研磨作業が完了する。
したがって、上記の研磨機B及び被研磨体4の研磨方法においては、被研磨体4の研磨を行うときに研磨液を供給する研磨液供給孔1d(流体吐出孔1e)に、空気を吐出させる系統を加え、研磨後に被研磨体4を持上げるときに空気を流体吐出孔1eから吐出して、被研磨体4と研磨布2との間に空気を介在させることによって、被研磨体4と研磨布2の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができる。
よって、上記の研磨機B及び被研磨体4の研磨方法によれば、大きな被研磨体4に対しても確実に持上げ可能な研磨機B及び被研磨体4の研磨方法を提供することができる。
なお、被研磨体4の持上げ時に、流体吐出孔1eを兼ねる研磨液供給孔1dから空気を吐出するものとしたが、必ずしもこの限りではない。つまり、被研磨体4の持上げ時に、被研磨体4と研磨布2の間に働く吸着作用を消失もしくは軽減させることができればよいものであり、吐出する圧力流体としては、例えば、水や、空気と異なる窒素ガスなどの気体でもよいものである。
また、被研磨体4の保持手法として、上定盤3の中空部3dを真空引きすることによる吸着保持手法を挙げたが、必ずしもこの限りではない。つまり、上定盤3に被研磨体4を保持する手法としては、上記の他に、例えば上定盤3に、被研磨体4の上面4aと密着する面を有する貼付けブロックを設け、被研磨体4あるいは貼付けブロックにワックスを塗布し、このワックスの付着力を利用して被研磨体4を保持させる手法や、上定盤3に機械的に被研磨体4を保持させる保持具を設ける手法もあり、本発明は、これらの保持手法に対しても適用可能となるものである。
さらに、流体吐出孔1e(研磨液供給孔1d)は、下定盤1の中央1bに一つ設けられているものとしたが、必ずしもこの限りではない。つまり、流体吐出孔1eは、下定盤1への形成位置及びその数が限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る研磨機Aを示す断面図である。 図1に示した研磨機Aの平面図である。 本発明の第2実施形態に係る研磨機Bを示す断面図である。 図3に示した研磨機Bの平面図である。
符号の説明
1 下定盤
1d 研磨液供給孔
1e 流体吐出孔
2 研磨布
3 上定盤
4 被研磨体
A 研磨機
B 研磨機

Claims (5)

  1. 回転軸の軸線回りに回転可能に支持された下定盤と、該下定盤の対向に可動軸の軸線回りに回転可能に支持された上定盤とが設けられ、前記下定盤は、その上面に研磨布が固着されているとともに研磨液を供給するための研磨液供給孔が形成され、前記上定盤は、被研磨体を固定して前記研磨布に押圧可能とされている研磨機において、
    前記下定盤に、研磨された前記被研磨体の持上げ時に前記被研磨体を前記研磨布から分離するための圧力流体が吐出される流体吐出孔を備えることを特徴とする研磨機。
  2. 請求項1記載の研磨機において、
    前記流体吐出孔の少なくとも一つは、前記研磨液供給孔であることを特徴とする研磨機。
  3. 請求項1から請求項2のいずれか記載の研磨機において、
    前記流体吐出孔から吐出される前記圧力流体は、空気もしくは水であることを特徴とする研磨機。
  4. 回転軸に支持された下定盤を軸線回りに回転させるとともに、該下定盤の対向に設けられ可動軸に支持された上定盤を軸線回りに回転させ、前記下定盤の前記上定盤側の上面に固着された研磨布に、前記下定盤に形成された研磨液供給孔から研磨液を供給しつつ、被研磨体を前記上定盤で押圧するとともに研磨し、研磨を終えた段階で、前記上定盤に保持させつつ該被研磨体を持上げる研磨方法において、
    前記被研磨体の持上げ時に、前記下定盤に形成された流体吐出孔から圧力流体を吐出して前記被研磨体を前記研磨布から分離することを特徴とする被研磨体の研磨方法。
  5. 回転軸に支持された下定盤を軸線回りに回転させるとともに、該下定盤の対向に設けられ可動軸に支持された上定盤を軸線回りに回転させ、前記下定盤の前記上定盤側の上面に固着された研磨布に、前記下定盤に形成された研磨液供給孔から研磨液を供給しつつ、被研磨体を前記上定盤で押圧するとともに研磨し、研磨を終えた段階で、前記上定盤に保持させつつ該被研磨体を持上げる研磨方法において、
    前記研磨体の持上げ時に、前記研磨液供給孔から前記研磨液に代えて圧力流体を吐出することを特徴とする被研磨体の研磨方法。

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