JP2006288678A - 基礎代謝量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定者の除脂肪量データと年齢データとに基づいて基礎代謝量を算出し得る公知の基礎代謝量測定装置を改良することにより、妊婦の基礎代謝量を簡便に、且つ、正確に測定することが可能な基礎代謝量測定装置を提供する。
【解決手段】被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠後の経過期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、これら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算して当該妊婦の基礎代謝量とするものである。尚、非妊娠時の除脂肪量データは、少なくとも測定日現在の身長データと体重データとインピーダンスデータと妊娠後の体重増加量データとに基づいて算出されるものである。
【選択図】 図4

Description

本発明は、被測定者の除脂肪量データと年齢データとに基づいて基礎代謝量を算出し得る基礎代謝量測定装置に関し、特に被測定者が妊婦である場合においてもその基礎代謝量を算出し得る基礎代謝量測定装置に関する。
被測定者の基礎代謝量を正確に測定するためには、呼気分析計等の大掛かりな装置が必要となる。呼気分析計を用いた基礎代謝量測定では、被測定者はマスクやマウスピースを着用して長時間安静を保たなければならず、被測定者に掛かる負担が大きい。また、斯かる装置の操作や測定結果の評価には、専門家を必要とする。
そこで、厚生労働省からは、例えば非特許文献1に示される如く、統計学的に標準的な基礎代謝量が算出できるよう、性別及び年齢に基づく基礎代謝基準値に体重を乗算することで得られる基礎代謝量が提示されており、基礎代謝量の簡便な推定に用いられている。
また、本願出願人の下では、被測定者の除脂肪量や年齢に基づいてその基礎代謝量を簡便に算出し得る方法及び装置が開発されて実用に供されると共に、特許文献1及び2の如く、特許出願もなされている。
尚、特許文献1及び2に開示された基礎代謝量の演算方法及び測定装置は、例えば特許文献3及び4に開示された如き所謂生体電気インピーダンス法を用いた体脂肪計や体組成計に組込まれて実用化されており、斯かる生体電気インピーダンス法に基づいて測定される除脂肪量を重要なパラメータとする推定式によって、被測定者の基礎代謝量が算出されるものである。
一方で、被測定者が妊婦である場合においては、その基礎代謝量は、胎児の成長や胎児に付属する臓器、子宮等の増大により、妊娠期間の後半期に20%から30%増加することが知られており、例えば非特許文献2には、妊娠各期における臓器別酸素消費の増加量が開示されている。
また、本願出願人の下では、被測定者が妊婦である場合において、その非妊娠時から測定時までの体脂肪の変化量及び体水分の変化量が、当該期間における体重増加量のそれぞれ約58%及び約29%に相当することが確認されており、例えば特許文献5及び6の如く、斯かる関係を利用した妊婦用体組成管理装置及び妊婦用健康管理装置の特許出願もなされている。
健康・栄養情報研究会編「第六次改訂 日本人の栄養所要量 食事摂取基準」第一出版株式会社、平成11年9月10日、p.35−36 大中正治著「妊婦における栄養指導/正常妊婦の栄養指導 2エネルギー」、一條元彦編「MEDICUS LIBRARY 5 母子にすすめる栄養指導」株式会社メディカ出版、1997年4月15日、p.40−44 特開2002−112982号公報 特開2002−172099号公報 特公平5−49050号公報 特許第2835662号公報 特開2004−351053号公報 特願2004−218848号明細書
被測定者が妊婦である場合、その身体は特別な状況下にあるため、基礎代謝量の測定に非妊娠者にとっても負担が大きい呼気分析計等を用いるのは、あまり好まれない。
また、厚生労働省から提示されている非特許文献1の如き算出方法や、本願出願人の下で開発された特許文献1及び2の如き演算方法及び測定装置は、簡便ではあるが何れも非妊娠者を対象としており、これらを妊婦に用いた場合の結果は参考にはなるものの正確であるとは言い難く、妊婦の基礎代謝量測定に適したものではない。
本願出願人は、複数の妊婦の協力を得て、厚生労働省の算出方法並びに特許文献1及び2の演算方法及び測定装置の正確性について検証を行った。
図8において、横軸は厚生労働省の算出方法を用いて算出した基礎代謝量を、縦軸は呼気分析計を用いて測定した基礎代謝量を表しており、被測定者たる各妊婦の算出基礎代謝量と測定基礎代謝量とが、検証データとして図中にプロットされている。図中の破線が横軸の値と縦軸の値との一致を表すものであるが、各被測定者の検証データから求められる平均線(実線)がこの破線から乖離していることから、この算出方法では妊婦の基礎代謝量を正確に算出し難いことが判る。
また、図9において、横軸は特許文献1に開示された演算方法のうち、特に算定式:BMR=A×FFM+B×FFM+C×(1/AGE)+D×Wt+E(但し、BMRは基礎代謝量を、FFMは除脂肪量を、AGEは年齢を、Wtは体重を、A、B、C、D、Eは定数を表す。)を用いて算出した基礎代謝量を、縦軸は呼気分析計を用いて測定した基礎代謝量を表しており、被測定者たる各妊婦の算出基礎代謝量と測定基礎代謝量とが、検証データとして図中にプロットされている。図8の場合と同様、図中の破線が横軸の値と縦軸の値との一致を表すものであるが、各被測定者の検証データから求められる平均線(実線)がこの破線から乖離していることから、この算定式を以ってしても妊婦の基礎代謝量を正確に算出するのは難しいことが判る。
本発明は、被測定者の除脂肪量データと年齢データとに基づいて基礎代謝量を算出し得る公知の基礎代謝量測定装置を改良することにより、妊婦の基礎代謝量を簡便に、且つ、正確に測定することが可能な基礎代謝量測定装置を提供することを目的とする。
本発明の基礎代謝量測定装置は、被測定者の年齢データを取得する年齢データ取得手段と、被測定者の身長データを取得する身長データ取得手段と、被測定者の体重データを取得する体重データ取得手段と、被測定者の生体電気インピーダンスデータを取得するインピーダンスデータ取得手段と、被測定者の除脂肪量データを取得する除脂肪量データ取得手段と、少なくとも除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者の基礎代謝量を算出する基礎代謝量算出手段とを備えてなる基礎代謝量測定装置であって、被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の体重増加量データを取得する体重増加量データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の経過期間データを取得する妊娠期間データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその非妊娠時の年齢データを取得する非妊娠時年齢データ取得手段とを更に備え、前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも取得された身長データと体重データとインピーダンスデータと体重増加量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出し、前記基礎代謝量算出手段は、少なくとも非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、これら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算することによって、被測定者たる妊婦の基礎代謝量を算出するものである。
斯かる本発明の基礎代謝量測定装置において、前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータとに基づいて被測定者たる妊婦の体脂肪量データを算出する体脂肪量データ算出手段と、体重増加量データに所定の比率を乗じることによって得られた値を被測定者たる妊婦の妊娠後の体脂肪変化量データと決定する体脂肪変化量データ決定手段と、算出された体脂肪量データと決定された体脂肪変化量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出する非妊娠時除脂肪量データ算出手段とを含んでなることとする。
ここで、前記所定の比率が、約58%であることとする。
また、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記体重増加量データ取得手段は、被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データを取得する非妊娠時体重データ取得手段と、この非妊娠時の体重データと前記体重データ取得手段で取得された体重データとに基づいて妊娠後の体重増加量データを算出する体重増加量データ算出手段とを含んでなることとする。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記妊娠期間データ取得手段は、測定日データを取得する測定日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら測定日データと出産予定日データとに基づいて妊娠後の経過期間データを決定する妊娠期間データ決定手段とを含んでなることとする。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記非妊娠時年齢データ取得手段は、被測定者たる妊婦の生年月日データを取得する生年月日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら生年月日データと出産予定日データとに基づいて非妊娠時の年齢データを決定する非妊娠時年齢データ決定手段とを含んでなることとする。
本発明の基礎代謝量測定装置は、被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠後の経過期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、これら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算して当該妊婦の基礎代謝量とするものである。尚、非妊娠時の除脂肪量データは、少なくとも測定日現在の身長データと体重データとインピーダンスデータと、妊娠後の体重増加量データとに基づいて算出されるものである。従って、本発明の基礎代謝量測定装置は、公知の基礎代謝量測定装置に用いられている推定式を利用することによって被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠週数等の妊娠期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、最終的にこれらの和を求めるだけの簡単な演算処理プログラムによって、妊婦の基礎代謝量を簡便に、且つ、正確に測定することが可能となる。
また、本発明の基礎代謝量測定装置において、非妊娠時の除脂肪量データを、少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータとに基づいて被測定者たる妊婦の体脂肪量データを算出する体脂肪量データ算出手段と、当該妊婦の妊娠後の体重増加量データに所定の比率(好ましくは約58%)を乗じることによって得られた値を妊娠後の体脂肪変化量データと決定する体脂肪変化量データ決定手段と、これら体脂肪量データと体脂肪変化量データとに基づいて非妊娠時の除脂肪量データを算出する非妊娠時除脂肪量データ算出手段とを含んでなる除脂肪量データ取得手段によって算出する場合は、非妊娠時から測定時までの体重増加量と体脂肪変化量との間の関係を利用して、簡便に非妊娠時の除脂肪量データを取得することが可能となる。
また、本発明の基礎代謝量測定装置において、妊娠後の体重増加量データを、被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データを取得する非妊娠時体重データ取得手段と、この非妊娠時の体重データと体重データ取得手段で取得された現在の体重データとに基づいて妊娠後の体重増加量データを算出する体重増加量データ算出手段とを含んでなる体重増加量データ取得手段によって取得する場合は、多くの妊婦が記憶している非妊娠時の体重データを利用して、簡便に妊娠後の体重増加量データを取得することが可能となる。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、妊娠後の経過期間データを、測定日データを取得する測定日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら測定日データと出産予定日データとに基づいて妊娠後の経過期間データを決定する妊娠期間データ決定手段とを含んでなる妊娠期間データ取得手段によって取得する場合には、本発明の基礎代謝量測定装置を使用する測定日や多くの妊婦が認識している出産予定日といった特定し易い日付データを利用して、簡便に妊娠後の経過期間データを取得することが可能となる。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、非妊娠時の年齢データを、被測定者たる妊婦の生年月日データを取得する生年月日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら生年月日データと出産予定日データとに基づいて非妊娠時の年齢データを決定する非妊娠時年齢データ決定手段とを含んでなる非妊娠時年齢データ取得手段によって取得する場合には、多くの妊婦が認識している生年月日や出産予定日といった特定し易い日付データを利用して、簡便に非妊娠時の年齢データを取得することが可能となる。
本発明の基礎代謝量測定装置は、被測定者の年齢データを取得する年齢データ取得手段と、被測定者の身長データを取得する身長データ取得手段と、被測定者の体重データを取得する体重データ取得手段と、被測定者の生体電気インピーダンスデータを取得するインピーダンスデータ取得手段と、被測定者の除脂肪量データを取得する除脂肪量データ取得手段と、少なくとも除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者の基礎代謝量を算出する基礎代謝量算出手段とを備えてなる基礎代謝量測定装置であって、被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の体重増加量データを取得する体重増加量データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の経過期間データを取得する妊娠期間データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその非妊娠時の年齢データを取得する非妊娠時年齢データ取得手段とを更に備え、前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも取得された身長データと体重データとインピーダンスデータと体重増加量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出し、前記基礎代謝量算出手段は、少なくとも非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、これら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算することによって、被測定者たる妊婦の基礎代謝量を算出するものである。
斯かる本発明の基礎代謝量測定装置において、前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータとに基づいて被測定者たる妊婦の体脂肪量データを算出する体脂肪量データ算出手段と、体重増加量データに所定の比率(好ましくは約58%)を乗じることによって得られた値を被測定者たる妊婦の妊娠後の体脂肪変化量データと決定する体脂肪変化量データ決定手段と、算出された体脂肪量データと決定された体脂肪変化量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出する非妊娠時除脂肪量データ算出手段とを含んでなることが望ましい。
また、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記体重増加量データ取得手段は、被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データを取得する非妊娠時体重データ取得手段と、この非妊娠時の体重データと前記体重データ取得手段で取得された体重データとに基づいて妊娠後の体重増加量データを算出する体重増加量データ算出手段とを含んでなることが望ましい。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記妊娠期間データ取得手段は、測定日データを取得する測定日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら測定日データと出産予定日データとに基づいて妊娠後の経過期間データを決定する妊娠期間データ決定手段とを含んでなることが望ましい。
更に、本発明の基礎代謝量測定装置において、前記非妊娠時年齢データ取得手段は、被測定者たる妊婦の生年月日データを取得する生年月日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら生年月日データと出産予定日データとに基づいて非妊娠時の年齢データを決定する非妊娠時年齢データ決定手段とを含んでなることが望ましい。
以下、本発明の実施例について、図1から図7までを参照して説明する。図1は、本発明の実施例たる基礎代謝量測定装置1の外観斜視図である。図2は、基礎代謝量測定装置1の操作部の拡大図である。図3は、基礎代謝量測定装置1の電気回路構成を表す概略図である。図4は、基礎代謝測定装置1で実行される制御処理プログラムのメインルーチンのフローチャートである。図5は、基礎代謝測定装置1で実行される制御処理プログラムのサブルーチンのフローチャートである。図6は、妊娠週数と妊娠期増加分エネルギー量との関係を表す図である。図7は、基礎代謝量測定装置1における印刷出力例を表す図である。
本発明の実施例たる基礎代謝量測定装置1(以下、単に「装置1」と略称することがある。)は、所謂生体電気インピーダンス法を利用して被測定者の体脂肪量、除脂肪量、体水分量、筋肉量、骨量等といった各種の体組成データを算出し得る体組成計であって、特に被測定者の除脂肪量データと年齢データとに基づいてその基礎代謝量を算出し得る公知の基礎代謝量測定装置が組込まれた体組成計を改良したものである。
斯かる装置1は、被測定者が起立して載るための載台2と、被測定者自身又はこの装置のオペレータ(以下、これらの者を「使用者」と総称することがある。)が各種データの入力や出力を行うための入出力ユニット3と、この入出力ユニット3を載台2に固定しつつ両者を電気的に結合するための配線等を内蔵した支柱4とで構成されている。
載台2の内部には、体重測定センサ2Aとして、被測定者が載ることによって発生する荷重を検出するための所謂ロードセルが組込まれている。また、載台2の上面には、被測定者の左足裏に接触させるための電極5A、5Bと、右足裏に接触させるための電極6A、6Bとが、それぞれ絶縁された状態で配設されている。
入出力ユニット3には、使用者の操作を受付けるためのスイッチパネルを含む操作部7と、この装置1で取得される各種のデータを表示出力するための液晶画面を含む表示部8と、斯かるデータを印刷出力するためのサーマルプリンタを含む印刷部9とが組込まれている。ここで、操作部7のスイッチパネルには、この装置1を起動又は停止するための電源キー10と、被測定者の着衣重量の設定を行うための風袋量設定キー11と、日時の設定を行うための日時設定キー12、被測定者の性別及び体型、又は被測定者が妊婦であるかどうかの設定を行うためのステータス設定キー13と、被測定者の身長や生年月日、出産予定日等の設定を行うためのテンキー14とが配設されている。
また、入出力ユニット3の内部には、後述する各種の制御処理プログラムを実行するためのプロセッサや一時保存メモリを含む制御部15と、前述の電極5A及び電極6Aに電気的に接続されてこれらの電極に交流定電流を供給するための定電流発生回路16と、前述の電極5B及び電極6Bに電気的に接続されて両電極間の電位差を測定するための電圧測定回路17と、制御部15で実行される制御処理プログラムが格納された読出し専用のマスクメモリ及び斯かる制御処理の結果等を保存するための書換え可能なフラッシュメモリを含むメモリ18と、制御部15における制御処理を規律するための時計回路19とが組込まれている。更に、入出力ユニット3には、制御部15を始めとしてこの装置1で消費する電力を供給するための電源20が内蔵されている。
そして、制御部15は、体重測定センサ2A、操作部7、表示部8、印刷部9、定電流発生回路16、電圧測定回路17、メモリ18、時計回路19のそれぞれと電気的に接続されており、被測定者の体重測定や使用者からの入力操作の受付け、電極5A、6Aに対する電流供給や電極5B、6B間の電位差測定、更には被測定者の生体電気インピーダンスの測定やこれに基づく体組成の算定、斯かる算定結果の表示出力や印刷出力といった制御処理を実行する。
以下、この装置1で実行される制御処理を、フローチャートを参照して説明する。使用者が電源キー10を押下してこの装置1を起動すると、制御部15は、図4のフローチャートで表される制御処理を実行する。
ステップS1では、初期化処理が実行される。即ち、例えば制御部15の一時保存メモリに残留している前回測定時の一時データ等を消去すると共に、後述するマタニティモードのフラグをクリアする。この時、制御部15では、時計回路19で計時されている現在日時データが取得されると共に、風袋量の初期データ(例えば1.5kg)がメモリ18から読み出されて取得され、それぞれが表示部8に表示される。また、表示部8には、更に、被測定者の性別及び体型の設定を促すサイン又はメッセージが表示される。
ステップS2では、日時設定キー12が押下されたかどうかが確認され、押下された場合はステップS3を経てステップS4に進み、押下されない場合はステップS3を飛ばしてステップS4に進む。尚、使用者は、表示部8に表示されている現在日時データを変更する必要がなければ、日時設定キー12を押下する必要はない。
ステップS3では、現在日時データが再取得される。即ち、制御部15は、テンキー14からの入力を受付け、使用者がテンキー14を用いて日時データを入力すると、時計回路19で計時されている現在日時がこの入力された日時データで置換される。以後、この入力された日時データが、現在日時データとして時計回路19で引続き計時される。
ステップS4では、風袋量設定キー11が押下されたかどうかが確認され、押下された場合はステップS5を経てステップS6に進み、押下されない場合はステップS5を飛ばしてステップS6に進む。尚、使用者は、表示部8に表示されている風袋量データを変更する必要がなければ、風袋量設定キー11を押下する必要はない。
ステップS5では、被測定者の風袋量データが再取得される。即ち、制御部15は、テンキー14からの入力を受付け、使用者がテンキー14を用いて風袋量データを入力すると、メモリ18から読み出された風袋量の初期データがこの入力された風袋量データで置換される。この入力された風袋量データは、被測定者の実際の風袋量として一時保存メモリに保存され、後述する体重の測定処理に供される。
ステップS6では、被測定者のステータスデータが取得される。即ち、制御部15は、ステータス設定キー13からの入力を受付け、使用者がステータス設定キー13に含まれる「男性スタンダード」「男性アスリート」「女性スタンダード」「女性アスリート」「マタニティ」の5つのキースイッチの何れかを選択して押下すると、押下されたキースイッチに応じて被測定者のステータスデータが決定され、一時保存メモリに保存される。特に、「マタニティ」のキースイッチが押下された場合には、後述するマタニティモードの制御処理を実行するためのフラグがセットされる。尚、このフラグは、前記ステップS1の初期化処理において予めクリアされている。
次いで、ステップS7では、被測定者の年齢データが取得される。表示部8には、被測定者の生年月日の入力を促すサイン又はメッセージが表示され、制御部15は、テンキー14からの入力を受付ける。使用者がテンキー14を用いて被測定者の生年月日データを入力すると、この生年月日データと現在日時データとに基づいて被測定者の年齢データが算出され、一時保存メモリに保存される。尚、生年月日データの入力に代えて、年齢データを直接入力するようにすることも可能である。
次いで、ステップS8では、被測定者の身長データが取得される。表示部8には、被測定者の身長の入力を促すサイン又はメッセージが表示され、制御部15は、テンキー14からの入力を受付ける。使用者がテンキー14を用いて被測定者の身長データを入力すると、この身長データが一時保存メモリに保存される。尚、テンキー14による身長データ入力に代えて、例えば電気又は磁気を利用した位置センサを含む電子身長計をこの装置1に付加しておき、斯かる電子身長計で測定される身長データを制御部15で受付けるようにすることも可能である。
次いで、ステップS9では、被測定者の生活活動強度データが取得される。表示部8には、被測定者の生活活動強度データの入力を促すサイン又はメッセージが表示され、制御部15は、テンキー14からの入力を受付ける。使用者がテンキー14を用いて被測定者の生活活動強度データを入力すると、この生活活動強度データが一時保存メモリに保存される。尚、生活活動強度とは、日常生活における運動量等を数段階に分けて指数化したもので、前掲非特許文献1を始めとして広く知られているものである。
次いで、ステップS10では、マタニティモードのフラグがセットされているかどうかが確認され、セットされている場合は後述するステップS101及びステップS102を経てステップS11に進み、クリアされている場合はこれらのステップS101、S102を飛ばしてステップS11に進む。即ち、この装置1では、使用者がステータス設定キー13を操作することによってセットされるフラグの状態に基づいて、被測定者が妊婦であるかどうかの判別が行われるものである。
ステップS11では、被測定者の体重データが取得される。即ち、前記ステップS10の状態で又は後述するステップS102の処理が終了した状態で、被測定者が載台2の上面に立つと、被測定者の体重に応じた荷重信号が、体重測定センサ2Aから出力される。実際には、斯かる荷重信号を制御部15で検出することで、このステップS11が開始されるものである。そして、検出された荷重信号に対応した重量データから風袋量データを差引いた値が、被測定者の体重データとして一時保存メモリに保存される。
次いで、ステップS12では、被測定者の生体電気インピーダンスに起因してその身体に生じる電位差データが取得される。即ち、前記ステップS11で被測定者が載台2の上面に起立すると、その左足裏が電極5A、5Bに接触し、右足裏が電極6A、6Bに接触する。(或いは、斯かる接触状態となるように起立する。)そして、被測定者の両足間には、定電圧発生回路16から電極5A及び電極6Aを介して交流定電流が供給され、身体のインピーダンスに応じた電位差が発生する。この両足間の電位差が、電極5B及び電極6Bを介して電圧測定回路17で検出され、生体電気インピーダンスに起因した電位差データとして一時保存メモリに保存される。尚、この装置1においては被測定者の左右の足裏に接触する電極5A、5B、6A、6Bを用いて両足間の電位差データを取得しているが、左右の掌に接触する電極を用いて両手間の電位差データを取得し、又は掌に接触する電極と足裏に接触する電極とを用いて手足間の電位差データを取得するようにすることも可能である。或いは、身体に付着させることができる貼付型の電極を用いて、身体の任意の部位間において電位差データを取得することも可能である。
次いで、ステップS13では、被測定者の生体電気インピーダンスデータ(以下「BIデータ」と略称することがある。)が取得される。即ち、定電流発生回路16から被測定者の身体に供給される電流値データと、前記ステップS12で取得された電位差データとを用い、オームの法則に基づいて被測定者のBIデータが算出され、一時保存メモリに保存される。尚、抵抗値が既知で且つ異なる複数の基準抵抗を身体に直列又は並列に配設しておき、各抵抗に起因して生じる電位差データを身体に生じる電位差データと共に取得し、取得された各電位差データと基準抵抗の抵抗値との比率に基づいて被測定者のBIデータを算出することも可能であり、この場合は身体に供給される電流値データが不明であってもBIデータを取得することができる。
次いで、ステップS14では、マタニティモードのフラグがセットされているかどうかが再び確認され、セットされている場合は後述するステップS141からステップS144までを経ると共にステップS15を飛ばしてステップS16に進み、クリアされている場合はこれらのステップS141〜S144を飛ばしてステップS15に進んだ後、ステップS16に進むことになる。
ステップS15では、被測定者たる非妊婦の基礎代謝量が取得される。この基礎代謝量は、図9の横軸と同様に、前掲特許文献1及び2に開示された算定式:BMR=A×FFM+B×FFM+C×(1/AGE)+D×Wt+E(但し、BMRは基礎代謝量を、FFMは除脂肪量データを、AGEは年齢データを、Wtは体重データを、A、B、C、D、Eは定数を表す。)に従って算出される。また、前掲特許文献3又は4を始めとして既に良く知られているように、被測定者の除脂肪量データはその体重データと体脂肪量(又は体脂肪率)データとに基づいて算出され、この体脂肪量(又は体脂肪率)データは被測定者の少なくとも身長データと体重データとBIデータとに基づいて算出される。即ち、メモリ18には、これら基礎代謝量、除脂肪量データ及び体脂肪量(又は体脂肪率)データを算出するための各算定式が予め保存されており、各算定式に一時保存メモリに保存されている各種データの中から必要なデータを代入することで、被測定者たる非妊婦の基礎代謝量が算出されるものである。尚、メモリ18には、被測定者の体水分量、筋肉量、骨量等といった他の体組成データを算出するための各算定式も保存されており、これらの体組成データも同時に算出されるものである。
次いで、ステップS16では、前記ステップS15で算出された体組成データが、表示部8に表示されると共に印刷部9で印刷される。斯かる印刷が終了し、使用者が電源キー10を再度押下するか、所定時間が経過すると、装置1の電源がオフとなり、全ての制御処理が終了する。
次に、前記ステップS10においてマタニティモードのフラグがセットされていた場合の制御処理について説明する。この場合は、ステップS10からステップS101に進む。
ステップS101では、被測定者たる妊婦の妊娠後の経過期間データ(妊娠期間データ)と、非妊娠時の年齢データとが取得される。表示部8には、被測定者の出産予定日の入力を促すサイン又はメッセージが表示され、制御部15は、テンキー14からの入力を受付ける。使用者がテンキー14を用いて被測定者の出産予定日データを入力すると、この出産予定日データと現在日時データとに基づいて被測定者の妊娠期間データが算出され、またこの出産予定日データと生年月日データとに基づいて非妊娠時(妊娠前)の年齢データが算出されて、一時保存メモリに保存される。即ち、出産予定日から通常の妊娠期間(例えば、40週間)を遡ることで妊娠した日が特定され、この妊娠した日から現在の日付までをカウントすることで妊娠後の経過期間が特定される。また、出産予定日から通常の妊娠期間(例えば、40週間)を遡ることで妊娠した日が特定され、生年月日からこの妊娠した日までをカウントすることで非妊娠時の年齢が特定される。尚、この装置1では、妊娠期間データとして妊娠週数が算出されるものである。もちろん、斯かる妊娠期間データは、妊娠日数や妊娠月数であってもよい。また、出産予定日データの入力に代えて、妊娠期間データや非妊娠時年齢データを直接入力するようにすることも可能である。
次いで、ステップS102では、被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データが取得される。表示部8には、妊娠前の体重の入力を促すサイン又はメッセージが表示され、制御部15は、テンキー14からの入力を受付ける。使用者がテンキー14を用いて被測定者の妊娠前の体重データを入力すると、この妊娠前の体重データが非妊娠時の体重データとして一時保存メモリに保存される。尚、本発明の基礎代謝量測定装置(或いは、その核である妊婦の基礎代謝量を算出する方法)において、非妊娠時の体重データとは、妊娠していない状態における体重値のみを厳密に指すものではなく、妊娠後の体重値であっても、それが妊娠前の値と大きく異ならないような妊娠初期の値であれば、非妊娠時の体重データとして許容し得るものである。この許容範囲は、もちろん被測定者たる妊婦によって個人差はあるものの、例えば、本人が妊娠を疑って専門医を訪れ、そこで妊娠と診断された時点(所謂、初診時)の体重値までは含むもので、多くの場合、そのような初診時は、妊娠週数でいえば8週目くらいに相当する。従って、このステップS102において入力すべき体重データは、これを入力する使用者の裁量に負うところは大きいものの、概ね、専門医による初診時の体重値、又は妊娠8週目くらいまでの体重値であっても良い。
ステップS102に続くステップS11からステップS14までの処理は前述の通りであるが、マタニティモードのフラグがセットされていることから、ステップS14の後はステップS141に進む。
ステップS141では、被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データが取得される。このステップS141における処理については、図5のサブルーチンを参照して説明する。
先ず、ステップS1411では、被測定者たる妊婦の体脂肪量データが算出される。前掲特許文献3又は4を始めとして既に良く知られているように、体脂肪量データは、被測定者の少なくとも身長データと体重データとBIデータとに基づいて算出される。即ち、このステップS1411では、一時保存メモリに保存されている身長データと体重データとBIデータとに基づいて、被測定者たる妊婦の体脂肪量データが算出され、一時保存メモリに保存される。
次に、ステップS1412では、一時保存メモリに保存されている体重データと非妊娠時の体重データとに基づいて、被測定者たる妊婦の妊娠後の体重増加量データが取得される。即ち、前記ステップS11で測定された体重データから前記ステップS102で入力された妊娠前の体重データを差し引いた重量データが、体重増加量データとして一時保存メモリに保存される。
次に、ステップS1413では、体重増加量データに所定の比率を乗じることによって体脂肪変化量データが決定される。この装置1においては、一時保存メモリに保存されている体重増加量データに58%(0.58)を乗じることによって得られた重量データが、体脂肪変化量データとして一時保存メモリに保存される。
次に、ステップS1414では、一保存メモリに保存されている体脂肪量データと体脂肪変化量データとに基づいて、非妊娠時の体脂肪量データが算出される。即ち、前記ステップS1411で算出された体脂肪量データから前記ステップS1413で決定された体脂肪変化量データを差し引いた重量データが、非妊娠時の体脂肪量データとして一時保存メモリに保存される。
そして、ステップS1415において、一時保存メモリに保存されている非妊娠時の体重データと非妊娠時の体脂肪量データとに基づいて、非妊娠時の除脂肪量データが算出される。即ち、前記ステップS102で入力された妊娠前の体重データから前記ステップS1414で算出された非妊娠時の体脂肪量データを差し引いた重量データが、非妊娠時の除脂肪量データとして一時保存メモリに保存される。
図5のサブルーチンで構成されるステップS141の後は、ステップS142に進む。
ステップS142では、被測定者たる妊婦の少なくとも非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて、非妊娠時の基礎代謝量が取得される。この非妊娠時の基礎代謝量は、前掲特許文献1及び2に開示されると共に前記ステップS15で用いた非妊婦用の基礎代謝量算定式を用いて算出すれば良く、具体的には、算定式:非妊娠時BMR=A×非妊娠時FFM+B×非妊娠時FFM+C×(1/非妊娠時AGE)+D×非妊娠時Wt+E(但し、非妊娠時BMRは妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を、非妊娠時FFMは非妊娠時の除脂肪量データを、非妊娠時AGEは非妊娠時の年齢データを、非妊娠時Wtは非妊娠時の体重データを、A、B、C、D、Eは定数を表す。)に従って算出される。即ち、この算定式は、非妊婦用の算定式における除脂肪量データ、年齢データ及び体重データを、非妊娠時の除脂肪量データ、年齢データ及び体重データとしただけの、簡便なものである。メモリ18には、この算定式が予め保存されており、このステップS142では、この算定式に一時保存メモリに保存されている非妊娠時の除脂肪量データと非妊娠時の年齢データと非妊娠時の体重データとを代入することで、被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量が算出され、一時保存メモリに保存されるものである。
尚、このステップS142においては、上記算定式に代えて、前掲特許文献1及び2に開示された他の基礎代謝量算定式における除脂肪量データ等を非妊娠時の除脂肪量データ等とした、次の何れかの算定式を用いてもよい。
非妊娠時BMR=A×非妊娠時FFM+B×(1/非妊娠時AGE)+C
又は
非妊娠時BMR=A×非妊娠時FFM+B×非妊娠時FFM+C×(1/非妊娠時AGE)+D
又は
非妊娠時BMR=A×非妊娠時FFM+B×(1/非妊娠時AGE)+C×非妊娠時Wt+D
但し、非妊娠時BMRは妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を、非妊娠時FFMは非妊娠時の除脂肪量データを、非妊娠時AGEは非妊娠時の年齢データを、非妊娠時Wtは非妊娠時の体重データを、A、B、C、A、B、C、D、A、B、C、D、Eは定数を表す。
次いで、ステップS143では、被測定者たる妊婦の妊娠後のエネルギー増加量が算出される。この妊娠後のエネルギー増加量とは、妊娠期に増量すべきエネルギー量を意味するものである。ここで、前掲非特許文献2の第43頁には、表4として「妊娠各期における臓器別酸素消費の増加量」が開示されており、この表及び注釈に従えば、妊娠各期において増量すべきエネルギー量(kcal/日)は、妊娠5週において19.9、妊娠10週において39.7、妊娠15週において62.0、妊娠20週において84.3、妊娠25週において115.9、妊娠30週において147.5、妊娠35週において186.1、妊娠40週において224.8となる。斯かる妊娠後のエネルギー増加量と妊娠週数との関係をグラフにすると、図6に示す如く、妊娠週数(横軸)と妊娠後のエネルギー増加量(縦軸)との間には、算定式:妊娠後のエネルギー増加量=a×妊娠週数+b×妊娠週数+c(但し、a、b、cは定数を表す。)で表される関係があることが判る。即ち、この装置1のメモリ18には、この算定式が予め保存されており、このステップS143では、この算定式に一時保存メモリに保存されている妊娠週数を代入することで、被測定者たる妊婦の妊娠後のエネルギー増加量が算出され、一時保存メモリに保存されるものである。
次いで、ステップS144では、被測定者たる妊婦の基礎代謝量が取得される。この妊婦の基礎代謝量は、非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算したものである。即ち、このステップS144では、前記ステップS142で取得された非妊娠時の基礎代謝量と前記ステップS143で取得された妊娠後のエネルギー増加量とを合算すること(非妊時BMR+妊娠後のエネルギー増加量)によって、被測定者たる妊婦の基礎代謝量が算出されるものである。尚、このステップS144では、基礎代謝量の算出に加えて、前記ステップS15における場合と同様に、被測定者の体水分量、筋肉量、骨量等といった他の体組成データも算出されるものである。
図7は、ステップS16における印刷出力の例を表す図である。図4及び図5のフローチャートに従って取得された各種のデータが、一覧表示されている。尚、「基礎代謝量」の下に掲載されている「総消費エネルギー」及び「エネルギー所要量」は、何れも基礎代謝量をベースとして算出されるものであって、前掲非特許文献1を始めとして良く知られている。即ち、総消費エネルギーは、前記ステップS15又は前記ステップS144で算出された基礎代謝量に、前記ステップS9で取得された生活活動強度データを乗ずることで算出される。また、エネルギー所要量は、非妊娠者の場合は総消費エネルギーと同一であるが、妊婦の場合にはこの総消費エネルギーに350kcalを加算することで算出される。これらの計算処理は、前記ステップS15及び前記ステップS144において、他の体組成データと共に算出すればよい。
尚、本実施例では採用していないが、この装置1で取得され又は算出された各種のデータを、その被測定者を特定するための氏名や識別番号、識別コード等といった情報とセットでメモリ18や外部の記憶装置(装置1に対して着脱可能な記憶媒体や、記憶装置を内蔵したコンピュータシステム等であって良い。)に蓄積してゆくことも可能である。斯かるデータ蓄積を行えば、当該被測定者個人に関する各種データの変化履歴を適時に参照することが可能であるばかりでなく、例えば、前記ステップS102における非妊娠時(妊娠前)の体重データ入力に代えて、蓄積されている体重データから非妊娠時の体重データとして適切なデータを読み出すことも可能となる。
以上、説明してきたように、本発明の実施例たる基礎代謝量測定装置1においては、主に操作部7と制御部15とで年齢データ取得手段、身長データ取得手段、妊娠期間データ取得手段、及び非妊娠時年齢データ取得手段が構成され、主に体重測定センサ2Aと制御部15とで体重データ取得手段が構成され、主に操作部7と体重測定センサ2Aと制御部15とで体重増加量データ取得手段が構成され、主に電極5A、5B、6A、6Bと定電圧発生回路16と電圧測定回路17と制御部15とでインピーダンスデータ取得手段が構成され、主に制御部15とメモリ18とで除脂肪量データ取得手段及び基礎代謝量算出手段が構成されており、除脂肪量データ取得手段たる制御部15は、ステップS141の如く少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータと妊娠後の体重増加量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出し、基礎代謝量算出手段たる制御部15は、ステップS142の如く少なくとも非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、ステップS143の如く妊娠期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、ステップS144の如くこれら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算することによって、被測定者たる妊婦の基礎代謝量を算出するものである。
特に、この基礎代謝量測定装置1においては、除脂肪量データ取得手段たる制御部15が、ステップS1411の如く少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータとに基づいて体脂肪量データを算出する体脂肪量データ算出手段と、ステップS1413の如く体重増加量データに所定の比率たる58%(0.58)を乗じることによって得られた値を妊娠後の体脂肪変化量データと決定する体脂肪変化量データ決定手段と、ステップS1414及びステップS1415の如く体脂肪量データと体脂肪変化量データとに基づいて非妊娠時の除脂肪量データを算出する非妊娠時除脂肪量データ算出手段とを含んでなるものである。
また、この基礎代謝量測定装置1においては、体重増加量データ取得手段たる操作部7と体重測定センサ2Aと制御部15とが、ステップS102の如く被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データを取得する非妊娠時体重データ取得手段と、ステップS1412の如く非妊娠時の体重データと体重センサ2Aで測定された体重データとに基づいて妊娠後の体重増加量データを算出する体重増加量データ算出手段とを含んでなるものである。
更に、この基礎代謝量測定装置1においては、妊娠期間データ取得手段たる操作部7と制御部15とが、ステップS1又はステップS3の如く測定日データを取得する測定日データ取得手段と、ステップS101の如く出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、同ステップS101の如くこれら測定日データと出産予定日データとに基づいて妊娠後の経過期間データを決定する妊娠期間データ決定手段とを含んでなるものである。
更に、この基礎代謝量測定装置1においては、非妊娠時年齢データ取得手段たる操作部7と制御部15とが、ステップS7の如く生年月日データを取得する生年月日データ取得手段と、ステップS101の如く出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、同ステップS101の如くこれら生年月日データと出産予定日データとに基づいて非妊娠時の年齢データを決定する非妊娠時年齢データ決定手段とを含んでなるものである。
以上の構成により、この基礎代謝量測定装置1は、被測定者たる妊婦の基礎代謝量を簡便に、且つ、正確に測定し得るものである。尚、本発明は、斯かる実施例の構成に限定される必要はなく、既に説明した変形はもちろんのこと、特許請求の範囲に記載した構成を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、応用が可能である。
本発明の実施例たる基礎代謝量測定装置1の外観斜視図である。 基礎代謝量測定装置1の操作部の拡大図である。 基礎代謝量測定装置1の電気回路構成を表す概略図である。 基礎代謝測定装置1で実行される制御処理プログラムのメインルーチンを表すフローチャートである。 基礎代謝測定装置1で実行される制御処理プログラムのサブルーチンを表すフローチャートである。 妊娠週数と妊娠後のエネルギー増加量との関係を表す図である。 基礎代謝量測定装置1における印刷出力例を表す図である。 厚生労働省の基礎代謝量算出方法を検証した図である。 特許文献1の基礎代謝量演算方法を検証した図である。
符号の説明
1 基礎代謝量測定装置(体組成計)
2 載台
2A 体重測定センサ
3 入出力ユニット
4 支柱
5A、5B、6A、6B 電極
7 操作部
8 表示部
9 印刷部
10 電源キー
11 風袋量設定キー
12 日時設定キー
13 ステータス設定キー
14 テンキー
15 制御部
16 定電流発生回路
17 電圧測定回路
18 メモリ
19 時計回路
20 電源

Claims (6)

  1. 被測定者の年齢データを取得する年齢データ取得手段と、被測定者の身長データを取得する身長データ取得手段と、被測定者の体重データを取得する体重データ取得手段と、被測定者の生体電気インピーダンスデータを取得するインピーダンスデータ取得手段と、被測定者の除脂肪量データを取得する除脂肪量データ取得手段と、少なくとも除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者の基礎代謝量を算出する基礎代謝量算出手段とを備えてなる基礎代謝量測定装置であって、
    被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の体重増加量データを取得する体重増加量データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその妊娠後の経過期間データを取得する妊娠期間データ取得手段と、被測定者が妊婦である場合にその非妊娠時の年齢データを取得する非妊娠時年齢データ取得手段とを更に備え、
    前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも取得された身長データと体重データとインピーダンスデータと体重増加量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出し、
    前記基礎代謝量算出手段は、少なくとも非妊娠時の除脂肪量データと年齢データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の基礎代謝量を算出すると共に、妊娠期間データに基づいて妊娠後のエネルギー増加量を算出し、且つ、これら非妊娠時の基礎代謝量と妊娠後のエネルギー増加量とを合算することによって、被測定者たる妊婦の基礎代謝量を算出することを特徴とする基礎代謝量測定装置。
  2. 請求項1記載の基礎代謝量測定装置であって、前記除脂肪量データ取得手段は、少なくとも身長データと体重データとインピーダンスデータとに基づいて被測定者たる妊婦の体脂肪量データを算出する体脂肪量データ算出手段と、体重増加量データに所定の比率を乗じることによって得られた値を被測定者たる妊婦の妊娠後の体脂肪変化量データと決定する体脂肪変化量データ決定手段と、算出された体脂肪量データと決定された体脂肪変化量データとに基づいて被測定者たる妊婦の非妊娠時の除脂肪量データを算出する非妊娠時除脂肪量データ算出手段とを含んでなることを特徴とする基礎代謝量測定装置。
  3. 請求項2記載の基礎代謝量測定装置であって、前記所定の比率が約58%であることを特徴とする基礎代謝量測定装置。
  4. 請求項1乃至3記載の基礎代謝量測定装置であって、前記体重増加量データ取得手段は、被測定者たる妊婦の非妊娠時の体重データを取得する非妊娠時体重データ取得手段と、この非妊娠時の体重データと前記体重データ取得手段で取得された体重データとに基づいて妊娠後の体重増加量データを算出する体重増加量データ算出手段とを含んでなることを特徴とする基礎代謝量測定装置。
  5. 請求項1乃至4記載の基礎代謝量測定装置であって、前記妊娠期間データ取得手段は、測定日データを取得する測定日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら測定日データと出産予定日データとに基づいて妊娠後の経過期間データを決定する妊娠期間データ決定手段とを含んでなることを特徴とする基礎代謝量測定装置。
  6. 請求項1乃至5記載の基礎代謝量測定装置であって、前記非妊娠時年齢データ取得手段は、被測定者たる妊婦の生年月日データを取得する生年月日データ取得手段と、被測定者たる妊婦の出産予定日データを取得する出産予定日データ取得手段と、これら生年月日データと出産予定日データとに基づいて非妊娠時の年齢データを決定する非妊娠時年齢データ決定手段とを含んでなることを特徴とする基礎代謝量測定装置。
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