JP2006284212A - ムラ検査装置およびムラ検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚ムラの検査に要する時間を短縮する。
【解決手段】ムラ検査装置1は、基板9を保持するステージ2、基板9の膜92が形成された上面91に向けて線状光を出射する光出射部3、基板9からの反射光を受光する受光部4、ステージ2を移動する移動機構21、受光した光の強度分布に基づいて膜厚ムラを検査する検査部7を備える。光出射部3は、互いに異なる波長帯の光を出射する第1光源要素および第2光源要素を備える。ムラ検査装置1では、制御部8により、受光部4にて受光される光の波長帯が同期制御部43からの同期信号に同期して互いに異なる2つの波長帯の間で繰り返し切り替えられつつ膜92からの反射光の強度分布が取得される。その結果、ラインセンサ41の1回の走査により、2つの波長帯に対応する第1強調画像および第2強調画像を生成することができるため、膜厚ムラの検査に要する時間を短縮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象物上に形成された膜の膜厚ムラを検査する技術に関する。
従来より、表示装置用のガラス基板や半導体基板等(以下、単に「基板」という。)の主面上に形成されたレジスト膜等の薄膜を検査する場合、光源からの光を薄膜に照射し、薄膜からの反射光や透過光における光干渉を利用して膜厚のムラが検査される。
このような膜厚ムラの検査において、ナトリウムランプ等の単色光源を用いた場合、薄膜の厚さや屈折率によっては十分な感度を得られない(すなわち、光干渉による干渉縞が明確に表れない)ことがある。そこで、目視による検査では、基板を傾けることにより光の入射角を変更して確実にムラ検出を行うことが行われている。また、基板に対して複数の波長の光を同時に照射することも行われているが、各波長に対応した干渉縞が同時に表れるため、全体として感度が低下してしまう可能性がある。
特許文献1では、被検体表面上の欠陥検査を行う表面欠陥検査装置において、被検体からの反射光の波長帯を制限する複数の狭帯域フィルタのうちの1つを、被検体表面上の薄膜の特性(材質、屈折率、膜厚、反射率等)に合わせて光路上に挿入することにより、適切な波長帯にて検査を行う技術が開示されている。また、被検体に光を照射する照明部の角度(すなわち、被検体に対する照明光の入射角)を薄膜の特性に合わせて変更する技術も開示されている。
特開2002−267416号公報
ところで、特許文献1の表面欠陥検査装置では、膜厚ムラを精度良く検出するために、狭帯域フィルタを切り替えて、あるいは、被検体に対する照明部の角度を変更して被検体に対して複数回の走査を行い、複数枚の画像を撮像する必要があるため、検査に要する時間が長くなってしまう。また、薄膜の特性が時間の経過と共に変化する場合、すなわち、過渡特性を有する薄膜の検査を行う場合、複数回の撮像のそれぞれにおいて薄膜の特性が異なっているため、膜厚ムラを適切に検出することが困難になってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、膜厚ムラの検査に要する時間を短縮することを主な目的とし、また、過渡特性を有する膜であっても膜厚ムラを精度良く検出することも目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、主面上に光透過性の膜が形成されている基板を保持する保持部と、前記膜に向けて前記主面に沿う所定の方向に伸びる線状光を出射する光出射部と、前記主面に沿うとともに前記所定の方向に垂直な移動方向に前記保持部を前記光出射部に対して相対的に移動する移動機構と、前記移動機構により前記保持部に対して前記光出射部と共に相対的に移動し、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の光を受光して前記主面上の前記所定の方向に伸びる線状の照射領域からの光の強度分布を出力する受光部と、前記受光部にて受光される光の波長帯を前記受光部に同期して互いに異なる複数の波長帯の間で繰り返し切り替える波長帯切替手段とを備えることを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記光出射部が、互いに異なる波長帯の光を出射する複数の光源要素を備え、前記波長帯切替手段が、前記受光部に同期して前記基板に向けて光を出射する光源要素を切り替える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のムラ検査装置であって、前記複数の光源要素が、半導体発光素子である。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記光出射部が複数の波長帯の光を含む光を出射し、前記波長切替手段が、前記複数の波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、前記複数の光学フィルタのうち前記光出射部から前記受光部に至る光路上に配置される一の光学フィルタを、前記受光部に同期して他の光学フィルタに切り替えることにより前記受光部が受光する光の波長帯を変更する光学フィルタ切替機構とを備える。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記受光部が、前記膜にて反射された後の光を受光する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のムラ検査装置であって、前記光出射部からの光が、前記基板の前記主面に対して傾斜して入射する。
請求項7に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、主面上に光透過性の膜が形成されている基板の前記主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動する光出射部から、前記主面に沿うとともに前記移動方向に垂直な所定の方向に伸びる線状光を前記膜に向けて出射する光出射工程と、前記基板に対して前記光出射部と共に相対的に移動する受光部により、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の光を受光して前記主面上の前記所定の方向に伸びる線状の照射領域からの光の強度分布を繰り返し取得する強度分布取得工程と、前記強度分布取得工程における前記強度分布の取得に同期して前記受光部にて受光される光の波長帯を互いに異なる複数の波長帯の間で切り替える波長帯切替工程とを備える。
本発明では、膜厚ムラの検査に要する時間を短縮することができる。また、過渡特性を有する膜であっても膜厚ムラを精度良く検出することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るムラ検査装置1の構成を示す正面図である。ムラ検査装置1は、液晶表示装置等の表示装置に用いられるガラス基板(以下、単に「基板」という。)9において、一方の主面91上に形成されたパターン形成用のレジスト膜(以下、単に「膜」という。)92の膜厚ムラを検査する装置である。基板9上の膜92は、基板9の主面91上にレジスト液を塗布することにより形成される。
図1に示すように、ムラ検査装置1は、膜92が形成された主面91(以下、「上面91」という。)を上側(図1中の(+Z)側)に向けて基板9を保持する保持部であるステージ2、ステージ2に保持された基板9の上面91上の膜92に向けて光を出射する光出射部3、光出射部3から出射されて基板9の上面91上の膜92にて反射された後の光を受光する受光部4、ステージ2を光出射部3および受光部4に対して相対的に移動する移動機構21、受光部4にて受光した光の強度分布(上面91の領域に対応する分布)に基づいて膜92の膜厚ムラを検査する検査部7、並びに、これらの構成を制御する制御部8を備える。
ステージ2の(+Z)側の表面は、好ましくは黒色艶消しとされる。移動機構21は、モータ211にボールねじ(図示省略)が接続された構成とされ、モータ211が回転することにより、ステージ2がガイド212に沿って基板9の上面91に沿う図1中のX方向に移動する。
光出射部3は、ステージ2の移動方向に垂直な図1中のY方向に伸びる円柱状の石英ロッド32、石英ロッド32の(+Y)側の端部に取り付けられる光源31、および、Y方向に伸びるシリンドリカルレンズ33を備える。図2は、光出射部3の一部を拡大して示す側面図である。図2に示すように、光源31は、互いに異なる波長帯の光を出射する第1光源要素31aおよび第2光源要素31bを備える。本実施の形態では、第1光源要素31aおよび第2光源要素31b(図2参照)は、発光ダイオード(以下、「LED」という。)とされる。第1光源要素31aまたは第2光源要素31bから石英ロッド32に入射した光は、図1に示す基板9の上面91に沿うとともに基板9の移動方向に垂直なY方向に伸びる線状光(すなわち、光束断面がY方向に長い線状となる光)に変換されて石英ロッド32の側面から出射され、シリンドリカルレンズ33を介して基板9の上面91へと導かれる。換言すれば、石英ロッド32およびシリンドリカルレンズ33は、光源31からの光をステージ2の移動方向に垂直な線状光に変換して基板9の上面91へと導く光学系となっている。
光出射部3では、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bが個別に点灯されることにより、点灯された光源要素(以下、「選択光源要素」という。)に対応する波長帯の光が基板9の上面91に向けて出射される。そして、制御部8により後述の同期制御部43からの同期信号に基づいて光出射部3が制御され、基板9に向けて光を出射する選択光源要素が高速に切り替えられることにより、光出射部3から出射される光の波長帯が切り替えられ、受光部4にて受光される光の波長帯が、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bに対応する互いに異なる複数の波長帯の間で高速に切り替えられる。
図1では、光出射部3から基板9に至る光路を一点鎖線にて示している(基板9から受光部4に至る光路についても同様)。光出射部3から出射されて基板9の上面91に対して傾斜して(すなわち、0°よりも大きい入射角にて)入射した光の一部は、基板9の上面91上の膜92の(+Z)側の上面にて反射される。膜92は光出射部3からの光に対して光透過性を有しており、光出射部3からの光のうち膜92の上面にて反射されなかった光は、膜92を透過して基板9の上面91(すなわち、膜92の下面)にて反射される。ムラ検査装置1では、基板9における膜92の上面にて反射された光と基板9の上面91にて反射された光との干渉光(以下、単に「反射光」という。)が受光部4に入射する。
受光部4は、複数の受光素子であるCCD(Charge Coupled Device)がY方向に直線状に配列されたラインセンサ41、ラインセンサ41と基板9との間に設けられて基板9からの反射光をラインセンサ41へと導くレンズ42、および、ラインセンサ41による撮像タイミングに合わせて制御部8に同期信号を送る同期制御部43を備える。ラインセンサ41は、光出射部3から出射されて基板9の上面91上のY方向に伸びる直線状の照射領域(以下、「線状照射領域」という。)の膜92にて反射された後の線状光を受光し、受光した線状照射領域からの光の強度分布(すなわち、各CCDからの出力値のY方向における分布)を取得して検査部7に出力する。ムラ検査装置1では、基板9の上面91上に形成された膜92からの反射光の強度分布が、基板9およびステージ2の移動中にラインセンサ41により繰り返し取得される。
検査部7は、ラインセンサ41からの出力を受け付けて基板9の上面91の2次元画像を生成する画像生成部71、および、画像生成部71により生成された2次元画像の各画素の値から膜92の膜厚ムラを検出するムラ検出部72を備える。
ムラ検査装置1では、基板9を移動中に受光部4の同期制御部43からの同期信号に同期して選択光源要素が第1光源要素31aおよび第2光源要素31bの間で切り替えられることにより、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bにそれぞれ対応する波長帯の光の強度分布が交互に取得される。このとき、選択光源要素の切り替え、および、強度分布の取得が基板9の移動に比べて非常に高速に行われることにより、基板9の上面91上のほぼ同一の線状照射領域(正確には走査方向に関して1/2以上重なる2つの領域)に対して、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bのそれぞれに対応する強度分布の取得が1回ずつ行われる。
次に、ムラ検査装置1による膜厚ムラの検査の流れについて説明する。図3および図4は、ムラ検査装置1による検査の流れを示す図である。ムラ検査装置1により基板9の上面91上の膜92の膜厚ムラが検査される際には、まず、図1中に実線にて示す検査開始位置に位置するステージ2上に基板9が保持された後、基板9およびステージ2の(+X)方向への移動が開始される(ステップS11)。
続いて、制御部8の制御により、光出射部3の光源31において第1光源要素31aのみが点灯され、すなわち、第1光源要素31aが選択光源要素とされ、第1光源要素31aに対応する波長帯(例えば、中心波長が550nm、半値幅が10nm)の線状光が光出射部3から出射される。光出射部3からの線状光は、基板9の上面91に対して入射角60°にて入射し、上面91上の線状照射領域に照射され(ステップS12)、線状照射領域が基板9に対して相対的に移動する。
光出射部3からの光は基板9の上面91にて反射して受光部4へと導かれる。受光部4では、基板9の上面91における反射後の光がラインセンサ41により受光され(ステップS13)、これにより、基板9上の線状照射領域からの反射光の第1光源要素31aに対応する波長帯における強度分布が取得される(ステップS14)。ラインセンサ41の各CCDからの出力値は、検査部7の画像生成部71へと送られる。
第1光源要素31aに対応する強度分布が取得されると、ほぼ同一の線状照射領域について、対応する強度分布が取得されるべき次の光源要素の有無が制御部8により確認される(ステップS15)。次の光源要素(すなわち、第2光源要素31b)がある場合には、制御部8により第1光源要素31aおよび第2光源要素31bが制御され、第1光源要素31aが消灯されて第2光源要素31bが点灯されることにより選択光源要素が変更されるとともに、ステップS12に戻って選択光源要素である第2光源要素31bに対応する波長帯の線状光が基板9の線状照射領域に照射される(ステップS151,S12)。このように、ムラ検査装置1では、選択光源要素を変更する工程、すなわち、受光部4にて受光される光の波長帯を切り替える波長帯切替工程(ステップS151)と、光出射部3から選択光源要素に対応する波長帯の線状光を出射する光出射工程(ステップS12)とが同時に行われる。
そして、第2光源要素31bに対応する波長帯の反射光が受光部4のラインセンサ41により受光されて強度分布が取得され、ラインセンサ41の各CCDからの出力値が、検査部7の画像生成部71へと送られた後、(本実施の形態では光源要素が2つであるため)制御部8により次の光源要素がないことが確認される(ステップS13〜S15)。
ムラ検査装置1では、制御部8により、基板9およびステージ2が図1中に二点鎖線にて示す検査終了位置まで移動したか否かが基板9の移動中に繰り返し確認されており(ステップS16)、検査終了位置まで移動していない場合には、制御部8により、第2光源要素31bが消灯されるとともに第1光源要素31aが点灯されることにより、選択光源要素が最初の光源要素(すなわち、第1光源要素31a)に戻される(ステップS161)。
そして、ステップS12に戻って選択光源要素に対応する波長帯の線状光の照射、反射光の受光および線状照射領域からの光の強度分布の取得(ステップS12〜S14)が行われ、選択光源要素が切り替えられ(ステップS15,S151)、再び線状光の照射、反射光の受光および強度分布の取得が行われる(ステップS12〜S15)。
図5は、ステップS12〜S16におけるラインセンサ41、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bの動作を示すタイミングチャートである。図5中の線201は、ラインセンサ41の画像取得状態を示し、線202は、受光部4の同期制御部43から制御部8に送られる同期信号を示す。また、線203,204は、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bの点灯/消灯(ON/OFF)の状態を示す。ムラ検査装置1では、線202にて示す同期制御部43からの同期信号に基づいて、制御部8によりラインセンサ41が制御されて1つのライン(線状照射領域を撮像して取得された画素群であり、後述の図6中においてY方向に1列に並ぶ複数の画素110)の撮像が行われ、また、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bが制御されてそれぞれのON/OFFの切り替えが行われる。本実施の形態では、同期信号の間隔は約1msecとされる。
図5に示すように、ムラ検査装置1では、基板9およびステージ2が移動している間、ステップS12〜S16の動作が繰り返されて基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がラインセンサ41により繰り返し取得され、基板9に向けて光を出射する選択光源要素が、受光部4の同期制御部43から制御部8に送られる同期信号(すなわち、ラインセンサ41による撮像タイミング)に同期して繰り返し切り替えられる(すなわち、受光部4にて受光される光の波長帯が、受光部4に同期して第1光源要素31aおよび第2光源要素31bに対応する複数の波長帯の間で繰り返し切り替えられる。)。換言すれば、受光部4にて受光される光の波長帯は、ラインセンサ41による線状照射領域からの反射光の強度分布の取得に同期して切り替えられる。
基板9およびステージ2が検査終了位置まで移動すると(ステップS16)、移動機構21による基板9およびステージ2の移動が停止され、照明光の照射も停止される(ステップS21)。検査部7の画像生成部71では、受光部4により取得された上面91からの反射光の強度分布が時系列順に配列され、図6に示す2次元画像100が生成される(ステップS22)。
図6に示すように、2次元画像100では、第1光源要素31aに対応する線状光により照射された線状照射領域を撮像して取得されたライン301〜306と、第2光源要素31bに対応する線状光により照射された線状照射領域を撮像して取得されたライン401〜406とが交互に配列されている。以下、2次元画像100を、「混合画像100」という。なお、図6では、図示の都合上、混合画像100に含まれるラインの個数、および、1つのラインに含まれる画素110の個数を、実際の混合画像よりも極めて少なく描いている。
混合画像100の生成が終了すると、画像生成部71により、第1光源要素31aに対応するライン301〜306が取り出されて時系列順に配列されることにより、基板9の全体について第1光源要素31aを選択光源要素とした場合の上面91からの反射光の強度分布を示す2次元画像(以下、「第1画像」という。)が生成される。さらに、第2光源要素31bに対応するライン401〜406が取り出されて時系列順に配列されることにより、基板9の全体について第2光源要素31bを選択光源要素とした場合の上面91からの反射光の強度分布を示す2次元画像(以下、「第2画像」という。)が生成される(ステップS23)。
上述のように、ムラ検査装置1では、強度分布の取得および光源要素の切り替えが、線状照射領域の基板9に対する相対移動に比べて極めて高速に行われるため、第1画像におけるライン301および第2画像におけるライン401は、基板9上のほぼ同一の直線状の領域における光の強度分布を示す(ライン302〜306およびライン402〜406についても同様)。
第1画像および第2画像が生成されると、画像生成部71により、第1画像および第2画像に対して、膜厚の変動に起因する輝度値の差を強調する画像処理(例えば、第1画像および第2画像のそれぞれに対してメディアンフィルタにより平滑化処理を行ってそれぞれの平滑化画像を求め、第1画像および第2画像の各画素の値をそれぞれの平滑化画像の対応する画素の値で除算することにより、膜厚変動によるものよりも大きく広範囲に亘る輝度値の変動を除去する等の処理)が行われることにより、強調された膜厚変動が画素値の変動として表現された上面91の2次元画像である「第1強調画像」および「第2強調画像」が生成される(ステップS24)。
生成された第1強調画像および第2強調画像は、必要に応じてディスプレイ等の表示装置に表示され、さらに、検査部7のムラ検出部72により、第1強調画像および第2強調画像に基づいて膜厚ムラの検出が行われる(ステップS25)。
図7は、基板9の上面91上に形成された膜92の膜厚と反射率との関係を示す図である。図7中の線101は、波長550nmの光に対する反射率を示しており、波長が変更されると膜厚と反射率との関係も変化する。
図7に示すように、膜92の膜厚が異なると膜92の反射率も異なるため、ラインセンサ41にて受光する反射光の強度も異なる。したがって、膜92の膜厚分布にムラが存在している場合には、検査部7の画像生成部71により生成された基板9の上面91の2次元画像(第1画像および第2画像、並びに、第1強調画像および第2強調画像)にも画素値のムラが生じる。ムラ検査装置1では、検査部7のムラ検出部72により、上面91の第1強調画像および第2強調画像における各画素の値のばらつきの程度が検査され、予め設定されているムラ閾値よりもばらつきの程度が大きい領域が存在する場合、上面91上の対応する領域が許容範囲を超える膜厚ムラが存在する領域として検出される。
ところで、膜92の反射率は、図7に示すように、膜厚の変動に対して周期性をもって変動する。図8は、膜92の膜厚が1nmだけ変動した場合の反射率の変動を示す図である。図7および図8に示すように、反射率の極大点近傍および極小点近傍では、膜厚の変動に対する反射率の変動が非常に小さくなる。このため、膜厚の変動が僅かである場合には、画像生成部71により生成された2次元画像において画素値がほとんど変動せず、ムラ検出部72によるムラ(すなわち、膜厚の変動)の検出の精度が低下してしまう。以下、膜厚の変動に対する反射率の変動の割合が非常に小さい膜厚の領域を、「低感度領域」という。
仮に、基板9上の膜92の膜厚が線101の低感度領域において変動しているとすると、このような膜厚ムラを線101のみに基づいて高精度に検出することは難しい。ムラ検査装置1では、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bに対応する互いに異なる2つの波長帯の光が基板9の上面91上の膜92に個別に照射され、低感度領域が異なる2つの波長帯に対応する第1強調画像および第2強調画像に基づいて膜厚ムラが検査される。これにより、膜92の膜厚の変動幅の一部(または全部)が、例えば第1光源要素31aからの光に対する低感度領域に含まれている場合であっても、第2光源要素31bからの光に対する低感度領域が異なっているため、第1光源要素31aからの光に対する低感度領域に含まれていた部分についても、膜厚変動(すなわち、膜厚ムラ)を精度良く検出することができる。
ムラ検査装置1では、制御部8により、受光部4にて受光される光の波長帯が同期制御部43からの同期信号(すなわち、ラインセンサ41による撮像タイミング)に同期して互いに異なる2つの波長帯の間で繰り返し切り替えられつつ基板9の上面91上の膜92からの反射光の強度分布が取得される。その結果、基板9に対するラインセンサ41の1回の走査により、2つの波長帯に対応する第1強調画像および第2強調画像を生成することができるため、2つの画像を2回の走査により生成する場合に比べて膜厚ムラの検査に要する時間を短縮することができる。
ところで、膜92の特性(すなわち、膜厚や他の光学特性)が時間の経過と共に変化するものである場合、仮に、波長帯を切り替えた2つの画像を2回の走査により生成したとすると、取得した上面91の2つの画像において画像取得時の膜厚等が異なっているため、双方の画像において膜厚ムラが低感度帯に含まれてしまって膜厚ムラを精度良く検出することができないことがある。これに対してムラ検査装置1では、第1画像および第2画像をほぼ同時に取得することができるため、膜92の特性が時間の経過と共に変化する場合であっても、膜92の状態が実質的に同一である上面91の第1強調画像および第2強調画像を生成することができる。その結果、第1強調画像および第2強調画像の少なくとも一方において膜厚ムラが低感度領域に含まれることを防止することができるため、過渡特性を有する膜92であっても膜厚ムラを精度良く検出することができる。
ムラ検査装置1では、制御部8により、互いに異なる波長帯の光を出射する第1光源要素31aおよび第2光源要素31bのON/OFFを交互にを切り替えることにより、受光部4にて受光する光の波長帯を容易に切り替えることができる。
また、ラインセンサ41により基板9からの反射光を受光して膜厚ムラを検出するため、基板9が光透過性を有しない場合であっても、膜厚ムラを適切に検査することができる。さらには、光出射部3からの光を傾斜させて基板9に照射することにより、光出射部3と受光部4との近接による入射側および反射側の光路の重複を回避し、光出射部3や受光部4の構成や配置が複雑になってしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るムラ検査装置1aについて説明する。図9は、ムラ検査装置1aの構成を示す正面図である。ムラ検査装置1aでは、図1に示すムラ検査装置1の光源31(すなわち、第1光源要素31aおよび第2光源要素31b)に代えて、可視領域の全ての波長帯の光を含む白色光を出射する光源であるハロゲンランプ31cが設けられる。また、受光部4が受光する光の波長帯を切り替える波長帯切替機構5が基板9と受光部4との間に設けられる。その他の構成は図1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
ムラ検査装置1aの光出射部3では、ハロゲンランプ31cが石英ロッド32の(+Y)側の端部に取り付けられており、ハロゲンランプ31cから石英ロッド32に入射した光は、Y方向に伸びる線状光(すなわち、光束断面がY方向に長い線状となる光)に変換されて石英ロッド32の側面から出射され、シリンドリカルレンズ33を介して基板9の上面91へと導かれる。
波長帯切替機構5は、互いに異なる狭い波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する2種類の光学フィルタ(例えば、半値幅10nmの干渉フィルターであり、以下、「第1光学フィルタ51a」および「第2光学フィルタ51b」という。)、第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bを保持する円板状のフィルタホイール52、並びに、フィルタホイール52の中心に取り付けられてフィルタホイール52を回転するフィルタ回転モータ53を備える。フィルタホイール52は、その法線方向が基板9から受光部4に至る光路に平行になるように配置される。
図10は、波長帯切替機構5を基板9側からフィルタホイール52に垂直な方向に沿って見た図である。図10に示すように、フィルタホイール52には、6つの円形の開口521が周方向に等間隔に形成されており、それぞれ3つの第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bが、開口521に交互に取り付けられている。波長帯切替機構5では、6つの光学フィルタのうちのいずれか1つが基板9から受光部4に至る光路上に配置される。図9に示すムラ検査装置1aでは、基板9からの反射光(すなわち、第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bに対応する2つの透過波長帯の光を含む白色光の反射光)のうち、基板9から受光部4に至る光路上に配置された光学フィルタ(以下、「選択光学フィルタ」という。)に対応する波長帯の光のみが選択光学フィルタを透過して受光部4へと導かれる。
波長帯切替機構5では、制御部8に制御されるフィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が回転することにより、複数(本実施の形態では、6つ)の光学フィルタのうちの光出射部3から受光部4に至る光路上に配置された選択光学フィルタが他の光学フィルタに高速に切り替えられ、受光部4が受光する光の波長帯が変更される。このように、フィルタ回転モータ53およびフィルタホイール52は光学フィルタ切替機構となっている。
ムラ検査装置1aでは、基板9およびステージ2を移動しつつ受光部4(の同期制御部43からの同期信号)に同期して選択光学フィルタが第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bの間で切り替えられ、第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bにそれぞれ対応する波長帯の光の強度分布が交互に取得される。このとき、選択光学フィルタの切り替えが基板9の移動に比べて非常に高速に行われることにより、基板9の上面91上のほぼ同一の線状照射領域について、第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bのそれぞれに対応する強度分布の取得が1回ずつ行われる。
次に、ムラ検査装置1aによる膜厚ムラの検査の流れについて説明する。図11は、ムラ検査装置1aによる検査の流れの一部を示す図である。ムラ検査装置1aでは、図11に示すステップS31〜S36が行われた後、図4に示すムラ検査装置1の動作(ステップS21〜S25)と同様の動作が行われる。
ムラ検査装置1aにより基板9の上面91上の膜92の膜厚ムラが検査される際には、まず、ステージ2上に基板9が保持された後、基板9およびステージ2の(+X)方向への移動が開始され、光出射部3からの線状光が基板9上の線状照射領域に照射される(ステップS31,S32)。
光出射部3から出射された白色光は、基板9の上面91にて反射し、光路上に予め配置されている波長帯切替機構5の第1光学フィルタ51aを透過することにより、第1光学フィルタ51aに対応する波長帯(例えば、中心波長が550nm、半値幅が10nm)の光のみとされて受光部4のラインセンサ41により受光される。そして、線状照射領域からの反射光の第1光学フィルタ51aに対応する波長帯における強度分布が取得されて検査部7に送られる(ステップS33,S34)。
第1光学フィルタ51aに対応する強度分布が取得されると、同一の線状照射領域について、対応する強度分布が取得されるべき次の光学フィルタの有無が制御部8により確認される(ステップS35)。次に使用すべき光学フィルタ(すなわち、第2光学フィルタ51b)がある場合には、フィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が60°だけ回転して選択光学フィルタが変更された時点で(ステップS351)、ステップS33に戻って第2光学フィルタ51bに対応する波長帯の光が受光部4のラインセンサ41により受光されて強度分布が取得される(ステップS33,S34)。そして、ラインセンサ41の出力が、検査部7の画像生成部71へと送られた後、制御部8により次の光学フィルタがないことが確認される(ステップS35)。
ムラ検査装置1aでは、制御部8により、基板9およびステージ2が図9中に二点鎖線にて示す検査終了位置まで移動したか否かが基板9の移動中に繰り返し確認されており(ステップS36)、検査終了位置まで移動していない場合には、フィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が60°だけ回転して選択光学フィルタが最初の種類の光学フィルタ(すなわち、第1光学フィルタ51a)に戻された時点で(ステップS361)、ステップS33に戻って反射光の受光および線状照射領域からの光の強度分布の取得(ステップS33,S34)が行われ、さらに選択光学フィルタが切り替えられた時点で(ステップS35,S351)、再び反射光の受光および強度分布の取得が行われる(ステップS33〜S35)。
ムラ検査装置1aでは、基板9およびステージ2が移動している間、ステップS33〜S36の動作が繰り返されて基板9上の線状照射領域からの反射光の選択光学フィルタに対応する波長帯における強度分布がラインセンサ41により繰り返し取得され、基板9からの光を透過する選択光学フィルタが、受光部4の同期制御部43から制御部8に送られる同期信号(すなわち、ラインセンサ41による撮像タイミング)に同期して繰り返し切り替えられる(すなわち、受光部4にて受光される光の波長帯が、受光部4に同期して第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bに対応する複数の波長帯の間で繰り返し切り替えられる。)。換言すれば、受光部4にて受光される光の波長帯は、ラインセンサ41による線状照射領域からの反射光の強度分布の取得に同期して切り替えられる。
基板9およびステージ2が検査終了位置まで移動すると(ステップS36)、基板9およびステージ2の移動が停止され、照明光の照射も停止される(図4:ステップS21)。検査部7では、第1の実施の形態の場合と同様に、画像生成部71により混合画像100(図6参照)が生成され、混合画像100から1つおきにラインを選択することにより、第1光学フィルタ51aに対応する第1画像および第2光学フィルタ51bに対応する第2画像が生成される(ステップS22,S23)。その後、画像生成部71により、第1画像および第2画像から第1強調画像および第2強調画像が生成され、ムラ検出部72により、第1強調画像および第2強調画像に基づいて膜厚ムラの検出が行われる(ステップS24,S25)。
以上に説明したように、ムラ検査装置1aでは、第1光学フィルタ51aおよび第2光学フィルタ51bに対応する互いに異なる2つの波長帯の光が受光部4にて受光され、低感度領域が異なる2つの波長帯に対応する第1強調画像および第2強調画像に基づいて膜厚ムラが検査される。その結果、第1の実施の形態と同様に、膜厚ムラを精度良く検出することができる。
ムラ検査装置1aでは、波長帯切替機構5により、受光部4にて受光される光の波長帯が同期制御部43からの同期信号に同期して互いに異なる2つの波長帯の間で繰り返し切り替えられつつ基板9の上面91上の膜92からの反射光の強度分布が取得される。その結果、第1の実施の形態と同様に、基板9に対するラインセンサ41の1回の走査により、2つの波長帯に対応する第1強調画像および第2強調画像を生成することができるため、膜厚ムラの検査に要する時間を短縮することができる。また、第1の実施の形態と同様に、第1画像および第2画像をほぼ同時に取得することができるため、過渡特性を有する膜92であっても膜厚ムラを精度良く検出することができる。
ムラ検査装置1aでは、フィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52を回転して選択光学フィルタを切り替えることにより、受光部4にて受光する光の波長帯を容易に切り替えることができる。
また、ムラ検査装置1aでは、第1の実施の形態と同様に、基板9からの反射光を受光して膜厚ムラを検出するため、基板9が光透過性を有しない場合であっても、膜厚ムラを適切に検査することができる。さらには、光出射部3からの光を傾斜させて基板9に照射することにより、光出射部3や受光部4の構成や配置が複雑になってしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るムラ検査装置1bについて説明する。図12はムラ検査装置1bの構成を示す正面図である。図12に示すように、ムラ検査装置1bでは、基板9に向けて光を出射する光出射部3が、基板9の(−Z)側(すなわち、基板9の膜92が形成された上面91とは反対側)に配置される。また、ステージ2aは、基板9に対応する開口を有しており、光透過性を有する基板9を周囲から保持する。その他の構成は図1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
光出射部3は、第1の実施の形態と同様に、LEDである第1光源要素31aおよび第2光源要素31b(図2参照)を有する光源31、並びに、ステージ2aの移動方向に垂直な図12中のY方向に伸びる石英ロッド32およびシリンドリカルレンズ33を備える。ムラ検査装置1bでは、光出射部3から出射された線状光が、ステージ2aの開口を通過して基板9に(−Z)側から入射し、基板9および膜92を透過した後、受光部4のラインセンサ41により受光される。
ムラ検査装置1bによる膜厚ムラの検査の流れは、透過光を利用するという点を除いて第1の実施の形態と同様であり、膜厚ムラの検査に要する時間を短縮しつつ膜厚ムラを精度良く検出することができる。また、過渡特性を有する膜92であっても膜厚ムラを精度良く検出することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、ステージは、光出射部3および受光部4に対して相対的に移動すればよく、ステージが固定され、光出射部3および受光部4が互いに固定された状態で共に移動されてもよい。
ムラ検査装置では、光源から出射される光に基板9上に形成された膜92に好ましくない影響を与える波長帯の光が含まれている場合、当該波長帯の光を透過しないフィルタ等が光源から基板9に至る光路上に設けられる。また、基板9の上面91上の膜92が赤外線に対して透過性を有する場合、赤外線を出射する光源が光出射部3に設けられてもよい。
光出射部3では、石英ロッド32に代えて複数の光ファイバが直線状に配列されたファイバアレイが設けられ、第1光源要素31aおよび第2光源要素31b、または、ハロゲンランプ31cからの光がファイバアレイを通過することにより線状光に変換されてもよい。この場合、ファイバアレイからの線状光の強度分布をより均一化するために、ファイバアレイの出射端近傍に拡散板が配置されてもよい。
第1および第3の実施の形態に係るムラ検査装置では、光出射部3から出射される光の波長帯の切り替えは、必ずしも第1光源要素31aおよび第2光源要素31bのON/OFFの切り替えには限定されない。例えば、第1光源要素31aと石英ロッド32との間、および、第2光源要素31bと石英ロッド32との間に個別に開閉される2つのシャッタ(例えば、液晶シャッタやAOM(Acoust Optic Modulator:音響光学素子))が配置され、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bの双方が点灯された状態で、2つのシャッタの開閉状態が同期制御部43からの同期信号に同期して切り替えられることにより、光出射部3から出射される光の波長帯が切り替えられてもよい。
また、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bは、必ずしもLEDには限定されず、例えば、高速点滅という観点からは半導体レーザ等の他の半導体発光素子でもよく、互いに異なる波長帯の光を出射する半導体発光素子以外の他の光源要素であってもよい。さらには、光源31に互いに異なる波長帯の光を出射する3つ以上の光源要素が設けられることにより、受光部4にて受光される光の波長帯が3つ以上の波長帯の間で切り替えられてもよい。
第1および第3の実施の形態におけるムラ検査装置では、光出射部3に代えて、図13に示す光出射部3aが設けられてもよい。図13は、光出射部3aの平面図であり、光出射部3aは、互いに異なる波長帯の光を出射する複数の第1光源要素31aおよび複数の第2光源要素31b、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bからの光を拡散する拡散板34、並びに、シリンドリカルレンズ33を備える。光出射部3aでは、第1光源要素31aおよび第2光源要素31bが、図13中のY方向に1列に交互に配列されている。
第1光源要素31aまたは第2光源要素31bから出射された光は、拡散板34およびシリンドリカルレンズ33を透過することによりY方向に均一な強度分布を有する線状光とされて基板9に導かれる。光出射部3aでは、受光部4の同期制御部43からの同期信号(すなわち、ラインセンサ41による撮像タイミング)に同期して複数の第1光源要素31aが同時に点灯されるとともに複数の第2光源要素31bが同時に消灯され、また、複数の第2光源要素31bが同時に点灯されるとともに複数の第1光源要素31aが同時に消灯されることにより、基板9に向けて出射されて受光部4にて受光される光の波長帯が切り替えられる。
第2の実施の形態に係るムラ検査装置1aでは、波長帯切替機構5に互いに異なる波長帯の光を出射する3つ以上の光学フィルタが設けられることにより、受光部4にて受光される光の波長帯が3つ以上の波長帯の間で切り替えられてもよい。また、波長帯切替機構5は、必ずしも基板9から受光部4に至る光路上に配置される必要はなく、例えば、光出射部から基板9に至る光路上に配置されてもよい。
上記実施の形態に係るムラ検査装置では、膜92の膜厚ムラは、ムラ検出部72により上面91の第1強調画像および第2強調画像における各画素の値のばらつきの程度が検査されることにより検出されるが、膜厚ムラの検出は、ディスプレイ等に表示された第1強調画像および第2強調画像を作業者が目視して参照用画像と比較することにより行われてもよい。
上記実施の形態に係るムラ検査装置は、レジスト膜以外の他の膜、例えば、基板9上に形成された絶縁膜や導電膜の膜厚ムラの検出に利用されてよく、これらの膜は、塗布液の塗布以外の方法、例えば、蒸着法や化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)、スパッタリング等により形成されたものであってもよい。また、ムラ検査装置は、半導体基板等の他の基板上に形成された膜の膜厚ムラの検査に利用されてよい。
第1の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。 光出射部を示す側面図である。 膜厚ムラの検査の流れを示す図である。 膜厚ムラの検査の流れを示す図である。 ラインセンサ、第1光源要素および第2光源要素の動作を示すタイミングチャートである。 混合画像を示す図である。 膜厚と反射率との関係を示す図である。 膜厚と反射率の変動との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。 波長帯切替機構を示す図である。 膜厚ムラの検査の流れを示す図である。 第3の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。 光出射部を示す平面図である。
符号の説明
1,1a,1b ムラ検査装置
2,2a ステージ
3,3a 光出射部
4 受光部
5 波長帯切替機構
8 制御部
9 基板
21 移動機構
31a 第1光源要素
31b 第2光源要素
43 同期制御部
51a 第1光学フィルタ
51b 第2光学フィルタ
52 フィルタホイール
53 フィルタ回転モータ
91 上面
92 膜
S11〜S16,S21〜S25,S31〜S36,S151,S161,S351,S361 ステップ

Claims (7)

  1. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、
    主面上に光透過性の膜が形成されている基板を保持する保持部と、
    前記膜に向けて前記主面に沿う所定の方向に伸びる線状光を出射する光出射部と、
    前記主面に沿うとともに前記所定の方向に垂直な移動方向に前記保持部を前記光出射部に対して相対的に移動する移動機構と、
    前記移動機構により前記保持部に対して前記光出射部と共に相対的に移動し、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の光を受光して前記主面上の前記所定の方向に伸びる線状の照射領域からの光の強度分布を出力する受光部と、
    前記受光部にて受光される光の波長帯を前記受光部に同期して互いに異なる複数の波長帯の間で繰り返し切り替える波長帯切替手段と、
    を備えることを備えることを特徴とするムラ検査装置。
  2. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記光出射部が、互いに異なる波長帯の光を出射する複数の光源要素を備え、
    前記波長帯切替手段が、前記受光部に同期して前記基板に向けて光を出射する光源要素を切り替えることを特徴とするムラ検査装置。
  3. 請求項2に記載のムラ検査装置であって、
    前記複数の光源要素が、半導体発光素子であることを特徴とするムラ検査装置。
  4. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記光出射部が複数の波長帯の光を含む光を出射し、
    前記波長切替手段が、
    前記複数の波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、
    前記複数の光学フィルタのうち前記光出射部から前記受光部に至る光路上に配置される一の光学フィルタを、前記受光部に同期して他の光学フィルタに切り替えることにより前記受光部が受光する光の波長帯を変更する光学フィルタ切替機構と、
    を備えることを特徴とするムラ検査装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記受光部が、前記膜にて反射された後の光を受光することを特徴とするムラ検査装置。
  6. 請求項5に記載のムラ検査装置であって、
    前記光出射部からの光が、前記基板の前記主面に対して傾斜して入射することを特徴とするムラ検査装置。
  7. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、
    主面上に光透過性の膜が形成されている基板の前記主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動する光出射部から、前記主面に沿うとともに前記移動方向に垂直な所定の方向に伸びる線状光を前記膜に向けて出射する光出射工程と、
    前記基板に対して前記光出射部と共に相対的に移動する受光部により、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の光を受光して前記主面上の前記所定の方向に伸びる線状の照射領域からの光の強度分布を繰り返し取得する強度分布取得工程と、
    前記強度分布取得工程における前記強度分布の取得に同期して前記受光部にて受光される光の波長帯を互いに異なる複数の波長帯の間で切り替える波長帯切替工程と、
    を備えることを特徴とするムラ検査方法。
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