JP2006276482A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性ドライフィルムレジスト - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、プリント配線板、リードフレーム、半導体パッケージ等のパターン形成に用いられる感光性樹脂組成物およびそれを用いてなる感光性ドライフィルムレジストに関するものである。
ポリエステルフィルム等のベースフィルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その上からポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム等の保護フィルムを積層した3層ラミネートフィルムは、一般にドライフィルムレジストと称され、プリント配線板の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
その使用にあたっては、まずドライフィルムレジストからベースフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さいほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に貼り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついでその他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のものと希アルカリ現像型のものとがある。現像後は、エッチング処理又はめっき処理を施した後、硬化レジストの剥離除去を行い基材表面にパターンが形成される。
その使用にあたっては、まずドライフィルムレジストからベースフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さいほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に貼り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついでその他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のものと希アルカリ現像型のものとがある。現像後は、エッチング処理又はめっき処理を施した後、硬化レジストの剥離除去を行い基材表面にパターンが形成される。
近年、このようなドライフィルムレジストに用いられる感光性樹脂組成物としては、プリント配線板等の回路パターンの高密度化等に伴い、解像度及び密着性に優れたものが求められており、例えば、(A)カルボキシル基を有するバインダーポリマー、(B)光重合性開始剤並びに(C)特定構造のビニルウレタン化合物及び特定構造のアクリレート化合物を含む、分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を含有してなる感光性樹脂組成物並びにこの感光性樹脂組成物の層を、支持体上に積層してなる感光性エレメント(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
また、本出願人も、高解像度を有する感光性樹脂組成物として、バインダー成分(A)、モノマー成分(B)、および光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、モノマー成分(B)が、少なくとも特定構造の化合物を含有する感光性樹脂組成物を提案している(例えば、特許文献2及び3参照。)。
特開平10−142789号公報
特開2001−281857号公報
特開2001−290266号公報
また、本出願人も、高解像度を有する感光性樹脂組成物として、バインダー成分(A)、モノマー成分(B)、および光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、モノマー成分(B)が、少なくとも特定構造の化合物を含有する感光性樹脂組成物を提案している(例えば、特許文献2及び3参照。)。
しかしながら、上記特許文献1の開示技術では、テント信頼性や解像度はある程度良好であるものの、解像度や、密着性の点ではまだまだ満足のいくものではなく、さらに、高密度配線パターンの製造においてはドライフィルムレジストに対する信頼性の要求が年々高まっており、従来の高解像度用ドライフィルムレジストでは、硬化レジストの可とう性が低く、パターン形成の工程上で受ける物理的な応力により、また、めっき液やエッチング液等の染み込みにより、レジストパターンの欠けや断線、浮きが発生するおそれがあった。
また、特許文献2及び3の開示技術では、解像度や密着性は良好であるものの、可とう性については考慮されていないうえ、レジスト剥離性の点でも更なる改良が望まれるものであった。
また、特許文献2及び3の開示技術では、解像度や密着性は良好であるものの、可とう性については考慮されていないうえ、レジスト剥離性の点でも更なる改良が望まれるものであった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、解像度、密着性、可とう性及びレジスト剥離性に優れた感光性樹脂組成物およびそれを用いた感光性ドライフィルムレジストの提供をその目的とするものである。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、下記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなる感光性樹脂組成物が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成するに至った。
一般式(1)において、
Aは、水素又は置換あるいは非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示す。
X、Yは、それぞれ−CH2CH(CH3)O−、−CH(CH3)CH2O−又は−CH2CH2O−を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。
Zは、炭素数2〜20の2価の炭化水素基を示す。
kは、0又は1の整数を示す。
l1、l2、l3は、0以上の整数で、l1+l2+l3は、3〜18の整数を示す。
m1、m2、m3は、0以上の整数で、m1+m2+m3は、3〜25の整数を示す。
n1、n2、n3は、0以上の整数で、n1+n2+n3は3〜30の整数を示す。
R:水素又はメチル基を示す。
Aは、水素又は置換あるいは非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示す。
X、Yは、それぞれ−CH2CH(CH3)O−、−CH(CH3)CH2O−又は−CH2CH2O−を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。
Zは、炭素数2〜20の2価の炭化水素基を示す。
kは、0又は1の整数を示す。
l1、l2、l3は、0以上の整数で、l1+l2+l3は、3〜18の整数を示す。
m1、m2、m3は、0以上の整数で、m1+m2+m3は、3〜25の整数を示す。
n1、n2、n3は、0以上の整数で、n1+n2+n3は3〜30の整数を示す。
R:水素又はメチル基を示す。
本発明の感光性樹脂組成物及び感光性ドライフィルムレジストは、カルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、前記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなるため、解像度、密着性、可とう性及びレジスト剥離性に優れた効果を有するものであり、特にプリント配線板、リードフレーム、半導体パッケージ、ディスプレイ等のパターン形成用のエッチングレジスト又はめっきレジストとして有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、前記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなることが最大の特徴である。
本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、前記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなることが最大の特徴である。
上記カルボキシル基含有ポリマー(A)は、特に限定されないが、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸を必須成分とし、これに(メタ)アクリル酸エステルとその他の共重合可能なモノマーを共重合させてなるアクリル系重合体を用いることが好ましい。中でも芳香族ビニル系単量体を共重合成分として含むことが耐現像液性に優れる点で好ましい。
上記エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水物やハーフエステルを用いることもできる。これらのなかでも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等があげられる。
上記芳香族ビニル系単量体としては、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられ、中でも特にスチレンが耐現像液性に優れる点で好ましい。
更に、芳香族ビニル系単量体以外のその他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等があげられる。
更に、芳香族ビニル系単量体以外のその他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等があげられる。
エチレン性不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸エステル、及びその他の共重合可能なモノマーの含有割合としては、エチレン性不飽和カルボン酸5〜50重量%、(メタ)アクリル酸エステル1〜90重量%、その他の共重合可能なモノマー0〜70重量%であることが好ましく、特にはエチレン性不飽和カルボン酸10〜40重量%、(メタ)アクリル酸エステル5〜80重量%、その他の共重合可能なモノマー0〜50重量%であることが好ましく、更にはエチレン性不飽和カルボン酸20〜30重量%、(メタ)アクリル酸エステル10〜60重量%、その他の共重合可能なモノマー2〜20重量%が好ましい。
また、芳香族ビニル系単量体を含有する場合においては、エチレン性不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル系単量体、その他の共重合可能なモノマーの含有割合としては、エチレン性不飽和カルボン酸5〜50重量%、(メタ)アクリル酸エステル1〜90重量%、芳香族ビニル系単量体1〜80重量%、その他の共重合可能なモノマー0〜70重量%、更にはエチレン性不飽和カルボン酸5〜50重量%、(メタ)アクリル酸エステル5〜80重量%、芳香族ビニル系単量体1〜50重量%、その他の共重合可能なモノマー0〜50重量%が好ましい。
かくしてカルボキシル基含有ポリマー(A)が得られるが、かかるガラス転移温度としては20〜200℃であることが好ましく、特には30〜150℃、更には40〜110℃であることが好ましい。かかるガラス転移温度が20℃未満では感光性ドライフィルムレジストをロール状態で保存する場合に、ロールの端面から感光性樹脂がしみ出す現象(コールドフロー)が起こるおそれがあり、200℃を超えるとレジストの凹凸追従性が低下するおそれがあり好ましくない。
また、カルボキシル基含有ポリマー(A)の重量平均分子量としては10,000〜500,000であることが好ましく、特には10,000〜200,000、更には30,000〜100,000であることが好ましい。重量平均分子量が10,000未満では、ラミネート性の低下やラミネート時のカット屑が発生するなどフィルム付与性が低下するおそれがあり、逆に500,000を超えると解像度が低下するおそれがあり好ましくない。
更に、カルボキシル基含有ポリマー(A)の酸価としては10〜300mgKOH/gであることが好ましく、特には50〜200mgKOH/g、更には80〜150mgKOH/gであることが好ましい。かかる酸価が10mgKOH/g未満では解像度が低下するおそれがあり、酸価が300mgKOH/gを超えると硬化レジストの耐現像液性が低下し、細線密着性の低下を招くおそれがあり好ましくない。
上記カルボキシル基含有ポリマー(A)とともに用いられるエチレン性不飽和化合物(B)は、少なくとも下記の一般式(1)で表される化合物(B1)を含有するものであれば特に限定するものではない。
Aは、水素又は置換あるいは非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示す。
X、Yは、それぞれ−CH2CH(CH3)O−、−CH(CH3)CH2O−又は−CH2CH2O−を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。
Zは、炭素数2〜20の2価の炭化水素基を示す。
kは、0又は1の整数を示す。
l1、l2、l3は、0以上の整数で、l1+l2+l3は、3〜18の整数を示す。
m1、m2、m3は、0以上の整数で、m1+m2+m3は、3〜25の整数を示す。
n1、n2、n3は、0以上の整数で、n1+n2+n3は3〜30の整数を示す。
R:水素又はメチル基を示す。
上記一般式(1)において、Aは水素が好ましく、Rはメチル基が好ましく、Xは−CH2CH(CH3)O−が好ましく、Yは−CH2CH2O−が好ましい。
上記一般式(1)において、Zで表される炭素数2〜20の2価の炭化水素基としては、例えば、−(CH2 )6 −の他、下記に示すものがあげられる。なかでも、−(CH2 )6 −が好ましい。
上記一般式(1)において、kは0が好ましく、l1+l2+l3は3〜15の整数が好ましく、m1+m2+m3は3〜21の整数が好ましく、n1+n2+n3は3〜21の整数が好ましい。
そして上記一般式(1)で表される化合物(B1)のなかでも最も好ましいものとしては、A=水素、R=−CH3 、X=−CH2 CH(CH3 )O−、Y=−CH2 CH2 O−、Z=−(CH2 )6 −、k=0、l1+l2+l3=6〜12の整数、m1+m2+m3=12、n1+n2+n3=18で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物(B1)以外のエチレン性不飽和化合物(B)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーがあげられる。また、上記多官能モノマーとともに単官能モノマーを適当量併用することもでき、このような単官能モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等があげられる。
上記一般式(1)で表される化合物(B1)の含有量は、エチレン性不飽和化合物(B)全体に対して3〜70重量%の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%である。上記化合物(B1)の含有量が3重量%未満であると、硬化レジストの可とう性が低下する傾向となり、逆に70重量%を超えると、解像力や細線密着性が低下する傾向となり好ましくない。
そして、上記カルボキシル基含有ポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の混合比(重量比)は、カルボキシル基含有ポリマー(A)/エチレン性不飽和化合物(B)=10/90〜90/10の範囲が好ましく、特に好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは30/70〜70/30である。すなわち、該混合重量比が10/90未満であると、フィルム形成性が困難となり、逆に90/10を超えると、解像力や細線密着性の低下のおそれがあり好ましくない。
そして上記カルボキシル基含有ポリマー(A)及びエチレン性不飽和化合物(B)とともに用いられる光重合開始剤(C)としては、例えば、ロフィン二量体、ケトン類、キサントン類、トリアジン類、アクリジン誘導体等があげられる。なかでも、深部硬化性の点で、ロフィン二量体およびケトン類を併用することが好ましい。
上記ロフィン二量体は、ロフィン(2,4,5−トリフェニルイミダゾール)の二量体であれば特に限定はなく、例えば、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,4,2′,4′−ビス〔ビ(p−メトキシフェニル)〕−5,5′−ジフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4′,5′−ジフェニル−1,1′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4′,5′−ジフェニル−1,1′−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1′−ビイミダゾール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾールが好ましい。
上記ロフィン二量体の含有量は、上記カルボキシル基含有ポリマー(A)及びエチレン性不飽和化合物(B)の合計量100重量部に対して、1〜10重量部の範囲が好ましく、特に好ましくは2〜6重量部である。すなわち、1重量部未満であると、感度が低くなり、逆に10部を超えると、現像槽に析出し汚染が生じるおそれがあり好ましくない。
上記ケトン類としては、例えば、p−アミノフェニルケトン類があげられ、具体的には、N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソフェニルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等があげられる。なかでも、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
上記ケトン類の含有量は、上記バインダー成分(A)とモノマー成分(B)の合計量100重量部に対して、0.02〜0.5重量部の範囲が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.3重量部である。すなわち、0.02重量部未満であると、感度、解像度が低下し、逆に0.5重量部を超えると、密着性が低下するおそれがあり好ましくない。
なお、本発明の感光性樹脂組成物には、上記カルボキシル基含有ポリマー(A)及びエチレン性不飽和化合物(B)および光重合開始剤(C)に加えて、更に染料(色素、変色剤)、熱重合禁止剤、可塑剤、密着付与剤、酸化防止剤、溶剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤等を配合しても差し支えない。上記色素としては、例えば、ロイコクリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等があげられる。
かくして得られる感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂組成物層を形成するが、普通、積層構造の感光性のドライフィルムレジストとして用いられる。該ドライフィルムレジストは、感光性樹脂組成物が支持体フィルムに積層されてなるものであり、好ましくは、更に感光性樹脂組成物層側に保護フィルムが積層されてなるものである。
上記支持体フィルムとしては特に限定はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム(OPP)等があげられ、好ましくはPETフィルムである。
上記保護フィルムは、感光性ドライフィルムレジストをロール状にして用いる場合に、粘着性を有する感光性樹脂組成物層の支持体フィルムへの転着等を防止する目的で使用されるものであり、例えば、ポリエチレン(PE)フィルム、PETフィルム、ポリプロピレンフィルム(OPP、CPP)、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)フィルム、ナイロンフィルム等があげられ、好ましくはPEフィルムである。
本発明の感光性ドライフィルムレジストは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、上記支持体フィルムの片面に、本発明の感光性樹脂組成物を均一に塗布し、適正温度域に設定されたオーブンにて、乾燥して感光性樹脂組成物層を形成する。ついで、上記感光性樹脂組成物層の他面に保護フィルムを加圧積層することにより、感光性樹脂組成物層の片面に支持体フィルムが、また感光性樹脂組成物層の他面に保護フィルムがそれぞれ積層されてなる3層構造の感光性ドライフィルムレジストを作製することができる。
本発明の感光性ドライフィルムレジストおいて、感光性樹脂組成物層の厚みは、50μm以下が好ましく、特に好ましくは5〜30μmである。感光性樹脂組成物層の厚みが50μmを超えると、充分な解像度を得ることが困難となり好ましくない。また、上記支持体フィルムの厚みは、通常、5〜25μmであり、好ましくは12〜20μmである。支持体フィルムの厚みが5μm未満では、フィルムが柔軟すぎて取り扱いに不便であり、逆に25μmを超えると、解像度が低下したり、コストアップとなり好ましくない。上記保護フィルムの厚みは、通常、10〜50μmであり、好ましくは10〜30μmである。
本発明の感光性ドライフィルムレジストは、例えば、プリント配線板,リードフレーム等の製造や、金属の精密加工等に用いられる。本発明の感光性ドライフィルムレジストを用いたプリント配線板の製法について、以下に説明する。
〔露光〕
感光性ドライフィルムレジストによって画像を形成させるには、感光性樹脂組成物層の表面から保護フィルムを剥離した後、その感光性樹脂組成物層の表面を、銅張基板や42アロイ、SUS等の金属面に貼り付ける。ついで、上記感光性樹脂組成物層の反対側面の支持体フィルム上にパターンマスクを密着させて露光する。上記露光は、通常、紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ等が用いられる。なお、必要に応じて、紫外線照射後に加熱を行い、硬化の完全を図ることも可能である。
感光性ドライフィルムレジストによって画像を形成させるには、感光性樹脂組成物層の表面から保護フィルムを剥離した後、その感光性樹脂組成物層の表面を、銅張基板や42アロイ、SUS等の金属面に貼り付ける。ついで、上記感光性樹脂組成物層の反対側面の支持体フィルム上にパターンマスクを密着させて露光する。上記露光は、通常、紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ等が用いられる。なお、必要に応じて、紫外線照射後に加熱を行い、硬化の完全を図ることも可能である。
〔現像〕
露光後は、上記感光性樹脂組成物層上の支持体フィルムを剥離除去してから現像を行う。上記感光性樹脂組成物が稀アルカリ現像型である場合、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等の0.3〜2重量%程度のアルカリ水溶液を用いて行う。なお、上記アルカリ水溶液中には、界面活性剤,消泡剤や、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
露光後は、上記感光性樹脂組成物層上の支持体フィルムを剥離除去してから現像を行う。上記感光性樹脂組成物が稀アルカリ現像型である場合、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等の0.3〜2重量%程度のアルカリ水溶液を用いて行う。なお、上記アルカリ水溶液中には、界面活性剤,消泡剤や、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
〔エッチング、めっき〕
エッチングは、通常、塩化第二銅−塩酸水溶液や、塩化第二鉄−塩酸水溶液等の酸性エッチング液を用いて、常法に従って行う。希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。めっき法は、脱脂剤、ソフトエッチング剤等のめっき前処理剤を用いて前処理を行った後、めっき液を用いてめっきを行う。
エッチングは、通常、塩化第二銅−塩酸水溶液や、塩化第二鉄−塩酸水溶液等の酸性エッチング液を用いて、常法に従って行う。希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。めっき法は、脱脂剤、ソフトエッチング剤等のめっき前処理剤を用いて前処理を行った後、めっき液を用いてめっきを行う。
〔硬化レジストの剥離除去〕
エッチングまたはめっき工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の0.5〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液あるいはエタノールアミン類等を含有する水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
エッチングまたはめっき工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の0.5〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液あるいはエタノールアミン類等を含有する水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例中、特に断りのない限り、「%」、「部」は重量基準である。
実施例中、特に断りのない限り、「%」、「部」は重量基準である。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔カルボキシル基含有ポリマー(A−1)〕
メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=25/35/30/10(重量比)の割合で重合させて得られた共重合体(重量平均分子量=50,000、ガラス転移温度116℃、酸価163mgKOH/g)の40%(メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=9/1)溶液
〔カルボキシル基含有ポリマー(A−1)〕
メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=25/35/30/10(重量比)の割合で重合させて得られた共重合体(重量平均分子量=50,000、ガラス転移温度116℃、酸価163mgKOH/g)の40%(メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=9/1)溶液
〔カルボキシル基含有ポリマー(A−2)〕
メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル=22/55/18/5 (重量比)の割合で重合させて得られた共重合体(重量平均分子量=60,000、ガラス転移温度72℃、酸価143mgKOH/g)の40%(メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=9/1)溶液
メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル=22/55/18/5 (重量比)の割合で重合させて得られた共重合体(重量平均分子量=60,000、ガラス転移温度72℃、酸価143mgKOH/g)の40%(メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=9/1)溶液
〔エチレン性不飽和化合物(B)〕
(B1−i)
前記一般式(1)において、下記で表される化合物
A:水素、X:−CH2CH(CH3 )O−、Y:−CH2CH2O−、Z:−(CH2)6−、k:0、
l1+l2+l3=6、m1+m2+m3=12、n1+n2+n3=18、R:−CH3
(B1−ii)
前記一般式(1)において、下記で表される化合物
A:水素、X:−CH2CH(CH3 )O−、Y:−CH2CH2O−、Z:−(CH2)6−、k:0、
l1+l2+l3=12、m1+m2+m3=12、n1+n2+n3=18、
R:−CH3
(B1−i)
前記一般式(1)において、下記で表される化合物
A:水素、X:−CH2CH(CH3 )O−、Y:−CH2CH2O−、Z:−(CH2)6−、k:0、
l1+l2+l3=6、m1+m2+m3=12、n1+n2+n3=18、R:−CH3
(B1−ii)
前記一般式(1)において、下記で表される化合物
A:水素、X:−CH2CH(CH3 )O−、Y:−CH2CH2O−、Z:−(CH2)6−、k:0、
l1+l2+l3=12、m1+m2+m3=12、n1+n2+n3=18、
R:−CH3
(B−i)
ポリプロピレン変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、「ATM−4P」)
(B−ii)
2,2′−ビス40 (4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(新中村化学社製、「BPE−500」)
(B−iii)
2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸(共栄社化学社製、「HOA−MPE」)
(B−iv)
一般式(2)において、R=−CH3 、R1 =−CH2CH2 −、R2=−CH2CH2 −、X=−(CH2 )6 −、Yは式(3)で表される基、m=5、n=5で表される化合物
ポリプロピレン変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、「ATM−4P」)
(B−ii)
2,2′−ビス40 (4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(新中村化学社製、「BPE−500」)
(B−iii)
2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸(共栄社化学社製、「HOA−MPE」)
(B−iv)
一般式(2)において、R=−CH3 、R1 =−CH2CH2 −、R2=−CH2CH2 −、X=−(CH2 )6 −、Yは式(3)で表される基、m=5、n=5で表される化合物
〔光重合開始剤(C)〕
(C−i);2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール
(C−ii);4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(C−i);2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール
(C−ii);4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
〔その他添加剤〕
LCV;ロイコクリスタルバイオレット
MG;マラカイトグリーン
LCV;ロイコクリスタルバイオレット
MG;マラカイトグリーン
〔希釈溶剤〕
MEK;メチルエチルケトン
MEK;メチルエチルケトン
(実施例1,2及び比較例1〜3)
下記の表1に示す各成分を同表に示す割合で溶剤(メチルエチルケトン)に溶解して、感光性樹脂組成物溶液を調製した。ついで、この感光性樹脂組成物を、ギャップ4ミルのアプリケーターを用いて厚み16μmのPETフィルム(支持体フィルム)上に均一に塗布し、室温で90秒間、続いて60℃のオーブンで2分間、さらに90℃のオーブンで2分間乾燥して、厚み25μmの感光性樹脂組成物層を形成した。さらに、この感光性樹脂組成物層の他面に、厚み25μmのPEフィルム(保護フィルム)を積層し、これを1日放置して、感光性ドライフィルムレジストを得た。
下記の表1に示す各成分を同表に示す割合で溶剤(メチルエチルケトン)に溶解して、感光性樹脂組成物溶液を調製した。ついで、この感光性樹脂組成物を、ギャップ4ミルのアプリケーターを用いて厚み16μmのPETフィルム(支持体フィルム)上に均一に塗布し、室温で90秒間、続いて60℃のオーブンで2分間、さらに90℃のオーブンで2分間乾燥して、厚み25μmの感光性樹脂組成物層を形成した。さらに、この感光性樹脂組成物層の他面に、厚み25μmのPEフィルム(保護フィルム)を積層し、これを1日放置して、感光性ドライフィルムレジストを得た。
一方、厚み35μmの銅箔を貼り合わせてなるガラスエポキシ銅張基板(厚み1.6mm、大きさ250mm×200mm)を準備し、銅箔表面をスコッチブライトSF(住友スリーM社製)を用いてバフロール研磨し、水洗した後、空気流で乾燥させ整面し、これをオーブンで60℃に予熱した。そして、この銅箔表面に、上記感光性ドライフィルムレジストのPEフィルム(保護フィルム)を剥離しながら、PETフィルム(支持体フィルム)と感光性樹脂組成物層からなるフィルムをハンド式ロールラミネーターを用いてラミネートした(ラミネート条件:ホットロール温度100℃、ロール圧約0.3MPa、ラミネート速度1.5m/min)。
このようにして得られた実施例品および比較例品を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、下記の表2に示した。
〔解像度〕
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、L(ライン幅)/S(スペース幅)において、L/S=1/1(6μm、8μm、10μm、12μm、14μm、16μm、18μm、20μm、22μm、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm)の各々のパターンマスク(ガラスクロム乾板製)を真空密着させた。ついで、5kW水銀ショートアーク灯(平行光)でストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、最小現像時間の2倍相当で現像後にレジスト画像が解像される最小スペース幅(μm)を調べた。
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、L(ライン幅)/S(スペース幅)において、L/S=1/1(6μm、8μm、10μm、12μm、14μm、16μm、18μm、20μm、22μm、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm)の各々のパターンマスク(ガラスクロム乾板製)を真空密着させた。ついで、5kW水銀ショートアーク灯(平行光)でストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、最小現像時間の2倍相当で現像後にレジスト画像が解像される最小スペース幅(μm)を調べた。
〔密着性〕
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、L(ライン幅)/S(スペース幅)において、S=400μmで、ライン幅(6μm、8μm、10μm、12μm、14μm、16μm、18μm、20μm、22μm、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm)の独立細線の各々のパターンマスク(ガラスクロム乾板製)を密着させ、上記と同様にして現像を行い、密着性良好な独立細線部の最小ライン幅(μm)を調べた。
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、L(ライン幅)/S(スペース幅)において、S=400μmで、ライン幅(6μm、8μm、10μm、12μm、14μm、16μm、18μm、20μm、22μm、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm)の独立細線の各々のパターンマスク(ガラスクロム乾板製)を密着させ、上記と同様にして現像を行い、密着性良好な独立細線部の最小ライン幅(μm)を調べた。
〔レジスト剥離性〕
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面から、上記と同様にして露光を行った後、レジスト露光部(80mm×100mm)に、50℃の3重量%水酸化ナトリウム水溶液をスプレーで吹き付け、レジスト剥離速度(剥離終了時間)を測定した。
上記銅張基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面から、上記と同様にして露光を行った後、レジスト露光部(80mm×100mm)に、50℃の3重量%水酸化ナトリウム水溶液をスプレーで吹き付け、レジスト剥離速度(剥離終了時間)を測定した。
〔可とう性〕
フレキシブルプリント基板(銅厚み35μm、ポリイミドフィルム厚み25μm)に、 上記感光性ドライフィルムレジストのPEフィルム(保護フィルム)を剥離しながら、 PETフィルム(支持体フィルム)と感光性樹脂組成物層からなるフィルムをハンド式 ロールラミネータ−を用いてラミネートした(ラミネート条件:ホットロール温度10 0℃、ロール圧約0.3MPa、ラミネート速度1.5m/min)。フレキシブルプ リント基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、5kW水銀ショートアー ク灯(平行光)でストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光 し、露光後PETフィルムを剥離して、室内温度22度、室内湿度50%RHの環境下 に1時間放置した。次に、その試験片を、直径3mmの心棒を取り付けた屈曲試験機 (補助板の板厚3.5mm)の本体に、硬化レジスト面が屈曲試験器の心棒の外側に向 くように試験片を差込み、約0.3秒かけて180度折り曲げた。その試験片を取り出 し、目視によって、割れ、剥がれを調べ、下記の通り評価した。なお、該試験法につい ては、JIS K 5400に準拠し、折り曲げ速度については上記の通り行った。
○・・・割れや剥がれが見られなかった。
×・・・割れや剥がれが見られた。
フレキシブルプリント基板(銅厚み35μm、ポリイミドフィルム厚み25μm)に、 上記感光性ドライフィルムレジストのPEフィルム(保護フィルム)を剥離しながら、 PETフィルム(支持体フィルム)と感光性樹脂組成物層からなるフィルムをハンド式 ロールラミネータ−を用いてラミネートした(ラミネート条件:ホットロール温度10 0℃、ロール圧約0.3MPa、ラミネート速度1.5m/min)。フレキシブルプ リント基板上にラミネートした感光性樹脂組成物層の表面に、5kW水銀ショートアー ク灯(平行光)でストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光 し、露光後PETフィルムを剥離して、室内温度22度、室内湿度50%RHの環境下 に1時間放置した。次に、その試験片を、直径3mmの心棒を取り付けた屈曲試験機 (補助板の板厚3.5mm)の本体に、硬化レジスト面が屈曲試験器の心棒の外側に向 くように試験片を差込み、約0.3秒かけて180度折り曲げた。その試験片を取り出 し、目視によって、割れ、剥がれを調べ、下記の通り評価した。なお、該試験法につい ては、JIS K 5400に準拠し、折り曲げ速度については上記の通り行った。
○・・・割れや剥がれが見られなかった。
×・・・割れや剥がれが見られた。
本発明の感光性樹脂組成物はカルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、前記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなるため、解像度、密着性、可とう性及びレジスト剥離性に優れた効果を有するものであり、特にプリント配線板、リードフレーム、半導体パッケージ、ディスプレイ等のパターン形成用のエッチングレジスト又はめっきレジストとして有用である。
Claims (4)
- カルボキシル基含有ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、エチレン性不飽和化合物(B)が、少なくとも、下記一般式(1)で示される化合物(B1)を含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
一般式(1)において、
Aは、水素又は置換あるいは非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示す。
X、Yは、それぞれ−CH2CH(CH3)O−、−CH(CH3)CH2O−又は−CH2CH2O−を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。
Zは、炭素数2〜20の2価の炭化水素基を示す。
kは、0又は1の整数を示す。
l1、l2、l3は、0以上の整数で、l1+l2+l3は、3〜18の整数を示す。
m1、m2、m3は、0以上の整数で、m1+m2+m3は、3〜25の整数を示す。
n1、n2、n3は、0以上の整数で、n1+n2+n3は3〜30の整数を示す。
R:水素又はメチル基を示す。 - カルボキシル基含有ポリマー(A)が、芳香族ビニル系単量体を共重合成分として含むことを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物が、支持体フィルムに積層されてなることを特徴とする感光性ドライフィルムレジスト。
- 更に、保護フィルムを感光性樹脂組成物側に積層してなることを特徴とする請求項3記載の感光性ドライフィルムレジスト。
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WO2010013623A1 (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-04 | 日立化成工業株式会社 | 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 |
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-
2005
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