JP2006275399A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自然冷媒を使用し、且つ、大幅に効率を向上させる空気調和装置が求められている。
【解決手段】 空調負荷を潜熱と顕熱に分けて処理する複数の室内熱交換器を有する空気調和装置であって、顕熱側の第1の熱交換器の温度が室内空気の露点温度より高くなり、第2の熱交換器の温度が露点温度より低くなる様に、第1の熱交換器の熱処理能力を第2の熱交換器の熱処理能力より大きくするもので、そのため第2の熱交換器の送風を制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルによって冷媒を循環させ効率の良い空気調和を行う装置、例えば、室内温度と湿度を調整可能な空気調和機の運転効率向上に関するものである。
従来のこの種の空気調和機、すなわち温度と湿度双方を制御する空気調和機においては、容量の異なる独立した2つの冷凍サイクルで異なる蒸発温度を発生させ、温湿度を制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。また、冷凍サイクルによる冷房と、その排熱を利用した除湿機により温湿度制御を行い、それらを連係制御することで空調システムの運転効率を向上する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。更には外気導入を行うことにより室内に設けた顕熱冷房ユニットの配置が自由に出来る技術が知られている。(例えば、特許文献3参照)
特開平10−259944号公報(請求項1、0100欄、図1、図2等) 特開2002−22245号公報(0033欄、図1等) 特開2005−49059号公報(請求項1、図2等)
しかしながら、同一室内に複数系統の冷凍サイクルを配備する場合、冷媒配管工事コストが増大するという問題がある。また、顕熱比の大きい運転、すなわち高い蒸発温度で運転する側の冷凍サイクルでは圧縮比が小さくなり効率のよい運転が可能となるが、顕熱比の小さい運転、すなわち低い蒸発温度で運転する側の冷凍サイクルでは圧縮比が大きくなり、消費電力の大きい運転となってしまう。
また、冷凍サイクルの排熱を利用した除湿機を備えた空調システムで成績係数(COP)を最大化するように冷凍サイクル運転制御を行う場合においても、室内ユニットへの冷媒配管以外に除湿ユニットへの冷媒配管が追加で必要となるため、工事コストが増大するという問題がある。またおのおののユニットで最適な運転を行っても消費電力の低減が行えないという問題がある。
この発明の目的は、上記のような課題を解決するためになされたもので、本発明は各々のユニットを接続する冷媒配管を1系統として工事負荷を軽減することが出来、所定の冷房負荷に対して最大効率で運転することが可能な空気調和機を得ることを目的とする。また本発明は環境問題を改善できる簡単な構造の効率の良い空気調和機を得ることを目的とする。
この発明に係る空気調和機は、冷媒を吐出する第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、この第1の冷媒サイクルに第1の減圧手段および第1の負荷側熱交換器と並列に接続される第2の減圧手段、第2の負荷側熱交換器および第1の圧縮機とは独立に運転される第2の圧縮機を有する第2の冷媒サイクルと、第1の負荷側熱交換器及び第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、第1の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の空気の露点温度より高くなり、第2の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の露点温度より低くなる様に、第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたものである。
この発明に係る空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、第1の減圧手段を形成すると共にこの第1の減圧手段と並列に第2の減圧手段および第2の負荷側熱交換器を接続し、第1の減圧手段の減圧時の駆動流による吸引を利用して第2の負荷側熱交換器からの冷媒圧力を昇圧する昇圧手段と、第1の負荷側熱交換器及び第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、第1の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の空気の露点温度より高くなり、第2の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の露点温度より低くなる様に、第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたものである。
この発明に係る空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、風量調節可能な第2の室内送風機、および第1の圧縮機とは独立に容量調節可能な第2の圧縮機、を具備する第2の室内ユニットと、室外ユニット、第1の室内ユニット、第2の室内ユニットを接続する冷媒配管と、を備え、第1の室内熱交換器表面温度が室内空気の露点温度より高くなるように運転されるものである。
この発明に係る空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、膨張動力回収手段、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、第2の室内送風機、第2の圧縮機を具備する第2の室内ユニットと、室外ユニット、第1の室内ユニット、第2の室内ユニットを高圧側液配管と低圧側ガス配管で接続し、高圧側の冷媒により膨張動力回収手段で回収された動力で第2の圧縮機を駆動するものである。
この発明の空気調和機は、顕熱と潜熱を処理して空気調和を行う熱交換器を別々に設けたので簡単な構造で効率の良い運転が可能になる。又本発明は低段と高段の異なる2つの蒸発圧力で同一の冷房負荷を処理する際に、低段側蒸発温度を消費電力が最小となるようにしたので、高効率な運転を行うことができる。
また、この発明は、高段側熱交換器で空気を予冷した後に低段側熱交換器で冷却除湿するので、低段側の冷媒流量比が高段側に対して小さくなり、トータルの消費電力を小さくすることができる。また、この発明は目的や特性に応じた効率の良い熱交換器の構造や配置が可能である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態における空気調和機の冷媒回路の一例を示すものである。図1において、室外などに設けられ熱源側である室外ユニット1、室内壁面などに配置され負荷側である第1の室内ユニット2、同様に負荷側であるが少なくとも吹出口は室内側に設けられた第2の室内ユニット3である。第1および第2の室内ユニット2、3は、空調領域である同一空間の空調負荷を処理するように配置されており、また、図においては各1台であるがそれぞれ複数台であってもよい。封入されている冷媒はフロン系冷媒であるR410A、もしくは自然冷媒、例えば炭酸ガス、イソブタン、水などである。なお図1は室内ユニットにて冷房を行う方向で冷媒を循環させる構成を説明しているが、室外ユニット1、第2の室内ユニット3に設けたそれぞれの圧縮機4、14の吐出口に四方弁を設け吐出方向を切換えて循環する冷媒回路を逆にすることにより暖房も可能である冷凍サイクルに変更できることは言うまでもない。又第1の圧縮機はインバータ駆動で容量を調整できるものとして説明するが、常に最大容量で運転を継続させる回転速度を調節しない誘導電動機等と制御を使用し、圧縮機をオンとオフにより調節しても良いし、これにより効率の良い運転と、簡単な構造の装置が得られる。
室外ユニット1は、運転容量調節可能なスクロールやロータリーなどの冷媒を吸込み吐出する高段圧縮機4、室外空気と熱交換する室外熱交換器5、その熱交換量を調節する室外送風機6で構成される。7、8は冷媒配管であり、室外ユニット1と室内ユニット2、3を接続している。高段圧縮機4から吐出された高温、高圧ガス冷媒は室外熱交換器5にて凝縮し室外送風機6が送風する室外空気と熱交換し高圧液冷媒となり液配管7にて室内へ運ばれる。
第1の室内ユニット2は、第1減圧装置9、第1室内熱交換器10、第1室内送風機11により構成されている。この第1の室内ユニット2はその熱交換量に対して十分大きい熱交換能力である伝熱面積と送風量を有しており、第1室内熱交換器10を流通する冷媒温度は室内空気の露点温度以上となる。よって、この第1室内ユニット2において室内空気は除湿されず、顕熱負荷のみが処理される。ここで第1の室内ユニット2の第1室内熱交換器と第1室内送風機が、その熱交換量に対して十分大きい伝熱性能(伝熱面積と送風量)を有しているとは、例えばその内部を通過する冷媒と第1室内送風機が送風する室内空気と熱交換を行うが、冷媒と室内空気の温度差が10度以内となる程度の伝熱面積と送風量に設定していることである。例えば室内空気の吸込み温度を27℃とし湿度50%、露点温度15℃としたときに、吸込み空気温度−蒸発温度が10度以下程度とすることにより、冷房時に除湿がほとんど行われず高い蒸発温度となり圧縮比が小さく効率の高い運転が可能になる。上記のように熱交換器の伝熱性能は熱交換する伝熱面積と風量で決まり、空気温度と蒸発温度差が10度程度以内となる伝熱性能を有していれば、ほぼ蒸発温度は露点温度以上となる。なお通常冷媒温度は熱交換器の伝熱管表面に設けた管温温度計で計測している。
第1室内ユニットで使用される顕熱熱交換器は露点温度以上となるため熱交換器の表面にほとんど結露することが無く、ドレンパン、ドレンポンプ、ドレン配管などの結露水処理機構が不要であるか、或いは底の浅いドレンパンのみを設け若干溜まった結露水を自然蒸発させる程度の簡単な構造とすることが出来る。したがって第1室内ユニットの構成や第1の負荷側熱交換器周りが簡素化され機器コストや工事コストを低減することが出来る。この様に高段側では室内空気の目標とする設定温度と計測する実際の室内空気温度の差で第1の圧縮機を制御することになる。このため室内が異常に高湿度である場合は第1の負荷側熱交換器である顕熱熱交換器にも結露を発生する可能性が残るので熱交換器下部には貯水量の少ない構造のドレンパンを設けたり、熱交換器構造でも冷却フィンを通して若干の結露水の流下を可能にする簡単な流路を設けたりする。
次に第2の室内ユニット3は、第2減圧装置12、第2室内熱交換器13、低段圧縮機14、第2室内送風機15によって構成され液配管7とガス配管8に第1の室内ユニットと並列に接続されており、ここでの冷媒温度は室内空気の露点温度以下となるように運転される。よって、この第2の室内ユニット3では顕熱負荷と潜熱負荷双方が処理され、室外機を凝縮運転する冷房運転時には室内空気の冷却とともに除湿が行われる。このため第2の負荷側熱交換器に対しては結露水対策が必要である。以上のように本発明の冷凍サイクルでは室外ユニット1で凝縮運転したときに2つの室内ユニットでは膨張機9、12の開度設定を変えて異なる蒸発温度の蒸発運転を行うが、この冷凍サイクルを空気調和機に使用する場合、高い蒸発温度のほうでは面積の大きな熱交換器を使用して顕熱主体の運転とし、低い蒸発温度のほうでは潜熱主体運転のように送風手段の風量、第2の減圧手段の開度、などにより処理熱量のコントロールを行えるようにして、高効率での冷房運転や除湿運転を行う。また、各圧縮機と組み合わせる四方弁を設け暖房運転、すなわち各室内ユニットではそれぞれ凝縮運転を行うことも出来る。
次に、このように構成された本実施の形態1の空気調和機の冷凍サイクル動作について、図1および図2を参照して説明する。図2は本実施の形態1の空気調和機による冷凍サイクル動作を示すP−h線図で、横軸は比エンタルピー[kJ/kg]、縦軸は冷媒圧力[MPa]である。また、図2中に矢印で示したG1、G2はそれぞれ冷媒流量[kg/h]を示している。
高段圧縮機4から吐出された高温高圧のガス冷媒(状態A)は、室外熱交換器5において室外送風機6により外気に放熱して凝縮し、高圧液冷媒(状態B)となる。この高圧液冷媒は冷媒配管7を流通、第1減圧装置9により減圧されて飽和温度で約20℃の中間圧力Pe1(状態C)まで減圧され、第1室内熱交換器10により室内空気と熱交換を行い蒸発する。一方、第2減圧装置12では飽和温度で約5℃の低圧Pe2(状態E)まで減圧され、第2室内熱交換器13により室内空気と熱交換を行い蒸発する。この低圧ガス冷媒(状態F)は低段圧縮機14により中圧Pe1まで昇圧され(状態G)、第1室内熱交換器10を流出した中圧ガス冷媒(状態D)と合流して(状態H)、再び高段圧縮機4に吸入される。
続いて、この図2に示した本実施の形態1における冷凍サイクルの成績係数(COP)について説明する。COPとはこの冷凍サイクルの冷却能力を圧縮機入力で除したもので、その値が大きいほど高効率な冷凍サイクルであるといえる。
図2中に矢印で示したように、第1室内熱交換器を流通する冷媒流量をG1、第2室内熱交換器を流通する冷媒流量をG2とすると、低段圧縮機14では冷媒流量G2が昇圧され、高段圧縮機4では合流後の冷媒流量(G1+G2)が昇圧される。Δh1、Δh2を、高段側、低段側それぞれの単位冷媒流量あたりの圧縮動力とすると、低段圧縮機14の入力はG2×Δh2、高段圧縮機4の入力は(G1+G2)×Δh1で与えられる。
この冷凍サイクルの冷却能力は蒸発器エンタルピ差Δheと冷媒流量との積で求められる。ここで、冷媒をHFCとすると第1室内熱交換器と第2室内熱交換器それぞれの出口エンタルピ(状態D、状態F)はほとんど等しいため、それぞれの熱交換器での蒸発エンタルピ差Δheが等しいとすると、冷却能力は(G1+G2)×Δheとなる。よってCOPは式(1)により与えられる。
COP=(G1+G2)Δhe/((G1+G2)Δh1+G2Δh2)…式(1)
この式(1)は、この空気調和機の冷却能力(G1+G2)Δheが一定のとき、高段圧縮機4の入力はG1とG2の比によらずΔh1のみにより決定され、また、低段圧縮機入力は、G2が小さいほど、そしてΔh2が小さいほど小さくなることを示している。よって、この冷凍サイクルのCOPを大きくするには、Δh1を小さくする、すなわち、Pe1を上昇させること、そして、Δh2を小さくすること、そして(G1+G2)一定のもとでG2を小さくすることといえる。ただし、高段蒸発圧力Pe1は第1室内熱交換器10の伝熱性能で決まるため、ある値以上に上昇させることは不可能である。
一方で、低段側の第2室内熱交換器での除湿特性は、冷媒の蒸発圧力である蒸発温度(Pe2)が上昇するのに伴い、顕熱比(全冷却能力に対する顕熱能力の割合)が上昇するため、同じ除湿量を得るための冷媒流量G2は大きくなる。図3は低段熱交換器の蒸発温度変化に対する顕熱比特性を示す図で、横軸に蒸発温度、縦軸に顕熱比をとったグラフで、蒸発温度が変化した場合の顕熱比特性を吸込温度27℃、吸込相対湿度50%、60%、70%の3通りについて示しているが、この図に示すように、蒸発温度が吸込空気の露点温度に漸近するに従い、顕熱比は急激に上昇する。よって、あるところまでは蒸発圧力Pe2を高くすることでΔh2減少によるCOP向上効果が得られるが、所定値以上に蒸発温度が上昇すると、同じ除湿量を得るための低段側冷媒流量G2の急増によってCOPが悪化する。図4は低段蒸発温度に対する低段圧縮機入力変化を示す図で、除湿量一定条件での冷媒流量、単位流量当りの圧縮動力、圧縮機入力の変化を、横軸を蒸発温度として示す。
図4に示したように、蒸発圧力Pe2の上昇はΔh2を減少させるというCOPを向上する方向に働く作用と、冷媒流量G2を増大させるというCOPを悪化させる作用双方をもち、低段圧縮機入力を最小とする、言い換えるとCOPを最大とする最適蒸発温度が存在することがわかる。ただし、ここでは第1の室内熱交換器10は十分大きな伝熱性能を有しており、かつ、高段側冷媒流量G1は低段側冷媒流量G2に対して十分大きく、低段側冷媒流量G2の変化に対して高段側蒸発圧力Pe1はほとんど影響を受けないことを前提としている。
上述のように、本発明の実施の形態における空気調和機では、低段圧縮機入力が最も小さくなる最適蒸発温度を推定し、実際の蒸発温度がその値に近づくように運転制御が行われる。続いて、この発明の実施の形態における空気調和機の制御の一例について図5の制御フローチャートを参照して説明する。なお実際の蒸発温度とは蒸発器である各室内熱交換器の冷媒が流れる管の温度を直接計測し、この管の外側で計測した温度を蒸発温度とする。
図示は省略するが、室内には温度センサおよび湿度センサが設置され、ステップS1で随時室内空気状態(温度Tと湿度RH)が検知される。また、リモコン等のユーザーインターフェースにより目標となる設定温度T*、設定湿度RH*が設定されている。さらに、現在の冷凍サイクル動作状態として高段、低段の蒸発温度が検知される。(S1a、S1b、S1c)
ステップS2では、設定温湿度と現在の温湿度から顕熱負荷、潜熱負荷がどの程度かを推定する。湿度偏差ΔRHは潜熱負荷の大きさを示し、温度偏差ΔTは顕熱負荷の大きさを示すと考える。前述したように、第1室内熱交換器10は顕熱負荷のみを処理し、第2室内熱交換器13は顕熱負荷、潜熱負荷双方を処理するので、潜熱負荷の大小にしたがって低段圧縮機14の容量制御、顕熱負荷の大小にしたがって高段圧縮機4の容量を制御するのが妥当である。
ステップS3では、第2室内熱交換器13の最適蒸発温度Te2*を計算する。このTe2*は、現在の室内空気状態および潜熱負荷の大きさにより求められる値であり、図6に示すような関係から求める。図6は低段蒸発温度とCOPとの関係を示す図であって、これには室内空気が27℃50%のときの蒸発温度とCOPとの関係を示しており、図1に示す冷凍サイクル全体のCOPと低段蒸発温度との関係を示す。このような特性を発生し得る空気条件、すなわち熱負荷、温度、湿度の関係を空気線図で把握しておくことによってCOP最大となる蒸発温度Te2*を演算することができる。なおSHFは全体の処理すべき冷房負荷量に対する顕熱負荷量との比である顕熱比を示し、このSHF毎の蒸発温度が変化するときのCOP最大となる蒸発温度Te2*を演算することにより最も効率の良い目標蒸発温度を探すものである。SHFの代わりに潜熱負荷量をパラメータにしても良い。例えばSHF0.85とは15%の潜熱負荷が発生していることを示し、SHFが大きくなるにつれてCOPの絶対値が上昇しているのは潜熱負荷が小さくなることにより低段冷媒流量G2が減少しているためである。
ステップS4では、前述のように、高段圧縮機、低段圧縮機を負荷に応じて回転数制御するとともに、第2の室内熱交換器13での蒸発温度Te2を最適値Te2*となるように第2室内送風機15の送風量を調節する。また、図示はしていないが、第1の室内熱交換器10ではその蒸発圧力Pe1が高いほど効率のよい運転をするので、第1室内送風機はおおよそ最大風量で運転するよう制御する。又ステップ4で目標に到達すれば、例えば除湿負荷がなくなれば第2圧縮機の役割は終了し、第2冷媒サイクルの目標蒸発温度も露点温度以上になる。即ちステップ4に到達した後、熱処理はそのまま維持される。ΔRHやΔTなどがゼロになると圧縮機回転数はその時の値を維持し、差分がマイナスになるとはじめて回転数が低下したり停止することになる。
以上の説明では主として潜熱を処理する第2の負荷側熱交換器に対しその熱処理能力を得るために現在の湿度RHを湿度計で計測して目標湿度との偏差に応じて第2の圧縮機の容量を制御するものであるが、湿度を直接計測しない方法で熱処理能力を得るものでも良い。例えば冷房時の室内湿度を一定の所定値とし室内温度だけから推定した状態として空気線図から求められた露点温度より第2の負荷側熱交換器の冷媒温度がその露点温度より低くなる様にこの熱交換器用の送風手段や第2の圧縮機を運転したり、あるいは、第2の負荷側熱交換器の冷媒温度である管温と空気温度の計測値とを比較して管温が空気温度よりほぼ10度以上低くなる様に送風機や冷媒サイクルを制御することにより湿度センサーを持たずに潜熱処理を行うことが出来る。
第1の減圧手段である可変膨張弁9、第2の減圧手段である可変膨張弁12は、それぞれの一端が接続された室内熱交換器10、および13の出口冷媒過熱度をおおよそ5deg程度となるように冷媒流量を調節する。なお過熱度でなく過冷却度でも良く、圧縮機以外例えば昇圧させるエジェクターのようなものでもニードル弁による開閉で制御できる。
以上のように、この発明に関わる空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機と、室外熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第2の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、風量調節可能な第2の室内送風機、容量調節可能な第2の圧縮機、を備えた第2の室内ユニットと、それらを接続する冷媒配管と、室内温湿度情報検出手段と、第2の室内熱交換器を流通する冷媒温度検出手段と、目標冷媒温度設定手段を備え、冷媒温度が目標冷媒温度となるように第2の室内送風機の送風量等を制御するので、所定の冷房負荷を処理するための消費電力が最小となるように運転できる。なお、圧縮機の回転数制御装置、膨張弁の開度制御装置、目標冷媒温度設定手段等のような制御装置は室外機側や室内機側など必要なところに設けおのおの個別に制御したり、1箇所にて通信手段にて纏めて制御すれば良い。
図7は冷媒回路図であって、低段冷媒流量G2を小さくする本発明の他の冷媒回路を示している。図1に示した冷媒回路と異なるところは、第2の室内ユニット3の中に、第3の減圧手段16と第3の室内熱交換器17を配している。図7の通り、この第3の室内熱交換器17は、第1の室内熱交換器10と同じ動作を行う位置に配されている。
第3の室内熱交換器17を通過した空気を低段側の第2室内熱交換器13で冷却除湿することで、図8に示すように、冷却熱量の一部を高段側に移行することができる。図8は空気線図上に吸込みから吹出までの空気状態の変化を示している。破線は図1の構成による空気状態変化であり、状態Aから状態Bに変化し、その単位空気質量あたりの熱量変化はΔi1で示される。また、この図7の構成による空気状態の変化は、状態Aから第3室内熱交換器17を通過して状態Cとなり、さらに第2室内熱交換器13で冷却されて状態Bとなる。冷房時の熱量を送風機15により熱交換器17にて先ず処理し熱交換器13における処理する顕熱負荷の熱量を下げることで効率が良い装置が得られる。
本発明の図1および図7の冷凍サイクルにおける室内ユニット3の入口空気、出口空気の状態はほぼ等しい。すなわち除湿量ΔXは等しいが、低段蒸発圧力による処理熱量は、図8の方がΔi2分だけ小さくなることがわかる。図2で解説したように、ある一定の冷房負荷のもとで本実施の形態の冷凍サイクルCOPは、トータル冷媒流量(G1+G2)に占める低段冷媒流量G2の割合を小さくすることで向上するので、このような構成として高段側に必要冷却能力を移行することで本実施の形態の冷凍サイクルCOPはさらに向上する。
また、ビル用空調の場合強制的に外気を機械で取り入れることが法律などで定められている。このような場合、除湿負荷は室内空気よりも高湿度の外気を室内へ導入することにより発生する。強制換気により除湿負荷が発生している場合には、第2の室内ユニットに直接外気を処理させる、すなわち第2の室内ユニットに外気を導入させることで換気と同時に第2室内熱交換器13の顕熱比を下げることができ、同一除湿量を得るために必要な低段側冷媒流量G2を小さくすることができる。すなわち高湿度の外気を除湿したほうが同一除湿量を得るために必要な低段側冷媒流量G2を小さくすることが出来る。図11は外気を冷却除湿した場合と室内空気を冷却除湿した場合の違いを説明する図である。図11にて状態Aは室内空気状態であり、冷却除湿の過程を実線矢印で示している。この場合ΔXの除湿量を得るためにはΔi1の冷却能力が必要である。一方状態Bは室内空気より高温高湿な外気で、冷却除湿の過程を破線矢印で示している。この場合ΔXの除湿量を得るために必要な冷却能力はΔi2となる。図11が示すようにΔi1とΔi2では高い湿度の空気を除湿するΔi2のほうが小さくなる。すなわち室内より高い湿度である外気を除湿すると同一除湿量を得るための低段冷媒流量G2は小さくてよい。強制換気による外気導入負荷が必然的に発生する場合は処理すべき冷房負荷に含まれるため、外気を直接潜熱熱交換器で処理して室内に導入することにより効率の良い装置が得られる。
外気を室内に導入する構成として、図1および図7の第2の室内ユニット3をそのまま室内に配置して第2室内ユニット3に吸入する空気の入口を室外に設ける構造と、ユニット3全体を室外に配置する外調機としてユニットの空調された空気を室内へ吹出す吹出し口を室内側に設ける構造がある。外気を導入する入口を室外側に設ける構造が壁にあける穴は小さくて済むが、配管の工事などからは外調機構造が簡単である。また室内における発熱源の位置との関係など室内の空調性能によっても選択が左右される。
また図12は潜熱熱交換器に対する予冷・再熱の構成説明図を示し、図12の様に低段側であり第2の負荷側熱交換器である潜熱熱交換器13に対し吸込み側の空気をあらかじめ別の顕熱熱交換器もしくは全熱熱交換器56で予冷し、この潜熱熱交換器13の吹出す空気で再熱させる構造にすると装置の効率が良い。図12の様に全熱熱交換器56を設け、図のような風路構造、即ち図示していない送風機および風路により室内空気を全熱熱交換器56を通して予冷した後に潜熱熱交換器13の吸込み空気とし、冷却除湿された温度の低い空気を全熱熱交換器56のほかの風路を通して再熱する風路を採用する。このとき、潜熱熱交換器13からの吹出空気は再度加熱されて室内に供給されるが、この温度上昇分は顕熱を処理する第1の室内熱交換器10により冷却されるため、潜熱熱交換器13の処理熱量は減少し、サイクルCOPは向上する。図12では例えば27℃の室内空気を全熱熱交換器56で22℃まで予冷した後、低段蒸発器である潜熱熱交換器で12℃まで冷却除湿する。27℃から22℃までの予冷はこの冷却除湿後の12℃の空気でおこなわれる。一方12℃の空気は27℃の吸込み空気により再熱され17℃で室内に吹出す。これにより強制外気取り入れ時の潜熱処理の効率を向上させることが出来る。
全熱熱交換器の代わりに第2の負荷熱交換器13の吸込み側と吹き出し側にヒートパイプなどの顕熱熱交換器を設けても良い。図13にこの状態を空気線図で示す。吸込み空気である状態Aは予冷されて状態Cとなり冷却除湿される。除湿後の空気状態Bは再熱されて状態Dとなり再び室内へ吹出す。この予冷再熱が無い場合、Δi1に相当する冷却能力が必要なところ、予冷再熱することで除湿用熱交換器のSHFが低くなり同一除湿量を得るための冷却能力はΔi3となりΔI2だけ冷却能力が不要になる。
上述のように、高段蒸発圧力と低段蒸発圧力の2つの圧力で冷房負荷を処理する場合、極力低段側冷媒流量比を小さくすることでCOPが向上するが、全冷房負荷に占める除湿負荷の割合がおおよそ0.4以上になると、その全冷房負荷のほとんどを低段蒸発圧力で処理しなければならなくなる。図3に示した顕熱比の特性からわかるように、蒸発温度をどんどん低下させても顕熱比はゼロにならず、通常の冷房設定条件である25℃〜28℃、相対湿度40%〜60%の範囲であれば0.6程度が下限値となる。このような除湿負荷の割合が比較的大きい冷房負荷では本発明の効果は小さく、全冷房負荷に対する除湿負荷の割合が0.2以下の空調対象に対して好適な空調システムということも出来る。例えば、第1の室内熱交換器と第2の室内熱交換器の合計冷房負荷を100とし、そのうちの潜熱負荷を40とする。ここで第2の室内熱交換器の顕熱比を0.6とすると第2の熱交換器で処理する負荷は、潜熱負荷40/(1−SHF)=100となり、第1の室内熱交換器で処理する冷房顕熱負荷が失われ冷房負荷の全てを第2の室内熱交換器で処理することになり省エネルギー効果は得られない。
通常の冷房条件、例えば室温25−28℃、湿度50%程度であれば例えば露点温度以上の温度差で顕熱処理が出来る。一方露点温度以下では図8などの空気線図に示す様に通常の冷房条件である状態Aから、飽和蒸気圧線の冷媒温度の方向へ傾いた方向の状態Bである状態変化線に下限があり0.6以下にはならない。即ち線熱負荷40%以上は処理できない。このように潜熱と顕熱の負荷処理を40対60、すなわち2対3ではなく、それより小さな潜熱処理となるように各熱交換器面積比が設計されることが望ましい。これは空調機の省エネ効果が得られる負荷条件として、全冷房負荷に対する潜熱負荷比10−20パーセントを想定し、第2の室内熱交換器の顕熱比を0.5まで小さく出来たとすると、第2の室内熱交換器で処理する冷房負荷は全冷房負荷の20−30%となる。即ち第1の室内熱交換器に対する第2の熱交換器の熱処理能力が20−30%程度が望ましく、言い換えると顕熱処理側の熱交換器を潜熱処理側の熱交換器の3倍以上とすることである。このように顕熱熱交換器の熱処理能力を潜熱熱交換器の熱処理能力より大きくする際に、熱交換器そのものの伝熱面積比を3倍以上することと、あるいは負荷側送風手段の発生する風量、即ち送風ファンの回転数の両方で熱処理能力を3倍以上としても良い。更に第1の圧縮機と第2の圧縮機の最大容量を3倍以上に設定しておくと運転時にシステム全体の適合が取れて問題を発生することがない。このため第2の室内熱交換器で処理する冷房能力の割合が小さいこと、および図7のように処理空気の風路構成などにより第2の室内熱交換器の顕熱比を小さくすると良い。
以上の説明では冷媒としてハイドロフルオロカーボン、例えばR410Aを使用する例を示したが、これに限定されることはない。例えば二酸化炭素のような自然冷媒を用いた場合においては、高段側蒸発圧力が臨界圧力に近いため、図2で説明したような高段側と低段側の蒸発エンタルピ差Δheがほぼ等しいとはいえなくなる。このように蒸発温度が異なる場合、異なる蒸発圧力で蒸発器で利用できるエンタルピ差に差がある場合について次に説明する。
図9に本実施の形態の空気調和機の冷媒に二酸化炭素を用いた場合のP−h線図を示す。図のように、臨界圧力付近では飽和ガス線が高圧側で大きく左の方へ湾曲するため、高段側で利用できるエンタルピ差が低段側より小さくなる(Δhe1<Δhe2)。これは、全冷房負荷に対する低段側の処理熱量比に対して、全冷媒流量G1+G2に占めるG2冷媒流量比がより小さくなることを示す。すなわち、必要な除湿量を得るために低段側能力比が全冷房能力の20%必要とした場合、図2に示すようなHFC冷媒の物性ではΔheが高段低段でほぼ等しいためG2/(G1+G2)も20%必要であるが、図9に示した二酸化炭素冷媒の物性によれば、Δhe2>Δhe1であるため、G2比は20%より小さくてよい。このことは、二酸化炭素冷媒の方がHFC冷媒よりCOP向上率が大きいことを示している。
さらに、前述のように、低段側冷媒流量G2が全冷媒流量の20%以下であることがこの実施の形態の空気調和機に好適な条件であるので、図10に示すような冷媒回路とし、高圧から中圧までの膨張動力を回収することで低段側圧縮動力をゼロとすることができる。以下に図10を参照して詳細に説明する。また、図2と同様の部分については同一の番号を付し、説明を省略する。特に超臨界状態の存在する冷媒、例えば二酸化炭素のような場合圧力が高く圧力差が存在するため膨張動力の回収が有効である。
第2室内ユニット3には、膨張動力回収手段21を内蔵している。膨張動力回収手段21は膨張部22と圧縮部23を備え、同軸で連結されている。室外ユニット1より流入する高圧液冷媒を中圧まで減圧する際の膨張動力を回収して圧縮部23で圧縮仕事を行う。この図10の例では、中圧まで減圧した冷媒をさらに第2減圧手段12により減圧し、第2室内熱交換器13で室内空気を冷却除湿した後、圧縮部23で再び中圧まで昇圧している。
ここで圧縮される冷媒流量は前述のとおり、全冷媒流量の20%〜30%程度であるので、二酸化炭素の物性および膨張動力回収効率からみて十分昇圧できる流量であり、このような構成とすることで低段側は膨張動力だけとなり他の入力をゼロにすることができる。
これらの構成における冷凍サイクルCOP向上方法は、空気調和に限定されるものではない。冷凍と冷蔵で異蒸発温度を発生させるシステムにおいても全く同じ原理でCOPを向上することができる。
本発明のように熱負荷を顕熱処理と潜熱処理に分けた上で処理した上に総合的に送風機制御や各処理ユニットの配置や潜熱処理の熱交換器を顕熱処理の熱交換器より大幅に小さくするなどの構造の組み合わせ他で総合的な効率化を図ることによりその効率向上が著しく拡大できる。これにより地球環境保護対策として有効な冷凍サイクルが得られ、空気調和機、冷蔵庫、冷凍倉庫、コンビニやスーパーストアにおける冷凍冷蔵システムなどに有効である。更に加えて2酸化炭素(CO2)のような自然冷媒を使用する冷凍サイクルにおいては圧力が高く図9のように凝縮時に超臨界状態となり特性が異なるとともに冷媒を循環させる配管や容器の耐圧体力に配慮が必要であるが地球環境上R22等のフロンのようにオゾン層を破壊することが無く、代替フロンのように地球温暖化への影響も少ない。したがって炭酸ガス冷媒で効率向上が求められ図10のように高い圧力に基づく大きな圧力差を膨張動力として利用することが望ましい。次にこのような自然冷媒を使用した冷凍サイクルにおけるほかの高効率対策を説明する。
大きな圧力差を利用して効率向上を図る機構として膨張動力回収手段21、例えば膨張部22と圧縮部23を備え、同軸で連結され同一回転数で回転する機械的な動力回収構造がある。このような膨張動力回収手段21は従来絞り装置で摩擦損失や渦損失の形で無駄に熱として捨てられていた流体の膨張動力体積膨張に伴う膨張仕事である膨張機出入り口でのエンタルピー差の断熱熱落差を回収して機械エネルギー例えば回転動力や往復動力に変換し圧縮機の圧縮仕事に活用する。膨張動力回収手段21の膨張部22で駆動する圧縮部23は第2の圧縮機として室内の空調に使用する。冷房時には潜熱処理を行う第2の負荷側熱交換器への冷媒を循環させ、暖房時には高圧側の配管に切換えられた膨張部22にて動力を回収し低圧側の配管へ冷媒を循環させて第2の冷媒サイクルの凝縮熱を室内へ吹出させる負荷処理を行い効率の向上に役立てる。このように高圧で超臨界となる冷媒では高圧側の体積膨張が大きくなると共に、即ち密度減少が大きくなり低圧の渇き度が大きくなるため膨張損失が大きいので膨張動力を利用することが省エネルギーに有効である。その上この膨張動力のみを第2圧縮機の駆動力である膨張部22に利用し再び冷媒を高圧側に戻すことで更に省エネルギーを図ることが出来る。以上の様に冷媒の物性である圧力差や密度などより得られる運動エネルギー、即ち流体の堆積流量もしくは流速を利用する駆動機構であれば度のような構造でも使用できる。
以上のように本発明の図10の構成では膨張部22にて高圧の流体が低圧に膨張する際に膨張仕事を行い、これに伴い従来熱として消費していた仕事を圧縮部23の駆動力としている。特に高圧で超臨界状態となる炭酸ガスのような冷媒は、物性上比較的大きな回収動力が得られる。なおこのような仕事を行う自然冷媒として空気、窒素、ヘリウムや、あるいは炭酸ガスなどの自然冷媒とHFC他の冷媒との混合冷媒でも、異なる蒸発圧力で蒸発器に利用できるエンタルピ差に差がある冷媒であれば同様に効果があることは言うまでもない。一例としての膨張動力回収手段21は膨張部22と圧縮部23が密閉容器の内部にそれぞれのスクロール構造が直結され一体となった構造で膨張動力をそのまま直接圧縮する様に形成された簡単な構造である。即ち、密閉容器中の軸方向両端に膨張用固定スクロールと第2圧縮用固定スクロールが対抗されて固定配置され、容器中心には回転軸を支持する軸受が設けられている。容器中央部に各固定スクロールと噛合い揺動回転する膨張用および圧縮用の揺動スクロールが回転軸により駆動され一体の回転子として形成されている。即ち膨張部での膨張動力で駆動され揺動回転し圧縮部で圧縮仕事をしているだけの構造である。このため高圧管に接続され密閉容器に設けられた膨張吸入管から膨張用固定スクロールを通して膨張用揺動スクロールとの噛合い空間の軸中心に近い個所に高圧冷媒が吸入されこの揺動スクロールを揺動させながら回転子を回転させ容器壁部に近い空間から膨張吐出管へ吐出され再び高圧配管に戻される。次に膨張機12を通過後第2の負荷側熱交換器にて蒸発され圧力の低下した冷媒は圧縮部23への第2圧縮吸入管から圧縮用固定スクロールを介して圧縮用揺動スクロールとの噛合い空間の軸中心より外れた外周側にこのガス冷媒が吸入され圧縮部23のスクロールが回転軸を介して駆動揺動されるにともない軸中心に近い内側の噛合い空間からガス圧力が上昇されて吐出管から低圧配管に戻される。すなわち密閉容器内のそれぞれのスクロール構造へ冷媒を出し入れをするだけで膨張動力を圧縮仕事に変換でき無駄のない動作が簡単な構造で行える。なおここではスクロール圧縮機を取り上げて説明したが往復駆動型圧縮機であっても良い。更にこのような容積型の駆動装置でなく流体の体積流量や流速を利用した羽根車形状の駆動装置にすると容積型で問題になる余剰分対策のバイパス弁などが不要になる。
圧力差利用の動力回収としてこのような機械的な膨張動力回収手段では無く、エジェクタを使用することも出来る。図14にこのエジェクタの原理説明図を示す。図14に示すようにノズル31から圧力の高い冷媒を減圧させて噴出させる時にノズル周囲から圧力の低い冷媒を吸引して混合し中圧の冷媒とするものである。図の駆動流は凝縮された高圧液冷媒であって、この駆動流が減圧されながら高速ニ相噴流となってノズル31から噴出す際に最も圧力が低い状態となり吸引流を引き込む。合流した駆動流と吸引流は混合部32で均質に混合されディフューザ部33にて減速し圧力を回復してから下流へと進行する。エジェクタ30は通常の減圧手段、例えば膨張弁等では冷媒の流れが弁などとの摩擦によりエネルギーを失うのに対し、このエネルギーを吸引流の昇圧に利用するので、駆動流を減圧した際にエンタルピが減少し蒸発器で利用できるエンタルピが拡大できるとともに、圧縮機吸入圧力よりも低い冷媒流れを生成できる。又このエジェクタのノズル31部分にニードル弁を設けることにより第3室内熱交換器17への冷媒流量を制御することが出来る。即ちエジェクタはニードル弁を設けることで単に顕熱熱交換器17の膨張弁の役割を果たすことになる。
図15にエジェクタ30を使用した冷凍サイクルの冷房時の構成図を示す。図の冷凍サイクルは圧縮機14から吐出され凝縮器である室外熱交換器5にて凝縮された高圧冷媒が室外ユニット1から送り出され第2の室内ユニット3にてその一部がエジェクタ30のノズル部31で減圧され蒸発器である第3室内熱交換器17にて蒸発し室内熱負荷の主として顕熱を処理する。高圧冷媒の残りは第3減圧手段12で減圧され第2室内熱交換器13にて蒸発し主として潜熱の処理を行う。第2室内熱交換器から出た低温低圧の冷媒はエジェクタ30のノズル31周辺から高圧冷媒に吸引され中間圧冷媒となり第3室内熱交換器17にて蒸発し圧縮機4に吸入される。このようにエジェクタ30はその吸引部が接続された第2の室内熱交換器13の蒸発圧力を圧縮機4の吸入圧力よりも低くなるように動作させている。これにより、第3の熱交換器17において蒸発温度が露点温度以上である場合でも、第2室内熱交換器の蒸発温度が室内空気の露点温度以下となり除湿することが可能になる。
次に図16にエジェクタを使用した冷凍サイクルのPh線図を、図17はこの動作を説明する冷凍サイクル構成図を示す。図16は模擬的な動作を示すものであって、凝縮器で凝縮した高圧液冷媒(状態A)は、その一部が第2の減圧手段12により状態Bまで減圧され第2の室内熱交換器13にて室内空気を冷却除湿しながら蒸発して状態Cとなる。この状態Cの低温ガスの冷媒はエジェクタ30の吸引流となって吸引され混合部32に引き込まれる。一方状態Aの高圧液冷媒はエジェクタ30の駆動流として流入し吸引流を吸引する昇圧仕事、即ち図16の状態Cから状態Dへの昇圧によりエンタルピを減少させながら減圧されて状態Eとなる。エジェクタ内では状態Dと状態Eの冷媒が合流し状態Fとなって第3室内熱交換器17へ流入し室内空気を冷却しながら蒸発して状態Gとなる。但しこの動作は説明の都合状、状態Dや状態Eを仮定したもので、実際には状態CからFへ、状態AからFへ特性的には動いていく。エジェクタ内では駆動流が減圧されながら高速ニ相噴流となってノズル31から噴出す際に最も圧力が低い状態となり吸引流を引き込むのでエジェクタの外の圧力は昇圧された状態Fで蒸発しガス配管8を介して第1の圧縮機4に吸引される。
図17では第2室内送風機15にて顕熱を主体に処理する第3室内熱交換器17と潜熱を主体に処理する第2室内熱交換器13を直列送風で室内空気との熱交換を行う構造を説明しているがこれは潜熱熱交換器の効率特性向上のためであって、この室内熱交換器への送風を熱交換面積を考えて1台の送風機で並列に送風しても良いし、各個別の熱交換器それぞれに独立した送風機を設けてそれぞれ運転状況により独立した制御を行うことでも良い。図17とは異なる構成で1台の室内ユニット中に潜熱熱交換器と顕熱熱交換器を収納してエジェクタを使用する構成を図18に、又そのPh線図を図19に示す。第1圧縮機である主圧縮機4から吐出され室外に設けられた熱源側熱交換器である凝縮器5で凝縮された高圧液冷媒、状態Aは先ずエジェクタで減圧され状態Bとなる。この状態Bの温度は室内露点温度以上である。この状態Bの冷媒の一部が分岐され更に膨張弁71で室内露点温度以下である状態C迄減圧する。第2室内熱交換器13にて蒸発して主として潜熱を処理した冷媒は状態Dとなりエジェクタにより昇圧されて再び露点温度以上の状態Bの温度となる。この状態Bの冷媒は第3室内熱交換器17で顕熱処理主体の蒸発を行い状態Eとなって圧縮機4へ吸引される。
図19の構成では膨張弁71の入口側冷媒、即ち状態Bの冷媒が二相であるため膨張弁通過時の冷媒の流による振動や騒音が問題になるような場合は、実用的な構造として図20のような構成とすると良い。図20は図19の冷凍サイクルの一部を説明する図であって、エジェクタの下流側に分配器72を設け、第2の室内熱交換器側には絞り量が大きなキャピラリチューブ、即ち細めのキャピラリを接続させて室内露点温度以下まで減圧してから第2の室内熱交換器にて主として潜熱負荷の処理を行いエジェクタ30の吸引流とする。第3の室内熱交換器17への接続は絞り量の小さな太目のキャピラリチューブとして室内露点温度以上の冷媒温度を確保して主として顕熱負荷の処理を行う。この構成により簡単な構造でエジェクタを利用して効率向上が出来る冷媒サイクルシステムを形成させることができる。
なお図18、図20では室内ユニット34に収納する第2の室内熱交換器13と第3の室内熱交換器17とを直列に室内空気を流す送風機15を設けた構造を説明しているが、個々の熱交換器それぞれ独立に送風機を設けても良いし、1つの送風機で並列に送風させても良いことは既に説明した通りである。この後者の室内ユニット構造図を図21に示す。図21の空気調和機は室内の天井50に埋め込む構造で、天井埋め込みカセット51の内部に室内の空気を中心から吸込む送風機52を収納し回転して周囲に吹出す空気を熱交換器で冷却して再び室内へ吹出し流として吹出している。熱交換器10、13は送風機52の周囲を覆う形で設けられ下部に設けられたドレンパン54にて結露水を集めている。室内に面した前面側の吸気流取り入れ口にはフィルタ53が設けられ、又カセット51の背部、即ち天井裏に隠れた位置にエジェクタ30や暖房時にエジェクタ吸入路やバイパス回路を開閉する開閉弁などを収納して固定し内部を防音兼用の断熱材に覆われた収納箱が設けられている。上部熱交換器10(17)は主として顕熱を主体に処理しており。熱交換面積の大半を占めている。この熱交換器に流す冷媒の温度は露点温度以上であり露付きがほとんどないためフィンに水を流す考慮は不要で、このためフィンを上下方向に並べて配置する必要もない。最も効率の良い熱交換器構造を採用すれば良く、例えば冷媒を通す伝熱管として上下にヘシャゲさせて水平方向に広げた通風方向に複数の扁平管を設け、その上下の伝熱管の間にコルゲートフィンを設け効率向上を図っても良い。即ち扁平管の間にコルゲート状フィンを挟みこみ熱伝達させる構造である。一方下部熱交換器13は潜熱を処理するため冷媒の温度を露点温度以下にしており結露水の処理を行いやすいプレートフィンを上下方向に配列させる構造などが採用され、しかもドレンパン54に近接して設けている。
又下部熱交換器13は主として潜熱処理を行うため伝熱管の分流数を増やす多岐分流構造としても良い。熱交換器における効率向上には配管径を小さくすればするほどベターであり、したがって小面積でも効率向上が出来、分流数が増えることになるが潜熱処理主体の熱交換器ではこの分流数を増やしてもアンバランスが増大する恐れもほとんどない。このような細管熱交換器に対してはワイヤー状のフィンを伝熱細管に巻きつけたり接触させたりして、且つこのワイヤーを斜めに張り巡らせて水が流れる構造にすると良い。この様に顕熱処理の熱交換器と潜熱処理の熱交換器はその熱交換処理の面積である寸法が大きく異なるだけでなく、それぞれの特徴や効率向上を目的にした伝熱管の寸法や形状、フィンの寸法や形状など全く異なるものの組合せにすることが出来、またこの組合せ接続部に特別な配慮は不要で図21の様に単純に上下に配置するようなもので良い。
以上図1などの冷媒サイクルの構成として冷房主体で説明してきたが、冷媒の流を変更する四方弁等を設けることにより室内の空気調和を暖房にすることは容易である。この構成の一例を図22に示す。図22は室外ユニット1に熱源側サイクルである高段圧縮機4と室外熱交換器5を配置し、第1の四方弁35にて冷媒の流を反対方向に切換えられるようにしている。第1の室内ユニット2は顕熱処理主体の第1熱交換器10を複数設けた構造とし、第2の室内ユニットは潜熱処理主体の第2室内熱交換器13を設けている。それぞれの熱交換器には減圧手段9、12を直列に配置すると共に、第2の室内ユニット3には低段圧縮機14およびこの吐出方向を変更できる第2の四方弁36を設けている。これにより室外熱交換器を凝縮器にも蒸発器にも使用でき、したがって室内に配置した熱交換器を蒸発器として冷房に、凝縮器として暖房にも利用できる。また図15の構成図の様にエジェクタを使用するサイクルの場合でもガス配管8を第2の室内熱交換器13まで延長して反膨張弁側に接続しこの延長配管に第1の開閉弁を設けると共にこの第2の室内熱交換器からエジェクタ30への吸引流の配管にも第2の開閉弁を設け熱源側の四方弁35の切換に合わせて開閉弁を開閉させるなどの構成で冷房、暖房とも可能である。即ち室内を冷房空調したい場合は第1の開閉弁を閉じて第2の開閉弁を開放させることより既に説明済みの動作が行われる。一方熱源側を逆転させた場合は第1の開閉弁を開放し、第2の開平弁を閉鎖させると、冷媒は熱交換器13、17に並列に供給され両方の熱交換器とも凝縮器として動作する。なおエジェクタ30は何の動作にも関係しない冷媒を通過させる配管となる。
以上の様に、この発明に係る空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機と、室外熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第2の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、風量調節可能な第2の室内送風機、容量調節可能な第2の圧縮機、を備えた第2の室内ユニットと、それらを接続する冷媒配管、で構成される空気調和機において、室内温湿度情報検出手段と、第2の室内熱交換器を流通する冷媒温度検出手段と、目標冷媒温度設定手段を備え、冷媒温度が目標冷媒温度となるように第2の室内送風機の送風量を制御するもので、この場合第1の圧縮機である高段圧縮機は室内温度の目標値である設定温度に近づけるように制御され、第2の圧縮機である低段圧縮機は室内湿度の目標値である設定湿度に近づけるように制御されるとともに第1の室内送風機である顕熱主体運転に使用される送風機は高段圧縮機に連動してリモコンなどで操作される運転モードに基づいて回転が設定され運転されるが、そのように設定がない場合の運転時には常に最大速度と設定すると良い。このような組み合わせの運転によりエネルギーが最も少ない状態で快適な室内空調を行うことが出来る。
なお、このような冷凍サイクル装置を空調機に使用するが、湿度検出を行わないで湿度設定値を設けないような場合には高段圧縮機による温度制御や蒸発温度検出に基づく露点温度制御などにより行うことが出来る。
またこの発明は、第1の室内熱交換器表面温度が室内空気の露点温度より高くなるように運転されるので、広い表面積を有する熱交換器からのドレンがほとんど無くなりドレン処理構造が簡素化されるだけでなく、熱交換器の形態が露滴がフィン表面を流れ落ちるための傾きや溝構造等の対策や風速による飛び散り対策が簡素化され熱交換器配置や構造が自由に選択できるようになる。例えば炭酸ガス冷媒の場合横方向に配置するコルゲートフィンを使用しても露の流れの問題が無いため安心して使用できるなど更に効率の良い熱交換器構造が可能になる。また従来のエアコン室内機のようにくの字型の前側熱交換器と逆Vの字を形成する後側熱交換器における問題点は熱交換器に付着する露滴の処理と熱交換能力の増大であった。
図23は熱交換器性能を大幅に向上させたエアコンの室内機構造説明図である。従来技術の問題点に対し壁37に固定した室内機ケーシング38の吸気流側である前側熱交換器10を顕熱主体の構成にすることにより上方が覆い被さるような一円形状の熱交換器にして背部側の途中まで露点温度より高い温度の冷媒を流す様に伝熱管の接続配置、即ち図1の第1の室内ユニット対応とする。これにより顕熱処理能力を大幅に増大させることが出来るとともに例え上部先端が垂れ下がる形状でも露つきの問題から開放されており問題にならない。一方後側熱交換器は前側より大幅に小型、即ち前側の1/3より少ない面積の潜熱処理のもので、例えば伝熱管や伝熱フィンは前側も後側も一体形状の如く同一形状とするが、後側の伝熱管に流れる冷媒の温度は露点温度より低いものが流れる冷媒サイクルの接続、即ち図1の第2の室内ユニット対応の熱交換器13になる。これにより後側熱交換器だけドレンの処理しやすい形状としておけばよい。特にユニット38を壁面に取り付ける部分である背面構造を利用すれば深溝形状のドレンパン40が可能であるし、室外への廃水処理も簡単になる。なお前側のドレンパン39は浅い溝形状のものを取り付けておくだけで室内高湿度時の一時的な貯水対策とすることが出来る。このようなほぼ一円形態の前側および後側の熱交換器が1つの横流ファンに下方を接近させ上方に大きな空間を設けた形状で取り囲む形態の室内ファンにすることで大幅な処理能力増大と効率向上が可能になる。また室内側のユニットを一つに纏め、且つ、送風機も一つにするなど構造の簡素化が行える。特に炭酸ガスを使用した冷凍サイクルにとってエジェクタを室内機本体の背面側、例えば吹出し口の背部などに設ける構造で更に効率向上がコンパクトの構造で纏め上げることが出来る。又従来冷媒配管7、8を据付け状態に応じて設けていたケーシング38の背部の隙間にエジェクタ30やこのエジェクタ使用時の冷房と暖房の回路切換を行う開閉弁46やなどを収納することが出来、効率の良い、しかも自然冷媒を使用したエアコンが小形で簡単な構成で纏めることが出来る。
またこの発明は、第1の圧縮機が目標温度と現在の温度との偏差に基づいて容量制御され、第2の圧縮機が目標湿度と現在の湿度との偏差に基づいて容量制御され、最も効率の良い個々の制御が可能になるだけでなく、総合的な室内熱負荷処理を冷凍サイクル全体で行うため効果的な装置が可能になる。
またこの発明は、第2の室内ユニットが、第3の減圧手段と、第3の室内熱交換器を備え、室内空気が前記第3の室内熱交換器を通過後に第2の室内熱交換器を通過するように構成されているので、冷房時に高段側、すなわち顕熱負荷の処理を有効に生かすことが出来、更に暖房負荷に対しても処理能力の向上と効率向上を可能にしている。
ある。
またこの発明は、冷媒回路に封入される冷媒が、二酸化炭素の様に異なる蒸発温度で利用できるエンタルピ差があるものにしたので、ハイドロフルオロカーボン系の冷媒を用いるよりも高効率で運転することができる。
又この発明の空気調和機は容量調節可能もしくは調節不可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、第1の冷媒サイクルに第1の減圧手段および第1の負荷側熱交換器と並列に接続され第2の減圧手段、第2の負荷側熱交換器および第1の圧縮機とは独立に運転される第2の圧縮機に冷媒を循環させる第2の冷媒サイクルと、第1の負荷側熱交換器及び第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、第1の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の空気の露点温度より高くなり、第2の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の露点温度より低くなる様に、第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたものである。
又この発明の空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、第1の冷媒サイクルの前記第1の減圧手段であってこの第1の減圧手段と並列に第2の減圧手段および第2の負荷側熱交換器を接続し、第1の減圧手段の減圧時の駆動流による吸引を利用して前記第2の負荷側熱交換器からの冷媒圧力を昇圧するエジェクタと、第1の負荷側熱交換器及び前記第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、第1の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の空気の露点温度より高くなり、第2の負荷側熱交換器の表面温度が空調領域の露点温度より低くなる様に、第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたものである。
又この発明の空気調和機は、容量調節可能な第1の圧縮機、室外熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、風量調節可能な第2の室内送風機、および第1の圧縮機とは独立に容量調節可能な第2の圧縮機、を具備する第2の室内ユニットと、室外ユニット、第1の室内ユニット、第2の室内ユニットを高圧側と低圧側をあわせて接続する冷媒配管と、を備え、第1の室内熱交換器表面温度が室内空気の露点温度より高くなるように運転されるものである。
この発明は、容量調節可能な第1の圧縮機、室外熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、膨張動力回収手段、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、第2の室内送風機、第2の圧縮機を具備する第2の室内ユニットと、室外ユニット、第1の室内ユニット、第2の室内ユニットを高圧側液配管と低圧側ガス配管で接続し、高圧側の冷媒により膨張動力回収手段で回収された動力で第2の圧縮機を駆動するものである。
この発明は、第1の減圧手段と第1の負荷側熱交換器、および第2の減圧手段と第2の負荷側熱交換器は、それぞれ1台以上設けられると共に、負荷側送風手段は第1の負荷側熱交換器および第2負荷側熱交換器に少なくとも1台設けられる。
この発明は、第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内熱交換器は表面温度が空調領域の空気の温度より10度以上高い顕熱熱交換器であり、第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内熱交換器は、表面温度が空調領域の空気の温度より10度以内である潜熱熱交換器である。
この発明は、第1の減圧手段および第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内側熱交換器と並列に、第3の減圧手段、第3の熱交換器を設け、室内空気が第3の熱交換器を通過後に第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内熱交換器を通過するように構成されている。
この発明は、第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の吸込み空気温度を下げる様に第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の空気吸込み側に第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内側熱交換器とは異なる顕熱熱交換器を設けたものである。
この発明は、第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の吹出し空気と第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の吸込み空気との間で熱交換する全熱熱交換器、ヒートパイプのような顕熱熱交換器を第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の空気吸込み側に設けたものである。
又この発明は第1の圧縮機の冷媒を吐出する側と吸込み側を切換可能に熱源側熱交換器および第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内側熱交換器との間に切換弁を設けたものである。又この発明は、第2の冷媒サイクルの第1の圧縮機側と熱源側熱交換器側とを切換可能に第2の切換弁を設けたものである。
又この発明は、第1の冷媒サイクルの高圧側に液冷媒の高圧で駆動される膨張機を設け、第1の冷媒サイクルの低圧側に膨張機にて駆動される第2の圧縮機を設けたものである。
この発明は、第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内熱交換器を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段と、を備え、冷媒温度が目標冷媒温度となるように第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内熱交換器に送風する送風手段の送風量を制御するものである。
又この発明は、第1の圧縮機が目標温度と空調領域の空気温度との偏差に基づいて容量制御され、第2の圧縮機が目標湿度と空調領域の空気湿度との偏差に基づいて容量制御される。また第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の吸込み空気が取入れ外気である。又第1の圧縮機の最大容量は、第2の圧縮機最大容量の処理熱量の3倍以上である。又第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内熱交換器の伝熱面積は、第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内熱交換器の伝熱面積の3倍以上である。
この発明は、第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内側熱交換器、および第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器を一つの箱体の内部に収納して同一の空調流域を空調するものである。
又この発明は、減圧手段、第2の圧縮機、エジェクタ、開閉弁、等をユニットケーシングなどの箱体の内部に収納する。
この発明の空気調和機は、低段と高段の異なる2つの蒸発圧力で同一の冷房負荷を処理する際に、低段側蒸発温度を消費電力が最小となるように風量調節するようにしたので、冷凍サイクル全体が高効率運転を行うことができる。
また、この発明は、高段側熱交換器で空気を予冷した後に低段側熱交換器で冷却除湿するので、低段側の圧縮機容量比が高段側に対して小さくなり、トータルの消費電力を小さくすることができる。また、低段側での処理空気を取入れ外気とすることで、さらに消費電力を小さくすることができる。
また、この発明は、冷媒を二酸化炭素としたので、ハイドロフルオロカーボン系の冷媒を用いるよりも高効率で運転することができる。
この発明の実施の形態1を示す空気調和機の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1の冷凍サイクル動作を示すP−h線図である。 この発明の実施の形態1における低段熱交換器の蒸発温度変化に対する顕熱比特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態1の低段蒸発温度に対する低段圧縮機入力変化を示す特性図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の制御動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1における低段蒸発温度とCOPとの関係を示す特性図である。 この発明の別の実施の形態における冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1における二酸化炭素冷媒を封入した際の冷凍サイクル動作を示すP−h線図である。 この発明の実施の形態1における二酸化炭素冷媒を封入した際の冷凍サイクル動作を示すP−h線図である。 この発明の実施の形態1における二酸化炭素冷媒を封入した際の別の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1を示す外気処理状態を説明する空気線図の説明図である。 この発明の実施の形態1の予冷・再熱構成を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1における予冷・再熱構成の動作説明図である。 この発明の実施の形態1のエジェクタの原理説明図である。 この発明の実施の形態1におけるエジェクタを使用した冷凍サイクル構成図である。 この発明の実施の形態1のエジェクタを使用した冷凍サイクルにおけるPh線図である。 この発明の実施の形態1におけるエジェクタを使用した冷凍サイクル動作説明図である。 この発明の実施の形態1におけるエジェクタを使用した別の冷凍サイクル構成図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル構成の動作を示すP−h線図である。 この発明の実施の形態1におけるエジェクタを使用した部分的な冷凍サイクル構成説明図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の構造説明図である。 この発明の実施の形態1における別の冷凍サイクル構成図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の別の構成図である。
符号の説明
1 室外ユニット、2 第1の室内ユニット、3 第2の室内ユニット、4 高段圧縮機、5 室外熱交換器、6 室外送風機、7 冷媒配管(液管)、8 冷媒配管(ガス管)、9 第1減圧手段、10 第1室内熱交換器、11 第1室内送風機、12 第2減圧手段、13 第2室内熱交換器、14 低段圧縮機、15 第2室内送風機、16 第3減圧手段、17 第3室内熱交換器、21 膨張動力回収手段、22 膨張部、23 圧縮部、30 エジェクタ、31 ノズル、32 混合部、33 ディフューザ部、34 室内機、35 第1の四方弁、36 第2の四方弁、37 壁、38 ケーシング、39 顕熱側ドレンパン、40 潜熱側ドレンパン、41 横流ファン、42 吹出口、43 風案内板、44 顕熱側伝熱管、45 潜熱側伝熱管、46 エジェクタ、50 天井、51 天井埋め込みカセット、52 送風機、53 フィルタ、54 ドレンパン、55 開閉弁などの収納箱、56 全熱熱交換器。

Claims (24)

  1. 冷媒を吐出する第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し前記冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、前記第1の冷媒サイクルに前記第1の減圧手段および前記第1の負荷側熱交換器と並列に接続される第2の減圧手段、第2の負荷側熱交換器および前記第1の圧縮機とは独立に運転される第2の圧縮機を有する第2の冷媒サイクルと、前記第1の負荷側熱交換器及び前記第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、前記第1の負荷側熱交換器の温度が前記空調領域の空気の露点温度より高くなり、前記第2の負荷側熱交換器の温度が前記空調領域の露点温度より低くなる様に、前記第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を前記第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたことを特徴とする空気調和機。
  2. 容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、第1の減圧手段、第1の負荷側熱交換器を順次接続し冷媒を循環させる第1の冷媒サイクルと、前記第1の冷媒サイクルの前記第1の減圧手段であってこの第1の減圧手段と並列に第2の減圧手段および第2の負荷側熱交換器を接続し、前記第1の減圧手段の減圧時の駆動流による吸引を利用して前記第2の負荷側熱交換器からの冷媒圧力を昇圧する昇圧手段と、前記第1の負荷側熱交換器及び前記第2の負荷側熱交換にて空調された空気を同一の空調領域に吹出す負荷側送風手段と、を備え、前記第1の負荷側熱交換器の表面温度が前記空調領域の空気の露点温度より高くなり、前記第2の負荷側熱交換器の表面温度が前記空調領域の露点温度より低くなる様に、前記第1の負荷側熱交換器の熱処理能力を前記第2の負荷側熱交換器の熱処理能力より大きくしたことを特徴とする空気調和機。
  3. 前記第1の減圧手段と前記第1の負荷側熱交換器、および前記第2の減圧手段と前記第2の負荷側熱交換器は、それぞれ1台以上設けられると共に、前記負荷側送風手段は前記第1の負荷側熱交換器および前記第2負荷側熱交換器に少なくとも1台設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機。
  4. 容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、風量調節可能な第2の室内送風機、および前記第1の圧縮機とは独立に容量調節可能な第2の圧縮機、を具備する第2の室内ユニットと、前記室外ユニット、前記第1の室内ユニット、前記第2の室内ユニットを接続する冷媒配管と、を備え、前記第1の室内熱交換器表面温度が室内空気の露点温度より高くなるように運転されることを特徴とする空気調和機。
  5. 容量調節可能な第1の圧縮機、熱源側熱交換器、室外送風機を具備する室外ユニットと、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第1の室内送風機を具備する第1の室内ユニットと、膨張動力回収手段、第2の減圧手段、第2の室内熱交換器、第2の室内送風機、第2の圧縮機を具備する第2の室内ユニットと、前記室外ユニット、前記第1の室内ユニット、前記第2の室内ユニットを高圧側液配管と低圧側ガス配管で接続し、高圧側の冷媒により前記膨張動力回収手段で回収された動力で第2の圧縮機を駆動することを特徴とする空気調和機。
  6. 前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器の表面温度を計測し、この表面温度が効率の良い目標温度になるように負荷側送風手段もしくは第2の室内送風機、第2の圧縮機および第2の減圧手段の少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の記載の空気調和機。
  7. 前記第1の圧縮機が目標温度と空調領域の空気温度との偏差に基づいて制御され、前記第2の圧縮機もしくは前記昇圧手段が目標湿度と空調領域の空気湿度との偏差に基づいて制御されるもしくは前記第2の負荷側熱交換器又は前記第2の室内熱交換器の表面温度と前記空調領域の空気温度との偏差に基づいて制御される、もしくは前記第2の負荷側熱交換器又は前記第2の室内熱交換器の表面温度と設定された目標値との差に基づいて制御されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の記載の空気調和機。
  8. 前記第1の負荷側熱交換器もしくは前記第1の室内熱交換器の伝熱面積を前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器の伝熱面積より大きくしたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 前記第1の負荷側熱交換器もしくは前記第1の室内熱交換器は表面温度と空気の温度との差が10度程度以内となる顕熱熱交換器であり、前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器は、表面温度が空気温度より10度程度以上低い潜熱熱交換器であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の空気調和機。
  10. 前記第1の減圧手段および前記第1の負荷側熱交換器もしくは前記第1の室内側熱交換器と並列に、第3の減圧手段と第3の熱交換器を設け、室内空気が前記第3の熱交換器を通過後に前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器を通過するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至9記載の空気調和機。
  11. 前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の吸込み空気温度を下げる様に前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の空気吸込み側に前記第1の負荷側熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の空気調和機。
  12. 前記第2の負荷側熱交換器もしくは第2の室内側熱交換器の吹出し空気と前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の吸込み空気との間で熱交換する全熱熱交換器、ヒートパイプのような別の独立した顕熱熱交換器を前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の空気吸込み側に設けたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の空気調和機。
  13. 前記第1の圧縮機の冷媒を吐出する側と吸込み側を切換可能に前記熱源側熱交換器および前記第1の負荷側熱交換器もしくは第1の室内側熱交換器との間に切換弁を設けたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の空気調和機。
  14. 前記第2の冷媒サイクルもしくは第2の室内ユニットの前記第1の圧縮機側冷媒配管と前記熱源側熱交換器側冷媒配管とを切換可能に第2の切換弁もしくは開平弁を設けたバイパス配管を設けたことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の空気調和機。
  15. 前記第1の冷媒サイクルの高圧側もしくは室外ユニットからの高圧側の冷媒配管に液冷媒の高圧で駆動される膨張機を接続し、前記第1の冷媒サイクルの低圧側に前記膨張機にて駆動される第2の圧縮機を接続したことを特徴とする請求項1又は4又は5又は8に記載の空気調和機。
  16. 前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段と、を備え、前記冷媒温度が目標冷媒温度となるように前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器に送風する送風手段の送風量を制御することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の空気調和機。
  17. 前記第2の減圧手段が目標湿度と空調領域の空気湿度との偏差もしくは前記第2の負荷側熱交換器の表面温度と前記空調領域の空気温度との偏差に基づいて開度制御されることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の記載の空気調和機。
  18. 前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器の吸込み空気が外気であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の空気調和機。
  19. 前記第1の圧縮機の最大容量は、前記第2の圧縮機最大容量の処理熱量の3倍以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の空気調和機。
  20. 第1の負荷側熱交換器もしくは前記第1の室内熱交換器の伝熱面積は、前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内熱交換器の伝熱面積の3倍以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の空気調和機。
  21. 前記第1の減圧手段、および前記第2の減圧手段は、その一端が接続されている熱交換器出口の冷媒過熱度が所定値となるように開度調節されることを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の空気調和機。
  22. 前記冷媒回路に封入される冷媒が、二酸化炭素のような異なる蒸発圧力で蒸発機て利用できるエンタルピ差に差があるものであることを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の空気調和機。
  23. 前記第1の負荷側熱交換器もしくは前記第1の室内側熱交換器、および前記第2の負荷側熱交換器もしくは前記第2の室内側熱交換器を一つの箱体の内部に収納して同一の空調領域を空調することを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の空気調和機。
  24. 前記第2の減圧手段、前記第2の圧縮機、前記昇圧手段、および冷媒の流を開閉する冷媒配管に設けられた開閉弁の少なくとも一つを前記箱体の内部に収納することを特徴とする請求項23記載の空気調和機。
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