JP2006275335A - 溶解炉用のバーナ及び溶解炉 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 燃料噴出部21の外周部に環状の酸素噴出口22を備え、燃焼用空気を噴出する環状の空気噴出口23が、酸素噴出口22の外周部に配設され、空気噴出口23からの燃焼用空気の噴出を停止する状態で酸素噴出口22から燃焼用酸素を噴出させて、燃料噴出部21から噴出されるガス燃料を燃焼させる酸素専焼状態と、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出を停止する状態又は酸素噴出口22から燃焼用酸素を噴出させる状態で空気噴出口23から燃焼用空気を噴出させて、燃料噴出部21から噴出されるガス燃料を燃焼させる空気燃焼状態とに切り換えるべく、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出を制御する酸素噴出制御手段及び空気噴出口23からの燃焼用空気の噴出を制御する空気噴出制御手段が設けられている。
【選択図】 図6
Description
又、ガス燃料を酸素にて燃焼させる酸素専焼状態は、燃焼ガス量が少なくて、炉内ガスの攪拌を十分に行わせ難いので、炉体内の温度を昇温させる昇温運転においては、炉内の温度分布を向上させ難く、又、加熱効率を向上させ難いことから、ガス燃料の消費量が多くなるのみならず、溶解作業の所要時間が長くなっていた。
又、溶解作業の所要時間が長くなるという問題もあった。
その第1特徴構成は、燃焼用空気を噴出する環状の空気噴出口が、前記酸素噴出口の外周部に配設され、
前記空気噴出口からの燃焼用空気の噴出を停止する状態で前記酸素噴出口から燃焼用酸素を噴出させて、前記燃料噴出部から噴出されるガス燃料を燃焼させる酸素専焼状態と、前記酸素噴出口からの燃焼用酸素の噴出を停止する状態又は前記酸素噴出口から燃焼用酸素を噴出させる状態で前記空気噴出口から燃焼用空気を噴出させて、前記燃料噴出部から噴出されるガス燃料を燃焼させる空気燃焼状態とに切り換えるべく、前記酸素噴出口からの燃焼用酸素の噴出を制御する酸素噴出制御手段及び前記空気噴出口からの燃焼用空気の噴出を制御する空気噴出制御手段が設けられている点を特徴とする。
又、バーナを空気燃焼状態にて燃焼させる場合は、酸素専焼状態にて燃焼させる場合に比べて、燃焼ガス量が多くなるので、昇温運転の全般あるいは昇温運転の途中までを空気燃焼状態にて行うことにより、炉内ガス量が多くなって炉内ガスの攪拌を十分に行わせ易いので、炉内の温度分布を向上させると共に、加熱効率を向上させることが可能となり、ガス燃料の消費量の低減のみならず、昇温運転の所要時間の短縮を図ることが可能となる。
そして、酸素の消費量及びガス燃料の消費量を低減することが可能となるので、溶解原単位の向上を図ることが可能となり、又、昇温運転の所要時間の短縮を図ることが可能となるので、溶解作業の所要時間を短縮することが可能となる。
従って、溶解作業の所要時間の短縮及び溶解原単位の向上を図り得る溶解炉用のバーナを提供することができるようになった。
前記酸素噴出口と前記空気噴出口との間に、冷却用流体を通流させる冷却ジャケットが設けられている点を特徴とする。
そして、酸素噴出口形成部材及び空気噴出口形成部材を効率良く且つ適切に冷却することが可能となることにより、それら酸素噴出口形成部材及び空気噴出口形成部材の劣化を抑制することが可能となるので、耐久性を向上することが可能となる。
ちなみに、冷却ジャケットを空気噴出口の外周部に設ける場合は、空気噴出口形成部材を適切に冷却することは可能であるが、酸素噴出口形成部材を冷却し難くなり、耐久性を向上する上で多少不利となる。
従って、溶解原単位に加えて、耐久性をも向上し得る溶解炉用のバーナを提供することができるようになった。
前記空気噴出口が、その燃焼用空気噴出方向において、前記冷却ジャケットの先端よりも前記燃焼用空気噴出方向の上手側に後退した位置に配設されている点を特徴とする。
そこで、空気噴出口をその燃焼用空気噴出方向において冷却ジャケットの先端よりも燃焼用空気噴出方向の上手側に後退した位置に配設することにより、バーナをその先端部分が炉体内に突入する状態で設けて、空気噴出口形成部材の先端部分が高温の炉体内に臨む状態となっても、空気噴出口形成部材の先端をも適切に冷却することが可能となるのである。
従って、バーナの先端部分が炉体内に突入する状態で設けられる場合であっても、耐久性を向上し得る溶解炉用のバーナを提供することができるようになった。
その第1特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
横方向の回転軸心周りに自転自在に支持され且つ被溶解物の供給用と炉内ガスの排出用とに兼用される兼用開口部を前記回転軸心と同軸心状に備えた炉体と、
その炉体を前記回転軸心周りで一方向に連続回転又は正逆回転させる駆動手段とが設けられ、
前記兼用開口部の開口を減少状態に調節する開口調節装置が、前記兼用開口部の開口を減少状態にするための調節位置と、前記兼用開口部を全開するように前記兼用開口部から退避する退避位置とに位置変更自在に設けられている点を特徴とする。
兼用開口部は炉体の回転軸心と同軸心状であるので、溶解炉の運転中は、排気ダクトをそのガス受入口が兼用開口部に対向する状態で配設することにより、回転軸心周りに一方向に連続回転又は正逆回転される炉体の兼用開口部から排出されるバーナの燃焼ガス等の炉内ガスをガス受入口から排気ダクト内に受け入れて、その排気ダクトを通して所定の箇所に排出することができる。
つまり、兼用開口部をその開口面積が大きくなるように形成しても、溶解炉の運転中は、開口調節装置により、兼用開口部の開口を減少状態に変更して、兼用開口部を通しての輻射熱損失や外気の侵入を抑制することができるので、加熱効率を向上することが可能となり、溶解原単位を向上することが可能となる。
要するに、被溶解物供給用と炉内ガス排出用との兼用開口部を備えた炉体を横方向の回転軸心周りに一方向に連続回転又は正逆回転させながら運転する溶解炉において、被溶解物を炉体内に容易に供給することができながら、溶解原単位をより一層向上することができるようになった。
前記開口調節装置が、前記兼用開口部の開口度を変更調節するように構成されている点を特徴とする。
そして、兼用開口部の開口度を空気燃焼状態及び酸素専焼状態夫々に応じた開口度に調節することが可能となることにより、炉内圧を適正にすることが可能となって、兼用開口部を通しての排気損失や外気の侵入を抑制することができるので、加熱効率を向上することが可能となる。
前記開口調節装置が、前記調節位置に位置した状態で前記回転軸心と同軸心状に位置して、前記回転軸心方向において炉内側ほど細い錐状の開口調節具と、その開口調節具を前記兼用開口部に対する突入位置を変更調節するように前記回転軸心方向に沿って移動操作する駆動部とを備えて構成されている点を特徴とする。
そして、駆動部により、開口調節具を回転軸心方向に沿って移動操作することにより、開口調節具を、兼用開口部と非接触状態にして、炉体の回転軸心周りでの一方向の連続回転又は正逆回転に支障を与えることなく、兼用開口部に突入させることが可能となる。
そして、駆動部により開口調節具を回転軸心方向に沿って移動操作して、兼用開口部に対する開口調節具の突入位置を調節することにより、兼用開口部の開口を減少状態に変更でき、しかも、その減少状態において兼用開口部の開口度を連続的あるいは複数段階により細かく変更調節することが可能となる。
要するに、溶解炉の運転中は兼用開口部の開口を減少状態にしながらも、その運転中の兼用開口部の開口度をバーナの燃焼量に応じた適切な開口度に調節することが可能となるので、溶解原単位を更に向上することができるようになった。
前記酸素専焼状態と前記空気燃焼状態とに切り換えるように前記酸素噴出制御手段及び前記空気噴出制御手段を制御し、且つ、その制御に伴って、前記兼用開口部の開口度が前記酸素専焼状態及び前記空気燃焼状態の夫々に応じた開口度になるように前記開口調節装置を制御する制御手段が設けられている点を特徴とする。
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
先ず、本発明のバーナBを備えた溶解炉について、説明する。
図1ないし図4に示すように、この溶解炉は、横方向の回転軸心P1周りに自転自在に支持され且つ被溶解物の供給用と炉内ガスの排出用とに兼用される兼用開口部1eを回転軸心P1と同軸心状に備えた炉体1、その炉体1を前記回転軸心周りで一方向に連続回転させる駆動手段としての電動モータ2(図4参照)、炉体1内の被溶解物を溶解させるようにその炉体1内を加熱する前記バーナB、兼用開口部1eから排出される炉内ガスを受け入れて導く排気ダクトD、及び、この溶解炉の運転を制御する制御部4(図5参照)等を備えて構成してある。
又、この実施形態では、開口調節装置Mを、兼用開口部1eの開口度を変更調節するように構成してある。
更に、その開口調節装置Mを、前記台車Cが前記運転位置に位置した状態で前記調節位置に位置し(図1、図2及び図4参照)且つ台車Cが前記被溶解物投入位置に位置した状態で前記退避位置に位置する(図3参照)ように、台車Cに支持してある。
前記炉体1は、両端を絞り状に開口させた円筒状に形成し、その一端側の絞り状の開口部を前記兼用開口部1eとして用い、他端側の絞り状の開口部を前記バーナBを挿入するための加熱用開口部1hとして用いる構成としてある。
更に、前記炉体1における加熱用開口部1h側には、被溶解物を溶解させた溶解物を取り出すための2個の出湯口1tを周方向に振り分けて設けてある。尚、これら出湯口1tは、溶解炉の運転中は粘土(図示省略)を詰めて閉じてあり、この粘土は、溶解物を炉体1から取り出すときに除去することになる。
図中のWは、出湯口1tから排出される溶解物を受け入れる溶解物受け入れ台車である。
更に、前記電動モータ2を、前記揺動支持台6に設けると共に、その電動モータ2と前記ローラ8とを電動モータ2にてローラ8を回転駆動するように伝動連結してある(図4参照)。
そして、傾動用シリンダ9にて炉体1を運転状態に保持した状態で、前記電動モータ2を駆動させることにより、炉体1をその軸心と同軸状の水平方向の回転軸心P1周りに一方向に連続回転駆動させるように構成してある。
前記接続ダクト部3は、水平方向視にて概ねL字状に形成し、そのL字状の接続ダクト部3の横向きの開口部を前記ガス受入口3iとして機能させて、その接続ダクト部3を、前記台車Cが前記運転位置に位置した状態でガス受入口3iが被接触状態にて兼用開口部1eに対向する状態となるように、前記台車Cの車体部12に設けてある。
そして、台車Cを運転位置に位置させることにより、兼用開口部1eから排出される炉内ガスを、煙突効果等による吸引作用により、ガス受入口3iから接続ダクト部3内に受け入れて、その接続ダクト部3及び固定ダクト部14を通して通流させて、屋外等の所定の箇所に排出させるように構成してある。
この開口調節装置Mは、前記調節位置に位置した状態で前記回転軸心P1と同軸心状に位置して、前記回転軸心方向において炉内側ほど細い円錐台状開口調節具15と、その開口調節具15を前記兼用開口部1eに対する突入位置を変更調節するように前記回転軸心方向に沿って移動操作する駆動部としての開口調節用シリンダ16を備えて構成してある。ちなみに、開口調節用シリンダ16としては、油圧シリンダ、空圧シリンダあるいは電動シリンダを用いることができる。
そのアーム17の先端に、前記円錐台状開口調節具15を、その小径側が前記兼用開口部1e側を向く状態で、前記回転軸心P1と同軸心状になるように取り付けてある。
尚、前記開口調節用シリンダ16を収縮させた状態では、前記円錐台状開口調節部15が前記兼用開口部1eの前方にそれと間隔を隔てて位置するように構成してある。
図1ないし図3に示すように、バーナ支持台18に、旋回アーム19を垂直方向の旋回軸心周りに旋回自在に支持してある。
そして、バーナBは、旋回アーム19の先端に支持して、その旋回アーム19による旋回により、バーナBの先端が前記炉体1の加熱用開口部1h内に挿入される運転位置と、その加熱用開口部1hから抜いた退避位置とに位置変更自在なように設けてある。
又、空気噴出口23を、その燃焼用空気噴出方向において、冷却ジャケット24の先端よりも前記燃焼用空気噴出方向の上手側に後退した位置に配設してある。
前記燃料噴出ノズル21には、複数(この実施形態では4個)のガス噴出孔21hを放射状に形成してある。
そして、その酸素流路用筒状体26を、先端のロート状部26rを前記燃料噴出ノズル21よりも突出させ且つ後端を閉塞した状態で、燃料供給筒25の外周部に設けてある。
つまり、燃料噴出ノズル21の先端と酸素流路用筒状体26の内周面とにより、前記環状の酸素噴出口22が形成され、燃料供給筒25と酸素流路用筒状体26との間に、先端を酸素噴出口22とする前記燃焼用酸素流路30が形成されることになる。
酸素流路用筒状体26の後端側には、燃焼用酸素流路30に燃焼用酸素を供給する酸素供給口33を設けてある。
そして、冷却水供給口35から冷却水を供給して、冷却水を、酸素流路用筒状体26と冷却ジャケット用内筒状体27との間の流路部分を先端側に向けて流動させ、その先端で反転させて、冷却ジャケット用内筒状体27と冷却ジャケット外筒状体28との間の流路部分を後方に向けて流動させて、冷却水排出口36から排出させる形態で流動させる構成となっている。
そして、空気噴出口23を、その燃焼用空気噴出方向において、冷却ジャケット24の先端よりも前記燃焼用空気噴出方向の上手側に後退した位置に配設してある。
又、燃焼用空気流路31には、その燃焼用空気流路31を通流する燃焼用空気を旋回させるように空気用旋回羽根38を設けて、その空気用旋回羽根38の作用により、燃焼用空気を環状の空気噴出口23から旋回する状態で噴出させるように構成してある。
その蓋体39における加熱用開口部1h側の面には、その加熱用開口部1h側に向けて突出するように、大小2個のリング状の蓋側シール部材40を同心状に設け、炉体1における加熱用開口部1hの開口端面には、外側に向けて突出するように、リング用の炉側シール部材41を設けてある。
そして、バーナBを前記運転位置に位置させた状態で、蓋側シール部材40と炉側シール部材41とが重なり合うようにして、炉内ガスの漏れ及び外気の侵入を抑制する構成としてある。
つまり、酸素断続弁47を閉弁することにより、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出が停止され、酸素断続弁47を開弁した状態で酸素供給量調節弁48の開度を変更調節することにより、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出量が変更調節されることになり、酸素断続弁47及び酸素供給量調節弁48により、前記酸素噴出制御手段Voを構成してある。
前記ブロア50は、回転速度が変更調節されて、その送風量が変更調節される構成となっている。つまり、ブロア50を停止させることにより、空気噴出口23からの燃焼用空気の噴出が停止されることになり、ブロア50の回転速度を変更調節することにより、空気噴出口23からの燃焼用空気の噴出量が変更調節されることになり、そのブロア50により、空気噴出制御手段Vaを構成してある。
その酸素専焼状態では、燃料供給量調節弁44により燃料噴出ノズル21からのガス燃料の噴出量を変更調節すると共に、そのガス燃料の噴出量に応じた量の燃焼用酸素を酸素噴出口22から噴出するように酸素供給量調節弁48を制御することにより、バーナBの燃焼量が変更調節される。
ちなみに、空気燃焼状態について、予め、燃料噴出ノズル21からのガス燃料の噴出量(燃料供給路42のガス燃料の流量に相当する)に応じて、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出量(酸素供給路46の燃焼用酸素の流量に相当する)及び空気噴出口23からの燃焼用空気の噴出量(空気供給路51の燃焼用空気の流量に相当する)を設定して、その設定したガス燃料流量と燃焼用酸素流量及び燃焼用空気流量との関係(以下、空気燃焼状態流量制御情報と記載する場合がある)を前記制御部4に記憶させてある。
ちなみに、同じ燃焼量では酸素専焼状態の方が空気燃焼状態よりも小さくなり、且つ、燃焼量が大きくなるほど大きくなる状態で、酸素専焼状態及び空気燃焼状態の夫々について、開口度をバーナBの燃焼量に応じて設定してある。
例えば、バーナBの燃焼量が定格燃焼量の場合、空気燃焼状態における兼用開口部1eの開口度は、その全開状態に対して面積比で53〜78%程度に設定し、酸素専焼状態における兼用開口部1eの開口度は、その全開状態に対して面積比で15〜22%程度に設定してある。
制御部4は、前記操作盤4cの開口調節具収納スイッチから開口調節具収納指令が指令されると、開口調節用シリンダ16を収縮作動させるように構成してある。
更に、制御部4は、通常運転の実行中は、赤外線温度センサ49の検出温度が前記操作盤4cの温度設定部にて設定された目標加熱温度(例えば1500〜1600°C)になるように、燃焼量を調節すべく燃料供給量調節弁44を制御すると共に、燃料流量センサ45及び酸素流量センサ49夫々の検出流量に基づいて、酸素流量センサ49の検出流量がそのときの燃焼量に応じた流量になるように酸素供給量調節弁48を制御し、並びに、酸素専焼状態に関する開口調節具位置制御情報に基づいて、円錐台状開口調節具15をそのときの燃焼量に対応した位置に位置させるように開口調節用シリンダ16を制御するように構成してある。
作業者は、先ず、炉体1内に被溶解物を収容していない空炉の状態で、台車Cを運転位置に位置させる。すると、排気ダクトDの接続ダクト部3のガス受入口3iが非接触状態にて兼用開口部1eに対向する状態となり、並びに、開口調節装置Mは、前記調節位置に位置することになって、その開口調節装置Mにより兼用開口部1eの開口を減少状態にすることが可能で、しかも、その減少状態において兼用開口部1eの開口度を変更調節可能な状態となる。
そして、台車Cを前記被溶解物投入位置に位置させる。すると、開口調節装置Mは、兼用開口部1eから退避する退避位置に位置することになって、兼用開口部1eが全開される状態となり、並びに、ホッパ5の排出口5eが被接触状態にて前記兼用開口部1eに対向する状態となる。
従って、兼用開口部1eが全開されているので、ホッパ5の排出口5eを大きく形成しても、その大きい排出口5eを通して被溶解物を兼用開口部1eに容易に投入することができ、作業効率を向上することが可能となる。
続いて、前記操作盤4cの開口調節具収納スイッチを操作して、円錐台状開口調節具15を収納させて、台車Cを被溶解物投入位置に移動させ、又、バーナBを退避位置に移動させる。そして、傾動用シリンダ9を作動させて、前記炉体1を出湯状態に傾斜させて、炉体1の内部の溶解物を出湯口1tから出湯させ出湯させて、前記溶解物受け入れ台車Wに受け入れる。
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、第2実施形態では、前記開口調節装置Mの構成が異なる以外は、第1実施形態と同様に構成してあるので、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、開口調節装置Mについて説明する。
そのアーム63の先端に、回転軸心P1と同心状に回転自在な回転継手64を介して前記環状開口調節具61を取り付けることにより、環状開口調節具61を前記回転軸心P1周りに一方向に回転自在に支持し、前記兼用開口部1eからの炉内ガスを環状開口調節具61の開口部を通過させて排出させるようにして、兼用開口部1eの開口を減少状態にするようにしてある。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の各実施形態においては、開口調節装置Mを、前記調節位置に位置した状態で、前記兼用開口部1eの開口度を変更調節するように構成する場合について例示したが、開口調節装置Mは、前記調節位置に位置した状態で、単に兼用開口部1eの開口を減少状態にするように構成しても良い。
例えば、開口調節装置Mを上記の第1実施形態のように構成する場合、円錐台状開口調節具15を前記兼用開口部1eに対して所定の突入位置に突入させることにより、兼用開口部1eの開口を減少状態にすることになる。又、開口調節装置Mを上記の第2実施形態のように構成する場合、環状開口調節具61を前記兼用開口部1eに押圧させるように位置させることにより、兼用開口部1eの開口を減少状態にすることになる。
又、酸素噴出制御手段Voとして、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出の断続に加えて、噴出量の調節が可能なように構成する場合について例示したが、酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出の断続のみが可能なように構成しても良い。
この場合は、空気燃焼状態としては、前記酸素噴出口22からの燃焼用酸素の噴出を停止する状態で前記空気噴出口23から燃焼用空気を噴出させて、燃料噴出ノズル21から噴出されるガス燃料を空気噴出口23から噴出される燃焼用空気にて燃焼させる状態とすることになる。
この場合は、空気燃焼状態では、前記兼用開口部1eの開口度が空気燃焼状態における燃焼量に対応した開口度となるように、酸素専焼状態では、前記兼用開口部1eの開口度が酸素専焼状態における燃焼量に対応した開口度となるように、環状開口調節具61を位置させるべく開口調節用シリンダ62を制御するように構成する。
つまり、空気燃焼状態及び酸素専焼状態夫々について、同じ燃焼量では酸素専焼状態の方が空気燃焼状態よりも小さくなる状態で且つ燃焼量が大きくなるほど大きくなる状態で、燃焼量に応じて,兼用開口部1eと環状開口調節具61との設定間隔を設定する。そして、空気燃焼状態及び酸素専焼状態の夫々において、兼用開口部1eと環状開口調節具61との間隔が燃焼量に対応する設定間隔になるように,開口調節用シリンダ62を制御することになる。
1e 兼用開口部
2 駆動手段
4 制御手段
15 錐状の開口調節具
16 駆動部
21 燃料噴出部
22 酸素噴出口
23 空気噴出口
24 冷却ジャケット
B バーナ
M 開口調節装置
Va 空気噴出制御手段
Vo 酸素噴出制御手段
Claims (7)
- 燃料噴出部の外周部に環状の酸素噴出口を備えて、前記燃料噴出部から噴出されるガス燃料を前記酸素噴出口から噴出される燃焼用酸素にて燃焼させて、炉体内の被溶解物を溶解させるように構成された溶解炉用のバーナであって、
燃焼用空気を噴出する環状の空気噴出口が、前記酸素噴出口の外周部に配設され、
前記空気噴出口からの燃焼用空気の噴出を停止する状態で前記酸素噴出口から燃焼用酸素を噴出させて、前記燃料噴出部から噴出されるガス燃料を燃焼させる酸素専焼状態と、前記酸素噴出口からの燃焼用酸素の噴出を停止する状態又は前記酸素噴出口から燃焼用酸素を噴出させる状態で前記空気噴出口から燃焼用空気を噴出させて、前記燃料噴出部から噴出されるガス燃料を燃焼させる空気燃焼状態とに切り換えるべく、前記酸素噴出口からの燃焼用酸素の噴出を制御する酸素噴出制御手段及び前記空気噴出口からの燃焼用空気の噴出を制御する空気噴出制御手段が設けられている溶解炉用のバーナ。 - 前記酸素噴出口と前記空気噴出口との間に、冷却用流体を通流させる冷却ジャケットが設けられている請求項1記載の溶解炉用のバーナ。
- 前記空気噴出口が、その燃焼用空気噴出方向において、前記冷却ジャケットの先端よりも前記燃焼用空気噴出方向の上手側に後退した位置に配設されている請求項2記載の溶解炉用のバーナ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶解炉用のバーナを備えた溶解炉であって、
横方向の回転軸心周りに自転自在に支持され且つ被溶解物の供給用と炉内ガスの排出用とに兼用される兼用開口部を前記回転軸心と同軸心状に備えた炉体と、
その炉体を前記回転軸心周りで一方向に連続回転又は正逆回転させる駆動手段とが設けられ、
前記兼用開口部の開口を減少状態に調節する開口調節装置が、前記兼用開口部の開口を減少状態にするための調節位置と、前記兼用開口部を全開するように前記兼用開口部から退避する退避位置とに位置変更自在に設けられている溶解炉。 - 前記開口調節装置が、前記兼用開口部の開口度を変更調節するように構成されている請求項4記載の溶解炉。
- 前記開口調節装置が、前記調節位置に位置した状態で前記回転軸心と同軸心状に位置して、前記回転軸心方向において炉内側ほど細い錐状の開口調節具と、その開口調節具を前記兼用開口部に対する突入位置を変更調節するように前記回転軸心方向に沿って移動操作する駆動部とを備えて構成されている請求項5記載の溶解炉。
- 前記酸素専焼状態と前記空気燃焼状態とに切り換えるように前記酸素噴出制御手段及び前記空気噴出制御手段を制御し、且つ、その制御に伴って、前記兼用開口部の開口度が前記酸素専焼状態及び前記空気燃焼状態の夫々に応じた開口度になるように前記開口調節装置を制御する制御手段が設けられている請求項5記載の溶解炉。
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