JP2006274937A - 内燃機関異常判定装置および内燃機関異常判定方法 - Google Patents

内燃機関異常判定装置および内燃機関異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止する。
【解決手段】 このハイブリッド自動車20において、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、エンジン22を始動する際、エンジン22が完爆するまでエンジン22をモータリングするようモータMG1を駆動制御する。また、エンジンECU24は、エンジン22がモータリングされるモータリング継続時間に基づいてエンジン22に異常が発生したか否かの判定を行う。そして、エンジン22の異常判定の途中でエンジン22の出力低下が解消されるようエンジン22の運転を制御する。このため、エンジン22の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下はエンジン22に異常が発生したと判定が下される前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因するエンジン異常の誤判定を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関異常判定装置および内燃機関異常判定方法に関する。
従来、内燃機関異常判定装置としては、モータジェネレータによりエンジンを始動した後、点火進角を調整することにより排気の温度を上昇させて排気浄化触媒の暖機を行い、その後エンジントルクを求め、該エンジントルクが判定基準トルク未満であるか否かを判定し、判定基準トルク以上のときには点火時期の調整に異常があると判断するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−251178号公報
ところで、エンジンを始動するときには、通常、モータによりエンジンをモータリングし、エンジンが所定回転数に達したあと燃料噴射制御や点火制御を開始し、エンジンが完爆するのを待ってモータリングを終了する。このようにしてエンジンの始動を行うが、エンジンに何らかの異常が発生している場合には完爆に至らずモータリングが長期にわたって継続することがある。このため、モータリングが長期にわたって継続しているときには、エンジンに異常が発生したとして警告することが考えられる。一方、ハイブリッド自動車では、運転者のアクセル踏み込み量に基づいて駆動軸への要求駆動力を設定し、該要求駆動力に基づいてエンジンへの要求動力を設定し、その要求動力がエンジンから出力されるよう制御しているが、エンジンから出力される動力が要求動力に比べて低下している状態が長期にわたっている場合にも、エンジンに異常が発生したとして警告することも考えられる。
しかしながら、各種制御の学習値のバラツキ等により一時的にエンジントルクが低下することがある。そのような場合、エンジン始動時には、エンジンが完爆しているにもかかわらず完爆していないと判定し、その結果モータリング継続時間が長期化してエンジンに異常が発生したと誤って警告してしまうことがあった。また、ハイブリッド自動車では、エンジンから出力される動力が要求動力よりも低下している状態が長期化してしまい、やはりエンジンが正常であるにもかかわらず異常が発生したと誤って警告してしまうことがあった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止することができる内燃機関異常判定装置および内燃機関異常判定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の内燃機関異常判定装置は、
内燃機関をモータリング可能な電動機と、
前記内燃機関の始動時に該内燃機関が完爆するまで該内燃機関をモータリングするよう前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、
前記内燃機関をモータリングするモータリング継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行う異常判定手段と、
該異常判定手段による前記判定の途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する内燃機関運転制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この内燃機関異常判定装置では、内燃機関の始動時に内燃機関が完爆するまで内燃機関をモータリングするよう電動機を駆動制御し、該内燃機関がモータリングされるモータリング継続時間に基づいて内燃機関が異常か否かの判定を行う。そして、内燃機関の異常判定の途中で該内燃機関の出力低下が解消されるよう内燃機関の運転を制御する。このため、内燃機関の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下は内燃機関が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止することができる。なお、各種制御の学習値としては、例えば空燃比制御の学習値やアイドルスピードコントロールの学習値などが挙げられる。
本発明の第1の内燃機関異常判定装置において、前記異常判定手段は、前記モータリング継続時間が予め定めた所定の異常決定時間を超えたとき前記内燃機関が異常であると判定し、前記内燃機関運転制御手段は、前記モータリング継続時間が前記異常決定時間より短い所定の予備時間を経過したあと前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御してもよい。ここで、「異常決定時間」は、例えばエンジン始動時に電動機によるモータリングをそれ以上行ってもエンジンが完爆する可能性がほとんどないという時間に設定すればよい。また、「予備時間」は、例えばエンジン始動時に電動機によるモータリングをその時間だけ継続すれば通常はエンジンが完爆するという時間に設定してもよい。
本発明の第1の内燃期間異常判定装置において、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよい。内燃機関の出力の大きさは吸入空気量や燃料噴射量に依存しているため、少なくともこれらの一方を補正すれば一時的な出力低下については解消される。ここで、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関をモータリングするときの前記電動機のトルクの大きさに基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよいし、前記モータリング継続時間に基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよい。例えば、モータリングするときの電動機のトルク(換言すればエンジンの出力低下の程度)が大きいほど吸入空気量や燃料噴射量を大きく補正してもよいし、モータリング継続時間が長いほど吸入空気量や燃料噴射量を大きく補正してもよい。また、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を空燃比に基づいて補正してもよい。例えば、空燃比がリッチなときには燃料噴射量に対する吸入空気量の比が大きくなるように補正し、空燃比がリーンなときにはこの比が小さくなるように補正してもよい。
本発明の第2の内燃機関異常判定方法は、
(a)内燃機関の始動時に該内燃機関が完爆するまで該内燃機関をモータリングするよう電動機を駆動制御するステップと、
(b)前記内燃機関をモータリングするモータリング継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行うステップと、
(c)前記内燃機関が異常か否かの判定を行う途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御するステップと、
を含むことを要旨とする。
この内燃機関異常判定方法では、内燃機関の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下は内燃機関が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止することができる。なお、この内燃機関異常判定方法に、上述した内燃機関異常判定装置が備える各種の手段の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明の第3の内燃機関異常判定装置は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続され電力と動力との入出力を伴って該内燃機関の出力軸の動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備えるハイブリッド自動車の内燃機関異常判定装置であって、
前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定される前記内燃機関への要求動力に比べて前記内燃機関の出力が低下している状態の継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行う異常判定手段と、
該異常判定手段による前記判定の途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する内燃機関運転制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この内燃機関異常判定装置では、駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定される内燃機関への要求動力に比べて内燃機関の出力が低下している状態が継続している時間に基づいて内燃機関が異常か否かの判定を行う。そして、内燃機関の異常判定の途中で内燃機関の出力低下が解消されるよう内燃機関の運転を制御する。このため、内燃機関の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下は内燃機関が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止することができる。
本発明の第3の内燃機関異常判定装置において、前記異常判定手段は、前記継続時間が予め定めた所定の異常決定時間を超えたとき前記内燃機関が異常であると判定し、前記内燃機関運転制御手段は、前記継続時間が前記異常決定時間より短い所定の予備時間を経過したあと前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御してもよい。
本発明の第3の内燃期間異常判定装置において、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよい。内燃機関の出力の大きさは吸入空気量や燃料噴射量に依存しているため、少なくともこれらの一方を補正すれば一時的な出力低下については解消される。ここで、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下の大きさに基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよいし、前記継続時間に基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正してもよい。例えば、内燃機関の出力低下が大きいほど吸入空気量や燃料噴射量を大きく補正してもよいし、内燃機関の出力低下状態の継続時間が長いほど吸入空気量や燃料噴射量を大きく補正してもよい。また、前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を空燃比に基づいて補正してもよい。例えば、空燃比がリッチなときには燃料噴射量に対する吸入空気量の比が大きくなるように補正し、空燃比がリーンなときにはこの比が小さくなるように補正してもよい。
本発明の第4の内燃機関異常判定方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続され電力と動力との入出力を伴って該内燃機関の出力軸の動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備えるハイブリッド自動車の内燃機関異常判定方法であって、
(a)前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定される前記内燃機関への要求動力が前記内燃機関から出力されるよう該内燃機関を制御するステップと、
(b)前記内燃機関への要求動力に比べて前記内燃機関の出力が低下している状態の継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行うステップと、
(c)途中で、前記内燃機関の出力低下を解消するよう前記内燃機関の運転を制御するステップと、
を含むことを要旨とする。
この内燃機関異常判定方法では、内燃機関の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下は内燃機関が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因する内燃機関異常の誤判定を防止することができる。なお、この内燃機関異常判定方法に、上述した内燃機関異常判定装置が備える各種の手段の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。このハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。この浄化装置134の上流側には、混合気の空燃比に応じて出力値が略リニアに変化するA/Fセンサ154が取り付けられている。混合気の空燃比は、このA/Fセンサ154の出力電圧から直接求めることができる。また、浄化装置134の下流側には、混合気の空燃比がリッチのときには約1V、リーンのときには約0Vというようにリッチかリーンかに応じて出力値が急激に変化するO2センサ156が取り付けられている。混合気の空燃比は、このO2センサ156の出力電圧と所定の閾値(例えば0.5V)との大小を比較することによりリッチかリーンかを判定することができる。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力されている。例えば、エンジンECU24には、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するバキュームセンサ148からの吸入空気量、混合気の空燃比を検出するA/Fセンサ154からの検出信号,混合気のリッチ・リーンを検出するO2センサ156からの検出信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力されている。例えば、エンジンECU24からは、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
図1に戻り、動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行う。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行っている。
こうして構成されたハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成されたハイブリッド自動車20の動作、特にモータ運転モードからトルク変換運転モードや充放電運転モードに移行するときのようにエンジン22の運転停止状態からエンジン22を始動する際の動作について説明する。図3は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22を始動する際に実行される。
始動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数NeやモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22のモータリングが開始されてからの時間t,バッテリ50の出力制限Woutなど制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、クランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ140からの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。モータリングが開始されてからの時間tは、エンジン22の始動要求がなされたときに計時が開始されるタイマの計時時間を入力するものとした。バッテリ50の出力制限Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求される要求トルクTr*を設定する(ステップS102)。要求トルクT*は、本実施形態では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクT*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。
続いて、モータリングが開始されてからの時間tに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS104)。ここで、モータMG1のトルク指令Tm1*は、本実施形態では、モータリングが開始されてからの時間tとトルク指令Tm1*との関係を予め定めてトルク指令設定用マップとしてROM74に記憶しておき、時間tが与えられると記憶したマップから対応するトルク指令Tm1*を導出して設定するものとした。トルク指令設定用マップの一例を図5に示す。モータMG1のトルク指令Tm1*は、図示するように、エンジン22の始動要求がなされた時点(t=0)から徐々に大きくなって時間t1以降に比較的大きな所定トルクT1となるよう設定されると共にその後に所定時間が経過した時間t2から徐々に小さくなって時間t3以降に所定トルクT2となるよう設定される。ここで、所定トルクT1および所定時間(時間t1〜t2)は、エンジン22の回転数Neを迅速に上昇させることができるトルクおよび時間として設定され、エンジン22やバッテリ50の性能などにより定められる。また、所定トルクT2は、モータリング消費電力を抑制しながらエンジン22の回転数Neをさらに上昇させることができるトルクとして設定され、エンジン22やバッテリ50の性能などにより定められる。また、モータMG1のトルク指令Tm1*は、エンジン22の回転数が所定の始動回転数Nstartに達したあとはエンジン22が始動回転数Nstartで回転し続けるようなトルクに設定される。
次に、エンジン22の回転数Neが予め定めた所定の始動回転数Nstart以上か否かを判定する(ステップS106)。いま、エンジン22の始動指示がなされた直後を考えれば、エンジン22の回転数Neは始動回転数Nstart未満であるから、ステップS106で否定的な判定がなされ、バッテリ50の出力制限WoutとモータMG1の消費電力(つまりトルク指令Tm1*にモータ回転数Nm1を乗じた値)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で除することによりモータMG2から出力可能なトルクの上限としてのトルク制限Tmaxを次式(1)により計算すると共に(ステップS112)、要求トルクTr*とモータMG1のトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(2)により計算する(ステップS114)。そして、各々計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS116)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、モータMG1でエンジン22をモータリングすることによって駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力トルクをモータMG2から出力されるトルクでキャンセルすると共に、リングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*をバッテリ50の出力制限Woutの範囲内で制限したトルクとして出力することができる。
Tmax=(Wout-Tm1*/Nm1)/Nm2 …(1)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(2)
なお、式(2)は、図6の共線図を用いれば容易に導くことができる。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1でもあるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neでもあるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除した値でもあるリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、S軸,C軸およびR軸上の矢印は各軸に負荷されるトルクを示す。いま、エンジン22は運転停止状態にあるからキャリア34にはエンジン22のトルクが作用せず、サンギヤ31に作用するモータMG1のトルク(トルク指令Tm1*)でもってエンジン22のクランクシャフト26が下支えされる。このときリングギヤ軸32aには反力トルクが作用するためこれをキャンセルするためにモータMG2からキャンセルトルク(=−Tm1*/ρ)が出力される。
こうしてモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する(ステップS118)。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行う。そして、エンジン22が完爆したか否かを判定する(ステップS120)。エンジン22の燃料噴射制御や点火制御が開始されていないときを考えると、エンジン22は完爆していないためステップS122に進んでエンジン22に異常が発生したか否かを判定するが、エンジン22の燃料噴射制御等が開始されていないから異常発生の判定もなされていない段階であるため、ステップS100に戻る。
こうしてステップS100〜S106,S112〜S122の処理が繰り返し実行されているうちにエンジン22の回転数Neが所定の始動回転数Nstart以上になると、ステップS106で肯定的な判定がなされ、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御等といった運転制御が実行されているか否かを判定する(ステップS108)。いま、初めてエンジン22の回転数Neが所定の始動回転数Nstart以上になったときを考えると、まだエンジン22の運転制御は実行されていないため、この運転制御の開始をエンジンECU24に指示し(ステップS110)、ステップS112以降の処理を実行する。これにより、エンジンECU24は、エンジン22の運転制御を開始すると共にエンジン異常判定処理ルーチン(図7参照)も開始する。また、この運転制御の開始前に空燃比制御やアイドルスピードコントロールなどの学習値がエンジンECU24の図示しない内部メモリに保存されていたときには、その学習値を読み出してエンジン22の運転制御を行う。そして、モータMG1のトルク指令Tm1*のトルクでエンジン22をモータリングしている最中にエンジン22の運転制御が行われた結果エンジン22が完爆したと判定されると、ステップS120で肯定的な判定がなされ、エンジン22が正常に稼働していることから異常判定終了の指示をエンジンECU24へ送信し(ステップS126)、本始動制御ルーチンを終了する。この異常判定終了の指示を受信したエンジンECU24は、実行中のエンジン異常判定処理ルーチンを終了する。なお、エンジン22が完爆したか否かの判定は、本実施形態では、エンジン22の回転数が始動回転数Nstartよりも所定回転数だけ高い判定基準値Nrefを上回ったか否かで行うものとした。一方、モータMG1のトルク指令Tm1*のトルクでエンジン22をモータリングしている最中にステップS120でエンジン22が未だ完爆していないと判定されると、エンジンECU24からエンジン22に異常が発生したことを示す異常発生信号を受信したか否かを判定し(ステップS122)、かかる異常発生信号を受信していないときには再びステップS100に戻る。一方、ステップS122で異常発生信号を受信したときには、図示しないウォーニングランプ等によりエンジン22に異常が発生したことの警告を出力し(ステップS124)、本始動制御ルーチンを終了する。
次に、エンジン22を始動する際にエンジンECU24により実行されるエンジン異常判定処理ルーチンについて説明する。図7は、エンジン異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22の始動前に実行される。
エンジン異常判定処理ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、まず、ハイブリッド用電子制御ユニット70から運転制御の開始指示を受信したか否かを判定する(ステップS302)。この運転制御の開始指示は、上述した始動制御ルーチンのステップS108でハイブリッド用電子制御ユニット70からエンジンECU24へ送信される信号である。エンジンECU24は、ステップS302で運転制御の開始指示を受信していないときにはそのまま本ルーチンを終了し、運転制御の開始指示を受信したときには、図示しない内部タイマをゼロリセットしたあと時間計測を開始する(ステップS304)。運転制御の開始指示を受信したということはモータMG1によるエンジン22のモータリングが開始されたということであるから、この時間計測の開始はモータリング継続時間の計測を開始したことを意味する。続いて、エンジン22の吸入空気量の暫定増加量A*や燃料噴射量の暫定増加量B*、燃料噴射量の暫定減少量C*をゼロリセットすると共に吸入空気量および燃料噴射量の補正を実施する際に用いる補正係数K1,K2に初期値(ここでは値1)をセットする(ステップS306)。
そして、モータリング継続時間が予め定めた所定の異常決定時間を超えたか否かを判定し(ステップS308)、超えていないときにはモータリング継続時間が異常決定時間よりも短い予備時間を超えたか否かを判定する(ステップS310)。ここで、異常決定時間および予備時間は、本実施形態では以下のようにして決定した。すなわち、運転停止状態にあるエンジン22のモータリングをモータMG1が開始してからエンジン22の回転数Neが始動回転数Nstartに上昇し燃料噴射制御や点火制御等を行ってエンジン22が完爆して判定基準値Nrefを超えるまでの時間をエンジン22が正常なときと異常なときとで繰り返し求め、正常なエンジン22が判定基準値Nrefを超えるまでの時間の平均値を「予備時間」とし、正常なエンジン22ならばそれ以上モータリングを行っても判定基準値Nrefを超える可能性がほとんどないという時間を「異常決定時間」に設定した。例えば、異常決定時間を数秒から数10秒とし、予備時間をその半分としてもよい。
いま、ハイブリッド用電子制御ユニット70から運転制御の開始指示を受信した直後であるとすると、異常決定時間も予備時間も経過していないため、エンジンECU24はステップS308,S310で否定的な判定がなされ、その後ハイブリッド用電子制御ユニット70から異常判定終了の指示を受信したか否かを判定する(ステップS324)。この終了指示は、上述した始動制御ルーチンのステップS126でエンジン22が完爆したとハイブリッド用電子制御ユニット70が判定したときにエンジンECU24へ送信されるものであるため、この異常判定終了の指示を受信したということは、エンジン22が正常に運転していることを意味する。そして、ステップS324でこの終了指示を受信していないときには、ステップS308に戻り、ステップS324でこの終了指示を受信していたときには、本ルーチンを終了する。
そして、ステップS308,S310,S324の処理を繰り返し実行している途中でモータリング継続時間が予備時間を超えると、ステップS310で肯定的な判定がなされ、エンジンの出力が一時的に低下しているおそれを解消するために、吸入空気量および燃料噴射量の補正を行う。すなわち、まず、吸入空気量の暫定増加量A*を予め定められた固定値に設定し(ステップS312)、続いて混合気の空燃比がリッチかリーンかをA/Fセンサ154からの検出信号とO2センサ156からの検出信号とに基づいて判定する(ステップS314)。この判定は、判定精度を高くするために両方の検出信号が共にリーンを示すときにリーンと判定し、両方の検出信号が共にリッチを示すときにリッチと判定し、両方の検出信号がこれ以外のケースに該当するときにはリッチでもリーンでもないと判定する。そして、ステップS314で混合気の空燃比がリーンだったときには、それまでの各種制御の学習値がリーン寄りになっている可能性があることから燃料噴射量を増加すべく暫定増加量B*を予め定められた固定値に設定し(ステップS316)、混合気の空燃比がリッチだったときには、それまでの各種制御の学習値がリッチ寄りになっている可能性があることから燃料噴射量の暫定減少量C*を予め定めた固定値に設定し(ステップS318)、リッチでもリーンでもなかったときには、燃料噴射量の増減を行わない。
続いて、補正係数K1,K2をそれぞれ設定する(ステップS320)。本実施形態では、モータMG1の下支えトルクが大きいほど補正係数K1が大きくなるように定められた第1マップが予めエンジンECU24の内部メモリに記憶されている。モータMG1はエンジン22が始動回転数Nstartで回転し続けるような下支えトルクをクランクシャフト26に付与しているが、この下支えトルクが大きいということはエンジン22の出力低下の程度が大きいということになるから、エンジン22の出力を大きくするために補正係数K1を大きくするのである。また、本実施形態では、モータリング継続時間が長いほど補正係数K2が大きくなるように定められた第2マップが予めエンジンECU24の内部メモリに記憶されている。モータリング継続時間が長いということはエンジン22の出力が不足していて判定基準値Nrefを超えるまでに至らないことがあるため、エンジン22の出力を大きくするために補正係数K2を大きくするのである。このステップS320では、エンジンECU24は、モータMG1のトルク指令Tm1*をハイブリッド用電子制御ユニット70から入力し、そのトルク指令Tm1*に対応する補正係数K1を第1マップから求めると共に、タイマで計測しているモータリング継続時間に対応する補正係数K2を第2マップから求める。
そして、吸入空気量の確定増加量A,燃料噴射量の確定増加量Bおよび確定減少量Cを、吸入空気量の暫定増加量A*,燃料噴射量の暫定増加量B*および暫定減少量C*に補正係数K1,K2を乗じることにより求め、これらの補正量A,B,Cでもって吸入空気量や燃料噴射量の補正を行う(ステップS322)。すなわち、通常の運転制御における吸入空気量に確定増加量Aを加算した値を今回の吸入空気量とし、この今回の吸入空気量が吸入されるようスロットルモータ136を駆動してスロットルバルブ124の開度を調整する。また、この今回の吸入空気量に見合った燃料噴射量を目標空燃比に基づいて算出し、該算出した燃料噴射量に確定増加量Bを加算した値又は確定減少量Cを減じた値を今回の燃料噴射量とし、この今回の燃料噴射量が燃料噴射弁126から噴射されるよう燃料噴射弁126の開弁時間を調整する。つまり、予備時間経過後は、過去の各種制御の学習値のバラツキ等が原因でエンジン22の出力が一時的に低下したためにエンジン22が判定基準値Nrefを超えない(つまり完爆したと判定されない)ということも考えられるため、この一時的な出力低下を解消すべく、吸入空気量を増加し更には燃料噴射量の増減を行っている。その後、ハイブリッド用電子制御ユニット70から異常判定終了の指示を受信したか否かを判定し(ステップS324)、異常判定終了の指示を受信していないときには再びステップS308へ戻り、異常反転終了の指示を受信したときには本ルーチンを終了する。
そして、ステップS308〜ステップS324の処理を繰り返し実行している途中でモータリング継続時間が異常決定時間を超えると、エンジン22の一時的な出力低下を解消する処置を施したにもかかわらずエンジン22が判定基準値Nrefを超えなかったことになるため、エンジン22に何らかの異常が発生しているものとして、ハイブリッド用電子制御ユニット70へ異常発生信号を送信し(ステップS326)、本ルーチンを終了する。ハイブリッド用電子制御ユニット70はこの信号を受信すると、上述した始動制御ルーチンのステップS122でエンジン22の異常発生ありと判定し、ステップS124で異常発生の警告を行う。
以上詳述した本実施形態のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22の始動時にエンジン22の出力が各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下はエンジン22が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因するエンジン異常の誤判定を防止することができる。また、エンジン22の一時的な出力の低下を解消する操作として、エンジン22の出力に密接に関連する吸入空気量および燃料噴射量を補正するため、そのような一時的な出力低下が発生したとしても解消される。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態と同じ構成を備えたハイブリッド自動車20に関するものであるため、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付して説明する。なお、本実施形態のモータMG1および動力分配統合機構30が本発明の電力動力入出力手段に相当する。
図8は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22が稼働中であるときに所定時間毎(例えば8msec毎)に繰り返し実行される。この駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まずアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を図4から導出すると共に、エンジン22に要求される要求パワーPe*を、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算する(ステップS502)。続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS504)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図9に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いてモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS506)。また、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルク指令Tm2*を計算する(ステップS508)。なお、トルク指令Tm2*はバッテリ50の入出力制限によって決まる上下限の範囲内に収まるように制限される。こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信する(ステップS510)。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行う。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行う。
続いて、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、エンジン22に要求される要求パワーPe*とエンジン22から実際に出力されるパワーPeとの差分ΔPeを求め(ステップS512)、その差分ΔPeが予め定めた閾値を超えるか否かを判定する(ステップS514)。ここで、閾値は、本実施形態では、エンジン22が正常に運転しているときには通常取り得ない値に設定されている。ただし、エンジン22が各種制御の学習値のバラツキにより一時的に出力が低下している場合には、差分ΔPeが閾値を超えることもある。また、エンジン22から実際に出力されるパワーPeは、エンジン22の回転数NeとトルクTeとの積として算出することができる。このうち、回転数Neはクランクポジションセンサ140の検出信号から求めることができ、トルクTeはモータMG1のトルクTm1と動力分配統合機構30のギヤ比ρとから求めることができる。
いま、エンジン22が学習値のバラツキもなく正常に運転しているときを考えると、差分ΔPeは閾値を超えないことからステップS514で肯定的な判定がなされ、エンジン22へ異常判定終了の指示を出力し(ステップS516)、本ルーチンを終了する。この異常判定終了の指示は、後述する異常判定開始指示と対をなすものであるが、前回までの駆動制御ルーチンにおいてエンジンECU24へ異常判定開始指示を出力していなかった場合にはエンジンECU24において考慮されない指示となる。
こうしてステップS502〜S516の処理が繰り返し実行されているうちにエンジン22から実際に出力されるパワーPeが低下して差分ΔPeが閾値を超えると、ステップS514で肯定的な判定がなされ、エンジンECU24が既に異常判定処理ルーチンを実行しているか否かを判定する(ステップS518)。いま、初めて差分ΔPeが閾値を超えたときを考えると、まだエンジンECU24では異常判定処理ルーチンが開始されていないため、ステップS518で否定的な判定がなされ、異常判定処理の開始をエンジンECU24に指示し(ステップS520)、本ルーチンを終了する。これにより、エンジンECU24は、後述するエンジン異常判定処理ルーチンを開始する。そして、次回の駆動制御ルーチンでは、ステップS502〜S512の処理のあと、ステップS514で依然として差分ΔPeが閾値を超えているときには、ステップS518で肯定的な判定がなされたあと、エンジンECU24からエンジン22の異常発生を示す異常発生信号を受信したか否かを判定し(ステップS522)、異常発生信号を受信していないときには本ルーチンを終了し、異常発生信号を受信したときには図示しないウォーニングランプ等によりエンジン22に異常が発生したことの警告を出力し(ステップS524)、本ルーチンを終了する。一方、エンジンECU24がエンジン異常判定処理ルーチンを実行することによりエンジン22から実際に出力されるパワーPeが回復したときには、差分ΔPeが閾値を超えなくなるため、ステップS514で否定的な判定がなされ、エンジンECU24へ異常判定終了の指示が出力され(ステップS516)、本ルーチンを終了する。
次に、エンジンECU24により実行されるエンジン異常判定処理ルーチンについて説明する。図10は、エンジン異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定タイミングごと(例えば数msecごと)にエンジンECU24によって繰り返し実行される。
エンジン異常判定処理ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、まず、ハイブリッド用電子制御ユニット70から異常判定の開始指示を受信したか否かを判定する(ステップS702)。この異常判定の開始指示は、上述した駆動制御ルーチンのステップS520でハイブリッド用電子制御ユニット70がエンジンECU24へ送信する信号である。エンジンECU24は、ステップS702で異常判定の開始指示を受信していないときにはそのまま本ルーチンを終了し、異常判定の開始指示を受信したときには、図示しない内部タイマをゼロリセットしたあと時間計測を開始する(ステップS704)。異常判定の開始指示を受信したときということは差分Peが閾値を超えない状態から超えた状態に移行したということであるから、この時間計測の開始はエンジン22の出力低下が継続している時間の計測を開始したことを意味する。続くステップS706〜S718の処理は、図7のエンジン異常判定処理ルーチンにおけるステップS306〜S318と同じであるため、ここではその説明を省略する。ステップS718までの処理により吸入空気量の暫定増加量A*、燃料噴射量の暫定増加量B*および燃料噴射量の暫定減少量C*が設定されたあと、補正係数K1,K2を設定する(ステップS720)。ここで、補正係数K1はエンジン22の出力低下の大きさつまり差分ΔPeに基づいて設定され、補正係数K2はエンジン22の出力低下状態が継続している時間に基づいて設定される。本実施形態では、差分ΔPeが大きいほど補正係数K1が大きくなるように設定され、出力低下状態が継続している時間が長いほど補正係数K2が大きくなるように設定される。
その後、吸入空気量の確定増加量A,燃料噴射量の確定増加量Bおよび確定減少量Cを、吸入空気量の暫定増加量A*,燃料噴射量の暫定増加量B*および暫定減少量C*に補正係数K1,K2を乗じることにより求め、これらの補正量A,B,Cでもって吸入空気量や燃料噴射量の補正を行う(ステップS722)。すなわち、通常の空燃比制御における吸入空気量に確定増加量Aを加算した値を今回の吸入空気量とし、この今回の吸入空気量が吸入されるようスロットルモータ136を駆動してスロットルバルブ124の開度を調整する。また、この今回の吸入空気量に見合った燃料噴射量を目標空燃比に基づいて算出し、該算出した燃料噴射量に確定増加量Bを加算した値又は確定減少量Cを減じた値を今回の燃料噴射量とし、この今回の燃料噴射量が燃料噴射弁126から噴射されるよう燃料噴射弁126の開弁時間を調整する。つまり、予備時間経過後は、過去の各種制御の学習値のバラツキ等が原因でエンジン22の出力が一時的に低下したために差分ΔPeが閾値を超えていることも考えられるため、この一時的な出力低下を解消すべく、吸入空気量を増加し更には燃料噴射量の増減を行っている。その後、ハイブリッド用電子制御ユニット70から異常判定の終了の指示を受信したか否かを判定し(ステップS724)、異常判定の終了指示を受信していないときには再びステップS708へ戻り、異常判定の終了指示を受信したときには本ルーチンを終了する。
そして、ステップS708〜ステップS724の処理を繰り返し実行している途中でエンジン22の出力低下状態の継続時間が異常決定時間を超えると、ステップS708で肯定的な判定がなされる。この場合、エンジン22の一時的な出力低下を解消する処置を施したにもかかわらずエンジン22が完爆に至らなかったことになるため、エンジン22に何らかの異常が発生しているものとして、ハイブリッド用電子制御ユニット70へ異常発生信号を送信し(ステップS726)、本ルーチンを終了する。ハイブリッド用電子制御ユニット70はこの信号を受信すると、上述した駆動制御ルーチンのステップS522でエンジン22の異常発生ありと判定し、ステップS524で異常発生の警告を行う。
以上詳述した本実施形態のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22に要求される要求パワーPe*に対してエンジン22から実際に出力されるパワーPeが各種制御の学習値のバラツキ等により一時的に低下したとしても、そのような一時的な出力の低下はエンジン22が異常か否かの判定を下す前に解消される。したがって、各種制御の学習値のバラツキ等に起因するエンジン異常の誤判定を防止することができる。また、エンジン22の一時的な出力の低下を解消する操作として、エンジン22の出力に密接に関連する吸入空気量および燃料噴射量を補正するため、そのような一時的な出力低下が発生したとしても解消される。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した第1実施形態では、エンジン22が始動回転数Nstartよりも所定回転数だけ高い判定基準値Nrefを超えたときにエンジン22が完爆したと判定したが、ほかの方法によりエンジン22の完爆を判定してもよい。例えば、エンジン22のシリンダの燃焼室内に圧力センサを設け該圧力センサからの検出信号が完爆に伴う圧力変化を示したときにエンジン22が完爆したと判定してもよいし、エンジン22が完爆したときに発生するトルクによるモータMG1又はモータMG2の変化を検知したときにエンジン22が完爆したと判定してもよい。
また、上述した各実施形態では、混合気の空燃比がリーンであると判定されたときに燃料噴射量の暫定増加量B*を設定したが(ステップS314〜S316,ステップS714〜S716)、そもそも燃料ポンプの吐出量が落ちていて混合気の空燃比がリーンになっていることも考えられることから、暫定増加量B*を設定するのに加えて又はその代わりに、燃料ポンプの吐出量を増加するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態のステップS314,S714では、混合気の空燃比がリッチかリーンかを判定精度を向上させるためにA/Fセンサ154からの検出信号とO2センサ156からの検出信号とに基づいて判定するようにしたが、A/Fセンサ154からの検出信号のみに基づいて判定するようにしてもよいし、O2センサ156からの検出信号のみに基づいて判定するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、混合気の空燃比がリッチかリーンかによって燃料噴射量の増減を行うようにしたが(ステップS314〜S318,ステップS714〜S718)、これらの処理を省略してもよい。これらの処理を省略した場合でも吸入空気量は増加されるため、空燃比制御においてその吸入空気量の増加量に見合った分だけ燃料噴射量も増加されエンジン22からの出力が上昇することから、各種制御の学習値のバラツキ等によるエンジン22の一時的な出力低下を解消することは可能である。
更に、上述した各実施形態では、補正係数K1,K2を設定し該補正係数K1,K2を用いて吸入空気量の暫定増加量A*や燃料噴射量の暫定増加量B*、暫定減少量C*を補正したが(ステップS320〜S322,ステップS720〜S722)、補正係数K1,K2を設定せず、吸入空気量の暫定増加量A*や燃料噴射量の暫定増加量B*、暫定減少量C*でもってそのまま補正を実施してもよい。この場合、上述した各実施形態ほどきめ細かな制御はできないものの、各種制御の学習値のバラツキ等によるエンジン22の一時的な出力低下を解消することは可能である。
更にまた、上述した各実施形態のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により減速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図12における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
そしてまた、上述した各実施形態のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
そして更に、上述した各実施形態ではハイブリッド自動車20を例示したが、第1実施形態についてはハイブリッド自動車20の代わりにエンジンの自動停止再始動を行うアイドルストップ機能を持つ自動車を採用してもよい。
ハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン始動時の時間とトルク指令Tm1*との関係を表すグラフである。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 エンジンECU24により実行されるエンジン異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 エンジンECU24により実行されるエンジン異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 バキュームセンサ、154 A/Fセンサ、156 O2センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (14)

  1. 内燃機関をモータリング可能な電動機と、
    前記内燃機関の始動時に該内燃機関が完爆するまで該内燃機関をモータリングするよう前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、
    前記内燃機関をモータリングするモータリング継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行う異常判定手段と、
    該異常判定手段による前記判定の途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する内燃機関運転制御手段と、
    を備える内燃機関異常判定装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記モータリング継続時間が予め定めた所定の異常決定時間を超えたときに前記内燃機関が異常であると判定し、
    前記内燃機関運転制御手段は、前記モータリング継続時間が前記異常決定時間より短い所定の予備時間を経過したあと前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する、
    請求項1に記載の内燃機関異常判定装置。
  3. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、請求項1又は2に記載の内燃機関異常判定装置。
  4. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関をモータリングするときの前記電動機のトルクの大きさに基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、請求項3に記載の内燃機関異常判定装置。
  5. 前記内燃機関運転制御手段は、前記モータリング継続時間に基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、請求項3又は4に記載の内燃機関異常判定装置。
  6. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を空燃比に基づいて補正する、請求項3〜5のいずれかに記載の内燃機関異常判定装置。
  7. (a)内燃機関の始動時に該内燃機関が完爆するまで該内燃機関をモータリングするよう電動機を駆動制御するステップと、
    (b)前記内燃機関をモータリングするモータリング継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行うステップと、
    (c)前記内燃機関が異常か否かの判定を行う途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御するステップと、
    を含む内燃機関異常判定方法。
  8. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続され電力と動力との入出力を伴って該内燃機関の出力軸の動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備えるハイブリッド自動車の内燃機関異常判定装置であって、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定される前記内燃機関への要求動力に比べて前記内燃機関の出力が低下している状態の継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行う異常判定手段と、
    該異常判定手段による前記判定の途中で前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する内燃機関運転制御手段と、
    を備える内燃機関異常判定装置。
  9. 前記異常判定手段は、前記継続時間が予め定めた所定の異常決定時間を超えたとき前記内燃機関が異常であると判定し、
    前記内燃機関運転制御手段は、前記出継続時間が前記異常決定時間より短い所定の予備時間を経過したあと前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の運転を制御する、
    請求項8に記載の内燃機関異常判定装置。
  10. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下が解消されるよう前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、
    請求項8又は9に記載の内燃機関異常判定装置。
  11. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の出力低下の大きさに基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、請求項10に記載の内燃機関異常判定装置。
  12. 前記内燃機関運転制御手段は、前記継続時間の長さに基づいて前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を補正する、請求項10又は11に記載の内燃機関異常判定装置。
  13. 前記内燃機関運転制御手段は、前記内燃機関の吸入空気量および燃料噴射量の少なくとも一方を空燃比に基づいて補正する、請求項10〜12のいずれかに記載の内燃機関異常判定装置。
  14. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続され電力と動力との入出力を伴って該内燃機関の出力軸の動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備えるハイブリッド自動車の内燃機関異常判定方法であって、
    (a)前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定される前記内燃機関への要求動力が前記内燃機関から出力されるよう該内燃機関を制御するステップと、
    (b)前記内燃機関への要求動力に比べて前記内燃機関の出力が低下している状態の継続時間に基づいて前記内燃機関が異常か否かの判定を行うステップと、
    (c)途中で、前記内燃機関の出力低下を解消するよう前記内燃機関の運転を制御するステップと、
    を含む内燃機関異常判定方法。
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