JP2006273273A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両の制動力の向上を図り、制動距離の短縮を図ることができる制御装置を提供すること。
【解決手段】 制動時には、まず、アクチュエータ装置4を作動して、車輪2のスリップ角の絶対値を増加させる。これにより、車輪2の接地面に横力を発生させ、その横力を車両1の制動力として利用する。次いで、車輪2の回転速度を変化させ、車輪2の接地面における車両進行方向の変形量がより大きくなるように、車輪駆動装置3を作動させる。これにより、車輪2の接地面に発生する摩擦力をより大きくすることができ、車両1の制動力のより一層の向上を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 制動時には、まず、アクチュエータ装置4を作動して、車輪2のスリップ角の絶対値を増加させる。これにより、車輪2の接地面に横力を発生させ、その横力を車両1の制動力として利用する。次いで、車輪2の回転速度を変化させ、車輪2の接地面における車両進行方向の変形量がより大きくなるように、車輪駆動装置3を作動させる。これにより、車輪2の接地面に発生する摩擦力をより大きくすることができ、車両1の制動力のより一層の向上を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、転舵可能に構成される車輪と、その車輪を操舵駆動するアクチュエータ装置と、車輪を回転駆動する車輪駆動装置とを有する車両に対し、アクチュエータ装置と車輪駆動装置とを作動させ、車輪のスリップ角と回転速度とを制御する制御装置に関し、特に、車両の制動力を向上させ、制動距離の短縮を図ることができる制御装置に関するものである。
車輪を制御して、その制動力の増加を図る技術の一従来例としては、例えば、アンチロック制御が存在する(特許文献1)。このアンチロック制御によれば、車両の制動時には、車輪がロックしないように、その車輪のスリップ率を制御することで、過大なブレーキ作動力(例えば、ブレーキ圧)に起因する車両の制動力の低下を防止している。
特開平5−155325号公報
ところで、車輪のスリップ率と制動力との間には、スリップ率が0から増加すると、制動力が単調に増加する第1領域(例えば、線形領域)を経た後に、制動力が急激に低下する第2領域に移行するという関係が存在する。そして、制動力が第1領域から第2領域に移行する際のスリップ率の実際値は、常に一定ではなく、また、その都度正確に検出することが困難である。
そのため、アンチロック制御においては、制動力が第1領域から第2領域に移行する際のスリップ率の実際値よりも必ず低いであろうと見込まれる見込み値に基づき、その見込み値を車輪のスリップ率が超えることがないように、ブレーキ作動力を制御する。そのため、アンチロック制御においては、路面μをフルに利用した車輪の制動を行うことが現実的に困難である。
このような事情を背景として、本願発明者は、車輪の制動力を増加させるための車輪の制御技術において、車輪に制動力を発生させる新たな手法を開発した。具体的には、車両の制動時に、アクチュエータ装置により車輪のスリップ角の絶対値を増加させて、その車輪の接地面に発生する横力を制動力として利用することで、車輪の制動力の増加を図るというものである(但し、本出願時において未公知)。
本発明は、上記車輪の制御技術に関する新たな手法を更に改良するためになされたものであり、車両の制動力の向上を図り、制動距離の短縮を図ることができる制御装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の制御装置は、転舵可能に構成される車輪と、その車輪を操舵駆動するアクチュエータ装置と、前記車輪を回転駆動する車輪駆動装置とを有する車両に対し、前記アクチュエータ装置と車輪駆動装置とを作動させ、前記車輪のスリップ角と回転速度とを制御するものであり、前記車輪の制動力を増加させるために、前記車輪のスリップ角の絶対値を増加させ、前記車輪の接地面に横力が発生するように、前記アクチュエータ装置を作動させるアクチュエータ作動手段と、そのアクチュエータ作動手段により前記スリップ角の絶対値が増加された前記車輪の回転速度を変化させ、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪駆動装置を作動させる車輪駆動装置作動手段とを備えている。
請求項2記載の制御装置は、請求項1記載の制御装置において、前記車両の対地速度を検出する対地速度検出手段と、前記車輪の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記車輪のスリップ角を検出するスリップ角検出手段と、それら対地速度検出手段、回転速度検出手段およびスリップ角検出手段により検出された前記対地速度、回転速度およびスリップ角に基づいて、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量を算出する変形量算出手段と、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形限界値を記憶する記憶手段とを備え、前記車輪駆動装置作動手段による前記車輪駆動装置の作動は、前記記憶手段に記憶された変形限界値を超えない範囲内で、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪の回転速度を変化させるものである。
請求項3記載の制御装置は、請求項2記載の制御装置において、前記車輪が走行する路面のうち、その車輪の接地面に対応する部分の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段と、その摩擦係数検出手段により検出された前記摩擦係数に基づいて、前記記憶手段に記憶される前記変形限界値を補正する補正手段とを備え、前記車輪駆動装置作動手段による前記車輪駆動装置の作動は、前記補正手段により補正された後の変形限界値を超えない範囲内で、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪の回転速度を変化させるものである。
請求項4記載の制御装置は、請求項1から3のいずれかに記載の制御装置において、前記車輪は、前記車両の左右に配設される左車輪と右車輪とを備え、前記アクチュエータ作動手段は、前記左車輪と右車輪との少なくとも一方の制動力を増加させるために、前記左車輪と右車輪との少なくとも一方のスリップ角の絶対値を増加させる場合、前記左車輪と右車輪との関係がトーインとなるように、前記アクチュエータ装置を作動させるものである。
請求項5記載の制御装置は、請求項4記載の制御装置において、前記アクチュエータ作動手段は、前記左車輪のスリップ角の絶対値と前記右車輪のスリップ角の絶対値とが同量となるように、前記アクチュエータ装置を作動させるものである。
請求項1記載の制御装置によれば、転舵可能に構成される車輪と、その車輪を操舵駆動するアクチュエータ装置と、車輪を回転駆動する車輪駆動装置とを有する車両に対し、車輪のスリップ角の絶対値を増加させ、車輪の接地面に横力が発生するように、アクチュエータ装置を作動させるアクチュエータ作動手段を備えているので、車輪に発生した横力を車両の制動力として利用することができるという効果がある。
ここで、車輪が0でないスリップ角を有して路面上を転動する場合、車輪の接地面には、転がり抵抗のみならず、横力が発生する。それら転がり抵抗と横力との合力である全摩擦力のうち、車両進行方向に作用する成分が車輪の制動に寄与する摩擦力であり、この摩擦力は、横力に応じて増加する。
即ち、車輪に作用するコーナリングフォースは、スリップ角が0から増加すると、0から増加して飽和する特性を有するのに対し、横力は、勾配は次第に鈍化するものの単調に増加し続ける特性を有する。従って、車輪のスリップ角の絶対値を増加させれば、このような特性を有する横力を利用して、車輪制動を行うことができる。その結果、本発明のように、車輪に発生した横力を利用することで、車輪のブレーキ装置に依存しなくても、車輪の制動力を増加させることができる。
更に、本発明の制御装置によれば、アクチュエータ作動手段によりスリップ角の絶対値が増加された車輪の回転速度を変化させ、車輪の接地面における車両進行方向の変形量がより大きくなるように、車輪駆動装置を作動させる車輪駆動装置作動手段を備えているので、車輪の接地面に発生する摩擦力をより大きくすることができ、車輪の制動力のより一層の向上を図ることができる。
これにより、車輪のスリップ角の絶対値を増加させる制御だけを行う場合と比較して、車両の対地速度が同じ場合であっても、車輪の接地面における車両進行方向の変形量をより大きくして、車輪の接地面により大きな摩擦力を発生させることができるので、車輪のスリップ角の絶対値を増加させることによる制動効果を更に高めることができるという効果がある。その結果、車両の制動力が相乗的に向上して、制動距離の更なる短縮を図ることができる。
請求項2記載の制御装置によれば、請求項1記載の制御装置の奏する効果に加え、車輪の接地面における車両進行方向の変形量を算出する変形量算出手段と、車輪の接地面における前記車両進行方向の変形限界値を記憶する記憶手段とを備え、車輪駆動装置作動手段による車輪駆動装置の作動は、記憶手段に記憶された変形限界値を超えない範囲内で、車輪の接地面における車両進行方向の変形量がより大きくなるように、車輪の回転速度を変化させるものであるので、車輪の接地面に摩擦力を確実に発生させて、車輪の制動力を高効率に増加させることができるという効果がある。
即ち、変形量算出手段により算出された前記変形量が未だ変形限界値に達していなければ、前記変形量が変形限界値に近づくように、車輪の回転速度を変化させることで、車輪の接地面により大きな摩擦力を効率的に発生させることができ、車輪の制動力の向上を図ることができる。
一方、変形量算出手段により算出された前記変形量が既に変形限界値を超えている場合には、現状の車輪の回転速度が不適切で、車輪の接地面が非効率的な変形状態であるため、車輪の制動力を効率的に発生させることができないばかりか、逆に駆動力を発生させている恐れもある。そこで、車輪の回転速度を変化させ、前記変形量を変形限界値に近づけることで、車輪の制動力を効率的に向上させることができる。
請求項3記載の制御装置によれば、請求項2記載の制御装置の奏する効果に加え、車輪が走行する路面のうち、その車輪の接地面に対応する部分の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段と、その摩擦係数検出手段により検出された摩擦係数に基づいて、記憶手段に記憶される変形限界値を補正する補正手段とを備えるので、その補正手段により補正された後の変形限界値を超えない範囲内で、車輪の接地面における車両進行方向の変形量がより大きくなるように、車輪の回転速度を変化させることで、信頼性の高い制御を行うことができるという効果がある。
即ち、車輪の接地面における変形限界値は、車輪が走行する路面の摩擦係数に比例するため、車両の走行中には、路面状況に応じて刻々と変化する。そのため、変形限界値を一定値と仮定して、車輪の回転速度を制御すると、車輪の制動制御を適正に行うことができなくなる。これに対し、本発明のように、補正手段を備えることで、実際の路面状況に応じた制動制御を適切に行うことができる。
請求項4記載の制御装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の制御装置の奏する効果に加え、アクチュエータ作動手段は、左車輪と右車輪との少なくとも一方の制動力を増加させるために、左車輪と右車輪との少なくとも一方のスリップ角の絶対値を増加させる場合、左車輪と右車輪との関係がトーインとなるように、アクチュエータ装置を作動させるので、車両の操縦安定性を確保しつつ、制動力の向上を図ることができるという効果がある。
請求項5記載の制御装置によれば、請求項4記載の制御装置の奏する効果に加え、アクチュエータ作動手段は、左車輪のスリップ角の絶対値と右車輪のスリップ角の絶対値とが同量となるように、アクチュエータ装置を作動させるので、車両の操縦安定性をより一層確保しつつ、制動力の向上を図ることができるという効果があり、特に、直進走行状態からの制動制御時において顕著な効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態における制御装置100が搭載される車両1を模式的に示した模式図である。なお、図1の矢印FWDは、車両1の前進方向を示す。また、図1では、全車輪2に所定の舵角が付与された状態が図示されている。
まず、車両1の概略構成について説明する。車両1は、図1に示すように、車体フレームBFと、その車体フレームBFに支持される複数(本実施の形態では4輪)の車輪2と、それら各車輪2を独立に回転駆動する車輪駆動装置3と、各車輪2を独立に操舵駆動するアクチュエータ装置4とを主に備え、制動時には、車輪2のスリップ角θと回転速度とを後述する制御装置100によりそれぞれ制御することで、制動力を向上させ、制動距離の短縮を図ることができるように構成されている。
次いで、各部の詳細構成について説明する。車輪2は、図1に示すように、車両1の進行方向前方側に位置する左右の前輪2FL,2FRと、進行方向後方側に位置する左右の後輪2RL,2RRとの4輪を備え、これら前後輪2FL〜2RRは、ステアリング装置20,30により転舵可能に構成されている。
ステアリング装置20,30は、各車輪2を操舵するための操舵装置であり、図1に示すように、各車輪2を揺動可能に支持するキングピン21と、各車輪2のナックルアーム(図示せず)に連結されるタイロッド22と、そのタイロッド22にアクチュエータ装置4の駆動力を伝達する伝達機構部23とを主に備えて構成されている。
アクチュエータ装置4は、上述したように、各車輪2を独立に操舵駆動するための操舵駆動装置であり、図1に示すように、4個のアクチュエータ(FL〜RRアクチュエータ4FL〜4RR)を備えて構成されている。運転者がハンドル51を操作した場合には、アクチュエータ装置4の一部(例えば、前輪2FL,2FRのみ)又は全部が駆動され、ハンドル51の操作量に応じた舵角が付与される。
また、アクチュエータ装置4は、運転者がブレーキペダル52を操作した場合にも駆動され、ブレーキペダル52の操作量に応じたスリップ角θを各車輪2に付与することで、車輪2の制動制御が行われる。なお、制動制御の詳細については、後述する。
ここで、本実施の形態では、FL〜RRアクチュエータ4FL〜4RRが電動モータで構成されると共に、伝達機構部23がねじ機構で構成される。電動モータが回転されると、その回転運動が伝達機構部23により直線運動に変換され、タイロッド22に伝達される。その結果、各車輪2がキングピン21を揺動中心として揺動駆動され、各車輪2に所定の舵角が付与される。
車輪駆動装置3は、各車輪2を独立に回転駆動するための回転駆動装置であり、図1に示すように、4個の電動モータ(FL〜RRモータ3FL〜3RR)を各車輪2ごとに(即ち、インホイールモータとして)配設して構成されている。運転者がアクセルペダル53を操作した場合には、各車輪駆動装置3から回転駆動力が各車輪2に付与され、各車輪2がアクセルペダル53の操作量に応じた回転速度で回転される。
また、車輪駆動装置3は、運転者がブレーキペダル52を操作した場合にも駆動制御され、各車輪2がブレーキペダル52の操作量に応じた回転速度で回転駆動されることで、各車輪2の制動制御が行われる。なお、制動制御の詳細については、後述する。
制御装置100は、上述のように構成された車両1の各部を制御するための制御装置であり、例えば、車輪駆動装置3とアクチュエータ装置4とを作動させ、車輪2の回転速度やスリップ角θを制御することで、車輪2の制動制御を行う。ここで、図2を参照して、制御装置100の詳細構成について説明する。
図2は、制御装置100の電気的構成を示したブロック図である。制御装置100は、図2に示すように、CPU71、ROM72及びRAM73を備え、これらはバスライン74を介して入出力ポート75に接続されている。また、入出力ポート75には、車輪駆動モータ3等の複数の装置が接続されている。
CPU71は、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリであり、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。なお、ROM72内には、図4に図示される変形限界値Llimと、図5に図示されるフローチャート(制動制御)のプログラムとが格納されている。
車輪駆動装置3は、上述したように、各車輪2(図1参照)を回転駆動するための装置であり、各車輪2に回転駆動力を付与する4個のFL〜RRモータ3FL〜3RRと、それら各モータ3FL〜3RRをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを備えている。
また、アクチュエータ装置4は、上述したように、各車輪2を操舵駆動するための装置であり、各車輪2に操舵駆動力を付与する4個のFL〜RRアクチュエータ4FL〜4RRと、それら各アクチュエータ4FL〜4RRをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを備えている。
舵角センサ装置31は、各車輪2の舵角を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、各車輪2の舵角をそれぞれ検出する4個のFL〜RR舵角センサ31FL〜31RRと、それら各舵角センサ31FL〜31RRの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
なお、本実施の形態では、各舵角センサ31FL〜31RRが各伝達機構部23にそれぞれ設けられ、その伝達機構部23において回転運動が直線運動に変換される際の回転数を検出する非接触式の回転角度センサとして構成されている。この回転数は、タイロッド22の変位量に比例するので、CPU71は、舵角センサ装置31から入力された検出結果(回転数)に基づいて、各車輪2の舵角を得ることができる。
ここで、舵角センサ装置31により検出される舵角とは、各車輪2の中心線(仮想線d2、図3参照)と車両1(車体フレームBF)の基準線とがなす角度であり、車両1の進行方向(仮想線d1、図3参照)とは無関係に定まる角度である。一方、後述するスリップ角θ(図3参照)は、各車輪2の中心線と車両1の進行方向とがなす角度であり、舵角センサ装置31と後述する車両速度センサ装置32との検出結果に基づいて算出される。スリップ角θの算出方法については、後述する。
車両速度センサ装置32は、路面に対する車両1の対地速度(絶対値及び進行方向)Vcを検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、前後及び左右方向加速度センサ32a,32bと、それら各加速度センサ32a,32bの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
前後方向加速度センサ32aは、車両1(車体フレームBF)の前後方向(図1上下方向)の加速度を検出するセンサであり、左右方向加速度センサ32bは、車両1(車体フレームBF)の左右方向(図1左右方向)の加速度を検出するセンサである。なお、本実施の形態では、これら各加速度センサ32a,32bが圧電素子を利用した圧電型センサとして構成されている。
CPU71は、車両速度センサ装置32から入力された各加速度センサ32a,32bの検出結果(加速度値)を時間積分して、2方向(前後及び左右方向)の速度をそれぞれ算出すると共に、それら2方向成分を合成することで、車両1の対地速度(絶対値及び進行方向)Vcを得ることができる。
また、このように、車両1の進行方向が得られれば、CPU71は、かかる車両1の進行方向と、上述した舵角センサ装置31により検出された各車輪2の舵角とに基づいて、各車輪2のスリップ角θ、即ち、各車輪2の中心線(仮想線d2)と車両1の進行方向(仮想線d1)とがなす角度を得ることができる(図3参照)。
車輪回転速度センサ装置33は、各車輪2の回転速度を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、各車輪2の回転速度をそれぞれ検出する4個のFL〜RR回転速度センサ33FL〜33RRと、それら各回転速度センサ33FL〜33RRの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
なお、本実施の形態では、各回転センサ33FL〜33RRが各車輪2に設けられ、各車輪2の角速度を回転速度として検出する。即ち、各回転センサ33FL〜33RRは、各車輪2に連動して回転する回転体と、その回転体の周方向に多数形成された歯の有無を電磁的に検出するピックアップとを備えた電磁ピックアップ式のセンサとして構成されている。
CPU71は、車輪回転速度センサ装置33から入力された各車輪2の回転速度と、各車輪2の外径とから、各車輪2の実際の周速度Vr(図3参照)をそれぞれ得ることができる。
接地荷重センサ装置34は、各車輪2と路面との間に発生する接地荷重を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、各車輪2の接地荷重をそれぞれ検出するFL〜RR荷重センサ34FL〜34RRと、それら各荷重センサ34FL〜34RRの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
なお、本実施の形態では、各荷重センサ34FL〜34RRがピエゾ抵抗型の3軸荷重センサとして構成されている。これら各荷重センサ34FL〜34RRは、各車輪2のサスペンション軸(図示せず)上に配設され、上述した接地荷重を車両1の前後方向、左右方向および垂直方向で検出する。
CPU71は、接地荷重センサ装置34から入力された各荷重センサ34FL〜34RRの検出結果(接地荷重)より、各車輪2の接地面における路面の摩擦係数μを得ることができる。
例えば、前輪2FLに着目すると、FL荷重センサ34FLにより検出された車両1の前後方向、左右方向および垂直方向の荷重がそれぞれFx、Fy及びFzである場合には、前輪2FLの接地面に対応する部分の路面の摩擦係数μは、車両1の進行方向の摩擦係数μxがFx/Fzにより、車両1の左右方向の摩擦係数μyがFy/Fzにより、それぞれ算出される。
図2に示す他の入出力装置35としては、例えば、ハンドル51、ブレーキペダル52及びアクセルペダル53(いずれも図1参照)の操作状態(回転角や踏み込み量、操作速度など)を検出するための操作状態検出センサ装置(図示せず)が例示される。
例えば、ブレーキペダル52が操作された場合には、その操作状態量が操作状態検出センサ装置により検出され、CPU71に出力される。CPU71は、アクチュエータ装置4を駆動することにより、各車輪2のスリップ角θの絶対値を増加させ、制動制御を開始する(図5参照)。
次いで、図3から図5を参照して、本発明の制動制御について説明する。図3は、制動制御時の車輪2の状態を模式的に示す図であり、図3(a)は、車輪2の上面図であり、図3(b)は、図3(a)の部分拡大図である。
なお、図3では、車両1が対地速度Vcで走行し、かつ、車輪2のスリップ角θが0でない状態が図示される共に、車輪2の外形及び接地面が実線で、車両1の進行方向が仮想線d1で、車輪2の中心線が仮想線d2で、それぞれ図示されている。また、車輪2の接地面は、図3(a)に示すように、中心線方向(仮想線d2方向)に長さLeで路面と接している。
この図3に示す状態では、車輪2が自由転動(即ち、車輪2と路面との間にスリップが生じない状態での転動)をしていると仮定すると、その車輪2の自由転動時の周速度Vrfは、Vrf=Vc/cosθで表される。しかし、車輪2の実際の周速度Vrは、路面の状態やスリップ角θにより発生した制動力、或いは、車輪駆動装置3(図1参照)からの駆動トルクなどの影響により、自由転動時の周速度Vrfとは異なる。
そのため、車輪2の接地面上の所定位置(例えば、位置P1)では、図3(b)に示すように、自由転動時の周速度Vrfと実際の周速度Vrとの速度差(Vr−Vrf)を路面に対する速度として有することとなる。この速度を車両1の進行方向に分解した速度Vdは、Vd=(Vr−Vrf)・cosθで表される。
また、車両1が対地速度Vcで走行しているので、車輪2の接地面における位置P1では、図3(b)に示すように、路面に対する速度として、速度Vcも有する。よって、位置P1が路面に対して有する速度のうち、車両1の進行方向(仮想線d1方向)の速度成分は、Vc−Vd=Vc−(Vr−Vrf)・cosθで表される。
即ち、位置P1は、車輪2が自由転動をしていると仮定すれば、図3(b)に示すように、中心線(仮想線d2)に沿って移動して位置P2へ到達するところ、上述の通り、車輪2の接地面が車両1の進行方向(仮想線d1方向)の速度成分を有するため、位置P3へ到達することとなる。
よって、位置P1における変形量のうち、車両1の進行方向(仮想線d1方向)の変形量Lcは、Lc=(Vc−(Vr−Vrf)・cosθ)・t=(Vc−(Vr−Vrf)・cosθ)・Le/Vrで表される。なお、Vrf=Vc/cosθであるので、車輪2の接地面における車両1の進行方向の変形量Lcは、結局、Lc=(2・Vc−Vr・cosθ)・Le/Vrで表される。
このように、車輪2の接地面における車両1の進行方向の変形量Lcは、車両1の対地速度Vc及びスリップ角θを固定値と仮定すれば、車輪2の実際の周速度Vrに依存する。そのため、後述するように、車両1の制動時には、車輪2の実際の周速度Vr(回転速度)を制御することで、同じ対地速度Vcであっても、車輪2の接地面における車両進行方向の変形量Lcをより大きくすることができる。その結果、車輪2の接地面により大きな摩擦力(制動力)を発生させ、車両1の制動力を向上させることができ、その分、制動距離の短縮を図ることができる。
ここで、車輪2のスリップ率sは、上述した自由転動時の車輪2の周速度Vrfと、車輪2の実際の周速度Vrとを用いて、次のように表される。即ち、Vrf>Vrの場合は、s=(Vr−Vrf)/Vrfで表される一方、Vr>Vrfの場合は、s=(Vr−Vrf)/Vrで表される。なお、Vrf=Vc/cosθである。
このように、スリップ率sについても、上述した変形量Lcの場合と同様に、車両1の対地速度Vc、スリップ角θ、及び、車輪2の実際の周速度Vrの関数として表すことができる。
そこで、車両1の対地速度Vc及びスリップ角θの値を固定し、車輪2のスリップ率sと、車輪2の接地面における車両進行方向の変形量Lcとの関係を図示すると、車輪2の実際の周速度Vrをパラメータとする図4のグラフを得ることができる。
なお、図4では、車両1の対地速度Vcを時速60kmに固定すると共に、スリップ角θを15°〜89°の範囲で15°(又は14°)間隔に変化させた6パターンが図示されている。また、車輪2の接地面の長さLeは、その車輪2のプロファイル等(タイヤサイズや空気圧など)で決まる固定値であり、本実施の形態で使用した車輪2では、Le=0.2mである。
図4中の2点鎖線Llimは、車輪2の接地面における車両1の進行方向の変形限界値(本実施の形態で使用した車輪2では、略0.05m)である。この変形限界値Llimの値は、車輪2自体の物性と路面状態とに依存するものであり、車輪2を用いた予備試験により予め測定され、ROM72(図2参照)内に最大値が記憶されている。なお、本実施の形態では、後述するように、変形限界値Llimの値が、路面の摩擦係数μの値に応じて、補正される。
車輪2の接地面における車両1の進行方向の変形量Lcは、上述した通り、車両1の対地速度Vc、車輪2のスリップ角θ及び車輪2の実際の周速度Vrの関数とされる。よって、これら各値Vc,θ,Vrを各センサ装置31〜33(図2参照)の検出値に基づいて算出することで、各車輪2の現在の変形量Lcを得ることができる。
従って、現在の変形量Lcが変形限界値Llimに近づくように、各車輪2の周速度Vrを車輪駆動装置3(図2参照)により制御することで、同じ対地速度Vcであっても、車輪2の接地面により大きな変形量Lcを与え、より大きな摩擦力(制動力)を発生させることができる。
例えば、車両1の制動時において、現在の車輪2の周速度Vrで生じている変形量Lcが変形限界値Llimを既に越えている場合には(例えば、図4の位置Pa)、車輪2の実際の周速度Vrを減速させる一方、変形量Lcが変形限界値Llimに達していない場合には(例えば、図4の位置Pb)、車輪2の実際の周速度Vrを加速させることで、変形量Lcが変形限界値Llim(図4の位置Pc)に近づくように制御する。
これにより、同じ対地速度Vcであっても、変形量Lcをより大きくすることができる。その結果、車輪2の接地面により大きな摩擦力(制動力)が発生して、車両1の制動力を向上させることができ、その分、制動距離の短縮を図ることができる。
次いで、図5を参照して、制御装置100で実行される処理を説明する。図5は、制動制御処理を示すフローチャートである。この処理は、制御装置100の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される処理である。
CPU71は、制動制御処理に関し、まず、制動制御が必要であるか否か、即ち、運転者によりブレーキペダル52が操作されたか否かを判断する(S1)。運転者によるブレーキペダル52の操作が検出されないか、操作されたことが検出されたが所定の操作量(踏み込み量)以下である場合には、制動制御を行う必要がないと判断し(S1:No)、この制動制御処理を終了する。終了後は、図示しない他の処理へ移行する。
一方、S1の処理において、運転者によるブレーキペダル52の操作が検出され、制動制御が必要であると判断された場合には(S1:Yes)、まず、検出されたブレーキペダル52の操作状態に応じて、スリップ角θの目標値を各車輪2についてそれぞれ決定し(S2)、S3の処理へ移行する。なお、本実施の形態では、スリップ角θの目標値(0°〜90°)は、ブレーキペダル52の踏み込み量(0%〜100%)の比例値として決定される。
S3の処理では、各アクチュエータ装置4を駆動して、各車輪2を操舵駆動することで、それら各車輪2のスリップ角θが目標値に近づくように制御する(S3)。これにより、各車輪2のスリップ角θの絶対値が増加され、各車輪2の接地面に横力が発生する。その結果、かかる横力が車輪2(車両1)の制動力として作用する。
S3の処理により各車輪2にスリップ角θを付与した後は、車両速度センサ装置32による車両1の対地速度Vcの検出と(S4)、車輪回転速度センサ装置33による各車輪2の回転速度(即ち、実際の周速度Vr)の検出と(S5)、舵角センサ装置31による各車輪2のスリップ角θの検出と(S6)、接地荷重センサ装置34による路面摩擦係数μの検出と(S7)、をそれぞれ実行し、S8及びS9の処理へ移行する。
S8の処理では、S4からS6の処理により検出された対地速度Vc、回転速度(周速度Vr)及びスリップ角θに基づいて、各車輪2の接地面における現在の変形量Lcを算出する(S8)。
一方、S9の処理では、S7の処理において検出された路面の摩擦係数μに基づいて、各車輪2の接地面における変形限界値Llimを補正する(S9)。なお、車輪2の変形限界値Llimは、上述したように、ROM72内に最大値(即ち、路面の摩擦係数μが最大である場合の値)が記憶されており、この変形限界値Llimに摩擦係数μを乗じた値が補正値となる。
S8及びS9の処理により各車輪2の現在の変形量Lc及び変形限界値Llimの算出及び補正を行った後は、車輪駆動装置3を駆動することで、補正後の変形限界値Llimを越えない範囲内で、各車輪2の変形量Lcが最大となる、即ち、補正後の変形限界値Llimに近づくように、各車輪2の周速度Vr(回転速度)をそれぞれ制御して(S10)、この制動制御処理を終了する。
これにより、各車輪2の接地面における車両進行方向の変形量Lcをより大きくして、より大きな摩擦力を発生させることができるので、車両1の制動力を向上させ、制動距離の短縮を図ることができる。
また、車輪駆動装置3の駆動は、変形限界値Llimを超えない範囲内で、各車輪2の接地面における車両進行方向の変形量Lcがより大きくなるように、各車輪2の周速度Vrを変化させるものであるので、各車輪2の接地面に摩擦力を確実に発生させて、その制動力を高効率に増加させることができる。
更に、変形限界値Llimは、路面の摩擦係数μに応じて補正され、この補正後の変形限界値Llimを越えない範囲内で、各車輪2の接地面における車両進行方向の変形量Lcがより大きくなるように、各車輪2の周速度Vrが制御されるので、信頼性の高い制御を行うことができる。
なお、図5に示すフローチャート(制動制御処理)において、請求項1記載のアクチュエータ作動手段としてはS3の処理が、車輪駆動装置作動手段としてはS10の処理が、請求項2記載の対地速度検出手段としてはS4の処理が、回転速度検出手段としてはS5の処理が、スリップ角検出手段としてはS6の処理が、変形量算出手段としてはS8の処理が、請求項3記載の摩擦係数検出手段としてはS7の処理が、補正手段としてはS9の処理が、それぞれ該当する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
また、上記実施の形態では、運転者によるブレーキペダル52の操作量(踏み込み量)に比例して各車輪2のスリップ角θが決定される場合を説明したが(図5のS2及びS3参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、他の状態量に基づいて各車輪2のスリップ角θを決定することは当然可能である。
ここで、他の状態量としては、例えば、ブレーキペダル52の操作速度、車両1の減速度、或いは、路面の摩擦係数μなどが例示される。例えば、ブレーキペダル52の踏み込み量が同一であっても、その操作速度が速い(遅い)場合には、スリップ角θをより大きく(小さく)するように制御しても良い。
また、例えば、ブレーキペダル52の踏み込み量や操作速度が同一であっても、車両1の減速度が小さい(大きい)場合には、スリップ角θをより大きく(小さく)するように制御しても良い。更に、例えば、ブレーキペダル52の操作量等が同一であっても、路面の摩擦係数μが小さい(大きい)場合には、スリップ角θをより大きく(小さく)するように制御しても良い。
なお、これらの各状態量は、スリップ角θを決定するための基準値として、単独で用いても良く、又は、組み合わせて用いても良い。これにより、運転者の操作状態が制動力制御に的確に反映され、操作感の向上を図ることができると共に、車両1の制動力が向上され、制動距離の更なる短縮を図ることができる。
また、上記実施の形態では、各車輪2の接地面における変形量Lcを変形限界値Llimに近づける制御手段として、各車輪2の周速度Vr(回転速度)を変化させる制御手段を説明したが、この制御手段に代えて、又は、この制御手段と共に、各車輪2のスリップ角θを変化させて、変形量Lcを変形限界値Llimに近づける制御手段を採用しても良い。
また、上記実施の形態では、アクチュエータ装置4を電動モータで、伝達機構部23をねじ機構で、それぞれ構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、アクチュエータ装置4を油圧・空圧シリンダーで構成しても良い。これにより、伝達機構部23を省略することができるので、構造を簡素化して、軽量化と部品コストの削減とを図ることができる。
また、上記実施の形態では説明を省略したが、各車輪2にスリップ角θを付与する場合には、各車輪2の一部のみ(例えば、前輪2FL,2FRのみ、又は、後輪2RL,2RRのみ)に付与しても良く、或いは、全ての車輪2に付与しても良い。即ち、各車輪2のスリップ角θがそれぞれ同一である必要はない。
この場合、例えば、ハンドル51の操作角を検出し、所定の操作角以上であれば、旋回方向外方又は内方の車輪2のみにスリップ角θを付与するように制御しても良い。或いは、ハンドル51の操作角が所定の操作角以下の場合のみ、車輪2の一部又は全部にスリップ角θを付与するように構成しても良い。また、スリップ角θの付与は、トーイン又はトーアウトとなるように付与しても良く、或いは、左右の車輪2の舵角が同方向となるように付与しても良い。
なお、この場合には、スリップ角θを全ての車輪2に付与すること、及び、左右の車輪2がトーインとなるようにスリップ角θを付与することが好ましい。最も好ましくは、前輪2FL,2FR及び後輪2RL,2RRが共にトーインとなるように、全車輪2にスリップ角θを付与することである。これにより、全体としての制動力を増加させ、制動距離の短縮を図ることができると共に、減速時の操縦安定性を確保することができるからである。
また、上記実施の形態では、ブレーキ装置(例えば、摩擦力を利用したドラムブレーキやディスクブレーキ)が車両1に設けられていない場合を説明したが、かかるブレーキ装置を車両1に更に設けることは当然可能である。
100 制御装置
1 車両
2 車輪
2FL 前輪(車輪、左車輪)
2FR 前輪(車輪、右車輪)
2RL 後輪(車輪、左車輪)
2RR 後輪(車輪、右車輪)
3 車輪駆動装置
3FL〜3RR FL〜RRモータ(車輪駆動装置)
4 アクチュエータ装置
4FL〜4RR FL〜RRアクチュエータ(アクチュエータ装置)
31 舵角センサ装置(スリップ角検出手段の一部)
31FL〜31RR FL〜RR舵角センサ(スリップ角検出手段の一部)
32 車両速度センサ装置(対地速度検出手段、スリップ角検出手段の一部)
32a 前後方向加速度センサ(対地速度検出手段の一部、スリップ角検出手段の一部)
32b 左右方向加速度センサ(対地速度検出手段の一部、スリップ角検出手段の一部)
33 車輪回転速度センサ装置(回転速度検出手段)
33FL〜33RR FL〜RR回転速度センサ(回転速度検出手段)
34 接地荷重センサ装置(摩擦係数検出手段)
34FL〜34RR FL〜RR荷重センサ(摩擦係数検出手段)
72 ROM(記憶手段)
θ スリップ角
Vr 車輪の実際の周速度(回転速度)
Lc 車輪の接地面における車両進行方向の変形量
Vc 車両の対地速度
Llim 車輪の接地面における車両進行方向の変形限界値
1 車両
2 車輪
2FL 前輪(車輪、左車輪)
2FR 前輪(車輪、右車輪)
2RL 後輪(車輪、左車輪)
2RR 後輪(車輪、右車輪)
3 車輪駆動装置
3FL〜3RR FL〜RRモータ(車輪駆動装置)
4 アクチュエータ装置
4FL〜4RR FL〜RRアクチュエータ(アクチュエータ装置)
31 舵角センサ装置(スリップ角検出手段の一部)
31FL〜31RR FL〜RR舵角センサ(スリップ角検出手段の一部)
32 車両速度センサ装置(対地速度検出手段、スリップ角検出手段の一部)
32a 前後方向加速度センサ(対地速度検出手段の一部、スリップ角検出手段の一部)
32b 左右方向加速度センサ(対地速度検出手段の一部、スリップ角検出手段の一部)
33 車輪回転速度センサ装置(回転速度検出手段)
33FL〜33RR FL〜RR回転速度センサ(回転速度検出手段)
34 接地荷重センサ装置(摩擦係数検出手段)
34FL〜34RR FL〜RR荷重センサ(摩擦係数検出手段)
72 ROM(記憶手段)
θ スリップ角
Vr 車輪の実際の周速度(回転速度)
Lc 車輪の接地面における車両進行方向の変形量
Vc 車両の対地速度
Llim 車輪の接地面における車両進行方向の変形限界値
Claims (5)
- 転舵可能に構成される車輪と、その車輪を操舵駆動するアクチュエータ装置と、前記車輪を回転駆動する車輪駆動装置とを有する車両に対し、前記アクチュエータ装置と車輪駆動装置とを作動させ、前記車輪のスリップ角と回転速度とを制御する制御装置であって、
前記車輪の制動力を増加させるために、前記車輪のスリップ角の絶対値を増加させ、前記車輪の接地面に横力が発生するように、前記アクチュエータ装置を作動させるアクチュエータ作動手段と、
そのアクチュエータ作動手段により前記スリップ角の絶対値が増加された前記車輪の回転速度を変化させ、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪駆動装置を作動させる車輪駆動装置作動手段とを備えていることを特徴とする制御装置。 - 前記車両の対地速度を検出する対地速度検出手段と、
前記車輪の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記車輪のスリップ角を検出するスリップ角検出手段と、
それら対地速度検出手段、回転速度検出手段およびスリップ角検出手段により検出された前記対地速度、回転速度およびスリップ角に基づいて、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量を算出する変形量算出手段と、
前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形限界値を記憶する記憶手段とを備え、
前記車輪駆動装置作動手段による前記車輪駆動装置の作動は、前記記憶手段に記憶された変形限界値を超えない範囲内で、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪の回転速度を変化させるものであることを特徴とする請求項1記載の制御装置。 - 前記車輪が走行する路面のうち、その車輪の接地面に対応する部分の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段と、
その摩擦係数検出手段により検出された前記摩擦係数に基づいて、前記記憶手段に記憶される前記変形限界値を補正する補正手段とを備え、
前記車輪駆動装置作動手段による前記車輪駆動装置の作動は、前記補正手段により補正された後の変形限界値を超えない範囲内で、前記車輪の接地面における前記車両進行方向の変形量がより大きくなるように、前記車輪の回転速度を変化させるものであることを特徴とする請求項2記載の制御装置。 - 前記車輪は、前記車両の左右に配設される左車輪と右車輪とを備え、
前記アクチュエータ作動手段は、前記左車輪と右車輪との少なくとも一方の制動力を増加させるために、前記左車輪と右車輪との少なくとも一方のスリップ角の絶対値を増加させる場合、前記左車輪と右車輪との関係がトーインとなるように、前記アクチュエータ装置を作動させるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御装置。 - 前記アクチュエータ作動手段は、前記左車輪のスリップ角の絶対値と前記右車輪のスリップ角の絶対値とが同量となるように、前記アクチュエータ装置を作動させるものであることを特徴とする請求項4記載の制御装置。
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US11/663,511 US7991532B2 (en) | 2004-12-27 | 2005-12-27 | Wheel control device and control device |
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JP2008260390A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Honda Motor Co Ltd | 衝突回避支援装置 |
-
2005
- 2005-03-30 JP JP2005099498A patent/JP2006273273A/ja active Pending
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JP2008260390A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Honda Motor Co Ltd | 衝突回避支援装置 |
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