JP2006269232A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発光効率及び発光輝度に優れた有機電界発光素子、特に、発光効率及び発光輝度に優れ、色度が良好で、且つ駆動耐久性に優れた白色発光素子に好適な有機電界発光素子を提供すること。
【解決手段】 一対の電極間に複数の発光層を含む有機化合物層を有する有機電界発光素子にであって、該複数の発光層の各々が相異なる構造を有する発光材料を含み、該発光材料のうち少なくとも1種が燐光発光材料であり、該複数の発光層のうち少なくとも2層が、各々、相異なるホスト材料を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気エネルギーを光に変換して発光できる有機電界発光素子に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発であり、中でも有機電界発光素子(以下、適宜、「有機EL素子」又は「発光素子」とも称する。)は、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子として注目されている。
一般に有機EL素子は、発光層もしくは発光層を含む複数の有機層を挟んだ対向電極から構成されており、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が発光層において再結合し、生成した励起子からの発光を利用するもの、又は前記励起子からエネルギー移動によって生成する他の分子の励起子からの発光を利用するものである。
有機EL素子は、自発光の面光源であることから、白色光源としての利用が考えられる。Commission Internationale d'Eclairage (CIE) により定義されているように、理想的な白色光源は(0.33、0.33)の座標を有する。白色発光は、青色、緑色、及び赤色の3色の発光材料、あるいは補色関係にある2色の発光材料の発光により得ることができる。白色発光素子としては、低電圧、高輝度、かつ色度の高い白色発光が望まれている。
また、低電圧化、高輝度化のため、蛍光発光材料より発光効率の高い燐光発光材料の使用が望まれている(特許文献1、2、3参照)。特に、発光素子としての発光効率向上のために、青色発光の燐光材料の開発及び青色燐光材料を有効に発光させる素子の開発が望まれている。それは、青色の発光強度が低い場合、所望の色度を得るために、高効率発光することが知られている緑色や,赤色の燐光発光強度を下げて調整する必要が生じ、結果的に発光素子としての発光効率が低下してしまうためである。また、白色発光素子においては、発光材料間のエネルギー移動(青色→緑色→赤色)が生じると、色度が悪化してしまうという問題もあり、改良が望まれていた。
特許文献3には、青色、緑色、赤色の発光層に、それぞれ燐光発光材料を使用して、発光層を励起子阻止層で隔てることにより、励起子を発光層内に閉じ込め、発光効率を向上することが開示されている。しかしながら、このような素子においても、発光効率や色度の点では未だ不充分であり、更なる改良が望まれていた。
特開2001−319780号公報 特開2004−281087号公報 特開2004−522276号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、発光効率及び発光輝度に優れた有機電界発光素子提供することを目的とする。特に、本発明は、発光効率及び発光輝度に優れ、色度が良好で、且つ駆動耐久性に優れた白色発光素子に好適な有機電界発光素子を提供することを目的とする。
前記目的は、下記手段によって達成された。
<1> 一対の電極間に複数の発光層を含む有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、
該複数の発光層の各々が相異なる構造を有する発光材料を含み、該発光材料のうち少なくとも1種が燐光発光材料であり、
該複数の発光層のうち少なくとも2層が、各々、相異なるホスト材料を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記複数の発光層が互いに隣接していることを特徴とする<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記複数の発光層のうち、最も陰極側に位置する発光層に含まれるホスト材料が、電子輸送性ホスト材料であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記複数の発光層のうち、最も陽極側に位置する発光層に含まれるホスト材料が、正孔輸送性ホスト材料であることを特徴とする<1>から<3>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<5> 前記複数の発光層において、発光波長が短い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位が、発光波長が長い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高いことを特徴とする<1>から<4>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<6> 白色発光であることを特徴とする<1>から<5>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
本発明によれば、発光効率及び発光輝度に優れた有機電界発光素子提供することができる。特に、本発明によれば、発光効率及び発光輝度に優れ、色度が良好で、且つ駆動耐久性に優れた白色発光素子に好適な有機電界発光素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に複数の発光層を含む有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、該複数の発光層の各々に相異なる構造を有する発光材料を含み、該発光材料のうち少なくとも1種が燐光発光材料であり、該複数の発光層のうち少なくとも2層は相異なるホスト材料を含むことを特徴とする。
前記複数の発光層は、互いに隣接していることが好ましい。発光層の数は、特に限定されないが、2層〜6層程度であり、2層〜4層であることが好ましい。
また、発光素子の駆動電圧を下げる観点からは、前記複数の発光層のうち、最も陰極側に位置する発光層のホスト材料が、電子輸送性ホスト材料であることが好ましい。
さらに、該前記複数の発光層のうち、最も陽極側に位置する発光層に含まれるホスト材料が、正孔輸送性ホスト材料であることが好ましい。
また、発光素子の発光効率を上げる観点から、特に、本発明の発光素子を白色発光素子に適用した場合において、短波発光の発光材料の色純度を上げて白色発光の色度を向上させる観点からは、前記複数の発光層において、発光波長が短い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位(T1エネルギー)が、発光波長が長い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位(T1エネルギー)よりも高いことが好ましい。
本発明の発光素子は、上記の構成としたことにより、発光効率及び発光輝度に優れ、色度が良好で、且つ駆動耐久性に優れた、白色発光素子として好適な発光素子を得ることができる。
以下、本発明の発光素子における各構成要素について、より詳細に説明する。
先ず、本発明における発光層に含まれるホスト材料について説明する。
ホスト材料は、電圧印加時に、正孔輸送層又は正孔注入層から正孔を受け取ると共に、電子注入層又は電子輸送層から電子を受け取る機能、注入された電荷を移動させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して励起子を生成させる機能、励起エネルギーを移動させる機能を有する材料である。
本発明の発光素子は、複数の発光層のうち少なくとも2層が、各々、相異なるホスト材料を含む。本発明においては、発光輝度及び発光効率の観点から、複数の発光層の各々に含まれるホスト材料が、総て相異なるホスト材料であることが好ましい。
既述のごとく、発光素子の駆動電圧を下げる観点からは、本発明の発光素子が有する複数の発光層のうち、最も陰極側に位置する発光層のホスト材料が電子輸送性ホスト材料であることが好ましい。
電子輸送性ホスト材料としては、電子を輸送する機能を有していれば特に制限はなく、公知の物を適宜選択して用いることができる。
具体的には、例えば、トリアゾール、トリアジン、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、シロール、ナフタレンペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
また、本発明の発光素子が有する複数の発光層のうち、最も陽極側に位置する発光層のホスト材料が、正孔輸送性ホスト材料であることが好ましい。
正孔輸送性ホスト材料としては、正孔を輸送する機能を有していれば特に制限はなく、公知の物を適宜選択して用いることができる。
具体的には、カルバゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機金属錯体、遷移金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
さらに、前記複数の発光層のうち、複数の発光層において、発光波長が短い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位(T1エネルギー)が、発光波長が長い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位(T1エネルギー)よりも高いことが好ましい。
このような構成にすると、短波発光の燐光発光材からホスト化合物への励起子拡散が抑制され、発光効率を一層向上させることができる点で好ましい。特に、青色発光の効率が向上させることができると、本発明の発光素子を白色発光素子に適用した場合において、色度を向上させることが可能となる。
ホスト材料は、発光層1層当たり、発光層中に、1層当たり、60〜99.9質量%含有されることが好ましく、80〜99.5質量%含有されることがより好ましい。
また、発光層中におけるホスト材料と、後述する発光材料との含有比率としては、質量比で、(発光材料)/(発光材料+ホスト材料)として、0.001〜0.04であることが好ましく、0.005〜0.2であることがより好ましい。
本発明における発光層に含まれる発光材料について説明する。
本発明における複数の発光層は、その各々が、相異なる構造を有する発光材料を含み、該発光材料のうち少なくとも1種が燐光発光材料である。
本発明においては、燐光発光材料を少なくとも1種含む、相異なる構造を有する相異なる2種以上の発光材料を用いることにより、任意の色に発光する発光素子を得ることができる。
本発明においては、総ての発光層に、燐光発光材料を含む態様がより好ましい。
また、本発明の発光素子は、発光材料を適切に選ぶことにより、高発光効率及び高発光輝度で、且つ色度に優れた白色発光素子とすることができる。例えば、青色発光材料と橙色発光材料の組み合わせにより、白色発光素子を得ることができる。
高発光効率及び高発光輝度であり、且つ、色度に優れた白色発光素子とするためには、構造の相異なる3種以上の発光材料を適切に選ぶことが好ましい。このような発光材料としては、発光波長400〜500nmの青色発光材料、500〜570nmの緑色発光材料、580〜670nmの赤色発光材料から、それぞれ選ぶことが好ましい。これらの発光材料を、それぞれ別個の発光層に含ませることにより白色発光素子を得ることができる。これらの発光材料は後述する例より適切に選ぶことができる。
燐光発光材料としては、特に限定されることはなく、公知の材料から適宜選択して使用することができる。例えば、特開2004−221068号公報の[0051]から[0057]等に記載のものを挙げることができるが、中でも、オルトメタル化金属錯体、又はポルフィリン金属錯体が好ましい。
上記オルトメタル化金属錯体とは、例えば、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁、232頁、裳華房社(1982年発行)やH.Yersin著「Photochemistry and Photophisics of Coodination Compounds」71〜77頁、135〜146頁、Springer-Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。該オルトメタル化金属錯体を発光材料として発光層に用いることは、高輝度で発光効率に優れる点で有利である。
上記オルトメタル化金属錯体を形成する配位子としては、種々のものがあり、上記文献にも記載されているが、その中でも好ましい配位子としては、2−フェニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は必要に応じて置換基を有してもよい。また、上記オルトメタル化金属錯体は、上記配位子のほかに、他の配位子を有していてもよい。
本発明で用いるオルトメタル化金属錯体は、Inorg Chem., 1991年, 30号, 1685頁、同 1988年, 27号, 3464頁.、同 1994年, 33号, 545頁、Inorg.Chim.Acta, 1991年, 181号, 245頁、J.Organomet.Chem., 1987年, 335号, 293頁、J.Am.Chem.Soc. 1985年, 107号, 1431頁 等、種々の公知の手法で合成することができる。
上記オルトメタル化錯体の中でも、三重項励起子から発光する化合物が本発明においては発光効率向上の観点から好適に使用することができる。また、ポルフィリン金属錯体の中ではポルフィリン白金錯体が好ましい。
燐光発光材料は、発光層中に、1層当たり、0.1〜20質量%含有されることが好ましく、0.5〜10質量%含有されることがより好ましい。
また、本発明においては、上記燐光光材料に加え、蛍光発光材料を併用して使用することもできる。本発明で使用できる蛍光発光材料の例としては、特に制限はなく、公知のものから適宜選択することができる。例えば、特開2004−146067号公報の[0027]、特開2004−103577号公報の[0057]等に記載のものを挙げることができるが、本発明はこれに限定されない。
発光層中に、発光材料として、蛍光発光材料を含む場合は、蛍光発光材料のみで発光層を形成する態様も好適であるし、また、ホスト材料中に蛍光発光材料を混合して発光層を形成する態様も好適である。ホスト材料と蛍光発光材料との混合層である場合の蛍光発光性化合物の濃度は、発光層1層当たり、0.1〜99.9質量%含有されることが好ましく、1〜99質量%含有されることがより好ましく、10〜90質量%含有されることが更に好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1層当たり、1nm〜500nmであることが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
本発明の有機電界発光素子における、基板、電極、各有機層、その他の層、等の構成要素については、例えば、特開2004−221068号公報の[0013]から[0082]、特開2004−214178号公報の[0017]から[0091]、特開2004−146067号公報の[0024]から[0035]、特開2004−103577号公報の[0017]から[0068]、特開2003−323987号公報の[0014]から[0062]、特開2002−305083号公報の[0015]から[0077]、特開2001−172284号公報の[0008]から[0028]、特開2000−186094号の[0013]から[0075]、特表2003−515897号公報の[0016]から[0118]等に記載のものが本発明においても同様に適用することができる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
以下に、本発明の有機電界発光素子について、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[比較例1]
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。Baytron P(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をUV−オゾン処理したITO基板上にスピンコートし(4000rpm、40sec)、120℃にて10分、真空乾燥した。PEDOT−PSS層の膜厚は40nmであった。
このPEDOT−PSS層上に、真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
本発明の実施例における蒸着速度は特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。以下に記載の膜厚も水晶振動子を用いて測定したものである。
(正孔輸送層)
NPD:膜厚40nm
(発光層)
(第1発光層)
CBP=92質量%、Firpic=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第2発光層)
CBP=92質量%、Btp2Ir(acac)=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第3発光層)
CBP=92質量%、Ir(ppy)3=8質量%の混合層:膜厚10nm
(電子輸送層)
BCP:膜厚10m
以下に、上記で用いた、PEDOT−PSS、NPD、CBP、Firpic、Ir(ppy)3、BCPの構造を示す。
Figure 2006269232
Figure 2006269232
続いて、電子輸送層上にパターニングしたマスク(発光領域が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、フッ化リチウムを0.1nm/秒の蒸着速度にて0.5nm蒸着し電子注入層とした。最後に金属アルミニウムを100nm蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせる事無くアルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止した。
以上のようにして、比較例1の発光素子を得た。
[実施例1]
発光層の層構成を下記のように変更した以外は、比較例1と同様の方法で、実施例1の発光素子を作製した。即ち、比較例1に対して、陽極側発光層(第1発光層)のホスト材料を正孔輸送性材料であるmCPに変更し、陰極側発光層(第3発光層)のホスト材料を電子輸送性材料であるBAlqに変更した。
(発光層)
(第1発光層)
mCP=92質量%、Firpic=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第2発光層)
CBP=92質量%、Ir(ppy)3=8質量%の混合層:
膜厚10nm
(第3発光層)
BAlq=92質量%、Btp2Ir(acac)=8質量%の混合層:膜厚10nm
[実施例2]
発光層の層構成を下記のように変更した以外は、比較例1と同様の方法で、実施例2の発光素子を作製した。
(発光層)
(第1発光層)
mCP=92質量%、Firpic=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第2発光層)
mCP=92質量%、Ir(ppy)3=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第3発光層)
BAlq=92質量%、=Btp2Ir(acac)8質量%の混合層:膜厚10nm
[比較例2]
発光層の層構成を下記のように変更した以外は、比較例1と同様の方法で、比較例2の発光素子を作製した。
(発光層)
(第1発光層)
BAlq=92質量%、Firpic=8質量%の混合層:膜厚10nm
(第2発光層)
BAlq=92質量%、Ir(ppy)3=8質量%の混合層:
膜厚10nm
(第3発光層)
BAlq=92質量%、Btp2Ir(acac)=8質量%の混合層:膜厚10nm
以下に、mCP及びBAlqの構造を示す。
Figure 2006269232
<評価>
(発光効率、発光輝度、色度、駆動耐久性の評価)
実施例1、2、比較例1、2で得られた発光素子を用いて、以下の方法により、発光効率、発光輝度、色度、駆動耐久性について評価した。
東洋テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を発光素子に印加し発光させて、発光性能を測定した。その時の最高輝度をLmaxとし、最高輝度時の駆動電圧をVmaxとし、さらに1000Cd/m2時の発光効率を外部量子効率(η1000)とした。また、その時の発光スペクトルより、CIE色度座標を求めた。
続いて、これら発光素子について、初期輝度2000cd/m2の条件で連続駆動試験を行い、輝度が1000cd/m2になった時間を輝度半減時間T(1/2)とした。輝度半減時間は、下記の評価基準に従い評価した。結果を表1に示す。
−輝度半減時間の評価基準−
○:250hr以上
△:100hr以上250未満
×:100hr未満
Figure 2006269232
(ホスト素材のT1エネルギーの評価)
ガラス基板上に検体化合物を50nmの厚みになるように蒸着した。この膜のリン光スペクトルを、日立製作所製F4500型分光器を用いて温度条件77Kにて測定し、リン光スペクトルの短波長端のエネルギーからT1エネルギーを求めた。本実施例及び比較例の発光層に用いた各化合物のT1エネルギーを表2に示した。
Figure 2006269232
以上の結果より、第1発光層から第3発光層の各々が、相異なる発光色を有する発光材料を含み、且つ相異なるホスト材料を含む実施例1及び2の発光素子は、相異なる発光色を有する発光材料を含むが、ホスト材料が単一である比較例1及び2の発光素子に比べ、発光輝度、発光効率、駆動電圧、色度、及び駆動耐久性の何れにおいても著しく優れていることが判る。
さらに、第1発光層から第3発光層に含まれるホスト材料が、総て相異なっている実施例1の発光素子と、第1発光層と第2発光層に含まれるホスト材料が同一で、第3発光層に含まれるホスト材料が異なる実施例2の発光素子との比較では、実施例1の発光素子の発光素子の方が、より発光輝度及び発光効率に優れていることが確認された。
本発明の発光素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等の分野に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 一対の電極間に複数の発光層を含む有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、
    該複数の発光層の各々が相異なる構造を有する発光材料を含み、該発光材料のうち少なくとも1種が燐光発光材料であり、
    該複数の発光層のうち少なくとも2層が、各々、相異なるホスト材料を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記複数の発光層が互いに隣接していることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記複数の発光層のうち、最も陰極側に位置する発光層に含まれるホスト材料が、電子輸送性ホスト材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記複数の発光層のうち、最も陽極側に位置する発光層に含まれるホスト材料が、正孔輸送性ホスト材料であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記複数の発光層において、発光波長が短い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位が、発光波長が長い方の層に含まれるホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高いことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 白色発光であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
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