JP2006266438A - 流体封入式筒形防振装置 - Google Patents

流体封入式筒形防振装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本体ゴム弾性体の耐久性を有利に確保すると共に該本体ゴム弾性体の低動ばね化を図ることにより、防振性能の向上を高い耐久性を維持しつつ実現すること。
【解決手段】 ポケット部42の軸方向両側壁部の各外面において、軸部材12側から中間スリーブ26側に行くに従って、次第に軸方向内方に向かって傾斜する内向傾斜面56を形成すると共に、内向傾斜面56の径方向外方側に最深部64を形成する一方、ポケット部42の軸方向両側壁部の外周縁部に外周端面を形成して、かかる外周端面80に外周側湾曲面76を接続した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車におけるサスペンションブッシュやデフマウント、ボデーマウント、エンジンマウント等に適用される筒型防振装置に係り、特に、内部に封入された流体の流動作用に基づいて発揮される防振特性を利用して防振効果を得るようにした流体封入式筒形防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、軸金具と該軸金具の外周側に所定距離を隔てて配された中間スリーブを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該中間スリーブに設けた窓部を通じて外周面に開口するように形成された複数のポケット部を流体密に覆蓋することにより、それぞれ非圧縮性流体が封入されて振動入力時に相対的な圧力変動が生ぜしめられる複数の流体室を形成する一方、それら複数の流体室を接続するオリフィス通路を形成した流体封入式筒形防振装置が知られている。このような流体封入式筒形防振装置においては、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づいて防振効果を得ることが出来る。
このような流体封入式筒形防振装置では、振動の入力時に軸金具と中間スリーブが相対的に接近/離隔せしめられて、それに伴い本体ゴム弾性体が圧縮/引張変形せしめられる。そして、かかる本体ゴム弾性体の弾性変形により内部応力が発生するが、この内部応力は本体ゴム弾性体と中間スリーブとの接合部分付近に集中的に作用せしめられるため、当該箇所において本体ゴム弾性体での亀裂の発生等が問題となるおそれがあった。
そこで、本出願人は、このような問題を解決するべく、本体ゴム弾性体のマウント軸方向両端面に凹部を設けて、かかる凹部における本体ゴム弾性体の弾性変形が容易に許容されることによって、接合部への応力集中が緩和される構造を特許文献1(特許第2651973号)において提案している。
ところが、要求特性等によっては、このような特許文献1に記載の流体封入式筒型マウントを採用しても、未だ十分な耐久性を実現できない場合があった。例えば、要求特性に応じた本体ゴム弾性体のゴムボリュームの増加を図る場合が一例としてあげられる。
より詳細には、上述の如き流体封入式筒型マウントでは、オリフィス通路を通じての流体流動による防振効果がその通路長と断面積の設定によってチューニングされた周波数域の振動に対して発揮されるが、チューニング周波数よりも高い周波数域の振動に対してはオリフィス通路が実質的に閉塞せしめられて流体流動による防振効果を得ることが難しい。
しかしながら、昨今では、高度な防振性能に対する要求から、比較的狭い周波数域に限定されるオリフィス通路による防振効果だけでなく、広い周波数域での防振性能の向上が求められている。なお、このような防振性能の向上を実現するために、それぞれ異なる周波数域にチューニングされた複数のオリフィス通路を形成した流体封入式防振装置も種々提案されているが、そのような防振装置では、構造が複雑となり易く、部品点数も多くなりがちであるため、場合によっては、作業性や生産性,コストなどの面での要求を満たすことが困難となるおそれがある。
そこで、近年では、このような高度な防振性能を容易且つ安価に実現するために、本体ゴム弾性体の低動ばね化を図ることによってオリフィス通路のチューニング周波数よりも高い周波数域での防振性能の向上を実現する試みがなされている。そして、このような本体ゴム弾性体の低動ばね化を実現するためには、本体ゴム弾性体の硬度を下げると共に本体ゴム弾性体の一部である弾性側壁部の軸方向での厚肉化を図ることが有効である。
ところが、弾性側壁部の軸方向での厚肉化を図る場合に、流体室側に弾性側壁部のゴムボリュームを増すと、流体室の容積が減ることになってピストン排出効率が低下し、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動量が減少するため、オリフィス通路のチューニング周波数域における防振性能が低下してしまうおそれがある。
そこで、軸方向外方側への厚肉化が試みられているが、特許文献1に係る流体封入式筒型マウントにおいて弾性側壁部の軸方向両側で十分な厚肉化を図ると、本体ゴム弾性体の軸方向両端面に形成された凹部の深さを十分に確保することが難しくなる場合がある。このような場合には、振動入力時に凹部によって軸方向中央側に折れ曲がり状に弾性変形せしめられるように誘導されていた弾性側壁部が、中間スリーブとの接合部分において軸方向両側に向かってそれぞれ膨出変形せしめられるおそれがあって中間スリーブと本体ゴム弾性体との接合部における剥離等が生じ得ると共に、かかる凹部の形成によって緩和されていた本体ゴム弾性体の外周部分における内部応力の集中が再び発生して、本体ゴム弾性体に亀裂や破断等が生じるおそれもあったのである。
特許第2651973号
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、本体ゴム弾性体の耐久性を確保しつつ該本体ゴム弾性体の低動ばね化を図ることにより、防振性能の向上を高い信頼性をもって実現することを、目的とする。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明の第一の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、軸部材と該軸部材の外周側に所定距離を隔てて配された中間スリーブを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該中間スリーブに外筒部材を外嵌固定して該中間スリーブに設けた窓部を通じて外周面に開口するように形成された複数のポケット部を流体密に覆蓋することにより、それぞれ非圧縮性流体が封入されて振動入力時に相対的な圧力変動が生ぜしめられる複数の流体室を形成する一方、それら複数の流体室を相互に連通するオリフィス通路を形成して、振動入力時に該オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づいて防振効果が得られるようにされた流体封入式筒型防振装置において、前記中間スリーブの軸方向長さを前記軸部材の軸方向長さよりも短くして、該中間スリーブの内周面に加硫接着された前記本体ゴム弾性体の外周縁部の軸方向長さを該軸部材の外周面に加硫接着された該本体ゴム弾性板の内周縁部の軸方向長さよりも短くすると共に、前記ポケット部の軸方向両側壁部の各内面を軸直角方向に広がる垂直面とする一方、該ポケット部の軸方向両側壁部の各外面において、前記軸部材側の基端部から外周側に行くに従って次第に軸方向内方に向かって傾斜する内向傾斜面を形成して軸直角方向で前記軸部材よりも前記中間スリーブに近い位置を該中間スリーブの軸方向端面よりも軸方向内方に入り込んだ最深部とすると共に、該本体ゴム弾性体の外周縁部において該中間スリーブの軸方向端面と同一面で軸直角方向内方に延びる外周端面を形成し、更にこれら内向傾斜面の最深部と外周端面の内周縁部の軸方向中間部分で且つ径方向中間部分に位置して突状屈曲面を形成し、該突状屈曲面の頂部より軸方向内方から次第に径方向内方に向かって延びる内周側湾曲面によって該突状屈曲面の頂部に対して該軸方向端面の最深部を滑らかに接続すると共に、該突状屈曲面の頂部より径方向外方から次第に軸方向外方に向かって延びる外周側湾曲面によって該突状屈曲面の頂部に対して該外周端面の内周縁部を滑らかに接続したことを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、軸部材と中間スリーブの間への振動入力時において、ポケット部の形成されている径方向で軸部材と中間スリーブが相対的に接近変位せしめられる場合には、本体ゴム弾性体におけるポケット部の軸方向両側壁部が弾性変形せしめられて、かかる弾性変形によって生じる応力がポケット部の軸方向両側壁部の外周部分において集中的に作用せしめられるが、本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、ポケット部の軸方向両側壁部の各外面において、その外周部分に中間スリーブの軸方向端面と同一面上に形成された外周端面を設けて、かかる外周端面の径方向内周縁部に外周側湾曲面を接続しているため、外周端面を形成せずに中間スリーブに対して直接的に外周側湾曲面を接合せしめる場合に比して外周側湾曲面を比較的大きな曲率半径をもって構成することが出来て、応力が集中し易いポケット部の軸方向両側壁部の外周部分における耐久性の向上を図ることが出来る。
しかも、ポケット部の軸方向両側壁部の基端部から最深部にかけて形成された内向傾斜面が、外周側に行くに従って次第に軸方向内方に向かって傾斜する傾斜面とされていると共に、最深部が中間スリーブの軸方向外方端面よりも内方に位置せしめられているため、ポケット部の形成されている径方向で軸部材と中間スリーブが相対的に接近変位せしめられる場合には、ポケット部の軸方向両側壁部が最深部で湾曲乃至は屈曲せしめられることにより、ポケット部の軸方向両側壁部の外周部分における応力の集中を防ぐことが出来る一方、かかる湾曲乃至は屈曲を最深部において軸方向内方に向かって倒れ込むように生ぜしめることが出来て、振動入力時に流体室内に生じる圧力変動がポケット部の軸方向両側壁部の弾性変形によって吸収されることを防ぎ、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動量を有利に確保して、かかる流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得ることができ得る。
また、ポケット部の軸方向両側壁部の外周部分において十分な耐久性を確保することが可能となる本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、より高度な防振性能を実現するための一手段である本体ゴム弾性体の軟質化とそれに伴うゴムボリュームの軸方向外方への増大を耐久を確保しつつ有利に実現でき得る。
なお、本態様において中間とは、複数の部位間若しくは部材間における任意の位置をいうものとする。更に、滑らかに接続するとは、接続部において折れ点が形成されることなく、共通接線を有するように繋ぐことをいうものとする。
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る流体封入式防振装置において、軸直角方向一方向において、前記軸部材を挟んだ一方の側に壁部の一部が前記本体ゴム弾性体によって構成されると共に非圧縮性流体が封入されて、振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室を形成する一方、該軸部材を挟んだ他方の側に該本体ゴム弾性体を軸方向に貫通するスリットが形成されることにより薄肉とされた可撓性膜を形成し、該可撓性膜で壁部の一部が構成されると共に非圧縮性流体が封入されて、容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を含んで複数の前記流体室を構成すると共に、該受圧室と該平衡室を前記オリフィス通路によって相互に連通せしめたことを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、受圧室と平衡室を連通するオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用による防振効果を有利に得ることが出来る。
また、本発明の第三の態様は、前記第二の態様に係る流体封入式防振装置において、前記軸部材が前記中間スリーブに対して前記スリット側に径方向で相対的に偏倚して位置せしめられている一方、該軸部材に対して防振対象部材が取り付けられると共に該中間スリーブに対して外嵌固定される外筒部材が被防振部材に取り付けられて、該支持対象部材が該軸部材に対して及ぼす支持荷重によって該軸部材が該中間スリーブに対して相対的に変位せしめられて該軸部材が該中間スリーブの略中央に位置せしめられるようにされていることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体の耐久性が支持荷重の作用によって低下することを有効に防ぐことが出来る。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置にあっては、本体ゴム弾性体の耐久性を特にその外周部分において十分に確保しつつ、該本体ゴム弾性体の低動ばね化を図ることにより、防振性能の向上を信頼性を確保しながら実現することを目的とする。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、軸部材としての内筒金具12と外筒部材としての外筒金具14が、互いに径方向に所定距離を隔てて配置されていると共に、それらの間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結された構造とされている。そして、かかるエンジンマウント10は、内筒金具12と外筒金具14の各一方が図示しないパワーユニットと車両ボデーの各一方に取り付けられることにより、パワーユニットとボデーの間に介装されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、当該エンジンマウント10においては、内筒金具12と外筒金具14が、僅かに偏心配置されていると共に、装着状態下でパワーユニット荷重が入力されて本体ゴム弾性体16が弾性変形されることに伴い略同心軸上に位置せしめられている一方、防振すべき主たる振動が、内外筒金具12,14の略偏心方向(図1中、上下)に入力されるようになっている。また、以下の説明において、特に示さない限り、上下方向は、図1, 2,3中の上下方向をいう。
より詳細には、内筒金具12は、厚肉で小径の略円筒形状を有している。また、その外周面上に、繊維強化樹脂や金属等の硬質材料によって形成されたストッパ部材18が固着されている。このストッパ部材18は、略中央部分に貫設された取付孔20において内筒金具12に外挿状態で固着されており、内筒金具12の軸方向中央部分において、軸直角方向一方向で互いに反対に向かって突出するバウンドストッパ部22とリバウンドストッパ部24が一体形成されている。なお、バウンドストッパ部22は、リバウンドストッパ部24よりも軸方向長さが短くされて柱形状とされており、このようなストッパ部材18は、例えば、内筒金具12をセットした成形キャビティに合成樹脂材料を充填することによって、成形と同時に内筒金具12に組み付けられるようにして、有利に形成され得る。
また、内筒金具12の径方向外方には、中間スリーブとしての金属スリーブ26が、径方向に所定距離を隔てて且つ所定量だけ偏心して、内筒金具12の周りを取り巻くように配設されている。この金属スリーブ26は、全体として薄肉の大径円筒形状を有しており、軸方向中央部分には、周方向に半周以下の長さで広がる、それぞれ略矩形状の第一の窓部28と第二の窓部30が、径方向一方向で対向位置して形成されている。また、かかる金属スリーブ26において、第一の窓部28と第二の窓部30の周方向両端部間に位置する連結部32,32は、軸方向中央部分が径方向内方に僅かに凹陥されて小径化されており、それによって、第一の窓部28と第二の窓部30の周方向両端縁部間に跨がって周方向に延びる幅広の周溝34,34が形成されている。換言すれば、金属スリーブ26は、軸方向に所定距離を隔てて同一中心軸上に配設された一対のリング状部36,36が、一対の連結部32,32によって一体的に連結された構造とされているのである。なお、第一の窓部28と第二の窓部30によって本実施形態における窓部が構成されている。
さらに、内筒金具12と金属スリーブ26の間には、本体ゴム弾性体16が介装されている。本体ゴム弾性体16は、厚肉の略円筒形状を有しており、その内周部に形成された固着部37の内周面が内筒金具12の外周面に加硫接着されていると共に、その外周面が金属スリーブ26の内周面に加硫接着されている。即ち、本体ゴム弾性体16は、内筒金具12と金属スリーブ26を備えた一体加硫成形品38として形成されている。また、金属スリーブ26の外周面には、本体ゴム弾性体16と一体形成された薄肉のシールゴム層40が略全体に亘って加硫接着されており、各連結部32の周溝34にもシールゴム層40が厚肉とされて充填されている。
また、本体ゴム弾性体16には、内筒金具12と金属スリーブ26の偏心方向一方の側(偏心方向における離隔距離の大なる側である、図1中、上側)に第一のポケット部42が設けられており、金属スリーブ26の第一の窓部28を通じて外周面に開口せしめられていると共に、内筒金具12と金属スリーブ26の偏心方向他方の側(偏心方向における離隔距離の小なる側である、図1中、下側)に第二のポケット部44が設けられており、金属スリーブ26の第二の窓部30を通じて外周面に開口せしめられている。なお、第一のポケット部42と第二のポケット部44によって本実施形態における窓部が構成されている。
ここにおいて、本体ゴム弾性体16の一部であって、第一のポケット部42の軸方向両側の壁面を構成する部分がそれぞれ竪壁部46とされている。かかる竪壁部46は、軸直角方向の縦断面において第一のポケット部42に露出する軸方向内側の面が略軸直角方向に広がる平坦面で構成された内面としての内側壁面48とされている一方、軸方向外側の面が全体として略湾曲面形状とされた外面としての外側壁面50とされている。
より詳細には、図4に示されているように、外側壁面50は径方向内周部に基端部としての内周側端面52を有している。この内周側端面52は、略一定の幅で周方向に所定の長さで延びて略軸直角方向に広がる平坦面とされていると共に、外側端面50に内周側端面52が形成されている竪壁部46の部分が内周側端部54とされている。また、図1に示されているように、かかる内周側端部54の径方向内側には、軸方向外方に延び出す薄肉のゴム層で構成されて、内筒金具12の外周面にその内周面が被着された固着部37が形成されている。
また、内周側端面52と径方向で隣り合う外周側には、内向傾斜面としての中間傾斜面56が形成されている。中間傾斜面56は、略一定で比較的広い幅寸法で周方向に所定長さで延びて形成されていると共に、僅かに湾曲せしめられて、径方向内側から径方向外側に向かって次第に軸方向内方に向かって傾斜せしめられた傾斜面であって、特に本実施形態においては、中間傾斜面56の内周縁部が内周側端面52の外周縁部と滑らかに接続されている。更に、外側壁面50に中間傾斜面56が形成されている竪壁部46の部分が、全体として軸直角方向外方に向かって次第に薄肉となる中間傾斜部58とされている。また、中間傾斜面56の径方向内側端部と径方向外側端部の軸方向での距離:Dは、5mm≦D≦15mmの範囲で設定されていることが望ましい。
なお、本実施形態において、滑らかに接続されているとは、境界に折れ点や折れ線なく共通接線を持つように接続されていることをいうものとする。即ち、滑らかに接続された各部位又は部材の境界部が曲面の一部によって構成されている。
また、中間傾斜面56と隣り合う径方向外側には、内周側湾曲面としての中間湾曲面60が接続されている。中間湾曲面60は、略一定の径方向幅で周方向に所定の長さだけ延びて形成されている。また、その径方向内側の端部が中間傾斜面56の径方向外側端部に対して滑らかに接続されていると共に、径方向外側に行くに従って次第に軸方向外方に向かって湾曲せしめられている。更に、外側壁面50に中間湾曲面60が形成されている竪壁部46の部分が、全体として軸直角方向外方に向かって次第に厚肉となる中間湾曲部62とされている。なお、中間湾曲面60の曲率半径:r1は、2mm≦r1≦5mmの範囲で設定されることが望ましい。また、中間湾曲面60は、径方向内側端部と径方向外側端部の軸方向での距離:d1が0.5mm≦d1≦3mmとされていることが望ましい。
更にまた、中間傾斜面56と中間湾曲面60との境界が、外側壁面50で最も軸方向内側に位置せしめられた最深部64とされており、中間傾斜面56と中間湾曲面60の境界部分が周方向に所定の長さで延びて形成された凹所状のすぐり部68とされていると共に、すぐり部68が形成されている竪壁部46の部分が薄肉部66とされている。なお、薄肉部66は、竪壁部46の半径方向中央よりも外周側に位置せしめられていることが望ましく、より好適には、半径方向において中心軸から2/3の位置よりも外周側に位置せしめられていることが望ましい。
また、中間湾曲面60の径方向外側の端部には、外周側平坦面70が接続されている。外周側平坦面70は、軸直角方向に略一定の幅で広がり周方向に所定の長さで形成された平坦面であって、その径方向内側端部が中間湾曲面60の径方向外側端部に接続されており、外周側平坦面70と中間湾曲面60の接続部分が角形状を有する突状屈曲面としての屈接部72とされている。更に、竪壁部46において外側壁面50に外周側平坦面70が形成されている部分が略一定の軸方向寸法で形成された外周側平坦部74とされている。
また、外周側平坦面70の軸直角方向外側の端部には、外周側湾曲面76が接続されている。外周側湾曲面76は、略一定の径方向幅で周方向に延びて形成されている。また、その径方向外側が次第に軸方向外方に向かって延びるように湾曲せしめられている一方、径方向内側の端部が外周側平坦面70の径方向外側の端部に滑らかに接続されている。更に、竪壁部46において、軸方向外方側の端面に外周側湾曲面76が形成されている部分が径方向外方に向かって次第に厚肉となる外周側湾曲部78とされている。なお、外周側湾曲面76の曲率半径:r2は、1mm≦r2≦5mmの範囲で設定されることが望ましい。また、外周側湾曲面76は、径方向内側端部と径方向外側端部の軸方向での距離:d2が0.5mm≦d2≦3mmとされていることが望ましい。
また、外周側湾曲面76と隣り合う径方向外側には、外周端面としての外周側端面80が接続されている。外周側端面80は比較的狭い径方向幅で軸直角方向に広がって周方向に延びる平坦面であって、その径方向内側が外周側湾曲面76の径方向外側に接続されている一方、径方向外側が金属スリーブ26の軸方向外方端面の内周側に接続されている。要するに、外周側端面80は、金属スリーブ26の軸方向外側端面と略同一の軸方向位置で形成されており、外周側端面80と金属スリーブ26の軸方向外側端面がマウント軸直角方向に広がる同一平面上に位置せしめられている。更に、外周側端面80は内周側端面52より軸方向内方に位置せしめられており、外側壁面50が全体として外側に向かって次第に軸方向内方に傾斜せしめられた湾曲面とされている。更にまた、竪壁部46において、軸方向外方側の端面に外周側端面80が形成されている部分が略一定の軸方向寸法で形成された外周側端部82とされている。
すなわち、内筒金具12側から金属スリーブ26側に向かって順に、内周側端面52,中間傾斜面56,最深部64,中間湾曲面60,外周側平坦面70,外周側湾曲面76,外周側端面80が径方向で連続的に形成されており、これら各面を含んで外側壁面50が構成されていると共に、内筒金具12側から金属スリーブ26側に向かって順に、内周側端部54,中間傾斜部58,薄肉部66,中間湾曲部62,外周側平坦部74,外周側湾曲部78,外周側端部82が径方向で連続して一体的に形成されており、これらの各部を含んで竪壁部46が構成されている。
なお、図4において、二点鎖線で示された(a)〜(f)は、竪壁部46を構成する各部の境界線を示しており、図中で境界線(a)よりも下方が内周側端部54,境界線(a)と境界線(b)の間の部分が中間傾斜部58,境界線(b)付近の部分が薄肉部66,境界線(b)と境界線(c)の間の部分が中間湾曲部62,境界線(c)と境界線(d)の間が外周側平坦部74,境界線(d)と境界線(e)の間が外周側湾曲部78,境界線(e)と境界線(f)の間の部分が外周側端部82とされている。
これにより、本実施形態における竪壁部46は、内周側端部54から薄肉部66にかけて次第に薄肉となると共に、薄肉部66から外周側端部82にかけて次第に厚肉となるようにされている。また、内側壁面48が軸直角方向に広がる平坦面とされていると共に、外側壁面50が全体として径方向外側に向かって次第に径方向内方に傾斜せしめられた略湾曲面とされており、竪壁部46の内周側端部54が外周側端部82に比して厚肉とされていることにより、竪壁部46が全体として径方向外側が次第に軸方向内方に向かって傾斜せしめられた弾性主軸を有するように形成されている。
さらに、第一のポケット部42の内部には、底壁中央からバウンドストッパ部22が突設されている。また、バウンドストッパ部22には、その全体を覆うようにして、薄肉の緩衝ゴム層が本体ゴム弾性体16と一体形成されて加硫接着されている。
また、第二のポケット部44の底壁部84を構成する本体ゴム弾性体16には、軸方向に貫通して延びるスリットとしての肉抜孔86が、底壁部84の略全体に亘って設けられており、それによって、第二のポケット部44の底壁部84が薄肉とされて変形容易とされている。更にまた、肉抜孔86の周方向中央部分には、内筒金具12側から径方向外方に向かってリバウンドストッパ部24が突設されている。なお、リバウンドストッパ部24には、その全外表面を覆うようにして、被覆ゴム層が、本体ゴム弾性体16と一体的に形成されて加硫接着されている。なお、本実施形態では、底壁部84の肉抜孔86によって薄肉とされた部分によって可撓性膜が構成されている。
更にまた、金属スリーブ26における一方の連結部32の周溝34には、そこに充填されたシールゴム層40に対して、第一のポケット部42と第二のポケット部44の開口部間に跨がって延びる凹溝88が形成されており、この凹溝88によって、第一のポケット部42と第二のポケット部44の両開口部が接続されている。なお、シールゴム層40の外周面には、周方向および軸方向に延びる複数条の図示しないシールリップが形成されている。
そして、このような構造とされた一体加硫成形品38に対して、薄肉円筒形状の外筒金具14が外挿されて絞り加工により金属スリーブ26に対して嵌着固定されている。それによって、第一のポケット部42,第二のポケット部44,凹溝88の外周側開口が、それぞれ外筒金具14で覆蓋されており、以て、壁部の一部が本体ゴム弾性体16によって構成されて振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室90と、壁部の一部が変形容易な底壁部84によって構成されて底壁部84の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室92、更にそれら受圧室90と平衡室92を相互に連通するオリフィス通路94が、それぞれ形成されている。
また、これら受圧室90,平衡室92,オリフィス通路94には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。なお、本実施形態では、受圧室90と平衡室92によって、オリフィス通路94で相互に連通せしめられた二つの流体室が構成されている。また、これら受圧室90と平衡室92に封入される流体の粘度等は、特に限定されるものでなく、要求されるマウント防振特性等に応じて適宜に決定されるが、オリフィス通路94を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果を有利に得るためには、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。また、非圧縮性流体の封入は、例えば、一体加硫成形品38に対する外筒金具14の組付けを流体中で行うこと等によって、有利に為され得る。
このような構造とされたエンジンマウント10にあっては、内筒金具12が、その内孔96に挿通されるロッドやボルト等を介して、図示しないボデーとパワーユニットの何れか一方に固定される一方、外筒金具14が、それらボデーとパワーユニットの他方に設けられた装着孔に圧入等で固定されることにより、パワーユニットとボデーの間に介装されてパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようにされる。なお、かかる装着状態下では、パワーユニットの分担支持荷重が及ぼされることにより、内外筒金具12,14が略同一中心軸上に位置せしめられることとなるが、内外筒金具12,14の偏心方向(図1中の上下方向)への振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づく内外筒金具12,14の相対変位が許容されるように、バウンドストッパ部22の突出先端面と外筒金具14の対向面間には所定量のクリアランスが確保されるようになっている。
而して、かかる装着状態下で内外筒金具12,14の偏心方向(図1中の上下方向)への振動が入力されると、内筒金具12と外筒金具14が軸直角方向で相対的に変位せしめられることにより、本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられる。以下に、本体ゴム弾性体16の一部を構成する竪壁部46にマウント軸直角方向で圧縮力が作用せしめられた場合について説明する。
すなわち、エンジンマウント10に振動が入力せしめられて内筒金具12と外筒金具14が相対的に接近変位せしめられると、竪壁部46が軸直角方向で圧縮変形せしめられて、かかる圧縮変形に基づいて竪壁部46には大きな内部応力が生じ、かかる内部応力が竪壁部46の外周部分に集中的に作用せしめられる。
ここにおいて、竪壁部46の外周部分が比較的厚肉とされた外周側端部82とされていると共に、金属スリーブ26と外周側湾曲部78との間に外周側端部82が介在せしめられていることにより、外周側湾曲部78が金属スリーブ26に直接的に接合せしめられている場合に比して、外周側湾曲面76の曲率半径を比較的大きくとることが出来る。即ち、金属スリーブ26に対して直接的に外周側湾曲部78が接合される場合には、剥がれ等の問題を回避するため、或いは、製造上の理由から、外周側湾曲面76の径方向外方側端部は、金属スリーブ26の軸方向外方側端部よりも軸方向で内側に位置せしめられる必要があるが、外周側湾曲部78と金属スリーブ26の間に外周側端部82を形成することにより、外周側湾曲面76の径方向外方側の端部と金属スリーブ26の軸方向外方側の端面とを、軸方向で略同じ位置に形成することが可能となるため、外周側湾曲面76の曲率半径を従来よりも容易に大きく形成することが可能となるのである。
これにより、金属スリーブ26に対して外周側湾曲部78が直接的に固着せしめられている場合に問題となるおそれがある外周側湾曲部78における亀裂の発生等の問題を有利に回避することが出来て、耐久性の向上を図ることが出来る。
更にまた、衝撃的な振動が入力された場合においても、竪壁部46と金属スリーブ26との接合部である外周側端部82を十分に厚肉とすると共に、竪壁部46の半径方向の中間の一部に薄肉部66が形成されていることにより、過大な内部応力が外周側端部82に対して集中的に作用せしめられることが有効に防がれる。
すなわち、軸方向外方側にすぐり部68を有する薄肉部66が竪壁部46の中間の一部に形成されていることにより、過大な内部応力を生ぜしめ得る衝撃的な振動入力時には、かかる薄肉部66において竪壁部46が軸方向内方に向かって屈曲状に弾性変形せしめられる。これにより、過大な内部応力が外周側端部82に集中的に作用せしめられることを回避して、内部応力の分散を有利に実現することが出来る。
特に、竪壁部46の外側壁面50側にすぐり部68を形成する一方、最深部64の径方向内方に位置せしめられる中間傾斜面56が径方向外方に向かって次第に軸方向内側に傾斜せしめられた傾斜面とされており、かかる中間傾斜面56を含んで構成されて、径方向で薄肉部66の内側に位置せしめられた中間傾斜部58が径方向外側に向かって次第に軸方向内方に傾斜する弾性中心をもって形成されていると共に、最深部64の径方向外方に位置せしめられる中間湾曲面60及び外周側湾曲面76が何れも径方向外側に向かって次第に軸方向外方に延びるように湾曲せしめられた湾曲面とされており、マウント軸直角方向で薄肉部66の外側に形成されて、中間湾曲面60を含んで構成された中間湾曲部62と外周側湾曲面76を含んで構成された外周側湾曲部78が、何れも径方向外側に向かって次第に軸方向外方に傾斜する弾性中心をもって形成されていることにより、竪壁部46が径方向で圧縮せしめられた場合には、薄肉部66が軸方向内方に変位せしめられるような屈曲状の弾性変形を確実に導くことが可能とされている。
一方、上述の如き取付状態下で振動が入力されると、本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられることにより、受圧室90と平衡室92の間に相対的な圧力変動が惹起されて、それら両室90,92間でオリフィス通路94を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、特に、オリフィス通路94がチューニングされた周波数域では、それらオリフィス通路94を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて優れた防振効果が発揮されることとなる。なお、オリフィス通路94のチューニングは、オリフィス通路94の長さと断面積を適宜に調節することによって行うことが可能であり、一般に、長さ:Lと断面積:Aの比:A/Lの値を大きくすることによって、オリフィス通路94を流動せしめられる流体の共振周波数を高周波数域に移行させることが可能となっている。
このような本実施形態に従う構造とされたエンジンマウント10においては、金属スリーブ26との接合部である本体ゴム弾性体16の外周部分に比較的厚肉とされた外周側端部82を設けて、かかる外周側端部82の径方向内側に外周側湾曲部78を設けたことにより、外周側湾曲部78の軸方向外側の面を構成する外周側湾曲面76の曲率半径を大きく確保することが出来る。それ故、振動入力時に内部応力が集中的に作用せしめられることによって外周側湾曲部78に亀裂が生じるといった問題が発生することを有利に回避することが出来る。
さらに、竪壁部46の径方向中間の一部に薄肉部66を形成したことにより、特に、衝撃的な振動の入力時には、薄肉部66において竪壁部46が屈曲状に変形せしめられることによって内部応力を緩和して、過大な内部応力が竪壁部46の外周部分に集中して作用せしめられることが有効に防がれ得るようになっている。それ故、より高い耐久性能を実現することが可能とされている。
しかも、竪壁部46に対して圧縮力が作用せしめられた場合に生じる上述の如き竪壁部46における屈曲状の弾性変形が、薄肉部66が軸方向内方に変位せしめられて、竪壁部46における薄肉部を挟んで径方向両側の部分が軸方向内方に倒れ込むように生ぜしめられることにより、振動入力時の受圧室90内における圧力変動が逃すことなく有利に惹起されることとなる。それ故、オリフィス通路94を通じての流体流動量を有利に確保することが出来て、流動流体の共振作用等に基づく防振効果を有効に発揮せしめることが可能となっている。
また、金属スリーブ26の径方向内側に外周側端部82が形成されることにより、金属スリーブ26の寸法や形状の誤差を容易に許容することが出来る。即ち、金属スリーブ26を構成する金具を金型に取り付ける際に、形状や寸法の誤差が問題となって、金型に対して金属スリーブ26を取り付ける作業が困難となる場合があるが、金属スリーブ26の軸方向端面と同じ軸方向位置に形成される外周側端面80を含んで構成されている外周側端部82を金属スリーブ26の内周側に隣り合うように形成することにより、金型と金属スリーブ26との径方向間に外周側端部82を形成するための隙間が積極的に設けられることとなるため、金属スリーブ26の寸法や形状の誤差に関らず、金属スリーブ26を金型に対して容易に取り付けることが出来て、生産性の向上を図ることが出来るのである。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、流体室として受圧室90と平衡室92を各一つずつ有する例を示したが、流体室は複数あればよく、3つ以上の流体室を有するものや受圧室90を二つ有するもの等にも本発明は適用され得る。
さらに、前記実施形態では、ストッパ部材18が硬質の樹脂によって形成されていたが、ストッパ部材18は金属等の材料によって形成されていても良い。更にまた、ストッパ部材18は必ずしも必要ではなく、配設されていなくても良い。
加えて、前記実施形態では、本発明を自動車のエンジンマウントに適用したものの具体例について説明したが、本発明はボデーマウントやデフマウント、サスペンションブッシュの他、自動車以外の各種振動体の防振装置に対して、何れも、適用可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の一実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。 図1に示されたエンジンマウントの縦断面図であって、図1におけるII−II断面に相当する図である。 図1に示されたエンジンマウントの側面図である。 図1に示されたエンジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 エンジンマウント
12 内筒金具
14 外筒金具
16 本体ゴム弾性体
26 金属スリーブ
28 第一の窓部
30 第二の窓部
42 第一のポケット部
44 第二のポケット部
48 内側壁面
50 外側壁面
52 内周側端面
56 中間傾斜面
60 中間湾曲面
64 最深部
72 屈接部
76 外周側湾曲面
80 外周側端面
90 受圧室
92 平衡室
94 オリフィス通路

Claims (3)

  1. 軸部材と該軸部材の外周側に所定距離を隔てて配された中間スリーブを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該中間スリーブに外筒部材を外嵌固定して該中間スリーブに設けた窓部を通じて外周面に開口するように形成された複数のポケット部を流体密に覆蓋することにより、それぞれ非圧縮性流体が封入されて振動入力時に相対的な圧力変動が生ぜしめられる複数の流体室を形成する一方、それら複数の流体室を相互に連通するオリフィス通路を形成して、振動入力時に該オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づいて防振効果が得られるようにされた流体封入式筒型防振装置において、
    前記中間スリーブの軸方向長さを前記軸部材の軸方向長さよりも短くして、該中間スリーブの内周面に加硫接着された前記本体ゴム弾性体の外周縁部の軸方向長さを該軸部材の外周面に加硫接着された該本体ゴム弾性板の内周縁部の軸方向長さよりも短くすると共に、
    前記ポケット部の軸方向両側壁部の軸方向内方側の端面である各内面を軸直角方向に広がる垂直面とする一方、
    該ポケット部の軸方向両側壁部の軸方向外方側の端面である各外面において、前記軸部材側の基端部から外周側に行くに従って次第に軸方向内方に向かって傾斜する内向傾斜面を形成して軸直角方向で前記軸部材よりも前記中間スリーブに近い位置を該中間スリーブの軸方向端面よりも軸方向内方に入り込んだ最深部とすると共に、該本体ゴム弾性体の外周縁部において該中間スリーブの軸方向端面と同一面で軸直角方向内方に延びる外周端面を形成し、更にこれら内向傾斜面の最深部と外周端面の内周縁部の軸方向中間部分で且つ径方向中間部分に位置して突状屈曲面を形成し、該突状屈曲面の頂部より軸方向内方から次第に径方向内方に向かって延びる内周側湾曲面によって該突状屈曲面の頂部に対して該軸方向端面の最深部を滑らかに接続すると共に、該突状屈曲面の頂部より径方向外方から次第に軸方向外方に向かって延びる外周側湾曲面によって該突状屈曲面の頂部に対して該外周端面の内周縁部を滑らかに接続したことを特徴とする流体封入式筒型防振装置。
  2. 軸直角方向一方向で前記軸部材を挟んだ一方の側に壁部の一部が前記本体ゴム弾性体によって構成されると共に非圧縮性流体が封入されて、振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室を形成する一方、該軸部材を挟んだ他方の側に該本体ゴム弾性体を軸方向に貫通するスリットが形成されることにより薄肉とされた可撓性膜を形成し、該可撓性膜で壁部の一部が構成されると共に非圧縮性流体が封入されて、容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を含んで複数の前記流体室を構成すると共に、該受圧室と該平衡室を前記オリフィス通路によって相互に連通せしめた請求項1に記載の流体封入式筒形防振装置。
  3. 前記軸部材が前記中間スリーブに対して前記スリット側に径方向で相対的に偏倚して位置せしめられている一方、該軸部材に対して防振対象部材が取り付けられると共に該中間スリーブに対して外嵌固定される外筒部材が被防振部材に取り付けられて、該支持対象部材が該軸部材に対して及ぼす支持荷重によって該軸部材が該中間スリーブに対して相対的に変位せしめられて該軸部材が該中間スリーブの略中央に位置せしめられるようにされている請求項2に記載の流体封入式筒形防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011163549A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Yamashita Rubber Co Ltd 液封ブッシュ

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