JP2006263455A - 造影剤除去システム - Google Patents

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Eiji Ogino
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Abstract

【課題】 腎機能障害の原因となる造影剤を効率良く除去する造影剤除去システムを提供する。
【解決手段】 冠静脈洞に留置可能な採血用カテーテル101、採血された血液中の造影剤を吸着除去するカラム102、カラムまで血液を誘導する採血回路103、採血量を制御するための採血ポンプ104、造影剤を除去した血液を患者体内に返す返血回路105、採血圧を測定する装置106を備えていることを特徴とする造影剤除去システムであり、PCIおよび術前検査実施中に、腎機能障害の原因となる造影剤を効率良く除去することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は冠動脈に注入された造影剤を除去する造影剤除去システムに関するものである。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI:Percutaneous Coronary Intervention)は、血管などの脈管において狭窄あるいは閉塞が生じた場合、及び血栓により血管が閉塞してしまった場合に、血管の狭窄部位あるいは閉塞部位を拡張して血管末梢側の血流を改善するための安全かつ有効な治療法として、広く行われている。さらに近年ではPCIの目覚しい発達により、左冠動脈主幹部(LMT)病変や慢性完全閉塞(CTO)病変のような困難病変に対しても治療が行われるようになった。また、狭窄あるいは閉塞部位の拡張を維持し、再狭窄を避けるために金属ステントあるいは薬剤放出ステント(DES)を留置する治療方法も確立されつつある。
PCIおよび術前検査において造影剤は必要不可欠な薬剤であるが、腎機能が低下している患者に対しては造影剤による副作用が問題となることが知られている。そのため造影剤の使用量をできる限り最小限に抑える努力がなされているが、LMT病変やCTO病変のような困難病変に対する造影や、詳細確認を要するDESの留置には大量の造影剤を必要とする。造影剤の副作用には腎機能障害、皮膚障害、心血管障害、呼吸器障害、泌尿器障害などがあるが、近年、PCIを行う患者に糖尿病を合併する患者が非常に増加していることから、副作用のなかでも特に腎機能障害(造影剤性腎症)が特に問題となっている。腎不全などの腎機能が低下した患者に造影剤を使用すると、速やかに体外に***されないため、特に深刻である。
このような問題を解決するため、PCIおよび術前検査の終了後に体内から造影剤を取り除く、予防的血液透析が行われている。しかし、造影剤を注入してから血液透析を行うまでの間、造影剤を含んだ血液が排出されずに全身を循環し、腎臓に負荷がかかることは避けられない。非特許文献1においては、慢性腎不全患者に対して造影剤使用後、予防的血液透析を行った群(透析群)と行わない群(非透析群)に分け、造影剤性腎症の発生率を比較したところ、両群に差がみられなかったことが報告されている。
そこでPCIおよび術前検査の終了後ではなく、PCIおよび術前検査実施中に、造影剤を体内から取り除く試みがなされている。例えば、冠静脈洞にカテーテルを留置し、カテーテルを介して造影剤を含む血液を体外に取り出し、フィルターに通して造影剤を除去した後、血液を患者に返すという試みがある。
特許文献1、特許文献2は、バルーンを有したカテーテルを冠静脈洞に留置し、造影剤の注入に合わせてバルーンを一時的に拡張することにより冠静脈洞から右心房への血流を遮断しながら、造影剤を含む血液を脱血し、CVVHD(Continuous Veno−Venous Hemofiltration)や、遠心分離により造影剤を除去する試みが提案されている。しかし、非常に壁の薄い冠静脈洞でバルーンを拡張すると冠静脈洞が損傷される危険性がある。さらに一時的ではあるが冠血流を遮断することにより心臓が虚血状態に陥る危険性もある。また、造影剤を除去する際、同時に血漿成分も廃棄することとなる。そのため、特許文献1では、廃棄した血漿と同量の新鮮凍結血漿またはアルブミンを補っている。しかし、血漿成分の投与は潜在的に感染の恐れがあり、安全に造影剤を除去し、造影剤による腎臓への負荷を軽減する方策の開発が望まれている。
国際公開公報 第WO02/060511号明細書 国際公開公報 第WO02/058777号明細書 Coronary Intervension,vol.2,No.4 2003
本発明は、かかる問題を鑑み、腎機能障害の原因となる造影剤を効率良く除去するための造影剤除去システムを提供するものである。
上記の課題の解決のために本発明者が鋭意検討した結果、造影剤除去システムを発明するに至った。
本発明は、冠静脈洞に留置可能な採血用カテーテル、採血された血液中の造影剤を除去するカラム、カラムまで血液を誘導する採血回路、採血量を制御するための採血ポンプ、造影剤を除去した血液を患者体内に返す返血回路、採血圧を測定する装置を備えていることを特徴とする造影剤除去システムであり、PCIおよび術前検査実施中に、腎機能障害の原因となる造影剤を効率良く除去することが可能となる。
また本発明は、前記血液中の造影剤を除去するカラムが、造影剤を吸着除去する吸着体を充填した吸着器であることを特徴とする。
また、採血量を制御するための採血ポンプが採血圧を測定する装置と連動することにより、採血圧に応じて採血ポンプにより採血量を制御することができ、可能な限り多い採血量で吸着器に造影剤を含む血液を誘導することが可能となる。
また、造影剤を吸着除去する吸着器に充填された吸着体の比表面積が800m2/g以上であることにより多量の造影剤を吸着することが可能となる。
また、造影剤を吸着除去する吸着器に充填された吸着体は比表面積が大きいことから、活性炭であることが好ましい。
また、採血用カテーテルの冠静脈洞留置側先端部の外面にカテーテル内腔に貫通した開孔部を有することにより、冠静脈洞に無数に密集した冠静脈の入口から流入する造影剤を含む血液を偏り少なく採血することが可能となる。
前記課題を解決するための手段により、本発明の造影剤除去システムは、PCIおよび術前検査実施中に、腎機能障害の原因となる造影剤を効率良く除去することが可能となる。
本発明の造影剤除去システムは、冠静脈洞から採血することで比較的高濃度の造影剤を含む血液をカラムに誘導することができる。本発明の造影剤吸着除去システムは、カラムに流れ込む血液中の造影剤濃度が高いほど、高い除去性能を発揮でき、高い造影剤除去率が得られる。
また、本発明の造影剤除去システムは、採血圧をモニタリングしながら、採血圧に応じて採血量を制御することができるため、可能な限り多い採血量でカラムに血液を誘導することができる。
また、本発明の造影剤除去システムによれば、従来技術のような採血用カテーテルバルーンを必要としないので、バルーン拡張により冠静脈洞を傷つける危険性がない。
また、本発明の造影剤除去システムによれば、血漿成分のロスが少なくて済むので、感染の原因となる新鮮凍結血漿などの補充を行う必要がない。
本発明における造影剤除去システムの一実施形態の概略図を図1に示す。図1に示す造影剤除去システムは冠静脈洞に留置可能な採血用カテーテル101、採血された血液中の造影剤を除去するカラム102、カラムまで血液を誘導する採血回路103、採血量を制御するための採血ポンプ104、造影剤を除去した血液を患者体内に返す返血回路105、採血圧を測定する装置106から構成されるものである。
採血用カテーテル101は、患者の大腿静脈または頸部静脈などから挿入し、冠静脈洞107に留置することが可能なカテーテルである。図2は本発明における採血用カテーテル101の一実施様態における冠静脈洞留置側先端部の拡大図である。採血用カテーテル101の構造は、基端部から冠静脈洞留置側先端部まで内腔を有する単なる管状構造でもよいが、採血量を確保する点で、先端部の外面にカテーテル内腔に貫通した開孔部108が備えられている構造が好ましい。開孔部108の数に制限はないが、冠静脈洞には冠動脈から流出した造影剤を含む血液が流入する冠静脈の入口が無数に密集していることから、複数であることが好ましい。また、開孔部108の面積の総和(S1)はカテーテル101の内腔の断面積(S0)より大きいことが好ましく、S1がS0の2倍以上であることがより好ましいが、S1がS0の30倍より大きいと強度に低下がみられることから、S1がS0の2倍以上、S0の30倍以下であることが好ましい。開孔部108はカテーテル101の長軸方向に直線状、螺旋状とどのような配置でもよく、全くの不規則に配列していてもよい。
採血用カテーテル101から採血された造影剤を含む血液は、採血回路103を介してカラム102に誘導される。本発明におけるカラム102の一実施形態の概略断面図を図3に示す。図3中、109は吸着体、110は血液の流入口、111は血液の流出口、112はハウジング、113はメッシュである。しかしながら本発明におけるカラム102はこのような具体例に限定されるものではなく、例えば、血液の入口および出口を有し、且つ吸着体の容器外への流出を防止する手段を備えた容器内に、造影剤を吸着する吸着体を充填した吸着器等が使用可能であり、形状は特に限定されるものではない。
図3に示すように、カラム102は吸着体109が充填されているものであり、吸着体109は物理化学的に造影剤を吸着する水不溶性の吸着体である。本発明における吸着体は造影剤の比表面積を確保できる点から多孔体であることが好ましい。多孔体とは多数の連続した、もしくは不連続の孔を有するものである。造影剤吸着量が多いことから比表面積は800m2/g以上であることが好ましい。多孔体としては、シリカゲル、アルミナゲル、ゼオライト、活性炭などあるが、比表面積が大きい点から活性炭が最も好ましい。
吸着体の形状としては、球状、粒状、糸状、中空糸状、平膜状等いずれも有効に用いられるが、体外循環時の血液の流通面より、球状または粒状が最も好ましく用いられる。
吸着体は血液と接触するが、血液は異物に接触すると凝固する。そのため、本吸着体は、血液との親和性をよくするために、血小板の付着を制御するための表面処理をしたものであってもよい。例えば吸着体の血液と接触する表面に、血小板低粘着性材料のコート層をもうけることが好ましい。
カラム102で造影剤が除去された血液は返血回路105を介して患者の大腿静脈などの末梢血管に返血される。
本発明における採血ポンプ104は、採血用カテーテル101から採血した造影剤を含む血液を、採血回路103を介してカラム102に誘導するための血液ポンプである。また、採血圧を測定する装置106は、採血用カテーテル101と採血ポンプ104の間で測定される採血圧を測定するものである。本発明における採血圧とは、採血量が0mL/minである時の、測定する装置106で測定された圧力をP0mmHg、採血流量がQ1mL/min(Q1>0)である時の、測定する装置106で測定された圧力をP1mmHgとした場合の両圧力の差、(P1−P0)である。採血量が増加するとP1の値が減少し、採血圧は陰圧となる。採血圧が過度の陰圧となると、血管の偏平化あるいは著しい場合は血管の閉塞を引き起こし、患者に大きな負担を与える。採血圧が−200mmHg以下になると血管が閉塞する可能性が極めて高いため、採血圧が−200mmHg以上であることが好ましい。血管の偏平化を防ぐためにも、−150mmHg以上であることがより好ましい。更に好ましくは−100mmHg以上であることが好ましい。造影剤を効率良く除去するためには、カラム102に誘導される採血量が多いほどよい。本発明においては、採血圧を測定する装置106で採血圧をモニタリングしながら採血圧に応じて採血ポンプ104により採血量を制御することができるが、この制御は手動で行っても自動で行っても良い。また、採血圧を制御しながら、可能な限り多い採血量でカラム102に造影剤を含む血液を誘導することができる。
本発明における造影剤除去システムが対象とする造影剤はX線により識別されるものであって、血管内投与に利用される分子量が約8000以下、イオン性又は非イオン性のヨウ素原子を含む化合物である。具体例を挙げると、イオプロミド、イオパミドール、イオメプロール、アミドトリゾ酸、イオヘキソール、イオタラム酸、ヨーダミド、メトリゾ酸、メトリザミド、イオキシラン等の単量体、および、イオキサグル酸、アジピオドン、イオトロクス酸、ヨードキサム酸、イオトロラン、等の二量体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
LWDブタ(体重54.9kg)に対し、吸入麻酔下に右大腿静脈に固定したシースから脱血用カテーテルを挿入し、開孔部を有する先端部を冠静脈洞に留置した。脱血用カテーテルの基端部に採血回路の一端を接続し、採血ポンプを経由して、採血回路のもう一端を図3に示す吸着器の血液流入口に接続した。本実施例においては、吸着体として活性炭を使用した。続いて吸着器の血液流出口に返血回路の一端を接続し、もう一端をコブタの右頸部静脈に固定したシースに接続した。また、採血回路の採血用カテーテルと採血ポンプとの間に採血圧を測定する装置を接続した。採血圧を見ながら、採血ポンプを始動させ血液を循環させたところ、採血量が30mL/minまでは採血圧は−30mmHg程度であったが、さらに採血量を増加させ、35mL/min以上になると採血圧が急激に低下し、−100mmHg近くまで低下した。そのため、採血量30mL/minで血液循環を行った。
コブタの左頸部静脈に固定化したシースにガイディングカテーテルを挿入し、左冠動脈に留置し、造影剤を15mL/minで持続的に注入し、計150mLの造影剤を冠動脈内に注入した。
造影剤の注入開始から90分間採血量30mL/minで血液循環を行った際の採血圧を測定した。結果を表1及び図4に示す。
Figure 2006263455
また、吸着器の血液流入口および血液流出口、大腿動脈から経時的に採血し、血液中の造影剤濃度を測定した。結果を表2及び図5に示す。
また、吸着器の血液流入口および血液流出口、大腿動脈から経時的に採血した。採取した血液を遠心分離して血漿を分離し、分光光度計にて波長240〜250nm付近の吸光度を測定し、規定濃度の造影剤の吸光度と比較することにより、血液中の造影剤濃度を測定した。結果を表2及び図5に示す。
Figure 2006263455
表1及び図4、の結果から、採血圧を−20mmHg前後に維持したまま、90分間の血液循環が安定的に実施できたことがわかる。
表2及び図5の結果より、大腿動脈血中の造影剤濃度が吸着器流入口の造影剤濃度に比べて低濃度に抑えられていることから、冠動脈から注入された造影剤を効率良く冠静脈洞から採血できていること、造影剤が全身を循環することを防止できたことがわかる。また、吸着器流出口の造影剤濃度がゼロであることから、吸着器に流入した造影剤をすべて吸着除去できたことがわかる。
本実施例においては、補液(乳酸ラクトリンゲル液、60mL/h、総補液量352mL)のみ行った。
(実施例2)
LWDブタ(体重49.3kg)に対し、吸入麻酔下に右大腿静脈から採血用カテーテルを挿入し、開孔部を有する先端部を冠静脈洞に留置した。採血用カテーテルの基端部に採血回路の一端を接続し、採血ポンプを経由して、採血回路のもう一端を図3に示す吸着器(poly−HEMA被覆活性炭580mLが充填された)の血液流入口に接続した。続いて吸着器の血液流出口に返血回路の一端を接続し、もう一端をコブタの左大腿静脈に接続した。また、採血回路の採血用カテーテルと採血ポンプとの間に採血圧を測定する装置を接続した。左頸部静脈から拡張用バルーンカテーテルを挿入し、奇静脈(ブタ特有に存在する血管。ヒトには存在しない)に留置後、バルーンを拡張した。右頸部静脈から採血用カテーテルを挿入し、冠静脈洞に留置後、拡張用バルーンを拡張し、冠静脈洞から右心房への血流を遮断した。左頸部動脈から挿入し、左冠動脈に留置したガイディングカテーテルから、造影剤(日本シエーリング製、イオパミロン370)を2.4mL/min(888mg−I/minに相当)で60分間持続的に造影剤を冠動脈内に注入しながら、体外循環を採血量60mL/minにて90分間実施した。
次に、拡張用バルーンを収縮し、血流の遮断を解除した後、前記と同様に造影剤を持続投与しながら、体外循環を実施した。
拡張用バルーンを拡張した場合、拡張しなかった場合について、両者の吸着器流入口から採血した血液中の造影剤濃度の経時的変化を比較した。拡張用バルーンを拡張しなかった場合に関しては、吸着器流出口から採血した血液中の造影剤濃度を実施例1と同様にして測定した。また、吸着器流入口および流出口の造影剤濃度、血液処理量から採血した時間毎の区間吸着量を下記式1により算出した。
採血時間1(min):t1
採血時間2(min):t2
採血時間1における入口側造影剤濃度(mg−I/mL):Ci1
採血時間2における入口側造影剤濃度(mg−I/mL):Ci2
採血時間1における出口側造影剤濃度(mg−I/mL):Co1
採血時間2における出口側造影剤濃度(mg−I/mL):Co2
採血した血液のヘマトクリット:Hct
血液循環流速:F
ただし、t2>t1
(Ci1−Co1+Ci2−Co2)×F×Hct×(t2−t1)/2・・・(式1)
ただし、t2>t1
なお、Hctは0.68であった。
結果を表3及び図6に示す。
Figure 2006263455
表3及び図6の結果より、吸着器流入口の造影剤濃度は両者同等であり、バルーンを拡張しない場合でもバルーンを拡張した場合と同程度に高濃度の造影剤を含む血液をカラムに誘導することができたことがわかる。また、区間吸着量の和から、バルーンを拡張しなかった場合、15239mg−I(41mLに相当)の造影剤を吸着除去できたことがわかる。
(実施例3)
造影剤の投与量を3.1mL/min(1147mg−I/minに相当)とし、体外循環時の採血量を70mL/minとする以外、実施例2と同様にして体外循環を実施し、血液中の造影剤濃度の経時的変化を比較した。なお、Hctは0.67であった。結果を表4及び図7に示す。
Figure 2006263455
表4及び図7の結果より、吸着器流入口の造影剤濃度は両者同等であり、バルーンを拡張しない場合でもバルーンを拡張した場合と同程度に高濃度の造影剤を含む血液をカラムに誘導することができたことがわかる。また、区間吸着量の和から、バルーンを拡張しなかった場合、21149mg−I(57mLに相当)の造影剤を吸着除去できたことがわかる。
(実施例4)
造影剤の投与量を2.6mL/min(962mg−I/minに相当)とし、体外循環時の採血量を70mL/minとする以外、実施例2と同様にして体外循環を実施し、血液中の造影剤濃度の経時的変化を比較した。なお、Hctは0.62であった。結果を表5及び図8に示す。
Figure 2006263455
表5及び図8の結果より、吸着器流入口の造影剤濃度は両者同等であり、バルーンを拡張しない場合でもバルーンを拡張した場合と同程度に高濃度の造影剤を含む血液をカラムに誘導することができたことがわかる。また、区間吸着量の和から、バルーンを拡張しなかった場合、33871mg−I(92mLに相当)の造影剤を吸着除去できたことがわかる。
本発明における造影剤除去システムの一実施形態の概略図である。 本発明における採血用カテーテルの冠静脈洞留置側先端部の一実施形態の概略図である。 本発明における吸着器の一実施形態の概略断面図である。 実施例における採血圧の経時的変化を表した図である。 実施例における吸着器の流入口、流出口、大腿動脈から採血した血液中の造影剤濃度の経時的変化を表した図である。 実施例における吸着器の流入口から採血した血液中の造影剤濃度の経時的変化を表した図である。 実施例における吸着器の流入口から採血した血液中の造影剤濃度の経時的変化を表した図である。 実施例における吸着器の流入口から採血した血液中の造影剤濃度の経時的変化を表した図である。
符号の説明
101 採血用カテーテル
102 カラム
103 採血回路
104 採血ポンプ
105 返血回路
106 採血圧を測定する装置
107 冠静脈洞
108 開孔部
109 吸着体
110 血液流入口
111 血液流出口
112 ハウジング
113 メッシュ

Claims (6)

  1. 冠静脈洞に留置可能な採血用カテーテル、採血された血液中の造影剤を除去するカラム、カラムまで血液を誘導する採血回路、採血量を制御するための採血ポンプ、造影剤を除去した血液を患者体内に返す返血回路、採血圧を測定する装置を備えていることを特徴とする造影剤除去システム。
  2. 採血量を制御するための採血ポンプが採血圧を測定する装置と連動することを特徴とする請求項1記載の造影剤除去システム。
  3. 採血用カテーテルの冠静脈洞留置側先端部の外面にカテーテル内腔に貫通した開孔部を有することを特徴とする請求項第1または2に記載の造影剤除去システム。
  4. 前記血液中の造影剤を除去するカラムが、造影剤を吸着除去する吸着体を充填した吸着器であることを特徴とする請求項1〜3記載の造影剤除去システム
  5. 造影剤を吸着除去する吸着器に充填された吸着体の比表面積が800m2/g以上であることを特徴とする請求項4記載の造影剤除去システム。
  6. 造影剤を吸着除去する吸着器に充填された吸着体が活性炭であることを特徴とする請求項4または5記載の造影剤除去システム。
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