JP2006259713A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを提供する。
【解決手段】液晶装置と、投写光学系と、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域におけるx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその一部を照明するような、y軸方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を射出する照明装置100と、一定の速度で回転して、照明装置からの照明光束を、液晶装置の画像形成領域におけるy軸方向に沿って走査する回転プリズムとを備えるプロジェクタであって、照明光束の走査速度が液晶装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減するように、照明装置から射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路710をさらに備えることを特徴とするプロジェクタ。
【選択図】図5
【解決手段】液晶装置と、投写光学系と、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域におけるx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその一部を照明するような、y軸方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を射出する照明装置100と、一定の速度で回転して、照明装置からの照明光束を、液晶装置の画像形成領域におけるy軸方向に沿って走査する回転プリズムとを備えるプロジェクタであって、照明光束の走査速度が液晶装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減するように、照明装置から射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路710をさらに備えることを特徴とするプロジェクタ。
【選択図】図5
Description
本発明は、プロジェクタに関する。
液晶装置の画像形成領域上で照明光束を走査することにより動画表示特性を改善したプロジェクタが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図18は、このような従来のプロジェクタ900を説明するために示す図である。図18(a)は従来のプロジェクタ900の光学系を示す図であり、図18(b)は回転プリズム960の作用を説明するために示す図であり、図18(c)は回転プリズム960を回転させることによって液晶装置970の画像形成領域上で照明光束が走査される様子を示す図である。
図19は、従来のプロジェクタ900における回転プリズム960の回転速度を示す図である。
図19は、従来のプロジェクタ900における回転プリズム960の回転速度を示す図である。
従来のプロジェクタ900においては、図18に示すように、回転プリズム960を回転させることによって、液晶装置970の画像形成領域上で照明光束Lが走査される。このため、従来のプロジェクタ900によれば、液晶装置970の画像形成領域における任意の点に着目すれば間欠的に光が遮断されるようになるため、動画表示特性が改善され、優れた動画表示特性を有するようになる。
また、従来のプロジェクタ900においては、図19に示すように、回転プリズム960の回転速度を変化させることによって、液晶装置970の画像形成領域上で照明光束Lが等速度で走査されるようになる。このため、従来のプロジェクタ900によれば、液晶装置970の画像形成領域における照度差が軽減されるようになり、投写面全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
しかしながら、従来のプロジェクタ900においては、極めて短い周期で回転プリズムの回転速度を精度良く変化させることが必要であるため、回転プリズムを駆動するためのモータとして高価なモータを用いる必要が生じ、製造コストが高くなってしまうという問題があった。
また、従来のプロジェクタ900においては、極めて短い周期で回転プリズムの回転速度を変化させることが必要であるため、回転プリズムを駆動するためのモータの回転速度を頻繁に加速及び減速する必要が生じ、消費電力が高くなってしまうという問題があった。
また、従来のプロジェクタ900においては、極めて短い周期で回転プリズムの回転速度を変化させることが必要であるため、回転プリズムを駆動するためのモータの回転速度を頻繁に加速及び減速する必要が生じ、消費電力が高くなってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有するとともに、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明のプロジェクタは、照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、前記電気光学変調装置により変調された照明光束を投写する投写光学系と、前記電気光学変調装置の画像形成領域における一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向については画像形成領域の一部を照明するような、前記他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を射出する照明装置と、一定の速度で回転して、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域における前記他方方向に沿って走査する回転プリズムとを備えるプロジェクタであって、前記照明光束の走査速度が前記電気光学変調装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減するように、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御する照明装置駆動回路をさらに備えることを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタによれば、回転プリズムを回転させることにより、電気光学変調装置の画像形成領域上で照明光束が走査されるようになる。その結果、電気光学変調装置の画像形成領域における任意の点に着目すれば間欠的に光が遮断されるようになるため、動画表示特性が改善され、優れた動画表示特性を有するようになる。
また、本発明のプロジェクタによれば、上記照度差を軽減するように照明光束の光量を制御することが可能になるため、回転プリズムを一定の回転速度で回転させた場合に発生する照度差(電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向両端部における照明光束の走査速度が、他方方向中央部における照明光束の走査速度よりも早くなるため、電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向両端部における照度が他方方向中央部における照度よりも低くなる。)が軽減されるようになり、投写面全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
この場合、照明光束が電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向中央部を通過するときには、照明装置から射出される照明光束の光量が小さくなり、照明光束が電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向両端部を通過するときには、照明装置から射出される照明光束の光量が大きくなるように制御が行われることになる。
この場合、照明光束が電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向中央部を通過するときには、照明装置から射出される照明光束の光量が小さくなり、照明光束が電気光学変調装置の画像形成領域における他方方向両端部を通過するときには、照明装置から射出される照明光束の光量が大きくなるように制御が行われることになる。
また、本発明のプロジェクタによれば、極めて短い周期で回転プリズムの回転速度を変化させることが必要でなくなるため、回転プリズムを駆動するためのモータとして高価なモータを用いる必要がなくなるとともに、回転プリズムを駆動するためのモータの回転速度を頻繁に加速及び減速する必要もなくなる。このため、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることがなくなる。
このため、本発明のプロジェクタによれば、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタとなり、本発明の目的が達成される。
本発明のプロジェクタにおいては、前記回転プリズムの回転状態を検知する回転状態検知センサをさらに備え、前記照明装置駆動回路は、前記回転状態検知センサの出力信号に基づいて、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御することが好ましい。
このように構成することにより、回転プリズムの回転状態に対応した正確な制御を行うことが可能になるため、照明光束の走査速度が電気光学変調装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を効果的に軽減することが可能になる。
本発明のプロジェクタにおいては、画像情報の処理を行う画像処理回路をさらに備え、前記回転プリズムは、前記画像処理回路からの同期信号に基づいて、一定の速度で回転するように構成され、前記照明装置駆動回路は、前記画像処理回路からの同期信号に基づいて、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御することが好ましい。
回転プリズムの回転は、画像処理回路からの同期信号に基づいて行われる。このため、上記のように構成することによっても、回転プリズムの回転状態に対応した正確な制御を行うことが可能になるため、照明光束の走査速度が電気光学変調装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を効果的に軽減することが可能になる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記照明装置は、発光管及びリフレクタを有し被照明領域側に照明光束を射出する光源装置、前記光源装置から射出される照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズを有する第1レンズアレイ、前記第1レンズアレイの前記複数の第1小レンズに対応する複数の第2小レンズを有する第2レンズアレイ並びに前記第2レンズアレイの前記複数の第2小レンズから射出される各部分光束を照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置であり、前記第1小レンズは、前記他方方向に圧縮された平面形状を有することが好ましい。
このように構成することにより、上記のようなレンズインテグレータ光学系からなる照明装置を用いることにより、他方方向に圧縮された断面形状を有し面内照度分布の均一な照明光束を射出することが可能となり、光利用効率を向上することができる。その結果、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを構成することが可能となる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記照明装置は、発光管及び楕円面リフレクタを有し被照明領域側に集束性の照明光束を射出する光源装置並びに前記光源装置からの照明光束をより均一な強度分布を有する照明光束に変換するインテグレータロッドを有する照明装置であり、前記インテグレータロッドの光射出面は、前記他方方向に圧縮された平面形状を有することが好ましい。
このように構成することにより、上記のようなロッドインテグレータ光学系からなる照明装置を用いることにより、他方方向に圧縮された断面形状を有し面内照度分布の均一な照明光束を射出することが可能となり、光利用効率を向上することができる。その結果、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを構成することが可能となる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記照明装置駆動回路は、前記発光管の発光光量を制御することが好ましい。
このように構成することにより、発光管の発光光量を制御することにより、照明装置から射出される照明光束の光量を容易に制御することができる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記照明装置は、LEDを有する照明装置であって、前記照明装置駆動回路は、前記LEDの発光光量を制御することが好ましい。
このように構成することにより、LEDの発光光量を制御することにより、照明装置から射出される照明光束の光量を容易に制御することができる。
本発明のプロジェクタにおいては、照明光束の断面形状を整形するための遮光部材をさらに備え、前記遮光部材は、前記電気光学変調装置と光学的に略共役な位置に配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、上記した遮光部材の働きによって、前記電気光学変調装置の画像形成領域を照明する照明光束の断面形状を正しく整形することが可能になる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記回転プリズムは、前記電気光学変調装置と光学的に略共役な位置に配置されていることが好ましい。
このように構成することによっても、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを構成することが可能となる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記電気光学変調装置として、複数の色光をそれぞれの色光に対応する画像情報に応じて変調する複数の電気光学変調装置を備え、前記回転プリズムと前記複数の電気光学変調装置との間に配置され、前記回転プリズムからの照明光束を複数の色光に分離して前記複数の電気光学変調装置に導くための色分離導光光学系と、前記複数の電気光学変調装置で変調されたそれぞれの色光を合成するクロスダイクロイックプリズムとをさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有するとともに、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタを、画像品質の優れた(例えば3板式の)フルカラープロジェクタとすることができるようになる。
以下、本発明のプロジェクタについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
まず、実施形態1に係るプロジェクタ1000について、図1を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図である。図1(a)はプロジェクタ1000の光学系を上面から見た図であり、図1(b)はプロジェクタ1000の光学系を側面から見た図であり、図1(c)は第1レンズアレイ120の正面図であり、図1(d)は遮光部材700上における照明状態を示す図であり、図1(e)は液晶装置400R上における照明状態を示す図である。
なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz軸方向(図1(a)における照明光軸100ax方向)、x軸方向(図1(a)における紙面に平行かつz軸に直交する方向)及びy軸方向(図1(a)における紙面に垂直かつz軸に直交する方向)とする。
まず、実施形態1に係るプロジェクタ1000について、図1を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図である。図1(a)はプロジェクタ1000の光学系を上面から見た図であり、図1(b)はプロジェクタ1000の光学系を側面から見た図であり、図1(c)は第1レンズアレイ120の正面図であり、図1(d)は遮光部材700上における照明状態を示す図であり、図1(e)は液晶装置400R上における照明状態を示す図である。
なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz軸方向(図1(a)における照明光軸100ax方向)、x軸方向(図1(a)における紙面に平行かつz軸に直交する方向)及びy軸方向(図1(a)における紙面に垂直かつz軸に直交する方向)とする。
実施形態1に係るプロジェクタ1000は、図1(a)及び図1(b)に示すように、照明装置100と、照明装置100からの照明光束を赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して被照明領域に導光する色分離導光光学系200と、色分離導光光学系200で分離された3つの色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する電気光学変調装置としての3つの液晶装置400R,400G,400Bと、これら3つの液晶装置400R,400G,400Bによって変調された色光を合成するクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500によって合成された光をスクリーンSCR等の投写面に投写する投写光学系600とを備えたプロジェクタである。
照明装置100は、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置110と、光源装置110から射出される照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する第1レンズアレイ120と、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132(図示せず。)を有する第2レンズアレイ130と、光源装置110から射出される偏光方向の揃っていない照明光束を略1種類の直線偏光に揃える偏光変換素子140と、偏光変換素子140から射出される各部分光束を被照明領域(本実施形態では後述する遮光部材700の開口702内)で重畳させるための重畳レンズ150とを有している。
光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、楕円面リフレクタ114で反射される集束光を略平行な光に変換する平行化レンズ118とを有している。発光管112には、発光管112から被照明領域側に射出される光を発光管112に向けて反射する反射手段としての補助ミラー116が設けられている。
発光管112は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有している。
楕円面リフレクタ114は、発光管112の一方の封止部に挿通・固着される筒状の首状部と、発光管112から放射された光を第2焦点位置に向けて反射する反射凹面とを有している。
楕円面リフレクタ114は、発光管112の一方の封止部に挿通・固着される筒状の首状部と、発光管112から放射された光を第2焦点位置に向けて反射する反射凹面とを有している。
補助ミラー116は、発光管112の管球部の略半分を覆い、楕円面リフレクタ114の反射凹面と対向して配置される反射部材であり、発光管112の他方の封止部に挿通・固着されている。
このような補助ミラー116を用いることにより、発光管112から楕円面リフレクタ114とは反対側(被照明領域側)に向かって放射される光が、補助ミラー116によって発光管112に向けて反射される。補助ミラー116で反射された光は、発光管112を通過して楕円面リフレクタ114に向かって放射され、さらに楕円面リフレクタ114の反射凹面で反射されて第2焦点位置に集束されることとなる。従って、発光管112から楕円面リフレクタ114とは反対側(被照明領域側)に向かって放射される光は補助ミラー116によって、発光管112から楕円面リフレクタ114に向かって直接放射される光と同様に、楕円面リフレクタ114の第2焦点位置に集束させることができる。
このような補助ミラー116を用いることにより、発光管112から楕円面リフレクタ114とは反対側(被照明領域側)に向かって放射される光が、補助ミラー116によって発光管112に向けて反射される。補助ミラー116で反射された光は、発光管112を通過して楕円面リフレクタ114に向かって放射され、さらに楕円面リフレクタ114の反射凹面で反射されて第2焦点位置に集束されることとなる。従って、発光管112から楕円面リフレクタ114とは反対側(被照明領域側)に向かって放射される光は補助ミラー116によって、発光管112から楕円面リフレクタ114に向かって直接放射される光と同様に、楕円面リフレクタ114の第2焦点位置に集束させることができる。
平行化レンズ118は、凹レンズからなり、楕円面リフレクタ114の被照明領域側に配置されている。そして、楕円面リフレクタ114からの光を略平行化するように構成されている。
第1レンズアレイ120は、平行化レンズ118からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の第1小レンズ122を備えた構成を有している。第1小レンズ122は、図1(c)に示すように、横方向に4列、縦方向に16行に配置され、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」の平面形状を有している。
すなわち、第1レンズアレイ120における第1小レンズ122は、照明装置100から射出される照明光束を、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける縦横方向のうち、x軸方向に沿った横方向については画像形成領域Sの全体を、y軸方向に沿った縦方向についてはその画像形成領域Sの約50%を照明するような断面形状を有する照明光束(図1(e)参照。)とするように、縦方向に圧縮された「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」からなる平面形状を有している。
すなわち、第1レンズアレイ120における第1小レンズ122は、照明装置100から射出される照明光束を、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける縦横方向のうち、x軸方向に沿った横方向については画像形成領域Sの全体を、y軸方向に沿った縦方向についてはその画像形成領域Sの約50%を照明するような断面形状を有する照明光束(図1(e)参照。)とするように、縦方向に圧縮された「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」からなる平面形状を有している。
第2レンズアレイ130は、上述した第1レンズアレイ120により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ120と同様に照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の第2小レンズ132を備えた構成を有している。第2小レンズ132は、第1小レンズ122の平面形状に相似して縦方向(y軸方向)に圧縮された平面形状を有している。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光として射出する偏光変換素子である。
重畳レンズ150は、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び偏光変換素子140を経た複数の部分光束を集光して後述する遮光部材700の開口702に重畳させる光学素子である。
上記のように構成された照明装置100によって、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける横方向(x軸方向)については画像形成領域Sの全体を、縦方向(y軸方向)については画像形成領域Sの一部を照明するような、縦方向(y軸方向)に圧縮された断面形状を有する照明光束Lが射出される(図1(d)参照。)。
照明装置100と色分離導光光学系200との間の、各第1小レンズ122及び液晶装置400R,400G,400Bと光学的に略共役な位置には、照明光束の断面形状を整形するための遮光部材700が配置されている。遮光部材700は、図1(d)に示すように、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」の平面形状を有する開口702を有している。
これにより、第1レンズアレイ120により分割され第2レンズアレイ130、偏光変換素子140および重畳レンズ150を介して遮光部材700の開口702内に重畳された照明光束Lの断面形状を、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sに照射する照明光束Lの断面形状に正しく整形することが可能になる。
これにより、第1レンズアレイ120により分割され第2レンズアレイ130、偏光変換素子140および重畳レンズ150を介して遮光部材700の開口702内に重畳された照明光束Lの断面形状を、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sに照射する照明光束Lの断面形状に正しく整形することが可能になる。
照明装置100から射出され遮光部材700で整形された光束は、回転プリズム770に入射する。回転プリズム770は、照明装置100と液晶装置400R,400G,400Bとの間に配置され、液晶装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して画像形成領域S上で縦方向(y軸方向)に沿って照明光束を走査する機能を有している。回転プリズム770の前後に配置されたフィールドレンズ750,752は、後述するリレーレンズ240,242に対して有効に光を入射させるために設けられている。
なお、回転プリズム770についての詳細は後述する。
なお、回転プリズム770についての詳細は後述する。
色分離導光光学系200は、図1(a)に示すように、ダイクロイックミラー210,214と、反射ミラー212,216,218,220,222と、リレーレンズ240,242とを有している。色分離導光光学系200は、回転プリズム770から射出される照明光束を赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して、それぞれの色光を照明対象となる液晶装置400R,400G,400Bに導く機能を有している。色分離導光光学系200としては、照明装置100から液晶装置400R,400G,400Bまでの光路長が等しい等光路長光学系を用いている。色分離導光光学系200によって、遮光部材700の開口702で整形された光の像は、液晶装置400R,400G,400Bのそれぞれの画像形成領域Sに結像される。
ダイクロイックミラー210は、回転プリズム770から射出される光のうち赤色光成分と緑色光成分とを透過させるとともに、青色光成分を反射する。ダイクロイックミラー210で反射された青色光成分は、反射ミラー218で反射され、リレーレンズ242を経て、反射ミラー220,222で反射された後、フィールドレンズ248を通過して青色光用の液晶装置400Bに達する。一方、ダイクロイックミラー210を透過した赤色光成分及び緑色光成分は、反射ミラー212で反射され、リレーレンズ240を通過する。ここで、リレーレンズ240から射出された赤色光成分及び緑色光成分のうち赤色光成分は、ダイクロイックミラー214を透過して、さらに反射ミラー216で反射されて、フィールドレンズ244を通過して赤色光用の液晶装置400Rに達する。また、ダイクロイックミラー214で反射された緑色光成分は、さらに反射ミラー218で反射されて、フィールドレンズ246を通過して緑色光用の液晶装置400Gに達する。なお、液晶装置400R,400G,400Bの各色光の光路前段に設けられたフィールドレンズ244,246,248は、第2レンズアレイ130から射出された各部分光束を、各主光線に対して略平行な光束に変換するために設けられている。
液晶装置400R,400G,400Bは、照明光束を画像情報に応じて変調するものであり、照明装置100の照明対象となる。なお、図示を省略したが、フィールドレンズ244,246,248と各液晶装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が介在配置され、各液晶装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が介在配置されている。これら入射側偏光板、液晶装置400R,400G,400B及び射出側偏光板によって入射する各色光の光変調が行われる。
液晶装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
液晶装置400R,400G,400Bとしては、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:16の長方形」の平面形状を有するワイドビジョン用の液晶装置を用いている。
液晶装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
液晶装置400R,400G,400Bとしては、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:16の長方形」の平面形状を有するワイドビジョン用の液晶装置を用いている。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板から射出された各色光毎に変調された光学像を合成して、カラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で大画面画像を形成する。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で大画面画像を形成する。
実施形態1に係るプロジェクタ1000は、回転プリズム770を用いたこと及び照明装置駆動回路710を備えたことを特徴としている。
以下、実施形態1に係るプロジェクタ1000における回転プリズム770及び照明装置駆動回路710について詳細に説明する。
以下、実施形態1に係るプロジェクタ1000における回転プリズム770及び照明装置駆動回路710について詳細に説明する。
1.回転プリズム
図2は、回転プリズム770の回転と液晶装置400R,400G,400B上の照明状態との関係を示す図である。図2(a)は回転プリズム770を回転軸772に沿って見たときの断面図であり、図2(b)は回転プリズム770を照明光軸100axに沿って見たときの図であり、図2(c)は液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上における照明光束Lの照射状態を示す図である。
図2は、回転プリズム770の回転と液晶装置400R,400G,400B上の照明状態との関係を示す図である。図2(a)は回転プリズム770を回転軸772に沿って見たときの断面図であり、図2(b)は回転プリズム770を照明光軸100axに沿って見たときの図であり、図2(c)は液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上における照明光束Lの照射状態を示す図である。
回転プリズム770は、液晶装置400R,400G,400Bの画面書き込み走査に同期して、回転するように構成されている。このため、照明光軸100ax上における第1小レンズ122の仮想中心点の像Pから射出される光は、図2(a)〜図2(c)に示すように、回転プリズム770が回転すると、回転プリズム770の光通過面によって所定の屈折を受ける。その結果、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおいては、画面書き込み走査に同期して、光照射領域と光非照射領域とが順次スクロールされるようになる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、回転プリズム770を回転させることにより、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上で照明光束Lが走査されるようになる。その結果、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける任意の点に着目すれば間欠的に光が遮断されるようになるため、動画表示特性が改善され、優れた動画表示特性を有するようになる。
2.照明装置駆動回路
図3〜図7は、照明装置駆動回路710の効果を説明するために示す図である。
図3〜図7は、照明装置駆動回路710の効果を説明するために示す図である。
図3(a)〜図3(d)は液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける照明光束Lの照明状態と回転プリズム770の傾き角θとを示す図であり、図3(e)は回転プリズム770の傾き角θと画像形成領域S上における照明光束Lの移動速度との関係を示す図である。なお、図3(a)及び図3(c)中に示す矢印vは、照明光束Lの仮想中心点における移動速度をそれぞれベクトル表示したものである。図3(b)は、図3(a)に示す照明状態(照明光束Lが画像形成領域Sの縦方向中央部を照明している状態)のときの、回転プリズム770の傾き角θを示し、図3(d)は、図3(c)に示す照明状態(照明光束Lが画像形成領域Sの縦方向両端部を照明している状態)のときの、回転プリズム770の傾き角θを示している。
なお、図3(e)において、回転プリズム面に照明光軸100axが垂直に入射するときの回転プリズム770の傾き角θを「傾き角θ=0°」とする(以下この明細書において同じとする。)。
なお、図3(e)において、回転プリズム面に照明光軸100axが垂直に入射するときの回転プリズム770の傾き角θを「傾き角θ=0°」とする(以下この明細書において同じとする。)。
図4(a)は照明装置駆動回路を用いない比較例に係るプロジェクタにおける回転プリズム770の傾き角と画像形成領域S上の光強度との関係を示す図であり、図4(b)は比較例に係るプロジェクタにおけるスクリーンSCRの光強度分布を示す図であり、図4(c)は比較例に係るプロジェクタにおけるスクリーンSCR上の光強度の相対値を示す図である。
図5は、実施形態1に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路710、回転状態検知センサ750及び画像処理回路740を説明するために示すブロック図である。なお、図5において、平行化レンズ118から回転プリズム770までに配置された光学要素及び回転プリズム770よりも光路後段に配置された光学要素については、図示を省略している。
図6(a)は照明装置駆動回路710が発光管112の発光光量を制御する際の駆動波形を示す図であり、図6(b)は図6(a)の部分拡大図であり、図6(c)は回転プリズム770の傾き角と発光管112の発光光量との関係を示す図である。なお、図6(b)中の符号t0〜t6は図2(a)中の符号t0〜t6に対応している。
図7(a)は実施形態1に係るプロジェクタ1000における回転プリズム770の傾き角と画像形成領域S上の光強度との関係を示す図であり、図7(b)は実施形態1に係るプロジェクタ1000におけるスクリーンSCRの光強度分布を示す図であり、図7(c)は実施形態1に係るプロジェクタ1000におけるスクリーンSCR上の光強度の相対値を示す図である。なお、図7(a)及び図7(c)においては、各傾き角θにおける光強度は、傾き角θ=0°のときの光強度を100とし、その光強度に対する相対値で示している。
回転プリズム770を一定速度で回転させて液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上で照明光束Lを走査させる構成では、液晶装置の画像形成領域S上において、照明光束Lの位置によってその移動速度(走査速度)が変化してしまう。すなわち、図3に示すように、画像形成領域Sの縦方向両端部における照明光束の移動速度が、画像形成領域Sの縦方向中央部における照明光束の移動速度よりも早くなってしまう。このため、照明装置駆動回路を用いない比較例に係るプロジェクタ(図示せず。)においては、図4(a)からわかるように、液晶装置400R,400G,400Bにおいて画像形成領域Sの縦方向(y軸方向)両端部における照度が縦方向中央部における照度よりも低くなってしまい、スクリーンSCRにおいても同様に、図4(b)及び図4(c)に示すように、スクリーンSCRの縦方向両端部(符号H0,H2)における照度が縦方向(y軸方向)中央部(符号H1)における照度よりも低くなってしまう。
これに対し、実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、図5に示すように、照明装置駆動回路710をさらに備えている。この照明装置駆動回路710は、図4(a)及び図6からもわかるように、照明光束Lが液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける縦方向(y軸方向)中央部を通過するときには、光源装置110から射出される照明光束の光量を小さくするように発光管112の発光光量の制御を行い、照明光束Lが液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける縦方向(y軸方向)両端部を通過するときには、光源装置110から射出される照明光束の光量を大きくするように発光管112の発光光量の制御を行う機能を有している。すなわち、照明装置駆動回路710は、照明光束Lの移動速度(走査速度)が液晶装置400R,400G,400Bにおける画像形成領域S上で変化することに起因して発生する照度差を軽減させるように、照明装置100から射出される照明光束の光量を時間的に制御する機能を有している。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、図7(a)に示すように、回転プリズム770を一定の回転速度で回転させた場合に発生する上記した照度差が軽減されるようになり、図7(b)及び図7(c)に示すように、スクリーンSCR全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
このように、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、極めて短い周期で回転プリズムの回転速度を変化させることが必要でなくなるため、回転プリズムを駆動するためのモータとして高価なモータを用いる必要がなくなるとともに、回転プリズムを駆動するためのモータの回転速度を頻繁に加速及び減速する必要もなくなる。このため、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることがなくなる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタとなる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、図5に示すように、回転プリズム770の回転状態を検知する回転状態検知センサ750と、回転状態検知センサ750の出力信号を処理して照明装置駆動回路710に出力する回転状態検出回路720とをさらに備えている。そして、照明装置駆動回路710は、回転状態検出回路720の出力信号に基づいて、照明装置100から射出される照明光束の光量を制御するように構成されている。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、回転プリズム770の回転状態に対応した正確な制御を行うことが可能になるため、照明光束の移動速度(走査速度)が液晶装置400R,400G,400Bにおける画像形成領域S上で変化することに起因して発生する照度差を効果的に軽減することが可能になる。
なお、実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、画像情報の処理を行う画像処理回路740からの出力信号に基づいて、モータ駆動回路730がモータ774を駆動することにより、液晶装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して回転プリズム770を回転するように構成されている。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、照明装置駆動回路710は、発光管112の発光光量を制御するように構成されているため、照明装置100から射出される照明光束の光量を効果的に制御することができる。
以上、実施形態1に係るプロジェクタ1000における回転プリズム770及び照明装置駆動回路710について詳細に説明したが、実施形態1に係るプロジェクタ1000においては以下のような特徴も有している。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、光源装置110は、発光管112、発光管112からの光を反射する楕円面リフレクタ114及び楕円面リフレクタ114で反射される光を略平行光にする平行化レンズ118を有する光源装置である。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光源装置を実現することができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、発光管112には、発光管112から被照明領域側に射出される光を発光管112に向けて反射する補助ミラー116が設けられている。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、発光管112から被照明領域側に放射される光は発光管112に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ114の大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができ、プロジェクタ1000の小型化を図ることができる。また、このことは、第1レンズアレイ120の大きさ、第2レンズアレイ130の大きさ、偏光変換素子140の大きさ、重畳レンズ150の大きさ、色分離光学系200の大きさなどをさらに小さくすることができることをも意味し、プロジェクタ1000のさらなる小型化を図ることができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、電気光学変調装置として、色分離導光光学系200から射出される3つの色光をそれぞれの色光に対応する画像情報に応じて変調する3つの液晶装置400R,400G,400Bを備えている。また、回転プリズム770と液晶装置400R,400G,400Bとの間に配置され、回転プリズム770からの照明光束を3つの色光に分離して液晶装置400R,400G,400Bに導くための色分離導光光学系200と、液晶装置400R,400G,400Bで変調されたそれぞれの色光を合成するクロスダイクロイックプリズム500とをさらに備えている。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを、画像品質の優れた3板式のフルカラープロジェクタとすることができるようになる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、光源装置110からの照明光束を1種類の直線偏光に揃えて射出する偏光変換素子140をさらに有している。
偏光変換素子140は、光源装置110からの照明光束に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の直線偏光成分と反射層で反射された他方の直線偏光成分とのうちいずれか一方の直線偏光成分に揃えるように偏光変換する位相差板とを有している。
偏光変換素子140は、光源装置110からの照明光束に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の直線偏光成分と反射層で反射された他方の直線偏光成分とのうちいずれか一方の直線偏光成分に揃えるように偏光変換する位相差板とを有している。
このため、偏光変換素子140の作用により光源装置110からの照明光束を一方の偏光軸を有する1種類の直線偏光に変換することができるようになるため、実施形態1に係るプロジェクタ1000のように、電気光学変調装置として液晶装置等のように1種類の直線偏光を利用するタイプの電気光学変調装置を用いる場合に、光源装置110からの照明光束を有効に利用することができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、回転プリズム770の光透過面には、減反射膜が形成されている。このため、回転プリズム770における光透過率が向上するため、光利用効率の低下を最小限のものにすることができるとともに、迷光レベルが低減し、コントラストが向上する。
なお、実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、照明装置駆動回路710が図6(a)に示すような駆動波形でもって発光管112の発光光量を制御する構成を例示して説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば次のような変形例もある。
図8〜図12は、実施形態1の変形例1〜変形例5に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路の機能を説明するために示す図である。図8(a)は変形例1における照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形を示す図であり、図8(b)は図8(a)の部分拡大図であり、図8(c)は回転プリズムの傾き角と発光管の発光光量との関係を示す図である。図9(a)は変形例2における照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形を示す図であり、図9(b)は図9(a)の部分拡大図であり、図9(c)は回転プリズムの傾き角と発光管の発光光量との関係を示す図である。
変形例1に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形は、図8(a)及び図8(b)に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000における照明装置駆動回路710が発光管112の発光光量を制御する際の駆動波形と比べて、極性反転するタイミングが異なっている。
変形例2に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形は、図9(a)及び図9(b)に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000における照明装置駆動回路710が発光管112の発光光量を制御する際の駆動波形と比べて、直流駆動するという点で異なっている。
変形例3に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形は、図10に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000における照明装置駆動回路710が発光管112の発光光量を制御する際の駆動波形と比べて、極性反転する周期が長いという点で異なっている。
変形例4に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形は、図11に示すように、実施形態1に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形と比べて、極性反転する周期が短いという点で異なっている。
変形例5に係るプロジェクタにおける照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形は、図12に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000における照明装置駆動回路710が発光管112の発光光量を制御する際の駆動波形と比べて、極性反転する周期がさらに短いという点で異なっている。
このように、変形例1〜変形例5に係るプロジェクタは、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは照明装置駆動回路が発光管の発光光量を制御する際の駆動波形が異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、照明光束Lの移動速度(走査速度)が液晶装置400R,400G,400B(図示せず。)における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減させるように、照明装置100(図示せず。)から射出される照明光束の光量を時間的に制御する機能を有する照明装置駆動回路を備えている。このため、変形例1〜変形例5に係るプロジェクタにおいても、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、回転プリズムを一定の回転速度で回転させた場合に発生する上記した照度差が軽減されるようになり、スクリーン全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
〔実施形態2〕
図13は、実施形態2に係るプロジェクタ1002を説明するために示す図である。なお、図13において、図5と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図13は、実施形態2に係るプロジェクタ1002を説明するために示す図である。なお、図13において、図5と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態2に係るプロジェクタ1002は、基本的には実施形態1に係るプロジェクタ1000とよく似た構成を有しているが、図13に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、照明装置駆動回路の制御手段が異なっている。
すなわち、実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、上記の制御手段として、回転プリズム770の回転状態を検知する回転状態検知センサ750(図5参照。)を用いており、照明装置駆動回路710は、回転状態検知センサ750の出力信号に基づいて、光源装置110から射出される照明光束の光量を制御するように構成されている。
これに対し、実施形態2に係るプロジェクタ1002においては、上記の手段として、回転状態検知センサに代えて、図13に示すように、画像情報の処理を行う画像処理回路742を用いている。そして、回転プリズム770は、画像処理回路742からの同期信号に基づいて、一定の速度で回転するように構成され、照明装置駆動回路712は、画像処理回路742からの同期信号に基づいて、光源装置110から射出される照明光束の光量を制御するように構成されている。
実施形態2に係るプロジェクタ1002においては、回転プリズム770の回転及び照明装置駆動回路712による光源装置110の光量制御は、いずれも画像処理回路742からの同期信号に基づいて行われる。このため、上記のように構成することによっても、回転プリズム770の回転状態に対応した正確な光量装置110の光量制御を行うことが可能になるため、照明光束の走査速度が液晶装置400R,400G,400Bにおける画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を効果的に軽減することが可能になる。
このように、実施形態2に係るプロジェクタ1002は、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、照明光束の移動速度(走査速度)が液晶装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減するための照明装置駆動回路の制御手段が異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、光源装置110から射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路712を備えているため、回転プリズム770を一定の回転速度で回転させた場合に発生する照度差が軽減されるようになり、スクリーン全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
従って、実施形態2に係るプロジェクタ1002は、照明装置駆動回路の制御手段以外の点では、実施形態1に係るプロジェクタ1000と同様の構成を有するため、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様の効果を有する。
〔実施形態3〕
図14は、実施形態3に係るプロジェクタ1004の光学系を示す図である。図14(a)はプロジェクタ1004の光学系を上面から見た図であり、図14(b)はプロジェクタ1004の光学系を側面から見た図である。
図14は、実施形態3に係るプロジェクタ1004の光学系を示す図である。図14(a)はプロジェクタ1004の光学系を上面から見た図であり、図14(b)はプロジェクタ1004の光学系を側面から見た図である。
実施形態3に係るプロジェクタ1004は、基本的には実施形態1に係るプロジェクタ1000とよく似た構成を有しているが、図14(a)に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、色分離導光光学系の構成が異なっている。
すなわち、実施形態3に係るプロジェクタ1004においては、色分離導光光学系202として、各液晶装置400R,400G,400B上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールされる方向をすべて同一の方向とするために、ダブルリレー光学系190を用いている。
すなわち、実施形態3に係るプロジェクタ1004においては、色分離導光光学系202として、各液晶装置400R,400G,400B上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールされる方向をすべて同一の方向とするために、ダブルリレー光学系190を用いている。
色分離導光光学系202は、図14(a)に示すように、ダイクロイックミラー260,262と、反射ミラー264と、ダブルリレー光学系190とを有している。ダブルリレー光学系190は、リレーレンズ191,192,194,195,197と、反射ミラー193,196と、フィールドレンズ198とを有している。また、色分離導光光学系202の光路前段には、リレーレンズ754が配置されている。
ダイクロイックミラー260は、回転プリズム770から射出される光のうち赤色光成分を反射するとともに、緑色光成分及び青色光成分を透過させる。ダイクロイックミラー260で反射された赤色光成分は、反射ミラー264で反射されて、フィールドレンズ176Rを通過して赤色光用の液晶装置400Rに達する。
ダイクロイックミラー260を透過した緑色光成分及び青色光成分のうち緑色光成分は、ダイクロイックミラー262によって反射され、フィールドレンズ176Gを通過して緑色光用の液晶装置400Gに達する。一方、ダイクロイックミラー260を透過した青色光成分は、ダイクロイックミラー262を透過し、ダブルリレー光学系190を通過して青色光用の液晶装置400Bに達する。液晶装置400R,400G,400Bの各色光の光路前段に設けられたフィールドレンズ176R,176G,198は、第2レンズアレイ130から射出された各部分光束を、各主光線に対して略平行な光束に変換するために設けられている。
ダイクロイックミラー260を透過した緑色光成分及び青色光成分のうち緑色光成分は、ダイクロイックミラー262によって反射され、フィールドレンズ176Gを通過して緑色光用の液晶装置400Gに達する。一方、ダイクロイックミラー260を透過した青色光成分は、ダイクロイックミラー262を透過し、ダブルリレー光学系190を通過して青色光用の液晶装置400Bに達する。液晶装置400R,400G,400Bの各色光の光路前段に設けられたフィールドレンズ176R,176G,198は、第2レンズアレイ130から射出された各部分光束を、各主光線に対して略平行な光束に変換するために設けられている。
ここで、青色光の光路にダブルリレー光学系190が設けられているのは、青色光の光路の長さが、他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率低下を防止するとともに、各液晶装置400R,400G,400B上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールされる方向をすべて同一の方向とするために設けられている。なお、実施形態3に係るプロジェクタ1004においては、3つの色光のうち青色光の光路にダブルリレー光学系190を用いた構成としたが、赤色光等のその他の色光の光路にこのようなダブルリレー光学系を用いた構成としてもよい。
このように、実施形態3に係るプロジェクタ1004は、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、色分離導光光学系の構成が異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、回転状態検知センサ(図示せず。)の出力信号に基づいて、光源装置110から射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路(図示せず。)を備えているため、回転プリズム770を一定の回転速度で回転させた場合に発生する照度差が軽減されるようになり、スクリーンSCR全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
なお、実施形態3に係るプロジェクタ1004においては、上記のように、回転状態検知センサの出力信号に基づいて、光源装置110から射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路を備える構成としているが、実施形態2に係るプロジェクタ1002の場合と同様に、画像処理回路からの同期信号に基づいて、光源装置110から射出される照明光束の光量を制御する照明装置駆動回路を備える構成としてもよい。
従って、実施形態3に係るプロジェクタ1004は、色分離導光光学系の構成以外の点では、実施形態1又は2に係るプロジェクタ1000,1002と同様の構成を有するため、実施形態1又は2に係るプロジェクタ1000,1002の場合と同様の効果を有する。
〔実施形態4〕
図15は、実施形態4に係るプロジェクタ1006の光学系を示す図である。図15(a)はプロジェクタ1006の光学系を上面から見た図であり、図15(b)はプロジェクタ1006の光学系を側面から見た図である。
図15は、実施形態4に係るプロジェクタ1006の光学系を示す図である。図15(a)はプロジェクタ1006の光学系を上面から見た図であり、図15(b)はプロジェクタ1006の光学系を側面から見た図である。
実施形態4に係るプロジェクタ1006は、基本的には実施形態1に係るプロジェクタ1000とよく似た構成を有しているが、図15(a)及び図15(b)に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、照明装置の構成が異なっている。
すなわち、実施形態4に係るプロジェクタ1006においては、照明装置100Bとして、ロッドインテグレータ光学系を用いている。
すなわち、実施形態4に係るプロジェクタ1006においては、照明装置100Bとして、ロッドインテグレータ光学系を用いている。
照明装置100Bは、被照明領域側に集束性の照明光束を射出する光源装置110Bと、光源装置110Bからの照明光束をより均一な強度分布を有する照明光束に変換するインテグレータロッド160と、リレーレンズ162とを有している。インテグレータロッド160の光射出面及び液晶装置400R,400G,400Bと光学的に略共役な位置には、遮光部材700が配置されている。
インテグレータロッド160は、光源装置110Bから射出される偏光方向の揃っていない照明光束を略1種類の直線偏光に揃える偏光変換部162と、ロッド部164とを有している。偏光変換部162は、光源装置110Bからの照明光束に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100Baxに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100Baxに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の直線偏光成分と反射層で反射された他方の直線偏光成分とのうちいずれか一方の直線偏光成分に揃えるように偏光変換する位相差板とを有している。
インテグレータロッド160の光射出面は、縦方向に圧縮された「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」からなる平面形状を有している。
インテグレータロッド160の光射出面は、縦方向に圧縮された「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」からなる平面形状を有している。
このように、実施形態4に係るプロジェクタ1006は、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは、照明装置の構成が異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、回転状態検知センサ(図示せず。)の出力信号に基づいて、光源装置110Bから射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路(図示せず。)を備えているため、回転プリズム770を一定の回転速度で回転させた場合に発生する照度差が軽減されるようになり、スクリーンSCR全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
なお、実施形態4に係るプロジェクタ1006においては、上記のように、回転状態検知センサの出力信号に基づいて、光源装置110Bから射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路を備える構成としているが、実施形態2に係るプロジェクタ1002の場合と同様に、画像処理回路からの同期信号に基づいて、光源装置110Bから射出される照明光束の光量を制御する照明装置駆動回路を備える構成としてもよい。
従って、実施形態4に係るプロジェクタ1006は、照明装置の構成以外の点では、実施形態1又は2に係るプロジェクタ1000,1002と同様の構成を有するため、実施形態1又は2に係るプロジェクタ1000,1002の場合と同様の効果を有する。
〔実施形態5〕
図16は、実施形態5に係るプロジェクタ1008の光学系を示す図である。図16(a)はプロジェクタ1008の光学系を上面から見た図であり、図16(b)はプロジェクタ1008の光学系を側面から見た図である。
図16は、実施形態5に係るプロジェクタ1008の光学系を示す図である。図16(a)はプロジェクタ1008の光学系を上面から見た図であり、図16(b)はプロジェクタ1008の光学系を側面から見た図である。
実施形態5に係るプロジェクタ1008は、基本的には実施形態4に係るプロジェクタ1006とよく似た構成を有しているが、図16(a)及び図16(b)に示すように、実施形態4に係るプロジェクタ1006とは、回転プリズムの配置位置及び遮光部材の有無という点で異なっている。
すなわち、実施形態5に係るプロジェクタ1008においては、回転プリズム770は、インテグレータロッド160の光射出面及び液晶装置400R,400G,400Bと光学的に略共役な位置に配置されている。また、それに伴い、実施形態5に係るプロジェクタ1008においては遮光部材を有していない。
すなわち、実施形態5に係るプロジェクタ1008においては、回転プリズム770は、インテグレータロッド160の光射出面及び液晶装置400R,400G,400Bと光学的に略共役な位置に配置されている。また、それに伴い、実施形態5に係るプロジェクタ1008においては遮光部材を有していない。
図17は、回転プリズム770の回転と液晶装置400R,400G,400B上の照明状態との関係を示す図である。図17(a)は回転プリズム770を回転軸772に沿って見たときの断面図であり、図17(b)は回転プリズム770を照明光軸100Baxに沿って見たときの図であり、図17(c)は液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上における照明光束Lの照射状態を示す図である。
照明光軸100Bax上におけるインテグレータロッド160の光射出面の仮想中心点の像Pから射出される光は、図17(a)〜図17(c)に示すように、回転プリズム770が回転すると、回転プリズム770の光通過面によって所定の屈折を受ける。その結果、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおいては光照射領域と光非照射領域とが順次スクロールされるようになる。
照明光軸100Bax上におけるインテグレータロッド160の光射出面の仮想中心点の像Pから射出される光は、図17(a)〜図17(c)に示すように、回転プリズム770が回転すると、回転プリズム770の光通過面によって所定の屈折を受ける。その結果、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおいては光照射領域と光非照射領域とが順次スクロールされるようになる。
このため、実施形態5に係るプロジェクタ1008によれば、実施形態4に係るプロジェクタ1006の場合と同様に、回転プリズム770を回転させることにより、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域S上で照明光束Lが走査されるようになる。その結果、液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域Sにおける任意の点に着目すれば間欠的に光が遮断されるようになるため、動画表示特性が改善され、優れた動画表示特性を有するようになる。
このように、実施形態5に係るプロジェクタ1008は、実施形態4に係るプロジェクタ1006とは、回転プリズムの配置位置及び遮光部材の有無という点で異なるが、実施形態4に係るプロジェクタ1006の場合と同様に、照明装置100Bから射出される照明光束の光量を時間的に制御する照明装置駆動回路(図示せず。)を備えているため、回転プリズム770を一定の回転速度で回転させた場合に発生する照度差が軽減されるようになり、スクリーンSCR全面でより均一な表示を行うことが可能になる。すなわち、均一な面内表示特性を有するようになる。
このため、実施形態5に係るプロジェクタ1008によれば、実施形態4に係るプロジェクタ1006の場合と同様の効果を有し、優れた動画表示特性及び均一な面内表示特性を有し、製造コストが高くなったり消費電力が高くなったりすることのないプロジェクタとなる。
以上、本発明のプロジェクタを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態のプロジェクタ1000〜1008は、発光管112を有する照明装置100,100Bを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、LEDを有する照明装置を用いることもできる。この場合、照明装置駆動回路がLEDの発光光量を制御するように構成されていればよい。
(2)上記実施形態1〜3のプロジェクタ1000〜1004は、第1レンズアレイ120の第1小レンズ122の平面形状としては、「縦寸法:横寸法=1:4の長方形」のものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、「縦寸法:横寸法=9:32の長方形」のものや「縦寸法:横寸法=3:8の長方形」のものなどをも好ましく用いることができる。
(3)上記実施形態4及び5のプロジェクタ1006,1008は、インテグレータロッド160の光射出面の平面形状としては、「縦寸法:横寸法=1:4の長方形」のものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、「縦寸法:横寸法=9:32の長方形」のものや「縦寸法:横寸法=3:8の長方形」のものなどをも好ましく用いることができる。
(4)上記実施形態1〜4のプロジェクタ1000〜1006は、遮光部材700として、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」の平面形状を有する開口を備えた遮光部材を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:32の長方形」の平面形状を有する開口を備えた遮光部材を用いることもできる。また、第1レンズアレイの第1小レンズが「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」の平面形状以外の他の平面形状を有する小レンズの場合には、その小レンズの平面形状に相似する平面形状を有する開口を備えた遮光部材を用いることもできるし、インテグレータロッドの光射出面が「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=1:4の長方形」の平面形状以外の他の平面形状を有するインテグレータロッドの場合には、そのインテグレータロッドの光射出面の平面形状に相似する平面形状を有する開口を備えた遮光部材を用いることもできる。
(5)上記実施形態1〜3のプロジェクタ1000〜1004は、光源装置110として、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、平行化レンズ118とを有する光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、放物面リフレクタと、放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有する光源装置をも好ましく用いることができる。
(6)上記各実施形態のプロジェクタ1000〜1008は、光源装置110,110Bとして、発光管112に補助ミラー116が配設された光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光管に補助ミラーが配設されていない光源装置をも好ましく用いることができる。
(7)上記各実施形態において、3つの液晶装置400R,400G,400Bを用いたプロジェクタを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つ、2つ又は4つ以上の液晶装置を用いたプロジェクタにも適用可能である。
(8)上記各実施形態のプロジェクタ1000〜1008は、電気光学変調装置として液晶装置を用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。電気光学変調装置としては、一般に、画像情報に応じて入射光を変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを利用してもよい。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)を用いることができる。
(9)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクタに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクタに適用する場合にも可能である。
100,100B…照明装置、100ax,100Bax…照明光軸、110,110B,910…光源装置、112,912…発光管、114,914…楕円面リフレクタ、116…補助ミラー、118…平行化レンズ、120,920…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130,930…第2レンズアレイ、140…偏光変換素子、150,950…重畳レンズ、160…インテグレータロッド、162…偏光変換部、164…ロッド部、166,176R,176G,198,244,246,248,750,752,952…フィールドレンズ、190…ダブルリレー光学系、191,192,194,195,197,240,242,754…リレーレンズ、193,196,212,216,218,220,222,264…反射ミラー、200,202…色分離導光光学系、210,214,260,262…ダイクロイックミラー、400R,400G,400B,970…液晶装置、500…クロスダイクロイックプリズム、600,980…投写光学系、700…遮光部材、702…開口、710,712…照明装置駆動回路、720…回転状態検出回路、730,732…モータ駆動回路、740,742…画像処理回路、750…回転状態検知センサ、770,960…回転プリズム、772…回転軸、774…モータ、900,1000,1004,1006,1008…プロジェクタ、L…照明光束が照射される領域、P…照明光軸上における第1小レンズ又はインテグレータロッドの光射出面の仮想中心点の像、S…画像形成領域、SCR…スクリーン。
Claims (9)
- 照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
前記電気光学変調装置により変調された照明光束を投写する投写光学系と、
前記電気光学変調装置の画像形成領域における一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向については画像形成領域の一部を照明するような、前記他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を射出する照明装置と、
一定の速度で回転して、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域における前記他方方向に沿って走査する回転プリズムとを備えるプロジェクタであって、
前記照明光束の走査速度が前記電気光学変調装置における画像形成領域上で変化することに起因して発生する照度差を軽減するように、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御する照明装置駆動回路をさらに備えることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記回転プリズムの回転状態を検知する回転状態検知センサをさらに備え、
前記照明装置駆動回路は、前記回転状態検知センサの出力信号に基づいて、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
画像情報の処理を行う画像処理回路をさらに備え、
前記回転プリズムは、前記画像処理回路からの同期信号に基づいて、一定の速度で回転するように構成され、
前記照明装置駆動回路は、前記画像処理回路からの同期信号に基づいて、前記照明装置から射出される照明光束の光量を制御することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、発光管及びリフレクタを有し被照明領域側に照明光束を射出する光源装置、前記光源装置から射出される照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズを有する第1レンズアレイ、前記第1レンズアレイの前記複数の第1小レンズに対応する複数の第2小レンズを有する第2レンズアレイ並びに前記第2レンズアレイの前記複数の第2小レンズから射出される各部分光束を照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置であり、
前記第1小レンズは、前記他方方向に圧縮された平面形状を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、発光管及び楕円面リフレクタを有し被照明領域側に集束性の照明光束を射出する光源装置並びに前記光源装置からの照明光束をより均一な強度分布を有する照明光束に変換するインテグレータロッドを有する照明装置であり、
前記インテグレータロッドの光射出面は、前記他方方向に圧縮された平面形状を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4又は5に記載のプロジェクタにおいて、
前記照明装置駆動回路は、前記発光管の発光光量を制御することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、LEDを有する照明装置であって、
前記照明装置駆動回路は、前記LEDの発光光量を制御することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜7のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
照明光束の断面形状を整形するための遮光部材をさらに備え、
前記遮光部材は、前記電気光学変調装置と光学的に略共役な位置に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜7のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記回転プリズムは、前記電気光学変調装置と光学的に略共役な位置に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。
Priority Applications (1)
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JP2006040476A JP2006259713A (ja) | 2005-02-21 | 2006-02-17 | プロジェクタ |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2005043518 | 2005-02-21 | ||
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JP2006040476A Withdrawn JP2006259713A (ja) | 2005-02-21 | 2006-02-17 | プロジェクタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101404092B1 (ko) | 2012-03-19 | 2014-06-10 | 가시오게산키 가부시키가이샤 | 투영 장치, 컴퓨터 판독 가능한 기억 매체 및 투영 장치의 제어 방법 |
US8960923B2 (en) | 2009-09-16 | 2015-02-24 | Nec Display Solutions, Ltd. | Projection type display device and method including vibration of component of illumination optical system |
-
2006
- 2006-02-17 JP JP2006040476A patent/JP2006259713A/ja not_active Withdrawn
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