JP2006259037A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベルト部材を用いた定着装置において、ベルト部材に波打ち状のゆがみやしわが発生することを抑制する。
【解決手段】 定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に当接して、定着ベルトモジュール61との間に用紙Pが通過するニップ部Nを形成する加圧ベルト620と、加圧ベルト620を張架するとともに、加圧ベルト620を定着ベルトモジュール61に設けられた定着ロール610側に押圧する加圧ロール65とを備えており、加圧ロール65は、弾性層652と、弾性層652の表面に被覆され、この弾性層652よりも弾性率の高い材質で形成された表面層653とを有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる定着装置等に関する。
近年、複写機、プリンタ等の画像形成装置では、電子写真方式や静電記録方式等を利用したものが主流となっている。このような画像形成装置では、例えば電子写真方式を用いた場合には、次のような画像形成プロセスが用いられている。まず、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で走査露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。さらに、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、このトナー像を感光体ドラム上から記録紙に直接転写するか、或いは、このトナー像を一旦中間転写体に一次転写し、中間転写体から記録紙に二次転写することで、記録紙上にトナー像を形成する。そして、記録紙上に形成されたトナー像を定着装置によって定着する。
かかる画像形成装置に用いられる定着装置は、例えば、円筒状の芯金の内部に加熱源が配設され、その芯金に耐熱性弾性層と離型層とが積層されて形成された定着ロールと、この定着ロールに対して圧接配置され、芯金に耐熱性弾性層と耐熱性樹脂被膜あるいは耐熱性ゴム被膜による離型層とが積層されて形成された加圧ロールとで構成されている。そして、定着ロールと加圧ロールとの間に、未定着トナー像を担持した記録紙を通過させ、未定着トナー像に対して加熱と加圧とを行うことによって、記録紙にトナー像を定着している。このような定着装置は、ロールニップ方式と呼ばれて、一般に広く利用されている。
ところで、かかるロールニップ方式の定着装置において高速化を図ろうとする場合には、トナーと記録紙とに充分な熱量を供給するために、ニップ幅を定着速度に比例して広くすることが必要となる。その際のニップ幅を広くする方法としては、定着ロールと加圧ロールとの間の荷重を大きくする方法や、弾性体の厚さを厚くする方法、さらにはロール径を大きくする方法がある。
しかし、荷重を大きくする方法や、弾性体の厚さを厚くする方法では、ロールの撓みに起因するニップ幅の形状がロール軸に沿って不均一になることから、定着むらや紙しわが発生する等といった画像品質上の問題が生じる。また、ロール径を大きくする方法では、装置の大型化を招くとともに、ロールを室温から定着可能温度に上昇させるまでの時間(ウォームアップタイム)が長くなるという問題がある。
そこで、これらの問題を解消して、画像形成装置の高速化に対応した定着装置を実現するべく、本出願人は、表面に弾性体が被覆された定着ロールと、複数の支持ロールによって張架されたエンドレスベルトとを設け、エンドレスベルトと定着ロールとの間にニップ領域を形成するように、エンドレスベルトを定着ロールの周りに所定角度領域だけ巻き付けるように圧接して構成するとともに、ニップ領域の出口部(最下流部)においては、ニップ領域の他の部分よりも大きな圧力を局部的に加える加圧ロールを配設した定着装置に関する技術を提案している(例えば、特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載された定着装置では、複数個のロールで張架されたエンドレスベルトを定着ロールに接触させることで、ニップ部(これを「ベルトニップ部」ともいう。)を形成している。このような構成(これを「ベルトニップ方式」ともいう。)を採用することにより、定着ロールとエンドレスベルトとによって形成されるベルトニップ部の幅が従来の定着ロールと加圧ロールとのロールニップ部の幅よりも容易に大きくすることができるので、高速化対応が可能となり、しかも装置の小型化を図ることも容易である。
特に、ベルトニップ方式の定着装置では、定着ロールに圧接させるエンドレスベルトの熱容量が小さいために、定着ロールから伝達される熱も発散され難い。そのため、定着ロールの回転が開始されても、定着ロールからエンドレスベルト側に奪われる熱量は比較的少なく、熱をトナーの溶融に利用する効率が高まることから、トナーの定着性の向上を図ることができるという利点も有している。
特許第3084692号公報(第5−8頁)
ところで、上記した特許文献1に記載されたようなベルトニップ方式の定着装置では、定着ロールとエンドレスベルトとによって形成されるニップ部の最下流部において、エンドレスベルト(ベルト部材)を張架するロールの1つが定着ロール(定着部材)を圧接するように構成されている。それにより、かかるロールを加圧ロール(加圧部材)として機能させ、ニップ部の最下流部でニップ部の他の領域よりも大きな圧力を局部的に加えるように設定している。このような構成により、ニップ部において加熱され溶融した状態のトナー像には、加圧ロールにより局所的な押圧力が付与されることとなるため、ニップ部を通過したトナー像における定着性の向上を図ることができる。また、固化する前のトナー像の表面を平滑化することができるので、トナー像に適度な光沢を与えることも可能となる。
しかしながら、このような加圧ロールにおいては、トナー像に対して充分な局所的押圧力を作用させるために、所定の幅を持った領域で定着ロールを圧接するように設定する必要がある。そのため、加圧ロールの表層側には弾性層が被覆され、圧接された際にかかる弾性層が歪むことにより所定の幅領域が形成されるように構成されている。ところが、例えば小サイズの記録紙が加圧ロールにより局所的押圧力を付与される領域を通過する際に、加圧ロールの幅方向において、記録紙を挟持する領域と挟持しない領域との間で、加圧ロールの弾性層の歪み量に違いが生じる。そのために、加圧ロールの表面速度には、記録紙を挟持する領域と挟持しない領域とで差が生まれ、それにより加圧ロールに張架されるエンドレスベルトにも幅方向において回動速度差が生じることとなる。その結果、エンドレスベルトには回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが発生し易くなるという問題が生じる。そして、エンドレスベルトに波打ち状のゆがみやしわが発生した場合には、定着ロールと記録紙との密着性が低下することから、定着性が悪化して画像品質が低下するという不都合が生じる。また、トナー像の光沢度が低下する所謂光沢ムラが発生することから、特に写真画像等のベタ画像において画像品質の低下が目立つという不都合もある。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ベルト部材を用いた定着装置において、ベルト部材に波打ち状のゆがみやしわが発生することを抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動部材と、回動部材に当接して、回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、ベルト部材を張架するとともに、ベルト部材を回動部材に押圧するロール部材とを備え、ロール部材は、弾性層と、弾性層の表面に被覆され、この弾性層よりも弾性率の高い材質で形成された表面層とを有することを特徴としている。
ここで、ロール部材は、表面層のポアソン比が弾性層のポアソン比よりも小さいことを特徴とすることができる。また、ロール部材は、表面層の層厚が15〜150μmに形成されたことを特徴とすることもできる。さらには、ロール部材は、表面層が樹脂で形成されたことを特徴とすることもできる。特に、フッ素樹脂で形成されたことを特徴とすることができる。加えて、ロール部材は、中央部の外径が両端部の外径よりも小さく形成されたことを特徴とすることもできる。
また、回動部材は、内部に加熱源が配設された定着ロールと、定着ロールに張架される定着ベルトと、定着ベルトを張架する張架ロールとを有することを特徴とすることができる。
また、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動部材と、回動部材に当接して、回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、表面弾性を有し、ベルト部材を張架しながらベルト部材を回動部材に押圧するロール部材とを備え、ロール部材は、ロール部材表面の幅方向に亘って生じる歪みを低減する表面層が形成されたことを特徴としている。
ここで、ロール部材の表面層は、記録材が通過する領域でのロール部材の歪み量と、記録材が通過する領域以外の領域でのロール部材の歪み量との差を低減することを特徴とすることができる。また、ロール部材の表面層は、ゴム材料よりも弾性率が大きい材質で形成されたことを特徴とすることもできる。さらに、ロール部材の表面層は、ゴム材料よりもポアソン比が小さい材質で形成されたことを特徴とすることもできる。
また、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、定着手段は、回動部材と、回動部材に当接して、回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、ベルト部材を張架するとともに、ベルト部材を回動部材に押圧するロール部材とを備え、ロール部材は、弾性層と、弾性層の表面に被覆され、弾性層よりも弾性率の高い材質で形成された表面層を有することを特徴としている。
ここで、定着手段は、ロール部材の表面層が、記録材が通過する領域での弾性層の歪み量と、記録材が通過する領域以外の領域での弾性層の歪み量との差を低減することを特徴とすることができる。また、定着手段は、ロール部材の表面層が層厚15〜150μmで形成されたことを特徴とすることもできる。さらに、定着手段は、ロール部材の表面層がフッ素樹脂で形成されたことを特徴とすることもできる。
本発明によれば、ベルト部材を用いた定着装置において、ベルト部材に波打ち状のゆがみやしわが発生することを抑制することができる。それにより、高い定着性と均一かつ適度な光沢性とを有する高品質な定着画像を長期に亘り維持することが可能となった。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は106〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置され、さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。
図2は本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール(回動部材)61と、圧接部材の一例としての加圧ベルトモジュール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、回転駆動する定着ロール610、内部に加熱部材としてのハロゲンヒータ616aが配設された張架ロール615、同様に内部に加熱部材としてのハロゲンヒータ616bが配設された張架ロール618、定着ロール610と張架ロール615との間で定着ベルト614を支持する支持ロール619、定着ロール610と張架ロール615と張架ロール618、さらには支持ロール619とに張架されて矢印E方向に移動する定着ベルト614によって構成されている。
定着ロール610は、厚さ5mmのSUSで形成された、外径100mm、長さ380mmのハードロールである。そして、定着ロール610は、画像形成装置本体側に設けられた駆動機構(不図示)により440mm/sの表面速度で矢印C方向に回転する。
また、定着ロール610の内部には加熱源として定格1000Wのハロゲンヒータ613が配設され、定着ロール610の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置の制御部40(図1参照)が定着ロール610の表面温度を160℃に制御している。
定着ベルト614は、厚さ75μmのポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ200μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらに弾性体層の上に、離型層として厚さ30μmのテトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)で形成された表面層とからなる多層構造で構成された、周長330mm、幅340mmのフレキシブルなエンドレスベルトである。ここでは、弾性体層は、特にカラー画像に対する画質向上のために設けられたものであり、本実施の形態ではゴム硬度が20°(JIS−A)のシリコーンゴムを使用している。なお、定着ベルト614の構成は、使用目的や使用条件等の装置設計条件に応じて、材質・厚さ・硬度等を適宜選択することができる。
そして、定着ベルト614は、定着ロール610、張架ロール615および張架ロール618、さらには支持ロール619により張力10kgfで張架されている。
張架ロール615は、外径23mm、肉厚2mm、長さ350mmのステンレスパイプロールで形成されている。張架ロール615の内部には加熱源として定格800Wのハロゲンヒータ616aが配設されており、温度センサ617bと制御部40(図1参照)とによって、張架ロール615の表面温度は200℃に制御されている。したがって、張架ロール615は、定着ベルト614を張架する機能とともに、定着ベルト614を加熱する機能をも併せ持っている。
また、張架ロール615は、定着ベルト614の軸方向の変位をできる限り小さくするため、および、定着ベルト614に作用する張力を幅方向に亘って均一にするため、外径が端部よりも中央部のほうを100μmだけ大きくした所謂クラウン形状で形成している。
さらに、張架ロール615の近傍には、定着ベルト614のエッジ位置を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配置されている。そして、張架ロール615は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて定着ベルト614の軸方向における当接位置を変位させる軸変位機構が配設され、定着ベルト614の蛇行(ベルトウォーク)を制御するように構成されている。
張架ロール618は、外径23mm、肉厚2mm、長さ350mmのステンレスパイプロールを基体として、その表面に厚さ20μmのPFAが被覆されて離型層が形成されている。この離型層は、定着ベルト614の外周面からの僅かなオフセットトナーや紙粉が張架ロール618に堆積するのを防止するために形成されるものである。また、張架ロール618は、定着ベルト614の軸方向の変位をできる限り小さくするため、および、定着ベルト614の張架を均一にするため、外径が端部よりも中央部の方を100μmだけ大きくした所謂クラウン形状で形成している。なお、張架ロール615と張架ロール618の双方をクラウン形状で形成する場合のみならず、張架ロール615または張架ロール618のいずれか一方のみをクラウン形状で形成してもよい。
張架ロール618の内部には、加熱源としての定格800Wのハロゲンヒータ616bが配設されており、温度センサ617cと制御部40(図1参照)とによって表面温度が200℃に制御されている。したがって、張架ロール618は、定着ベルト614を張架する機能とともに、定着ベルト614を外表面から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、張架ロール615の内部にも加熱源としてのハロゲンヒータ616aが配設されているので、本実施の形態では、張架ロール615と張架ロール618との双方によって定着ベルト614を補助加熱する構成となっている。
なお、張架ロール618は、定着ベルト614全体に10kgfの張力を付与するテンションロールとしての機能をも有している。
さらに、張架ロール618には、張架ロール618の表面に当接して、定着ベルト614の外周面から張架ロール618の表面に付着したオフセットトナーや紙粉を拭き取るためのクリーニングウェブ機構70が配設されている。
続いて、加圧ベルトモジュール62について述べる。加圧ベルトモジュール62は、インレットロール621、加圧ロール65および張架ロール623の3本のロールにより張架された加圧ベルト(ベルト部材)620、加圧ベルト620の内側において、加圧ベルト620を介して定着ロール610に付勢される状態で配置される圧力パッド(押圧部材)63により主要部が構成されている。そして、加圧ベルト620は、定着ベルトモジュール61の定着ロール610が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ロール610に従動して矢印D方向に回動する。その進行速度は、定着ロール610の表面速度と同じ440mm/sである。
加圧ベルトモジュール62と定着ベルトモジュール61との当接部には、定着ベルト614が定着ロール610に巻き付けられた(ラッピングされた)領域(このような領域を「ラップ領域」ともいう。)内において、加圧ベルト620が定着ベルト614の外周面に圧接するように形成されたニップ部Nが構成されている。このニップ部Nには、加圧ベルト620の内側に圧力パッド63が加圧ベルト620を介して定着ロール610側に向けて付勢された状態で配置され、加圧ベルト620を定着ロール610のラップ領域に押圧している。また、ニップ部Nの最下流部には、加圧ロール(ロール部材)65が配設されている。そして、加圧ロール65は、加圧ベルト620および定着ベルト614を介して定着ロール610の中心軸に向けて付勢されており、定着ロール610および定着ベルト614の当接部に局所的な高圧部を設定している。
本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nは、定着ロール610の回転軸に関する中心角として45°に亘る帯状領域(この中心角を「ラップ角度」ともいう。)として形成され、この場合のニップ幅は26mmである。
加圧ベルト620は、ベース層と、定着ロール610側の表面または両面に被覆された離型層と、さらにはベース層と離型層との間に形成される弾性体層とから構成されている。そして、ベース層としては、耐熱強度の高い樹脂で形成され、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等が適している。ベース層の厚さは、例えば50〜125μm程度、より好ましくは75〜100μmに形成される。
また、離型層としては、フッ素樹脂、例えばPFA等が5〜20μmの厚さでコーティングされたものが好ましい。さらに、弾性体層としては、厚さが20〜500μm、好ましくは50〜300μm、ゴム硬度が8〜70°(JIS−A)、好ましくは15〜30°(JIS−A)のシリコーンゴム等を使用することができる。
本実施の形態の定着装置60においては、加圧ベルト620として、厚さ75μm、幅340mm、周長288mmのポリイミドフィルムのベース層に、ゴム硬度30°(JIS−A)、厚さ100μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、厚さ30μmのフッ素樹脂(PFA)からなる離型層とが外表面側(定着ベルトモジュール61側)に積層されて構成されている。
また、加圧ベルト620を張架する3個のロールは、ステンレス製のインレットロール621と、後段で詳細に説明する加圧ロール65と、ステンレス製の張架ロール623とで構成され、10kgfの張力で加圧ベルト620を張架している。それぞれのロールの外径は、30mm、60mmおよび30mmであり、長さは350mmである。また、インレットロール621の内部には、加熱源としてハロゲンヒータ625が配設されている。そして、図示しない温度センサおよび制御部40(図1参照)によりその表面温度は120℃に制御され、加圧ベルト620に予熱を与えている。
また、張架ロール623の近傍には、加圧ベルト620のエッジ位置を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配設されている。そして、張架ロール623は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて加圧ベルト620の軸方向における当接位置を変位させる軸変位機構が配設され、加圧ベルト620の蛇行(ベルトウォーク)を制御するように構成されている。
押圧部材としての圧力パッド63は、幅の広いニップ部Nを確保するための弾性体部材と、弾性体部材が加圧ベルト620の内周面と接触する面に設けられた低摩擦層とで構成され、金属等からなるホルダ(不図示)に保持されている。低摩擦層を表面に有する弾性体部材は、定着ロール610側がほぼ定着ロール610の外周面に倣う凹形状に形成され、定着ロール610に対して押圧されて配置され、定着ロール610のラップ領域に形成されたニップ部Nの入口側領域を形成している。
圧力パッド63の弾性体部材としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性の高い弾性体や、板バネ等を用いることができる。弾性体部材上に形成された低摩擦層は、加圧ベルト620内周面と圧力パッド63との摺動抵抗を小さくするために設けられ、摩擦係数が小さく、耐摩耗性のある材質であることが望ましい。具体的には、テフロン(登録商標)を含浸させたガラス繊維シート、フッ素樹脂シート、フッ素樹脂塗膜等を用いることができる。
なお、圧力パッド63としては、本実施の形態のようにパッド状に成型されたものの他に、例えば、ロール状に成型されたものを用いることもでき、加圧ベルト620を介して定着ロール610表面に付勢させて従動回転させてもよい。ただし、本実施の形態のようにパッド状に成型された圧力パッド63のほうが、当接するニップ部N全域に亘って、広く均一にニップ圧を付与することができる。
次に、本実施の形態の定着装置60における定着動作について説明する。
画像形成装置の二次転写部20(図1参照)において未定着トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送ベルト55および定着入口ガイド56により、定着装置60のニップ部Nに向けて(矢印F方向)搬送されてくる。そして、ニップ部Nを通過する用紙P表面の未定着トナー像は、ニップ部Nに作用する圧力と熱とにより用紙Pに定着される。その後、用紙Pは、用紙分離部材626により定着ベルト614より分離され、排紙ガイド628および排紙ロール629に導かれて、排紙載置部(不図示)に載置される。
本実施の形態の定着装置60では、上述したように、圧力パッド63を押圧させながら、定着ベルト614がラッピングされた定着ロール610と加圧ベルト620とを当接させた構成により、ニップ部Nを広く設定することができるため、安定した定着性能を確保することができる。
このとき、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nに作用する熱は、主として定着ベルト614によって供給される。定着ベルト614は、定着ロール610の内部に配置されたハロゲンヒータ613から定着ロール610を通じて供給される熱と、張架ロール615の内部に配置されたハロゲンヒータ616aから張架ロール615を通じて供給される熱と、張架ロール618の内部に配置されたハロゲンヒータ616bから張架ロール618を通じて供給される熱とによって加熱されるように構成されている。そのため、定着ロール610のみでは熱エネルギーが不充分である場合においても、張架ロール615および張架ロール618から適切かつ速やかに熱エネルギーを補給することができるので、ニップ部Nにおいては、プロセススピードが440mm/sという高速であっても充分な熱量を確保することができる。
すなわち、本実施の形態の定着装置60では、直接的な加熱部材として機能する定着ベルト614は、極めて熱容量を小さく形成することができる。加えて、定着ベルト614は、熱供給部材である定着ロール610と、張架ロール615および張架ロール618とに広いラップ面積(大きなラップ角度)で接触するように構成している。そのため、定着ベルト614が1回転する短かい期間に、定着ロール610や張架ロール615および張架ロール618から充分な熱量が供給されるので、定着ベルト614を必要な定着温度に短時間で復帰させることが可能となる。したがって、ニップ部Nにおいては、定着装置60が高速化されても、所定の定着温度を常に維持することができる。
その結果、本実施の形態の定着装置60においては、高速定着動作の開始時に定着温度が低下する温度ドループ現象の発生を抑制することが可能となる。特に、熱容量の大きな厚紙等に対する定着においても、温度ドループの発生を抑制することができる。
さらには、紙種に対応させて定着温度を途中で切り替える(定着温度のアップおよびダウンの双方を含む。)必要がある場合にも、定着ベルト614は熱容量が小さいので、ハロゲンヒータ613、さらにはハロゲンヒータ616a、ハロゲンヒータ616bの出力調整により、所望の温度への切り替えを容易、かつ速やかに行うことも可能となる。
また、本実施の形態の定着装置60は、ニップ部Nでは、加圧ベルトモジュール62の加圧ベルト620が、定着ロール610表面に対し定着ベルト614が巻き付けられた領域(ラップ領域)内でのみ、定着ベルト614の外周面に当接するように構成されている。すなわち、ニップ部Nにおいては、定着ベルト614の内周面側には定着ロール610が全域に亘って位置している。したがって、定着ベルト614と加圧ベルト620との当接は、定着ロール610表面によって安定的に支持された状態で行われるので、ニップ部Nの全域において両者を均一に密着させることができる。かかる定着ベルト614と加圧ベルト620との良好な密着性により、定着ベルト614から用紙Pへの熱の伝導を効率的に行うことができるので、温度ドループの発生をより効果的に抑制することができる。
さらに、本実施の形態の定着装置60においては、ニップ部Nの最下流部において、定着ロール610の中心軸に向けて付勢されるように加圧ロール65が配設されている。そして、加圧ロール65は、溶融したトナー像に対して局所的な高い圧力を加えている。それによって、高い定着性を確保するとともに、トナー像表面を平滑化して、特にカラー画像に良好な画像光沢を付与している。
ここで、ニップ部Nの最下流部において、定着ロール610の中心軸に向けて付勢されて配置された加圧ロール65について説明する。
まず、加圧ロール65の構成について述べる。図3は、加圧ロール65の構造を示す断面図である。図3に示したように、加圧ロール65は、SUS製のパイプ(円筒体)を基材651として、基材651に弾性層652と、さらにはその外周面に、弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成された表面層653とが被覆されたロール部材である。本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール65は、外径60mm、長さ350mmの基材651に、厚さ3mmのシリコーンゴムからなる弾性層652と、厚さ100μmのPFAからなる表面層653とを積層している。
また、加圧ロール65は、長手方向中央部の外径が両端部よりも数100μm徐々に小さく形成された所謂フレア形状に構成されている。加圧ロール65には、両端部から定着ロール610側に押圧される際に、加圧ロール65の中央部が押圧側に向かう方向に対して凹となるような、長手方向に亘る弓形状の撓みが生じる。そのため、加圧ロール65をフレア形状に構成することで、加圧ロール65の撓み変形に伴う加圧ベルト620の回動方向における経路差(撓み変形量の大きい中央部と撓み変形量の小さい両端部とでは、加圧ベルト620に回動方向の半径差が生じる。)の発生を抑えている。なお、加圧ロール65をフレア形状に構成するためには、最終的に加圧ロール65がフレア形状で形成されればよく、基材651をフレア形状にしてもよいし、弾性層652や表面層653をフレア形状にしてもよい。その際のフレア量は、加圧ロール65に作用する荷重に応じて、加圧ロール65の撓み変形量等を考慮して適宜設定される。
次に、加圧ロール65の機能について述べる。上述したように、加圧ロール65は、加圧ベルト620を張架しながら、加圧ベルト620を定着ロール610側に例えば100kgfの荷重で押圧している。それにより、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されるニップ部Nの最下流部には、局所的に高い圧力が設定された高圧ニップ部Neが形成される(図2参照)。その際には、高圧ニップ部Neにおいて加圧ロール65の弾性層652に歪みが生じることから、高圧ニップ部Neは例えば幅6mm程度に亘って形成される。そして、用紙Pが所定の幅を有する高圧ニップ部Neを通過する際に、高圧ニップ部Neは、圧力パッド63が配設されたニップ部Nの領域で溶融したトナー像を層方向において充分に圧着させるとともに、トナー像の表面を充分に平滑化するように作用する。それにより、本実施の形態の定着装置60において、高い定着性を実現すると同時に、良好な画像光沢を生成している。
ところが、加圧ロール65が従来のように基材651と弾性層652とで構成され、外周面に表面層653が被覆されていない構成である場合には、張架された加圧ベルト620において、回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが生じるという問題があった。ここでは、外周面に配設された表面層653の機能を説明するために、まず、従来の定着装置において加圧ベルト620に回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが生じるメカニズムについて説明する。
上述したように、加圧ロール65に形成された弾性層652には、定着ロール610側に押圧された際に歪み(基材651側への圧縮)が生じている。そして、例えばB5サイズ等の比較的小サイズの用紙Pが高圧ニップ部Neを通過する際に、弾性層652の歪み量(「圧縮量」ともいう。)は、加圧ロール65の幅方向において、用紙Pが通過する領域と用紙Pが通過しない領域とで異なるという現象が生じる。
ここで、図4において、高圧ニップ部Neを用紙Pの搬送方向上流側から見た断面構成図を示す。図4に示したように、高圧ニップ部Neでは、用紙Pが通過する領域Gにおいては用紙Pの紙厚分だけ、弾性層652に生じる圧縮量は用紙Pが通過しない領域Hよりも大きくなる。具体的に説明すると、弾性層652の本来の層厚(荷重が架かっていない状態での層厚)をtとした場合に、用紙Pが通過する領域Gにおける弾性層652の層厚t1と、用紙Pが通過しない領域Hにおける弾性層652の層厚t2との間には、用紙Pの紙厚をpとして、概略としてt2=t1+pの関係が生じる。したがって、用紙Pが通過する領域Gにおける弾性層652の圧縮量△δ1(=t−t1)は、用紙Pが通過しない領域Hにおける弾性層652の圧縮量△δ2(=t−t2)よりも大きくなる。すなわち、△δ1>△δ2となる。
次に、加圧ロール65の表面速度について考える。加圧ロール65が弾性層652により弾性を有する構成においては、加圧ロール65が定着ロール610側に押圧されて歪みが生じている高圧ニップ部Neでは、加圧ロール65の表面速度Veは加圧ロール65に押圧力が作用していない高圧ニップ部Ne以外の領域における表面速度Voよりも速くなることが知られている。そして、その際の表面速度Veと表面速度Voとの間には、Ve=(1+ε)Voの関係が成立する。この関係式は、弾性体の非圧縮性(ポアソン比がおよそ0.5、体積弾性率が0.003〜3)と、単位時間に移動する弾性体量の連続性により導出することができる。なお、εは加圧ロール65に生じる歪み(ε=圧縮量△δ/弾性層652の本来の層厚t)である。
したがって、上述したように圧縮量には△δ1>△δ2の関係があるから、用紙Pが通過する領域Gにおいて弾性層652に生じる歪みε1(ε1=△δ1/t)は、用紙Pが通過しない領域Hにおいて弾性層652に生じる歪みε2(ε2=△δ2/t)よりも大きい。すなわち、弾性層652に生じる歪みに関して、ε1>ε2の関係がある。
そのため、高圧ニップ部Neにおいては、Ve=(1+ε)Voの関係から、用紙Pが通過する領域Gにおける加圧ロール65の表面速度Ve1(Ve1=(1+ε1)Vo)は、用紙Pが通過しない領域Hにおける加圧ロール65の表面速度Ve2(Ve2=(1+ε2)Vo)よりも大きくなる。すなわち、加圧ロール65の表面速度に関して、Ve1>Ve2の関係が生じることとなる。
このように、高圧ニップ部Neにおいて、加圧ロール65の表面速度は、用紙Pが通過する領域Gのほうが用紙Pが通過しない領域Hよりも速くなる。そのために、加圧ロール65に張架される加圧ベルト620においても同様に、加圧ベルト620の回動速度は、用紙Pが通過する領域Gのほうが用紙Pが通過しない領域Hよりも速くなる。
ここで、図5において、加圧ベルト620の幅方向における回動速度の分布を示す。図5に示すように、相対的に、加圧ベルト620の回動速度は、用紙Pが通過する領域Gにおいて速く、用紙Pが通過しない領域Hにおいて遅くなる。そのために、用紙Pが通過する領域Gは、その幅方向両側に位置する用紙Pが通過しない領域Hから幅方向中央部側に向かう力を受けて、次第に弛みが生じてくる。その結果、図5に示したような加圧ベルト620の回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが発生することとなる。
このように加圧ベルト620において回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが発生すると、定着ベルト614と用紙Pとの密着性が低下する。そのために、トナー像に対する定着性が悪化して画像品質が低下することとなる。また、トナー像の光沢度が低下する所謂光沢ムラが発生することから、特に写真画像等のベタ画像において画像品質の低下が目立つという現象も発生する。
これに対して、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール65は、外周面に弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成された表面層653を被覆した構成を有している。このように、加圧ロール65の外周面に、その内部に設けられた弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成された表面層653を被覆することにより、用紙Pが通過する領域Gと用紙Pが通過しない領域Hとの間で、弾性層652に生じる圧縮量△δの差を小さく抑えることが可能となる。そのため、高圧ニップ部Neにおいて加圧ロール65の表面に生じる歪みεを、用紙Pが通過する領域Gと用紙Pが通過しない領域Hとの間で大きな差が生じないように設定することができるので、加圧ロール65の表面速度を幅方向に亘って、略均一に設定することが可能となる。その結果、加圧ベルト620の幅方向に亘る回動速度も略均一化されるので、加圧ベルト620において、回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわが発生することが抑制される。
図6は、加圧ロール65において、表面層653が弾性層652に生じる圧縮量△δの差を小さく抑える様子を説明する図である。ここで、図6においても図4と同様に、高圧ニップ部Neを用紙Pの搬送方向上流側から見た断面構成を示している。
図6に示したように、高圧ニップ部Neに小サイズの用紙Pが搬送されると、従来の場合(図4参照)と同様に、加圧ロール65の弾性層652は、用紙Pが通過する領域Gにおいて、用紙Pの紙厚分だけ用紙Pが通過しない領域Hよりも多く歪もうとする。ところが、弾性層652の外周面に被覆された表面層653は、弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成されているため、表面層653においては、弾性層652ほど歪みが生じない。そのため、弾性層652における用紙Pが通過する領域Gでの歪みは抑制される。
それと同時に、表面層653の体積弾性率が高いために、表面層653自体の歪み量が小さいことから、表面層653においては、表面層653全体の歪み量を幅方向に亘って均一化しようとする力が作用する。そのため、用紙Pが通過しない領域Hでは、用紙Pが通過する領域Gでの表面層653の歪みに連動して、逆に弾性層652を僅かではあるが歪ませようとする力が働く。すなわち、用紙Pが通過する領域Gでは、従来の場合(図4参照)の弾性層652の層厚t1に対して、本実施の形態の加圧ロール65の場合(図6参照)の弾性層652の層厚t1´は、t1<t1´となる。それに対して、用紙Pが通過しない領域Hでは、従来の場合の弾性層652の層厚t2に対して、本実施の形態の加圧ロール65の場合の弾性層652の層厚t2´は、t2≧t2´となる。それにより、高圧ニップ部Neにおいては、用紙Pが通過する領域Gにおける弾性層652の層厚t1´と、用紙Pが通過しない領域Hにおける弾性層652の層厚t2´との差が、小さく抑制されることとなる。
そのため、用紙Pが通過する領域Gにおける弾性層652の圧縮量△δ1´(=t−t1´)と、用紙Pが通過しない領域Hにおける弾性層652の圧縮量△δ2´(=t−t2´)との間の差は、従来の場合(図4参照)と比較して、充分に小さくなる。その結果、用紙Pが通過する領域Gにおける加圧ロール65の表面速度Ve1´と、用紙Pが通過しない領域Hにおける加圧ロール65の表面速度Ve2´との差を充分に小さくすることが可能となる。このように、表面層653は、弾性層652における歪み量の違いにより幅方向に生じる加圧ロール65の表面速度差を、略均一となるように調整する速度差調整層としての機能を有する。
そして、それにより、加圧ロール65に張架される加圧ベルト620においても同様に、用紙Pが通過する領域Gにおける加圧ベルト620の表面速度Ve1´と、用紙Pが通過しない領域Hにおける加圧ベルト620の表面速度Ve2´との差が充分に小さくなるので、加圧ベルト620の回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわの発生を抑制することができる。そのため、定着ベルト614と用紙Pとの高い密着性を維持することが可能となり、トナー像に対する定着性が確保され、高品質の定着画像が得られる。また、トナー像の光沢度を適度に得ることができることから、特に写真画像等のベタ画像において良質な定着画像を形成することもできる。
続いて、加圧ロール65の表面層653に用いる材質について述べる。表面層653に用いる材質としては、弾性層652よりも歪みが生じ難いという観点から、弾性層652として通常用いられるシリコーンゴムのようなゴム材料の体積弾性率よりも大きな体積弾性率の材質が用いられる。具体的には、ゴム材料は一般的に体積弾性率が0.003〜3であるため、表面層653は、0.003〜3より大きな体積弾性率を有する材質が用いられる。また、体積弾性率と同時に、ポアソン比についても、ゴム材料のポアソン比よりも小さな材質が好ましい。具体的には、ゴム材料は一般的にポアソン比が0.5であるため、表面層653は、0.5より小さなポアソン比を有する材質が用いられる。したがって、例えば、体積弾性率が0.1〜40、ポアソン比が0.25〜0.45のPFEのようなフッ素樹脂が適している。
なお、表面層653としては、フッ素樹脂には限られない。ただし、非圧縮性の弾性層652に用いられるゴム材料と比較して非圧縮性の効果が少ない材質、すなわち、弾性層652よりも体積弾性率が大きく、さらにはポアソン比が小さいものとして、樹脂が好適である。すなわち、表面層653としては、極端な傾向として、弾性層652よりも歪みが生じ難いという点でいわば剛体に近いほど良いといえるが、伸縮性に富みながらフレキシビリティ性を備えることも必要となる。加圧ロール65が定着ロール610側に押圧されて、弾性層652が変形した場合にも、表面層653がそれにある程度追随できなければ、表面層653自体にしわやひび割れが発生するからである。したがって、表面層653に用いる材質としては、使用条件に応じて適宜適切な材質を選定する必要がある。
また、表面層653は、定着ベルト614から熱を受けるので耐熱性を有することが必要となる。さらには、加圧ベルト620と接触するので、相対運動に対して摩擦係数が小さいことも好ましい。このような観点からも、フッ素樹脂は好適な材質である。その他、ポリイミド樹脂やポロアミドイミド樹脂等を用いることもできる。
次に、加圧ロール65の表面層653の厚さについて述べる。ここで、加圧ロール65が定着ロール610側を押圧する押圧力を変えて高圧ニップ部Neの幅を変化させ、その異なる高圧ニップ部幅の設定毎に、表面層653の厚さと加圧ロール65の表面歪み率との関係を調べる実験を行った。その際に、弾性層652にはシリコーンゴム(体積弾性率0.003〜3、ポアソン比0.5)を用い、表面層653としてはPFA(フッ素樹脂:体積弾性率0.1〜40、ポアソン比0.25〜0.45)を用いた。その結果を示したものが図7である。
図7の結果より、表面層653の厚さの設定値を求めることとなるが、本実験を行うにあたって、事前の実験により、加圧ロール65の表面歪み率が1%以内であれば、小サイズの用紙Pを通紙した場合においても、加圧ベルト620に波打ち状のゆがみやしわを許容範囲内に抑えることが可能であることが判明している。したがって、図7の結果から、表面歪み率が1%以下を満たす範囲として、表面層653の厚さは15〜150μmが適していることが導き出された。すなわち、表面層653の厚さを15〜150μmに設定することにより、加圧ロール65が定着ロール610側を押圧する押圧力により高圧ニップ部Neの幅を調整することで、加圧ベルト620に波打ち状のゆがみやしわが生じないように構成することが可能となる。
さらには、図7の結果は、それぞれの高圧ニップ部Neの幅設定において、加圧ロール65の表面歪み率が0%となる表面層653の厚さが存在していることを示唆している。そのため、高圧ニップ部Neの幅設定に応じて、適宜、表面層653の厚さを設定することで、加圧ロール65に生じる表面速度差に起因する、加圧ベルト620の波打ち状のゆがみやしわの問題を理想的に解消することも可能となる。
続いて、本実施の形態の定着装置60において、加圧ロール65に表面層653を設けたことによる効果を確認する実験を行った。本実験では、加圧ロール65として、外径60mm、長さ350mmの基材651に、厚さ3mmのシリコーンゴムの弾性層652と、厚さ100μmのPFAからなる表面層653とを積層して構成したものを用いて、加圧ベルト620に波打ち状のゆがみやしわが発生するか否かを評価した。本実験では、表面層653を設けない加圧ロール65についても同様の実験と行い、比較例とした。
また、本実験に用いる定着ベルト614および加圧ベルト620の幅はともに340mmである。さらに、用紙Pとして、富士ゼロックス(株)製のA4サイズ、坪量256gsmのミラーコートプラチナ紙と、J紙との2種類を用いた。加えて、用紙Pの搬送方向を、A4横送り(LEF:Long Edge Feed、298mm幅)と、A4縦送り(SEF:Short Edge Feed、210mm幅)とのそれぞれで行った。また、加圧ロール65に印加する総荷重は50kgfと100kgfとの2つの設定を用いた。そして、定着ベルト614の温度を180℃に設定し、プロセススピード440mm/sで搬送させた際に、用紙Pを10万枚通紙した時点で、加圧ベルト620に波打ち状のゆがみやしわが発生するか否かを調べた。その結果を示したものが図8である。
ここでは、加圧ベルト620にしわが生じる場合には、しわが生じる前段階として、加圧ベルト620には幅方向に波打ち状のゆがみがまず発生する。そして、さらに波打ち状のゆがみレベルが悪化すると、次の段階として加圧ベルト620にしわが永久痕として形成される。そこで、図8における評価としては、波打ち状のゆがみもしわも発生しないレベルを○、波打ち状のゆがみが発生するが未だしわにまで至らないレベルを△、波打ち状のゆがみを経由してしわに至ったレベルを×とした3段階で行った。
図8の結果より、本実施の形態の表面層653を配設した加圧ロール65においては、加圧ベルト620に波打ち状のゆがみやしわが発生することを抑制する効果が高いという、従来の構成と比較して大きな優位性を有することを明らかにすることができた。
以上説明したように、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nの最下流部において定着ロール610を押圧する加圧ロール65は、弾性層652の外周面に、弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成された表面層653が被覆して構成されている。それにより、加圧ロール65が定着ロール610に圧接される高圧ニップ部Neを、例えば小サイズの用紙Pが通過する際にも、用紙Pが通過する領域Gにおける加圧ロール65の表面速度Ve1´と、用紙Pが通過しない領域Hにおける加圧ロール65の表面速度Ve2´との差を極めて小さくすることが可能となる。それにより、加圧ロール65に張架される加圧ベルト620においても、用紙Pが通過する領域Gと、用紙Pが通過しない領域Hとの回動速度に差が殆ど生じなくなるので、加圧ベルト620の回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわの発生を抑制することが可能となる。そのため、定着ベルト614と用紙Pとの高い密着性を維持することができ、それによりトナー像に対する定着性が確保されて、高品質の定着画像を長期に亘り維持することが可能となる。また、トナー像の光沢度を適度に得ることができることから、特に写真画像等のベタ画像において良質な定着画像を形成することもできる。
加えて、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール610と並行して内部にハロゲンヒータ616aが配設された張架ロール615と、内部にハロゲンヒータ616bが配設された張架ロール618を配置し、張架ロール615と張架ロール618と定着ロール610とを無端状の定着ベルト614で張架する構成を採用している。そして、用紙Pを加熱する主要な加熱部材として定着ベルト614を機能させ、定着ロール610と張架ロール615と張架ロール618とは定着ベルト614に対し熱を供給する熱供給部材として機能させている。そのため、ニップ部Nにおいては、定着装置60が高速化されても、所定の定着温度を常に維持することができるので、温度ドループの発生を抑制することが可能である。
[実施の形態2]
実施の形態1では、定着装置60が搭載された画像形成装置であって、定着装置60に用いる加熱部材として、補助加熱部材としての張架ロール615および張架ロール618と、定着ロール610とによって無端状の定着ベルト614が張架された定着ベルトモジュール61を用いた構成について説明した。実施の形態2では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置であって、定着装置60に用いる加熱部材として、定着ロール610のみを配設した定着装置90について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施の形態に係る定着装置90の構成を示す側断面図である。本実施の形態の定着装置90では、実施の形態1の定着ベルトモジュール61に代えて、定着ロール(回動部材)610のみを配設した点が異なることを除いては、実施の形態1の定着装置60と同様である。
本実施の形態の定着装置90においても、ニップ部Nの最下流部において定着ロール610を押圧する加圧ロール(ロール部材)65は、弾性層652の外周面に、弾性層652よりも体積弾性率が高い材質で形成された表面層653が被覆して構成されている。
それにより、実施の形態1の場合と同様に、加圧ロール65が定着ロール610に圧接される高圧ニップ部Neを、例えば小サイズの用紙Pが通過する際にも、用紙Pが通過する領域Gにおける加圧ロール65の表面速度Ve1´と、用紙Pが通過しない領域Hにおける加圧ロール65の表面速度Ve2´との差を極めて小さくすることが可能となる(図6参照)。それにより、加圧ロール65に張架される加圧ベルト(ベルト部材)620においても、用紙Pが通過する領域Gと、用紙Pが通過しない領域Hとの回動速度に差が殆ど生じなくなるので、加圧ベルト620の回動方向に沿った波打ち状のゆがみやしわの発生を抑制することが可能となる。そのため、定着ベルト614と用紙Pとの高い密着性を維持することができ、それによりトナー像に対する定着性が確保されて、高品質の定着画像を得ることが可能となる。また、トナー像の光沢度を適度に得ることができることから、特に写真画像等のベタ画像において良質な定着画像を形成することもできる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置への適用がある。また、インクジェット方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未乾燥インク像を乾燥する定着装置への適用がある。
本発明の画像形成装置を示した概略構成図である。 実施の形態1に係る定着装置の構成を示す側断面図である。 加圧ロールの構造を示す断面図である。 高圧ニップ部を用紙の搬送方向上流側から見た断面構成図である。 加圧ベルトの幅方向における回動速度の分布を示した図である。 表面層が弾性層に生じる圧縮量の差を小さく抑える様子を説明する図である。 表面層の厚さと加圧ロールの表面歪み率との関係を示す図である。 表面層を設けた場合と設けない場合とにおいて、加圧ベルトでの波打ち状のゆがみやしわの発生に関する比較結果を示した図である。 実施の形態2に係る定着装置の構成を示す側断面図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、60,90…定着装置、61…定着ベルトモジュール、62…加圧ベルトモジュール、63…圧力パッド、65…加圧ロール、70…クリーニングウェブ機構、610…定着ロール、613,616a,616b,625…ハロゲンヒータ、614…定着ベルト、615,618,623…張架ロール、619…支持ロール、620…加圧ベルト、621…インレットロール、651…基材、652…弾性層、653…表面層

Claims (15)

  1. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動部材と、
    前記回動部材に当接して、前記回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、
    前記ベルト部材を張架するとともに、当該ベルト部材を前記回動部材に押圧するロール部材とを備え、
    前記ロール部材は、弾性層と、当該弾性層の表面に被覆され、当該弾性層よりも弾性率の高い材質で形成された表面層とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記ロール部材は、前記表面層のポアソン比が前記弾性層のポアソン比よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記ロール部材は、前記表面層の層厚が15〜150μmに形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記ロール部材は、前記表面層が樹脂で形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記ロール部材は、前記表面層がフッ素樹脂で形成されたことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 前記ロール部材は、中央部の外径が両端部の外径よりも小さく形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  7. 前記回動部材は、内部に加熱源が配設された定着ロールと、当該定着ロールに張架される定着ベルトと、当該定着ベルトを張架する張架ロールとを有することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  8. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動部材と、
    前記回動部材に当接して、前記回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、
    表面弾性を有し、前記ベルト部材を張架しながら当該ベルト部材を前記回動部材に押圧するロール部材とを備え、
    前記ロール部材は、当該ロール部材表面の幅方向に亘って生じる歪みを低減する表面層が形成されたことを特徴とする定着装置。
  9. 前記ロール部材の前記表面層は、記録材が通過する領域での当該ロール部材の歪み量と、記録材が通過する領域以外の領域での当該ロール部材の歪み量との差を低減することを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  10. 前記ロール部材の前記表面層は、ゴム材料よりも弾性率が大きい材質で形成されたことを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  11. 前記ロール部材の前記表面層は、ゴム材料よりもポアソン比が小さい材質で形成されたことを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  12. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、
    前記定着手段は、
    回動部材と、
    前記回動部材に当接して、前記回動部材との間に記録材が通過するニップ部を形成するベルト部材と、
    前記ベルト部材を張架するとともに、当該ベルト部材を前記回動部材に押圧するロール部材とを備え、
    前記ロール部材は、弾性層と、当該弾性層の表面に被覆され、当該弾性層よりも弾性率の高い材質で形成された表面層を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記定着手段は、前記ロール部材の前記表面層が、記録材が通過する領域での前記弾性層の歪み量と、記録材が通過する領域以外の領域での当該弾性層の歪み量との差を低減することを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  14. 前記定着手段は、前記ロール部材の前記表面層が層厚15〜150μmで形成されたことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  15. 前記定着手段は、前記ロール部材の前記表面層がフッ素樹脂で形成されたことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
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