JP2006257511A - スパッタリングターゲット製造用はんだ合金、およびこれを用いたスパッタリングターゲット - Google Patents

スパッタリングターゲット製造用はんだ合金、およびこれを用いたスパッタリングターゲット Download PDF

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Abstract

【解決手段】 本発明のはんだ合金は、スパッタリングターゲットの製造の際にターゲット材とバッキングプレートとの接合に用いられるはんだ合金であって、Snを主成分とし、Inを10〜25重量%、Agを2000ppm以下の量で含有し、かつ160〜200℃の固相線温度を有することを特徴としている。また、本発明のはんだ合金は、Inを10〜25重量%、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で180〜5000ppmの量(ただし、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満である)で含有し、Snを残部の量で含有するものであってもよい。
【効果】 本発明のはんだ合金によれば、耐熱性および接合強度が向上した接合材層を形成することができる。また、本発明のスパッタリングターゲットによれば、マザーガラスの大型化の要請に沿い、大面積の薄膜形成を安定かつ効率的に行うことができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、スパッタリングターゲット製造用はんだ合金およびこれを用いたスパッタリングターゲットに関する。より詳しくは、本発明は、ターゲット材とバッキングプレートとを接合してスパッタリングターゲットを製造する際の接合材として用いられ、ターゲット材とバッキングプレートとの接合強度および耐熱性に優れた接合材層を形成することのできるはんだ合金およびこれを用いて製造されたスパッタリングターゲットに関する。
従来、薄膜形成法の1つとしてスパッタリング法が知られている。
スパッタリングに用いられるターゲット材は、スパッタリング時にプラズマ状態の不活性ガスなどによる衝撃を受け続けるため、その内部に熱量が蓄積し高温となる。このため、熱伝導性の良い材料からなるバッキングプレートと呼ばれる冷却板をターゲット材に接合し、このバッキングプレートを冷却することにより、ターゲット材の熱を逃がすようにしている。
ターゲット材とバッキングプレートとの接合は、はんだ合金などの接合材を介してなされたり、拡散接合によってなされたりしているが、前者の接合材を使用する方法がより一般的である。接合材としては、従来、低融点金属であるInや、Inを主成分とするInはんだ合金(たとえば、In−Snはんだ合金など)が広く使用されてきた(特許文献1参照)。
しかしながら、このようなInやInはんだ合金からなる接合材では、近年のフラットパネルディスプレイ業界におけるマザーガラスの大型化の要請に伴う、ターゲット材の大面積化および厚型化に対応できないという問題があった。具体的には、ターゲット材の大面積化に起因するターゲット材自身の反りや、スパッタリング時の投入電力密度増加によるターゲット材の温度上昇、ターゲット材の厚型化に起因する接合時あるいはスパッタリング時における冷却効率の悪化などから、接合材層を構成するInやInはんだ合金が溶融したり、接合強度不足からターゲット材がバッキングプレートから剥離したりするといった問題が発生している。また、Inは価格が高騰していることから、コスト面で不利であるという問題もある。
このような問題に対して、Sn−Zn合金からなる高融点はんだ合金を接合材として使用することが一般に行われている。
しかしながら、Sn−Zn合金の溶融物はドロスが発生しやすく、ターゲット材とバッキングプレートとの接合を困難にするほか、接合部へドロスを巻き込むことによって、接合強度の低下を引き起こし、スパッタリングターゲット製品の歩留まりを低下させるという問題がある。
これに対し、特許文献2には、In(30〜60重量%)−Sn(30〜60重量%)−Zn(0.1〜10重量%)はんだ合金、該はんだ合金を用いて接合されたスパッタリングターゲッ
トが記載されている。しかしながら、該はんだ合金では、ドロス発生の抑制と濡れ性の改善のために低融点化が図られており、上述した接合材層の溶融やターゲット材の剥離といった問題を解決することはできない。
そのほか、特許文献3には、固相線温度167〜212℃、液相線温度179〜213℃のSn(85〜92重量%)−Ag(1〜6重量%)−In(4〜10重量%)はんだ合金が記
載されているが、該はんだ合金は、回路基板などの電子部品のはんだ付けに用いられることを想定しており、このような量でAgを含むはんだ合金をターゲット材とバッキングプレートとの接合に用いた場合には、バッキングプレートの主原料であるCuとはんだ合金に含まれているAgとが反応して合金をつくり、ターゲット材とバッキングプレートとの接合強度が低下するという問題がある。
また、特許文献4にはIn−Au(0.8〜3.5重量%)−Sn(30重量%以下)、あるいはIn−Au−Sn−Pbはんだ合金からなる接合材層を有するスパッタリングターゲットが記載され、特許文献5にはターゲット材接合用のSn(50〜75重量%)−Pb(25〜50重量%)−Ag(0.1〜10重量%)はんだ合金が記載されている。これらは、スパッタ
リングの際に大電力を投入してもターゲット材の剥離が生じ難い、接合強度の高い接合材層を有するスパッタリングターゲットの提供をその目的としているが、これらのはんだ合金はPbを1000ppm以上含んでいるため、環境に与える影響が大きく、RoHS指令などの法規制にも反するため、実際には使用することができない。
特開平7−48667号公報 特開平7−227690号公報 特開平8−187591号公報 特開平8−269704号公報 特開平10−46327号公報
本発明は、ターゲット材とバッキングプレートとの接合強度および耐熱性に優れた接合材層を形成することのできるスパッタリングターゲット製造用はんだ合金およびこれを用いて製造されたスパッタリングターゲットの提供を目的としている。
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、Snを主成分とし特定量のInを含み、必要に応じて特定量のAgを含むはんだ合金、さらに好ましくは特定の微量金属元素を特定量で含むはんだ合金を接合材として用いることにより、過酷な条件下におけるスパッタリングの際にも、接合材層の溶融を防ぐと共に、接合強度を向上し、ターゲット材がバッキングプレートから剥離するのを防止できることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、たとえば以下の事項に関する。
本発明に係るはんだ合金は、スパッタリングターゲットの製造の際にターゲット材とバッキングプレートとの接合に用いられるはんだ合金であって、Snを主成分とし、Inを10〜25重量%、Agを2000ppm以下の量で含有し、かつ160〜200℃の固相線温度を有することを特徴としている。
前記はんだ合金は、Snを75〜90重量%の量で含有することが好ましい。
また、本発明のはんだ合金は、Inを10〜25重量%、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で180〜5000ppmの量(ただし、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満である)で含有し、Snを残部の量で含有するものであってもよい。
また、本発明に係るスパッタリングターゲットは、前記いずれかのはんだ合金を用いてターゲット材とバッキングプレートとが接合され、製造されたことを特徴としている。
本発明のはんだ合金によれば、耐熱性および接合強度が向上した接合材層を形成することができる。したがって、本発明のはんだ合金によれば、ターゲット材の大型化や厚型化に対応した過酷な条件下におけるスパッタリングの際にも、接合材層の溶融を防ぐと共に、ターゲット材のバッキングプレートからの剥離をも防止したスパッタリングターゲットを提供することができる。
また、本発明のスパッタリングターゲットによれば、マザーガラスの大型化の要請に沿い、大面積の薄膜形成を安定かつ効率的に行うことができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のはんだ合金は、スパッタリングターゲットの製造の際にターゲット材とバッキングプレートとの接合に用いられるはんだ合金であって、Snを主成分とし、Inを10〜25重量%、Agを2000ppm以下の量で含有し、かつ160〜200℃の固相線温度を有することを特徴としている。ここで、「Snを主成分とし」とは、前記はんだ合金の全量100重量%中に含まれている金属のうち、Snが最も多いことを意味する。また、本発明のはんだ合金においては、Agは含まれていなくてもよいが、Agを含む場合には0を超えて2000ppm以下の量で含まれていることが望ましい。
すなわち、本発明のはんだ合金には、Snを主成分とし、Inを10〜25重量%、Agを2000ppm以下の量で含有するはんだ合金であって、通常160〜200℃、好ましくは170〜200℃の固相線温度を有する種々の好ましい態様が包含される。
固相線温度が上記範囲内にあると、ターゲット材上やバッキングプレート上に接合材層を設ける際の適度な作業性を確保できると同時に、スパッタリング時における接合材層の耐熱性を向上させることが可能である。つまり、固相線温度未満の温度では、接合材層の溶融は起こらないため、接合材であるはんだ合金の固相線温度を上記の範囲とすることで、ターゲット材の温度上昇や温度分布の偏りが著しい過酷なスパッタリング条件下でも、接合材層の溶融を防止することができる。
このようなはんだ合金の態様として、具体的には、たとえば、Sn−Inの2元系合金(この場合にはAgは実質的に含まれない)や、さらに他の金属元素を含む多元系合金が好ましく挙げられる。
前記はんだ合金がSn−Inの2元系合金である場合には、上記温度範囲の固相線温度を実現する点からは、Snを通常75〜90重量%、好ましくは80〜90重量%の量で含有し、かつ、Inを通常10〜25重量%、好ましくは10〜20重量%の量で含有することが望ましい。なお一般に、合金には不可避的にごく微量の他の元素が不純物として含まれているが、上記Sn−In2元系合金の量の規定では、そのような不可避的に含まれる不純物の量は考慮せず、SnとInとの合計を100重量%として考えることとする。
SnとInの含有量がそれぞれ上記範囲内であると、上記固相線温度範囲を達成できるため良好な作業性が得られるうえに、接合材層の耐熱性が向上する。またSnとInの含有量がそれぞれ上記範囲内であると、ターゲット材とバッキングプレートとの接合強度も好適な値となり、耐熱性と接合強度のバランスがよい。
また、前記はんだ合金が、Sn、Inの他にさらに他の金属を含む多元系合金である場合には、その例として、たとえば、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で180〜5000ppmの量(ただ
し、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満である)で含有し、Inを10〜25重量%、Snを残部の量で含有するはんだ合金が好ましく挙げられる。
上述したように一般に、合金には不可避的に他の元素が不純物としてごく微量に含まれている。本発明では、そのような不可避的に含まれる不純物に加え、積極的に特定の金属元素を添加し、最終的に得られる合金中の特定の金属元素の含有量を制御することで、ターゲット材とバッキングプレートとを接合した際の接着強度をより向上させることを可能とした。
このような特定の金属元素としては、たとえば、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agが挙げられる。これらの金属元素は1種単独で含まれていてもよく、2種以上組み合わさって含まれていてもよいが、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満の量で含まれていることが好ましい。
具体的には、Inを10〜25重量%含むはんだ合金の場合には、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で180〜5000ppmの量で含んでいることが接着強度向上の点から好ましい。この場合、残部はSnであることが望ましいが、他の不純物元素を不可避的に含んでいてもよい。
さらに好ましい態様として、Inを10〜20重量%含むはんだ合金の場合には、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で600〜5000ppmの量で含んでいることが接着強度向上の点からより好ましい。この場合も、残部はSnであることが望ましいが、他の不純物元素を不可避的に含んでいてもよい。
ただし、これらの場合でも、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満の量で含まれていることが好ましい。すなわち、上記はんだ合金において、AgやPbは含まれていなくともよいが、Agを含む場合には0を超えて2000ppm以下の量で、またPbを含む場合には0を超えて1000ppm未満の量で含まれていると、はんだ合金の接着強度向上に寄与することができる。その一方で、Agを2000ppmを超える量で含む場合には、該はんだ合金をターゲット材とCu系バッキングプレートとの接合に用いた際に、バッキングプレートの主成分であるCuと、はんだ合金に含まれているAgとが反応して合金をつくり、ターゲット材とバッキングプレートとの接合強度が低下するおそれがある。また、Pbを1000ppm以上の量で含むと、環境問題や法規制の問題があり、実用的ではない。
上記多元系合金の態様において、特定の金属元素を特定の範囲内の量で含むことで、はんだ合金の接着強度が向上する理由は定かでないが、これらの金属元素の固溶効果によるものではないかと推測される。その一方で、上記の特定の金属元素であっても、特定の範囲を超えた量で含まれている場合には、金属間化合物が生成し、はんだ合金の接着強度が低下するおそれがある。
本発明のスパッタリングターゲット製造用はんだ合金は、上述した各成分を、公知の方法で、添加、撹拌、混合、加熱、溶融、冷却等することで得ることができ、その製造方法はとくに限定されない。
本発明のはんだ合金を接合材として適用しうる、ターゲット材の材質は、とくに限定されないが、具体的には、Al、Ti、Mo、W、Taのいずれか1種の金属、あるいはこれらの少なくとも1種を主成分として含有する合金が挙げられる。これらのうち、スパッタリング時に大電力を投入された際に温度上昇しやすい点からは、Alターゲットが本発
明の効果を有効に発揮できるため、好ましい。
なお、これらのターゲット材の接合面には、接合材であるはんだ合金との濡れ性をより向上させる点から、必要に応じて公知の手法により粗面化処理を施してもよい。
本発明のはんだ合金を接合材として適用できるバッキングプレートの材質としては、とくに限定されないが、Cu、Al、Ti、Mo、これらの少なくとも1種を主成分として含有する合金、ステンレススチールなどが挙げられるが、これらのうちでは、本発明のはんだ合金との濡れ性がよく、接合強度がとくに高くなる点から、Cu、Cu系合金が好ましく、Cuがより好ましい。
なお、これらターゲット材およびバッキングプレートの形状は、これらの接合面が実質的に平行であればよく、それ自体の形状は特に限定されない。
このようなターゲット材とバッキングプレートとを、通常の方法で、本発明のはんだ合金から形成される接合材層を介して接合することによって、本発明のスパッタリングターゲットを製造することができる。
具体的には、たとえば、ターゲット材の接合面を、フライスや旋盤、平面研削盤などで加工し、必要に応じて粗面化処理を施した後、有機溶剤等を用いた洗浄により脱脂し、該ターゲット材をはんだ合金の融点以上に加熱した状態で、はんだ合金をターゲット材の接合面にディッピングにより塗布し、接合材層を形成するとともに、バッキングプレートを同様に脱脂し、はんだ合金の融点以上に加熱し、これらの接合面同士を、接合材層を介した状態で合わせ適宜加圧すればよい。加圧時の圧力はとくに限定されないが、ターゲット面積に対して通常0.0001〜0.1MPaであるとよい。
また、必要な場合には、同様にしてターゲット材の接合面に接合材層を形成するとともに、同様に脱脂し加熱したバッキングプレートの接合面にもはんだ合金を塗布し、接合材層を形成した後、はんだ合金の融点以上に加熱した状態でこれらの接合面同士を、接合材層を介した状態で合わせ加圧してもよい。
このようにして得られるスパッタリングターゲットの接合材層は、接合材の抵抗を考慮すると、通常2mm以下、好ましくは0.1〜1mmの厚さを有している。
なお、得られたスパッタリングターゲットは、室温まで冷却した後に矯正仕上げを行ってもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
Sn(純度4N)、In(純度4N)を原料として、これらをSn/In(重量%)=90/10、85/15、80/20、75/25の割合で含むSn−Inはんだ合金(各順にサンプルNo.
2〜5という)を調製した。
また、比較対照として同原料を、Sn/In(重量%)=95/5の割合で含むはんだ合金
(サンプルNo.1)、Sn/In(重量%)=70/30の割合で含むはんだ合金(サンプルNo.6)、Sn/In(重量%)=0/100の割合で含むInはんだ(サンプルNo.7という)を調製した。
得られたサンプルNo.1〜7を用いて以下の方法で、固相線温度、液相線温度、接合強度を測定し、さらにスパッタリングの評価試験を行った。
結果を表1に示す。
<固相線温度および液相線温度の測定方法>
ホットプレート上で、上記サンプルNo.1〜7をそれぞれ加熱し、熱電対で温度を計測しながら、目視にて溶融金属が確認できた温度を固相線温度とし、目視にてサンプルが完全に溶融した温度を液相線温度とした。
<接合強度の測定方法>
上記サンプルNo.1〜7を使用し、それぞれ20mm×20mm×5mmのAlターゲッ
ト材とφ10mm×50mmの円柱状のCu棒とを接合し、オートグラフ AGS-500B(島津社
製)を用いて引張り試験を実施した。引張り試験によりAlターゲット材とCu棒との接合が外れた時の加圧値と接合面積より接合強度を算出した。
<スパッタリング評価試験>
上記サンプルNo.1〜7を使用し、それぞれ125mm×450mm×16mmのAlターゲット材をCu製バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲットを製造した。
得られたスパッタリングターゲットを、スパッタリング装置に取り付け、印加直流電力20kW(電力密度35.6W/cm2)にて、連続1時間スパッタリングを行い、ターゲット材とバッキングプレートとの剥離部分の有無、はんだの溶け出しの有無を判定した。
ターゲット材とバッキングプレートとの剥離部分の有無は、スパッタリング後のスパッタリングターゲットのX線写真を、工業用X線装置 RADIO FLEX-250EG-S2(理学電機製)を使用して撮影し、得られたX線写真から目視にて判定した。
また、はんだの溶け出しの有無は、スパッタリング後のスパッタリングターゲットを目視で観察することにより判定した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2006257511
表1より、サンプルNo.2〜5では、従来のInはんだ(サンプルNo.7)と比較して、接合強度が高く、スパッタ時にも剥離が生じず、はんだ合金としての性能が格段に向上していることが分かる。一方、Inの含有量が本発明の範囲外であるサンプルNo.1およびサンプルNo.6では、従来品(サンプルNo.7)と比較して接合強度は向上しているものの、サンプルNo.1では固相線温度が高すぎるため作業性が劣り、サンプルNo.6では剥離が生じており、はんだ合金としての性能は充分とは言い難い。
実施例1で調製したSn−Inはんだ合金(サンプルNo.3;Sn/In(重量%)
=85/15)に、Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agを添加し、表2に示す組
成のはんだ合金(サンプルNo.8〜10)を調製した。また、比較対照として、表2に示す組成のはんだ合金(サンプルNo.11)を調製した。
なお、各はんだ合金中の各微量金属元素量は、ICP(SPS5100;エスアイアイナノテ
クノロジー製)を用いて分析した(表2中、「−」は分析結果が検出限界値未満であったことを意味する)。
Figure 2006257511
得られたサンプルNo.8〜11を用いて実施例1と同様の方法で、固相線温度、液相線温度、接合強度を測定した。
結果を表3に示す。なお、比較対照として実施例1のサンプルNo.3の結果もあわせて表3に示す。
Figure 2006257511
表3より、特定の金属元素を特定量添加することによって、固相線温度や液相線温度にほとんど影響を与えることなく、はんだ合金の接合強度をより向上させることができることが分かる(サンプルNo.8〜10)。また、特定の金属元素を添加しても、合計した含有量が特定の範囲を外れると(サンプルNo.11)、理由は定かでないが添加効果が小さくなり、はんだ合金の接合強度が低下することが分かる。

Claims (4)

  1. スパッタリングターゲットの製造の際にターゲット材とバッキングプレートとの接合に用いられるはんだ合金であって、Snを主成分とし、Inを10〜25重量%、Agを2000ppm以下の量で含有し、かつ160〜200℃の固相線温度を有することを特徴とするはんだ合金。
  2. Snを75〜90重量%の量で含有することを特徴とする請求項1に記載のはんだ合金。
  3. Inを10〜25重量%、
    Cu、Al、Ti、Mo、W、Te、Pb、Agからなる群より選択される少なくとも1種の金属を合計で180〜5000ppmの量(ただし、Agは2000ppm以下、Pbは1000ppm未満である)で含有し、
    Snを残部の量で含有することを特徴とする請求項1に記載のはんだ合金。
  4. ターゲット材とバッキングプレートとが、請求項1〜3のいずれかに記載のはんだ合金を用いて接合され、製造されたことを特徴とするスパッタリングターゲット。
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