JP2006255677A - 酸化触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化触媒として高い触媒活性を示し、安価かつ容易に得ることのできる酸化触媒を提供する。
【解決手段】カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比Ca/Feで含む混合原料を得る混合原料準備工程と、該混合原料を酸素雰囲気で600℃以上に加熱する焼成工程とを備え、前記焼成工程では、前記混合モル比Ca/Feが、1.0≦Ca/Feであるときは1438℃以下の加熱温度で、0.5≦Ca/Fe<1であるときは1216℃以下の加熱温度で、0.25≦Ca/Fe<0.5であるときは1205℃以下の加熱温度で、0<Ca/Fe<0.25であるときは1226℃以下の加熱温度で、それぞれ加熱することにより、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト及びCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトのうちの少なくとも一種を含む酸化触媒を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は酸化触媒及びその製造方法に関する。本発明に係る酸化触媒は、例えば、自動車や自動二輪車等の内燃機関やボイラー等の各種燃焼装置から排出される排ガス中の、特に炭化水素(HC)を効率良く浄化できる排ガス浄化用触媒や、薬品等の化学物質の生成反応を促進させる反応促進用触媒に好適に利用することができる。
自動二輪車や自動車のエンジンから排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などが含まれており、この排ガスによる環境汚染の問題は都市部を中心に深刻化している。
近年、大気汚染防止法に基づき、炭化水素や窒素酸化物の大幅な削減を目標とした新しい基準が、告示されている。これによれば、例えば、四輪車に比べて安価で、手軽な交通手段として広く利用されている自動二輪車は、車両全体に占める排出寄与度も高く、排ガス規制が大幅に強化される予定である。具体的には、2006〜2007年以降に販売される自動二輪車は、現行値比で、炭化水素については75〜85%の低減率、窒素酸化物については50%の低減率、一酸化炭素については85%の低減率という、厳しいレベルの目標値が要求される。
こうした状況下、四輪車用の触媒を二輪車に使用することが種々検討されているが、白金等の高価な貴金属を触媒成分として用いる四輪車用触媒を二輪車に利用することは割高感が強い。このため、より安価な二輪車用排ガス浄化触媒の開発が切望されている。
ここに、貴金属触媒と比べて安価でかつ酸化触媒としての利用が可能なものとして、無機化合物よりなる活性酸素発現物質が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この活性酸素発現物質は、活性酸素種を内包する12CaO・7Al2 3 化合物であり、カルシウムとアルミニウムとを12:14の原子当量比で混合した原料粉末を用いて、酸素分圧104 Pa以上、好ましくは105 Pa以上、水素分圧1Pa以下に厳密に制御された乾燥酸化雰囲気で、焼成温度1200℃以上、好ましくは1300℃の高温度の条件下で固相反応させることにより製造される。
このような活性酸素発現物質については研究例が種々報告されているが、さらに実用価値の高い新しい活性酸素発現物質の開発が強く要請されていた。
そこで、本発明者等は、新規な活性酸素発現物質の開発を目的として鋭意研究を重ねた結果、活性酸素であるスーパーオキサイドアニオン(O2 - )を構造中に内包した、A2 2 5 (A:アルカリ又はアルカリ土類元素、B:遷移元素)の組成式を有する無機化合物が、高い活性酸素発現能力を有して酸化触媒として有用であることを見出し、さらに研究を重ねて先に発明している(特願2004−119782号)。
この活性酸素発現物質として、具体的にはCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトが挙げられており、これはCaCo3 とFe2 3 とを2:1のモル比で混合した原料粉末を酸素雰囲気で800℃以上に加熱することにより製造される。
特開2002−3218号公報
ところが、上述したCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトは高い触媒活性を示し、酸化触媒としての利用が大きく期待できるものではあるが、Ca2 Fe2 5 という特定の組成式をねらって製造することが現実的には困難であるという問題がある。
すなわち、理論的には、上述したとおりCaCo3 とFe2 3 とを2:1のモル比で混合した原料粉末を酸素雰囲気で800℃以上に加熱すれば、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトを製造することができる。しかし、現実的には、平衡論及び速度論的理由などから目的の組成や均一な結晶相をもつ化合物をコマーシャルベースで得ることが困難である。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、酸化触媒として高い触媒活性を示し、安価かつ容易に得ることのできる酸化触媒を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の酸化触媒は、少なくともCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含むことを特徴とするものである。
本発明の酸化触媒は、好適な態様において、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトをさらに含む。
本発明の酸化触媒は、好適な態様において、Fe2 3 をさらに含む。
上記課題を解決する本発明の酸化触媒の製造方法は、カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比Ca/Feで含む混合原料を得る混合原料準備工程と、該混合原料を酸素雰囲気で600℃以上に加熱する焼成工程とを備え、前記焼成工程では、前記混合モル比Ca/Feが、1.0≦Ca/Feであるときは1438℃以下の加熱温度で、0.5≦Ca/Fe<1であるときは1216℃以下の加熱温度で、0.25≦Ca/Fe<0.5であるときは1205℃以下の加熱温度で、0<Ca/Fe<0.25であるときは1226℃以下の加熱温度で、それぞれ加熱することにより、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト及びCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトのうちの少なくとも一種を含む酸化触媒を製造することを特徴とするものである。
ここに、混合原料にはかならずカルシア源及びフェライト源の双方が含まれている。
好適な態様において、前記混合原料準備工程では、前記混合モル比を、0.33≦Ca/Fe≦3.0とする。
本発明の酸化触媒は、少なくともCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含む。
本発明の酸化触媒の使用形態としては特に限定されない。例えば、粉末からなる酸化触媒、粉末を所定形状に成形した成形体からなる酸化触媒、あるいは担体とこの担体上に担持された触媒粉末とからなる酸化触媒として、本発明の酸化触媒を使用することができる。そして、これらの酸化触媒を構成する構成要素の少なくとも一部に、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含む。すなわち、本発明の酸化触媒は、酸化触媒として使用に供される際の使用形態において、構成要素の少なくとも一部にCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含む。
例えば、粉末からなる酸化触媒として使用に供される場合は、該粉末が単独の粉末よりなるときはその単独の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなり、また、該粉末が複数種の混合粉末よりなるときはその混合粉末を構成する一種の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなる態様とすることができる。
なお、本願明細書でいう混合粉末とは、単一の結晶相よりなる粉末と、他の単一の結晶相よりなる他の粉末とが混合しているもの以外に、単一の結晶相よりなる粉末と他の単一の結晶相よりなる他の粉末とが付着することにより、見かけ状は1個の粉末となっているようなものも含む意味である。
粉末を所定形状に成形した成形体からなる酸化触媒として使用に供される場合も同様に、該粉末が単独の粉末よりなるときはその単独の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなり、また、該粉末が複数種の混合粉末よりなるときはその混合粉末を構成する一種の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなる態様とすることができる。
担体とこの担体上に担持された触媒粉末とからなる酸化触媒として使用に供される場合は、該触媒粉末が単独の粉末よりなるときはその単独の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなり、また、該触媒粉末が複数種の混合粉末よりなるときはその混合粉末を構成する一種の粉末がCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトよりなる態様とされたり、あるいは該担体が少なくともCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含む態様とすることができる。
成形体の形状は、使用目的に併せて任意に決定され、顆粒、平板、柱状、円筒管、中空糸、モノリスやハニカムなどが例示される。また、成形時には形状とともに成形体の緻密さ、あるいは多孔質化が求められ、これらはその使用目的等に応じて、任意に設計することができる。成形方法としては、セラミックス成形体の製造において使用される通常の方法を用いることができ、例えば、鋳込み成形、加圧成形、乾式CIP成形、射出成形、シート成形などを使用することができる。
本発明の酸化触媒は、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトの他に、例えば、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトをさらに含んでいたり、あるいはFe2 3 をさらに含んでいたりしてもよい。また、CaO、CaFe4 7 、Ca4 Fe1425等の他の酸化触媒成分をさらに含んでいてもよい。また、場合によっては、白金やパラジウム等の貴金属粉末と同時に使用に供されてもよい。
このように、少なくとも、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含む本発明の酸化触媒は、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトが示す高い触媒活性により、大きな酸化触媒機能を発揮する。このCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトが高い触媒活性を示すメカニズムは必ずしも明らかではないが、以下のように考えることができる。すなわち、CaFe2 4 は、200℃程度以上の温度域で圧縮や引っ張り等の力が加わることによって構造中の酸素が不安定となり、これが活性酸素となって、スーパーオキサイドアニオン(O2 - )等の活性酸素を構造中に内包する。そして、このようにCaFe2 4 中に内包された活性酸素が外部に放出されると、高い触媒活性を示して大きな酸化触媒機能を発揮する。活性酸素を放出したCaFe2 4 には外部からの酸素が構造中に取り込まれる。そして再びCaFe2 4 の構造中の酸素が不安定になり、活性酸素として外部に放出される。このようにCaFe2 4 は、構造中で不安定となって生成した活性酸素を外部に放出し、外部から酸素を構造中に取り込み、そして再び活性酸素として外部に放出することを繰り返して、大きな酸化触媒機能を発揮すると考えられる。
また、本発明の酸化触媒に含まれうるCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトも、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトと同様のメカニズムによって、極めて高い触媒活性を示し、極めて大きな酸化触媒機能を発揮する。
なお、後述するCaFe4 7 の組成式を有するカルシウムフェライトもCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトと同様のメカニズムによって、高い触媒活性を示し、大きな酸化触媒機能を発揮すると考えられる。
また、本発明の酸化触媒に含まれうるFe2 3 及び後述するCaOは、上述したカルシウムフェライトとは異なるメカニズムにより、酸化触媒機能を発揮する。
本発明の酸化触媒は、好適には、カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比で含む混合原料を酸素雰囲気で600℃以上に加熱する焼成処理によって、製造することができる。具体的には、前記混合モル比が、0.5≦Ca/Fe<1.0であるときは600〜1216℃の加熱温度で、0.25≦Ca/Fe<0.5であるときは600〜1205℃の加熱温度で、0<Ca/Fe<0.25であるときは600〜1155℃の加熱温度で、それぞれ前記焼成処理を行うことによって、少なくとも、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末を製造することができる。このとき、前記混合モル比を0.5≦Ca/Fe<1.0として600〜1216℃の加熱温度で焼成したときは、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比を0.25<Ca/Fe<0.5として1155〜1205℃の加熱温度で焼成したときは、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、CaFe4 7 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比を0<Ca/Fe<0.5として600〜1155℃の加熱温度で焼成したときは、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、Fe2 3 (ヘマタイト)粉末とを理論的には得ることができる。
このように、本発明の酸化触媒は、カルシア源及びフェライト源という貴金属に比べて安価な混合原料を用い、その混合原料を酸素雰囲気で所定温度に加熱するという簡易な方法により、製造することができる。しかも、混合原料における混合モル比について、特定の一点をねらって調製する必要がないことから、容易に混合原料を準備することができる。したがって、本発明の酸化触媒は、安価かつ容易に得ることが可能となる。
次に、本発明の酸化触媒の製造方法は、混合原料準備工程と、焼成工程とを備え、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト及びCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトのうちの少なくとも一種を含む酸化触媒を製造するものである。
混合原料準備工程では、カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比Ca/Feで含む混合原料を得る。
上記カルシア源としては特に限定されず、酸化カルシウム、カルシウムの水酸化物、カルシウムの炭酸化物、カルシウムの硝酸塩及び水和物、カルシウムの酢酸塩及び水和物等から適宜選択して1種又は複数種を用いることができる。また、フェライト源も特に限定されず、酸化鉄、鉄の水酸化物、鉄の炭酸化物、鉄の硝酸塩及び水和物、鉄の酢酸塩及び水和物等から適宜選択して1種又は複数種を用いることができる。
また、これらカルシア源及びフェライト源よりなる混合原料を得る態様は特に限定されない。例えば、カルシア源としてのカルシア粉末(CaO粉末等)と、フェライト源としてのフェライト粉末(Fe2 3 粉末)とをそのまま混合した混合粉末であってもよいし、あるいはカルシア源及びフェライト源を含む混合溶液を蒸発乾固させた乾固物であってもよいし、あるいはカルシア源及びフェライト源を含む混合溶液に苛性ソーダ等を加え、水酸化物として沈殿させた(共沈法)混合粉末であってもよい。
焼成工程では、混合原料準備工程で得られた混合原料を酸素雰囲気で600℃以上に加熱する。なお、このときの加熱温度が600℃未満になると、得られるカルシウムフェライトの酸化触媒機能が不十分になるおそれがある。焼成工程での加熱温度の下限は、好ましくは800℃である。
酸素雰囲気における酸素濃度は特に限定されないが、なるべく高い方が望ましく、5%以上とすることが好ましく、10%以上とすることがより好ましい。また、加熱時間は1時間以上とすることが好ましく、2時間以上とすることがより好ましい。なお、加熱時間の上限は5時間程度とすることができる。なお、加熱後は、炉内で徐冷することが望ましいが、加熱終了後に炉外で急冷してもかまわない。
そして、この焼成工程では、混合モル比に応じて、加熱温度の上限を調整する。これにより、図11のCa−Fe−O系の相平衡図に示されるように、混合モル比及び加熱温度に応じて、それぞれ所定の生成物を得ることができる。
なお、図11の横軸はCaOとFe2 3 の重量比を百分率で表したものである。また、図11の横軸において、58の値の近傍にある白丸は、前記混合モル比がCa/Fe=1のときであり、このときにCa2 Fe2 5 が単相で得られ、また、74の値の近傍にある白丸は、前記混合モル比がCa/Fe=0.5のときであり、このときにCaFe2 4 が単相で得られ、また、85の値の近傍にある白丸は、前記混合モル比がCa/Fe=0.25のときであり、このときにCaFe4 7 が単相で得られる。
すなわち、前記混合モル比Ca/Feが1.0≦Ca/Feであるときに1438℃以下の加熱温度で加熱したときは、CaO粉末とCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比が0.5≦Ca/Fe<1であるときに600〜1216℃の加熱温度で加熱したときは、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比が0.25≦Ca/Fe<0.5であるときに1155〜1205℃の加熱温度で加熱したときは、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、CaFe4 7 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比が0<Ca/Fe<0.5であるときに600〜1155℃の加熱温度で焼成したときは、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、Fe2 3 (ヘマタイト)粉末とを理論的には得ることができる。また、前記混合モル比が0<Ca/Fe<0.25であるときに1155〜1226℃の加熱温度で焼成したときは、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末と、Fe2 3 (ヘマタイト)粉末とを理論的には得ることができる。
なお、前記混合モル比Ca/Feが1.0≦Ca/Feであるときに1438℃以下の加熱温度で加熱した場合に得られるCaO粉末は、原料粉末がそのまま残存したものである。同様に、前記混合モル比が0<Ca/Fe<0.5であるときに600〜1155℃の加熱温度で焼成した場合、及び前記混合モル比が0<Ca/Fe<0.25であるときに1155〜1226℃の加熱温度で焼成した場合に得られるFe2 3 (ヘマタイト)粉末も、原料粉末がそのまま残存したものである。また、加熱温度の上限が上述した範囲から外れると、液相としてのガラス相ができてしまい、得られる粉末の酸化触媒機能が不十分となる。
ここに、本発明の製造方法により得られるCaO粉末、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末、CaFe4 7 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末及びFe2 3 (ヘマタイト)粉末のうちでは、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末が最も高い触媒活性を示し、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末がその次に高い触媒活性を示す。このため、少なくともCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末が得られるような混合モル比及び加熱温度を採用することが好ましい。
また、前記混合モル比の上限は3.0とすることが好ましく、2.0とすることがより好ましく、1.5とすることが特に好ましい。混合モル比が3.0を超えると、CaO粉末とCa2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末との混合粉末中に占めるCaO粉末の割合が大きくなりすぎて、触媒活性が低下する。
一方、前記混合モル比の下限は、1155℃以下で加熱するときは、0.33とすることが好ましい。1155℃以下で加熱するときに、混合モル比が0.33未満になると、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末とFe2 3 (ヘマタイト)粉末と混合粉末中に占めるFe2 3 (ヘマタイト)の割合が大きくなりすぎて、触媒活性が低下する。
また、焼成工程での加熱温度は、上述した所定の範囲内であまり高くしすぎても、それによるメリットはない。このため、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト粉末を少なくとも含む酸化触媒を得る際は、焼成工程での加熱温度の上限を1200℃とすることが好ましく、1000℃とすることがより好ましい。
こうして得られたそれぞれの混合粉末は、混合粉末を構成する各粉末のそれぞれが酸化触媒機能を発揮する。このため、本発明の製造方法によれば、カルシア源及びフェライト源という貴金属に比べて安価な混合原料を用い、その混合原料を酸素雰囲気で所定温度に加熱するという簡易な方法により、高い触媒活性を示す酸化触媒を得ることができる。しかも、混合原料における混合モル比について、特定の一点をねらって調製する必要がないことから、容易に混合原料を準備することができる。したがって、本発明の製造方法によれば、高い触媒活性を示す酸化触媒を安価かつ容易に得ることが可能となる。
本発明の製造方法により得られた酸化触媒は、前述した本発明の酸化触媒と同様の使用形態に供することができる。
よって、本発明の酸化触媒又は本発明の製造方法により得られた酸化触媒は、例えば排ガス浄化用触媒、特に自動二輪車用の排ガス浄化用触媒に好適に利用することができる他、ボイラー等の各種燃焼装置から排出される排ガス浄化用触媒や薬品等の化学物質の生成反応を促進させる反応促進用触媒にも好適に利用することができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
<混合原料準備工程>
カルシア源としてCaO粉末と、フェライト源としてのFe2 3 粉末とを準備し、表1に示す所定の混合モル比で混合し、混合原料を得た。なお、CaO粉末及びFe2 3 粉末は、微粉砕器で予め平均10ミクロンに粒度を揃えておいた。
<焼成工程>
次に、上記混合原料を電気炉に入れ、空気雰囲気下で室温から1000℃まで約1時間で昇温し、その温度で3時間保持した後、自然放冷してNo.1〜6の触媒試料を得た。
なお、得られた触媒試料は外気に触れないよう、プラスチック製試料ビンに入れた保存した。
Figure 2006255677
(XRD(結晶相)評価)
触媒試料No.1〜6について、触媒試料中に含まれる結晶相を同定するため、粉末X線回折装置(製品名「RINT−2600TTR」、理学電機社製)を用いて、以下に示す手順により回折パターンを測定した。
まず、乳鉢を用いて触媒試料を十分に微細化した。そして、触媒試料を測定用サンプルホルダ(ガラス製、深さ0.2mm)に適量とり、ガラス板を押し付けてセル上の粉体表面を平らにした。このサンプルホルダをX線回折装置にセットし、触媒試料表面にCuKα線(管電圧50kV、管電流100mA)を照射してX線回折パターンを測定した。なお、ゴニオメーターの走査範囲は2θ=10.0〜80.0°、スキャンスピードは1.0°/minとした。また、結晶相の同定はASTM(Ca2 Fe2 5 :47−1711、CaFe2 4 :32−0168、Ca(OH)2 :44−1481、Fe2 3 :33−066)カードを用いて行った。
結果を図1に示す。図1中、▲がCa2 Fe2 5 を示すピークであり、△がCaFe2 4 を示すピークであり、□がFe2 3 を示すピークであり、■がCa(OH)2 を示すピークである。なお、X線回折で観察されたCa(OH)2 は、CaOが空気中の水分と反応したものと考えられる。
図1より、前記混合モル比Ca/Feが1.5である試料No.2は、Ca2 Fe2 5 とCa(OH)2 のピークが確認された。また、Ca/Feが1.0である試料No.3は、Ca2 Fe2 5 のみのピークが確認された。また、Ca/Feが0.67である試料No.4は、Ca2 Fe2 5 とCaFe2 4 のピークが確認された。また、Ca/Feが0.5である試料No.5は、CaFe2 4 のみのピークが確認された。また、Ca/Feが0.33である試料No.6は、CaFe2 4 とFe2 3 のピークが確認された。なお、前記混合モル比Ca/Feが2.0である試料No.1は、試料No.2と同様の結果であったため、図1に示されていない。
これらの結果は、図11に示すCa−Fe−O系の相平衡図により、理論的に予測できるものと同様であった。
(比表面積測定)
試料No.1〜6について、以下に示す手順の窒素吸着法による一点法で、U字管型のガラス製セルを使用して、BET比表面積を測定した。
まず、セルの重量を測定後、セルに触媒試料を約0.5g(0.43〜0.46g)入れた。そして、触媒試料を入れたセルに逆止弁付きコネクタを取り付け、脱気ポートに装着し、セル下部からマントルヒータをかぶせた。ヘリウムと窒素の混合ガスをU字管内に流しながら105℃で約20分間加熱し、予め触媒試料に吸着している成分を除去し、同時に混合ガスでセル内をパージした。そして、セルを脱気ポートから取り外し、比表面積測定ポートに装着した。そして、セル内の圧力が0.02Torr以下で飽和するまで脱気した。それから液体窒素によりセルを冷却し、触媒表面に窒素を十分吸着させた。液体窒素からセルを取り出し、ファンによる温風で加熱しながら圧力変化を測定し、脱離した窒素ガス量を算出した。そして、測定後の試料の入ったセル重量と、測定前のセル重量との差から触媒単位重量当たりの窒素脱離量を求め、BET多分子吸着モデルに基づき触媒の比表面積を算出した。
結果を前記表1に示すが、No.1〜6の触媒試料は比表面積が1.4〜5.0m2 /g程度であった。通常の酸化触媒に用いられる白金触媒や代表的な酸化金属触媒であるフェライト(Fe2 3 )触媒は、比表面積が100〜200m2 /g程度であり、これらと比較して、No.1〜6の触媒試料の比表面積は1〜2桁も小さい値を示した。
(ラマン分光測定)
試料No.3、5の触媒試料について、構造中に含まれる活性酸素の有無及び種類を確認するため、以下に示す手順でラマンスペクトルを測定した。
まず、乳鉢を用いて触媒試料を十分に微細化した。そして、触媒試料をスライドガラス上に適量とり、カバーガラスを押し付けて粉体表面を平らにした。このスライドガラスをラマン分光分析装置(製品名「NRS−1000」、日本分光社製)にセットし、スリットにより減光したレーザビーム(ビーム径1μmのグリーンレーザ(波長:532nm))を触媒試料粒子に照射してラマンスペクトルを測定した。なお、測定に際し、スペクトルの積算回数は2回、露光時間は1回当たり2分間とした。
結果を図2に示すように、Ca/Feが1.0であり生成物がCa2 Fe2 5 である試料No.3は、1093cm-1にラマンシフトが確認され、Ca/Feが0.5であり生成物がCaFe2 4 である試料No.5は、1022cm-1と、1093cm-1とにラマンシフトが確認された。従来の研究(S.Fujita et al., Chem.Mater., 15, 4879(2003)、L.C.Campelo et al., J.Raman Spectrosc., 10, 33(1981))により、O2 - が1075cm-1付近に、O3 - が1019cm-1付近にスペクトルをもつことが報告されていることから、試料No.3はO2 - の活性酸素、試料No.5はO3 - とO2 - の活性酸素を構造中に内包すると考えられる。
(触媒性能評価)
試料No.1〜6について、触媒性能を評価するために、図3に模式構成図を示すガス流通式触媒反応装置を用いて、以下に示す手順で、プロピレン酸化に対する触媒活性を調べた。
このガス流通式触媒反応装置は、サンプルガスを混合するガスミキサー1と、電気炉2と、電気炉2内で所定温度に加熱される石英ガラス製の反応管3と、FIDガスクロマトグラフ(有機ガス検出用)4と、TCDガスクロマトグラフ(無機ガス検出用)5とを備えている。なお、FIDガスクロマトグラフ4には[Porapak(登録商標) Type Q」を用いた。また、TCDガスクロマトグラフ5には、「Active Carbon、Mesh60/80」をステンレス製カラム(2m)に充填したものを装着した。
なお、この反応装置において、サンプルガスに水蒸気を共存させる場合は、ガスミキサー1の出口に水蒸気供給用のバブラーが取り付けられる。
また、サンプルガスは、ヘリウムバランスプロピレンガス(C3 6 :2000ppm)、純酸素ガス、純ヘリウムガスを混合希釈したものを用いた。
まず、乳鉢を用いて触媒試料を十分に微細化した。そして、触媒試料を反応管3に充填した。反応管3は内径4mm、高さ約150mmのU字形をしており、触媒の充填層高さが10mmとなるように0.083〜0.084g充填した。なお、充填層の上下は適量のロックウールでパッキングした。そして、この反応管3を電気炉2に設置した。充填層温度は、予め充填層横の管壁に取り付けた熱電対により計測し、温度コントローラを用いて制御した。なお、試料粉末により充填層の圧損が異なることから、石けん膜流量計を用いて反応管出口ガスの流量を保証した。サンプルガスの全ガス量は20mリットル/minに調整した。そして、反応管3内に酸素及びヘリウムの混合ガス(O2 :10vol%)を流し、管内をパージした。電気炉2を昇温加熱し、所定温度(〜900℃)に到達した後、サンプルガスにプロピレンガスを加え、反応管3入り口ガスの組成を、C3 6 :1000ppm、O2 :10%とした。そのまま30分間定常化のため放置してから、触媒性能評価を開始した。
触媒性能評価にあたり、反応管3入り口/出口ガスに含まれるC3 6 濃度をFIDガスクロマトグラフ4により、CO2 濃度及びCO濃度をTCDガスクロマトグラフ5により測定した。なお、FIDガスクロマトグラフ4及びTCDガスクロマトグラフ5のカラム温度はそれぞれ100℃及び160℃とした。クロマトグラフはインテグレータを用いて記録・解析し、C3 6 ガス、CO2 ガス及びCOガスの各ピーク面積より各ガス濃度を算出した。
そして、以下に定義されるC3 6 分解率、COX 選択率により、触媒活性を評価した。
(C3 6 分解率)[%]={1−(反応管出口のC3 6 濃度)/(反応管入り口のC3 6 濃度)}×100
(COX 選択率)[%]=[(反応管出口のCOX 濃度)/{(反応管入り口のC3 6 濃度−反応管出口のC3 6 濃度)×3}]×100
試料No.1〜6について、プロピレン分解率と反応温度との関係を図4に示す。なお、図4中、丸数字の1〜6がそれぞれ試料No.1〜6に対応する。また、比較のため、触媒試料を入れなかった場合のデータと、触媒試料としてCaO、Fe2 3 を用いた場合のデータも併せて図4に示す。
Ca2 Fe2 5 及びCaFe2 4 のうちの少なくとも一方を含む試料No.1〜6は、いずれも300℃以上で触媒活性を示し、また、いずれも600℃以下で100%の分解率となった。特に、Ca2 Fe2 5 のみからなる試料No.3は、白金触媒と同等(>200℃)の低温活性を示し、約500℃でプロピレン分解率が100%となった。
これらの試料No.1〜6は、前述したように、いずれも比表面積が1.4〜5.0m2 /g程度であり、通常の酸化触媒に用いられる白金触媒やフェライト(Fe2 3 )触媒の比表面積が100〜200m2 /g程度と比べて、1〜2桁も小さいにもかかわらず、白金触媒と同等又はそれに近い触媒活性を示すことが確認された。
また、試料No.3、5について、プロピレン分解ガスに含まれる生成ガスを分析した。試料No.3の結果を図5に、試料No.5の結果を図6にそれぞれ示す。
図5、図6より、プロピレン分解ガスにはCOガスは検出されず、CO2 ガスのみが検出された。
(水蒸気存在下における触媒活性評価)
試料No.3、5について、水蒸気存在下におけるプロピレン酸化に対する触媒活性を調べた。なお、水蒸気の同伴はバブリング装置を用いて室温でガスを飽和し、水蒸気濃度が2.5%となるようにした。
試料No.3についてのプロピレン分解率と反応温度との関係を図7に示し、試料No.5についてのプロピレン分解率と反応温度との関係を図8に示す。なお、図7及び図8中、■と実線で示す分解率が水蒸気存在下の結果で、□と点線で示す分解率が乾燥条件での結果である。
図7及び図8より、試料No.3、5のいずれも、水蒸気の存在により触媒活性が低下しないことが確認された。
(触媒の耐久性評価)
試料No.3、5について、自動二輪車用の排ガス浄化用触媒としての実用化を想定し、長時間(9時間)の触媒耐久性評価を行った。
試料No.3についての400℃におけるプロピレン分解率の経時変化を図9に示し、試料No.5についての500℃におけるプロピレン分解率の経時変化を図10に示す。なお、図9及び図10中、■で示す分解率が水蒸気存在下の結果で、○で示す分解率が乾燥条件での結果である。
図9及び図10より、試料No.3、5のいずれも、耐久性が認められ、かつ水蒸気の存在により耐久性が低下しないことが確認された。
(付記)
なお、カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比Ca/Feで含む混合原料を酸素雰囲気で焼成することにより、酸化触媒として有用なカルシウムフェライトを得ることができるのと同様に、A元素(アルカリ又はアルカリ土類)とB元素(遷移元素)とを所定の混合モル比A/Bで含む混合原料を酸素雰囲気で焼成することによっても、酸化触媒として有用なAX Y Z 化合物を得ることができるものと考えられる。
本実施例に係る触媒試料No.2〜6について、X線回折パターンの測定結果を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.3、5ついて、ラマンスペクトルの測定結果を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.1〜6ついて、触媒性能を評価するために用いたガス流通式触媒反応装置の概略構成を示す模式図である。 本実施例に係る触媒試料No.1〜6ついて、プロピレン分解率と反応温度との関係を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.3ついて、プロピレン分解ガスに含まれる生成ガスの分析結果を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.5ついて、プロピレン分解ガスに含まれる生成ガスの分析結果を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.3ついて、水蒸気存在下及び乾燥条件下におけるプロピレン分解率と反応温度との関係を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.5ついて、水蒸気存在下及び乾燥条件下におけるプロピレン分解率と反応温度との関係を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.3ついて、水蒸気存在下及び乾燥条件下におけるプロピレン分解率の経時変化を示す図である。 本実施例に係る触媒試料No.5ついて、水蒸気存在下及び乾燥条件下におけるプロピレン分解率の経時変化を示す図である。 Ca−Fe−O系の相平衡図である。
符号の説明
1…ガスミキサー 2…電気炉
3…反応管 4…FIDガスクロマトグラフ
5…TCDガスクロマトグラフ

Claims (5)

  1. 少なくとも、CaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトを含むことを特徴とする酸化触媒。
  2. Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライトをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の酸化触媒。
  3. Fe2 3 をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の酸化触媒。
  4. カルシア源とフェライト源とを所定の混合モル比Ca/Feで含む混合原料を得る混合原料準備工程と、該混合原料を酸素雰囲気で600℃以上に加熱する焼成工程とを備え、
    前記焼成工程では、前記混合モル比Ca/Feが、1.0≦Ca/Feであるときは1438℃以下の加熱温度で、0.5≦Ca/Fe<1であるときは1216℃以下の加熱温度で、0.25≦Ca/Fe<0.5であるときは1205℃以下の加熱温度で、0<Ca/Fe<0.25であるときは1226℃以下の加熱温度で、それぞれ加熱することにより、Ca2 Fe2 5 の組成式を有するカルシウムフェライト及びCaFe2 4 の組成式を有するカルシウムフェライトのうちの少なくとも一種を含む酸化触媒を製造することを特徴とする酸化触媒の製造方法。
  5. 前記混合原料準備工程では、前記混合モル比を、0.33≦Ca/Fe≦3.0とすることを特徴とする請求項4記載の酸化触媒の製造方法。
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