JP2006252956A - マイクロマシンスイッチ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の周波数帯において良好な阻止特性を得ることができ、さらに、小型にかつ簡易な構造にすることができるマイクロマシンスイッチ及び電子機器を提供する。
【解決手段】 基板2と、基板2上の第1の領域Aに設けられた高周波信号線3と、基板2上の第1の領域Aに近接した第2の領域Bに設けられた駆動電極4と、高周波信号線3上及び駆動電極4上にそれぞれ誘電体51,52を介して配設され、駆動電極4との間への第1の電圧V1の印加により、駆動電極4上の誘電体51に接触し、高周波信号線3との間への第2の電圧V2の印加により、高周波信号線3上の誘電体52に接触する可動片6とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板2と、基板2上の第1の領域Aに設けられた高周波信号線3と、基板2上の第1の領域Aに近接した第2の領域Bに設けられた駆動電極4と、高周波信号線3上及び駆動電極4上にそれぞれ誘電体51,52を介して配設され、駆動電極4との間への第1の電圧V1の印加により、駆動電極4上の誘電体51に接触し、高周波信号線3との間への第2の電圧V2の印加により、高周波信号線3上の誘電体52に接触する可動片6とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、マイクロマシンスイッチ及び電子機器に関し、特に高周波信号の切り替えに使用されるマイクロマシンスイッチ及びそれを実装した電子機器に関する。
マイクロ波及びミリ波等も含む高周波帯を用いる通信機器等の電子機器は広い分野において用いられている。このため、電子機器を構成する高周波用の電子部品の製造も活発化している。この高周波用の電子部品としては、例えば高周波信号の送受信用として、高周波信号の通過を制御するために高周波スイッチが用いられる。従来、この高周波スイッチを構成する素子としては、pin−diodeやGaAs−FETを用いたものが一般的であったが、近年、マイクロマシン技術を応用したマイクロマシンスイッチが用いられるようになってきている。マイクロマシンスイッチは、レシスティブスイッチとキャパシティブスイッチとに分類されるが、構造がシンプルなことや製作の容易さ等の面から、一般的に、キャパシティブスイッチ(シャントスイッチ)が用いられている。
図17及び図18に示すように、マイクロマシンスイッチ101は、絶縁体基板102、その絶縁体基板102上に設けられた高周波信号線103、その高周波信号線103に接触させずに絶縁体基板102上に設けられた接地導体104、高周波信号線103上に絶縁体膜105を介して配設された可動片106、及び絶縁体基板102に設けられたビアホール107等を備えている。
可動片106の両端は接地導体104に固定されている。また、可動片106は絶縁体膜105から数μm離間されている。この可動片106は例えば金属で形成されている。なお、この種のマイクロマシンスイッチに関する下記特許文献1においては、可動片106を圧電体により形成する技術が提案されている。
ここで、高周波信号線103、絶縁体膜105及び可動片106は、図19に示すように、高周波信号線103とGND(グランド)線201(接地導体104)との間に電気的に並列に挿入された1つの可変キャパシタC101を構築する。
このようなマイクロマシンスイッチ101において、可動片106は、その可動片106と高周波信号線103との間に所定の電圧を印加することにより発生する静電力によって、高周波信号線103上の絶縁体膜105に接触する。これにより、可変キャパシタC101のキャパシタンスCが変化し、高周波信号線103を伝送する所定周波数帯の高周波信号の通過を阻止することができる。なお、可動片106が絶縁体膜105に接触している状態がマイクロマシンスイッチ101のオン状態であり、逆に接触していない状態がマイクロマシンスイッチ101のオフ状態である。
次に、図19に示す等価回路に基づいて計算したマイクロマシンスイッチ101の周波数特性の一例を図20及び図21に示す。
図20に示すように、マイクロマシンスイッチ101がオフ状態である場合には、挿入損失は周波数6〜24GHzの周波数帯において1.0dB以下となる。したがって、マイクロマシンスイッチ101は良好な通過特性を有する。
一方、図21に示すように、マイクロマシンスイッチ101がオン状態である場合には、アイソレーションは周波数6〜24GHzの周波数帯において10dB以上となる。また、キャパシタンスCとインダクタンスLとの共振周波数Fr[Fr=1/(2π(LC)1/2)]は周波数10GHzにおいて38dBになり、このときアイソレーションは最大になる。したがって、マイクロマシンスイッチ101は良好な阻止特性を有する。
なお、所望の周波数で最大のアイソレーション、すなわち最大の阻止特性を得るためには、共振周波数Frに所望の周波数を一致させる必要がある。
特開2003−217421号公報
ところが、前述のマイクロマシンスイッチ101においては、最大の阻止特性を得ることができる周波数は1つに限られてしまう。これは、マイクロマシンスイッチ101がオン状態である場合の可変キャパシタC101のキャパシタンスC(値)は1つであり、共振周波数Fr[Fr=1/(2π(LC)1/2)]が1つしか存在しないためである。
したがって、他の周波数でも最大の阻止特性と同等の良好な阻止特性を得るためには、共振周波数Frの数、例えば可変キャパシタC101の数を増やす必要がある。可変キャパシタC101の数を増やすため、マイクロマシンスイッチ101に可動片106と別の可動片を配置した場合には、可動片数が単純に増加し、マイクロマシンスイッチ101のサイズは大きくなり、その構造も複雑になってしまう。また、同様に可変キャパシタC101の数を増やすため、電子機器にマイクロマシンスイッチ101を複数設けた場合には、電子機器のサイズは大きくなり、その構造も複雑になってしまう。
本発明の目的は、複数の周波数帯において良好な阻止特性を得ることができ、さらに、小型にかつ簡易な構造にすることができるマイクロマシンスイッチ及び電子機器を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、マイクロマシンスイッチにおいて、基板と、基板上の第1の領域に設けられた高周波信号線と、基板上の第1の領域に近接した第2の領域に設けられた駆動電極と、高周波信号線上及び駆動電極上にそれぞれ誘電体を介して配設され、駆動電極との間への第1の電圧印加により、駆動電極上の誘電体に接触し、高周波信号線との間への第2の電圧印加により、高周波信号線上の誘電体に接触する可動片とを備えることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、電子機器において、実装用基板と、実装用基板上に実装された前述の第1の特徴に係るマイクロマシンスイッチと、マイクロマシンスイッチに接続された増幅器とを備えることである。
本発明によれば、複数の周波数帯において良好な阻止特性を得ることができ、さらに、小型にかつ簡易な構造にすることができるマイクロマシンスイッチ及び電子機器を提供することができる。
(第1の実施の形態)
[マイクロマシンスイッチの構成]
本発明の第1の実施の形態について図1、図2及び図3を参照して説明する。
[マイクロマシンスイッチの構成]
本発明の第1の実施の形態について図1、図2及び図3を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、第1の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1は、基板2と、基板2上の中央部分を横切る第1の領域Aに設けられた高周波信号線3と、基板2上の第1の領域Aに近接した左側中央の第2の領域Bに設けられた駆動電極4と、高周波信号線3上及び駆動電極4上にそれぞれ誘電体51,52を介して配設され、駆動電極4との間への第1の電圧V1の印加により、駆動電極4上の誘電体51に接触し、高周波信号線3との間への第2の電圧V2の印加により、高周波信号線3上の誘電体52に接触する可動片6とを備えている。
さらに、マイクロマシンスイッチ1は、基板2上の第1の領域A及び第2の領域Bに隣接する左側周辺の第3の領域Cに設けられた接地板(GND電源層)71と、基板2上の第1の領域Aに隣接する右側の第4の領域Dに設けられた接地板72と、基板2裏面の全域に設けられた接地電極73と、基板2の第3の領域Cに設けられ接地板71と接地電極73との間を電気的に接続するビアホール配線81と、基板2の第4の領域Dに設けられ接地板72と接地電極73との間を電気的に接続するビアホール配線82とを備えている。
基板2は、例えば高抵抗を有するシリコン基板により形成されている。シリコン基板の表面には、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜(図示せず)が設けられている。
高周波信号線3は、高周波信号の伝送路であり、基板2の一辺(図1中、上辺)から対向する他の一辺(図1中、下辺)に渡って配設されている。なお、高周波信号線3は例えばTi/Au膜で形成されている。
駆動電極4は、周波数帯を切り替えるキャパシタの一方の電極として使用される。駆動電極4は例えばTi/Au膜で形成されている。
誘電体51は、少なくとも可動片6に対向する位置であって、駆動電極4上に設けられている。さらに、誘電体52は、少なくとも可動片6に対向する位置であって、高周波信号線3上に設けられている。誘電体51、52には、例えばシリコン酸化(SiO2)膜、シリコン窒化(Si3N4)膜の単層膜、もしくはそれらを積層した複合膜を実用的に使用することができる。なお、第1の実施の形態において、誘電体51及び誘電体52としては、同一層において形成され、誘電率が高く、製造上安定して形成することができるシリコン窒化膜が使用されている。
可動片6は、第1の電圧V1及び第2の電圧V2を印加せずに形状を変化させていないとき、誘電体51,52のそれぞれの表面から上方向に例えば数μmのギャップを持って離間されている。可動片6は、駆動電極4との間に第1の電圧V1が印加された場合に駆動電極4側に撓み、高周波信号線3との間に第2の電圧V2が印加された場合に高周波信号線3側に撓む、可撓性を有する板状のスイッチである。第1の実施の形態において、可動片6は片持梁構造を採用している。詳しくは、可動片6は、高周波信号線3側の一端を基板2の第4の領域Dに設けられた接地板72上に機械的に固定し、かつ接地板72に電気的に接続し、駆動電極4側の他端を自由端として、形成されている。また、可動片6の一端側(固定端)であって、高周波信号線3と接地板72の固定部分との間の領域には、可動片6の幅寸法を部分的に小さくする切欠部11が設けられている。これにより、可動片6は、誘電体51,52に接触する方向に撓みやすくなる。可動片6は、可塑性を有し電気伝導性に優れた金属により形成されている。
可動片6は、高周波信号線3上においてキャパシタの一方の電極として使用されており、高周波信号線3は他方の電極として使用されている。つまり、高周波信号線3、誘電体52及び可動片6は、図3に示すように、高周波信号線3とGND線15(接地電極73)との間に電気的に並列に挿入された1つの可変キャパシタC1を構築する。さらに、可動片6は、キャパシタの一方の電極として使用される駆動電極4上においてキャパシタの他方の電極として使用されている。つまり、駆動電極4、誘電体51及び可動片6は、図3に示すように、可変キャパシタC1のインダクタンスL側の電極と、第1の電圧V1を供給する端子16との間に挿入された他の1つの可変キャパシタC2を構築する。
接地板71,72及び接地電極73は例えばTi/Au膜で形成されている。接地電極73は、マイクロマシンスイッチ1を実装基板に実装したときに、実装基板側からGND電位を供給するための電極として使用される。
[マイクロマシンスイッチの動作]
このような構成を有するマイクロマシンスイッチ1の動作について説明する。マイクロマシンスイッチ1は、可動片6の形状変化により、オフ状態、第1モードのオン状態、第2モードのオン状態のいずれかに切り替わり、高周波信号線3において伝送される高周波信号の通過周波数帯を制御する。
このような構成を有するマイクロマシンスイッチ1の動作について説明する。マイクロマシンスイッチ1は、可動片6の形状変化により、オフ状態、第1モードのオン状態、第2モードのオン状態のいずれかに切り替わり、高周波信号線3において伝送される高周波信号の通過周波数帯を制御する。
マイクロマシンスイッチ1のオフ状態とは、駆動電極4と可動片6との間に第1の電圧V1が印加されておらず、さらに高周波信号線3と可動片6との間に第2の電圧V2が印加されておらず、図2に示すように、可動片6に形状変化がなく、駆動電極4上の誘電体51及び高周波信号線3上の誘電体52に適度な間隔を持って可動片6が接触していない状態である。
マイクロマシンスイッチ1の第1モードのオン状態とは、図4(A)に示すように、可動片6が駆動電極4上の誘電体51に接触しており、高周波信号線3上の誘電体52に接触してはいないが近接している状態である。すなわち、第1モードにおいては、可動片6と駆動電極4との間に第1の電圧V1を印加することにより発生する静電力によって、可動片6の自由端が駆動電極4に引き寄せられ、可動片6が駆動電極4上の誘電体51に接触する。この接触は可動片6の形状変化によるものであるが、高周波信号線3と可動片6との間には第2の電圧V2が印加されていないので、可動片6は高周波信号線3上の誘電体52に近接するものの、完全な接触はしない。結果的に、図3に示すように、駆動電極4、誘電体51及び可動片6により構成される可変キャパシタC2のキャパシタンスCと、高周波信号線3、誘電体52及び可動片6により構成される可変キャパシタC1のキャパシタンスCとが変化するので、高周波信号線3を伝送する高周波信号の周波数帯を変化させることができる。
マイクロマシンスイッチ1の第2モードのオン状態とは、図4(B)に示すように、可動片6が駆動電極4上の誘電体51に接触し、かつ高周波信号線3上の誘電体52にも完全に接触している状態である。すなわち、第2モードにおいては、可動片6と駆動電極4との間に第1の電圧V1を印加しつつ、さらに可動片6と高周波信号線3との間に第2の電圧V2を印加することにより発生する静電力によって、可動片6が駆動電極4上の誘電体51に接触するとともに、高周波信号線3上の誘電体52に接触する。結果的に、図3に示すように、駆動電極4、誘電体51及び可動片6により構成される可変キャパシタC2のキャパシタンスCと、高周波信号線3、誘電体52及び可動片6により構成される可変キャパシタC1のキャパシタンスCとが、第1のモードの各キャパシタンスCに対してさらに変化するので、高周波信号線3を伝送する高周波信号の周波数帯をさらに変化させることができる。
このようなマイクロマシンスイッチ1において、図3に示す等価回路に基づいて計算した周波数特性の一例を図5及び図6に示す。
図5に示すように、マイクロマシンスイッチ1においては、オフ状態の場合、挿入損失が周波数6〜24GHzの周波数帯において1.0dB以下になるので、良好な通過特性を得ることができる。
一方、図6に示すように、マイクロマシンスイッチ1においては、第1モードのオン状態の場合、アイソレーションは周波数5〜17GHzの周波数帯において10dB以上となる。また、キャパシタンスCとインダクタンスLとの共振周波数Fr[Fr=1/(2π(LC)1/2)]は周波数9GHzの周波数帯において40dBになり、このときアイソレーションは最大になる。したがって、マイクロマシンスイッチ1は良好な阻止特性を有する。
さらに、図6に示すように、マイクロマシンスイッチ1においては、第2モードのオン状態の場合、アイソレーションは、周波数3〜15GHzの周波数帯において10dB以上となる。また、キャパシタンスCとインダクタンスLとの共振周波数Frは周波数6GHzにおいて40dBになり、このときアイソレーションは最大になる。したがって、マイクロマシンスイッチ1は良好な阻止特性を有する。
このように第1の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1によれば、高周波信号線3に近接した駆動電極4と、駆動電極4上の誘電体51と、高周波信号線3から駆動電極4上まで延びる可動片6とを備えることによって、可動片6が1つであっても各々キャパシタンスCを可変可能な2個の可変キャパシタC1及びC2を構成することができ、高周波信号線3を伝送する高周波信号の周波数帯を複数切り替えることができ、さらに、各周波数帯おいて良好な阻止特性を得ることができる。加えて、1つの可動片6により周波数帯を複数切り替えることができる結果、周波数帯の切り替え数に対する可動片6の個数を削減することができる。したがって、マイクロマシンスイッチ1を小型にかつ簡易な構造にすることができる。特に、高周波信号線3の近傍に駆動電極4、誘電体51,52及び可動片6を配設するという簡易な構成により、マイクロマシンスイッチ1を構築することができる。
また、可動片6を片持梁構造にし、かつ切欠部11を備えることによって、可動片6の形状変化を低駆動電圧で容易に実現することができ、周波数帯の切り替えのときの応答性を向上させることができる。
なお、第1の実施の形態においては、可動片6の高周波信号線3側の一端を基板2上に固定しているが、本発明は、このような形態に限定されるものではなく、可動片6の駆動電極4側の一端を基板2上に固定してもよい。
また、第1の実施の形態においては、基板2上に1つの駆動電極4を設けているが、本発明は、この数量に限定されるものではなく、基板2上に2つ以上駆動電極4を設けてもよい。さらに、基板2上に1本の高周波信号線3を設けているが、本発明は、この本数に限定されるものではなく、基板2上に2本以上の高周波信号線3を設けてもよい。
[マイクロマシンスイッチの製造方法]
次に、マイクロマシンスイッチ1の製造方法について説明する。
次に、マイクロマシンスイッチ1の製造方法について説明する。
まず、基板2を準備する。この基板2には、前述の図1及び図2に示すビアホール配線81及び82が既に形成されている。基板2には、例えば高抵抗値を有するシリコン単結晶基板を実用的に使用することができる。また、基板2は、GaAs半導体等により形成された化合物半導体基板や樹脂等により形成された絶縁性基板を使用してもよい。
この基板2の表面上にシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。シリコン酸化膜は、例えば熱酸化法等により形成し、数μm程度の膜厚において形成する。
図7に示すように、基板2上の全面にシリコン酸化膜を介して導電層21を形成する。ここでは、導電層21は例えばTi/Au膜により形成される。続いて、導電層21上にパターニング用のフォトレジスト膜22を形成する。このフォトレジスト膜22は高周波信号線3、駆動電極4、接地板71及び72の形状をパターンニングするマスクとして使用される。
次いで、フォトレジスト膜22を使用して導電層21にエッチングを行い、図8に示すように、導電層21から高周波信号線3、駆動電極4、接地板71及び接地板72を形成する。その後、フォトレジスト膜22を除去する。
図9に示すように、基板2上の全面に、高周波信号線3上、駆動電極4上、接地板71上及び接地板72上を覆う誘電層23を形成する。誘電層23には、誘電率が高い例えばシリコン窒化膜(Si3N4)を実用的に使用することができる。続いて、図9に示すように、誘電層23上にパターンニング用のフォトレジスト膜24を形成する。このフォトレジスト膜24においては、少なくとも誘電体51,52を残存させるため、駆動電極4上及び高周波信号線3上の一部分が開口されている。
次いで、フォトレジスト膜24を使用して誘電層23をエッチングし、図10に示すように、誘電層23から駆動電極4上において誘電体51を形成するとともに、高周波信号線3の一部上において誘電体52を形成する。その後、フォトレジスト膜24を除去する。
次に、図11に示すように、基板2上の全面に、可動片6形成用の犠牲層25を形成する。犠牲層25には、例えばフォトレジスト膜を実用的に使用することができる。この犠牲層25の可動片6と接地板72との接続部分は開口されている。
図12に示すように、犠牲層25上に金属層26を形成し、その金属層26上にパターンニング用のフォトレジスト膜27を形成する。このフォトレジスト膜27は可動片6をパターンニングするエッチングマスクとして使用される。
次いで、フォトレジスト膜27を介して金属層26をエッチングし、図13に示すように、金属層26から可動片6を形成する。その後、図13に示すように、犠牲層25及びフォトレジスト膜27を除去する。
最後に、基板2の裏面上にシリコン酸化膜(図示せず)を形成し、前述の図2に示す基板2の裏面上にシリコン酸化膜を介して接地電極73を形成する。電極層には、例えばTi/Au膜を実用的に使用することができる。
このように第1の実施の形態に係る製造方法によれば、特別な製造方法を使用することなく、既存の半導体製造プロセスを使用して簡易にマイクロマシンスイッチ1を製造することができる。さらに、高周波信号線3を形成する工程と同一工程において駆動電極4を形成し、誘電体52を形成する工程と同一工程において誘電体51を形成し、かつ可動片6を形成する工程において駆動電極4まで可動片6の一部を延長するだけでマイクロマシンスイッチ1を製造することができるので、大幅に製造工程数を削減することができる。製造工程数を削減することができる結果、製造上の歩留まりを向上することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について図14及び図15を参照して説明する。
本発明の第2の実施の形態について図14及び図15を参照して説明する。
図14及び図15に示すように、第2の実施の形態に係る可動片6は、両持梁構造により基板2上に設けられている。詳しくは、可動片6の高周波信号線3側の一端は接地板72に固定され、駆動電極4側の他端は接地板71に固定されている。
このように構成される第2の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1によれば、第1の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1により得られる効果と同様の効果を得ることができる。さらに、第2の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1においては、可動片6を両持梁構造にすることにより、可動片6自信の機械的強度を高めることができ、耐用年数を長くすることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について図16を参照して説明する。第3の実施の形態は、前述の第1又は第2の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1を、無線通信機、携帯電話機、又はそれらの組み立て部品等の電子機器に内蔵した例を説明するものである。
本発明の第3の実施の形態について図16を参照して説明する。第3の実施の形態は、前述の第1又は第2の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ1を、無線通信機、携帯電話機、又はそれらの組み立て部品等の電子機器に内蔵した例を説明するものである。
図16に示すように、第3の実施の形態に係る電子機器41は、実装用基板42と、実装用基板42上に実装された第1又は第2の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ(SW)1と、マイクロマシンスイッチ1に接続された増幅器(AMP)43とを備えている。図16中、上側のマイクロマシンスイッチ1は信号入力経路に配設され、下側のマイクロマシンスイッチ1は信号出力経路に配設されている。マイクロマシンスイッチ1には、アンテナ44、及び、内部回路の入力段又は出力段の増幅器43が接続されている。
このように構成される第3の実施の形態に係る電子機器41によれば、マイクロマシンスイッチ1を小型にすることができるので、電子機器41全体を小型にすることができる。
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ることは勿論である。
1…マイクロマシンスイッチ、2…基板、3…高周波信号線、4…駆動電極、51,52…誘電体、6…可動片、41…電子機器、42…実装用基板、43…増幅器、A…第1の領域、B…第2の領域、V1…第1の電圧、V2…第2の電圧
Claims (4)
- 基板と、
前記基板上の第1の領域に設けられた高周波信号線と、
前記基板上の第1の領域に近接した第2の領域に設けられた駆動電極と、
前記高周波信号線上及び前記駆動電極上にそれぞれ誘電体を介して配設され、前記駆動電極との間への第1の電圧印加により、前記駆動電極上の前記誘電体に接触し、前記高周波信号線との間への第2の電圧印加により、前記高周波信号線上の前記誘電体に接触する可動片と、
を備えることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。 - 前記可動片の前記高周波信号線側又は前記駆動電極側の一端は前記基板に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロマシンスイッチ。
- 前記可動片の前記高周波信号線側及び前記駆動電極側の両端は前記基板に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロマシンスイッチ。
- 実装用基板と、
前記実装用基板上に実装された前記請求項1記載のマイクロマシンスイッチと、
前記マイクロマシンスイッチに接続された増幅器と、
を備えることを特徴とする電子機器。
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JP (1) | JP2006252956A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008200758A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Seiko Epson Corp | Mems素子およびその製造方法 |
JP2008300284A (ja) * | 2007-06-01 | 2008-12-11 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
JP2009006479A (ja) * | 2008-09-30 | 2009-01-15 | Seiko Epson Corp | Mems素子およびその製造方法 |
JP2012196727A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Fujitsu Ltd | Mems素子 |
JP2016180779A (ja) * | 2015-03-23 | 2016-10-13 | 日本電信電話株式会社 | 光回路 |
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2005
- 2005-03-10 JP JP2005067953A patent/JP2006252956A/ja active Pending
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