JP2006251411A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着ベルト、定着ローラ等の定着部材が熱等によって変位した場合であっても、記録媒体を分離する機能が低下することのない定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナーTを加熱・溶融して記録媒体Pに定着させる定着部材22と、定着部材22に当接してニップ部を形成する加圧部材30と、定着部材22に近接してニップ部を通過した記録媒体Pの搬送方向を規制するガイド部材33と、を備える。そして、ガイド部材33は、定着部材22が変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動可能に構成される。
【選択図】 図2

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置される定着装置とに関し、特に、ニップ部を通過した直後の記録媒体を定着部材から分離させるためのガイド部材を備えた定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着装置において、ニップ部を通過した定着工程直後の記録媒体が定着ローラ、定着ベルト等の定着部材に巻き付いてしまう不具合が生じるのを抑止するために、定着部材にガイド板(分離板)、分離爪等のガイド部材を設置する技術が広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
定着装置におけるガイド部材は、その先端部を定着部材に近接させている。その形態としては、ガイド部材の先端部を直接的に定着部材に当接させるものと、ガイド部材と定着部材との間にスペーサを設置してガイド部材先端部と定着部材との間に微小なギャップ(近接距離)を設けるものと、がある。いずれの場合も、ガイド部材によって定着部材の表面が損傷するのを防止するために、ガイド部材の支軸を回転軸として、付勢部材によってガイド部材を定着部材に向けて微小な力で付勢する構成のものが多く用いられている。
特許文献2等には、分離プレート(ガイド部材)の先端部と定着ローラ(定着部材)との間に接触ローラ(スペーサ)を設けて、分離プレートの先端部と定着ローラとのギャップを一定に維持する技術が開示されている。
また、特許文献3等には、定着部材に当接する分離爪(ガイド部材)の当接不良を抑止することを目的として、分離爪の先端部の磨耗量に応じて分離爪をその底面に平行に移動させる技術が開示されている。
特開2004−191520号公報 特開2003−202767号公報 特開平6−118834号公報
上述した従来の技術は、定着ベルト、定着ローラ等の定着部材が熱によって変位(熱変形)することによって、定着部材に対するガイド部材の姿勢が変化してしまって、記録媒体を分離する機能が低下してしまう場合があった。このようにガイド部材の分離機能が低下すると、ニップ部を通過した定着工程直後の記録媒体の搬送方向を規制できずに、記録媒体が定着部材に巻き付いてジャム(紙詰まり)になってしまう場合がある。
具体的に、ガイド部材と定着部材との間にスペーサを設置してガイド部材先端部と定着部材との間に微小なギャップを形成している定着装置では、定着部材の熱膨張にともない、スペーサを介して、ガイド部材が支軸を回転中心として押し上げられてしまう。このような場合には、定着部材に対するガイド部材先端部の角度やギャップが変化してしまい、分離不良が生じる可能性が高くなる。通常、スペーサは、ガイド部材先端部と定着部材との微小ギャップを形成するために、その大きさが微小ギャップよりも大きく形成されるとともに、先端部から離れた位置に配設される場合が多い。このような場合には、特に、定着部材の熱変形によるガイド部材の姿勢変化が大きくなってしまう。
これに対して、特許文献2等の技術は、ガイド部材の先端部にスペーサを設置しているために、定着部材が熱膨張してもガイド部材先端部と定着部材とのギャップ変化は生じない。しかし、ガイド部材が定着部材の熱変形する方向と異なる方向に移動するために、定着部材に対するガイド部材先端部の角度や、ニップ部とガイド部材先端部との距離が変化してしまう。そのため、定着部材の変位によって生じる分離不良を抑止する大きな効果は期待できない。
他方、ガイド部材の先端部を直接的に定着部材に当接させる定着装置でも、定着部材の熱膨張にともない、ガイド部材が支軸を回転中心として押し上げられてしまう。このような場合には、定着部材に対するガイド部材先端部のギャップ(ゼロである。)は変化ないものの、その当接角度が変化してしまい、分離不良が生じる可能性が高くなる。
これに対して、特許文献3等の技術は、分離爪(ガイド部材)の先端部の磨耗量に応じて分離爪をその底面に平行に移動させているために、定着部材が熱膨張してもガイド部材先端部の角度変化は生じない。しかし、分離爪が定着部材の熱変形する方向と異なる方向に移動するために、ニップ部と分離爪先端部との距離が変化してしまう。そのため、定着部材の変位によって生じる分離不良を抑止する大きな効果は期待できない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着ベルト、定着ローラ等の定着部材が熱等によって変位した場合であっても、記録媒体を分離する機能が低下することのない定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、トナーを加熱・溶融して記録媒体に定着させる定着部材と、前記定着部材に当接してニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材に近接して前記ニップ部を通過した前記記録媒体の搬送方向を規制するガイド部材と、を備え、前記ガイド部材は、前記定着部材が変位したときにその変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動可能に構成されたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記ガイド部材に係合して当該ガイド部材がスライド移動する方向を規制する案内部を備えたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記ガイド部材がスライド移動する方向に対して直交する方向に当該ガイド部材をスライド移動するリンク機構をさらに備えたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記定着部材と前記ガイド部材との間に設置されて当該定着部材に対する当該ガイド部材の近接距離を定めるスペーサを備えたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記定着部材の変位を、当該定着部材の直接的又は間接的な熱変形としたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記トナーは、結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有し、前記離型剤は、その平均分散粒径が0.1〜1.0μmとなるように形成され、前記結着樹脂中に島状に分散されるものである。
また、請求項7記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記定着部材は、誘導加熱部から発せられる磁束によって直接的又は間接的に加熱されるものである。
また、請求項8記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記定着部材は、熱源から発せられる熱を直接的又は間接的に受熱して加熱されるものである。
また、この発明の請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
本発明は、定着ベルト、定着ローラ等の定着部材が熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけガイド部材をスライド移動させている。これによって、定着部材の変位に係わらず記録媒体を分離する機能が低下することのない定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1及び図2にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのレーザープリンタの装置本体、3は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム18上に照射する露光部、4は装置本体1に着脱自在に設置される作像部としてのプロセスカートリッジ、7は感光体ドラム18上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10は出力画像が載置される排紙トレイ、11、12は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、13は記録媒体Pを転写部7に搬送するレジストローラ、15は手差し給紙部、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置を示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、露光部3(書込部)から、画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、プロセスカートリッジ4の感光体ドラム18上に向けて発せられる。感光体ドラム18は図中の反時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム18上に画像情報に対応したトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム18上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ13により搬送された記録媒体P上に転写される。
一方、転写部7に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部11、12、15のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部11が選択されたものとする。)。なお、複数の給紙部11、12には、それぞれ、異なるサイズの記録媒体Pや、搬送方向の異なる同一サイズの記録媒体Pが、収納されている。
そして、給紙部11に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。その後、記録媒体Pは、搬送経路Kを通過してレジストローラ13の位置に達する。そして、レジストローラ13の位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム18上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間に送入されて、定着ベルトから受ける熱と加圧ローラから受ける圧力とによってトナー像(トナー)が定着される。トナー像が定着された記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間から送出された後に、出力画像として画像形成装置本体1から排出されて、排紙トレイ10上に載置される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、主として、定着部材としての定着ベルト22、定着補助ローラ21、支持ローラ23(加熱ローラ)、誘導加熱部24、加圧ローラ30、ガイド部材としてのガイド板33、サーモパイル37、サーミスタ38、入口ガイド板35、等で構成される。
ここで、定着補助ローラ21は、その表面にシリコーンゴム等の弾性層が形成されていて、不図示の駆動部によって図2の反時計方向に回転駆動される。
支持ローラ23は、SUS304等の非磁性材料からなる円筒体であって、図の反時計方向に回転する。支持ローラ23の内部には、フェライト等の強磁性体からなる内部コア28が設置されている。内部コア28は、定着ベルト22及び支持ローラ23を介してコイル部25に対向している。
定着部材としての定着ベルト22は、支持ローラ23と定着補助ローラ21とに張架・支持されている。定着ベルト22は、基材上に加熱層、弾性層、離型層が形成された、多層構造の無端ベルトである。
定着ベルト22の基材は、耐熱樹脂材料からなり、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PES(ポリエーテルスルフォン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、フッ素樹脂等を用いることができる。加熱層としては、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、コバルト、クロム、アルミニウム、金、白金、銀、スズ、パラジウム、これらのうち複数の金属からなる合金、等を用いることができる。弾性層としては、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等を用いることができる。離型層としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(FEP)等のフッ素樹脂、又はこれらの樹脂の混合物等を用いることができる。
磁束発生手段としての誘導加熱部24は、コイル部25、コア部26、コイルガイド27等で構成される。
ここで、コイル部25は、支持ローラ23に巻装された定着ベルト22の外周面を覆うように、細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド27は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、コイル部25を保持するとともに、誘導加熱部24のフレームとして機能する。コア部26は、比透磁率が2500程度のフェライト等の強磁性体からなり、センターコア部26aやサイドコア26bが設けられている。コア部26は、幅方向に延設されたコイル部25に対向するように設置される。コイル部25は、不図示の高周波電源部に接続されていて、高周波電源部から10k〜1MHzの交番電流が印加される。
加圧部材としての加圧ローラ30は、アルミニウム、銅、ステンレス等からなる円筒部材上にフッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性層が形成されたものである。加圧ローラ30の弾性層は、肉厚が1〜5mmで、アスカー硬度が20〜50度となるように形成されている。加圧ローラ30は、定着ベルト22を介して定着補助ローラ21に当接している。そして、定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部(ニップ部である。)に、記録媒体Pが搬送される。
定着ベルト22の外周面に対向する位置であって、幅方向の中央部には、非接触型のサーモパイル37が設置されている。また、定着ベルト22の外周面に当接する位置であって、幅方向の端部には、接触型のサーミスタ38が設置されている。
そして、サーモパイル37及びサーミスタ38によって、定着ベルト22上の表面温度(定着温度)が検出されて、インバータ回路を備えた誘導加熱部24における出力が調整される。こうして、定着ベルト22上の定着温度が一定に保たれる。
定着ベルト22と加圧ローラ30とのニップ部の入口側には、記録媒体Pの搬送を案内する入口ガイド板35が配設されている。
定着ベルト22と加圧ローラ30とのニップ部の出口側には、記録媒体Pの搬送を案内するとともに定着ベルト22に対する記録媒体Pの分離を促進するガイド板33(ガイド部材)が配設されている。すなわち、ガイド板33は、ニップ部を通過した定着工程直後の記録媒体Pの搬送方向を規制するものである。
ここで、ガイド板33と定着ベルト22との間にはスペーサ34が設置されている。これによって、ガイド板33と定着ベルト22との間に微小ギャップ(近接距離)が形成されて、定着ベルト22表面を傷つけることなく定着工程後の記録媒体Pを分離することができる。なお、スペーサ34は、定着ベルト22に対する摩擦抵抗が低く、耐熱性があり、熱変形の少ない材料で形成されている。
このガイド板33は、定着ベルト22が熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動するように構成されている。
具体的には、ガイド板33には楕円状の係合部33aが一体的に形成されている。ガイド板33の係合部33aは、定着装置20のケース(不図示である。)に設けられた案内部としての長穴36に係合している。長穴36(案内部)は、定着ベルト22が熱変形する方向(ガイド板33の先端部と定着ベルト22との対向位置における熱変形方向である。)に沿って、係合部33aがガイド板33とともにスライド移動するように形成されている。換言すると、定着補助ローラ21の中心とガイド板33の先端部とを結ぶ線分(図2中の破線で示す線分である。)に対して、長穴36の長手方向が平行になるように形成されている。
また、図示は省略するが、ガイド板33を定着ベルト22側に付勢する付勢部材が設置されている。
このような構成により、定着ベルト22に熱変形等が生じて変位したときに、スペーサ34も変位して、スペーサ34に押し上げられるように長穴33aに沿って(定着ベルト22の変位した方向に沿って)、ガイド板33がスライド移動することになる。このとき、ガイド板33は、定着ベルト22との微小ギャップや定着ベルト22に対する設置角度を変化させることなく、ニップ部からの距離もほとんど変化させることなく、定着ベルト22に対する姿勢を維持したままスライド移動することになる(破線矢印方向の移動である。)。これにより、定着ベルト22の変位に係わらず、記録媒体Pに対する良好な分離性を維持することができる。
なお、定着ベルト22の変位の形態としては、定着ベルト22自身による直接的な変位の他に、他の構成部材による間接的な変位も含まれる。具体的に、直接的変位としては、定着ベルト22が熱変形(熱膨張又は熱収縮)したり、定着ベルト22の表面が磨耗したりして、その厚さが変化する場合等である。間接的変位としては、定着ベルト22が巻装される定着補助ローラ21が熱変形したり、定着補助ローラ21の表面が磨耗したりして、その外径が変化する場合等である。
このように構成された定着装置20は、通常時に次のように動作する。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、支持ローラ23も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、誘導加熱部24との対向位置で加熱される。詳しくは、コイル部25に高周波の交番電流を流すことで、コア部26と内部コア28との間に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このとき、支持ローラ23表面と定着ベルト22の加熱層とに渦電流が生じて、支持ローラ23及び加熱層の電気抵抗によってジュール熱が発生する。こうして、定着ベルト22は、発熱した支持ローラ23から受ける熱と、自身の加熱層の発熱と、によって加熱される。すなわち、支持ローラ23は加熱部材として機能して、定着ベルト22は加熱部材として機能するとともに被加熱部材としても機能する。
その後、誘導加熱部24によって加熱された定着ベルト22表面は、サーミスタ38の位置を通過した後に、加圧ローラ30とのニップ部に達する。そして、搬送される記録媒体P上のトナーTを加熱して溶融する。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナーTを担持した記録媒体Pが、入口ガイド板35に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Yの搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナーTが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。このとき、記録媒体Pが定着ベルト22に吸着してしまっていても、記録媒体Pの先端部がガイド板33の先端部に引っ掛って、定着ベルト22から記録媒体Pが分離(剥離)される。ニップ部、ガイド板33を通過した記録媒体Pは、その後に装置本体1外に出力画像として排出される。
加圧ローラ30の位置を通過した定着ベルト22表面は、サーモパイル37の位置を通過した後に、再び誘導加熱部24との対向位置に達する。
このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
ここで、本実施の形態1では、定着装置20における記録媒体Pの分離性を高めるために、トナーTに含有される離型剤を平均分散粒径が0.1〜1.0μmとなるように形成して、その離型剤をトナーTに含有される結着樹脂中に島状に分散している。このように形成されたトナーTは、定着工程時に適量の離型剤がトナー表面に染み出すことになって、耐オフセット性や分離性が向上する。
離型剤を必要な大きさに分散させる方法として、樹脂とワックスとの相溶性を考慮してそれらを選択したり、離型剤の分散助剤を適量使用したりすることができる。
トナー中の離型剤の量は、微粒子化された離型剤の平均分散粒径にも依存するが、2〜10重量%が適当である。離型剤量が2重量%を下回るとホットオフセットが発生し、10重量%を超えると現像性や転写性が低下したり感光体ドラム18等へのフィルミングが発生してしまう。
本実施の形態1において、トナーの離型剤の分散粒径は、離型剤の最長方向の粒径とした。具体的には、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100nmに超薄切片化して、四酸化ルテニウムにより染色した後に透過型電子顕微鏡(TEM)によって倍率10000〜50000倍で観察をおこなう。そして、撮影した写真を画像評価して、50点の離型剤の分散状態を観察して分散径を測定して、その測定結果を平均して平均分散粒径を求める。
また、トナーに含有させる離型剤としては、融点が110℃以下の低融点のものが好適である。離型剤の融点が110℃以上であると分離性の効果が不充分になる。また、融点が30℃以下であると、トナーの耐ブロッキング性や保存性が不充分になる。なお、離型剤の融点は、示差走査熱量計(DSC)によって測定される最大吸熱ピークである。
具体的に、離型剤の材料として、ポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックス等を用いることができる。これらのうち特に好適な材料はカルボニル基含有ワックスであって、カルボニル基含有ワックスとして、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18 −オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)等を用いることができる。これらのカルボニル基含有ワックスのうち特に好適なのは、ポリアルカン酸エステルである。
また、トナーに含有させる結着樹脂としては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンーイソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体を用いることができる。
また、トナーに含有させる着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラセンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物を用いることができる。着色剤の含有量は、トナーに対して1〜15wt%(好ましくは3〜10wt%)である。
また、着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、変性ポリエステル樹脂、未変性ポリエステル樹脂の他に、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等を単独又は混合して用いることができる。
マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高いせん断力をかけて混合・混練して得ることができる。この際、着色剤と樹脂との相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練して、着色剤を樹脂側に移行させて、水分と有機溶剤成分とを除去する方法も用いることができる。この場合、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため、乾燥する必要がなくなる。なお、混合・混練には3本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
また、本実施の形態1のトナーには、結着樹脂、着色剤、離型剤の他に、帯電制御物質を含有させることもできる。帯電制御物質をトナーの表面に固着させることで、トナーに対して高い帯電量を付与することが可能となる。
帯電制御物質としては、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む。)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等を用いることができる。
具体的には、ニグロシン系染料のボントロン03 、第四級アンモニウム塩のボントロンP −51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434 (以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物を用いることができる。
帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるものである。好ましくは、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部(さらに好ましくは、0.2〜5重量部である。)の範囲で用いることができる。10重量部を越える場合には、トナーの帯電性が大きくなりすぎて主帯電制御剤の効果を減退させてしまう。その結果、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招いてしまう。
また、トナーの流動性を向上させるために、トナーに流動性向上剤を添加することもできる。流動性向上剤としては、シリカ、酸化チタン、アルミナ等を用いることができて、特に疎水化処理されたシリカが好ましい。
流動化剤は、表面処理をおこなって疎水性を上げることで、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。表面処理剤としては、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を用いることができる。
また、感光体ドラム18上に残存する未転写トナーに対するクリーニング性を向上するために、トナーにクリーニング性向上剤を含有させることもできる。クリーニング性向上剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合等によって製造されたポリマー微粒子等を用いることができる。
また、上述したトナーを磁性キャリアとともに2成分現像剤として用いる場合には、現像剤中のキャリアとトナーとの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部とすることが好ましい。
磁性キャリアとしては、粒子径20〜100μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等を用いることができる。
また、キャリアは、樹脂等で被覆することもできる。被覆材料としては、アミノ系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。また、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレン−アクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、及びシリコーン樹脂等を用いることができる。
また、キャリアは、導電粉等を被覆樹脂中に含有させることもできる。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等を用いることができる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm 以下のものが好ましい。平均粒子径が1μm よりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
なお、上述したトナーは、磁性キャリアを用いないで、1成分現像剤(磁性トナー又は非磁性トナー)として用いることもできる。
以上説明したように、本実施の形態1では、定着ベルト22が熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけガイド板33をスライド移動させている。これによって、定着ベルト22の変位に係わらず、記録媒体Pに対するガイド板33の分離機能を良好に維持することができる。
実施の形態2.
図3にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図3は、実施の形態2における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1における図2に相当する図である。本実施の形態2の定着装置20は、定着ベルト22の変位方向に対して直交する方向にガイド板33をスライド移動するリンク機構が設けられている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図3に示すように、本実施の形態2の定着装置20は、前記実施の形態1のものと同様に、ニップ部の出口側にガイド板33(ガイド部材)が配設されている。また、ガイド板33と定着ベルト22との間には、微小ギャップを形成するためのスペーサ34が設置されている。さらに、前記実施の形態1のものと同様に、ガイド板33は、定着ベルト22が熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動するように構成されている。
また、本実施の形態2のガイド部材33は、上述のスライド移動する方向(定着ベルト22の変位方向である。)に対してほぼ直交する方向にガイド部材33をスライド移動するリンク機構がさらに設けられている。
具体的には、ガイド板33の本体は、係合部33aに対して図中の破線矢印Y方向にスライド移動可能に支持されている。また、ガイド板33の本体の根元部(先端部に対する他端である。)には自由回転軸33bが連結され、さらにその位置から先には固定回転軸33cが連結されている。このようなリンク機構によって、ガイド板33は、図中のX方向に加えて、Y方向にもスライド移動することになる。ここで、図中のY方向は、ニップ部の出口側とガイド板33の先端部とを結ぶ線分の方向とほぼ同方向である。
このような構成により、定着ベルト22に熱変形等が生じて変位したときに、スペーサ34も変位して、スペーサ34に押し上げられるように長穴33aに沿って(X方向に沿って)ガイド板33がスライド移動するとともに、それに直交する方向(Y方向)にもガイド板33がスライド移動することになる。このとき、ガイド板33は、定着ベルト22との微小ギャップや定着ベルト22に対する設置角度を変化させることなく、ニップ部からの距離も変化させることなく、定着ベルト22に対する姿勢を維持したままスライド移動することになる。これにより、定着ベルト22の変位に係わらず、記録媒体Pに対する良好な分離性を確実に維持することができる。
以上説明したように、本実施の形態2では、定着ベルト22が熱等によって変位した場合であっても、記録媒体Pに対するガイド板33の分離機能を良好に維持することができる。
実施の形態3.
図4にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図4は、実施の形態3における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1における図2に相当する図である。本実施の形態3は、熱ローラ方式の定着装置が用いられている点が、電磁誘導加熱方式の定着装置が用いられている前記実施の形態1のものとは相違する。
図4に示すように、定着装置20は、主として、定着部材としての定着ベルト22、定着補助ローラ21、支持ローラ23、第1の熱源としてのヒータ40、加圧ローラ30、第2の熱源としてのヒータ41、ガイド部材としてのガイド板33、等で構成される。
このように構成された定着装置20において、定着ベルト22は、支持ローラ23に内設された第1のヒータ40から発せられる熱を支持ローラ23を介して間接的に受熱して加熱される。さらに、定着ベルト22は、加圧ローラ30に内設された第2のヒータ41から発せられる熱を加圧ローラ30を介して間接的に受熱して加熱される(補助的な加熱である。)。
そして、本実施の形態3の定着装置20も、前記実施の形態1のものと同様に、ニップ部の出口側にガイド板33(ガイド部材)が配設されている。また、ガイド板33と定着ベルト22との間には、微小ギャップを形成するためのスペーサ34が設置されている。さらに、前記実施の形態1のものと同様に、ガイド板33は、定着ベルト22が熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動するように構成されている。
以上説明したように、本実施の形態3でも、前記各実施の形態と同様に、定着ベルト22が熱等によって変位した場合であっても、記録媒体Pに対するガイド板33の分離機能を良好に維持することができる。
なお、前記各実施の形態では、単色(モノクロ)の画像形成装置に対して本発明を適用したが、フルカラー(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。その場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、前記各実施の形態では、定着部材として定着ベルト22を用いた定着装置20に対して本発明を適用した。これに対して、定着部材として定着ローラを用いた定着装置に対しても当然に本発明を適用することができる。定着ローラを用いた場合には、電磁誘導加熱方式のものであれば定着ローラが誘導加熱部から発せられる磁束によって直接的に加熱され、熱ローラ方式のものであれば定着ローラが熱源から発せられる熱を直接的に受熱して加熱されることになる。これらの場合も、定着ローラが熱等によって変位したときに、その変位した方向に沿って変位した分だけガイド板33をスライド移動させることによって、定着ベルト22の変位に係わらず、記録媒体Pに対するガイド板33の分離機能を良好に維持することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置に設置される定着装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態2における定着装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における定着装置を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、 21 定着補助ローラ、
22 定着ベルト(定着部材)、
23 支持ローラ、
24 誘導加熱部、 25 コイル部、
26 コア部、 26a センターコア、 26b サイドコア、
33 ガイド板(ガイド部材)、 33a 係合部、
33b 自由回転軸、 33c 固定回転軸、
34 スペーサ、 36 案内部、
37 サーモパイル、 38 サーミスタ、
P 記録媒体、 T トナー。

Claims (9)

  1. トナーを加熱・溶融して記録媒体に定着させる定着部材と、
    前記定着部材に当接してニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材に近接して前記ニップ部を通過した前記記録媒体の搬送方向を規制するガイド部材と、を備え、
    前記ガイド部材は、前記定着部材が変位したときにその変位した方向に沿って変位した分だけスライド移動可能に構成されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記ガイド部材に係合して当該ガイド部材がスライド移動する方向を規制する案内部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ガイド部材がスライド移動する方向に対して直交する方向に当該ガイド部材をスライド移動するリンク機構をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着部材と前記ガイド部材との間に設置されて当該定着部材に対する当該ガイド部材の近接距離を定めるスペーサを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記定着部材の変位は、当該定着部材の直接的又は間接的な熱変形であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記トナーは、結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有し、
    前記離型剤は、その平均分散粒径が0.1〜1.0μmとなるように形成され、前記結着樹脂中に島状に分散されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記定着部材は、誘導加熱部から発せられる磁束によって直接的又は間接的に加熱されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記定着部材は、熱源から発せられる熱を直接的又は間接的に受熱して加熱されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012027419A (ja) * 2010-07-28 2012-02-09 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置

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