JP2006249204A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)にポリアリキレンエーテルユニットを有する重合体(B)、酸化触媒(C)を含有させてなる。
Description
また、本発明においては、ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)が、ポリアルキレンエーテルユニットと、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のユニットとのブロック共重合体であること、酸化触媒(C)が遷移金属化合物、さらにはコバルト化合物であること、EVOH(A)がホウ素化合物を含有すること、さらには光増感剤(D)が含有されてなること、等が好ましい実施態様である。
本発明で用いられるEVOH(A)は、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体をケン化することで得られる。かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度等に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜7(重量比)程度の範囲から選択される。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により40℃〜沸点の範囲から選択することが好ましい。
なお、本発明においては、上記のポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)は、酸変性されていてもよく、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラス酸、テトラヒドロフタル酸等のα,β−不飽和カルボン酸や不飽和ジカルボン酸、無水マレイン酸無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸類を重合体(B)にグラフト重合した酸変性物を挙げることができる。
かかる光増感剤(D)の含有量は、ポリアルキレンエーテルユニットを含有する重合体(B)100重量部に対して、0.0001〜1重量部(さらには0.001〜0.1重量部、特には0.001〜0.05重量部)が好ましく、かかる含有量が0.0001重量部未満では光増感作用に乏しく、逆に1重量部を超えると照射されるエネルギー線が均一に吸収されないことがあり好ましくない。
かかる光増感剤(D)の添加方法としては、特に制限されないが、イ)(A)〜(D)をドライブレンドして一括して押出機に供給する方法、ロ)(A)あるいは(B)のいずれかを押出機に供給して溶融させたところに残りの(C)及び(D)を供給する方法(ソリッドサイドフィード法)、ハ)(A)あるいは(B)のいずれか1種を押出機に供給して溶融させたところに溶融状態の他方と(C)及び(D)を供給する方法(メルトサイドフィード法)等を挙げることができるが、中でも、イ)の方法が装置の簡便さ、ブレンド物のコスト面等で工業上実用的である。
成形物としては単層あるいは複層(積層)のフィルムやシート、容器、チューブ等を挙げることができ、他の基材と積層するときの積層方法としては、例えば本発明の樹脂組成物のフィルム、シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に該樹脂を溶融押出ラミネートする方法、該樹脂と他の基材とを共押出する方法、該樹脂(層)と他の基材(層)とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられるが、多層構造体(積層体)が簡便に作製できる点で共押出する方法が好ましい。
ここで、用いられる活性エネルギー線としては特に限定されないが、可視光線、紫外光線、電離放射線などを挙げることができ、好ましくは、可視光線および紫外光線である。照射される活性エネルギー量としては、可視光線では、照度3500〜7000ルクスで1分以上照射することが好ましく、紫外線では200〜1000mJ/cm2が好ましく、電離放射線では、20〜100kGyが好ましい。活性エネルギー量が少ない場合は十分な酸素吸収能力が発現せず、逆に多い場合は樹脂組成物(積層体等)の劣化の虞あり好ましくない。
EVOH〔エチレン含有量44モル%、MFRが6g/分(210℃ 2160g荷重)、ホウ酸をホウ素換算でEVOH100部に対して0.05部含有〕(A)100部、1,4−ブタンジオール・ポリテトラメチレングリコール・テレフタル酸共重合体〔1,4−ブタンジオール/ポリテトラメチレングリコール/テレフタル酸の共重合モル比が0.4/0.1/0.5〕(B)5部およびステアリン酸コバルト(C)を0.4部を30mmφ二軸押出機に供して210℃で溶融混合して、本発明の樹脂組成物のペレットを得た。
(酸素吸収能)
得られたペレットを40mmφ単軸押出機に供給し、400mm幅の単層Tダイスから210℃で80℃のロール上に押出して、厚み15μmの単層フィルムを得た。次いで、得られたフィルムを、縦13cm×17cmに裁断し、5枚のフィルムを精秤した後、東芝社製蛍光灯機(光源:蛍光灯、白色40W)を光源として、可視光線を照度5000ルクスで上記のフィルムに1時間照射して測定用試料フィルムを得た。別途多層フィルム(PE/EVOH(日本合成化学工業社製「ソアノールDT2903」)/PEの3層フィルム、酸素透過度1.3cc/m2・day・atm以下)で透明パウチを作製し、その中に上記で得られた試料フィルムを投入し、完全に脱気した後、パウチにシリンジを用いて200ccの空気を注入しヒートシールにて密封し、23℃で10日間放置後、パウチ内の空気組成をガスクロマトグラフィーにて測定して、酸素濃度減少分をフィルムの酸素吸収量として、フィルム単位重量当たりの酸素吸収量を求めた。
上記で、酸素吸収能を測定した後のフィルムのヘイズ値を、日本電色社製「NDH2000ヘイズメーター」を用いて測定した。
上記の単層フィルムをA4サイズに裁断して、上記と同様に可視光線を照度5000ルクスで1時間照射後、2lの無臭袋に入れ、脱気した後、約1lの空気を入れて、ヒートシールにて密封し、23℃で10日間放置したのち、袋を開封して袋中の臭気を下記の様に官能評価を行った。
○・・・殆んど臭気を感じない
△・・・わずかに臭気を感じる
×・・・強い臭気を感じる
実施例1において、可視光線照射を行わなかった以外は同様に評価を行った。
実施例1において、EVOH(A)としてエチレン含有量44モル%、MFRが12g/分(210℃ 2160g荷重)でホウ酸を含有しないEVOHを使用した以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様に評価を行った。
実施例1において、(B)成分として1,4−ブタンジオール/ポリテトラメチレングリコール/テレフタル酸の共重合モル比が0.7/0.3/1.0の共重合樹脂を用いた以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、(C)成分としてネオデカン酸コバルトを用いた以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、さらに光増感剤(D)として、4,4−ビス−ジエチルアミノベンゾフェノンを0.02部含有させた以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、EVOH(A)としてエチレン含有量32モル%、MFRが12g/分(210℃ 2160g荷重)、でホウ酸をホウ素換算でEVOH100部に対して0.02部含有するEVOHを使用した以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、(B)成分の含有量を10部とした以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、(C)成分の含有量を0.1部とした以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1おいて、光増感剤(D)として2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンを0.02部含有させて、さらに可視光線に替えて、330mJ/cm2の紫外線照射を行った以外は同様に評価を行った。
実施例1において、(B)成分を含有しなかった以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、(B)成分の代わりに1,4−ポリブタジエンを用いた以外は同様に樹脂組成物を作製し、同様の評価を行った。
実施例1において、(C)成分を含有しなかった以外は同様にして評価を行った。
Claims (12)
- エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)および酸化触媒(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)が、ポリアルキレンエーテルユニットと、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のユニットとのブロック共重合体であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
- 酸化触媒(C)が、遷移金属化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
- 酸化触媒(C)が、コバルト化合物であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物。
- ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)の含有量が、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)100重量部に対して1〜25重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の樹脂組成物。
- 酸化触媒(C)の含有量が、金属換算でポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)100重量部に対して0.001〜10重量部であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物。
- 活性エネルギー線が照射されてなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の樹脂組成物。
- 活性エネルギー線が可視光線または紫外線であることを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物。
- さらに、光増感剤(D)が含有されてなることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の樹脂組成物。
- 光増感剤(D)が、ベンゾフェノン系であることを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の樹脂組成物。
- 光増感剤(D)の含有量が、ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体(B)100重量部に対して0.0001〜1重量部であることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の樹脂組成物。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)がホウ素化合物をエチレン−ビニルアルコール共重合体100重量部に対してホウ素換算で0.001〜1重量部含有されてなることを特徴とする請求項1〜11いずれか記載の樹脂組成物。
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2005
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