JP2006244828A - 有機薄膜パターニング用基板及び有機el素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特性に優れ及び寿命の長い有機EL素子を作製するための条件の1つである低濃度のELインクを用いて、バンクに起因する陰極の膜切れや電界集中による素子不良の生じない有機EL素子をインクジェット法により作製可能な有機薄膜パターニング用基板、並びにその基板を用いた有機EL素子の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】インクジェット法による被塗布領域を下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造のバンクで囲んだ有機薄膜パターニング用基板を用いて、有機薄膜を成膜後、バンク表面に接着剤層を備えたスタンプを接触させ、その後上部バンクと共に離脱することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】インクジェット法による被塗布領域を下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造のバンクで囲んだ有機薄膜パターニング用基板を用いて、有機薄膜を成膜後、バンク表面に接着剤層を備えたスタンプを接触させ、その後上部バンクと共に離脱することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子の製造方法に関する。本発明の有機EL素子は、主に情報産業機器用の各種ディスプレーや発光素子に好適に用いられる。
ELは、硫化亜鉛(ZnS)系の蛍光体に交流高電圧を印加したときに発光する現象として古くから知られている。有機EL素子は、この発光現象を発光物質として蛍光性の有機化合物を用いて実現したものである。
有機EL素子に関する研究は古くから行われており、その基本構造の出発点は、1987年にTangらが報告した2層型のシングルヘテロ構造である。その構造は、透明電極(陽極:ITO層)上に、ホール輸送層、発光層を兼ねる電子輸送層(Alq3層)及び金属陰極を順次積層したものである。
このような構造により、キャリア再結合効率が高まり、10V以下の低電圧で輝度1000cd/m2以上、外部量子効率1.3%、視感発光効率1.51m/Wの特性が得られることが報告された。この構造の有機EL素子が現在に至る有機EL素子の実用化への道を開いた。
その後、発光効率の向上、長寿命化、フルカラー化、駆動方式の検討、パネル化技術等に関する様々な課題が解決されることよって、有機EL素子の性能が飛躍的に向上し、既に車載用、携帯電話、デジタルカメラ、シェーバー等のパネルディスプレイに実用化されるに至っている。
有機EL素子は、低分子型、高分子型の2種類に分類される。高分子型は低分子型から約2年遅れで研究が開始されたが、現在、効率及び寿命ともに急速に改善されつつある。
高分子型の利点は、大面積基板上へ容易に成膜が可能、複雑な形状の基板上へ容易に成膜が可能、成膜時間が短い等が挙げられ、これら利点により低コスト大量生産が可能である。更に高分子型は低分子型と比べて機械的強度が強いので、フレキシブルディスプレイへの使用や、凝集・結晶化が起こりにくいので高温条件下での使用が期待できる。
これらの利点により、高分子型有機EL素子は、低分子型と比較し、その用途を大幅に多様化でき、発光素子としてまったく新しい用途を切り開ける可能性があると考えられている。
従来から高分子型有機EL素子用基板に有機EL層を形成するためには、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、レーザー熱転写法及びドクターブレード法等の各種印刷法、又は電着法等、種々の方法が採用されている。
近年、フルカラー化技術として、画素ごとに有機EL層を効率的に形成できるという利点から、インクジェット法が注目されている。この方式はHebenerらにより最初に行われ、その後様々な改良を積み重ね、現在ではディスプレイパネルメーカ数社がインクジェット法により作製したフルカラーパネルの試作品を発表するに至っている。
インクジェット法には、インクジェットヘッドから吐出された有機EL薄膜形成用インク(以下ELインクと称する)が隣接する画素に流出する問題が生じることがある。これに対し、隣接する画素を仕切る通常1〜2μmの高さのバンクを基板上に設け、バンクで包囲された領域の各々に異なる種類のELインクを充填する方法が提案されている。(例えば特許文献1参照)。
特開2004−87508号公報
バンクがあまり高いと有機EL層とバンクの段差のエッジ部で上部電極の膜切れや電界集中が生じ素子不良が発生する。そのため、バンクの高さをできるだけ下げることが望まれている。その結果、バンクに囲まれた領域に吐出可能なELインクの液滴量(上限)も制限される。
また、有機EL層の膜厚に最も影響し、相関関係をもつファクターとして、ELインクの吐出量とELインクの有機分子濃度の2つが挙げられる。例えば、ELインクの有機分子濃度を下げかつ薄くせず有機EL層を形成したい場合、ELインクの吐出量を増やすことが必要となる。
従って、上述のようにバンクに囲まれた領域に吐出可能なELインクの液滴量(上限)が制限されてしまうことにより、ELインクの有機分子濃度(下限)も制限されてしまう。つまりインクジェット法では一定以下の低濃度のELインクを用いることができないという問題がある。
従って、上述のようにバンクに囲まれた領域に吐出可能なELインクの液滴量(上限)が制限されてしまうことにより、ELインクの有機分子濃度(下限)も制限されてしまう。つまりインクジェット法では一定以下の低濃度のELインクを用いることができないという問題がある。
一方、ELインクの濃度は、有機EL膜の膜質・膜厚・表面凹凸に対して非常に重要な影響を与えるファクターである。言い換えると、ELインクの濃度は、有機EL素子の発光特性・寿命に関して重要な影響を与えるファクターである。
本発明者は、スピンコート法により作製した有機EL素子について鋭意研究を重ねた結果、ELインク濃度以外の成膜条件(素子構造、有機材料、成膜温度、膜厚等)が同じ場合、濃度が薄いインクを用いて成膜した素子の方が濃いインクを用いて成膜した場合と比べて特性及び寿命が優れている場合が多いことを見出している。
そこで、素子作製が可能なELインク濃度でインクジェット法を用いて作製した有機EL素子についてもインク濃度依存を調べた結果、同様な傾向を示すことが分かった。しかしながら上述したように、インクジェット法では一定以下の低濃度のELインクを用いることができないという問題があり、ELインク濃度の最適な条件で成膜できないという課題があった。
また、インクジェット装置は使用回数に伴いノズルの目詰まりが増加し不良が生じる。目詰まりは、インク濃度を下げれば抑えることができ、その結果不良頻度を低減できる。しかしながら、上述のようにバンクを用いた場合、一定以下にインク濃度を下げることができない。そのため目詰まりの抑制に限界がある。なお、インクの種類によっては低濃度にしないと使用初期より目詰まりが発生する場合もあり問題である。
ELインクの有機分子濃度を下げかつELインクの吐出量を増やさず、有機EL層を薄くしない形成方法として、複数回の重ね打ち(吐出、乾燥(溶媒の蒸発)の繰り返し)を行う方法がある。しかし、この方法では、重ね打ちしたELインクによりすでに形成されている有機EL層の上部が溶解してしまうため、膜厚の不均一性を生じさせ色ムラが発生する。また、重ね打ちを行うと、バンク表面に有機EL膜が付着等することにより、バンクの撥インク性が徐々に低下していくという問題もある。更に、重ね打ちは、製造効率が非常に悪いという問題がある。以上のことを考慮すると複数回の重ね打ちは問題がありすぎて実用的でない。
本発明は、上述のような従来技術の問題点に着目してなされたものである。具体的には、特性及び寿命の優れた有機EL素子を作製するための条件の1つである低濃度のELインクを用いて、バンクに起因する上部電極(陰極)の膜切れや電界集中による素子不良の生じない有機EL素子の有機薄膜をインクジェット法により作製することを可能とするための有機薄膜パターニング用基板を提供すること、並びにその基板を用いた有機EL素子の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、被塗布領域を下部バンク/剥離層/上部バンクからなる3層構造のバンクで囲んだ有機薄膜パターニング用基板を用いることにより上記課題を解決できることを見い出し、本発明に至った。
かくして、本発明によれば、インクジェット法により有機薄膜をパターニング形成するために用いられる、バンク及びバンクに囲まれた被塗布領域を備えた有機薄膜パターニング用基板であって、前記バンクが下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造からなることを特徴とする有機薄膜パターニング用基板が提供される。
また、本発明によれば、上部電極と、下部電極と、これら電極間に挟まれた少なくとも発光層を含む有機薄膜とからなる有機EL素子の製造方法であって、上記バンク及びバンクに囲まれた被塗布領域を下部電極上に備えた有機薄膜パターニング用基板を用い、インクジェット法により被塗布領域に有機薄膜を形成する工程と、上部バンクを除去する工程と、有機薄膜上に上部電極を形成する工程とをこの順で含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、剥離層を備えることで上部バンクを有機薄膜形成後に容易に剥離することができ、並びに、上部バンクは上部電極形成前に除去できるので、上部電極形成時のバンクの高さを低くできる。その結果、バンクに起因する上部電極の膜切れや電界集中が生じない有機EL素子が得られる。
また、バンクに囲まれた領域に保持することができさえすれば、ELインクの滴下量に制限がない。そのため、従来と比べて低濃度のELインクを用いて有機薄膜を形成できる。よって、従来と比べて長寿命・高効率な有機EL素子を作製できる。
更に、インクジェット装置のノズルの目詰まりによる不良の発生を抑制できるので、生産性を向上できる。
本発明の有機薄膜パターニング用基板は、インクジェット法により有機薄膜をパターニング形成するために用いられる。この有機薄膜は、通常有機EL素子の発光層を少なくとも含む有機層を意味するが、微細なパターンを塗り分けることが要求される分野であれば、有機EL素子以外の有機薄膜形成用にも使用可能である。
本発明の有機薄膜パターニング用基板は、バンク及びバンクに囲まれた被塗布領域を備える。バンクに囲まれた被塗布領域は、有機EL素子の場合、画素領域に対応する。
本発明では、バンクが下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造からなることを特徴の1つとしている。ここで、下部バンクは、有機薄膜形成後も残存し、被塗布領域を区画する隔壁の役割を果たす。また、上部バンクは、有機薄膜形成時において、有機薄膜形成用インクを被塗布領域に保持する役割を果たす。剥離層は、有機薄膜形成後、上部バンクを下部バンクから剥離するための役割を果たす。なお、剥離層は、上部バンク剥離時に、下部バンク上に残っていても、上部バンクと同時に除去されてもよい。
上記のようにバンクの役割を上下で分けたため、上部電極の膜切れ等を考慮することなく、バンクの高さを有機薄膜の形成に適した高さ(例えば2μm以上)に設定できる。
以下において、図面を参照しつつ以下の実施の形態1及び2を用いて本発明を具体的に説明する。なお、これらの実施の形態は一例であり、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可能である。なお、各図において、同一の要素には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の有機薄膜パターニング用基板の実施の形態1を示す層構成要部の概略断面図である。
この有機薄膜パターニング用基板は、支持基板1、下部電極2、下部バンク3、剥離層4、上部バンク5により構成され、下部バンク3/剥離層4/上部バンク5の順に積層された3層構造のバンクがパターニングされた下部電極2間(画素を隔てる領域)に設けられている。図1中、下部電極2が露出する領域は、被塗布領域である。
図1は、本発明の有機薄膜パターニング用基板の実施の形態1を示す層構成要部の概略断面図である。
この有機薄膜パターニング用基板は、支持基板1、下部電極2、下部バンク3、剥離層4、上部バンク5により構成され、下部バンク3/剥離層4/上部バンク5の順に積層された3層構造のバンクがパターニングされた下部電極2間(画素を隔てる領域)に設けられている。図1中、下部電極2が露出する領域は、被塗布領域である。
本発明で用いられる支持基板1は、積層面が絶縁性物質で構成されていれば特に限定されるものではない。しかし、支持基板1側から光を取り出す場合には、光透過率の高い材料からなる基板が通常使用される。
具体的には、ガラス、石英等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルカルバゾール、ポリイミド等のプラスチック;アルミナのようなセラミックス等の絶縁性基板;アルミニウム、鉄等の金属基板にSiO2、有機絶縁材料等の絶縁物をコートした基板;アルミニウムのような金属基板の表面を陽極酸化法で絶縁化処理を施した基板等が挙げられる。
本発明で用いられる下部電極2は通常ホール注入電極であり、それを構成する材料は、仕事関数が大きいものが好ましい。
具体的には、金属(金、白金、ニッケル等)、透明電極材料[インジウムと錫からなる酸化物(ITO)、インジウムと亜鉛からなる酸化物(IDIXO)、酸化錫等]、ポリアニリン等が挙げられる。ホール注入電極側から光を取り出す場合には、光透過率の高い材料が通常使用される。そのような材料として、ITO、IDIXO、酸化スズ、金及びポリアニリンが挙げられる。
なお、本発明で用いられる下部電極2に電子注入電極を用いてもよい。その場合は上部電極がホール注入電極となる。
本発明の特徴の1つは、下部バンク3/剥離層4/上部バンク5の順に積層された3層構造のバンクを備えていることにある。下部バンク3と上部バンク5の間に剥離層4が存在するため、上部バンクの剥離は簡易なものとなる。
本発明で用いられる下部バンク3は、仕切部材として機能する部材であり、ELインクに対して親液性を示す材料が好ましい。更には、プラズマ処理による親液化が可能な絶縁性無機材料が好ましい。具体的には、Al、Ta等の金属、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜のいずれかが好ましい。
下部バンク3は、通常1nm〜3μmが好ましい。1nmより小さい場合、下部バンクは大抵full−coverageでなくアイランド状に形成される為、バンクとしての機能が著しく低下するので好ましくなく、3μmより大きい場合、有機EL層とバンクの段差のエッジ部で上部電極の膜切れや電界集中が生じ素子不良が発生するので好ましくない。上部電極の膜切れや、上部電極への電界集中を低減させることを考慮すると、2μm以下であることがより好ましく、10nm〜300nmが特に好ましい。
剥離層4は、パターニングされた下部電極2間の電流リークを防止するため、絶縁物であることが好ましい。
本発明の発明者は、剥離層4の探索実験を重ねた結果、LiF、BaF2、LiCl、LiO2、Al2O3、CaF2、SrF2、KClから選択される絶縁性の無機材料が特に好ましいことを見い出している。
剥離層4の膜厚は、通常1nm〜3μmが好ましく、1nm〜100nmが特に好ましい。1nmより小さい場合、剥離層は大抵full−coverageでなくアイランド状に形成される為、剥離層としての機能が著しく低下するので好ましくなく、3μmより大きい場合、剥離層を除去する必要が生じるので好ましくない。
本発明で用いられる上部バンク5は、仕切部材として機能する部材であり、ELインクに対して撥液性を示す材料が好ましい。更には、プラズマ処理による撥液化が可能でフォトリソグラフィによるパターニングがし易い材料が好ましい。例えば、ポリイミド、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ノボラック樹脂、感光剤等の絶縁有機材料が好ましい。
上部バンク5の膜厚は、通常10nm〜100μmが好ましく、1μm〜20μmが特に好ましい。10nmより小さい場合、バンクとして機能をほとんど発揮できないので好ましくなく、100μmより大きい場合、上部バンクの除去工程が非常に煩雑になるので好ましくない。
また、上部バンク、剥離層及び下部バンクの特に好ましい組み合わせは、シリコン酸化膜,LiF及びポリイミド、シリコン窒化膜,LiF及びポリイミドの組み合わせである。
次に、有機薄膜パターニング用基板の形成方法の一例を、図2の製造工程断面図を参照して説明する。
まず、下部電極2(ホール注入電極)は、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法又はスプレー法等を用いて支持基板1上に形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることで形成できる(図2(a))。
次に隣接する下部電極2(ホール注入電極)の間隙に下部バンク3を形成する。なお、下部バンク3は下部電極2の一部と重なって形成することが好ましい。一部重ねておけば、上部電極を全面に形成しても、下部電極2と上部電極間で電流リークが生じることを防止できる。その結果、上部電極を別途パターニングする工程を削減できる(図2(b))。
下部バンク3の形成方法は、材料によって異なるが、PECVD法、CVD法、蒸着法、スパッタ法や各種のコート方法(スピンコート、スプレーコード、ロールコート、ダイコート、ディップコート)がある。パターニングはフォトリソグラフィ工程とエッチング工程を施すことにより行うことができる。
次いで、剥離層4を下部バンク3上に形成する(図2(c))。剥離層4の形成方法は、材料によって異なるが、金属マスクを用いた真空蒸着法やスパッタ法や電子ビーム蒸着法等により行う方法や、剥離層4を全面に前記方法により形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程とからなるパターニング工程により形成する方法がある。
次いで、剥離層4上に上部バンク5を形成する(図2(d))。上部バンク5の形成方法は、材料によって異なる。例えば、まず、全面に上部バンク材料をPECVD法、CVD法、蒸着法、スパッタ法や各種のコート方法(スピンコート、スプレーコード、ロールコート、ダイコート、ディップコート)等のいずれかの方法により形成する。次いで、通常のフォトリソグラフィ法を使用する場合には、形成を望む上部バンク5の形状に合わせたマスクを用いて、レジストを露光・現像・除去してレジストマスクを得、このレジストマスクを用いて、エッチングしてレジストマスク以外の部分のバンク材料を除去することで上部バンク5を得ることができる。また、印刷法を使用する場合は、凹版、平版、凸版等の任意の方法で直接上部バンク5を形成できる。
なお、剥離層4と上部バンク5のパターニングは、剥離層4と上部バンク5を全面に成膜し、両者を同時にフォトリソグラフィ工程とエッチング工程とからなるパターニング工程に付してもよい。
以上により、剥離層4上に上部バンク5が形成されるため、接着剤層を備えたスタンプを接触させ、その後、スタンプを離脱することにより、上部バンク5を容易に除去することが可能となる。
(実施の形態2)
図3(a)〜図5(h)は、実施の形態1で形成した有機薄膜パターニング用基板を用いて、有機EL素子を作製する方法の一例を、製造工程断面図を参照して説明する。
まず、実施の形態1の方法により、有機薄膜パターニング用基板を形成する(図3(a))。
図3(a)〜図5(h)は、実施の形態1で形成した有機薄膜パターニング用基板を用いて、有機EL素子を作製する方法の一例を、製造工程断面図を参照して説明する。
まず、実施の形態1の方法により、有機薄膜パターニング用基板を形成する(図3(a))。
次に、インクジェット法によりバンクに囲まれた被塗布領域(下部電極2)にホール輸送層形成用インク6を吐出し(図3(b))、乾燥させてホール輸送層7を形成する(図3(c))。その後、ホール輸送層上に発光層形成用インク8を吐出し(図4(d))、乾燥させて発光層9を形成する(図4(e))。
本発明においては、厚さが2μm以上のバンクを用いることができるため、形成を望む有機薄膜の膜厚に対応して、多量のELインクを吐出しても、ELインクがバンクを乗り越え隣接する画素に流出することはない。よって、所定の被塗布領域に充填できる。
なお、バンクに囲まれた被塗布領域の大きさによりインクの最大液滴サイズが決まるので、連続吐出することにより、多量のELインクが吐出可能となる。
更に、多量のELインクを使用できるため、ELインク中の有機薄膜形成材料濃度を低くできる。例えば、形成材料濃度を、 0.01〜10wt/vol%の範囲とすることが可能である。
本発明において、有機薄膜は、少なくとも発光層を有しさえすれば、単層構造でも多層構造でもよい。例えば、下記の(1)〜(6)の構成が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、多層構造の(2)〜(6)の構成は、左側を下部電極側としても右側を下部電極側としてもよい。
(1)発光層
(2)ホール輸送層/発光層
(3)発光層/電子輸送層
(4)ホール輸送層/発光層/電子輸送層
(5)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層
(6)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/ホールブロック層/電子輸送層
発光層、ホール注入層、ホール輸送層、ホールブロック層及び電子輸送層の各層は、単層構造でも多層構造でもよく、有機膜には更にバッファ層が設けられていてもよい。また、これらの層は、当該分野で公知の材料により構成することができ、有機EL素子に用いられるものであれば特に限定されるものではない。
(1)発光層
(2)ホール輸送層/発光層
(3)発光層/電子輸送層
(4)ホール輸送層/発光層/電子輸送層
(5)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層
(6)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/ホールブロック層/電子輸送層
発光層、ホール注入層、ホール輸送層、ホールブロック層及び電子輸送層の各層は、単層構造でも多層構造でもよく、有機膜には更にバッファ層が設けられていてもよい。また、これらの層は、当該分野で公知の材料により構成することができ、有機EL素子に用いられるものであれば特に限定されるものではない。
有機膜の各層の膜厚は、通常1〜1000nm程度である。
ホール輸送層やホール注入層の材料としては、例えばポルフィリン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン誘導体等の低分子材料;ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリシラン等の高分子材料;トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体;水素化アモルファスシリコン、水素化アモルファス炭化シリコン、硫化亜鉛、セレン化亜鉛等の無機化合物等が挙げられる。
ホール輸送層やホール注入層の材料としては、例えばポルフィリン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン誘導体等の低分子材料;ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリシラン等の高分子材料;トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体;水素化アモルファスシリコン、水素化アモルファス炭化シリコン、硫化亜鉛、セレン化亜鉛等の無機化合物等が挙げられる。
発光層の材料としては例えば金属オキシノイド化合物(8−ヒドロキシキノリン金属錯体)、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ジフェニルエチレン誘導体、ビニルアセトン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、スチリル誘導体、スチリルアミン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体、トリススチリルベンゼン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、アミノピレン誘導体、ピリジン誘導体、ローダミン誘導体、アクイジン誘導体、フェノキサゾン、キナクリドン誘導体、ルブレン等の低分子材料、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリシラン等の高分子材料等が挙げられる。
電子輸送層の材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)のような8−キノリノール類及びその誘導体を配位子とする有機金属錯体等のキノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等が挙げられる。
ホールブロック層の材料としては、バソキュプロフィン、トリアゾール等が挙げられる。
ELインクの溶媒としては、上記有機薄膜形成材料をインクジェット法により吐出可能な程度に溶解又は分散しうる溶媒であれば特に限定されない。例えば、水、メタノール、エタノール、THF、クロロホルム、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等が挙げられる。
ELインクの溶媒としては、上記有機薄膜形成材料をインクジェット法により吐出可能な程度に溶解又は分散しうる溶媒であれば特に限定されない。例えば、水、メタノール、エタノール、THF、クロロホルム、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等が挙げられる。
次に有機EL層が形成された基板の上部バンク表面5に、接着剤層11を備えたスタンプ10を接触させ(図5(f))、その後、スタンプ10を離脱することにより上部バンク5を取り除く(図5(g))。
本発明で用いられる接着剤層は、取り除くだけの接着力があれば特に限定されるものではない。また、接着剤層は、スタンプに接着剤を塗布すること、両面粘着テープを貼付することにより形成できる。
接着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリウレタン系接着剤、フェノール系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、ビニル共重合樹脂系接着剤、合成ゴム系接着剤、導電性接着剤、耐熱性接着剤、リサイクル性接着剤等が挙げられる。
また、両面粘着テープとしては、ポリ塩化ビニル粘着テープ、ポリエステル粘着テープ、ポリプロピレン粘着テープ、異方導電性接着テープ、導電性カーボン粘着テープ等が挙げられる。
また、スタンプ10の接着剤層が有機薄膜へ接触することを防止するため、接着剤層の表面の凹凸の高さは、上部バンクの上面と有機薄膜の上面との段差より小さいことが好ましい。
上部バンク5が除去された基板の全面に上部電極12の成膜をスパッタ法、電子ビーム蒸着法、又は真空抵抗加熱蒸着法等を用いて行う(図5(h))。
本発明で用いられる上部電極12は通常電子注入電極である。上部電極12を構成する材料としては、仕事関数が小さいものが好ましい。
具体的には、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn及びZr等の金属の単体又はこれらの合金が挙げられる。また、これらの合金は、電極としての安定性が向上するため好ましい。
合金としては、例えばAg・Mg(Ag:0.1〜50atm%)、Al・Li(Li:0.01〜14atm%)、In・Mg(Mg:50〜80atm%)、Al・Ca(Ca:0.01〜20atm%)等が挙げられる。
また、上記以外の電子注入電極の材料として、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属のフッ化物(LiF、NaF、KF、RbF、CsF)あるいは酸化物(Li2O、Na2O、K2O、Rb2O、Cs2O)が挙げられる。更には、アルカリ金属の過酸化物、複合酸化物、フッ化物以外のハロゲン化物、アルカリ金属の窒化物、塩等を用いることもできる。
電子注入電極は、上記の材料からなる単層薄膜又は2種類以上の材料からなる多層膜であってもよい。
なお、上部電極12はホール注入電極であってもよい。その場合、下部電極2は電子注入電極となる。
なお、上部電極12はホール注入電極であってもよい。その場合、下部電極2は電子注入電極となる。
本発明の有機EL素子には、有機EL素子のコントラストを向上させるために基板の電極形成面の反対面に公知の偏光板を設けてもよい。また、外部からの素子内への酸素や水分の混入を防止し、有機EL素子の寿命を向上させるために、ガラス等の公知の封止膜又は封止基板を基板の反対面に設けてもよい。
本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、実施例で使用した材料及びその量、処理温度や処理時間等の数値的条件等は一例に過ぎず、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例1
本発明の有機薄膜パターニング用基板及び有機EL素子を次のようにして作製した。
本発明の有機薄膜パターニング用基板及び有機EL素子を次のようにして作製した。
まず、TFT付きガラス基板上に、スパッタリング法により、ホール注入電極となるITO膜を、膜厚が100nmになるように形成し、ITO膜に対してフォトリソグラフィ及びエッチング処理を施し、サイズが50×25μm、隣接画素との隙間が20μmになるようにパターニングすることでホール注入電極を形成した。
次にスパッタリング法により膜厚が150nmになるようにガラス基板の全面にSiO2膜を形成した。次いで、SiO2膜をフォトリソグラフィ及びエッチング処理によりパターニングすることで、ガラス基板上のホール注入電極の間隙に下部バンクを形成した。なお、下部バンクはホール注入電極の一部と重ねて形成した。
その後、下部バンク上に、ステンレス製の金属マスクを用いた真空蒸着法で、剥離層としてLiF膜を膜厚が5nmになるよう形成した。
次に、上部バンクとなるポリイミド膜をスピンコート法により前記基板上の全面に膜厚が10μmになるように形成した。この後、バンク形状(LiF膜形成領域)に合わせてポリイミド膜上にマスクを形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング処理によりパターニングすることで、上部バンクを形成した。
以上のプロセスにより、下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造のバンクが設けられている有機薄膜パターニング用基板を得た。
次に、インクジェット法により有機薄膜パターニング用基板上のバンクに囲まれたすべての被塗布領域(画素)にホール輸送層形成用インク20plを連続5回吐出した後、200℃で乾燥させて膜厚が60nmのホール輸送層を形成した。
ホール輸送層形成用インクとしては、PEDOT/PSS(ポリスチレンスルホン酸塩/ポリエチレンジオキシチオフェン)(1:20)を純水に分散させた0.2%(wt/vol)濃度の液を用いた。
次にインクジェット法によりバンクに囲まれたホール輸送層上の1画素おきに青色発光層形成用インク20plを連続5回吐出した後、150℃で乾燥させて膜厚が70nmの青色発光層を形成した。
青色発光層形成用インクとしては、青色発光高分子材料(ポリフルオレン系誘導体)をトルエンに0.2%(wt/vol)濃度になるよう溶かしたものを用いた。
更に、青色インクを吐出しなかった画素(青色発光層を形成した隣の画素)における全てのホール輸送層上に赤色発光層形成用インク20plを連続5回吐出した後、150℃で乾燥させて膜厚が70nmの赤色発光層を形成した。赤色発光層形成用インクとしては赤色発光高分子材料(ポリフルオレン系誘導体)をキシレンに0.2%(wt/vol)濃度になるよう溶かしたものを用いた。
ホール輸送層及び発光層が形成された基板のバンク表面に、ポリエステル粘着テープが表面に貼られたスタンプを基板と平行になるように近づけ接触させ、その後上部バンクと共に離脱した。
光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡により、有機薄膜パターニング用基板を確認したところ、バンクは、剥離層/上部バンクの界面で略100%の割合でクリアに除去されており、形成した有機薄膜の剥がれ等のダメージは認められなかった。
上部バンクが除去された基板の全面に真空蒸着法で、Ca膜を膜厚が2.5nmになるように形成し、続けてAl膜を膜厚が100nmになるように形成することにより、Ca/Al膜からなる電子注入電極を形成した。
上記プロセスにより有機EL素子を得た。
最後に、有機EL素子を覆うようにUV硬化樹脂を用いて封止用ガラスをガラス基板と貼り合わせた。
以上の手順で作製した有機EL素子の青色有機EL層を形成した画素及び赤色有機EL層を形成した画素のそれぞれ単独に直流電圧を印加し、その特性を評価した。
最後に、有機EL素子を覆うようにUV硬化樹脂を用いて封止用ガラスをガラス基板と貼り合わせた。
以上の手順で作製した有機EL素子の青色有機EL層を形成した画素及び赤色有機EL層を形成した画素のそれぞれ単独に直流電圧を印加し、その特性を評価した。
青色画素のみ駆動させたときのELスペクトルを図6に示す。このスペクトルに示すように青色発光成分のみで赤色発光成分は全く認められず、赤色インクの吐出時に隣接する赤色画素への流出による有機層の混合は無いことが分かる。また、ダークスポットや輝度ムラといたものは全く見られなかった。
赤色画素のみ駆動させたときのELスペクトルを図7に示す。このスペクトルに示すように赤色発光成分のみで青色発光成分は全く認められず、青色インクの吐出時に隣接する赤色画素への流出による有機層の混合は無いことが分かる。また、ダークスポットや輝度ムラといたものは全く見られなかった。
1 支持基板
2 下部電極
3 下部バンク
4 剥離層
5 上部バンク
6 ホール輸送層形成用インク
7 ホール輸送層
8 発光層形成用インク
9 発光層
10 スタンプ
11 接着剤層
12 上部電極
2 下部電極
3 下部バンク
4 剥離層
5 上部バンク
6 ホール輸送層形成用インク
7 ホール輸送層
8 発光層形成用インク
9 発光層
10 スタンプ
11 接着剤層
12 上部電極
Claims (16)
- インクジェット法により有機薄膜をパターニング形成するために用いられる、バンク及びバンクに囲まれた被塗布領域を備えた有機薄膜パターニング用基板であって、前記バンクが下部バンク/剥離層/上部バンクの順に積層された3層構造からなることを特徴とする有機薄膜パターニング用基板。
- 前記下部バンクが絶縁性の無機物、前記剥離層が絶縁性の無機物、前記上部バンクが絶縁性の有機物からなる請求項1に記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記剥離層が、LiF、BaF2、LiCl、LiO2、Al2O3、CaF2、SrF2及びKClより選択される材料からなる請求項1又は2に記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記剥離層が、1nm〜3μmの厚さを有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記下部バンクが、Al、Ta、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜より選択される材料からなる請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記下部バンクが、1nm〜3μmの厚さを有する請求項5に記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記上部バンクが、ポリイミド、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ノボラック樹脂及び感光剤より選択される材料からなる請求項1〜6のいずれか1つに記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記上部バンクが、10nm〜100μmの厚さを有する請求項7に記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 前記下部バンクの高さが1nm〜2μmであり、前記バンクの高さが2μm以上である請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機薄膜パターニング用基板。
- 上部電極と、下部電極と、これら電極間に挟まれた少なくとも発光層を含む有機薄膜とからなる有機EL素子の製造方法であって、請求項1〜9のいずれか1つに記載のバンク及びバンクに囲まれた被塗布領域を下部電極上に備えた有機薄膜パターニング用基板を用い、インクジェット法により被塗布領域に有機薄膜を形成する工程と、上部バンクを除去する工程と、有機薄膜上に上部電極を形成する工程とをこの順で含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
- 前記上部バンクを除去する工程が、上部バンク上面に、接着剤層を表面に備えたスタンプを接触させて上部バンクとスタンプとを固着し、次いで、スタンプを基板から上部バンクと共に離脱させることにより行われる請求項10に記載の有機EL素子の製造方法。
- 前記接着剤層が、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリウレタン系接着剤、フェノール系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、ビニル共重合樹脂系接着剤、合成ゴム系接着剤、導電性接着剤、耐熱性接着剤及びリサイクル性接着剤より選択された接着剤をスタンプに塗布することで形成される請求項11に記載の有機EL素子の製造方法。
- 前記接着剤層が、ポリ塩化ビニル粘着テープ、ポリエステル粘着テープ、ポリプロピレン粘着テープ、異方導電性接着テープ及び導電性カーボン粘着テープより選択される両面粘着テープをスタンプに貼付することで形成される請求項11に記載の有機EL素子の製造方法。
- 前記下部電極がホール注入電極であり、該ホール注入電極が、ITO、IDIXO、酸化スズ、金及びポリアニリンから選択される材料により形成される請求項10〜13のいずれか1つに記載の有機EL素子の製造方法。
- 前記上部電極が電子注入電極であり、該電子注入電極が、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn及びZrから選択される金属の単体又はその合金により形成される請求項10〜14のいずれか1つに記載の有機EL素子の製造方法。
- 有機薄膜が、有機薄膜の形成材料と溶媒とのからなるELインクから得られ、ELインクが、有機薄膜の形成材料を0.01〜10wt/vol%の濃度で含む請求項10〜15のいずれか1つに記載の有機EL素子の製造方法。
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2005
- 2005-03-02 JP JP2005057990A patent/JP2006244828A/ja active Pending
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