JP2007123234A - 有機エレクトロルミネッセンス素子基板及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子基板及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
基板と、この基板上に設けられた画素電極と、該画素電極上に異なる発光色を有する有機発光層を含む有機発光媒体層が設けられ、該有機発光媒体層を挟んで画素電極に対向する対向電極を具備する有機エレクトロルミネッセンス素子基板において、該有機エレクトロルミネッセンス素子基板が隔壁を有する場合、接着剤を介して有効画素全面に封止基材を貼りあわせた際に隔壁の凹凸によって接着時に空気が混入するといった問題があり、本発明は有機EL素子基板に対し有効画素全面に接着剤を介して封止基材を貼りあわせる際に、空気が混入しない有機EL素子を提供することを課題とする。
【解決手段】
エレクトロルミネッセンス素子基板の有効画素内における高低差が1μm以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子基板とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報表示端末などのディスプレイとして幅広い用途が期待される有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とする)基板とその製造方法に関する。特に、光の取り出し方向が基板と反対側であるトップエミッション型の有機EL素子とその製造方法に関する。
有機EL素子は、発光物質を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
この有機EL素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100000cd/m程度の高輝度の面発光が可能であり、また発光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。
有機EL素子は、安価な大面積フルカラー表示素子を実現するものとして注目を集めている(非特許文献1)。報告によると、強い蛍光を発する有機色素を発光層に使用し、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の明るい発光を得ている。これは、薄膜状で強い蛍光を発し、ピンホール欠陥の少ない有機色素を用いたことで、高輝度なフルカラー表示を実現できたと考えられている。
さらに特許文献1には、有機発光層の成分が有機電荷材料と有機発光材料の混合物からなる薄膜層を設け、濃度消光を防止して発光材料の選択幅を広げ、高輝度なフルカラー素子とする旨が提案されている。
有機EL材料は大きく分けて、低分子系材料と高分子材料の2種類が挙げられ、低分子系材料は一般的に蒸着法によって積層されるが、大型基板に対応した蒸着装置やアライメント精度の点から、大型化は困難である。
そこで、最近では有機発光材料に高分子材料を用い、有機発光材料を溶剤に溶かしてインクとし、これをウェットコーティング法で薄膜形成する方法が試みられるようになってきている。薄膜形成するためのウェットコーティング法としては、スピンコート法、バーコート法、突出コート法、ディップコート法等があるが、有機EL素子をディスプレイとして使用するべく、高精細にパターニングしたりRGB3色に塗り分けしたりするためには、これらのウェットコーティング法では難しく、塗り分けパターニングを得意とする印刷法による薄膜形成が最も有効であると考えられる。実際にこれらの印刷法の試みとして、インクジェット印刷による方法(特許文献2)、凸版印刷による方法(特許文献3)などが提唱されている。
また、有機EL素子は光の取出し方向により、ボトムエミッション型とトップエミッション型に分けられる。ボトムエミッション型は基板側から光を取り出すのに対し、トップエミッション型は基板と反対側から光を取り出す方式である。
特開平5−78655号公報 特開平10−012377号公報 特開2001−155858号公報 電子情報通信学会技術報告、第89巻、NO.106、49ページ、1989年
有機発光材料をインキ化し、各画素ごとに異なる色に発光する有機発光層を形成する場合、異なる色のインキ同士が混ざらないようにすること、ショート抑制のため陽極端部を被覆することを目的として画素電極間に隔壁を設ける必要がある。一般的に有機発光材料は溶剤に対して溶解性が悪く、有機発光材料を溶剤に溶解又は分散させた有機発光インキの濃度は1〜5wt%程度と低い。このような低濃度の有機発光インキを用いて隔壁によって区画された画素領域へインキを配置する場合、各画素に必要な量の有機発光材料を供給するためには、インキを区画された画素領域内に大量に供給する必要がある。したがって、隔壁を低くした場合には、隔壁をまたいで異なる発光色を有する画素領域にインキが侵入し、混色が発生してしまい、有機EL素子のディスプレイとしての品質を低下してしまう。区画された画素領域に大量のインキを供給しても隣接する画素へインキが侵入するのを防ぐために隔壁の高さを十分に高くする必要があった。
また、基板と、当該基板上に少なくとも画素電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、対向電極が形成された有機EL素子基板においては、素子基板内部、特に有機発光層への水分および酸素の侵入を防ぐため封止がおこなわれる。光の取出し方向が基板側であるボトムエミッション型の有機EL素子の場合、ディスプレイとして表示に用いる有効画素部分に合わせて凹部を設けたガラスまたは金属キャップ(封止キャップ)を用い、有機EL素子基板に形成された有効画素の周辺部と接着剤を介して貼りあわせることにより封止をおこない有機EL素子を形成していた。また、封止キャップ内部には乾燥剤、酸素吸収剤などが設けられていた。
これに対し、光の取出し方向が基板と反対側であるトップエミッション方式の場合、透光性を有する封止基材を用いて封止される。この場合、透光性を有する接着剤を使用すれば、透光性を有する封止基材と、有機EL素子基板の対向電極形成面の全面とを貼り合わせることができ、封止をより確実に行うことができる。また、必要に応じて、水分の素子基板内部への侵入を防ぐことを目的として、有機EL素子基板の対向電極形成面の全面、または封止基材全面に水蒸気バリア層として無機薄膜を蒸着などの真空成膜法で設けることができる。
このように有機EL素子基板の対向電極形成面の全面に、接着剤を介して封止基材を貼りあわせる場合、有機EL素子基板表面の凹凸によって、接着時に空気が混入するといった問題があった。この問題は特に有機EL素子基板が隔壁を備えた構造である場合に発生することになった。さらに、隔壁は通常画素を区画するために形成されるので、空気の混入はディスプレイとしての表示に寄与する画素の付近に発生しやすく、視認性に影響を与えたり、経時的には発光特性を落とすといった問題が生じることとなる。このような課題は接着剤や水蒸気バリア層を厚くすることによって、空気が混入するのをある程度防ぐことは可能である。しかし、トップエミッション方式の有機EL素子においては、その明るさを向上させるために、接着剤や水蒸気バリア層をできるだけ薄くし、これらの層による光の透過率の減少をできるだけ防ぎたいという要求があり、この解決手段ではその要求に反する。
また、有機EL素子基板の対向電極全面に水蒸気バリア層を有機EL素子基板の凹凸をカバーするように形成する場合、水蒸気バリア層の膜厚が大きい場合には凹凸の段差部分において水蒸気バリア層にクラックが入りやすいという問題がある。水蒸気バリア層にクラックが発生した場合には、クラック部分から水分が浸入することによって有機EL素子の寿命は低下する。
以上より、本発明は有機EL素子基板に対し有効画素全面に接着剤を介して封止基材を貼りあわせる際に、空気が混入することなく、良好な表示特性を示す有機EL素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明は、基板と、この基板上に設けられた画素電極と、該画素電極上に異なる発光色を有する有機発光層を含む有機発光媒体層が設けられ、該有機発光媒体層を挟んで画素電極に対向する対向電極を具備する有機エレクトロルミネッセンス素子基板において、該有機エレクトロルミネッセンス素子基板が隔壁を有し、且つ、エレクトロルミネッセンス素子基板の有効画素内における高低差が1μm以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子基板とした。
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子基板上に、接着剤層、封止基材を少なくともこの順に備え、該接着剤が少なくとも前記有効画素全面に設けられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子とした。
また、請求項3に係る発明は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板上の有効画素全面に水蒸気バリア層が設けられていることを特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子とした。
また、請求項4に係る発明は、前記水蒸気バリア層の厚みが、0.02μm以上0.3μm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子とした。
また、請求項5に係る発明は、前記基板と前記封止材料が可撓性を有するフィルム材料からなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のフレキシブル有機エレクトロルミネッセンス素子とした。
また、請求項6に係る発明は、有機発光材料を溶媒に溶解または安定して分散させインキを用い、該インキを用いて印刷法により、少なくとも画素電極と隔壁を有する基板に対し有機発光層を形成することを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子基板の製造方法とした。
本発明によって、有機EL素子基板の高低差を1μm以下とすることにより、有機EL素子基板の有効画素全面に接着剤を介して封止基材を貼りあわせる際に、空気が混入しない有機EL素子を得ることができた。本発明の有機EL素子基板を用いた有機EL素子は、接着剤層や水蒸気バリア層を厚く形成しなくても、ディスプレイとして表示に寄与する画素の周囲に空気が入り込まずに封止されるため、トップエミッション型の有機EL素子とした際に特に良好な表示特性を示すことができる。また、大気圧下で封止を行っても空気が入り込まずに封止できるため、有機EL素子の製造工程を簡略化し、コストを下げることができる。さらに、空気が表示素子内部に入りこむこともないため、有機EL素子の発光特性の劣化を抑えることができる。
本発明の有機EL素子について説明する。なお、本発明に係る有機EL素子及びその製造方法は、以下に説明する実施に限定されるものではない。また、以下、本実施の形態をパッシブマトリックス駆動型の有機ELディスプレイパネルに適用した例について説明する。有機EL素子の駆動方法としては、パッシブマトリックスとアクティブマトリックスがあるが、本実施の形態における有機EL素子は、パッシブマトリックス方式またはアクティブマトリックス方式の有機EL素子のどちらにも適用可能である。
また、本発明の有機EL素子は光の取り出し方向についても、基板側、封止側のどちらにも適用可能である。すなわち、本発明の有機EL素子は、基板側から発光した光を取り出すボトムエミッション方式の有機EL素子、基板の反対側から発光した光を取り出すトップエミッション方式の有機EL素子のいずれにも適用可能である。さらに、本発明の有機EL素子は、両側から発光した光を取り出す透明有機EL素子にも適用可能である。
本発明では、基板と、基板上に画素電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、対向電極を設けたものを有機EL素子基板とする。また、該有機EL素子基板上に必要に応じて水蒸気バリア層等を設け、接着剤を介して封止基材と有機EL素子基板を張り合わせることによって封止をおこなったものを有機EL素子とする。図1に本発明の有機EL素子基板の説明断面図を示した。
また、本発明で有効画素とは、有機EL素子基板上の、対向する電極と、両電極の間に挟まれた有機発光媒体層(この有機発光媒体層とは少なくとも有機発光層を含む)とが形成された領域と、これらを区画する隔壁が形成された領域を指し、有機EL素子として製造された後に表示装置として情報の表示や発光に寄与することになる部分を指す。
本発明の有機EL素子は、基板1上に画素電極2を有し、画素電極間には隔壁6が設けられている。また、隔壁6で仕切られた画素電極内には有機発光層(41、42、43)を含む有機発光媒体層が形成されている。そして、有機発光媒体層の上に対向電極5が形成されている。なお、対向電極は図1では有機発光媒体層形成面の全面に、パターニングされることなく積層されているため、隔壁上にも形成されているが、必要に応じて、パターニングされ、隔壁上には形成されない場合もある。
有機発光媒体層は有機発光層の単層から構成されても構わないが、有機発光層の他に有機発光層での発光を補助する目的で、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層が適宜設けられる。図1では有機発光媒体層を正孔輸送層3と有機発光層(41、42、43)の2層構成とした。そして、各画素ごとにRGBといった異なる色に発光する有機発光材料を含む有機発光層が配置される。図1は、赤色有機発光層(41)、緑色有機発光層(42)、青色有機発光層(43)の三色がストライプ状に形成された有機EL素子基板をストライプを横断するように切断した断面図である。
本発明において、有機EL素子基板とは、画素電極、隔壁、少なくとも有機発光層を含む有機発光媒体層、対向電極を具備する基板を指す。そして、本発明において、有機EL素子基板の有効画素内における高低差とは、有機EL素子基板において、表示装置として情報の表示に寄与することになる画素が備わった部分の高低差を指し、実際的には、隔壁が設けられている部分の高さ(H1)と隔壁で仕切られた画素電極内の高さ(H2)(すなわち各画素領域内(画素電極形成部分)の高さ)の差である。本発明の有機EL素子基板では、各画素を区画しインキの混色を防ぐ隔壁の高さを画素電極と有機発光媒体層との厚みを足した高さと同等とすることで、有効画素内における高低差を1μm以下とするものである。なお、好ましくは、有効画素内における高低差は0.3μm以下である。有機EL素子基板の有効画素内における高低差が1μmを超える場合、封止基板との接着時において有機EL素子基板の凹凸により、有機EL素子内に空気が混入してするといった問題が発生する。
図2に本発明の有機EL素子の説明断面図を示した。基板上に画素電極、有機発光媒体層、対向電極が形成された有機EL素子基板には水蒸気バリア層が設けられる。このとき、有機EL素子基板の備える有効画素は少なくともその全面が水蒸気バリア層で覆われ、封止基材と接着される。そして、封止基材と有機EL素子基板は接着剤を介して貼りあわされる。このとき、有機EL素子基板の備える有効画素は少なくともその全面が接着剤で覆われ、封止基材と接着される。なお、封止基材にプラスチック基材等を用いた場合には封止基材側に水蒸気バリア層を設けてもよい。なお、水蒸気バリア層は、酸素バリア機能を有しているほうが好ましく、また、水蒸気バリア層は多層構成であってもよい。
次に、本発明の有機EL素子基板及び有機EL素子の製造方法について説明する。
本発明における基板としては、絶縁性を有する基板であればいかなる基板を使用することもできる。また、基板上に設けられる画素電極、有機発光媒体層、対向電極を支持することができる程度の強度を有することが好ましい。この基板側から光を取り出すボトムエミッション方式の有機EL素子に用いる場合には、基板として透明なものを使用する必要がある。例えば、ガラス基板やプラスチック製のフィルムまたはシートを用いることができる。可撓性のあるプラスチック製のフィルムを用いれば、巻き取り法による有機EL素子の製造が可能となり、安価に素子を提供できる。フィルム状基板として用いることのできるプラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等を用いることができる。
また、これらの基板は、あらかじめ加熱処理をおこなうことにより、基板内部や表面に吸着した水分を極力低減することが好ましい。また、基板上に積層される材料に応じて、密着性を向上させるために、超音波洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施してから使用することが好ましい。また、これらの基板には薄膜トランジスタ(TFT)を形成して、アクティブマトリックス方式の駆動用基板としても良い。TFTの材料としては、ポリチオフェンやポリアニリン、銅フタロシアニンやペリレン誘導体等の有機TFTでもよく、また、アモルファスシリコンやポリシリコンTFTでもよい。
本発明はパッシブマトリックス方式の有機EL表示素子、アクティブマトリックス方式の有機EL素子のどちらの有機EL表示素子にも適用可能である。パッシブマトリックス方式とは画素電極と対向電極をそれぞれストライプ状に形成し、対向する電極を直交させるよう配置し、その各交点を発光させる方式である。また、アクティブマトリックス方式は画素電極毎にトランジスタを形成した、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)基板を用いることにより、各画素毎に独立して発光させる方式である。また、アクティブマトリックス方式の中でも特異的なデルタ配列にも適用可能である。
この基板上に、画素電極を形成する。画素電極を陽極とする場合、この材料として、ITO(インジウムスズ複合酸化物)、IZO(インジウム亜鉛複合酸化物)、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、クロム、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を単層若しくは積層したものをいずれも使用することができる。有機EL素子をトップエミッション方式とする場合、光を反射する材料が主に用いられる。画素電極の形成方法としてはドライコーティング方式が利用できる。例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等である。
例えば、真空製膜された金属酸化物皮膜にフォトレジストを塗布して露光・現像し、ウェットエッチング又はドライエッチングして、パターン状に加工して画素電極とすることができる。なお、電気抵抗を下げるために画素電極には銅、クロム、アルミニウム、チタン等の金属もしくはこれらの積層物を補助電極として部分的に併設することができる。なお、パッシブマトリックス方式の有機EL素子を製造する場合、画素電極はストライプ状に形成され、アクティブマトリックス方式の有機EL素子を製造する場合、画素電極は基板に設けられたトランジスタに対応して各画素ごとに形成される。
次に、画素電極間に隔壁を形成する。隔壁形成材料としては感光性樹脂が挙げられ、ポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらであってもよく、市販のもので構わないが、絶縁性を有する必要がある。隔壁が絶縁性を有さない場合には隔壁を通じで隣り合う画素電極に電流が流れてしまい表示不良が発生してしまう。具体的にはポリイミド系やアクリル樹脂系、ノボラック樹脂系といったものが挙げられる。また、有機EL素子の表示品位を上げる目的で、カーボン粒子など光遮光性の材料を含有させてもよい。
隔壁の高さは、本発明の有機EL素子基板の有効画素内における高低差を決定する要因である。有機EL素子基板の有効画素内における最も高い部分と最も低い部分との差を1μm以下とするためには、隔壁の高さを低く設定するとともに隔壁上に不要な層を積層しない必要がある。また、隔壁で区画された各画素上に形成される層も、薄く均一に形成されているのが好ましい。そのため、各画素電極と隔壁の高さとの差は、後から形成する有機発光媒体層及び対向電極の厚みを考慮すると1.5μm以下であることが好ましい。
次に、有機発光媒体層を形成する。有機発光媒体層は、有機発光層単独から構成されたものでもよいし、有機発光層と、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層といった発光を補助するための層とを組み合わせて積層構造としてもよい。なお、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層などの発光を補助する層は適宜選択される。
有機発光層は電流が流れることにより発光する有機発光材料を含む層である。有機発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス[8−(パラートシル)アミノキノリン]亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレンなどの低分子系発光材料が使用できる。
また、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポリフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料を、高分子中に分散させたものが使用できる。発光材料の分散に用いる高分子としてはポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等が使用できる。また、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子発光材料であってもよい。また、これら高分子材料に前記低分子材料の分散又は共重合した材料や、その他既存の発光材料を用いることもできる。
正孔輸送層は有機発光層に正孔(ホール)を輸送する正孔輸送材料を含む層である。正孔輸送材料としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔注入輸送材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物などの高分子正孔輸送材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
電子輸送層は有機発光層に電子を輸送する電子輸送材料を含む層である。電子輸送材料としては、2−(4−ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。
これら各層に含まれる機能性材料に、溶剤と必要な添加剤を添加することでインキとすることができる。機能性材料を分散又は溶解する溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジクロロメタンジクロロエタン、クロロホルム、エチルアセテート、エタノール、メタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルエトキシアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2’エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、グリコール、エチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、水等を用いることができる。これら溶剤単独で用いてもよいし、混合して使用してもよい。中でも、発光材料をインキとする場合、トルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶剤が発光材料の溶解性の面から好適である。
本発明の有機EL素子基板では、封止の際に空気の混入を防ぐために、その有効画素内における高低差は1μm以内に抑えられている。このような有機EL素子基板が隔壁を備えている場合、その隔壁の高さは画素電極から1.5μm以内の高さであることが好ましい。これ以上の高さで形成されていると、その後各画素内に有機発光層や対向電極を形成しても、隔壁上部との高低差を1μm以内に縮めるのは難しいからである。
ここで要求される隔壁の高さは、例えばインキジェット法で有機発光層を形成する場合に、画素電極を区画する隔壁の高さと比較するとかなり低い。そのため、インキジェット法では、インキをヘッドから吐出し、基板に滴下するプロセスであるために、インキの広がりや位置精度の誤差やインキの跳ね返りなどが起こり得る。そのため、各画素領域内に有機発光層を形成すると、インキが隔壁を飛び越え、隣接する画素との混色が起こってしまう。
そこで、本発明の有機EL素子基板に有機発光層を形成するためには、印刷法によることが好ましい。有機発光層の形成方法としてはオフセット印刷法や凸版印刷法を好適に用いることができる。
オフセット印刷法はブランケットと呼ばれる易剥離性のゴムなどで構成される転写用支持体上に一旦インキパターンを形成し、そのインキパターンを被印刷基板に対して転写させるものである。ブランケット上に形成されたインキパターンはブランケットにインキ溶媒の一部が吸収され半乾燥状態となるため、インキのパターン形状及び膜厚が制御しやすいという利点がある。このようなオフセット印刷法としてはブランケット上へのインキパターンの形成方法の違いにより、凹版オフセット印刷法、凸版反転オフセット印刷法などを挙げることができる。
凸版印刷法は、インキチャンバーからアニロックスロールへインキを供給し、ドクターで余分なインキを取り除いた後、アニロックスとゴム版または樹脂版からなる凸版を接触させる。その場合に所望の量のインキがアニロックスロールから凸版に移動し、その後、凸版から被印刷基板に対して転写させるものである。このとき、凸版と被印刷基板間の印圧を小さく調整することで、隔壁を低くしても隔壁を跨いでのインキの飛び越えを防止することができ、隣接する画素とのの混色を防止できる。
このようにオフセット印刷法、凸版印刷法による製造方法によって、有機EL素子基板が備えた隔壁の高さを非常に低く設定しても、被印刷基板にインキが転写された際にインキが広がることがなく、隣接する画素との混色を防止できる。
本発明で用いることのできる印刷法の第一の例として、凹版オフセット印刷装置による印刷方法について図3を用いて詳細に説明する。
図3(a)から(d)は、本発明の凹版オフセット印刷装置および凹版オフセット印刷工程を示した模式図である。図3において本体フレーム11上方にあるブラン胴12の周囲にはブランケット13が装着してある。また、14は印刷ステージであり、印刷時には原版である凹版15または画素電極等が形成された被印刷基板16を固定する。ブラン胴12は回転可能に設置され、ブランケット13と凹版15、ブランケット13と被印刷基板16はそれぞれ一定の圧力で接触可能になっている。また、印刷ステージ14は一軸方向に移動可能になっている。また図3中に示す17は有機発光インキ(以降、インキとする)であり、18は凹版15から余分なインキを掻き取るドクターブレードである。
印刷ステージ14上には凹版15が固定されている。図示しないインキ供給手段により凹版15上にインキ17が供給され、印刷ステージ14の移動につれてドクターブレードにより余分なインキは除去され、凹版15のパターン部にインキ17が充填される(図3(a))。さらに印刷ステージ14が移動しブラン胴12を回転させることで、凹版15のパターン部に充填されたインキがブランケット13上に受理され、ブランケット上にインキパターンを得る(図3(b))。ついで、印刷ステージ14が移動しブラン胴12を回転させることでと被印刷基板16上にブランケット上のインキパターンが転移し、印刷工程を終了する(図3(c)、(d))。
次に、本発明で用いることのできる印刷法の第二の例として、凸版反転方式によるオフセット印刷装置による印刷方法について図4を用いて詳細に説明する。
図4(a)から(d)は、本発明の凸版反転オフセット印刷装置および凸版反転オフセット印刷工程を示した模式図である。図4において本体フレーム11上方にあるブラン胴12の周囲にはブランケット13が装着してある。また、14は印刷ステージであり、印刷時には原版である凸版19または画素電極等が形成された被印刷基板16を固定する。ブラン胴12は回転可能に設置され、ブランケット13と凸版19、ブランケット13と被印刷基板16はそれぞれ一定の圧力で接触可能になっている。また、印刷ステージ14は一軸方向に移動可能になっている。また、図4中に示す17はインキである。
印刷ステージ14上には凸版19が固定されており、ブランケット13には予めインキ17の膜が図示しないインキ供給手段により、カーテンコート法、バーコート法、ワイヤーコート法、スリットコート法等のコーティングを用いて均一に塗布されている。(図4(a))印刷ステージ14が移動しブラン胴を回転させることにより、ブランケット13上のインキ膜に所望のパターンのネガパターンである凸版19のパターン部が接触し、パターン部に対応する不要部が除去され、ブランケット上には所望のパターンにパターン化されたインキが残される(図4(b))。ついで、印刷ステージ14が移動しブラン胴を回転させることにより、被印刷基板16上にブランケット上に残されたインキパターンが転移し、印刷工程を終了する(図4(c)、(d))。
次に、本発明で用いることのできる印刷法の第三の例として、凸版印刷装置による印刷方法について図5を用いて詳細に説明する。
図5(a)から(d)は、本発明の凸版印刷装置および凸版印刷工程を示した模式図である。図5において本体フレーム11上方にはアニロックスロール21と版胴22が備えられている。版胴22の周囲には凸状のパターンを備えた刷版23(凸刷版)が装着してある。アニロックスロール21へは、インキ供給手段24によって一定量のインキが供給される。このアニロックスロール21は、版胴23と回転しながら接触可能に設置され、刷版23に一定量でインキを供給することができる。また、14は印刷ステージであり、印刷時には画素電極等が形成された被印刷基板16を固定する。版胴22は回転可能に設置され刷版23と被印刷基板16は一定の圧力で接触可能になっている。また、印刷ステージ14は一軸方向に移動可能になっている。
アニロックスロール21には、インキ供給手段24からインキ17が供給される。不要なインキは図示しないドクターブレードで掻き取られて、アニロックスロール上には一定量のインキが残る(図5(a))。インキ17を供給されたアニロックスロール21と版胴22が回転しながら接触することで、刷版23のパターン部である凸部上にインキが転移する(図5(b))。ついで、印刷ステージ14が移動し版胴22を回転させることにより、被印刷基板16上に刷版23の凸部からインキパターンが転移し、印刷工程を終了する(図5(c)、(d))。
以上の工程を、必要な色の数だけ繰り返す。必要な種類の有機発光層を印刷法によって形成することにより、本発明の有機EL素子基板に有機発光層を形成することができる。
また、正孔輸送層、電子輸送層等発光を補助する層の形成方法としては、ウェットコート法が挙げられる。ウェットコート法としては、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、吐出コート法、プレコート法、ロールコート法、バーコート法等の塗布方式や、凸版印刷法、インクジェット印刷法の印刷方式が挙げられる。また、本発明のオフセット印刷法を用いてもよい。
しかし、スピンコート法やダイコート法など、基板全面に途切れなく成膜する方法では、隔壁によって区画された領域を埋め尽くして必要以上に厚く形成されてしまう恐れがある。また、本発明の有機EL素子基板では隔壁の高さが低いため、隔壁によって発光を補助する層が区画されることなく、隔壁上にも形成されてしまい、隣接する画素とショートしクロストークを起こす恐れがある。従って、正孔輸送層など、有機発光媒体層を構成する有機発光層以外の層も、パターニング可能な凸版印刷法やオフセット印刷法によって形成するのが望ましい。
次に、対向電極を形成する。対向電極を陰極とする場合には、電子注入効率の高い物質を用いる。具体的にはMg、AL、Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いる。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数の低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等のの金属元素との合金系が用いられる。具体的にはMgAg、AlLi,CuLi等の合金が使用できる。なお、有機EL素子の対向電極形成側から光を取り出すトップエミッション方式の場合は対向電極は透明性を有する必要がある。例えば、これら金属または金属合金材料による層とITO等の透明導電材料との組み合わせで透明性を得ることができる。
対向電極の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。対向電極の厚みとしては、厚さは10nm〜1μm程度が望ましい。必要に応じてパターニングすることもできる。例えば、パッシブマトリックス方式の有機EL素子を製造する場合、画素電極とともに対向電極もストライプ状に形成し、画素電極と直交するようにする。アクティブマトリックス方式の有機EL素子を製造する場合、対向電極は有効画素全面に形成される。また、本発明では画素電極を陽極、対向電極を陰極としたが、画素電極を陰極、対向電極を陽極としても構わない。
次に、水蒸気バリア層を設ける。これらの形成材料としては、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等の金属酸化物、金属窒化物が使用できる。これらの材料は、水蒸気バリア機能のほかに酸素バリア機能も有する。特にバリアー性、耐溶剤性、透明性が良好な窒化シリコン、酸化窒化シリコンが好ましい。本発明の有機EL素子をトップエミッション方式の有機EL素子とするにあっては、対向電極とあわせて、水蒸気バリア層、接着剤層、封止基材を透明とする必要がある。また、バリア層は必要に応じて多層構成とすることも可能である。水蒸気バリア層の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。
本発明の有機EL素子基板は、有効画素内における高低差が1μm以下であるため、水蒸気バリア層を設ける際に該バリア層によって凹凸をカバーする必要がなく、バリア層の膜厚を0.3μm以下にすることができる。本発明の有機EL素子にあっては、水蒸気バリア層の膜厚は、0.02μm以上0.3μm以下であることが好ましい。水蒸気バリア層が0.02μm以下の場合、水蒸気バリア機能を十分に果たすことができなくなってしまう。また、水蒸気バリア層が0.3μmを超えるような場合には、水蒸気バリア層に膜はがれやクラックが発生してしまう。
通常、バリア層を厚膜化すると、水蒸気バリア性は向上する一方で、膜内部の応力が積算され増大することにより、バリア層のはがれやクラックが発生することにより有機EL素子基板内部に水分が侵入し、有機発光媒体層の劣化や素子の低寿命化の原因になる。しかし、本発明によりバリア層の膜厚を150nm以下に薄膜化することで応力を緩和することができるため、これまで問題となっていたバリア層のはがれやクラックによる有機発光媒体層の劣化や素子の低寿命化を解消することができる。
次に接着剤を介して封止基材と有機EL素子基板を有効画素全面で全面で貼りあわせる。用いられる封止基材としては有機EL素子基板の積層面を保護することができ、透明性を有していれば良く、例えば、ガラス基板やガラスフィルム、プラスチックフィルムまたはシートを用いることができる。プラスチック製のフィルムを用い、巻き取りにより方式とした場合、安価に素子を提供できる。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等を用いることができる。水蒸気や酸素の透過を防ぐバリア層を封止基材側に形成してもよい。特に、水蒸気や酸素を透過するプラスチック系の材料を封止基材とする場合、バリア層を形成することが好ましい。
ボトムエミッションタイプの有機EL素子とする場合には、必ずしも封止基材に透光性は必要とされないが、有機EL素子基板との張り合わせに用いる接着剤が光照射で硬化する感光性タイプである場合は透光性を有する材料を選択する。
封止基材と有機EL素子基板を貼り合わせる接着剤としては透明性を有していれば、公知のもので良く、例えば熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。例えば、熱硬化樹脂としては、メラミン系、アクリル系、O−クレゾールノボラック型、ビスフェノール型のエポキシ系、ウレタン系などが使用できる。また、本発明の接着剤は液状であっても、シート状であってもよく、液状であればスピンコート法、バーコート法、突出コート法、ディップコート法等により、有機EL素子基板の有効画素全面に塗布され、封止基材と貼りあわされる。また、接着剤がシート状であればラミネーターによって封止基材と貼りあわされる。接着剤は熱硬化型、光硬化型いずれも選択することができるが、有機発光層の劣化を防ぐため、光硬化型の接着剤を選択することが好ましい。また、接着剤中には接着剤層からの水分の浸入を防ぐため、防湿剤や吸湿剤を含むこともできる。
また、本発明の有機EL素子は、基板及び封止基材に可撓性を有するフィルム材料を用いることによりフレキシブル基板とすることができる。本発明の有機EL素子では、接着剤層の膜厚を小さくすることができるため、十分な可撓性を有するフレキシブル有機EL素子とすることができる。また、水蒸気バリア層の膜厚を小さくすることができるために、水蒸気バリア層を厚く形成した場合と比較して、得られたフレキシブル有機EL素子を撓ませた際に水蒸気バリア層にクラックが入りにくくなるため、フレキシブル有機EL素子の局率限界を大きくすることができる。なお、基板及び封止基材に用いられるフィルム材料としては、先ほど示したようなプラスチックフィルムを好適に使用することができる。
まず、各画素に対応する薄膜トランジスタが形成されたガラス基板を用意した。
このガラス基板の薄膜トランジスタ形成側にITOをスパッタリング法で0.1μmの厚さで形成した。全面に形成されたITO上にフォトレジストを塗布し、所定のマスクを介して露光・現像をおこない、続いて、ウェットエッチングをおこなうことにより、薄膜トランジスタに対応する画素電極を形成した。
次いで、画素電極間に高さ1.0μmの隔壁を形成した。隔壁は隣接する画素を区画するとともに、薄膜トランジスタに対応してパターニングされた各画素電極の端部を覆うように形成されている。隔壁材料としては、感光性樹脂である、ノボラック樹脂を用い、画素電極上に一面に塗布の後、所定のマスクを介して露光し、次いで現像することによりパターン形成をおこなった。
隔壁によって区画された画素電極上に有機発光媒体層を形成した。ここで有機発光媒体層は、すべての画素に共通する正孔輸送層と、所定の色に発光する有機発光層から構成されている。
正孔注入材料としてポリマー前駆体であるポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンを用い、これの水溶液をスピンコート法で隔壁によって区画された画素電極上に一面に塗布した。加熱により、前駆体はポリフェニレンビニレンとなり、各画素電極上に厚さ0.05μmの正孔注入層が形成された。
つぎに、赤色発光材料としてシアノポリフェニレンビニレン、緑色発光材料としてポリフェニレンビニレン、青色発光材料としてポリフェニレンビニレンを用い、これらの有機発光材料をトルエンに溶解し、各色の発光材料インキとした。続いて、凸版反転オフセット印刷法により赤、緑、青色の発光材料インキを正孔輸送層上に印刷し、厚さ0.05μmの有機発光層を形成した。なお、ここで形成された画素の配列は、同じ色に発光する画素を直線状に配列したストライプ配列である。
次に、対向電極としてMgAgを0.01μmの厚さで蒸着法により有機発光媒体層上の全面に形成し、更にITOをスパッタ法により0.1μmの厚みで形成し、有機EL素子基板とした。こうして得られた有機EL素子基板の有効画素内の凹凸は約0.7μmであった。
次に、有機EL素子基板上に酸化ケイ素を水蒸気のバリア層として1.0μmの厚みで蒸着法で形成した。その上に、厚さ30μmのシート状のエポキシ系接着剤をラミネーターを用い、ガラス板と貼りあわせ、加熱し、アクティブマトリックス方式のトップエミッション型有機EL素子を得た。得られた有機EL素子を顕微鏡で観察したが、有機EL素子の有効画素領域に空気が混入している様子は確認されなかった。また、隣接する画素との混色は観察されなかった。
予め酸化ケイ素膜が積層されてなるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上の酸化ケイ素膜表面に、ITOをスパッタリング法で0.1μmの厚さで形成し、フォトレジストを塗布し、露光・現像をおこない、続いて、ウェットエッチングをおこなうことにより、ストライプ状の画素電極を形成した。このとき画素電極であるITOのラインパターンは、線幅100μm、スペース50μmで、ラインが192ラインで形成されるパターンとした。
次いで、画素電極間に隔壁をライン状の画素電極の端部を覆うように、第一電極と平行にライン状に形成した。このときの隔壁高さは0.8μmであり、隔壁材料としては、感光性樹脂であるノボラック樹脂を用い、露光現像によりパターン形成をおこなった。
次に、正孔注入材料としてポリマー前駆体であるポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンをスピンコート法で形成した。加熱により、前駆体はポリフェニレンビニレンとなり、厚さ0.05μmの正孔注入層が形成された。
つぎに、赤色発光材料としてシアノポリフェニレンビニレン、緑色発光材料としてポリフェニレンビニレン、青色発光材料としてポリフェニレンビニレンおよびポリアルキルフェニレンを用い、これらの有機発光材料はトルエンに溶解し、各色のインキとした。続いて、凸版印刷法により赤、緑、青色のインキをライン状の画素電極上に印刷し、厚さ0.05μmの有機発光層を形成した。
次に、対向電極としてMgAgを0.01μmの厚さで蒸着法によりマスクを用いてパターン形成し、更にMgAg上にITOをスパッタ法により0.1μmの厚みでマスクを用いてパターン形成した。このときのMgAgとITOからなる対向電極は、ライン状の画素電極と直交するように形成した。有効画素内の凹凸は約0.5μmであった。
次に、有機EL素子基板上に酸化ケイ素を水蒸気バリア層として0.1μmの厚みで蒸着法で形成した。その上に、厚さ30μmのシート状のエポキシ系接着剤をラミネーターを用い、ポリエチレンテレフタレート(PET)フォルムと貼りあわせ、加熱し、パッシブマトリックス方式のトップエミッション型フレキシブル有機EL素子を得た。得られた有機EL素子を顕微鏡で観察したが、有機EL素子内に空気が混入している様子は確認されなかった。また、得られた有機EL素子を発光させたところ良好な発光が得られ、また、得られた有機EL素子は可撓性を有するものであった。
(比較例)
隔壁の高さを2.0μmとして、実施例2と同様に素子を作製すると画素内高低差は約1.7μmとなった。得られた有機EL素子を顕微鏡で観察したが、有機EL素子内に気泡が混入している様子が確認された。
本発明の有機EL素子の断面説明図である。 本発明の有機EL素子基板の断面説明図である。 本発明の凹版オフセット印刷装置および凹版オフセット印刷工程を示した模式図である。 本発明の凸版反転オフセット印刷装置および凸版反転オフセット印刷工程を示した模式図である。 本発明の凸版印刷装置および凸版印刷工程を示した模式図である。
符号の説明
1 基板
2 画素電極
3 正孔輸送層
41 赤色有機発光層
42 緑色有機発光層
43 青色有機発光層
5 対向電極
6 バリア層
7 接着剤
8 封止基材
11 本体フレーム
12 ブラン胴
13 ブランケット
14 印刷ステージ
15 凹版
16 被印刷基板
17 インキ
18 ドクターブレード
19 凸版
21 アニロックスロール
22 版胴
23 刷版
24 インキ供給手段

Claims (6)

  1. 基板と、この基板上に設けられた画素電極と、該画素電極上に異なる発光色を有する有機発光層を含む有機発光媒体層が設けられ、該有機発光媒体層を挟んで画素電極に対向する対向電極を具備する有機エレクトロルミネッセンス素子基板において、
    該有機エレクトロルミネッセンス素子基板が隔壁を有し、且つ、エレクトロルミネッセンス素子基板の有効画素内における高低差が1μm以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子基板。
  2. 請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子基板上に、接着剤層、封止基材を少なくともこの順に備え、該接着剤が少なくとも前記有効画素全面に設けられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板上の有効画素全面に水蒸気バリア層が設けられていることを特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記水蒸気バリア層の厚みが、0.02μm以上0.3μm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記基板と前記封止材料が可撓性を有するフィルム材料からなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のフレキシブル有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 有機発光材料を溶媒に溶解または安定して分散させインキを用い、該インキを用いて印刷法により、少なくとも画素電極と隔壁を有する基板に対し有機発光層を形成することを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子基板の製造方法。
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