JP2006244586A - 光ヘッド、および光ディスクドライブ装置 - Google Patents

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茂 大内田
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Abstract

【課題】光ヘッドのフォーカスサーボを行う方法としてナイフエッジ法を用いる場合、検出感度が高すぎるとフォーカス引き込み範囲が狭くなる。特に対物レンズのNAが大きくなると、検出感度は高くなる。その結果、組付け精度が厳しくなったり、振動や衝撃によってフォーカスが外れやすくなるため、フォーカスサーボを安定して行えなくなる。
【解決手段】光源2から出た光束はカップリングレンズ5で平行光になり、光学的異方性材料を含む光束変換手段6で何の作用も受けず、立ち上げミラー7で対物レンズ9に向かう。光記録媒体10の面に集光された光束は、反射後再び対物レンズを経て平行光になる。反射光は1/4波長板8を2回通る作用で偏光方向が90度回転し、光束変換手段6でレンズ作用を受ける。光束変換手段6からは光束径が縮小された平行光が出射し、カップリングレンズとの組み合わせでNAが小さく変換される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録媒体の光ヘッドに関する。とりわけナイフエッジ法やフーコー法を用いたフォーカ ス検出方法に関する。
光ヘッドでは光記録媒体上に正確に光を照射するためにフォーカスおよびトラックサーボを行っている。フォーカスサーボを行うためのフォーカス検出方法として、ナイフエッジ法、フーコー法、ビームサイズ法、非点収差収差法、臨界角法などがある。とりわけ、回折素子を備える光ヘッドにおいては、ナイフエッジ法とフーコー法がよく用いられている。しかしながらナイフエッジ法とフーコー法は、他の検出方法に比べて検出感度が高く、その結果フォーカス引き込み範囲(検出レンジ)が狭くなる。フォーカス引き込み範囲が狭くなると組付け精度が厳しくなったり、振動や衝撃によってフォーカスが外れやすくなるため、フォーカスサーボを安定して行えなくなる。特に対物レンズのNAが大きくなると、検出感度は高くなりフォーカス引き込み範囲はさらに狭くなる。
光ディスクを大容量化するために、対物レンズのNAは大きくなっている。容量640MBのCDでは対物レンズのNAは0.4〜0.55であったが、容量4.7GBのDVDでは0.6〜0.65となり、容量23GBのBlu−rayでは0.85となっている。このように大容量化するために対物レンズのNAを大きくしたシステムにおいては、ナイフエッジ法やフーコー法はフォーカス検出感度が高くなり、フォーカス引き込み範囲が狭くなるため、フォーカス検出感度を低感度化する必要がある。そのための方法が以下のように提案されている。
その一つは、ビームを複数に分割し、ビームの内側の部分を使ってナイフエッジ検出を行うことで、フォーカス感度を低下させる方法である(例えば、特許文献1 参照。)。
これによりフォーカス引き込み範囲が広くなり、組付け精度が緩和される。ところがビームを多数に分割するために、受光素子も多数必要となる。回折素子を備える光ヘッドにおいては受光素子の数が多くなると、光源と受光素子を備えるユニットを小型化できなくなり、光ヘッドの小型化に不向きとなる。
他の一つは、フォーカス検出を行うビームに非点収差を与えることにより、デフォーカス時にスポットが受光素子の分割線を垂直ではなく斜めに横切るようにすることでフォーカス感度を低下させる方法である(例えば、特許文献2 参照。)。これにより受光素子の数を増やさずにフォーカス感度を低下させることができる。しかしながら受光素子の位置が光軸方向に前後にずれると、スポットの非点収差の位置とずれるため、フォーカス信号が非対称となってしまう。受光素子の位置は、受光素子チップの実装ずれや受光素子チップの基板厚さばらつきによって光軸方向に前後にずれる可能性があるため、本方式を実現するためには、高精度実装や受光素子基板厚さの管理が必要となり、歩留まりが悪く高コスト化してしまう。
特第03294092号公報 特開2002−216368号公報
本発明では、フォーカス検出感度を低感度化してフォーカス引き込み範囲を広げると同時に、受光素子の数を増やすことなく小型化を実現し、かつ低コストな光ヘッドを実現することを目的とする。
フォーカス検出感度を低感度化するためには、特許文献1に示されているように、検出レンズの焦点距離を大きくすれば良い。しかしながら回折素子を使った光ヘッドでは、カップリングレンズと検出レンズが共通なので、検出レンズの焦点距離を大きくすることはできない。そこで本発明では回折素子を使った光ヘッドにおいても、カップリングレンズと検出レンズの焦点距離が異なる光学系を与えて、フォーカス検出感度を低感度化した光ヘッドを可能にする。
請求項1に記載の発明では、光束を出射する光源と、前記光束を取り込むカップリングレンズと、1/4波長板と、前記光束を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光束を回折させる回折素子と、該回折素子によって回折された回折光を受光する受光素子とを有する光ヘッドにおいて、前記カップリングレンズから前記対物レンズに到る光束には影響を与えず、前記反射光束のうちフォーカス検出に用いる光束の光束径を縮小することのできる光束変換手段を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、互いに波長の異なる光束を出射する複数の光源と、それぞれの波長に関して前記光束を取り込むカップリングレンズと、1/4波長板と、前記光束を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光束を回折させる回折素子と、該回折素子によって回折された回折光を受光する受光素子とを有する光ヘッドにおいて、少なくとも1つの波長に関して、前記光源から前記光記録媒体に到る光束には影響を与えず、前記反射光束のうちフォーカス検出に用いる光束の光束径を縮小することができる光束変換手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光源の内少なくとも1つの光源に関しては、前記反射光束の光路中に前記光束変換手段を挿入しないことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の光ヘッドにおいて、前記少なくとも1つの光束変換手段を挿入しない光路は、対物レンズのNAが最も小さい状態で用いられる光路を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の光ヘッドにおいて、前記少なくとも1つの光束変換手段を挿入しない光路は、波長が最も長い光に関わる光路を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、前記対物レンズと前記カップリングレンズとの間に配置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、光束の入射面と出射面が平行な平面であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、前記反射光束に対して凸レンズ作用を有する光学素子が前記対物レンズ側に、前記反射光束に対して凹レンズ作用を有する光学素子が前記カップリングレンズ側にともに該カップリングレンズの光軸と共軸に配置されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は光学的等方性材料と組み合わされた光学的異方性材料からなる屈折型レンズであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項8に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は光学的等方性材料と組み合わされた光学的異方性材料からなる回折型レンズであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、請求項9または10に記載の光ヘッドにおいて、前記光学的異方性材料は液晶であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明では、請求項9または10に記載の光ヘッドにおいて、前記光学的異方性材料は固体状であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明では、請求項8ないし12のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は一体的に構成されていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明では、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は前記カップリングレンズと一体的に構成されていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明では、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光源と前記受光素子は同一のパッケージ内に実装されていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明では、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の光ヘッドを搭載した光ディスクドライブ装置を特徴とする。
本発明によれば、光記録媒体からの反射光束だけを縮小することでカップリングレンズを変えずに、検出レンズの焦点距離が大きくなったことと同等の効果が得られるため、ナイフエッジ法やフーコー法においてもフォーカス引き込み範囲を広げることができ、フォーカスサーボを安定して行うことができるようになる。反射光束だけ縮小するために凸レンズと凹レンズを用いる。これにより縮小率を任意に決めることができ、フォーカス感度を最適な感度(30%〜60%/μm)にすることができる。
上記反射光束だけを縮小する光束変換手段をカップリングレンズと対物レンズの平行光路中に配置することで組み付け精度を緩和できる。光束変換手段の光学素子を光学的異方性材料からなるレンズとすることにより、光源から光記録媒体に照射される光(往路光)は透過し、光記録媒体からの反射光(復路光)に対してのみレンズ作用を示すことができる。
上記レンズを回折型レンズとすることにより、光源から光記録媒体に照射される光(往路光)は透過し、光記録媒体からの反射光(復路光)に対してのみレンズ作用を示すことができるうえに、薄型化可能で、レンズ設計の自由度も大きくすることができる。
上記光束変換手段をカップリングレンズと一体化することで、小型化とオフセットの低減を図ることができる。
ホログラムユニットのような光源と受光素子を一体化したユニットを用いた光学系において、光記録媒体からの反射光束だけを縮小する光束変換手段を有することにより、ナイフエッジ法やフーコー法を用いた場合でもフォーカス引き込み範囲を広げることができ、安定したフォーカスサーボと光ヘッドの小型化を実現できる。
前記光束変換手段は複数波長に対して縮小作用を示すので、各波長ともフォーカス引き込み範囲を広げた最適なフォーカス信号を得ることができる。これにより各波長に対してホログラムユニットを用いることができるため光ヘッドの小型化を実現できる。
前記光束変換手段は、複数の波長のうち、NAが最も小さい対物レンズで集光される波長の光、もしくは波長が最も長い光、の反射光束に対しては縮小する光学系を有しないようにする。フォーカス感度が高く、フォーカス引き込み範囲が狭い光学系に対してのみ反射光束を縮小することで規格の異なる複数のメディアすべてに対して最適なフォーカス信号を得られるようにすることができる。
本発明による光ディスクドライブ装置は、規格の異なる複数のメディアに対して全てホログラムユニットを用いた光ヘッド用いることができるため、光ヘッドが小型で経時変化や温度に対して安定であり、ドライブの薄型化を実現できる。ホログラムユニットの受光素子の分割数を増やさなくて良いので、受光素子やユニットが大型化せず小型化が実現でき、ノート型パソコンに搭載できる光ディスクドライブ装置を実現できるようになる。
本発明の光束変換手段は、偏光を利用しているので光利用効率が高く、高速記録再生に適している。
図1は本発明の構成と読み取り光の往路を示す図である。
同図において符号1はホログラムユニット、2は光源、3はホログラム、4は受光素子、5はカップリングレンズ、6は本発明の光束変換手段、7は立ち上げミラー、8は1/4波長板、9は対物レンズ、10は光記録媒体、100は光ヘッドをそれぞれ示す。
同図に示すように、ホログラムユニット1に実装された光源2から出射された光はホログラム3を透過してカップリングレンズ5で取り込まれる。カップリングレンズ5は光源2から出射された光をより多く取り込むことと、取り込んだビームの最外周部の強度が一定以上に確保することとを両立できるような焦点距離f1に決められる。焦点距離f1は10〜20mm程度になるのが一般的である。カップリングレンズ5で取り込まれた光は、本発明の光束変換手段6を透過し、立ち上げミラー7で反射されて1/4波長板8で円偏光になって、対物レンズ9で光記録媒体10上に集光される。本発明の光束変換手段6は、光源2から光記録媒体10へと向かう光に対しては透過するだけで何ら作用を及ぼさない。
同図において一点鎖線で囲まれた範囲が光ヘッド100である。ビーム整形素子や収差補正素子等の本発明に直接関係の無い素子は図示を省略した。
図2は読み取り光の復路の主要部を示す図である。
同図において符号11は凹レンズ、12は凸レンズをそれぞれ示す。
光記録媒体10から反射された光は、対物レンズ9、1/4波長板8を通って立ち上げミラー7で反射されて本発明の光束変換手段6へと入射する。ここまでの光路は往路と同じ光路の逆をたどるので図は省略する。多層光記録媒体10からの反射光は、1/4波長板8により偏光方向が90度回転している。この偏光に対して本発明の光束変換手段6は光束を縮小する作用を示す。ここでは光束変換手段6の構成要素として、凹レンズ11と凸レンズ12を組み合わせて用いることとして話を進める。両レンズはそれぞれの光軸をカップリングレンズ5の光軸と一致させて共軸に配置される。
凹レンズ11の焦点距離をfa、凸レンズ12の焦点距離をfbとし、レンズ間隔をdとすると、本発明の光束変換手段6の焦点距離fは、以下の式で表される。
1/f=1/fa+1/fb−d/(fa×fb) …(1)
例えば、凸レンズ焦点距離fb=40mm、凹レンズ焦点距離fa=−30mm、レンズ間隔d=10mm とすると本発明の光束変換手段の焦点距離は(1)式よりf=∞となる。すなわち、それぞれのレンズの、ホログラムユニット1側にある焦点を一致させて配置するのが本発明の光束変換手段6の特徴である。したがって光記録媒体10から反射された平行光束のビーム径が、縮小された平行光としてカップリングレンズ5へと入射する。入射した平行光はカップリングレンズ5で集光されて受光素子4へと導かれる。このときにカップリングレンズ5の焦点距離はf1だが、カップリングレンズ5との組み合わせによる実質的な焦点距離はf2(f1<f2)となって長い焦点距離のレンズで集光されたことと同等の効果が得られる。
なお、カップリングレンズ5と対物レンズ9の間の光束は平行光であることが原則であるが絶対的な条件ではない。
このように本発明の光束変換手段6は、光源2から光記録媒体10へと向かう光(往路光)に対しては透過するだけで何ら作用を及ぼさないので、カップリングレンズ5は従来どおり光源からの光を取り込むために最適な焦点距離に設計できる。光記録媒体10から反射された光(復路光)に対しては光束を縮小する作用を示すので、カップリングレンズ5と組み合わせて焦点距離の長い検出レンズを実現することができる。したがってカップリングレンズと検出レンズが共用されるホログラムユニットを使った光学系においても、検出レンズの焦点距離が長い光学系を実現できる。フォーカス検出がナイフエッジ(フーコー)法のときに、反射光束を縮小して照明光束よりもビーム径を小さくすることにより、フォーカス感度を低感度化でき、フォーカス引き込み範囲を広げて安定したフォーカスサーボが可能となる。
図3は本発明によりホログラムが小型化できる様子を説明するための図である。
光束変換手段6はカップリングレンズ5と対物レンズ9の平行光路中に配置することで設置精度は緩くできる。またビーム径を縮小することによりホログラムへの入射ビーム径を小さくできる。これにより、従来例えば同図(b)に示すようなホログラム3’が必要であったところ、有効光束の縮小により、同図(c)に示すような小さいホログラム3で間に合うようになる。したがって、ホログラム面積を小さくしたり、ホログラムの外形を小さくできるために、ホログラムを1枚のウェハから多数生産することができ低コスト化できるというメリットも持っている。
図4は本発明の光学素子の一例を説明するための図である。同図(a)、(c)は凹レンズ11を、同図(b)、(d)は凸レンズ12をそれぞれ示す図である。
同図において符号61は光学的等方性材料、62は液体状の光学的異方性材料、63は固体状の光学的異方性材料をそれぞれ示す。
本発明の光束変換手段6が、光記録媒体10からの光だけを縮小させるためには往路光と復路光の偏光方向の違いを利用すれば良い。光記録媒体10からの反射光の偏光方向に対してだけレンズ作用を生じさせるためには光束変換手段6を光学的等方性材料と光学的異方性材料の組み合わせで形成すればよい。光学的異方性材料としては、LiNbO結晶やCaCO、液晶、有機延伸膜と言った材料がある。このような材料を使ってレンズを形成し、光学的等方性材料を用いて全体を平行平板に形成すれば、光源2からの光に対しては透過し、光記録媒体10からの光に対してはレンズ作用を発生させることができる。
光学的異方性材料としては液晶62を例に説明する。光学的等方性材料61として2枚のガラス板のそれぞれの一方の表面を球面状の曲面に加工し、曲面同士を対向させた2枚のガラス板の間に液晶62を充填する。液晶62に接しない側の2つの面は作成されるレンズの光軸に対して直交する平面に形成される。曲面を凸面にしたもの同士の場合と、凹面にしたもの同士の場合で作用が異なる。液晶62は、光源からの光(常光)に対してはガラスと同じ屈折率noを示す材料を選ぶので、この場合は単なる平行平板として透過し、光記録媒体10からの光(異常光)に対してはガラスより大きい屈折率neを示す材料を選んであるので、前者は凹レンズとして、後者は凸レンズとしての屈折型レンズとして作用する。これにより光記録媒体10からの光束径だけを縮小させることが可能となる。
なお、往路光を異常光とし、復路光を常光とする配置の場合には前記曲面の作用が凹凸逆に働く。また、noとneの大小関係が逆になっても同様のことが生ずる。要は、反射光束の偏光方向に対して凸レンズ作用を有する光学素子を対物レンズ側に、且つ、凹レンズ作用を有する光学素子をカップリングレンズ側に配置すればよい。
同図(a)、(b)においては、凹レンズ11、凸レンズ12を両凹レンズ、あるいは両凸レンズとして示しているが、パワーの犠牲を伴うが、製造の都合によっては平凹レンズや平凸レンズにすることは一向に構わない。
固体状光学的異方性材料63を用いる場合、同図(c)、(d)の様な平凹レンズや、平凸レンズ構成にすることもできる。
図5は光学素子の他の例を説明するための図である。同図(a)は凹レンズ11を、同図(b)は凸レンズ12をそれぞれ示す図である。
以下説明を簡略化するため光学的異方性材料として液晶を用いて説明するが、固体状光学的異方性材料を用いても基本構成は変わらない。
本発明の光束変換手段6を回折型のレンズで実現する場合は、同図に示すようにフレネルレンズの形状に同心円状に凹凸を設けてそこに液晶を充填する。回折型のレンズは、薄型化できる上に、輪帯の周期構造を変えるだけでレンズの焦点距離を変えられるので加工が容易でレンズの設計自由度が大きくなる。断面をブレーズ化(鋸刃状)すれば100%近い回折効率が得られる。
図6は凸レンズ系と凹レンズ系を一体化する例を説明するための図である。同図(a)は屈折型の球面レンズとして構成したもの、同図(b)は回折型のレンズとして構成したものをそれぞれ示す図である。同図(c)、同図(d)は屈折型と回折型を組み合わせた例をそれぞれ示す図である。
同図(a)において、それぞれ所定の凸面あるいは凹面に形成したガラス材料61からなるガラス板を3枚組み合わせて対向させ、間に液晶材料62を封入する。液晶の形状によって、凹レンズ11や凸レンズ12が形成される。
同図(b)において、回折型のレンズの組み合わせで、上記と同様な構成の組み合わせレンズを作る。
同図(c)、(d)において、凹レンズ11、凸レンズ12のいずれか一方を屈折型レンズとし、他方を回折型レンズとしても作用は全く変わらない。
固体状の光学的異方性材料を用いる場合、図4(c)、(d)に示した2つのレンズを直接一体化した構成にすることができる。
このように、2つの屈折型レンズあるいは回折型レンズを一体化することで、2つのレンズの間隔dや光軸の調整が光ヘッド組み付け時に不要となり、歩留まりや組み付け精度を向上させることができる。これによりビームを縮小する時の縮小度合いにばらつきが小さくなるため、フォーカス検出感度のばらつきも小さくすることができる。
図7はレンズ系を組み付け一体化した構成を示す図である。
本発明の光束変換手段6をカップリングレンズ5と一体化させることもできる。光束変換手段6がカップリングレンズ5と一体化されることにより、光束変換手段6とカップリングレンズ5との光軸ずれを小さくできる。例えば紙面に直交する方向に光軸ずれがあると、ホログラム3で回折された受光素子上のスポットは紙面に直交する方向にずれるためフォーカスオフセットが発生してしまう。光束変換手段6とカップリングレンズ5とをあらかじめ光軸ずれが小さくなるように調整して一体化すれば、フォーカスオフセットは小さく抑えることができ、信頼性の高いフォーカス信号を得ることができる。
図8は本発明を規格の異なる複数の光記録媒体に兼用させる実施形態を説明するための図である。
同図において符号200は複数の光源を有する光ヘッドを示す。
本発明の光束変換手段をCDやDVD、Blu−ray、HD−DVDなど規格の異なる複数の光記録媒体に兼用する場合についての提案を行う。ここでは、例としてCDとDVDとBlu−Ray に対応する場合について説明する。光ヘッドはCDとDVDとBlu−Rayすべてにホログラムユニットを使うことができれば、小型で経時変化に安定な光ヘッドを実現できる。しかしながら、フォーカス感度が高いホログラムユニットでは組付け精度が厳しかったり、振動や衝撃によってフォーカスが外れやすくなる。CDとDVDとBlu−Rayすべてをホログラムユニットで構成するとすれば、光ヘッドは同図に示すような光学系となる。ビーム整形素子や収差補正素子等の本発明に直接関係の無い素子は図示を省略した。すなわち、DVD用と、Blu−Ray用のホログラムユニットのカップリングレンズ5a、5b前方に本発明の光束変換手段6a、6bをそれぞれ配置することで、DVD、Blu−Ray両方の光束径を縮小させることができる。対物レンズのNAが大きいほど実質的な焦点距離f2を大きくしておく。
同図では簡略化のため、3個のホログラムユニットはほぼ同じ図になっているが、それぞれの出射光の波長が互いに異なるため、カップリングレンズとの距離や対物レンズに到る光束径などはそれぞれ少しずつ異なっている。例えばBlu−Ray用の光束は径が大きく、CD用の光束は径が小さく形成される。また対物レンズは見かけ上1個で構成されているが、複数波長の光束を扱う場合の対物レンズは、波長互換性と呼ばれる対物レンズを用いて、Blu−Ray用の光束のみが入る最外周近傍の領域(輪帯)と、DVD用とBlu−Ray用の光束が入る中間領域と、すべての光束が入る最内周領域で屈折力を変えている。したがって、Blu−Ray用の光束に対して波長互換性対物レンズはNAが最も大きい状態で用いられ、CD用の光束に対してNAが最も小さい状態で用いられる。
また、CD用光束は平行光よりも、若干発散光にした方が所望のフォーカスが得られやすいことも分かっている。そのために、対物レンズ近傍にCDの波長に対して平行光を発散光に変換する素子、例えば回折レンズなどを付加することも行われる。付加は、1/4波長板に対して行う場合も有れば、対物レンズに対して行う場合もある。
CDは対物レンズのNAが小さいためフォーカス感度が低く、光束を縮小させなくても十分なフォーカス引き込み範囲を確保できている。
このように,規格の異なる複数の光記録媒体に対応する光ヘッドにおいて、対物レンズのNAが大きく、フォーカス感度が高くなる複数の光記録媒体に対して作用させることで、各光記録媒体に対してフォーカス感度を最適化することができる。フォーカス感度は対物レンズのNAが大きくなると高くなるため、本発明の光束変換手段6は対物レンズのNAの大きいBlu−rayとして実質的な焦点距離がより長くなる6aを、またDVDのようなシステムに対しては実質的な焦点距離がBlu−rayの場合より短めの6bを適用し、CDのような対物レンズのNAが小さいシステムには適用しなくても良い。
図9は図8に示した実施形態の変形を示す図である。
同図において符号300は光ヘッドを示す。
光束変換手段6を液晶で作る場合、屈折率neとnoの差があまり大きくとれないので、凸レンズにしても凹レンズにしても、大きなパワーが得られない。そのため実質焦点距離f2を大きくしようとしても自ずから限界がある。幸いにして、光束変換手段6は無焦点系であるから、多段にして使うこともできる。そこで、同図に示すように、CD用受光部方向とDVD用受光部方向とに光束が分岐した後で、光束変換手段6を挿入し(1段目)、DVD用受光部方向とBlu−ray用受光部方向とに光束が分岐した後にさらに光束変換手段6を挿入する(2段目)。2つの光束変換手段はそれぞれ対応するNAに合わせて構成を異ならせても良いが、同じ物を2個使いにする方が製造上は有利である。
CD用受光部方向に光束が分岐した後に光束変換手段6を挿入すると、そこで平行光束の径が少し小さくなる。この径をDVD用受光部のホログラムに合うように設定しておく。
DVD用受光部方向に光束が分岐した後にもう1個の光束変換手段6を挿入すると、平行光束の径がさらに少し小さくなる。この径をBlu−ray用受光部のホログラムに合うように設定しておく。すなわち、対物レンズのNAが大きい光学系に対しては、光束変換手段6を2段に用いて平行光束の段階で光束径を2段に縮小することで、所望のフォーカス検出感度と十分なフォーカス引き込み範囲を確保できる。
なお、1個の光束変換手段6によって、DVD用とBlu−ray用の中間の実質焦点距離f2が得られれば、若干のずれを許容して、光束変換手段の挿入は1段目のみにしても良い。
逆に、DVD用のNAに関してフォーカス引き込み範囲が許容できる範囲であれば、同図における1段目の光束変換手段6を省略して、2段目の光束変換手段6のみを用いても良い。
本発明の構成と読み取り光の往路を示す図である。 読み取り光の復路の主要部を示す図である。 本発明によりホログラムが小型化できる様子を説明するための図である。 本発明の光学素子の一例を説明するための図である。 光学素子の他の例を説明するための図である。 凸レンズ系と凹レンズ系を一体化する例を説明するための図である。 レンズ系を組み付け一体化した構成を示す図である。 本発明を規格の異なる複数の光記録媒体に兼用させる実施形態を説明するための図である。 図8に示した実施形態の変形を示す図である。
符号の説明
1 ホログラムユニット
2 光源
3 ホログラム
4 受光素子
5 カップリングレンズ
6 光束変換手段
10 光記録媒体
11 凹レンズ
12 凸レンズ
61 ガラス材料
62 液晶材料

Claims (16)

  1. 光束を出射する光源と、前記光束を取り込むカップリングレンズと、1/4波長板と、前記光束を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光束を回折させる回折素子と、該回折素子によって回折された回折光を受光する受光素子とを有する光ヘッドにおいて、前記カップリングレンズから前記対物レンズに到る光束には影響を与えず、前記反射光束のうちフォーカス検出に用いる光束の光束径を縮小することのできる光束変換手段を有することを特徴とする光ヘッド。
  2. 互いに波長の異なる光束を出射する複数の光源と、それぞれの波長に関して前記光束を取り込むカップリングレンズと、1/4波長板と、前記光束を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光束を回折させる回折素子と、該回折素子によって回折された回折光を受光する受光素子とを有する光ヘッドにおいて、少なくとも1つの波長に関して、前記光源から前記光記録媒体に到る光束には影響を与えず、前記反射光束のうちフォーカス検出に用いる光束の光束径を縮小することができる光束変換手段を有することを特徴とする光ヘッド。
  3. 請求項2に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光源の内少なくとも1つの光源に関しては、前記反射光束の光路中に前記光束変換手段を挿入しないことを特徴とする光ヘッド。
  4. 請求項3に記載の光ヘッドにおいて、前記少なくとも1つの光束変換手段を挿入しない光路は、対物レンズのNAが最も小さい状態で用いられる光路を含むことを特徴とする光ヘッド。
  5. 請求項3または4に記載の光ヘッドにおいて、前記少なくとも1つの光束変換手段を挿入しない光路は、波長が最も長い光に関わる光路を含むことを特徴とする光ヘッド。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、前記対物レンズと前記カップリングレンズとの間に配置されていることを特徴とする光ヘッド。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、光束の入射面と出射面が平行な平面であることを特徴とする光ヘッド。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は、前記反射光束に対して凸レンズ作用を有する光学素子が前記対物レンズ側に、前記反射光束に対して凹レンズ作用を有する光学素子が前記カップリングレンズ側に、ともに該カップリングレンズの光軸と共軸に配置されていることを特徴とする光ヘッド。
  9. 請求項8に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は光学的等方性材料と組み合わされた光学的異方性材料からなる屈折型レンズであることを特徴とする光ヘッド。
  10. 請求項8に記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は光学的等方性材料と組み合わされた光学的異方性材料からなる回折型レンズであることを特徴とする光ヘッド。
  11. 請求項9または10に記載の光ヘッドにおいて、前記光学的異方性材料は液晶であることを特徴とする光ヘッド。
  12. 請求項9または10に記載の光ヘッドにおいて、前記光学的異方性材料は固体状であることを特徴とする光ヘッド。
  13. 請求項8ないし12のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記複数の光学素子は一体的に構成されていることを特徴とする光ヘッド。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光束変換手段は前記カップリングレンズと一体的に構成されていることを特徴とする光ヘッド。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1つに記載の光ヘッドにおいて、前記光源と前記受光素子は同一のパッケージ内に実装されていることを特徴とする光ヘッド。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1つに記載の光ヘッドを搭載したことを特徴とする光ディスクドライブ装置。
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