JP2006242306A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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Yuji Hashimoto
有史 橋本
Masahiko Nagasawa
正彦 長澤
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Abstract

【課題】 振動の入力時における異音の発生が、より確実に防止され得るようにした流体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】 仕切部材42に対して、二つの流体室44,46を相互に連通する透孔82を設けると共に、該透孔82の全体を覆う可動板52の外周部を介して対向位置せしめられた壁部81,83を有して、該壁部81,83間において該可動板52の外周部を収容、保持する保持部80を形成した。そして、それら各壁部81,83に、複数の貫通孔76,66を可動板52の周方向において互いに所定距離を隔てて設けると共に、該貫通孔76,66の最大開口幅と、該可動板52の周方向において互い隣り合う貫通孔76,66同士の間の距離の比が、1/16〜1/2となるように構成した。
【選択図】 図 1

Description

本発明は、流体封入式防振装置に係り、特に、非圧縮性流体が封入された複数の液室を有し、それら複数の液室間での流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置の改良された構造に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、第一の取付部材と第二の取付部材とを本体ゴム弾性体で連結すると共に、この本体ゴム弾性体を壁部の一部として、非圧縮性流体が封入された第一の流体室を形成し、更に仕切部材を間にして、第一の流体室とは反対側に、非圧縮性流体が封入された第二の流体室を形成する一方、かかる仕切部材に対して、それら第一及び第二の流体室を相互に連通可能な透孔を設け、更にこの透孔の全体を覆うようにして透孔を遮断し得る可動板を配置すると共に、可動板の外周部を収容して、外周部に沿って延び、可動板を第一の流体室と第二の流体室との間において一定距離だけ自由に移動可能とする、可動板の外周部の両側に可動板を介して対向位置する壁部を備えた保持部を設けてなる流体封入式防振装置が、知られている。
そして、かくの如き構造を有する流体封入式防振装置にあっては、振動の入力による可動板の移動に伴って、透孔を通じて第一の流体室と第二の流体室との間を流通せしめられる流体の流動作用に基づいて、ゴム弾性体だけでは得られ難い防振効果を容易に得ることが出来ることから、例えば自動車用エンジンマウントやボデーマウント等への適用が検討されている。
ところで、このような防振装置では、振動荷重の入力によって、可動板が第一の流体室と第二の流体室との間で移動せしめられる際に、仕切部材に設けられた保持部の対向する壁部のそれぞれに対して接触せしめられることにより、可動板の移動量が規制されるようになっているのであるが、かかる壁部に対する可動板の接触により生ずる衝撃力に起因して、起振力が発生し、その結果、仕切部材やそれと接触する他部材等の共振が誘発されて、異音が生ずるといった問題が内在していた。そして、衝撃的な大荷重が入力せしめられた際には、可動板が仕切部材の壁部に対して強く打ち当たるために、打音をも含む、より大きな異音が発生し、それが特に大きな問題となっていたのである。
そこで、そのような異音の発生の防止を図るために、仕切部材を特別な構造をもって構成してなる流体封入式防振装置が、提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
すなわち、かかる防振装置では、仕切部材が、高さの低い片側有底の円筒体からなる二つの仕切体を有し、それら二つの仕切体が、可動板を間に挟んで、軸方向に互いに重ね合わされて、組み付けられることにより、内部に、可動板が軸方向に移動可能に収容された、一つの組付品として構成されている。また、かかる仕切部材においては、可動板にて覆われる各仕切体の中央部分に、複数の通孔が周方向に隣り合うように設けられて、それら各通孔により、仕切部材を貫通する透孔が構成されていると共に、それら隣り合う通孔同士の間に放射状に延びるアーム部がそれぞれ形成されている。そして、一方の仕切体における複数のアーム部のうちの幾つかのものに対して、突条形態を呈するリブが、アーム部の長さ方向に沿って互いに異なる長さをもって延びるように一体形成されている。
かくして、かくの如き構造とされた仕切部材を有する防振装置にあっては、仕切部材を構成する一方の仕切体の底部に、互いに長さの異なるリブが設けられているため、可動板が、振動入力により移動せしめられた際に、一方の仕切体の底部に接触するタイミングが部分的に異ならしめられ、それによって、可動板の仕切部材との接触により生ずる衝撃力が、可動板の全体が仕切部材に対して同時に接触する場合よりも、有利に小さくされる。そして、その結果、かかる衝撃力に起因して生ずる起振力が減少せしめられて、仕切部材の共振等による異音の発生の防止が図られるようになっているのである。
ところが、このような従来の流体封入式防振装置においては、上記の如き異音の発生防止を図るためのリブが、仕切部材を構成する二つの仕切体のうちの一方のものだけにしか設けられておらず、それ故、可動板が他方の仕切体に接触せしめられた際に生ずる異音の発生を何等防止することが出来ないといった欠点が存していた。また、かかる従来装置では、十分な異音の発生防止効果を得る上で、リブ同士の間の長さの較差が適切な値となるように、各リブの長さを設計しなければならず、それが極めて面倒であるといった不具合もあった。しかも、従来装置にあっては、例えば、可動板が、リブを有する一方の仕切体に接触せしめられたときに、それら可動板とリブとの間に隙間が形成され易く、そのために、可動板と仕切体との間のシール性が十分に確保され難いといった問題も、内在していたのである。
特許第2875723号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、振動の入力時における異音の発生の防止が、より容易に且つより確実に図られ得るようにした流体封入式防振装置の改良された構造を提供することにある。
以下、かかる課題を解決するために為された本発明の態様について記載する。
本発明の第一の態様は、第一の取付部材と第二の取付部材とを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体を壁部の一部として、非圧縮性流体が封入された第一の流体室を形成し、更に仕切部材を間にして、該第一の流体室とは反対側に、非圧縮性流体が封入された第二の流体室を形成する一方、該仕切部材に対して、それら第一及び第二の流体室を相互に連通可能な透孔を設け、更に該透孔の全体を覆うようにして該透孔を遮断し得る可動板を配置すると共に、該可動板の外周部を収容して、該外周部に沿って延び、該可動板を前記第一の流体室と前記第二の流体室との間において一定距離だけ自由に移動可能とする、該可動板の外周部の両側に該外周部を介して対向位置する壁部を備えた保持部を設けてなる流体封入式防振装置において、前記仕切部材に設けられた前記保持部の対向する壁部のそれぞれに、該保持部内と前記第一の流体室又は前記第二の流体室とを連通する貫通孔を、前記可動板の周方向に所定距離を隔てて、且つ前記透孔と前記可動板の外周端との間に位置するように、複数設けると共に、該貫通孔の最大開口幅(W)と、該可動板の周方向において互い隣り合う該貫通孔同士の間の距離(L)の比(W/L)が、1/16〜1/2となるように構成したことを、特徴とする。
すなわち、このような本態様にあっては、可動板が、振動荷重の入力によって第一の流体室と第二の流体室との間で移動せしめられた際に、保持部内での可動板の外周部の移動に伴って、保持部内と第一の流体室内、及び保持部内と第二の流体室内とのそれぞれの間で、非圧縮性流体が、仕切部材における保持部の対向する壁部に設けられた複数の貫通孔を通じて、流動せしめられるようになる。そして、このとき、かかる可動板の外周部のうち、保持部の壁部における貫通孔形成部位と対向する部位が、非圧縮性流体の流動作用によって、第一の流体室側又は第二の流体室側に向かって押圧されて、可動板の外周部のうち、保持部の壁部における貫通孔形成部位とは対向しない部位よりも早く、各壁部に接触せしめられる。
これによって、本態様では、振動入力時に、可動板の外周部が保持部の壁部に接触するタイミングが、可動板の外周部の周上で不均一なものとなり、以て、可動板の外周部が、保持部の壁部に対して、全周に亘って同時に接触せしめられることが有利に回避され得る。その結果、保持部の壁部に対する可動板の外周部の接触によって生ずる衝撃力が、可動板の全体が仕切部材に対して同時に接触する場合よりも、有利に小さくされる。
また、本態様においては、貫通孔の最大開口幅(W)と、可動板の周方向において互い隣り合う貫通孔同士の間の距離(L)の比(W/L)が、特定の範囲内の値となるように構成されていることで、複数の貫通孔が、保持部の対向する壁部のそれぞれに対して、可動板の周方向において互いに十分な距離を隔てた位置に、比較的に小さな開口幅をもって形成されている。それ故、例えば、隣り合う貫通孔同士の距離が小さいために、或いは各貫通孔の開口幅が大きいために、振動入力時に、可動板の外周部の全体が、各貫通孔を通じて流動せしめられる流体にて押圧されて、保持部の壁部に対して同時に接触せしめられるようなことも、効果的に阻止され得る。
さらに、本態様では、各貫通孔の開口幅が比較的に小さくされているところから、振動の入力により、可動板の外周部が、保持部の対向する壁部のうちの一方に設けられた貫通孔を通じて保持部内に流入せしめられる流体にて押圧されて、他方の壁部側に向かって移動せしめられる際に、保持部内の流体が、かかる他方の壁部に設けられた貫通孔内を、開口幅が小さくされている分だけ大きくされた流動抵抗の下で、第一の流体室内や第二の流体室内に向かって流動せしめられるようになる。これによっても、保持部の壁部に対する可動板の外周部の接触によって生ずる衝撃力が、有利に小さくされ得る。
しかも、かかる本態様においては、可動板の外周部が、保持部の対向する壁部のそれぞれに対して全周に亘って同時に接触せしめられることを防止するために、基本的には、それら各壁部に、複数の貫通孔が、個々のものの大きさが特に限定されることなく設けられているだけであって、また、そのような貫通孔は、可動板の外周部の両側にそれぞれ位置する壁部の両方に設けられている。
それ故、例えば、保持部の対向する壁部のうちの一方のみに、所定の較差をもって互いに異なる長さとされた突条形態を呈するリブを設けた構造を有する、前記せる従来装置とは異なって、振動の入力による流体の流動作用により、可動板が、第一の流体室側に移動せしめられた場合と第二の流体室側に移動せしめられた場合の何れの場合にあっても、保持部の各壁部に対する可動板の外周部の全周に亘る同時接触が、面倒な設計作業を要することなく、容易に且つ確実に回避され得る。
従って、かくの如き本態様にあっては、振動入力時に、可動板の外周部が、保持部の対向する壁部のそれぞれに接触した際に生ずる衝撃力が、容易に且つ確実に小さくされることで、それに起因して生ずる起振力も有利に低減せしめられ得る。その結果、そのような仕切部材における保持部の各壁部に対する可動板の外周部の接触に伴う異音の発生防止が、より容易に且つより確実に実現され得るのである。そして、従来において特に問題となっていた衝撃的な大荷重の入力時におけるより大きな異音の発生が、極めて効果的に防止され得ることとなる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る流体封入式防振装置において、前記仕切部材に対して、前記第一の流体室と前記第二の流体室とを連通するオリフィス通路が設けられていることを、特徴とする。
この本態様においては、オリフィス通路を、例えば、エンジンシェイク等の低周波数域にチューニングすることによって、そのような低周波大振幅振動が入力された際に、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果が発揮されるようになる。しかも、かかる低周波大振幅振動の入力により、可動板の外周部が保持部の対向する壁部のそれぞれに接触した際に生ずる衝撃力が、確実に小さくされ得るのであり、その結果として、低周波大振幅振動の入力時における異音の発生が、効果的に防止され得ることとなる。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る流体封入式防振装置において、前記可動板の外周端の両面に、周方向に連続して延びる突条が、それぞれ一体的に設けられていることを、特徴とする。
かかる本態様によれば、振動入力時に、可動板の外周部のうちの突条のみが保持部の各壁部に接触せしめられるようになるため、それら各側壁に対する可動板の接触面積が効果的に小さく為され得る。それによって、可動板の外周部の各壁部との接触時に生ずる衝撃力も有利に低く抑えられ、以て、可動板の外周部の各壁部との接触による異音の発生も、より効果的に防止され得る。
また、本態様においては、例えば、可動板を保持部の壁部に接触させた際に、突条がシール部材として機能せしめられて、第一の流体室と第二の流体室との間での流体流動が確実に遮断されるようになる。それ故、かかる本態様にあっては、例えば、前記第二の態様に係る構成、即ち、仕切部材に対してオリフィス通路が形成するようにした構成と共に採用される場合、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づく有効な防振効果が、更に一層有利に発揮され得ることとなる。
本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係る流体封入式防振装置において、前記複数の貫通孔が、前記可動板における前記突条の形成部位よりも内側に位置するように、前記保持部の対向する壁部のそれぞれに設けられていることを、特徴とする。
この本態様によれば、突条が、各貫通孔を通じて第一の流体室内や第二の流体室内から保持部内に流入せしめられた流体が可動板の外周部の両面に沿って外周縁側に流れるのを堰き止める堰止め部として、有利に機能せしめられる。これにより、可動板の外周部のうち、保持部の各壁部における貫通孔形成部位との対向部位が、かかる流体の流動作用にて、保持部の各壁部に向かってより効率的に押圧されて、それ以外の部位に比して、保持部の各壁部に対して、より早く且つより確実に接触せしめられるようになる。その結果、振動入力時における異音の発生防止が、より有利に実現され得ることとなる。
また、本態様においては、例えば、前記せる如く、透孔を流体密に閉鎖する際のシール部材として突条を利用して、第一の流体室と第二の流体室との間での流体流動を遮断する場合に、各貫通孔を通じて、それら両室の流体流動が生ぜしめられるようなことが、効果的に防止され得る。
本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の態様のうちの何れか一つに係る流体封入式防振装置において、前記複数の貫通孔が、前記保持部の対向する壁部のそれぞれの互いに対応する部位に設けられていることを、特徴とする。
このような本態様によれば、可動板の外周部のうち、保持部の各壁部における貫通孔形成部位と対向する部位が、それと対向しない部位に比して、保持部の各壁部に対して、よりスピーディーに接触せしめられる。それによって、保持部の各壁部に対する可動板の外周部の全周に亘る同時接触が、より確実に且つより安定的に阻止され得、その結果として、振動入力時における異音の発生が、更に一層効果的に防止され得ることとなる。
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の態様のうちの何れか一つに係る流体封入式防振装置において、前記貫通孔における前記第一の流体室側又は前記第二の流体室側に開口する開口部が、前記保持部側に開口する開口部よりも大径とされると共に、該複数の貫通孔のそれぞれの内周面が、該保持部側から該第一の流体室側に又は該保持部側から該第二の流体室側に向かって次第に大径化するテーパ形状の内周面を有していることを、特徴とする。
かかる本態様によれば、非圧縮性流体が、各貫通孔を通じて、第一の流体室内や第二の流体室内から保持部内に向かって、よりスムーズに流動せしめられ得ることとなり、これによっても、可動板の外周部のうち、保持部の各壁部における貫通孔形成部位と対向する部位が、それと対向しない部位に比して、保持部の各壁部に対して、よりスピーディーに接触せしめられるようになる。そして、その結果、振動入力時における異音の発生防止が、より有利に実現され得る。
本発明の第七の態様は、前記第一乃至第六の態様のうちの何れか一つに係る流体封入式防振装置において、前記貫通孔の隣り合うものの前記最大開口幅(W)が互いに異なる大きさとされていることを、特徴とする。
この本態様によれば、保持部内と第一の流体室内及び保持部内と第二の流体室内のそれぞれの間で、各貫通孔の最大開口幅(W)の差異に基づいて、各貫通孔を通じて流動せしめられる非圧縮性流体の流動量にバラツキが生じる。これによって、可動板の外周部が仕切部材の各壁部に接触するタイミングが、かかる可動板の外周部の周上において、より一層不均一なものとなり、以て、可動板の外周部が保持部の各壁部に対して全周に亘って同時に接触せしめられることが、更に効果的に回避され得る。その結果、振動入力時における異音の発生防止が、より有利に実現され得ることとなる。
本発明の第八の態様は、前記第一乃至第七の態様のうちの何れか一つに係る流体封入式防振装置において、前記可動板の周方向において互い隣り合う貫通孔同士の間の距離(L)が互いに異なる大きさとされていることを、特徴とする。
このような本態様にあっても、可動板の外周部が保持部の各壁部に接触するタイミングが、かかる可動板の外周部の周上において、より一層不均一なものとなり、以て、振動入力時における異音の発生防止効果が、更に一層有利に享受され得ることとなる。
本発明の第九の態様は、前記第一乃至第八の態様のうちの何れか一つに係る流体封入式防振装置において、前記可動板が弾性変形可能な材料にて構成されていることを、特徴とする。
このような本態様によれば、可動板の周上における部分的な弾性変形が許容されるようになる。それによって、貫通孔を通じての流体の流動作用により、可動板の外周部のうち、保持部の各壁部における貫通孔形成部位と対向する部位が弾性変形せしめられ、以てそれと対向しない部位に比して、保持部の各壁部に対して、よりスピーディーに接触せしめられるようになる。そして、その結果、振動入力時における異音の発生防止が、より有利に実現され得る。また、振動の入力時に、第一の流体室と第二の流体室との間での透孔を通じて第一の流体室と第二の流体室との間を流通せしめられる流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果に加えて、可動板の弾性変形作用に基づく防振効果も、有利に得られることとなる。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う流体封入式防振装置にあっては、振動の入力時における可動板と仕切部材との接触に起因した異音の発生が、極めて有利に且つより効果的に防止され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウントが、その縦断面形態と上面形態とにおいて、それぞれ、概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態のエンジンマウントは、第一の取付部材としての第一の取付金具10と、第二の取付部材としての第二の取付金具12を備えており、それら第一の取付金具10と第二の取付金具12とが、上下方向に互いに離間配置されて、本体ゴム弾性体14により弾性的に連結されて、構成されている。
そして、第一の取付金具10が自動車のパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具12が自動車のボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。また、そのような装着状態下では、パワーユニット重量が及ぼされることにより、本体ゴム弾性体14が弾性変形して、第一の取付金具10と第二の取付金具12が相互に接近位置せしめられる。そして、かかる装着状態下、防振すべき主たる振動が、第一の取付金具10と第二の取付金具12の接近/離隔方向(マウント中心軸である図1中の略上下方向)に入力されることとなる。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向をいうこととする。
より詳細には、第一の取付金具10は、略円板形状を有しており、その中央部には、上方に突出する取付ボルト16が固設されており、この取付ボルト16によって、第一の取付金具10が、図示しないパワーユニットに固定的に取り付けられるようになっている。また、かかる第一の取付金具10の下面中央には、テーパ周壁を有するカップ状金具18が、その開口部において重ね合わされて溶接等で固着されている。
一方、第二の取付金具12は、全体として、大径の略円筒形状を有している。また、この第二の取付金具12にあっては、上側開口部の周縁部に対して、径方向内方に所定寸法突出し且つ周方向に連続して延びる内フランジ部20が一体的に形成されており、また、かかる内フランジ部20以外の部分が、円筒部22とされている。
そして、このような第二の取付金具12の略中心軸上において、第一の取付金具10が、第二の取付金具12の上方に離間して、軸直角方向に広がる状態で配設されており、また、それら第一の取付金具10と第二の取付金具12との間に、本体ゴム弾性体14が介装されている。
この本体ゴム弾性体14は、全体として、大径の略円錐台形状を呈しており、大径側端面において下方に開口する凹所24を有して、構成されている。そして、かかる本体ゴム弾性体14にあっては、小径側端部内に、カップ状金具18が埋め込まれた状態で、小径側端面に対して、第一の取付金具10が重ね合わされて、加硫接着されている一方、凹所24を取り囲む大径側端面に対して、第二の取付金具12の内フランジ部20が重ね合わされて加硫接着されている。要するに、本体ゴム弾性体14は、第一の取付金具10と第二の取付金具12を備えた一体加硫成形品として形成されている。これによって、第二の取付金具12の上側の開口部が、本体ゴム弾性体14によって流体密に覆蓋されているのである。なお、第二の取付金具12の内周面には、その略全面を覆う内側シールゴム層26が、本体ゴム弾性体14と一体的に形成されている。また、かかる第二の取付金具12における円筒部22の外周面には、その下部側部位を覆う外側シールゴム層28が、一体的に形成されている。
一方、第二の取付金具12の下側開口部には、取付リング30が、配置されている。この取付リング30は、第二の取付金具12の外径よりも大きな外径とその内径よりも小さな内径とを有する円環板部32と、かかる円環板部32の外周縁部に対して、上方に向かって所定高さをもって突出するように一体形成された略円筒状の上側筒状部34と、円環板部32の内周縁部に対して、下方に向かって所定高さをもって突出するように一体形成された円筒状の下側筒状部36とからなっている。
また、かかる取付リング30においては、下側筒状部36の内側に、可撓性膜としてのゴム薄膜からなるダイヤフラム38が、円環板部32の内孔の全体を覆うように配設されている。このダイヤフラム38は、変形容易なように弛みを持たせた薄肉円板形状を有しており、外周縁部において、取付リング30の下側筒状部36の内周面に加硫接着されている。つまり、換言すれば、ダイヤフラム38が、その外周縁部に取付リング30が加硫接着された一体加硫成形品として構成されているのである。
そして、このような取付リング30が、円環板部32の上面の外周部において、第二の取付金具12の下端面に当接せしめられ、且つ上側筒状部34において、第二の取付金具12に対して同軸的に外挿されて、位置せしめられており、例えば、上側筒状部34に対する縮径加工等が施されることによって、第二の取付金具12に対して嵌着固定されている。また、そのような固定状態下において、第二の取付金具12の外周面に一体形成された外側シールゴム層28にて、かかる第二の取付金具12の外周面と取付リング30における上側筒状部34の内周面との間が液密にシールされている。
これによって、第二の取付金具12の下側開口部が、取付リング30とその内孔を閉塞するダイヤフラム38とによって液密に覆蓋されており、以て、第二の取付金具12の上下両側(軸方向両側)を覆蓋する本体ゴム弾性体14とダイヤフラム38の対向面間において、非圧縮性流体が封入された流体室40が形成されている。なお、封入流体としては、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が採用されるが、特に後述する流体の共振作用に基づく防振効果を有利に得るために、本実施形態では、0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。
また、第二の取付金具12の内部には、仕切部材42が収容配置されており、流体室40中に組み付けられている。この仕切部材42は、全体として略厚肉の円板形状を有しており、かかる仕切部材42が流体室40内で軸直角方向に広がった状態で第二の取付金具12に固定されることにより、流体室40が、仕切部材42を挟んだ上下両側に仕切られている。そして、仕切部材42の上側には、本体ゴム弾性体14の前記凹所24の内側空間からなり、壁部の一部が本体ゴム弾性体14にて構成された、第一の流体室としての受圧室44が形成されている一方、仕切部材42の下側には、壁部の一部がダイヤフラム38で構成された、第二の流体室としての平衡室46が形成されている。即ち、受圧室44は、振動入力時に本体ゴム弾性体14の弾性変形に伴って振動が入力されて内圧変動が生ぜしめられるようになっている一方、平衡室46は、ダイヤフラム38の変形に基づいて容易に容積変化が許容されて、内圧変化が吸収されるようになっている。
而して、ここでは、仕切部材42が、仕切部材本体48と蓋体50とが互いに重ね合わされて、組み付けられることによって形成されており、また、その内部に、可動板52が、上下方向に移動可能に配設されている。そして、本実施形態に係るエンジンマウントにおいては、特に、このような仕切部材42の具体的構成において、従来マウントには見られない大きな特徴が存しているのである。
すなわち、図3及び図4に示されるように、仕切部材本体48は、硬質の合成樹脂材料やアルミニウム合金等の金属材料を用いて形成された、所定の厚さを有する略円形ブロック体からなっている。そして、この仕切部材本体48の上面の中央部には、所定深さを有する円形凹所54が形成されており、また、その外周部には、略一周分の周方向長さをもって連続的に延びる断面矩形状の周溝56が、円形凹所54の周りを略全周に亘って取り囲むように形成されている。つまり、仕切部材本体48の上面には、その径方向の中間部に、略一周分の周方向長さを有して周方向に延びる隔壁57が設けられ、この隔壁57を間に挟んで、その内側に円形凹所54が設けられている一方、その外側に周溝56が設けられているのである。そして、この周溝56においては、周方向に延びる底部の一端部に、略矩形状を呈する窓部58が、底部を貫通して、形成されている。
また、かかる仕切部材本体48の中央部に設けられた円形凹所54の底部の中心には、円形の中心孔60が、板厚方向に貫通して設けられている。更に、円形凹所54の底部における中心孔60の周囲には、略扇形状を呈する、例えば4個の通孔62が、周方向において相互に一定の距離を隔てて形成されている。更にまた、それら4個の通孔62の隣り合うもの同士の間に、所定幅をもって放射状に延びる放射状リブ64が、それぞれ1個ずつ設けられていると共に、各通孔62と中心孔60との間には、リング状リブ65が形成されている。
そして、ここでは、特に、仕切部材本体48の円形凹所54の底部において、複数の通孔62の形成部位の更に外周側に、かかる底部を貫通する貫通孔66が、例えば4個設けられている。これら4個の貫通孔66は、何れも、円形の上側開口部(円形凹所54の底部内面側の開口部)と、それよりも径が大きな円形の下側開口部(円形凹所54の底部外面側の開口部)とを有し、円形凹所54を、その上部開口部以外において外部に連通するように構成されており、また、その内周面の全体が、下方に向かって次第に大径となるテーパ面形状とされている。
さらに、そのような4個の貫通孔66は、円形凹所54の底部における通孔62の形成部位と前記隔壁57の形成部位との間の部分において、その径方向略中央に、4個の放射状リブ64のそれぞれの延長上に位置せしめられている。つまり、仕切部材本体48の中心部と外周縁部との間における径方向中間部分に、周方向において互いに等間隔を隔てて配設されている。
一方、蓋体50は、図1及び図5、図6から明らかなように、硬質の合成樹脂材料やアルミニウム合金等の金属材料を用いて形成された、仕切部材本体48と同一の径を有する円形の薄肉平板からなっている。そして、この蓋体50の中央部には、中心孔68と4個の通孔70と4個の放射状リブ72と1個のリング状リブ74とが、仕切部材本体48の円形凹所54の底部に設けられた中心孔60と4個の通孔62と4個の放射状リブ64と1個のリング状リブ65のそれぞれと、同じ大きさと同一の形状とをもって、更に円形凹所54の底部への配設形態と同様な形態において、配設されている。また、その外周部には、仕切部材本体48の周溝56の底部に設けられた窓部58と同じ形状と大きさとを有する窓部75が、板厚方向に貫通して設けられている。
そしてまた、蓋体50にあっても、複数の通孔70の形成部位の外周側に、板厚方向に貫通する貫通孔76が、例えば4個設けられている。これら各貫通孔76も、仕切部材本体48の円形凹所54の底部に設けられた4個の貫通孔66の該底部への配設形態と同様な形態をもって、配設されている。即ち、蓋体50の中心部と外周縁部との間における径方向中間部分に、周方向において互いに等間隔を隔てて配設されているのである。
また、この蓋体50に設けられた各貫通孔76にあっては、下側開口部が、仕切部材本体48の円形凹所54の底部に設けられた各貫通孔66の上側開口部と同一径の円形形状とされている一方、上側開口部が、それよりも径が大きく且つ各貫通孔66の下側開口部の開口部と同一径の円形形状とされている。そして、それら各貫通孔76の内周面の全体が、上方に向かって次第に大径となるテーパ面形状とされている。
而して、図7及び図8に示される如く、上述の如き構造とされたな蓋体50が、仕切部材本体48の周溝56と円形凹所54とを覆蓋し、且つ蓋体50の中心孔68と4個の通孔70と4個の貫通孔76とを、仕切部材本体48の中心孔60と4個の通孔62と4個の貫通孔66に対して、それぞれ上下方向において対応せしめる位置において、仕切部材本体48の上面に重ね合わされて、組み付けられている。これによって、仕切部材42が、それら仕切部材本体48と蓋体50との組付体として、構成されているのである。
また、かかる組付体からなる仕切部材42においては、仕切部材本体48の周溝56が蓋体50にて覆蓋されていることにより、外周部に、略一周分の周方向長さをもって延びるオリフィス通路78が形成されている。そして、このオリフィス通路78は、蓋体50と仕切部材本体48のそれぞれの外周部に設けられた窓部75,58を通じて、上下方向に向かって外部に連通せしめられている。
さらに、仕切部材本体48の円形凹所54が蓋体50にて覆蓋されていることによって、仕切部材42の中央部分に、保持部80が、形成されている。即ち、この保持部80は、上下方向において互いに対向配置された、仕切部材本体48における円形凹所54の底部からなる下側底壁部、及び蓋体50の中央部分からなる上側底壁部とを有すると共に、仕切部材本体48に立設された筒状の隔壁57からなる側壁部を有して、形成されている。
そして、かかる保持部80においては、その中心部に、仕切部材本体48と蓋体50の各中心孔60,68が同軸上に位置せしめられて、それら各中心孔60,68により、仕切部材本体48の中心部を貫通する透孔82が設けられている。また、その径方向外側にも、仕切部材本体48と蓋体50の各通孔62,70が同軸上に位置せしめられて、それら各通孔62,70により、仕切部材48の内周部を貫通する透孔82が設けられている。更に、それらの透孔82の形成部位よりも径方向外側となる上側底壁部の外周部分81と下側底壁部の外周部分83とに、仕切部材本体48と蓋体50の各貫通孔66,76が同軸上に位置せしめられているのである。これによって、保持部80内が、その内周部において、各透孔82を通じて外部に連通せしめられている一方、外周部において、各貫通孔76,66を通じて外部に連通せしめられている。
また、そのような仕切部材42の保持部80内には、可動板52が収容されて、保持されている。この可動板52は、仕切部材本体48の円形凹所54の内径よりも一周り小さな外径と、かかる円形凹所54の深さ寸法の略半分程度の厚さとを有するゴム製の円形平板からなっている。また、かかる可動板52の外周縁部の両面には、断面略山形形状をもって所定高さ突出し、且つ周方向に連続して延びる突条84が、それぞれ一体形成されている。
そして、このような可動板52が、保持部80内において、保持部80の下側底壁部、つまり仕切部材本体48の円形凹所54の底部の略全体を覆い、且つ各透孔82の上側開口部と下側開口部とをそれぞれ構成する仕切部材本体48と蓋体50の中心孔60,68の間や各通孔62,70の間を遮るように配置されている。また、外周縁部の両面に設けられた突条84,84を、保持部80の上側及び下側底壁部のそれぞれの外周部分81,83における各貫通孔66,76の形成部位よりも僅かに径方向外側に位置せしめた状態で、配置されている。
これによって、ここでは、可動板52が、その内周部において、保持部80の内周部に設けられた複数の透孔82の全部を覆い、且つそれら各透孔82を遮断する一方、外周部を、保持部80の上側及び下側底壁部の各外周部分81,83に設けられた各貫通孔66,76に対応せしめた状態で、配置されている。また、そのような配置状態下で、可動板52が、外周縁部の両面に設けられた突条84,84と保持部80の上側及び下側底壁部のそれぞれの外周部分81,83とを相互に接触させるまでの範囲内において、保持部80内を上下方向に自由に移動せしめられ得るようになっている。更に、保持部80の上側及び下側底壁部のそれぞれの外周部分81,83に設けられた各貫通孔66,76が、可動板52の外周縁部と複数の透孔82との間において、可動板52の突条84形成部位よりも内側で且つかかる突条84形成部位の直近に位置せしめられるようになっている。
このことから明らかなように、本実施形態では、保持部80の上側底壁部の外周部分81と下側底壁部の外周部分83とにて、保持部80において可動板52を介して対向位置する壁部が、それぞれ構成されており、また、そのような壁部を構成する保持部80の上側及び下側底壁部の各外周部分81,83に対して、各貫通孔66,76が、可動板52の外周部の周方向に互いに所定距離を隔てて、位置せしめられているのである。
そして、図1に示されるように、かくの如き構造とされた仕切部材42が、第二の取付金具12内において、その同軸上で、軸直角方向に広がり、且つ蓋体50の上面が受圧室44内に露呈せしめられる一方、仕切部材本体48の下面が平衡室46内に露呈せしめられて、それら上下面に対して、受圧室44と平衡室46の内圧が及ぼされ得るように配置されている。
また、そのような配置状態下で、蓋体50と仕切部材本体48のそれぞれの窓部75,58が、受圧室44内と平衡室46内とに、それぞれ開口せしめられて、仕切部材42に設けられたオリフィス通路78が、受圧室44と平衡室46とを連通するように位置せしめられている。
さらに、蓋体50と仕切部材本体48のそれぞれの通孔70,62も、受圧室44内と平衡室46内とに、それぞれ開口せしめられて、仕切部材42に設けられた複数の透孔82が、受圧室44と平衡室46とを連通するように位置せしめられている。そして、それによって、仕切部材42の保持部80内に、その上側及び下側壁部の各外周部分81,83の内面と可動板52の外周部の外面とに囲まれてなり、且つ蓋体50と仕切部材本体48の各通孔70,62を通じて、受圧室44内と平衡室46内とに、それぞれ開口せしめられた流体流路が形成されるようになっている。つまり、仕切部材42に対して、複数の透孔82を含む流体流路が形成されているのである。
更にまた、蓋体50と仕切部材本体48に設けられた各貫通孔76,66も、受圧室44内と平衡室46内とにそれぞれ開口せしめられて、保持部80と受圧室44及び平衡室46とを各々連通するように位置せしめられている。また、それによって、それら各貫通孔76,66の内周面が、保持部80側から受圧室44側に向かって、或いは保持部80側から平衡室46側に向かって、それぞれ次第に大径化するテーパ面形状となるようにされている。
そして、そのようにして配置された仕切部材42が、取付リング30の円環板部32の上面と本体ゴム弾性体14の下端面との間で、流体密に挟圧保持されて、固定されているのである。
かくして、かくの如き構造とされた本実施形態のエンジンマウントにあっては、自動車への装着状態下で、第一の取付金具10と第二の取付金具12との間に、それらの接近/離隔方向(図1中、上下方向)の振動が入力されると、受圧室44と平衡室46との間に相対的な圧力差が生ぜしめられることに基づいて、それら両室44,46間において、オリフィス通路78を通じての流体流動や、ゴム製の可動板52の受圧室44側と平衡室46側への上下方向の移動と可動板52の弾性変形、更にはそのような可動板52の移動と弾性変形に基づく複数の透孔82を含む流体流路を通じての実質的な流体流動が、各々生ぜしめられるようになっている。
そして、ここでは、オリフィス通路78が、エンジンシェイク等の低周波数域にチューニングされており、それによって、エンジンシェイク等の低周波大振幅振動が入力された際に、オリフィス通路78を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果が発揮されるようになっている。
なお、その際、仕切部材42の保持部80に保持された可動板52が、受圧室44と平衡室46との間の内圧差に基づいて平衡室46側や受圧室44側に移動せしめられて、その外周部において、保持部80の上側底壁部の外周部分81や下側底壁部の外周部分83に接触せしめられるようになる。これにより、複数の透孔82における受圧室44側の複数の通孔70の全部や平衡室46側の複数の通孔62の全部が閉塞せしめられて、複数の透孔82を含む流体流路を通じての実質的な流体流動が阻止され、以て、オリフィス通路78を通じての流体流動作用に基づく防振効果が、より有効に発揮され得るようになっている。
また、このとき、可動板52の外周部が接触せしめられる保持部80の各外周部分81,83には、複数の貫通孔76,66が設けられているだけで、突起物が何等設けられていない。しかも、可動板52が弾性変形可能なゴム材料にて構成されている。そのため、例えば、仕切部材42における可動板52との接触部位に突条形態を呈するリブを設けてなる前記従来装置とは異なって、可動板52の外周部と、それが接触せしめられる保持部80の各外周部分81,83との間に隙間が形成されて、シール性が損なわれるようなことが、効果的に防止され得るようになっている。
さらに、ここでは、可動板52の外周縁部の両面に、周方向に連続して延びる突条84が、それぞれ設けられていることから、保持部80の各外周部分81,83に対する可動板52の外周部の接触時に、かかる突条84にて十分なシール機能が発揮されて、複数の透孔82を含む流体流路を通じての流体流動が、より確実に阻止されるようになる。なお、このとき、保持部80の各外周部分81,83に設けられた各貫通孔76,66が、可動板52の突条84形成部位よりも内側に位置せしめられているため、それら各貫通孔76,66を通じて、受圧室44と平衡室46との間の流体流動が惹起されることもない。
また、本実施形態では、低周波大振幅振動の入力時において、可動板52が、受圧室44と平衡室46との間の内圧差に基づいて弾性変形せしめられるものの、保持部80の上側及び下側底壁部にそれぞれ設けられた複数の放射状リング72,64やリング状リブ74,65に対する可動板52の内周部の接触により、可動板52の弾性変形量が制限される。そのため、低周波大振幅振動の入力に際しての可動板52の弾性変形に起因して、オリフィス通路78を通じての流体流動量が不十分となってしまうことが有利に防止され、これによっても、目的とする防振効果が、より有効に発揮され得るように構成されているのである。
そして、かかる本実施形態では、特に、前述せる如く、仕切部材42における保持部80の上側及び下側底壁部のそれぞれの外周部部分81,83に、保持部80と受圧室44又は平衡室46とを連通する複数の貫通孔76,66が設けられ、しかも、それらが、保持部80に保持された可動板52の外周部分の周方向において互いに所定距離を隔てて位置せしめられている。
それ故、低周波数大振幅振動の入力により、可動板52が下方(平衡室46側)に移動せしめられて、その外周部が、保持部80の下側底壁部の外周部分83に接触せしめられる際には、保持部80の上側底壁部の外周部分81に設けられた各貫通孔76を通じて、受圧室44から保持部80内に流体が流入せしめられる一方、保持部80内の流体が、下側底壁部の外周部分83に設けられた各貫通孔66を通じて、平衡室46内に流出せしめられる。このとき、可動板52の外周部のうち、保持部80における各貫通孔76との対向部位が、保持部80内に流れ込む流体にて押圧されて、弾性変形せしめられ、それにより、かかる保持部80の各貫通孔76と対応しない部位よりも早く保持部80の下側底壁部の外周部分83に接触せしめられるようになる。
一方、低周波大振幅振動の入力時において、可動板52が上方(受圧室44側)に移動せしめられて、その外周部が、保持部80の上側底壁部の外周部分81に接触せしめられる際には、上記とは逆の流体の流動作用によって、可動板52の外周部のうち、保持部80における各貫通孔66との対向部位が、弾性変形せしめられて、各貫通孔66と対向しない部位よりも早く保持部80の上側底壁部の外周部分81に接触せしめられるようになる。
すなわち、本実施形態のエンジンマウントにおいては、エンジンシェイク等の低周波数域の大振幅振動の入力時に、可動板52の外周部が周上において部分的に弾性変形せしめられて、可動板52の外周部が保持部80の外周部分81,83に接触するタイミングが、可動板52の周方向においてばらついて、不均一となるように構成されている。換言すれば、可動板52の外周部が、保持部80の外周部分81,83に対して、全周に亘って同時に接触せしめられることが防止されるようになっている。そして、それによって、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52の外周部の接触により生ずる衝撃力が、可及的に低下せしめられ得るようになっているのである。
そして、ここでは、特に、かくの如き低周波数大振幅の入力時における、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52外周部の全周に亘る同時接触の防止、更にはそれにより生ずる衝撃力の低下を、より有効に実現するために、保持部80の上側及び下側底壁部の外周部分81,83にそれぞれ設けられた各貫通孔76,66の最大開口幅(図4及び図6においてWにて示される寸法)と、可動板52の周方向において互い隣り合う貫通孔76,66同士の間の距離(図4及び図6においてLにて示される寸法)との比(W/L)が、1/16〜1/2の範囲内の値となるように設定されている。
何故なら、かかる比(W/L)が、1/16よりも小さい場合には、保持部80の外周部分81,83に設けられる貫通孔76,66の数が過少となり、貫通孔76,66の形成によって奏され得る効果が有効に享受され得なくなってしまうからである。
また、かかる比(W/L)が、1/2よりも大きいと、保持部80の上側及び下側底壁部の外周部分81,83のそれぞれに対して、過剰に多くの数の貫通孔76,66が形成されることとなるため、可動板52の上下方向への移動時に、流体が、受圧室44内や平衡室46内から保持部80内に、多くの個所から流入せしめられ、それによって、そのような流体の流動作用にて、可動板52の全体が上下方向に押圧されようになる。そして、その結果、可動板52の外周部が、保持部80の外周部分81,83に対して、全周に亘って同時に接触せしめられる恐れが大きくなるからである。
しかも、かかる比(W/L)が、1/2を越える余りに大きな値となっている場合には、各貫通孔76,66の最大開口幅(W)も必然的に大きなものとなり、そのために、各貫通孔76,66の最大開口幅(W)を小さくすることで得られる、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52の外周部の接触により生ずる衝撃力の低減効果が、十分に確保され得なくなってしまう。即ち、ここでは、各貫通孔76,66の最大開口幅(W)が比較的に小さくされていることによって、可動板52の移動時に、その移動方向前方側に位置する貫通孔76,66を通じての流体の流動抵抗が大きくされ、以て、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52の外周部の接触によって生ずる衝撃力の減少が図られているのであるが、上記の比(W/L)が1/2を越える大きな値とされると、そのような衝撃力の低下が、十分に図られ得なくなってしまうのである。
一方、本実施形態のエンジンマウントでは、仕切部材42の複数の透孔82を含む流体流路が、オリフィス通路78のチューニング周波数よりも高周波数域にチューニングされており、それによって、走行こもり音等の高周波小振幅振動が入力された際には、オリフィス通路78の流動抵抗の著しい増大に伴って、オリフィス通路78が実質的に閉塞せしめられる一方で、可動板52が上下方向において、小さな移動量で移動せしめられるようになる。このとき、可動板52の周囲を流体が流動せしめられ、以て、有効な防振効果が発揮されるようになっているのである。また、そのような可動板52の上下方向への移動が十分に小さくされていることから、保持部80に設けられた放射状及びリング状リブ72,64,74,65への可動板52の接触はなく、それ故に、異音の発生が問題となることはない。
このように、本実施形態においては、振動の入力時、とりわけエンジンシェイク等の低周波数域における大振幅振動の入力時に、可動板52の外周部が、保持部80の外周部分81,83に接触した際に生ずる衝撃力が、容易に且つ確実に小さくされるようになっており、それによって、保持部80の外周部分81,83への可動板52の外周部の接触に起因して生ずる起振力も、有利に低減せしめられ得る。
従って、このような本実施形態に係るエンジンマウントにあっては、エンジンシェイク等の低周波数域における大振幅振動の入力時において、仕切部材42における保持部80の外周部分81,83に対する可動板52の外周部の接触により、仕切部材42等が共振して、異音を生ずるようなことが、確実に防止され得る。しかも、それが、単に、仕切部材42の保持部80に貫通孔76,66を設けるだけの設計が容易な簡略な構造において、実現され得るのである。
また、かかる本実施形態では、例えば、衝撃的な大振幅振動が入力せしめられた際にも、保持部80の各外周部分81,83に対する可動板52の外周部の全周に亘る同時接触が有利に阻止され、それによって、可動板52の外周部が、仕切部材42における保持部80の外周部分81,83に対して、大きな衝撃力をもって接触することが可及的に防止され得る。そして、その結果として、衝撃的な音や振動が発生することも、効果的に解消され得る。
さらに、本実施形態のエンジンマウントにおいては、可動板52の外周縁部の両面に突条84がそれぞれ設けられているところから、エンジンシェイク等の低周波数域の大振幅振動や衝撃的な大振幅振動の入力時に、可動板52が、保持部80の外周部分81,83に対して、かかる突条84のみの限定された十分に小さな部位において接触せしめられるようになり、これによっても、かかる保持部80の各底壁部に対する可動板52の接触による衝撃力の緩和が、有利に達成され得る。
さらにまた、かかるエンジンマウントでは、各貫通孔76,66が、仕切部材42における保持部80の外周部分81,83に対して、可動板52の両面における突条84形成部位よりも内側の直近部位に対応した位置に設けられているため、それら各貫通孔76,66を通じて保持部80内に流入せしめられた流体が、突条84にて堰き止められて、可動板52の外周部に沿って径方向に容易に流れることが阻止され、それによって、可動板52の外周部が、かかる流体にて効率的に押圧され得るようになる。そして、その結果として、可動板52の外周部が保持部80の外周部分81,83に接触するタイミングが、可動板52の周上において、より確実に不均一なものとなる。従って、これによっても、振動入力時における異音の発生が、効果的に防止され得ることとなる。
また、本実施形態においては、各貫通孔76,66の内周面が、保持部80側から受圧室44側に向かって、或いは保持部80側から平衡室46側に向かって、それぞれ次第に大径化するテーパ面形状となるようにされているため、振動入力時に、各貫通孔76,66を通じて、受圧室44内又は平衡室46内から保持部80内に向かって流動せしめられる流体の流れが、よりスムーズと為され得る。これによっても、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52外周部の全周に亘る同時接触の防止、更にはそれにより生ずる衝撃力の低下が、より有効に図られ得ることとなる。
さらに、本実施形態では、可動板52がゴム材料にて形成されて、弾性変形可能とされているため、各貫通孔76,66を通じての流体の流動作用により、周上の複数個所が、厚さ方向に容易に弾性変形せしめられ得る。そして、これによっても、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52の外周部の全周に亘る同時接触の防止、更にはそれにより生ずる衝撃力の低下が、効果的に実現され得るのである。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態に関する具体的な記載によって、何等限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、第一の流体室が、壁部の一部が本体ゴム弾性体14にて構成されて、振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室44により構成される一方、第二の流体室が、壁部の一部がダイヤフラム38にて構成されて、容積変化が容易に許容される平衡室46により構成されていたが、第一の流体室と第二の流体室とを、単に、仕切部材にて仕切られて、透孔を通じて連通せしめられただけの構造において、形成しても良い。そして、その意味からすれば、仕切部材42に設けられたオリフィス通路78を省略しても、何等差し支えないのである。
また、仕切部材42の構造も、例示のものに、何等限定されるものではなく、防振装置内部に、第一の流体室と第二の流体室とを画成すると共に、可動板を、一定の距離だけ自由に移動可能に保持することが出来、しかも、保持部と第一の流体室又は第二の流体室とを連通する貫通孔が形成され得るものであれば、例えば、一つの部品(部材)のみにて構成しても良く、また3個以上の部品(部材)を組み合わせて構成しても良い。勿論、その具体的な構造も、決して限定されるものではない。
さらに、可動板52は、ゴム材料以外の材料を用いて形成することも可能である。
更にまた、前記実施形態では、仕切部材42の保持部80に形成された貫通孔76,66が、それぞれテーパ面状の内周面を有して構成されていたが、例えば、図9に示されるように、円筒面形状を呈する内周面をもって、各貫通孔76,66を形成しても良く、或いは、そのような円筒面形状やテーパ面形状以外の形状の内周面をもって、各貫通孔76,66を形成することも出来る。なお、図9及び後述する図10については、前記実施形態と同様な構造とされた部材及び部位について、図1乃至図8と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
また、前記実施形態では、各貫通孔76,66の最大開口幅(W)が全て同一の大きさとされると共に、周方向に隣り合うもの同士の間の距離(L)が、全て一定の大きさとされていたが、例えば、図10に示されるように、各貫通孔76,66の隣り合うもの同士の最大開口幅(W)を互いに異なる大きさとしたり、それら互いに隣り合う貫通孔76,66同士の間の距離(L)をそれぞれ異なる大きさとしたりしても良い。それによって、保持部80の外周部分81,83に対する可動板52外周部の全周に亘る同時接触の防止、更にはそれにより生ずる衝撃力の低下が、より有効に図られ得ることとなる。
なお、隣り合う貫通孔76,66同士の最大開口幅(W)を互いに異なるものとする場合には、保持部80の上側底壁部の外周部分81に設けられるもの同士の間だけで、互いに異なるように為したり、保持部80の下側底壁部の外周部分83に設けられるもの同士の間だけで、互いに異なるように為したり、或いはそれらの保持部80の上側底壁部の外周部分81に設けられるもの同士の間と、下側底壁部の外周部分83に設けられるもの同士の間との両方において、互いに異なるように為しても良い。また、そのように、隣り合う貫通孔76,66同士の最大開口幅(W)を互いに異なるものとする場合にあっても、保持部80の上側底壁部の外周部分81と下側底壁部の外周部分83に、それぞれ、貫通孔76,66を4個以上設ける場合には、互いに隣り合わない貫通孔76,66同士が、同じ大きさの最大開口幅(W)を有するようにしても、何等差し支えない。なお、互いに隣り合う貫通孔76,66同士の間の距離(L)をそれぞれ異なる大きさとする場合も、同様である。
さらに、仕切部材42に設けられる透孔82の個数や形状、大きさ等も、前記実施形態に示されるものに、決して限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
加えて、本発明を自動車のエンジンマウントに適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車用ボデーマウントや自動車以外の各種装置に用いられる流体封入式防振装置に対して、何れも、有利に適用され得ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有する流体封入式防振装置の一実施形態を示す縦断面説明図である。 図1に示された流体封入式防振装置の上面説明図である。 図1に示された流体封入式防振装置に装着される仕切部材を構成する仕切部材本体の一例を示す縦断面説明図である。 図3に示された仕切部材本体の上面説明図である。 図1に示された流体封入式防振装置に装着される仕切部材を構成する蓋体の一例を示す縦断面説明図である。 図5に示された蓋体の上面説明図である。 図1に示された流体封入式防振装置に装着される仕切部材の一例を示す縦断面説明図である。 図7に示された仕切部材の上面説明図である。 図1に示された流体封入式防振装置に装着される仕切部材の別の例を示す図7に対応する図である。 図1に示された流体封入式防振装置に装着される仕切部材の更に別の例を示す図8に対応する図である。
符号の説明
10 第一の取付金具 12 第二の取付金具
14 本体ゴム弾性体 38 ダイヤフラム
40 流体室 42 仕切部材
44 受圧室 46 平衡室
48 仕切部材本体 50 蓋体
52 可動板 62,70 通孔
66,76 貫通孔 78 オリフィス通路
80 保持部 81,83 外周部分
82 透孔 84 突条

Claims (9)

  1. 第一の取付部材と第二の取付部材とを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体を壁部の一部として、非圧縮性流体が封入された第一の流体室を形成し、更に仕切部材を間にして、該第一の流体室とは反対側に、非圧縮性流体が封入された第二の流体室を形成する一方、該仕切部材に対して、それら第一及び第二の流体室を相互に連通可能な透孔を設け、更に該透孔の全体を覆うようにして該透孔を遮断し得る可動板を配置すると共に、該可動板の外周部を収容して、該外周部に沿って延び、該可動板を前記第一の流体室と前記第二の流体室との間において一定距離だけ自由に移動可能とする、該可動板の外周部の両側に該外周部を介して対向位置する壁部を備えた保持部を設けてなる流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材に設けられた前記保持部の対向する壁部のそれぞれに、該保持部内と前記第一の流体室又は前記第二の流体室とを連通する貫通孔を、前記可動板の周方向に所定距離を隔てて、且つ前記透孔と前記可動板の外周端との間に位置するように、複数設けると共に、該貫通孔の最大開口幅(W)と、該可動板の周方向において互い隣り合う該貫通孔同士の間の距離(L)の比(W/L)が、1/16〜1/2となるように構成したことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記仕切部材に対して、前記第一の流体室と前記第二の流体室とを連通するオリフィス通路が設けられている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記可動板の外周端の両面に、周方向に連続して延びる突条が、それぞれ一体的に設けられている請求項1又は請求項2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記複数の貫通孔が、前記可動板における前記突条の形成部位よりも内側に位置するように、前記保持部の対向する壁部のそれぞれに設けられている請求項3に記載の流体封入式防振装置。
  5. 前記複数の貫通孔が、前記保持部の対向する壁部のそれぞれの互いに対応する部位に設けられている請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記貫通孔における前記第一の流体室側又は前記第二の流体室側に開口する開口部が、前記保持部側に開口する開口部よりも大径とされると共に、該複数の貫通孔のそれぞれの内周面が、該保持部側から該第一の流体室側に又は該保持部側から該第二の流体室側に向かって次第に大径化するテーパ形状の内周面を有している請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  7. 前記貫通孔の隣り合うものの前記最大開口幅(W)が互いに異なる大きさとされている請求項1乃至請求項6のうちの何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  8. 前記可動板の周方向において互い隣り合う貫通孔同士の間の距離(L)が互いに異なる大きさとされている請求項1乃至請求項7のうちの何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  9. 前記可動板が弾性変形可能な材料にて構成されている請求項1乃至請求項8のうちの何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
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