JP2006234861A - 光学ガラスの製造方法,偏光変換素子の製造方法及び偏光変換素子 - Google Patents

光学ガラスの製造方法,偏光変換素子の製造方法及び偏光変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学素子の製造の最終段階に至るまで、基準面となる部位を確実に残しておき、この基準面を利用して、所望のサイズに分割する等の操作を行う。
【解決手段】 光学ガラス10,11及び12を積層させて、前後方向に45°の角度を持った階段状となし、左右両側は垂直面となるようにしてガラス積層体ブロック13を形成するが、中段に位置する1または複数枚の光学ガラス板12の幅を狭くすることにより、この部位で前後方向に貫通する基準溝14が左右両側部に形成され、所定数の接合ガラス平面板15を取得するようにスライスし、エッジ処理及び表面研磨を行った後、切断用位置決め治具23に設けた2本の位置決めピン22を両側の基準溝14内に配置して、接合ガラス平面板15をy方向及びθ方向に正確に位置決めした状態で切断する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、全反射膜面と偏光膜面とが交互に形成され、入射光の偏光方向を揃えて出力する偏光変換素子等の光学素子の製造方法及び偏光変換素子の製造方法に関するものであり、またこの偏光変換素子の製造方法により製造された偏光変換素子に関する。
光学素子として、例えば偏光変換素子は、相互に直交する偏光成分が含まれている光を入射させたときに、光の利用効率を低下させることなく、偏光方向を揃えて出力する機能を発揮するものである。このために、光学素子は平板状に形成されるが、その入射面に対して45°の角度をもって全反射面と偏光面とが交互に多段に形成されており、また出射側の面には、偏光面と対面する部位に1/2波長板がストライプ状に形成されている。これによって、P偏光成分とS偏光成分とを含む光が入射されると、S偏光成分の光は偏光面で反射した後、全反射面で再び反射してそのまま反対側の面から出射される。一方、P偏光成分光は偏光面を透過することによって、S偏光成分と分離されて、1/2波長板で偏光方向を90°回転させることによって、S偏光成分の光として出射させるものである。この種の偏光変換素子の構成については、例えば特許文献1に記載されている。
前述したように、光路に対して斜め45°の斜面となった全反射面及び偏光面を上下方向に交互に複数並ぶように配置するには、全反射膜を形成した光学ガラス板と、偏光膜を形成した光学ガラスとを交互に重ね合わせて、それらの膜面が光学素子の入射平面に対して45°となるように配置する。このためには、45°に傾斜させた基準壁を設けて、この基準壁に沿って2種類の光学ガラスを順次積層し、各層間を接着剤により固着することによって、ガラス積層体ブロックを形成する。そして、このガラス積層体ブロックを、例えばワイヤソーによって基準壁と平行な方向にスライスし、その表裏両面を研磨することによって、所定の厚みを有する接合ガラス平面板が形成される。この接合ガラス平面板を鉛直方向に配置すれば、つまり研磨した面を光路と直交する方向に配置すれば、光路に対して斜め45°の斜面となった全反射面及び偏光面を上下方向に交互に複数配列することができる。このような光学素子の製造について特許文献2に開示されている。なお、この特許文献2では、さらに前述のようにして得られた接合ガラス平面板を分割して、ビームスプリッタを製造している。
特開平10−186195号公報 特開2000−199810号公報
ところで、ガラス積層体ブロックを所定の厚みとなるようにスライスした後、その表裏両面を研磨することになるが、この研磨は高精度に行う必要があるために、ラッピングにより行うのが一般的である。このラッピング加工の際には、その加工工具が損傷しないように保護するために、予めワークの角隅部や稜線等に鋭利なエッジ部を研磨することにより除去しておく必要がある。この研磨加工を行うと、ワークの外形に基準となる位置が失われてしまう。そして、このワークをラッピング加工した後に、このワークを外形基準で位置決めして何らかの加工を行うことができなくなってしまう。従って、例えば前述した接合ガラス平面板の段階では、大判のものとなし、これを切断して複数に分割して所定のサイズの光学素子として製造する場合に、正確な基準が存在しないために、製品の寸法精度にばらつきが生じる可能性がある等といった不都合が生じる。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、光学素子の製造の最終段階に至るまで、基準面となる部位を確実に残しておき、この基準面を利用して、所望のサイズに分割する等の操作を極めて正確に行えるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、所定角度に傾斜させた基準壁に沿って、相異なる光学特性を有する光学ガラス板を一定の順序に応じて階段状に複数枚積層して貼り合わせることによって、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、表面研磨がなされた接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割する平面板分割工程とからなり、前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とすることをその特徴とするものである。
要するに、光学素子の製造の最終段階では、大判に形成した接合ガラス平面板を光学素子として必要なサイズに分割するようになし、もって製造効率を向上させる。この分割のための切断が行われるまで基準部を保持させておくことによって、製品として高品質の光学素子を製造することができる。
光学ガラス板として、2種類乃至それ以上の種類のものを交互に積層させるが、中間の段に位置する1または複数枚の光学ガラス板を厚手の素ガラス板で構成することもできる。このように、中間に素ガラス板を挿入することによって、平面板分割工程でこの素ガラス板を境界部として、分割することができる。また、この素ガラス板の切断面を研磨して、この研磨面同士を接合することもできる。
ガラス積層体ブロックを形成する際には、所定角度を有する傾斜階段状に積層するが、最低限傾斜した基準壁を必要とするが、もう1つの側に第2の基準面を形成することもできる。即ち、斜めに形成した基準壁に加えて、この基準壁と直交する方向に設けた鉛直状態となった第2の基準壁を設け、この第2の基準壁において、基準溝の配置部には突出部を形成しておく。ガラス板ブロック化工程では、基準壁と第2の基準壁に沿って光学ガラス板を積層させる。ガラス積層体ブロックの光学ガラス板間の接合は、例えば紫外線硬化樹脂を用いることができる。そして、紫外線は光学ガラスの端面方向から照射するように設定する。
ここで、光学素子として、偏光変換素子を製造する方法として用いる場合の第1の発明は、45°の傾斜角を有する基準壁に沿って、全反射膜を形成した第1の光学ガラス板と、偏光膜を形成した第2の光学ガラス板とを交互に配置して階段状に複数枚積層して貼り合わせることによって、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、前記接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割する平面板分割工程と、このように分割した平面板の一側面に前記偏光膜または全反射膜と対面する位置に1/2波長板を積層させる積層工程とからなり、前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とすることをその特徴としている。
また、偏光変換素子の製造方法についての第2の発明としては、45°の傾斜角を有する基準壁に沿って、全反射膜を形成した第1の光学ガラス板と、偏光膜を形成した第2の光学ガラス板とを交互に配置して階段状に複数枚積層して貼り合わせ、かつ中間の段に配設される光学ガラス板を他の光学ガラス板より厚手の素ガラス板で構成して、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、前記接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割し、かつ前記素ガラス板の部位で切断して2分割する平面板分割工程と、このようにして分割した平面板の一側面に前記偏光膜または全反射膜と対面する位置に1/2波長板を積層させる積層工程と、前記素ガラス板で2分割した切断面を研磨した後に、一方を反転させてそれらの研磨面を接合させる反転接合工程とからなり、前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とすることを特徴としている。
光学素子の製造最終段階まで基準面が残るようにしているので、接合ガラス平面板を分割するまで、高精度な加工や処理が行われ、光学素子として高い品質が得られる等の効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に本発明の方法により製造した最終製品としての光学素子の構成を示す。この光学素子は偏光変換素子であって、構造的に異なる2種類の素子が示されている。同図(a)は入射面2Aと出射面3Aとを有する光学素子1Aであって、これら入射面2A,出射面3Aに対して斜め45°の角度をもって光学膜が形成されており、第1の光学膜は全反射膜4であり、第2の光学膜は偏光膜5である。偏光膜5はS偏光光を反射させ、P偏光光を透過させるものである。さらに、光学素子1Aの出射面3A側において、偏光膜5と対面する部位には1/2波長板6が成膜手段により形成されている。
光源7から出射される光はS偏光光とP偏光光とが含まれており、この光源7からの出射光は、この光学素子1を通過する間に、入射面2Aからの入射光のうち、S偏光光は偏光膜5に反射し、かつこの反射光は全反射膜4で再び反射した後、出射面3AからS偏光光のまま出射される。一方、P偏光光は偏光膜5によりS偏光光から分離されて、1/2波長板6により偏光面が90°回転して、S偏光光に変換される。従って、光学素子1Aの出射側では、全ての光がS偏光光に変換される。なお、図示した偏光変換素子はS偏光光とP偏光光とが含まれる光をS偏光光に変換して出射させるようにしたが、1/2波長板6を全反射膜4と対面させるようにすれば、出射光は全てP偏光光となる。
また、図1(b)は他のタイプの光学素子1Bであって、2B側が入射面、3B側が出射面である。この光学素子1Bは、全反射膜4及び偏光膜5が交互に形成されているが、長さ方向の中央部Cを中心として、左右両側で膜の傾き方向が逆になっている。そして、1/2波長板6は偏光膜5と対面する側に設けられている。このように構成しても、光源7からのP偏光光とS偏光光とを含む出射光は全てS偏光光となって出射される点は、光学素子1Aと同様である。
そこで、以下においては、偏光変換素子としての光学素子1Bの製造方法について説明する。ここで、図2及び図3に示したように、3種類の光学ガラス板10,11,12が用いられる。光学ガラス板10は、その一面に全反射膜4を形成したものであり、光学ガラス板11は、その一面に偏光膜5が形成されている。また、光学ガラス板12はいずれの面にも成膜されていない素ガラスである。この光学ガラス板12は1枚または複数枚用いる。一方、光学ガラス板10,11は同じ厚みで、サイズも同じである。これに対して、光学ガラス板12は、光学ガラス板10,11より厚みが大きく、幅寸法はそれらより小さくなっている。
光学ガラス板10,11は交互に積層される。そして、真ん中の1段または2〜3段については光学ガラス板12を介在させている。そして、この光学ガラス板12が配設されている段の上下の段には偏光膜5を形成した光学ガラス板11が配設され、最下段及び最上段には全反射膜4を形成した光学ガラス板10が配設される。これらの順で光学ガラス10,11及び12を積層させることによって、ガラス積層体ブロック13が形成される。
このガラス積層体ブロック13は、階段状に積層されており、全体として、図2に示したように、前後方向には45°の角度を持った階段状となし、図3に示したように、ガラス積層体ブロック13の左右両側は垂直面となるようにしている。このために、2つの基準壁が用いられる。第1の基準壁20はガラス積層体ブロック13の階段を形成するに当っての傾斜の基準壁となるものであり、この第1の基準壁20は斜め45°となっている。また、第2の基準壁21は鉛直状態となっており、中間に突条21aが形成されている。この突条21aの位置には光学ガラス12が積層されるものであり、この突条21aの突出部分の長さは光学ガラス板10,11と光学ガラス板12との幅方向における寸法差の半分に相当する寸法となっている。
光学ガラス板10,11及び12は、このようにして形成した第1,第2の基準壁20,21に相隣接する2辺を当接させるようにして積層させることによって、容易に、しかも正確に積層させることができる。そして、所定枚数の光学ガラス板が積層されると、ガラス積層体ブロック13が形成される。このガラス積層体ブロック13は、図2に示したように、斜め方向にずれながら傾斜状態に積層されているが、左右の両側部は全体的には鉛直状態となっている。そして、図3から明らかなように、中段に位置する光学ガラス板12の部位では、その前後方向に貫通する溝14が左右両側部に形成されている。ここで、光学ガラス板10〜12はいずれも厳格に寸法管理がなされており、従ってガラス間に形成される溝14は高精度な寸法を有する基準溝となる。
ガラス積層体ブロック13を形成するために光学ガラス板を積層する際には、その積層面に例えば紫外線硬化接着剤を塗布するようになし、積層が終了した後に、例えば鉛直面側から紫外線を照射することによって、紫外線硬化接着剤を硬化させる。これによって、ガラス積層体ブロック13が固定される。以上がガラス板ブロック化工程である。
次に、図4に示したように、ガラス積層体ブロック13を、その傾斜方向、つまり第1の基準壁20と平行な方向にスライスして、接合ガラス平面板15を得る。この接合ガラス平面板15の厚みTは、後述するように、光学素子1Bとしての最終厚みより両側の研磨代分だけ厚いものとする。このガラス積層体ブロック13をスライスするには、ワイヤソーまたはバンドソーを用いることによって、容易に切断することができる。勿論、このガラス積層体ブロック13の切断は、基準壁から取り出した後に行う。この工程が平面板形成工程である。ここで、ガラス積層体ブロック13をスライスして取得した所定数の接合ガラス平面板15の全てにおいて、基準溝14が存在している。
平面板形成工程で形成した接合ガラス平面板15は、その稜線部分、つまりその6面を構成する各辺や、角隅部に鋭利な部位が存在しているので、これらの鋭利な部位を研磨して面取りを行う。これがエッジ処理工程である。このエッジ処理工程は、後述する表面研磨工程において、研磨装置の部品、特にラッピング定盤等を損傷させるのを防止し、また接合ガラス平面板15の割れや欠けを防止するためである。ただし、基準溝14の部位には鋭利な部位が残存しているが、この基準溝14は奥まった位置であって、しかも僅かな長さ寸法のものであるから、ラッピング時に加工工具を損傷する等といった問題が生じることはない。
以上のようにして得た接合ガラス平面板15の表面を研磨する。この表面研磨は、例えばラッピングにより表裏両面を同時に加工する。この表面研磨は平面板形成工程で研磨代として残存させた分について行う。
その後に、図5に示したように、2本の位置決めピン22を立設した切断用位置決め治具23上に、成膜後の接合ガラス平面板15を載置して、例えばダイアモンドカッタ等の切断工具によって、この接合ガラス平面板15を切断線DX1〜DX3,DY1〜DY4に沿って切断する。そして、切断後には、各々の切断ラインに対して幅G分を研磨する。なお、この幅G分の研磨は、最低限切断線DX2の位置では必須であるが、それ以外の位置については必ずしも研磨する必要はない。ここで、横方向の切断線DX1〜DX3のうち、切断線DX1,DX3による切断は、偏光変換素子1Bとして構成したときに、上下の両端における平面部を作り出すものであり、中間の切断線DX2は後述するように反転接合を行わせるための切断線である。
接合ガラス平面板15の切断時には、切断用位置決め治具23上において、この接合ガラス平面板15が正確に位置決めされていなければならない。ここで、接合ガラス平面板15の位置決めにおいて、x,y,θ方向のうち、y方向及びθ方向については正確に位置決めする必要はある。ただし、x方向については、切断線DY1−DY2,DY2−DY3,DY3−DY4の間隔は重要ではあるものの、これらの切断線が全体的に多少左右にずれても何等問題ではない。以上のことから、この方向においては、格別位置決め精度が要求されない。切断用位置決め治具23には、2本の位置決めピン22,22が立設されており、これらの位置決めピン22は接合ガラス平面板15において、その左右の両側に位置する基準溝14内において、この基準溝14の側壁部をとなるのは正確な寸法精度を有する光学ガラス板11の側面部であり、この部位はエッジ処理工程時に研磨がなされていないので、寸法精度が維持されている。従って、2本の位置決めピン22を両側の基準溝14内において、光学ガラス板11の側面に当接させることによって、接合ガラス平面板15はy方向及びθ方向については正確に位置決めすることができる。また、この光学ガラス板10の側面に部分的に欠けがあっても、この接合ガラス平面板15をx方向にずらせることにより、位置決めピン22との当接部を、この欠けた位置を避けるようにして位置決めできる。
以上が平面板分割工程である。この平面板分割工程時に、図5において、切断線DY1から左側及び切断線DY4から右側の部位は廃棄され、その結果基準溝が存在しなくなる。ただし、これ以後は位置決め壁を必要としないので、位置決め基準位置が存在しなくなっても何等の問題もない。
以上のようにして6分割されたものにおいて、光学素子1Bとして構成したときに、出射面3B側となる面であって、偏光膜5と対面する位置または全反射膜4と対面する位置に限定して1/2波長板6を形成する。この1/2波長板6は成膜手段で行うことができ、またフィルムの貼り付け等適宜の手段を採用することもできる。従って、出射面3B側の面には、ガラスが露出している面と、1/2波長板6が積層されている面とが交互のストライプ状となる。この積層の後に、表裏両面において、それらの全面に反射防止膜を成膜する。
さらに、図6に示したように、切断線DX2により2分割され、かつ端面が研磨された光学素子部片16a,16bのうちの一方、例えば光学素子部片16bを反転させて裏向きとなし、研磨された素ガラス板12の面を接合させて、接着剤により固着する。これによって図1(b)に示されている光学素子1Bが製造される。ここで、光学素子1Bにおいて、1/2波長板6を偏光膜5と対面する位置に積層させると、出射光はS偏光光となり、また全反射膜4と対面する位置に1/2波長板6を配置すると、出射光はP偏光光となる。
なお、図1(a)に示した光学素子1Aを製造する場合においても、概ね前述したと同様であるが、ガラス積層体ブロックの中段を構成する光学ガラス板は素ガラス板ではなく、光学ガラス板10,11を交互に積層させるようにする。そして、基準溝を形成するために、最下段及び最上段の光学ガラス板を除き、中間に積層されるいずれかの光学ガラス板1枚または複数枚については、幅寸法が狭くなったものを用いる。また、平面板分割工程で、図6の切断線DX2に相当する部位の切断は必要ではなく、またその後の反転接合も行わない。
光学素子としての偏光変換素子の構成説明図である。 本発明の方法において、ガラス積層体ブロックを形成する工程を示す説明図である。 図2の側面図である。 本発明の方法において、平面板形成工程を示す説明図である。 本発明の方法において、平面板分割工程を示す説明図である。 本発明の方法において、反転接合工程を示す説明図である。
符号の説明
1A,1B 光学素子
10,11,12 光学ガラス板
13 ガラス積層体ブロック
14 基準溝
15 接合ガラス平面板
16a,16b 光学素子部片
20 第1の基準壁
21 第2の基準壁
21a 突条
22 位置決めピン
23 切断用位置決め治具

Claims (6)

  1. 所定角度に傾斜させた基準壁に沿って、相異なる光学特性を有する光学ガラス板を一定の順序に応じて階段状に複数枚積層して貼り合わせることによって、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、
    前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、
    前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、
    エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、
    表面研磨がなされた接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割する平面板分割工程とからなり、
    前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とする
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記ガラス積層体ブロックを形成する際に、中間の段に配設される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より厚手とした素ガラス板で構成し、この素ガラス板の幅寸法を短くすることにより前記基準溝を形成し、前記平面板分割工程では、この素ガラス板の部位で切断して2分割し、切断面を研磨した後に、一方を反転させてそれらの研磨面を接合することを特徴とする請求項1記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記ガラス積層体ブロックを形成する際に、前記傾斜させた基準壁に加えて、この基準壁と直交する方向に設けた鉛直状態となった第2の基準壁を設け、この第2の基準壁には前記基準溝の配置部に突出部が形成されて、前記ガラス板ブロック化工程では、前記基準壁と第2の基準壁とに沿って前記光学ガラス板を積層させることを特徴とする請求項1記載の光学素子の製造方法。
  4. 45°の傾斜角を有する基準壁に沿って、全反射膜を形成した第1の光学ガラス板と、偏光膜を形成した第2の光学ガラス板とを交互に配置して階段状に複数枚積層して貼り合わせることによって、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、
    前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、
    前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、
    エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、
    前記接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割する平面板分割工程と、
    分割された平面板の一側面に前記偏光膜または全反射膜と対面する位置に1/2波長板を積層させる積層工程とからなり、
    前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とする
    ことを特徴とする偏光変換素子の製造方法。
  5. 45°の傾斜角を有する基準壁に沿って、全反射膜を形成した第1の光学ガラス板と、偏光膜を形成した第2の光学ガラス板とを交互に配置して階段状に複数枚積層して貼り合わせ、かつ中間の段に配設される光学ガラス板を他の光学ガラス板より厚手の素ガラス板で構成して、前後方向に階段状に傾斜し、左右両側部が垂直となったガラス積層体ブロックを形成するガラス板ブロック化工程と、
    前記ガラス積層体ブロックを、その基準壁と平行な方向に所定の厚み毎にスライスして、接合ガラス平面板を形成する平面板形成工程と、
    前記接合ガラス平面板の稜線部及び角隅部を研磨して、エッジを除去するエッジ処理工程と、
    エッジ除去処理がなされた接合ガラス平面板の表裏両面を研磨する表面研磨工程と、
    前記接合ガラス平面板を切断して、所定サイズの光学素子となるように分割した上で、前記素ガラス板の部位で切断して2分割する平面板分割工程と、
    分割された平面板の一側面に前記偏光膜または全反射膜と対面する位置に1/2波長板を積層させる積層工程と、
    前記素ガラス板で2分割した切断面を研磨した後に、一方を反転させてそれらの研磨面を接合させる反転接合工程とからなり、
    前記ガラス板ブロック化工程で貼り合わされる光学ガラス板のうち、概略中間の段に積層される1または複数枚の光学ガラス板を他の光学ガラス板より短寸のものとすることによりガラス積層体ブロックに形成される左右両側の垂直面に基準溝を形成し、この基準溝を前記平面板分割工程時で前記接合ガラス平面板を分割する際に、その切断用位置決め治具に設けた位置決め部材により位置決めされる基準部とする
    ことを特徴とする偏光変換素子の製造方法。
  6. 請求項4または請求項5により製造された偏光変換素子。
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