JP2006234320A - 冷凍機及びその容量制御方法 - Google Patents

冷凍機及びその容量制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006234320A
JP2006234320A JP2005051418A JP2005051418A JP2006234320A JP 2006234320 A JP2006234320 A JP 2006234320A JP 2005051418 A JP2005051418 A JP 2005051418A JP 2005051418 A JP2005051418 A JP 2005051418A JP 2006234320 A JP2006234320 A JP 2006234320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
control
refrigerator
guide vane
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005051418A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Furuya
泰 古谷
Yuichi Sato
裕一 佐藤
Toru Tokumaru
徹 徳丸
Takukan Senda
卓寛 仙田
Takashi Okada
岡田  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Refrigeration Equipment and Systems Co Ltd
Original Assignee
Ebara Refrigeration Equipment and Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Refrigeration Equipment and Systems Co Ltd filed Critical Ebara Refrigeration Equipment and Systems Co Ltd
Priority to JP2005051418A priority Critical patent/JP2006234320A/ja
Publication of JP2006234320A publication Critical patent/JP2006234320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

【課題】負荷に対応して圧縮機を高効率運転状態に維持できて冷凍機の省エネルギー運転が図れる冷凍機及びその容量制御方法を提供すること。
【解決手段】冷水を製造する蒸発器10と、冷却水に放熱する凝縮器30と、凝縮器30と蒸発器10間に設ける絞り機構40と、圧縮機20と、圧縮機20を駆動する電動機50とを具備する。圧縮機20を吸込みガイドベーン25を備えた遠心式圧縮機で構成すると共に、電動機50を駆動制御するインバータ80を設置し、さらにガイドベーン25の開閉とインバータ80による圧縮機20の回転数制御により圧縮機20の容量制御を行う制御手段70を設置する。蒸発器10の冷水出口温度を検出する冷水温度検出器90を設置すると共に、制御手段70は冷水温度検出器90で検出した冷水出口温度が予め定めた目標値になるように圧縮機20の回転数及び吸込みガイドベーン25の開閉を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は冷凍機及びその容量制御方法に関するものである。
従来、冷水を製造する蒸発器、システム内に取り込んだ熱を冷却水に放熱する凝縮器、システムを構成するために必要な昇圧装置である圧縮機、凝縮器から減圧して低温を発生する絞り機構(減圧装置)を基本構成要素とする蒸気圧縮式冷凍機がある。図1はこの種の従来の蒸気圧縮式冷凍機500の一例を示す全体概略構成図である。同図に示すように蒸気圧縮式冷凍機500は、蒸発器510、圧縮機520、凝縮器530、及び減圧装置540を具備し、これら各機器内で冷媒が蒸発、加圧圧縮、凝縮、及び減圧を繰り返して冷凍サイクルを構成している。即ちこの冷凍サイクルは、蒸発器510で得られる冷熱源で冷水を製造して負荷に対応し、一方冷凍システム内に取り込まれた蒸発器510からの熱量及び圧縮機520を駆動する電動機521から供給される圧縮機520の仕事量を凝縮器530に供給される冷却水に放出する。一方前記電動機521には電動機起動手段560を介して直接商用電源570が接続され、一般的には起動時の減電流装置として図示しないコンドルファやリアクトル装置を介して起動するが、電動機521の回転数はほぼ商用電源570の周波数に一致して回転しており、回転数を可変にする手段は設けられていなかった。また負荷の変動を検知する手段として蒸発器510の冷水出口511に冷水温度検出器513を設置してこの測定信号を冷凍機操作手段580に取り込み、冷水出口温度が常時目標値になるように圧縮機520の容量を制御している。その制御方法は、前記冷水出口温度が目標値よりも上昇すれば圧縮機520に設置した吸込みガイドベーン525を開いて圧縮機520の吸込み能力を増大してこの蒸気圧縮式冷凍機500の容量を上昇して冷水出口温度を目標値に近づけ、一方冷水出口温度が目標値よりも下降すれば逆の動作によって冷水出口温度を目標値に近づける単純な制御方法である。
圧縮機520の吸込み能力を制御する別の方法として、蒸発器510と圧縮機520を連結する連絡管590に減圧装置を設けて圧力損失を加減する方法もあるが、最も効率の良い圧縮機520の吸込み性能の制御手段として前記吸込みガイドベーン525に優るものは無い。
しかしながら圧縮機520は吸込みガイドベーン525が全開の状態で所定の吸込み能力及び仕事が得られるように設計するものであるから、吸込みガイドベーン525によって吸込み能力が減少する方向に動作すれば当然圧縮機520の効率は設計状態の運転に比較して低下し、この結果冷凍機500の省エネルギー運転ができない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、負荷に対応して圧縮機を高効率運転状態に維持できて冷凍機の省エネルギー運転が図れる冷凍機及びその容量制御方法を提供することにある。
蒸発器、遠心式の圧縮機、凝縮器及び減圧装置を基本構成要素とする冷凍機での容量制御は、冷水出口温度を目標値になるように圧縮機の吸込み能力を変化させて冷凍機の容量を変えることである。そこで本発明では、従来のように吸込みガイドベーンを制御するだけでなく、電動機をインバータで駆動して回転数可変にし、圧縮機を高効率運転域に維持することによって冷凍機の省エネルギー運転を可能にできるようにした。この場合、遠心式の圧縮機特有のサージングを避ける手段を講じることが好ましい。即ち負荷の変動や冷却水温度の変動に対して常時圧縮機を高効率運転に維持するために、本発明においては従来の吸込みガイドベーン制御に回転数制御を加えてこれらを併用する制御を行うが、遠心式の圧縮機には特有のサージング現象があるため冷却水温度に無関係に回転数制御を継続することはできず、設計回転数以下で運転中に冷却水温度が上昇し、圧縮機に要求される仕事が増加すればやがてサージング領域に達して圧縮機の安定運転が不可能になる。そしてこのサージングを避けるためには、回転数を上昇させて圧縮機のサージングに達する限界仕事を増加させることになるが、一方増加した回転数を維持すれば冷却水の温度が低下した場合に圧縮機の高効率運転域から外れることになり、冷凍機として省エネルギー運転にはならなくなってしまう。そこで本発明では圧縮機の回転数制御とガイドベーン制御を併用して冷凍機の省エネルギー運転を維持すると共に、さらに遠心式の圧縮機特有のサージングを避けて圧縮機の安定運転を可能にするようにした。
即ち本願請求項1に記載の発明は、冷水を製造する蒸発器と、冷却水に放熱する凝縮器と、凝縮器と蒸発器間に設ける減圧装置と、圧縮機と、圧縮機を駆動する電動機とを具備して構成される蒸気圧縮式冷凍機において、前記圧縮機を吸込みガイドベーンを備えた遠心式圧縮機で構成すると共に、前記電動機を駆動制御するインバータを設置し、さらに前記ガイドベーンの開閉とインバータによる圧縮機の回転数制御により前記圧縮機の容量制御を行う制御手段を設置したことを特徴とする冷凍機にある。
本願請求項2に記載の発明は、前記蒸発器の冷水出口温度を検出する冷水温度検出器を設置すると共に、前記制御手段は、前記冷水温度検出器で検出した冷水出口温度が予め定めた目標値になるように圧縮機の回転数及び吸込みガイドベーンの開閉を制御することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機にある。
本願請求項3に記載の発明は、前記冷却水の入口又は出口温度を検出する冷却水温度検出器と、蒸発器圧力又は圧縮機吸込み圧力を検出する低圧側圧力検出器と、凝縮器圧力又は圧縮機吐出圧力を検出する高圧側圧力検出器とを設置し、前記制御手段は、前記冷却水の入口又は出口温度検出値と、低圧側圧力検出値と、高圧側圧力検出値から算出される圧縮機の運転状態が、常に予め定められた運転可能範囲内に入るように、圧縮機の回転数と圧縮機の吸込みガイドベーンを制御することを特徴とする請求項2に記載の冷凍機にある。
本願請求項4に記載の発明は、前記電動機を商用電源から前記インバータを介して駆動する場合と、商用電源から直接電動機を駆動する場合とを切り替える切替え装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍機にある。
本願請求項5に記載の発明は、冷水を製造する蒸発器と、冷却水に放熱する凝縮器と、凝縮器と蒸発器間に設ける減圧装置と、遠心式の圧縮機と、圧縮機を駆動する電動機とを具備して構成される蒸気圧縮式冷凍機の制御方法において、前記圧縮機に備えた吸込みガイドベーン制御と、前記電動機を駆動制御するインバータによる圧縮機回転数のインバータ制御とを組み合わせることにより、前記圧縮機の容量制御を行うことを特徴とする冷凍機の制御方法にある。
本願請求項6に記載の発明は、前記冷水出口の温度を検出し、この冷水出口温度が予め定めた目標値になるように圧縮機の回転数及び吸込みガイドベーンの開閉を制御することを特徴とする請求項5に記載の冷凍機の制御方法にある。
本願請求項7に記載の発明は、前記冷却水の凝縮器への入口又は出口温度と、前記蒸発器圧力又は圧縮機吸込み圧力である低圧側圧力と、前記凝縮器圧力又は圧縮機吐出圧力である高圧側圧力とを検出し、これら検出値から算出される圧縮機の運転状態が常に予め定められた運転可能範囲内に入るように、圧縮機の回転数と圧縮機の吸込みガイドベーンを制御することを特徴とする請求項6に記載の冷凍機の制御方法にある。
本願請求項8に記載の発明は、前記インバータ制御を行っている際に、前記冷却水の入口又は出口温度の検出値から、現状の回転数での圧縮機のサージングを避ける限界仕事を決定し、前記低圧側圧力の検出値と、前記高圧側圧力の検出値から、圧縮機の理論仕事を算出し、前記理論仕事と限界仕事を比較して理論仕事が限界仕事以下ならばインバータ制御を続行し、理論仕事が限界仕事に達すれば現状の回転数を固定あるいは限界回転数を上昇させてガイドベーン制御に移行することを特徴とする請求項7に記載の冷凍機の制御方法にある。
本願請求項9に記載の発明は、冷却水の入口又は出口温度が設計温度以上に高い場合に、インバータを介さず、商用電源から直接電動機を駆動することを特徴とする請求項5に記載の冷凍機の制御方法にある。
本発明によれば、ガイドベーンで圧縮機の吸込み能力を制御する方法に加えて、電動機を周波数可変のインバータ駆動として圧縮機の回転数を制御可能にすることにより、従来に比較して格段に省エネルギーで容量制御運転を可能にできる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図2は本発明の第一実施形態にかかる冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)1−1を示す全体概略構成図である。同図に示すように冷凍機1−1は、冷水を製造する蒸発器10と、蒸発器10から凝縮器30まで冷媒を昇温・昇圧する圧縮機(遠心式圧縮機)20と、この冷凍機1−1内に取り込んだ熱を冷却水に放出する凝縮器30と、凝縮器30と蒸発器10間に設けられ凝縮器30から蒸発器10の圧力まで減圧する絞り機構(減圧装置)40と、圧縮機20を駆動する電動機50と、電動機50の起動・停止に使用する電動機起動盤60と、商用電源75から供給される電源の周波数を自在に制御して電動機50に供給するインバータ80と、電動機50に供給される電源の周波数を指示するインバータ制御信号をインバータ80に対して出力して冷凍機1−1の運転を制御する制御手段70と、蒸発器10の冷水出口温度を検出する冷水温度検出器90と、凝縮器30の冷却水入口温度を検出する冷却水温度検出器100と、蒸発器10内の冷媒の圧力(低圧側圧力)を検出する低圧側圧力検出器110と、凝縮器30内の冷媒の圧力(高圧側圧力)を検出する高圧側圧力検出器120と、を具備して構成されている。なお圧縮機20は、ケーシング21内に遠心式の単段又は多段の羽根車23を内蔵し、その吸込み側にガイドベーン25を設置し、また電動機50と羽根車23間に歯車機構等からなる増速装置26を設置して構成されている。圧縮機20の吐出管27は凝縮器30に接続され、圧縮機20の吸込み管29は蒸発器10に接続されている。なお低圧側圧力検出器110は蒸発器10に設置する代りに圧縮機20の吸込み側(吸込み管29)に設置してその吸込み圧力を検出するようにしても良いし、高圧側圧力検出器120は凝縮器30に設置する代わりに圧縮機20の吐出側(吐出管27)に設置してその吐出圧力を検出するようにしてもよい。制御手段70は、前記冷水温度検出器90が検出した冷水出口温度と、冷却水温度検出器100が検出した冷却水入口温度と、低圧側圧力検出器110が検出した低圧側圧力と、高圧側圧力検出器120が検出した高圧側圧力とを入力し、これらの検出信号に基づいてインバータ80にインバータ制御信号を出力するとともに、ガイドベーン25にその開閉用のガイドベーン制御信号を出力する。
以上のように構成された冷凍機1−1においては、蒸発器10と圧縮機20と凝縮器30と減圧装置40内で冷媒が蒸発、加圧圧縮、凝縮、及び減圧を繰り返して冷凍サイクルが構成される。即ちこの冷凍サイクルも前記図1に示す従来例と同様に、蒸発器10で得られる冷熱源で冷水を製造して負荷に対応し、一方冷凍機1−1内に取り込まれた蒸発器10からの熱量及び電動機50から供給される圧縮機20の仕事量を凝縮器30に供給される冷却水に放出する。
そしてこの冷凍機1−1において前記制御手段70は、前記ガイドベーン25の開閉と、インバータ80による電動機50の回転数制御を行い、これによって前記圧縮機20の容量制御を行うこととした。これによって前記図1に示す吸込みガイドベーン525のみによる容量制御に比べて、冷凍機1−1の性能を大幅に向上することができた。即ち前述のように圧縮機20は吸込みガイドベーン25が全開の状態で所定の吸込み能力及び仕事が得られるように設計するものであるから、吸込みガイドベーン25によって吸込み能力が減少する方向に動作すれば当然圧縮機20の効率は設計状態の運転に比較して低下し、この結果冷凍機1−1の省エネルギー運転はできない。図3は前記図1に示すガイドベーン525のみによって容量制御を行った場合の冷凍機500の性能を示す図であり、投入動力に対して得られる冷凍能力(成績係数、即ちCOP)が冷却水温度によってどのように変化するかを示すものである。一方図4は冷凍機1−1を用いて電動機50の回転数制御と、ガイドベーン25の開閉制御を併用した場合の性能を示したものである。両図からわかるように図4に示す冷凍機1−1の制御方法の方が、図3に示す従来の冷凍機500の制御方法に比較して格段に性能が良く、省エネルギーになっていることがわかる。
しかしながら、遠心式の圧縮機20には特有のサージング現象があるため回転数制御には限界がある。図5は圧縮機20の回転数を変えて冷凍機1−1の容量を制御した場合の特性(冷却水入口温度と冷凍容量比の関係)を示す図であり、冷却水の温度が低下すれば圧縮機20の回転数を下げて容量制御運転が可能であるが限界値があることも示している。即ち冷却水入口温度一定の条件下で負荷が減少すれば、圧縮機20の回転数減少で対応可能であるが、いずれ図中に示すサージング限界線に達して圧縮機20の安定運転が不可能な領域に入る。安定運転のためにはサージング限界線を堺にガイドベーン制御に移行すれば良いことになるが、この境界を決定する手段として本実施形態では蒸発器10内の圧力(又は圧縮機20の吸込み圧力)、及び凝縮器30内の圧力(又は圧縮機20の吐出圧力)の二点の情報だけで決定するものである。即ち圧縮機20の仕事を等温仕事で表示すれば低圧側、高圧側の圧力をそれぞれP1,P2として仕事Wcは、
Wc=P1×V1×Log(P2/P1) …式(1)
となる。ここでV1は圧縮機吸込みの比容積であり、P1×V1の値は冷凍機1−1の起動時を除き運転中にほとんど変化はない。即ちP1×V1は冷凍機1−1の仕様が決まれば常数として設定可能であり、圧縮機1−1の限界仕事は低圧側と高圧側の二点の圧力P1,P2を検出すれば算出可能である。
これによって圧縮機1−1の推奨回転数及びこれに対応するサージング限界線が冷却水の温度(この例では入口温度)によって単純に決定できることを、図6(冷却水入口温度−圧縮機20の回転数の関係及び冷却水入口温度−サージング限界の仕事の関係を示す図)に示している。図中に示す直線関係は、容量制御特性を示す図5中のサージング限界線上の回転数及びこの位置での圧縮機の運転状態から容易に導けるもので、圧力P1,P2の他に冷却水温度を検知すればこれによって冷凍機1−1の安定運転領域を決定できることを示している。
以上のことからこの冷凍機1−1において、制御手段70は、負荷の増減を判断して容量制御を行う手法として冷水温度検出器90によって冷水出口温度を検出し、この温度が目標値に近づくようにガイドベーン25を制御して圧縮機20の吸込み能力を制御する。そして圧縮機20の吸込み能力を制御する手段としてガイドベーン制御に加えて圧縮機20の回転数可変による制御を加える。さらに遠心式の圧縮機20特有のサージングを避ける方法として、以下の方法を用いる。即ち前述のようにサージングが発生するのは負荷の減少に対して回転数を落して対応した場合であるから、各回転数に対して予めサージング近傍の限界仕事を決定しておき、現在の運転状態がこの限界仕事に対してどの程度余裕があるかを随時調べることによりサージングを容易に避けるようにする。即ち限界仕事に達した時点で回転数を固定し、以後の負荷の減少に対してはガイドベーン制御で対応すれば、安定した運転が可能となる。限界仕事を決定する手段としては、前記式(1)で算出すれば良い。
一方圧縮機20の限界仕事は回転数によって異なり、冷凍機1−1のシステム(冷却水入口温度又は出口温度でもよい)から決まる限界仕事に一致した状態が圧縮機20の限界回転数になる。即ち冷却水の温度を検知すれば圧縮機20の限界回転数(圧縮機20の最低回転数)が決まりこれを堺に負荷が減少すればガイドベーン制御に移行することになる。本実施形態ではこの制御を可能にすべく従来からの冷水出口温度(冷水温度検出器90による)の検出に加えて、冷却水入口温度(冷却水温度検出器100による)、蒸発器圧力及び凝縮器圧力(低圧側圧力検出器110及び高圧側圧力検出器120による)を検知するシステムで構築したものである。また冷却水入口温度の代りに冷却水出口温度を、蒸発器圧力の代りに圧縮機吸込み圧力を、凝縮器圧力の代りに圧縮機吐出圧力を検知するシステムでも同様に安定した容量制御が可能である。
図7は制御手段70による冷凍機1−1の制御方法を示す概略制御説明図である。同図においてまず冷凍機1−1を起動した時点(ステップ1A)で、冷却水温度検出器100によって冷却水入口温度を検出し(ステップ2A)、インバータ制御信号によってインバータ80を制御して前述した圧縮機20の回転数を限界回転数に設定する(ステップ3A)。そしてガイドベーン制御信号によって徐々にガイドベーン(GV)25を開き(ステップ4A)、冷水出口温度が所定の温度になるまでガイドベーン25を制御する(ステップ5A)。即ちその際冷水出口温度が低いとガイドベーン25を閉じる方向に制御し(ステップ6A)、また冷水出口温度が高いとガイドベーン25を全開として回転数を上昇するように制御する(ステップ7A)。そしてステップ6A側でガイドベーン25の開度が100%以下で安定すれば負荷が小さいと判断して回転数を固定してガイドベーン25を制御するルーチン(ステップ8A)に入る。そしてこの場合、冷却水温度検出器100から冷却水入口温度を随時検出し(ステップ9A)、冷却水が高くなっていれば冷却水温度に対応する圧縮機20の限界回転数までインバータ80の周波数を上昇させ、負荷に見合うまでガイドベーン25を閉じて(ステップ10A)ガイドベーン制御を継続する(ステップ8A)。一方ステップ9Aにおいて冷却水入口温度が低下しておれば限界回転数まで周波数を下降させ、ガイドベーン25を開いて負荷に対応するが(ステップ11A,12A)、ガイドベーン25の開度が100%に達すればガイドベーン25を100%に固定してインバータ(INV)制御に移行する(ステップ13A)。また冷凍機1−1の起動後設定した限界回転数では冷水出口温度が所定の温度に達せず、ガイドベーン25の開度が100%になれば要求負荷が大きいと判断してガイドベーン25を100%に固定してインバータ80制御のルーチンに入る(ステップ7A,13A)。このルーチンでは蒸発器10と凝縮器30の圧力をそれぞれ前記低圧側圧力検出器110と高圧側圧力検出器120によって検出して(ステップ14A)圧縮機20の運転状態を示す理論仕事を算出し(ステップ15A)、この算出値と冷却水入口温度(ステップ16A)から与えられる現状の回転数での限界仕事を比較して安定運転領域にあるか否かを判断する(ステップ17A)。そして理論仕事が限界仕事以下ならばインバータ制御を続行するが(ステップ13A)、理論仕事が限界仕事に達すれば現状の回転数を固定あるいは限界回転数を上昇させてガイドベーン制御に移行する(ステップ10A)。
図8は本発明の第二実施形態にかかる冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)1−2を示す全体概略構成図である。前記第一実施形態のようにインバータ80で周波数を可変にし、冷凍機1−1の負荷変動に対して従来のガイドベーン25の制御と圧縮機20の回転数制御とを併用すれば省エネルギー容量制御システムを構築できることは明白であるが、インバータ80を介して電動機50を駆動すれば当然インバータ80の電気損失がシステムに加わることになる。システムとしてはインバータ80の損失を補っても余りある省エネルギー効果が得られるものであるが、冷却水の温度が設計条件に近くまた冷凍機1−1の負荷が大きく圧縮機20の回転数が100%に近い運転を継続する場合にはインバータ80を介するメリットは得られない。つまりそのような場合はインバータ80を介さずに電動機50を電動機起動盤60から直接駆動するシステムに切り替えればより省エネルギーが図れる。
そこでこの冷凍機1−2は、電動機50の駆動をインバータ80を介する場合と直接電動機起動盤60から駆動する場合を任意に切り替えることができるように構成している。同図において前記冷凍機1−1と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。この実施形態において第一実施形態と相違する点は、電動機起動盤60と電動機50の間に、インバータ80とインバータ80をバイパスする回路を切替える切替え装置85を設置し、この切り替え装置85を駆動する切替え信号を制御手段70から送信するように構成した点である。
そして電動機50の駆動方法の切替えは、冷却水入口温度(又は冷却水出口温度)によって行なっている。即ち冷却水入口温度が設計条件に近い場合にはガイドベーン制御に移行する限界回転数が高いため回転数制御による容量制御範囲が狭く、また省エネルギー性の観点からもこの範囲ではガイドベーン制御と比較して回転数制御の優位性は認められなくなる。逆にこのような場合は電動機起動盤60から直接電動機50を駆動する方がインバータ80の損失を削減できることにより、より省エネルギー運転が可能となる。
図9は制御手段70による冷凍機1−2の制御方法を示す概略制御説明図である。この制御方法は、前述のように電動機50の駆動方法の切替えを判断する基準として、冷却水入口温度が設計温度に対して低いか高いかによって決定するものである。即ちこの制御方法は、冷凍機1−2を起動した時点(ステップ1B)で冷却水入口温度を検知し(ステップ2B)、検知した冷却水温度が設計温度よりも高い場合は以後従来のガイドベーン25のみの単純なモードで運転制御を行い、一方冷却水温度が設計温度よりも低い場合は以後第一実施形態と同じ制御方法、即ちガイドベーン25の制御とインバータ80による回転数制御を併用した運転制御を行い、冷凍機1−2の停止までいずれか一方のモードのみで運転を継続する制御方法である。具体的に、冷却水入口温度が設計温度よりも高い場合は、まず制御手段70が回転数を100%に設定して(ステップ3B)、切替え装置85によって電動機50を電動機起動盤60によって直接駆動するようにし(ステップ4B)、冷水温度検出器90によって検出した冷水出口温度に応じてガイドベーン25の開度を制御する(ステップ5B,6B)。従って起動直後に冷却水入口温度が設計温度以上の場合は電動機1−2が停止するまで電動機50を直接駆動し、設計温度以下の場合は冷凍機1−2が停止するまで電動機50をインバータを介して運転する。この実施形態の場合、冷凍機1−2の起動(ステップ1B)はインバータ80を介して行っているが、電動機起動盤60から直接電動機50を起動することも可能である。しかし直接起動の場合は起動電流が大きくなるため大きな電源設備を備える必要があり、直接駆動のメリットはない。一般的に冷却水温度は外気湿球温度によって決まるため、気象条件の変動が小さければこの制御システムで十分省エネルギー運転が可能である。
冷凍機1−2の起動・停止の頻度が低く、連続運転が多い場合には冷凍機1−2の運転中にインバータ駆動と起動盤直接駆動とを切替える場合も想定され、この場合の制御方法を第三実施形態として図10にその概略制御説明図を示す。なおこの実施形態に用いる冷凍機の構成は、前記第二実施形態の冷凍機1−2と同一の構成でよい。即ちこの実施形態の場合、冷却水入口温度が設計温度以上の場合には回転数を100%に設定して(ステップ3C)、切替え装置85によって電動機50を電動機起動盤60で直接駆動するようにする(ステップ4C)。この点までは第二実施形態と同様であるが、その後第一実施形態で説明したのと同様のガイドベーン制御と回転数制御を併用した運転制御に入り(ステップ5C)、冷水出口温度を所定の値に近づける制御動作を行う。なおステップ2Cにおいて設計温度以上の場合はステップ5Cでは電動機50は電動機起動盤60で直接駆動されており、ステップ2Cにおいて設計温度以下の場合はステップ5Cでは電動機50はインバータを介して駆動されている。ステップ5C以下の制御方法において、この実施形態の場合、冷却水入口温度が高くて直接駆動のガイドベーン制御ルーチンで運転していたシステムが、冷却水入口温度の低下を検知した場合回転数を下げる動作に入ることとなるが(ステップ6C,7C)、この段階で回転数をチェックし、100%であることを確認すれば問題なくインバータ駆動に切り替えてインバータ制御に移行することができる(ステップ8C)。一方インバータ制御ルーチンで運転しており、理論仕事が限界仕事以上になることを判断した場合には(ステップ9C)、図7のステップ17Aと同様に、ガイドベーン制御に移行すべく回転数を上昇させる動作を行うが(ステップ10C)、ここで回転数が100%に達していることを確認すれば(ステップ11C)、直接駆動に切り替える(ステップ12C)ルーチンを構成している。
従来の蒸気圧縮式冷凍機500の一例を示す全体概略構成図である。 本発明の第一実施形態にかかる冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)1−1を示す全体概略構成図である。 図1に示すガイドベーン525のみによって容量制御を行った場合の冷凍機500の性能を示す図である。 冷凍機1−1を用いて電動機50の回転数制御とガイドベーン25の開閉制御を併用した場合の性能を示す図である。 圧縮機20の回転数を変えて冷凍機1−1の容量を制御した場合の特性(冷却水入口温度と冷凍容量比の関係)を示す図である。 冷却水入口温度−圧縮機20の回転数の関係及び冷却水入口温度−サージング限界の仕事の関係を示す図である。 制御手段70による冷凍機1−1の制御方法を示す概略制御説明図である。 本発明の第二,第三実施形態にかかる冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)1−2を示す全体概略構成図である。 第二実施形態による冷凍機1−2の制御方法を示す概略制御説明図である。 第三実施形態による冷凍機1−2の制御方法を示す概略制御説明図である。
符号の説明
1−1 冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)
10 蒸発器
20 圧縮機(遠心式圧縮機)
21 ケーシング
23 羽根車
25 ガイドベーン
26 増速装置
27 吐出管
29 吸込み管
30 凝縮器
40 絞り機構(減圧装置)
50 電動機
60 電動機起動盤
70 制御手段
75 商用電源
80 インバータ
85 切替え装置
90 冷水温度検出器
100 冷却水温度検出器
110 低圧側圧力検出器
120 高圧側圧力検出器
1−2 冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)

Claims (9)

  1. 冷水を製造する蒸発器と、冷却水に放熱する凝縮器と、凝縮器と蒸発器間に設ける減圧装置と、圧縮機と、圧縮機を駆動する電動機とを具備して構成される蒸気圧縮式冷凍機において、
    前記圧縮機を吸込みガイドベーンを備えた遠心式圧縮機で構成すると共に、前記電動機を駆動制御するインバータを設置し、
    さらに前記ガイドベーンの開閉とインバータによる圧縮機の回転数制御により前記圧縮機の容量制御を行う制御手段を設置したことを特徴とする冷凍機。
  2. 前記蒸発器の冷水出口温度を検出する冷水温度検出器を設置すると共に、
    前記制御手段は、前記冷水温度検出器で検出した冷水出口温度が予め定めた目標値になるように圧縮機の回転数及び吸込みガイドベーンの開閉を制御することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。
  3. 前記冷却水の入口又は出口温度を検出する冷却水温度検出器と、蒸発器圧力又は圧縮機吸込み圧力を検出する低圧側圧力検出器と、凝縮器圧力又は圧縮機吐出圧力を検出する高圧側圧力検出器とを設置し、
    前記制御手段は、前記冷却水の入口又は出口温度検出値と、低圧側圧力検出値と、高圧側圧力検出値から算出される圧縮機の運転状態が、常に予め定められた運転可能範囲内に入るように、圧縮機の回転数と圧縮機の吸込みガイドベーンを制御することを特徴とする請求項2に記載の冷凍機。
  4. 前記電動機を商用電源から前記インバータを介して駆動する場合と、商用電源から直接電動機を駆動する場合とを切り替える切替え装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。
  5. 冷水を製造する蒸発器と、冷却水に放熱する凝縮器と、凝縮器と蒸発器間に設ける減圧装置と、遠心式の圧縮機と、圧縮機を駆動する電動機とを具備して構成される蒸気圧縮式冷凍機の制御方法において、
    前記圧縮機に備えた吸込みガイドベーン制御と、前記電動機を駆動制御するインバータによる圧縮機回転数のインバータ制御とを組み合わせることにより、前記圧縮機の容量制御を行うことを特徴とする冷凍機の制御方法。
  6. 前記冷水出口の温度を検出し、この冷水出口温度が予め定めた目標値になるように圧縮機の回転数及び吸込みガイドベーンの開閉を制御することを特徴とする請求項5に記載の冷凍機の制御方法。
  7. 前記冷却水の凝縮器への入口又は出口温度と、前記蒸発器圧力又は圧縮機吸込み圧力である低圧側圧力と、前記凝縮器圧力又は圧縮機吐出圧力である高圧側圧力とを検出し、これら検出値から算出される圧縮機の運転状態が常に予め定められた運転可能範囲内に入るように、圧縮機の回転数と圧縮機の吸込みガイドベーンを制御することを特徴とする請求項6に記載の冷凍機の制御方法。
  8. 前記インバータ制御を行っている際に、
    前記冷却水の入口又は出口温度の検出値から、現状の回転数での圧縮機のサージングを避ける限界仕事を決定し、
    前記低圧側圧力の検出値と、前記高圧側圧力の検出値から、圧縮機の理論仕事を算出し、
    前記理論仕事と限界仕事を比較して理論仕事が限界仕事以下ならばインバータ制御を続行し、理論仕事が限界仕事に達すれば現状の回転数を固定あるいは限界回転数を上昇させてガイドベーン制御に移行することを特徴とする請求項7に記載の冷凍機の制御方法。
  9. 冷却水の入口又は出口温度が設計温度以上に高い場合に、インバータを介さず、商用電源から直接電動機を駆動することを特徴とする請求項5に記載の冷凍機の制御方法。
JP2005051418A 2005-02-25 2005-02-25 冷凍機及びその容量制御方法 Pending JP2006234320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051418A JP2006234320A (ja) 2005-02-25 2005-02-25 冷凍機及びその容量制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051418A JP2006234320A (ja) 2005-02-25 2005-02-25 冷凍機及びその容量制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006234320A true JP2006234320A (ja) 2006-09-07

Family

ID=37042178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005051418A Pending JP2006234320A (ja) 2005-02-25 2005-02-25 冷凍機及びその容量制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006234320A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012052719A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Ebara Refrigeration Equipment & Systems Co Ltd ターボ冷凍機
JP2012063066A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気圧縮式ヒートポンプおよびその制御方法
JP2019138619A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 キャリア コーポレイションCarrier Corporation 輸送用冷凍システム及び輸送用冷凍システムのための耐故障性配電方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012052719A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Ebara Refrigeration Equipment & Systems Co Ltd ターボ冷凍機
JP2012063066A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気圧縮式ヒートポンプおよびその制御方法
JP2019138619A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 キャリア コーポレイションCarrier Corporation 輸送用冷凍システム及び輸送用冷凍システムのための耐故障性配電方法
JP7165069B2 (ja) 2018-02-08 2022-11-02 キャリア コーポレイション 輸送用冷凍システム及び輸送用冷凍システムのための耐故障性配電方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950009396B1 (ko) 냉동 사이클 장치
JP4053082B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6454564B2 (ja) ターボ冷凍機
KR101280155B1 (ko) 히트 펌프 장치, 2단 압축기 및 히트 펌프 장치의 운전 방법
JP5981180B2 (ja) ターボ冷凍機及びその制御方法
JP2010196975A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2012072920A (ja) 冷凍装置
JP5239897B2 (ja) 冷蔵庫
JP2006234320A (ja) 冷凍機及びその容量制御方法
JP6656801B2 (ja) 二段圧縮式冷凍サイクル装置及びその制御装置並びに制御方法
JP4976970B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2007170765A (ja) 冷凍サイクル装置の運転方法
JP7080801B2 (ja) ターボ冷凍機
JP6443557B2 (ja) 複数段圧縮式冷凍サイクル装置
KR100395920B1 (ko) 공기조화기의 기동 제어 시스템 및 그 제어 방법
JP2011208893A (ja) 冷却装置
JP2004286329A (ja) 冷媒サイクル装置
JP2017122556A (ja) 二段圧縮式冷凍サイクル装置、その制御装置及び制御方法並びに制御プログラム
JP2011058774A (ja) ヒートポンプ装置
JP2011169532A (ja) 冷凍機ユニットおよびその制御方法
JP2006118788A (ja) 空気調和機
JP2010112682A (ja) ヒートポンプサイクル装置
JP2003042585A (ja) 空気調和機
JP6184156B2 (ja) 冷凍サイクル装置
WO2021229770A1 (ja) 冷凍装置