JP2006231100A - ナノ粒子集合体薄膜及び該薄膜よりなる非線形光学材料 - Google Patents

ナノ粒子集合体薄膜及び該薄膜よりなる非線形光学材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2006231100A
JP2006231100A JP2005044984A JP2005044984A JP2006231100A JP 2006231100 A JP2006231100 A JP 2006231100A JP 2005044984 A JP2005044984 A JP 2005044984A JP 2005044984 A JP2005044984 A JP 2005044984A JP 2006231100 A JP2006231100 A JP 2006231100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
water
solvent
compound
optical material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005044984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4765060B2 (ja
Inventor
Jun Kawamata
純 川俣
Shiyouichiro Hirakawa
祥一朗 平川
Yozo Inada
洋三 稲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaguchi University NUC
Original Assignee
Yamaguchi University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaguchi University NUC filed Critical Yamaguchi University NUC
Priority to JP2005044984A priority Critical patent/JP4765060B2/ja
Publication of JP2006231100A publication Critical patent/JP2006231100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4765060B2 publication Critical patent/JP4765060B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】
有機化合物のナノ粒子、特にナノ粒子が集合した薄膜を得ることを目的とする。
【解決手段】
本発明は、有機化合物を溶解した溶液を水面上に展開した後、溶媒を除去することにより、水面上にナノ粒子の集合体を形成せしめてなる薄膜である。また該薄膜の積層体であり、更に有機非線形光学材料でもある。
【選択図】なし

Description

本発明は、エレクトロニクス製品などに応用される超微粒子(ナノ粒子という)の集合体よりなる薄膜に関する。また、該薄膜よりなる有機非線形光学材料に関する。
従来ナノ粒子は、種々の目的、例えばオプトエレクトロニクスデバイスや、医薬品、化粧品などの分野に用いられている。
物質が微小になると、単位重量あたりの表面エネルギーは増大し、各種の物質がバルクの状態と異なってくる。微粒子化に起因する物性の変化には、表面エネルギー・化学的活性の増加、新たな結晶構造、特異な光・電子特性、触媒・薬理効果などが期待される。
特に、10ナノメートル(nmと記す)以下の粒径を持つ半導体微粒子は、微粒子サイズに依存した線形・非線形光学特性の変化を含む量子サイズ効果を示す。金属系半導体とは異なり、有機化合物の多くは熱的に不安定なため、金属・半導体微粒子の作製法である真空蒸着法や融解析出法が適用できない。そのため、有機微結晶の作製法は限られており、半導体や金属の微粒子に比べて研究例は少ない。有機微結晶の作製法としては、再沈法と不活性ガス中での蒸発法があげられる。不活性ガス中での蒸発法には、適用できる化合物が限られてしまうという難点がある。そこで、これらの有機化合物ナノ粒子、すなわち粒子径が数百nm以下の超微粒子の製造方法は、再沈法といわれる方法、例えば溶媒に有機化合物を溶解した溶液を、該溶媒と相溶性を有し、該有機化合物を実質的に溶解しない他の溶媒に、強力な攪拌下で混合し、有機化合物を析出させる方法(特許文献1)などが知られている。
この方法は、微結晶の作製には有効であるが、本発明の如く、微結晶体の集合による薄膜を形成させることは不可能であり、薄膜形成には別の工程を必要とする。
また、有機非線形光学材料として、ルテニウムトリスビピリジン誘導体をポリ塩化ビニルなどの高分子物質と共に、溶媒中に溶解した後、これを水面に展開し、溶媒を蒸発除去する薄膜形成手段も知られている。(特許文献2)。
しかしながら、この方法にあっては、有機金属が単に高分子体マトリックス中に分散して存在する形態であり、ナノ粒子の形成はない。しかもこの方法により得られる薄膜は、マトリックス高分子中に非線形光学物質であるルテニウムトリスビピリジン誘導体を分散存在させるものであるため、非線形光学効果においても更なる改良の余地を残している。
特開平6−79168号公報 特開平6−82858号公報
本発明は、ナノ粒子の集合体よりなる薄膜を得ることを目的とする。
更に、本発明によれば該薄膜の積層体を得るものであり、これらナノ粒子として、特に光第二高調波発生(SHGと記す)活性物質や2光子吸収化合物などの非線形光学材料を用いることにより、得られる薄膜はSHG活性や2光子吸収効果を有し、高効率で光第二高調波を発生させたり2光子吸収効果を得ることが可能となる。
本発明におけるナノ粒子集合体薄膜は、水に不溶性の有機化合物を溶媒に溶解した溶液を水面に展開し、該溶媒を除去することにより得られる。
更に本発明は、上記ナノ粒子集合体薄膜を複数層積層した積層体をも包含する。
特に溶媒に溶解する有機化合物としてSHG材料や2光子吸収化合物のような非線形光学材料を用いることにより、有機非線形光学材料を提供するものである。
本発明によれば、粒子径数nm〜数百nmの範囲のうち、任意の粒子径のナノ粒子の集合体よりなる薄膜を得ることができる。このような薄膜は、SHG材料を用い高調波の発生装置とすることや、2光子吸収化合物を用いることにより、三次元高密度光記憶媒体や光スイッチとして用いることが可能で、非線形光学材料として利用できる。
本発明における薄膜を構成する粒子集合体の単粒子の形状は、粒子径が数nm〜数百nm、一般に10nm〜100nmであり、特に厚さ方向に数nm〜十数nm、幅方向に数十nm〜数百nmの偏平な形状よりなる。
本発明のナノ粒子集合体よりなる薄膜の製造方法は、水に不溶性の有機化合物(通常これらは結晶構造をとり得るものである。)を、溶媒中に溶解した溶液を水面に展開する。ここで用い得る溶媒は、使用する有機化合物を溶解する能力を有するものであればよく、水との相溶性の有無は特に問題とならない。
また、展開すべき水は、特に制限されないが、イオン交換水等、可及的に不純物の少ないものが好ましい。
水の温度は、得られるナノ粒子の粒径に影響を及ぼす。すなわち、水の温度は溶媒の蒸発速度に関係する。溶媒の蒸気圧を大きくする方向、従って、水温は高温になる程、溶媒の蒸発速度が速くなり、結果として、得られるナノ粒子の粒径は大きくなる。しかしながら、水の蒸気圧があまり高くなり、水表面から、湯気の立ち登る状態では、好ましくない。よって一般に70℃程度までとすべきであり、好ましくは50℃以下である。粒子径を小さくするためには、低温が好ましく、一般には0℃〜30℃の温度が採用される。
また、溶媒に溶解される有機化合物の濃度も得られるナノ粒子の粒径に影響を及ぼす。一般に高濃度、すなわち飽和濃度に近い程大粒径となる傾向がある。従って小粒径、例えば厚さ10nm以下、幅径100nm以下の粒子を得るには、10−4モル/l以下の濃度とするのが好ましい。また溶媒は特に限定されないが、常圧下であまりに蒸気圧の小さいものは好ましくない。一般に1気圧の蒸気圧が100℃以下のもの、例えばベンゼン、ペンタン、セキサン等の炭化水素、テトラヒドロフラン、アセトン、イソプロピルエーテル、エチルエーテル、酢酸エチル、プロパノール、エタノールなどの含酸素有機溶媒、ジクロロエタン、トリクロルエチレン、トリクロルエタン、四塩化塩素、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素等が好適に使用される。勿論、使用する有機化合物の種類とそれを溶解し得る溶媒とは、多くの場合相互関係がある。従って、場合によっては沸点が100℃を超える溶媒、例えばジメチルホルムアミドなどを使用する場合もあり得る。しかしながら、一般には有機化合物を溶解し得る限り、アセトンやクロロホルムを用い、水温10℃〜30℃程度を用いるのが好ましい。
有機化合物の溶液を水面に展開する方法は特に限定されないが、一般に該溶液を少量ずつ注ぐべきである。実験的には水面にマイクロシリング等を用いて、静かに滴下する方法等が好適に用いられる。
水面に滴下又は注がれた溶液は、速やかに水面上に広がり、設定された水温とその温度での溶媒の蒸気圧との関係に基づいて、蒸発除去されるか又は、水との相溶性の高い溶媒の場合、拡散により溶媒は水中に混入し除去される。かくして、溶質である有機化合物は析出し、水の表面張力により、水表面上にナノ粒子となって浮遊する。このとき、水面の面積に比べナノ粒子の数が少な過ぎると、粒子間に間隙を生じ、均質な薄膜とならないが、適宜水面の面積を縮めることにより、容易に粒子間の空間をなくすことができる。寄せ集められたナノ粒子は互いにファンディアワールス力により結合し、薄膜を形成する。かかる薄膜は明らかに単分子膜(例えばL−B膜)ではないし、また均質なフィルム状でもない。あくまでもナノ粒子が2次元的に連なった一層の集合体で形成された薄膜である。
かかる薄膜は、L−B膜を形成させる場合と同様の手段で基板上に付着させることができる。
すなわち、水面に形成されたナノ粒子集合体よりなる薄膜中に基板を挿入するか又はあらかじめ水中に基板、例えばガラス板等を挿入しておき、その周辺水面に薄膜を形成させ前記基板を引き上げるなど公知の方法が採用される。またこれらの方法を繰り返すことにより基板上に薄膜を積層することができる。本明細書においては、このように積層された層状物をも薄膜と称する。
本発明において、使用する有機化合物は、水に実質的に不溶性であり、水以外の溶媒(一般に有機溶媒)に可溶な有機化合物であれば使用可能である。しかしながら、特に2光子吸収化合物やSHG活性物質のような非線形光学材料を用いることにより、2光子吸収効果や高調波を発生させることができる。かかる目的を達成するためには、2光子吸収断面積やSHG定数の大きい化合物を選ぶのが有利である。一般に2光子吸収化合物としては、2光子吸収断面積が100GM以上の化合物が、またSHG活性物質としては、SHG定数が1ピコメーター/ボルト以上の物質が非線形光学挙動を有する化合物として好ましい。
これらの化合物としては、分子中に優れた電子受容基と供与基とを持つものが、好適となる。このため、カルボニル基又はチオカルボニル基、ニトロ基、ニトロソ基、ジアゾニウム基等を有する化合物、特に共役の二重結合又は三重結合を介して、電子供与基であるアミノ基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、ニトリル基、芳香族基等を有する化合物があげられる。
本発明において、2光子吸収化合物やSHG活性物質等の非線形光学挙動を有する化合物として好適に使用される化合物は、特に限定されるものではないが、本発明者の一人等が、先に提案した下記一般式(1)で表される化合物、すなわち、
Figure 2006231100
(但し、X、Xは、置換もしくは無置換のアリール基、又はヘテロ環基、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又は置換基であり、R、R、R及びRのうち、いずれかが互いに直接又は置換基を介して結合して環を形成していてもよく、n及びmは1〜4の整数をそれぞれ表す)
の化合物(特開2003−183213号)および下記一般式(2)で表される化合物、すなわち、
Figure 2006231100
(但し、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立に水素又は置換基であり、R、R、R、R、R及びRのうち、いくつかが互いに直接又は置換基を介して結合して環を形成していてもよい。n及びmは1〜4の整数を表し、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、Z、Zは、それぞれ独立に5又は6員環を形成する原子群を表す。)
の化合物(特開2004−123668号)などが挙げられる。これら一般式に示される化合物としては、例えば2,5−ビス(p−ジメチルアミノシンナミリデン)シクロペンタノン(DMACCPという)、2,5−ビス[5−(p−ジメチルアミノフェニル)ペンタ−2,4−ジエニリデン]シクロペンタノン(DMAPCPという)、及び下記化合物(A)
Figure 2006231100
などである。
これらの化合物以外にも、例えば、カルコン誘導体、4,4’−ビス[4−(ジ−n−ブチルアミノ)スチリル]−2,5−ジメチルベンゼン誘導体、フルオレン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体等が挙げられる。いずれにしても、本発明においては、特定の化合物に限定されるものではない。
本発明において、2光子吸収化合物を用いてナノ粒子集合体よりなる薄膜とすることにより、2光子吸収イメージングや、三次元光記録などへの応用が可能となる。
2光子吸収の効果は、単位体積あたりの分子数に比例する。そのため、溶液よりも固体の方が2光子吸収の効果は大きい。光学材料としては、散乱光が少なく、必要とされる大きさに容易に成形できることが要求される。光は、光の波長よりも小さい、特にその1/2以下の微粒子に対しては、散乱も少なく、透過率も大きい。
本発明によるナノ粒子の集合体よりなる薄膜を構成する単粒子は、まさに固体であり、光の波長よりも小さい均質の微粒子の集合体で、且つその集合体薄膜の厚さや面積は、任意に調製し得るのである。
更に、本発明にあっては、単に基板上に一重の薄膜を得るだけでなく、公知のL−B膜における積層膜の製法と同様の製法で、薄膜を多層積層することができるのである。これら積層された各単位薄膜は、極めて均質(各単粒子の形状や、粒子の集合密度、単位薄膜厚さ等が均一)であるため、光学材料として極めて有用な材料となる。この事実を示す例として、有機化合物としてDMACCPを用い、クロロホルム中に1.6×10−4モル/lの濃度で20℃の水面に滴下し、形成させた薄膜を、L−B法と同様ガラス基板を引き上げる方法を繰り返し、20層積層したときの積層薄膜に対する紫外可視吸収スペクトルの測定結果を図1に示す。
図1において、例えば533nmの吸光度の変化は右上の挿入図にあるとおり、ほぼ直線的に増加しており、全く均質な薄膜の積層体となっていることが理解される。
更にこの積層薄膜の2光子吸収励起蛍光挙動について図2に示す。図2は、Nd:YAGレーザーからの波長1064nmの光を照射したときに観察された、照射光の半分の波長である532nmに光第二高調波(SHGという)の鋭いピークを持ち、630nm付近にブロードな蛍光のピークを持つスペクトルを示している。ここで、点線で示したスペクトルは膜に垂直にレーザーを入射させたときのスペクトルである。一方、実線で示したスペクトルは、膜に対して外部角度45°でレーザーを入射させた時のスペクトルである。
SHGの強度は典型的な角度依存性を示し、垂直入射よりも45°入射のほうが大きい。蛍光スペクトルの強度は45°入射のときよりも垂直入射のときのほうが大きい。このことは、垂直入射ではレーザー光の透過率が高くなり、45°入射ではレーザー光の透過率が低くなることを反映している。図2に示した蛍光強度の変化は、フレネルの式から予想される変化とほぼ一致している。これらのことから、この蛍光は、SHGの再吸収による蛍光ではなく、2光子吸収を起源とする蛍光であることが分かる。したがって、本発明において、有機化合物として、2光子吸収性化合物を用いることにより、2光子吸収デバイスとして利用可能であることは明らかである。
以下に実施例を示す。
(1)DMACCP溶液の調製
DMACCPを電子天秤で試薬ビンに5.0mg量りとった。ここに、ナカライテスク製蛍光分析用特級クロロホルム14.83gを加え、6.3×10−4モル/lの溶液とした。調製した溶液を新しい試薬ビンに1.0gとり、クロロホルムを9.0g加えることで20倍希釈し、6.3×10−5モル/lにした。秤量の誤差は、紫外可視吸収スペクトル中の吸収極大波長の吸光度を、調製した試料ごとに比較することで確認し、必要に応じて補正を行った。紫外可視吸収スペクトル測定には、HITACHI U−3300形分光光度計を使用した。
(2)基板の調製(親水化処理)
石英基板又はガラス基板を30%過酸化水素水70mlと濃硫酸30mlを混合した溶液にいれ、1時間30分間過熱した後、30分間放置した。30分後、石英板を混合溶液から取り出し、基板表面を超純水で洗浄した。超純水で基板をはじく場所がなくなるまで繰り返した。処理後の基板は超純水中に保存した。
(3)薄膜の作製
膜の累積には、日本レーザー電子(株)製NL−LB240NS−MWC型L−B膜製膜装置を用いた。本装置は、本来ムービングウォール式であるが、一般のL−B装置と同様のクーン式に改造した。水面を形成させるためのトラフは、水面を縮小又は拡張するための可動式バリアを有する長さ35cm、幅16cmの容器を用いた。
センサーに取り付けたWilhelmy Plateを下層水中に浸した。微量のほこりなどが下層水表面に存在すると、良質な薄膜が作製できないので、バリアを開閉したときの表面圧力の変化が0.3mN/m以内になるまで下層水表面の塵や埃を取り除いた。親水性処理を施した石英基板を垂直方向に下層水中に2.5cm沈めた後、マイクロシリンジ(500μl)を用いて調製したDMACCPのクロロホルム溶液を下層水表面上に偏りのないように散布した。即座に可動式バリアを8mm/minで動かし、下相水表面にできた膜を圧縮した。溶液を散布した量は、バリアを動かして膜を圧縮した時に、表面圧が10mN/m以上になるように調節した。
このようにして、下相水の温度、有機化合物の濃度及び散布量を種々変化させて行った。これらのデータを表1に表す。
Figure 2006231100
薄膜の積層は操作が簡単で、多層膜が容易に作製できる垂直浸漬法を用いた。表面圧が10mN/mになったところで、基板を垂直に2mm/minで引き上げてL−B膜を作製した。DMACCPの多層膜は、第一層目のL−B膜作製と同様の手順を繰り返すことで同じ基板上に堆積させた。
得られた薄膜について、2光子吸収励起蛍光を測定した。光源にはSpectron Laser Systems社製SL900GT型Nd:YAGレーザー装置を用い、プリンストンインスツルメント社製LN/CCD−1100PB型CCDで検出した。
また、単粒子の大きさはセイコーインスツルメント社製SP1380UN、原子間力顕微鏡により測定した。
下相水が2℃の場合の展開液の濃度による紫外可視吸収スペクトルの変化を図3に示す。この図から理解されるように、水面に展開する溶液の濃度が低くなるにつれて吸光度が減少している。このことは、基板に累積された膜中の単位面積あたりの分子数が減少したことを示している。
(1)DMAPCP溶液の調製
実施例1とほぼ同様にして、DMAPCPの8.0×10−5モル/lクロロホルム溶液を作った。
(2)基板の調製(親水化処理)
基板として、ガラス板を用い、実施例1と同様に過酸化水素及び硫酸溶液による処理を行った。
(3)薄膜の作製
可動式バリアを有する13cm×10cmのトラフに超純水を満たし、20℃に調節した後、実施例1と同様にガラス基板を水中に垂直に2.5cm挿入し、マイクロシリンジを用いて、500μlの有機化合物クロロホルム溶液を滴下し、薄膜を得た。
実施例1と同様に物性を測定した結果、単粒子は平均高さ5〜6nmであった。
本発明のナノ粒子集合体よりなる薄膜は光磁気デバイス等の光記録媒体の記録情報の検出用光源などオプトエレクトロニクス各種機器類として利用することができる。
は、本発明によるナノ粒子集合体薄膜を積層した場合の積層数に対する紫外可視吸収スペクトルの変化を示す。また挿入図は積層数に対する533nmでの吸光度の変化を示す図である。 は、図1と同一の試料における波長1064nmのレーザー光で励起した時の蛍光スペクトル(垂直入射と45°入射の場合)の図である。 は、実施例1における2℃水面で作製した薄膜の濃度の違いによる吸光度を示した図である。インセット中の数字は濃度(単位はモル/l)である。

Claims (4)

  1. 水に不溶性の有機化合物を溶媒に溶解した溶液を水面に展開し、該溶媒を除去することにより得られるナノ粒子集合体薄膜。
  2. 請求項1に記載のナノ粒子集合体薄膜を積層してなるナノ粒子薄膜積層体。
  3. 請求項1に記載の有機化合物が非線形光学挙動を有する化合物である請求項1又は2記載の薄膜又はその積層体よりなる有機非線形光学材料。
  4. 非線形光学挙動を有する化合物よりなるナノ粒子集合体薄膜が基板に形成されてなる請求項3記載の有機非線形光学材料。
JP2005044984A 2005-02-22 2005-02-22 有機非線形光学材料の製造方法 Active JP4765060B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005044984A JP4765060B2 (ja) 2005-02-22 2005-02-22 有機非線形光学材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005044984A JP4765060B2 (ja) 2005-02-22 2005-02-22 有機非線形光学材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006231100A true JP2006231100A (ja) 2006-09-07
JP4765060B2 JP4765060B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=37039329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005044984A Active JP4765060B2 (ja) 2005-02-22 2005-02-22 有機非線形光学材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4765060B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014958A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Yamaguchi Univ 無機化合物−有機化合物複合体よりなる二光子吸収膜
JP2015222273A (ja) * 2009-10-30 2015-12-10 メドテック ディテクト、エル・エル・シー インプリントポリマー及びフォトクロミックスイッチ分子を用いて分析物を比色検出するための組成物、装置及び方法
JP2015222764A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 国立研究開発法人産業技術総合研究所 有機半導体微粒子、有機半導体微粒子分散液及び有機半導体微粒子分散液の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61228025A (ja) * 1985-04-01 1986-10-11 Res Dev Corp Of Japan 高分子超微粒子とその複合体
JPH02307571A (ja) * 1989-05-19 1990-12-20 Fuji Photo Film Co Ltd 固体粒子膜の形成方法
JPH0679168A (ja) * 1992-09-07 1994-03-22 Hitoshi Kasai 有機超微粒子の製法
JPH0682858A (ja) * 1992-09-04 1994-03-25 Hiroshi Matsuo 有機非線形光学材料
JPH07181532A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Unitika Ltd 非線形光学材料及び非線形光導波路素子
JP2002308996A (ja) * 2001-04-12 2002-10-23 Shiyouritsu Plast Kogyo Kk ポリマーの微粉末の製造法及びポリマーの微粉末

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61228025A (ja) * 1985-04-01 1986-10-11 Res Dev Corp Of Japan 高分子超微粒子とその複合体
JPH02307571A (ja) * 1989-05-19 1990-12-20 Fuji Photo Film Co Ltd 固体粒子膜の形成方法
JPH0682858A (ja) * 1992-09-04 1994-03-25 Hiroshi Matsuo 有機非線形光学材料
JPH0679168A (ja) * 1992-09-07 1994-03-22 Hitoshi Kasai 有機超微粒子の製法
JPH07181532A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Unitika Ltd 非線形光学材料及び非線形光導波路素子
JP2002308996A (ja) * 2001-04-12 2002-10-23 Shiyouritsu Plast Kogyo Kk ポリマーの微粉末の製造法及びポリマーの微粉末

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014958A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Yamaguchi Univ 無機化合物−有機化合物複合体よりなる二光子吸収膜
JP2015222273A (ja) * 2009-10-30 2015-12-10 メドテック ディテクト、エル・エル・シー インプリントポリマー及びフォトクロミックスイッチ分子を用いて分析物を比色検出するための組成物、装置及び方法
JP2015222764A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 国立研究開発法人産業技術総合研究所 有機半導体微粒子、有機半導体微粒子分散液及び有機半導体微粒子分散液の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4765060B2 (ja) 2011-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Shi et al. Ordering of disordered nanowires: spontaneous formation of highly aligned, ultralong Ag nanowire films at oil–water–air interface
Ramesh et al. Polymer thin films embedded with in situ grown metal nanoparticles
Monti et al. Diffraction-limited photogeneration and characterization of silver nanoparticles
Gural'skiy et al. Synthesis of Spin‐Crossover Nano‐and Micro‐objects in Homogeneous Media
Mbhele et al. Fabrication and characterization of silver− polyvinyl alcohol nanocomposites
Pan et al. Direct optical lithography of CsPbX3 nanocrystals via photoinduced ligand cleavage with postpatterning chemical modification and electronic coupling
Wang et al. Self-assembly and self-metallization of porphyrin nanosheets
Badr et al. Raman spectroscopic study of CdS, PVA composite films
Yan Micro‐/nanostructured multicomponent molecular materials: design, assembly, and functionality
Haripadmam et al. Optical limiting studies of ZnO nanotops and its polymer nanocomposite films
Binetti et al. Interaction of TiO2 nanocrystals with imidazolium-based ionic liquids
Pang et al. Free-standing, patternable nanoparticle/polymer monolayer arrays formed by evaporation induced self-assembly at a fluid interface
Kolaric et al. Controlling the fluorescence resonant energy transfer by photonic crystal band gap engineering
Mangadlao et al. Photoreduction of graphene oxide and photochemical synthesis of graphene–metal nanoparticle hybrids by ketyl radicals
Yamaguchi et al. Excited-state behavior of a fluorescent and photochromic diarylethene on silver nanoparticles
Carette et al. On the sputtering of titanium and silver onto liquids, discussing the formation of nanoparticles
JP4765060B2 (ja) 有機非線形光学材料の製造方法
Khanafer et al. Silver Nanoparticle Rings of Controllable Size: Multi‐Wavelength SERS Response and High Enhancement of Three Pyridine Derivatives
Kempa et al. Photochemical synthesis and multiphoton luminescence of monodisperse silver nanocrystals
Gandra et al. Photosensitized singlet oxygen production upon two-photon excitation of single-walled carbon nanotubes and their functionalized analogues
JP2007169763A (ja) 二種以上の金属からなる金属ナノ粒子及びその形成方法
Steen et al. Molecular switching on surfaces
Okamoto et al. Slipping‐Free Halide Perovskite Supercrystals from Supramolecularly‐Assembled Nanocrystals
US20080206546A1 (en) Regularly Arrayed Nanostructured Material
Siva et al. Fabrication of cyclodextrins-procainamide supramolecular self-assembly: Shape-shifting of nanosheet into microtubular structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150