JP2006229135A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐圧外周構造を有する半導体装置の製造方法において、耐圧外周構造部の製造工程数を従来よりも削減する。
【解決手段】 半導体基板1、2上にパッド酸化膜20を形成し、LOCOS酸化膜形成予定領域が開口するように窒化膜21を形成する。そして、窒化膜21において、パターニングされたことで膜厚差が生じた部分をエッジ部21aとし、このエッジ部21aを、フォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いて、P型ウェル10の形成予定領域が開口するようにフォトレジスト22を形成する。この後、フォトレジスト22をマスクとして、パッド酸化膜20および窒化膜21をスルーしてイオン注入を行うと共に、拡散処理を施してP型ウェル10を形成する。そして、パターニングされた窒化膜21において開口した領域にLOCOS酸化膜11を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、耐圧外周構造部を有する半導体装置の製造方法に関する。
従来より、例えばIGBT等の半導体素子が形成された領域をセル部とし、このセル部の外周に耐圧外周構造部を設けた半導体装置の構造が知られている。この耐圧外周構造部には、p型ウェルが形成されており、このp型ウェルが上記セル部を保護する役割を果たしている。
具体的には、ブレークダウン時に発生するセル部以外のキャリアの吸入口や、誘導負荷遮断時等の残留キャリアの吸入口として働くことや、キャリアがセル部に集中して破壊されてしまうのを防止すること、外周部側の半導体素子に集まる電界を緩和させる等の役割を果たす。
以下、上記耐圧外周構造部の製造方法について説明する。図11、図12は、半導体装置において従来の耐圧外周構造部の製造工程を示した図である。
図11(a)に示す工程では、まず、シリコンウェハ(以下、Si基板という)30を用意し、このSi基板30の表面を加熱処理して第1酸化膜31を形成する。
図11(b)に示す工程では、スピンコートにて図示しないフォトレジストを第1酸化膜31上に塗布し、Si基板30においてP型ウェル形成予定領域が露出するようにフォトレジストを開口する。そして、フォトレジストにおいて第1酸化膜31が露出した領域をエッチングしてSi基板30の表面を露出させ、フォトレジストを除去する。
図11(c)に示す工程では、図11(b)の工程を終えたSi基板30に対して加熱処理を行い、第1パッド酸化膜32を形成する。そして、第1酸化膜31をマスクとしてイオン注入を行う。
図11(d)に示す工程では、図11(c)の工程を終えたSi基板30に対して熱拡散処理を行ってP型ウェル33を形成し、エッチングにより第1パッド酸化膜32および第1酸化膜31を除去する。
この後、Si基板30においてP型ウェル33が形成された領域Cのみをスポット酸化する、すなわちターゲット酸化する。そして、ターゲット酸化によって領域Cに形成された酸化膜の除去を行う。これにより、Si基板30の表面においてP型ウェル33の外縁部分がくぼんだエッジ部分33aが形成される。
続いて、図12(a)に示す工程では、P型ウェル33が形成されたSi基板30上に第2パッド酸化膜34および窒化膜(SiN膜)35を形成する。
図12(b)に示す工程では、上記P型ウェル33のエッジ部分33aによってくぼんだ窒化膜35をフォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いて、LOCOS酸化膜形成のための図示しないフォトレジストを形成する。そして、LOCOS酸化膜形成予定領域が開口するように窒化膜35をパターニングする。
図12(c)に示す工程では、Si基板30の表面を加熱処理することで窒化膜35が開口した領域にLOCOS酸化膜36を形成する。この後、窒化膜35を除去することで耐圧外周構造部が完成する。
しかしながら、上記従来の技術では、窒化膜35をパターニングするためのフォトレジストマスクのマスク位置合わせのために、図12(a)に示される工程が必要になっている。すなわち、図12(a)において、P型ウェル33のSi基板30表面でのエッジ部分33aを、上記したマスク位置合わせのために用いるのである。したがって、このエッジ部分33aを形成するため、図11(d)においてSi基板30に対するターゲット酸化およびターゲット酸化によってできた酸化膜除去の工程が必要になっているのである。
このように、耐圧外周構造部の製造工程数が多いと、半導体装置の製造時間や製造コストが増加してしまうという問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、耐圧外周構造を有する半導体装置の製造方法において、耐圧外周構造部の製造工程数を従来よりも削減することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、窒化膜において、パターニングされたことで膜厚差が生じた部分をエッジ部(21a)とし、このエッジ部を、フォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いて、ウェル領域(10)の形成予定領域が開口するようにフォトレジスト(22)を形成し、このフォトレジストをマスクとして、パッド酸化膜および窒化膜をスルーしてイオン注入を行うと共に、拡散処理を施してウェル領域を形成し、パターニングされた窒化膜において開口した領域にLOCOS酸化膜を形成することを特徴としている。
このように、窒化膜のエッジ部を、フォトレジストを形成するためのフォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いる。これにより、従来行っていた半導体基板に対するターゲット酸化およびターゲット酸化によってできた酸化膜除去の工程を無くすことができる。つまり、アライメント用としてのみ必要とされていた工程を無くすことができる。したがって、従来の製造方法と比較して耐圧外周構造部の製造工程を削減することができる。
請求項2に記載の発明では、窒化膜を形成する工程では、1000Å以下の膜厚で窒化膜を形成することを特徴としている。
このように、窒化膜の膜厚を規定する。これにより、結晶構造の異なる窒化膜を半導体基板に厚く形成しないようにすることで、窒化膜が半導体基板に及ぼす応力を緩和することができ、ひいては半導体基板の結晶欠陥の欠陥密度をほぼ無くすことができる。
請求項3に記載の発明では、半導体基板を用意する工程では、FZ法で形成されたFZ結晶を半導体基板として用意することを特徴としている。
FZ結晶は、加熱、冷却による熱歪に弱い欠点があるが、そのFZ結晶を半導体基板として用いても、請求項2、請求項4および請求項5が成立させることができる。
請求項4に記載の発明では、ウェル領域を形成する工程では、ウェル領域の表面濃度が2.0×1018cm−3以下となるように形成することを特徴としている。
このように、ウェル領域の表面濃度を規定する。これにより、半導体基板と不純物との格子定数の違いによる格子歪みを抑制でき、半導体基板の結晶欠陥の欠陥密度を低減することができる。
請求項5に記載の発明では、ウェル領域を形成する工程では、ウェル領域の表面濃度が1.2×1018cm−3以下となるように形成することを特徴としている。
このように、ウェル領域の表面濃度を規定する。これにより、半導体基板と不純物との格子定数の違いによる格子歪みを抑制でき、半導体基板の結晶欠陥の欠陥密度をほぼ無くすことができる。
請求項6に記載の発明では、パッド酸化膜の表面に、LOCOS酸化膜(11)の形成予定領域が開口するようにパターニングして窒化膜(21)を形成し、パターニングされた窒化膜において開口した領域に前記LOCOS酸化膜を形成すると共に、形成されたLOCOS酸化膜をマスクとして用いてウェル領域(10)を形成することを特徴としている。
このように、窒化膜をパターニングした後、LOCOS酸化膜を形成する。そして、このLOCOS酸化膜をマスクとして用いてウェル領域を形成する。これにより、従来行っていた半導体基板に対するターゲット酸化およびターゲット酸化によってできた酸化膜除去の工程を無くすことができる。これにより、従来の製造方法と比較して耐圧外周構造部の製造工程を削減することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の断面図である。半導体装置は、Si基板であるn+型基板1の主表面上にn−型ドリフト層2を形成した半導体基板を用いて形成されたものである。図1に示されるように、半導体装置は、セル部Aとセル部Aの外周に形成された耐圧外周構造部Bとが備えられた構成となっており、いわゆるリサーフ構造になっている。また、本実施形態では、FZ(フローティングゾーン)法により育成されたFZ結晶をn+型基板1として用いている。以下では、n+型基板1およびn−型ドリフト層2を基板1、2と呼ぶ。
セル部Aには、例えば多数のIGBTが形成されている。n−型ドリフト層2の表層部にはP型チャネル層3が形成され、P型チャネル層3の表層部にはN+型ソース層4が形成されている。これら、N+型ソース層4とP型チャネル層3とを貫通してn−型ドリフト層2に達するようにトレンチ5が形成され、このトレンチ5の内壁表面にゲート絶縁膜6とゲート層7とが順に形成され、これらトレンチ5、ゲート絶縁膜6、ゲート層7からなるトレンチゲート構造が構成されている。セル部Aにおいて、耐圧外周構造部B側には、このゲート層7に電流を流すためのゲート層7aが形成されている。なお、ゲート層7、7aに例えばPoly−Si、絶縁膜8に例えばBPSGが採用される。
また、N+型ソース層4の一部とトレンチゲート構造とが絶縁膜8にて覆われている。そして、基板1、2の表面において、複数のトレンチゲート構造上にまたがるように、P型チャネル層3とN+型ソース層4に接するようにソース電極9が形成され、多数のIGBTを共通に接続している。このソース電極9は、例えばAl−Si−Cu等のAlを主成分とするAl合金からなる金属材料で構成される。
一方、耐圧外周構造部Bには、n−型ドリフト層2の表層部にP型ウェル10が形成され、P型ウェル10のおよびn−型ドリフト層2の表層部にLOCOS酸化膜11が形成されている。n−型ドリフト層2の表層部においてはLOCOS酸化膜11よりも外周側にP型層12が形成されている。さらに、このLOCOS酸化膜11の表層部に酸化膜であるトレンチマスク13が形成され、トレンチマスク13の表層部の一部がゲート層7aで覆われている。なお、P型ウェル10は、本発明のウェル領域に相当する。
また、トレンチマスク13を覆い、ゲート層7aの一部が露出するように絶縁膜8が形成されている。この絶縁膜8から露出した部分はゲート電極14にて覆われている。そして、基板1、2の裏面には、当該裏面と接するようにドレイン電極15が形成されている。
以上が、本実施形態に係る半導体装置の構造である。上記のような構造の耐圧外周構造部Bによって、半導体装置にサージが印加されたときにIGBT内部に発生する電界集中を緩和させ、電界強度を低下させられるようになっている。
続いて、上記図1に示される半導体装置の耐圧外周構造部Bの製造方法について説明する。図2は、図1に示される半導体装置の製造工程を示した図である。なお、図2は、図1において耐圧外周構造部Bの領域のみを示してある。
図2(a)に示す工程では、FZ法により形成されたFZ結晶を基板1、2として用意し、この基板1、2の表面を加熱処理してパッド酸化膜20を形成する。次に、パッド酸化膜20の表面に窒化膜(SiN膜)21を成膜する。
図2(b)に示す工程では、窒化膜21の表面に図示しないフォトレジストを形成し、LOCOS酸化膜11の形成予定領域が開口するようにフォトレジストをパターニングする。そして、窒化膜21において、LOCOS酸化膜11の形成予定領域を開口する。この後、フォトレジストを除去する。
図2(c)に示す工程では、P型ウェル10を形成する。具体的には、P型ウェル10を形成するためのイオン注入を行うために形成するフォトレジストマスクを図2(b)の工程を終えた基板1、2上に設置する。このとき、窒化膜21の膜厚差、すなわち図2(b)に示されるエッジ部21aを、フォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いる。
フォトレジストマスクのマスク位置合わせを終えると、P型ウェル10の形成予定領域が開口するようにフォトレジスト22を形成する。この後、パッド酸化膜20および窒化膜21をスルーしてイオン注入を行い、1170℃、20minの条件で拡散処理し、P型ウェル10を形成する。そして、フォトレジスト22を除去する。
図2(d)に示す工程では、LOCOS酸化膜11を形成する。すなわち、上記図2(c)の工程でP型ウェル10を形成した後、1050℃、245minの条件でLOCOS酸化を行い、LOCOS酸化膜11を形成する。この後、窒化膜21を除去することで図1に示される耐圧外周構造部Bが完成する。
上記のようにして製造した半導体装置において、発明者らはセル部Aのリーク電流および結晶欠陥の評価を行った。結晶欠陥はJIS−B液エッチングにより評価し,リーク電流はIGBT素子12.8mm□チップのC(コレクタ)−E(エミッタ)間電圧1200VにおけるC−E間リーク電流を評価した。以下、図を用いて説明する。
図3は、P型ウェル10の表面濃度に対する図2の製造工程終了後における結晶欠陥密度と、IGBT素子完成時におけるリーク電流と、を示した図である。図3の横軸はIGBT素子完成時におけるP型ウェル10の表面濃度を示している。また、図3の縦軸は、耐圧構造部完成時における結晶欠陥の欠陥密度[個/mm]と、IGBT素子完成時におけるリーク電流[μA]と、を示している。なお、図2(a)の工程で窒化膜21の膜厚を1500Åとしている。
図3に示されるように、P型ウェル10の表面濃度が1.0×1018cm−3以下となる条件でP型ウェル10を形成することにより、結晶欠陥密度を3000個/mm以下に抑えることができる。また、IGBTチップのC−E間電圧1200VにおけるC−E間リーク電流の値をμAのオーダーで1桁に抑えることができる。
また、表面濃度が1.2×1018cm−3以下となる条件でP型ウェル10を形成することにより、結晶欠陥密度を2000個/mm以下、IGBT素子12.8mm□チップのC−E間電圧1200VにおけるC−E間リーク電流を1μA以下に抑えることができることがわかる。
これは、基板1、2とイオン注入により基板1、2に打ち込まれた不純物との格子定数の違いによる格子歪みを抑制できるからであると考えられる。
そこで、P型ウェル10の表面濃度が1.2×1018cm−3以下、すなわち1.0×1018cm−3の場合と、2.0×1018cm−3以上、すなわち2.6×1018cm−3の場合と、におけるIGBT素子12.8mm□チップのC−E間リーク電圧(Vce)の波形を調べた。その結果を図4(a)、(b)に示す。
図4(a)に示されるように、P型ウェル10の表面濃度が1.0×1018cm−3の場合、素子に印加電圧1200Vを与えたときのリーク電流Icが1.0×10−6Aになっている。一方、図4(b)に示されるように、P型ウェル10の表面濃度が2.6×1018cm−3の場合、素子に印加電圧1200Vを与えたときのリーク電流Icが1.0×10−4Aになっている。このような結果からも、P型ウェル10の表面濃度が1.0×1018cm−3のものの方が、表面濃度が2.6×1018cm−3のものに比べて,リーク電流が約2桁少ないことが分かる。したがって、P型ウェル10の表面濃度を少なくとも1.0×1018cm−3以下とすることが好ましい。
上記の結果は、図2(a)の工程で形成される窒化膜21の膜厚を1500Åとしているが、この膜厚を変えて、上記と同じ方法で結晶欠陥を調べた。図5は、P型ウェル10の表面濃度を1.0×1018cm−3に固定し、窒化膜21の膜厚を変化させたときの結晶欠陥の欠陥密度[個/mm]を示した図である。
図5に示されるように、窒化膜21の膜厚を1000Å以下にすることで、欠陥密度がほぼ生じないことがわかる。これは、窒化膜21の膜厚が薄いほど、基板1、2に対する窒化膜21の応力が緩和されるため、LOCOS酸化時の結晶欠陥の発生を抑制できることを示している。
ここで、窒化膜21を変化させたときのバーズビークの形状を調べた。本実施形態では、窒化膜21の膜厚を600、800、1000、1500Åとして耐圧外周構造部Bを形成し、耐圧外周構造部Bの完成時に断面SEM観察を行った。その結果を図6に示す。
図6は、窒化膜21の膜厚を変化させたときのバーズビーク長を示した図である。図6において、CENはシリコンウェハ中央付近、BOTはシリコンウェハ外縁部の素子のバーズビーク長を示している。図6に示されるように、窒化膜21の膜厚を結晶欠陥が起こらない1000Å以下とした場合、シリコンウェハのどの部分の素子においても、バーズビーク長に変化はないことがわかる。つまり、LOCOS酸化膜11の形成時に、窒化膜21のエッジ部21aにおける応力が緩和され、LOCOS酸化膜11のエッジ付近の応力が緩和されることにより、基板1、2の結晶欠陥を抑制できる。
また、窒化膜21の膜厚を1500Å、P型ウェル10のドーズ量を1.0×1015cm−2としたときの耐圧外周構造部B完成時における結晶欠陥の欠陥密度[個/mm]と、IGBT素子完成時のリーク電流(IGBT素子12.8mm□チップのC−E間電圧1200VにおけるC−E間リーク電流)を、P型ウェル10の拡散(アニール)条件を変えて調べた。拡散条件は、1100℃、10minの場合と、1170℃、20minの場合と、について調べた。その結果を図7に示す。
図7に示されるように、P型ウェル10の拡散条件を1170℃、20minとした場合に比べて、拡散処理温度を1100℃に下げ、拡散処理時間を10minとすると、拡散不足による表面濃度の増大のために、結晶欠陥密度、リーク電流共に大幅に増大することが分かる。したがって、拡散温度を高く、そして拡散時間を長くすることで、P型ウェル10の表面濃度が高くならないようにすることができると言える。
以上説明したように、本実施形態では、窒化膜21のエッジ部21aを、フォトレジストを形成するためのフォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いる。これにより、従来行っていた半導体基板に対するターゲット酸化およびターゲット酸化によってできた酸化膜除去の工程を無くすことができる。したがって、従来の製造方法と比較して耐圧外周構造部Bの製造工程を削減することができる。
また、上記のようにして耐圧外周構造部Bを形成する際、P型ウェルの表面濃度を2.0×1018cm−3以下、特に1.2×1018cm−3以下とすることで、基板1、2と不純物との格子定数の違いによる格子歪みを抑制でき、ひいては基板1、2の結晶欠陥の欠陥密度をほぼ無くすことができる。
さらに、窒化膜21の膜厚を規定することで、結晶欠陥の欠陥密度を抑制することができる。具体的には、窒化膜21の膜厚を1000Å以下と規定する。このように、結晶構造の異なる窒化膜21を基板1、2に厚く形成しないようにすることで、窒化膜21が基板1、2に及ぼす応力を緩和することができ、ひいては結晶欠陥の欠陥密度をほぼ無くすことができる。
以上のようにして、耐圧外周構造部Bの製造工程数を削減できると共に、製造される半導体装置の質を十分に確保することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、半導体装置の耐圧外周構造部Bの製造工程が第1実施形態と異なる。図8は、本実施形態に係る半導体装置の耐圧外周構造部Bの製造工程を示した図である。
まず、図2(a)、(b)の工程を行った後、図8(a)に示す工程では、LOCOS酸化膜11を形成する。すなわち、図2(b)の工程を終えた後、加熱処理を行い、LOCOS酸化膜11を形成する。そして、窒化膜21を除去する。
図8(b)に示す工程では、図8(a)で形成したLOCOS酸化膜11をマスクに用いてイオン注入を行い、拡散処理を行ってP型ウェル10を形成する。
このようにイオン注入の際にLOCOS酸化膜11をマスクに用いることで、P型ウェル10を形成するための工程が不要になり、製造工程を簡略化できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、半導体装置がFLR構造であることが第1実施形態と異なる。なお、以下で説明する図9において、図1に示される半導体装置に同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図9中、同一符号を付してある。
図9は、第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。本実施形態における半導体装置は、いわゆるFLR構造を有している。本実施形態で示される半導体装置のセル部Aは、第1実施形態で示された構造と同様である。
図9に示されるように、耐圧外周構造部Bにおいて、セル部A側から耐圧外周構造部Bの外縁側にP型ウェル10a〜10cが複数設けられている。このようにP型ウェル10a〜10cが複数形成された基板1、2上に各P型ウェル10a〜10cの間に位置するようにLOCOS酸化膜11a〜11cが複数設けられた状態になっている。
次に、図9に示される半導体装置の耐圧外周構造部Bの製造方法について、図9を参照して説明する。図10は、図9に示される半導体装置の耐圧外周構造部Bの製造工程を示した図である。
まず、図2(a)に示す工程を終えた後、図10(a)に示す工程では、パッド酸化膜23の表面に窒化膜24を成膜してパターニングし、LOCOS酸化膜11a〜11cの形成予定領域を開口する。なお、図2(a)に示されるパッド酸化膜20および窒化膜23と、図10(a)に示されるパッド酸化膜23および窒化膜24と、は同一部材である。
図10(b)に示す工程では、窒化膜24が開口したパッド酸化膜23の表面にフォトレジスト25を形成する。すなわち、窒化膜24において、パターニングされたことで膜厚差が生じた部分をフォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いてフォトレジスト25を形成する。そして、パッド酸化膜23および窒化膜24をスルーしてイオン注入を行い、拡散処理を施してP型ウェル10a〜10cを形成する。この後、フォトレジスト25を除去する。
図10(c)に示す工程では、加熱処理を行って窒化膜24が開口した場所にLOCOS酸化膜11a〜11cを形成する。続いて、図10(d)に示す工程では、窒化膜24をエッチングして除去する。こうして図9に示される耐圧外周構造部Bが完成する。
なお、上記図10の工程により形成された半導体装置においても、第1実施形態の図3〜図6に示された数値限定を適用することができる。
(他の実施形態)
上記半導体装置におけるセル部Aは、IGBTの他に、パワーMOSFETなどの他の素子に適用しても構わない。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置の断面図である。 図1に示される半導体装置の製造工程を示した図である。 P型ウェルの表面濃度に対する図2の工程終了後における結晶欠陥密度と、IGBT素子完成時におけるリーク電流と、を示した図である。 (a)は、P型ウェルの表面濃度が1.0×1018cm−3の場合における素子のリーク電流波形を示した図であり、(b)はP型ウェルの表面濃度が2.6×1018cm−3の場合における素子のリーク電流波形を示した図である。 P型ウェルの表面濃度を1.0×1018cm−3に固定し、図2(b)の工程で形成される窒化膜の膜厚を変化させたときの結晶欠陥の欠陥密度[個/mm]を示した図である。 窒化膜の膜厚を変化させたときのバーズビーク長を示した図である。 P型ウェルの拡散条件を変えたときの結晶欠陥の欠陥密度とリーク電流とを示した図である。 第2実施形態に係る半導体装置の耐圧外周構造部の製造方法である。 第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。 図8に示される半導体装置の耐圧外周構造部の製造工程を示した図である。 従来の半導体装置において、耐圧外周構造部の製造工程を示した図である。 図11に続く製造工程を示した図である。
符号の説明
1…n+型基板、2…n−型ドリフト層、10…P型ウェル、
11…LOCOS酸化膜、20、23…パッド酸化膜、21、24…窒化膜、
21a…エッジ部、22…フォトレジスト、A…セル部、B…耐圧外周構造部。

Claims (6)

  1. 第1導電型の半導体層(2)を含む半導体基板(1、2)に半導体素子が形成された領域をセル部(A)とし、このセル部の外周に耐圧外周構造部(B)を設けた半導体装置の製造方法であって、
    前記耐圧外周構造部を製造する工程は、
    前記半導体基板を用意すると共に、前記半導体基板の表面にパッド酸化膜(20、23)を形成する工程と、
    前記パッド酸化膜の表面に、LOCOS酸化膜(11)の形成予定領域が開口するようにパターニングして窒化膜(21、24)を形成する工程と、
    前記窒化膜において、パターニングされたことで膜厚差が生じた部分をエッジ部(21a)とし、このエッジ部をフォトレジストマスクのマスク位置合わせに用いて、第2導電型であって前記セル部の外周に形成されるウェル領域(10)の形成予定領域が開口するようにフォトレジスト(22)を形成する工程と、
    前記フォトレジストをマスクとして、前記パッド酸化膜および前記窒化膜をスルーしてイオン注入を行うと共に、拡散処理を施して前記ウェル領域を形成する工程と、
    前記パターニングされた窒化膜において開口した領域に前記LOCOS酸化膜を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記窒化膜を形成する工程では、1000Å以下の膜厚で前記窒化膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記半導体基板を用意する工程では、FZ法で形成されたFZ結晶を半導体基板として用意することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記ウェル領域を形成する工程では、前記ウェル領域の表面濃度が2.0×1018cm−3以下となるように形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ウェル領域を形成する工程では、前記ウェル領域の表面濃度が1.2×1018cm−3以下となるように形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 第1導電型の半導体層(2)を含む半導体基板(1、2)に半導体素子が形成された領域をセル部(A)とし、このセル部の外周に耐圧外周構造部(B)を設けた半導体装置の製造方法であって、
    前記耐圧外周構造部を製造する工程は、
    前記半導体基板を用意すると共に、前記半導体基板の表面にパッド酸化膜(20)を形成する工程と、
    前記パッド酸化膜の表面に、LOCOS酸化膜(11)の形成予定領域が開口するようにパターニングして窒化膜(21)を形成する工程と、
    前記パターニングされた窒化膜において開口した領域に前記LOCOS酸化膜を形成する工程と、
    前記形成されたLOCOS酸化膜をマスクとして用いて、前記パッド酸化膜をスルーしてイオン注入を行うと共に、拡散処理を施して、第2導電型であって前記セル部の外周にウェル領域(10)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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