JP2006224463A - 液体吐出ヘッド、液体吐出カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 吐出安定性の低下を防止する。
【解決手段】
液体2を流路45を経て吐出口43aと圧力発生素子53が設けられた液室58に供給し、圧力発生素子53で液体2を吐出口43aから吐出させる液体吐出ヘッド23において、圧力発生素子53が設けられ、液室58の一部を構成する回路基板51の端面の無機珪素材料が露出した露出部51aで流路43の一部が構成され、この露出部51aの近傍に、無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部54aを流路43に臨むように設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、無機珪素材料からなる基板の一部が流路の一部を形成している液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを備える液体吐出カートリッジ及び液体吐出装置、並びにこの液体吐出装置による液体吐出方法に関する。
微細構造からなる流路を経て液体をノズルと圧力発生素子が設けられた液室に供給し、その圧力発生素子が発生したエネルギーによって液体を加圧して、液室に設けられたノズルより液体を吐出させる液体吐出装置として、例えば、インクを記録紙に吐出して、記録紙に画像や文字を印刷するインクジェット方式のプリンタ装置(以下、インクジェットプリンタ装置という。)がある。
このインクジェットプリンタ装置は、低ランニングコスト、装置の小型化、印刷画像のカラー化が容易という利点を有している。インクジェットプリンタ装置では、例えば複数の色のインクがそれぞれ充填されたインクカートリッジから、流路を経て、発熱抵抗体やピエゾ素子等の圧力発生素子が設けられたインク液室や吐出口となるノズル等を備えるヘッドチップにインクが供給される。インクジェットプリンタ装置では、インク液室内に供給されたインクを発熱抵抗体で過熱気泡発生によりインクを押圧、或いはピエゾ素子の振動により押圧することによって、ノズルよりインクを吐出する。これにより、インクジェットプリンタ装置では、対象物となる記録紙にインクを着弾させ、画像や文字を印刷することができる。
このようなインクジェットプリンタ装置では、長期間、印刷を行わなかった後、インクを適切に吐出できるようにするため、流路やノズル内に析出物を生じさせたり、流路やノズルの壁面に析出物を付着させないような液安定性を有するインクが用いられる。特に、発熱抵抗体を用いたサーマル方式のインクジェットプリンタ装置では、インクの吐出回数の増加に伴い、発熱を繰り返す発熱抵抗体上に析出物が付着しないようなインクが用いられる。しかしながら、インクジェットプリンタ装置では、流路や液室を形成し、インクと直接触れる部材からこの部材を形成する材料が溶出する場合がある。
サーマル方式のインクジェットプリンタ装置では、発熱抵抗体が設けられる回路基板から溶出が生じる。この回路基板は、流路の一部や液室の一部を構成する。回路基板は、高い精度を必要とする流路や液室を構成するため、微細加工がしやすく、高い加工精度が得られるシリコンやシリコン酸化物、ガラス基板等の無機珪素含有材料からなるシリコンウエハが用いられている。これにより、インクジェットプリンタ装置では、発熱抵抗体を高精度に形成することができ、流路や液室の寸法精度等も高くなり、インクを適切吐出することができ吐出特性が良好となる。
しかしながら、ヘッドチップを製造する際に、シリコンウエハの発熱抵抗体が設けられる面には製造工程上、酸化処理等の表面処理を施すことができるが、流路の一部となる面はダイシングにより形成された面であり、表面処理を行うことが困難である。このため、流路の一部を形成する面は、シリコンウエハが剥き出した状態であり、シリコンウエハがナトリウム等のアルカリ金属イオンを多量に含む(、場合によってはアルカリ性を呈する)インクと直接接するようになる。
ヘッドチップでは、シリコンウエハが剥き出しとなっている面にインクが直接接すると、流路の一部を形成する面から珪素や珪素含有物が溶出してしまう。一方、発熱抵抗体が設けられた液室を構成する面は、表面処理が施されているので、インクが直接接してしても珪素や珪素含有物が溶出することがない。
溶出した珪素や珪素含有物は、インク中の溶媒の揮発によってインク中で過飽和状態になり、析出してノズルを目詰まりさせ、インク不吐出等を生じさせてしまう。
また、溶出した珪素や珪素含有物は、発熱抵抗体上に析出し、コゲーションを発生させてしまう。このように発熱抵抗体上にコゲーションが発生したヘッドチップでは、インクを適切に加熱することができず、所定の方向にインクを吐出することができなかったり、インクを加熱することができず、不吐出を生じさせてしまう。
これらのことから、このようなヘッドチップを用いたインクジェットプリンタ装置では、インクの吐出特性が低下し、印刷した画像の品位が低下してしまう。特に、インクジェットプリンタ装置では、長期間、インクを吐出しなかった場合、シリコンウエハが露出する露出部から溶出する珪素や珪素含有物によって、吐出特性の低下が著しくなり、印刷した画像の品質も著しく低下してしまう。
以上のような問題を解決するために、インク中に珪素や珪素含有物の溶出を防ぐため、添加剤を添加したり、アルカリ金属の含有量を抑えたり、流路を形成する材料を変える等といった提案がなされている。
例えば、下記に示す特許文献1には、インクに第4級アンモニウムイオン、アルカノールアミノイオンを添加し、無機珪素含有材料の溶出を抑えることが提案されている。また、特許文献2には、インク中のアルカリ金属の含有量の合計を700ppm以下にすることで、無機珪素含有材料の溶出を抑えることが提案されている。また、特許文献3には、インクに着色剤を内包したマイクロカプセルを含み、且つゼータ電位が−20V以下とすることで、無機珪素含有材料の溶出を抑えることが提案されている。また、特許文献4には、インクにスルホニウムイオンやアルソノウムイオン等を添加することで、無機珪素含有材料の溶出を抑えることが記載されている。
しかしながら、これらの提案では、シリコンウエハ等の無機珪素材料から珪素や珪素含有物がインク中に溶出することを抑えることができるものの、インクの保存性やpH等の物性に影響を与えるため、インクを設計する上で制約が多くなってしまう。
特開2002−173619号公報 特開2002−206064号公報 特開2002−211122号公報 特開2002−256188号公報
本発明は、液体中に基板から珪素や珪素含有物が溶出することを防止することができる液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを備える液体吐出カートリッジ及び液体吐出装置、この液体吐出装置にで液体を適切に吐出する液体吐出方法を提供するものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、圧力発生素子で液体を吐出口から吐出させ、圧力発生素子は、液室の一部を構成する回路基板に設けられ、回路基板は、端面に無機珪素材料が流路に臨んで露出した露出部を有し、露出部の近傍には、無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る液体吐出カートリッジは、液体を吐出する液体吐出装置に設けられ、液体を収容する液体収容部と、液体収容部から液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、圧力発生素子で液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドとを備え、圧力発生素子は、液室の一部を構成する回路基板に設けられ、回路基板は、端面に無機珪素材料が流路に臨んで露出した露出部を有し、露出部の近傍には、無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出し、装置本体と、装置本体に設けられ、液体を収容する液体収容部と、液体収容部から液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、圧力発生素子で液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドと有する液体吐出カートリッジとを備え、圧力発生素子は、液室の一部を構成する回路基板に設けられ、回路基板は、端面に無機珪素材料が流路に臨んで露出した露出部を有し、露出部の近傍には、無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る液体吐出方法は、装置本体と、装置本体に設けられ、液体を収容する液体収容部と、液体収容部から液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、圧力発生素子で液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドと有する液体吐出カートリッジとを備える液体吐出装置によるものであり、圧力発生素子が設けられ、液室の一部を構成する回路基板の端面の無機珪素材料が露出した露出部、及びこの露出部の近傍に設けられた無機珪素材料の溶出を防止する溶出防止部が臨む流路を経て、液室に液体が供給され、吐出口から液体を吐出することを特徴とする。
本発明によれば、流路の一部を形成する基板の無機珪素材料が露出する露出部の近傍に、有機珪素材料からなり、珪素や珪素含有物の無機珪素材料が溶出することを防止する溶出防止部が設けられているため、液体中に露出部から無機珪素含有材料が溶出することを防止できる。これにより、本発明では、圧力発生素子上に無機珪素含有材料が付着して、コゲーションが生じることを防止でき、吐出口に無機珪素含有材料が詰まることもなく、吐出口の目詰まりを防止することができる。
これにより、本発明では、流路を経て液体を吐出口まで適切に導くことができ、液室に供給された液体を圧力発生素子で適切に押圧することができるため、安定した吐出を行うことができ、吐出特性の低下を防ぎ、高品位な画像を形成することができる。
また、本発明では、長期間、液体を吐出しなかった場合でも、基板の露出部から無機珪素含有材料が溶出することを防止できるため、圧力発生素子のコゲーションや吐出口の目詰まりがなく、長期間の不吐出後も適切に液体を吐出することができる。
以下、本発明が適用された液体吐出ヘッド、液体吐出カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法について、図面を参照して説明する。図1に示す液体吐出装置は、所定の方向に走行する記録紙Pに対してインク等を吐出して画像や文字を印刷するインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタ装置と記す。)1である。このプリンタ装置1は、記録紙Pの印刷幅に合わせて、記録紙Pの幅方向、すなわち図1中矢印W方向に吐出口(ノズル)を略ライン状に並設した、いわゆるライン型のプリンタ装置である。
このプリンタ装置1は、図2及び図3に示すように、記録紙Pに対して画像や文字等を記録する記録液であるインク2を吐出する液体吐出カートリッジであるインクジェットプリンタヘッドカートリッジ(以下、ヘッドカートリッジと記す。)3と、このヘッドカートリッジ3を装着する装置本体4とを備える。プリンタ装置1は、ヘッドカートリッジ3が装置本体4に対して着脱可能であり、更に、ヘッドカートリッジ3に対してインク供給源となり、インク2を収容するインクタンク5y,5m,5c,5kが着脱可能となっている。このプリンタ装置1では、例えばイエローのインクタンク5y、マゼンタのインクタンク5m、シアンのインクタンク5c、ブラックのインクタンク5kの4つのインクタンクを使用することが可能である。また、プリンタ装置1では、装置本体4に対して着脱可能なヘッドカートリッジ3と、ヘッドカートリッジ3に対して着脱可能なインクタンク5y,5m,5c,5kとが消耗品として交換可能になっている。
このようなプリンタ装置1では、記録紙Pを積層して収納するトレイ65aを装置本体4の前面底面側に設けられたトレイ装着部6に装着することにより、トレイ65aに収納されている記録紙Pがトレイ装着部6の給紙口65から装置本体4内に送り込まれ、装置本体4内を走行する。プリンタ装置1では、装置本体4内を走行する記録紙Pに対して、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置より入力された文字データや画像データに応じた印刷データを文字や画像として印刷し、装置本体4の前面側の排紙口66に送り出す。
印刷するときのインク2は、色素と、この色素を溶解又は分散させる溶媒とが含有されている。
色素としては、従来公知の染料、顔料、着色ポリマー微粒子等を単独で、又は混合して用いることができるが、特に水溶性染料を用いることが好ましい。水溶性染料としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料のいずれを用いてもよい。
具体的に、イエロー系の水溶性染料としては、C.I.ダイレクトイエロー1、同8、同11、同12、同24、同26、同23、同24、同28、同31、同33、同37、同39、同44、同46、同62、同63、同75、同79、同80、同81、同83、同84、同89、同95、同99、同113、同27、同28、同33、同39、同44、同50、同58、同85、同86、同88、同89、同98、同100、同110等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
マゼンタ系直接染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、同2、同4、同9、同11、同13、同17、同20、同197、同201、同218、同220、同224、同225、同226、同227、同228、同229、同230、同321等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
シアン系直接染料としては、C.I.ダイレクトブルー1、同2、同6、同8、同15、同22、同25、同41、同71、同76、同77、同78、同80、同86、同90、同98、同106、同108、同120、同158、同160、同163、同165、同168、同192、同193、同194、同195、同196、同199、同200、同201、同202、同203、同207、同225、同226、同236、同237、同246、同248、同249等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
ブラック系直接染料としては、C.I.ダイレクトブラック17、同19、同22、同32、同38、同51、同56、同62、同71、同74、同75、同77、同94、同105、同106、同107、同108、同112、同、113、同117、同118、同132、同133、同146等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
イエロー系酸性染料としては、C.I.アシッドイエロー1、同3、同7、同11、同17、同19、同23、同25、同29、同36、同38、同40、同42、同44、同49、同59、同61、同70、同72、同75、同76、同78、同79、同98、同99、同110、同111、同112、同114、同116、同118、同119、同127、同128、同131、同135、同141、同142、同161、同162、同163、同164、同165等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
マゼンタ系酸性染料としては、C.I.アシッドレッド1、同6、同8、同9、同13、同14、同18、同26、同27、同32、同35、同37、同42、同51、同52、同57、同75、同77、同80、同82、同83、同85、同87、同88、同89、同92、同94、同97、同106、同111、同114、同115、同117、同118、同119、同129、同130、同131、同133、同134、同138、同143、同145、同154、同155、同158、同168、同180、同183、同184、同186、同194、同198、同199、同209、同211、同215、同216、同217、同219、同249、同252、同254、同256、同257、同262、同265、同266、同274、同276、同282、同283、同303、同317、同318、同320、同321、同322等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
シアン系酸性染料としては、C.I.アシッドブルー1、同7、同9、同15、同22、同23、同25、同27、同29、同40、同41、同43、同45、同54、同59、同60、同62、同72、同74、同78、同80、同82、同83、同90、同92、同93、同100、同102、同103、同104、同112、同113、同117、同120、同126、同127、同129、同130、同131、同138、同140、同142、同143、同151、同154、同158、同161、同166、同167、同168、同170、同171、同175、同182、同183、同184、同187、同192、同199、同203、同204、同205、同229、同234、同236等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。
ブラック系酸性染料としては、C.I.アシッドブラック1、同2、同7、同24、同26、同29、同31、同44、同48、同50、同51、同52、同58、同60、同62、同63、同64、同67、同72、同76、同77、同94、同107、同108、同109、同110、同112、同115、同118、同119、同121、同122、同131、同132、同139、同140、同155、同156、同157、同158、同159、同191等を挙げることができ、これらのうちいずれか一種又は複数種混合して用いられる。色素の含有量は、インク2の粘度、乾燥性、吐出安定性、発色性や印画物の保存安定性などを考慮して決定する。
溶媒としては、低粘度で取り扱いが容易な水、又は水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が用いられる。ここで、水としては、脱イオン水が好ましい。また、水と混合する水溶性有機溶剤としては、インク2の乾燥を防止する効果を有するアルコール類が好ましい。
水溶性有機溶剤のアルコール類としては、例えば、脂肪族一価アルコールや多価アルコール、多価アルコール誘導体が挙げられる。
脂肪族一価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール又はt−ブチルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセロール等のアルキルグリコール類や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類又はチオジグリコール等が挙げられる。
多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールジメチルエーテル、セロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の上述した多価アルコールの低級アルキルエーテル類や、エチレングリコールジアセテート等の上述した多価アルコールの低級カルボン酸エステル類等が挙げられる。
溶媒に上述した水溶性有機溶剤のうち少なくとも1種を含有させたり、水を添加する場合には、モノトリエタノールアミン、ジトリエタノールアミン等のアルコールアミン類や、ジメチルホルムアミド、ジメチルケトンアミド等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類又はジオキサン等のエーテル類が適宜含有させてもよい。更に、溶媒中には、各種界面活性剤、消泡剤、pH調整剤又は防かび剤等の添加物を添加してもよい。
以上のような構成からインク2は、色素と、溶媒と、他の添加物とを混合し、所定の配合比で混合し、常温又は40℃〜80℃程度に加熱しながらスクリュー等で攪拌、分散させることで調製できる。
そして、以上で説明したインク2は、図2及び図3に示すように、イエローインクがインクタンク5yに収容され、マゼンタインクがインクタンク5mに収容され、シアンインクがインクタンク5cに収容され、ブラックインクがインクタンク5kに収容される。
次に、上記したプリンタ装置1を構成する装置本体2に対して着脱可能なヘッドカートリッジ3と、このヘッドカートリッジ3に着脱可能にされたインクタンク5y,5m,5c,5kとについて図面を参照して説明する。
記録紙Pに印刷を行うヘッドカートリッジ3は、図1に示すように、装置本体4の上面側から、すなわち図1中矢印A方向から装着され、記録紙Pに対してインク2を吐出して印刷を行う。
ヘッドカートリッジ3は、上記したインク2を、例えば電気熱変換式又は電気機械変換式等を用いた圧力発生手段が発生したエネルギーにより微細に粒子化して吐出し、記録紙P等といった対象物の主面に液滴状態にしたインク2を吹き付ける。具体的に、ヘッドカートリッジ3は、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体21を有し、このカートリッジ本体21にインク2が収容された容器であるインクタンク5y,5m,5c,5kが装着される。なお、以下では、インクタンク5y,5m,5c,5kを単にインクタンク5ともいう。
ヘッドカートリッジ3に着脱可能なインクタンク5は、強度や耐インク性を有するポリプロピレン等の樹脂材料等を射出成形することにより成形されるタンク本体11を有している。タンク本体11には、上面中央部に外部の空気を取り込む際の孔となる外部連通孔12と、ヘッドカートリッジ3のカートリッジ本体21にインク2を送出するインク供給部13とが設けられている。
タンク本体11では、収容されたインク2がインク供給部13からカートリッジ本体21へと送り出された際に、このインク収容部12内のインク2が減少した分に相当する空気が、外部連通孔12から内部に取り込まれる。
インク供給部13は、タンク本体11の下側略中央部に設けられている。このインク供給部13は、タンク本体11の内部と連通した略突形状のノズルであり、このノズルの先端が後述するヘッドカートリッジ3の接続部27に嵌合されることにより、インクタンク5のタンク本体11とヘッドカートリッジ3のカートリッジ本体21を接続する。そして、インク2は、インク供給部13を介してカートリッジ本体21に供給される。
また、このインクタンク5には、後述するカートリッジ本体21の装着部22に固定するための固定手段である係止突部14及び係合段部15を有している。係止突部14は、インクタンク5の長辺方向の他端側の側面部から突出形成された突起部であり、後述する装着部22のラッチレバー25に係合される。係合段部15は、インクタンク5の長辺方向の一端側に形成された段差部であり、後述する装着部22の側面に形成された被係合片26に係合される。この係止突部14及び係合段部15により、インクタンク5はカートリッジ本体21に固定されて装着される。
以上のような構成のインクタンク5は、上記した構成の他に、例えばインク収容部12内のインク2の残量を検出するための残量検出部や、インクタンク5y,5m,5c,5kを識別するための識別部等を備えている。
次に、以上のように構成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインク2を収納したインクタンク5y,5m,5c,5kが装着されるヘッドカートリッジ3について説明する。
ヘッドカートリッジ3は、図2及び図3に示すように、上記したインクタンク5とカートリッジ本体21とによって構成され、カートリッジ本体21には、インクタンク5が装着される装着部22y,22m,22c,22k(以下、全体を示すときには単に装着部22ともいう。)と、インク2を吐出するインク吐出ヘッド23と、インク吐出ヘッド23を保護するヘッドキャップ24とを有している。
インクタンク5が装着される装着部22は、略凹形状に形成され、4本のインクタンク5が記録紙Pの幅方向と略直交方向、すなわち記録紙Pの走行方向に並んで収納される。装着部22の底面は、図2に示すように、各色のインクタンク5y、5m、5c、5kを区画するための隔壁22aが各色のインクタンク5y、5m、5c、5kの間に設けられている。
装着部22には、インクタンク5が装着された際に、インクタンク5の係止突部14と対向する側面にはラッチレバー25が設けられ、このラッチレバー25に形成された係止孔25aに係止突部14が係止される。また、装着部22には、インクタンク5の係合段部15と対向する側面には被係合片26が設けられており、この被係合片26が係合段部15と係合される。装着部22は、インクタンク5の係止突部14とラッチレバー25の係止孔25aとが係止され、係合段部15と被係合片26とが係合されることにより、インクタンク2が固定され、装着される。
各装着部22y,22m,22c,22kの長手方向略中央には、インクタンク5y,5m,5c,5kが装着部22y,22m,22c,22kに装着されたとき、インクタンク5y,5m,5c,5kのインク供給部13が接続される接続部27が設けられている。この接続部27は、装着部22に装着されたインクタンク5のインク供給部13からカートリッジ本体21の底面に設けられたインク2を吐出するインク吐出ヘッド23にインク2を供給するインク供給路となる。
接続部27は、図4に示すように、インクタンク5から供給されるインク2を溜めるインク溜め部31と、接続部27とインク供給部13との連結部分からインク2が漏れないようにシールするシール部材32と、インク2内の不純物を除去するフィルタ33と、インク吐出ヘッド23側への供給路を開閉する弁機構34とを有している。接続部27では、弁機構34のインク吐出ヘッド23側に設けられたインク流出路35がインク吐出ヘッド23と接続されている。接続部27では、弁機構34の弁を開放することで、インク2をインク流出路35に流し、インク2をインク吐出ヘッド23に供給し、弁を閉塞することで、インク2のインク流出路35への供給を遮断し、インク吐出ヘッド23へのインク2の供給を止める。
インク吐出ヘッド23は、図5及び図6に示すように、上述した接続部27からインク2が供給され、供給されたインク2を各ノズル53へと導く流路を形成する流路板41と、流路を介して供給されたインク2を吐出させるヘッドチップ42と、インク2が吐出されるノズル43aが形成されるノズルシート43と、ノズルシート43が貼り合わされるフレーム44とを有する。
流路板41は、色毎に設けられ、例えば金属など、容易に変形しない剛性及び収容されるインク2に対して耐インク性を備えた材料で形成される。流路板41は、後述する各色のノズル43aにインク2が供給されるように、ノズル43aが並設されている記録紙Pの幅方向に、記録紙Pの幅に相当する長さに亘って略ライン状に形成されている。流路板41は、記録紙Pの幅に相当する長さに亘って形成されたインク流路45を内部に有する流路部46と、この流路部46の上面に設けられ、接続部27のインク流出路35からのインク2をインク流路45に供給するインク供給管47とを有する。流路部46は、インク供給管47が設けられている面とは反対側の面に、後述するヘッドチップ42を配置するために凹部状に切り欠いた切欠き部46aを有する。
インク2を吐出させるヘッドチップ42は、図6に示すように、回路基板51と、1つのノズル43a毎にインク液室58を形成するためのフィルム52とを有する。
回路基板51は、例えばシリコン、シリコン酸化物、ガラス基板等といった無機珪素材料からなる基板に、ロジックIC(Integrated Circuit)やドライバートランジスタ等からなる制御回路が形成されている。この回路基板51には、圧力発生素子として、制御回路により制御されてインク2を加熱する発熱抵抗体53が設けられている。
回路基板51の端面は、製造工程上、ダイシング等によって切り出された部分であり、酸化処理が困難であるため、無機珪素材料が露出している第1の露出部51aとなる。第1の露出部51aは、インク流路45の一部を構成し、インク流路45内を流れるインク2と直接接することとなる。また、回路基板51の発熱抵抗体53が設けられた面51bは、製造工程上、酸化処理が容易であるため、酸化処理が施され、無機珪素材料が露出していない。
フィルム52は、回路基板51の発熱抵抗体53が形成され面に例えば露光硬化型のドライフィルムレジストで形成され、フォトリソプロセスによって、上述したインク流路45と連通される部分を除いて各ノズル43aの周囲を囲むように形成される。このフィルム52には、回路基板51とは反対側の面に後述するノズルシート43が貼り合わされる。
ヘッドチップ42は、図6に示すように、流路板41の切欠き部46aに回路基板51を接着することで接着される。回路基板51と流路板41の切欠き部46aとの接着には、有機珪素材料の例えばシロキサン結合を含むシリコーン接着剤からなる接着層54で接着される。この接着層54のインク流路45側の端面は、第1の露出部51aと隣接し、インク流路45の一部を構成し、第1の露出部51aから珪素や珪素含有物が溶出することを防止する第1の溶出防止部54aとなる。
このヘッドチップ42では、回路基板51のシリコンウエハが露出する第1の露出部51aの近傍にシリコーン接着剤からなる第1の溶出防止部54aが設けられているため、第1の露出部51aからインク2に珪素や珪素含有物が溶出することを防止できる。
第1の溶出防止部54aの面積は、シリコンウエハが露出している第1の露出部51aの面積に対して5%以上、200%以下の範囲である。第1の溶出防止部54aの面積は、回路基板51と流路板41との間に設けた接着層54の厚みで調整することができる。第1の溶出防止部54aの面積が5%よりも小さい場合、即ち回路基板51と流路板41と間の接着層54の厚みが薄く、第1の溶出防止部54aの面積が第1の露出部51aの面積の1/20となっている場合には、第1の露出部51aから珪素や珪素含有物の溶出を十分に防止することができなくなってしまう。
一方、第1の溶出防止部54aの面積が200%よりも大きい場合、即ち接着層54の厚さが厚く、第1の溶出防止部54aの面積が第1の露出部51aの面積の2倍よりも大きくなっている場合には、第1の溶出防止部54aからインク2に低分子有機珪素が溶出してしまう。これにより、第1の溶出防止部54aの面積が200%よりも大きい場合には、溶出した低分子有機珪素が発熱熱抵抗体56上に付着し、コゲーションを生じさせたり、ノズル43aの目詰まりを生じさせてしまう場合がある。そこで、第1の溶出防止部54aの面積を第1の露出部51aの面積に対して5%以上、200%以下の範囲となるようにすることで、第1の露出部51aから珪素や珪素含有物の溶出を防止することができ、第1の溶出防止部54aから低分子有機珪素が溶出されることも防止することができる。
以上のようなヘッドチップ42は、図5に示すように、色毎に千鳥状に配置されている。すなわち、このヘッドチップ42は、図6に示すように、色毎に、インク流路45を挟んで記録紙Pの幅方向に互い違いに並ぶように配置される。インク吐出ヘッド23では、ヘッドチップ42間に流路板41を設けて、流路板41及びヘッドチップ42のフィルム52にノズルシート43を貼り合わせることで、インク流路45を形成してもよいが、ここではノズルシート43をヘッドチップ42に高精度に貼り合わせるため、図5及び図7に示すように、ヘッドチップ42間にヘッドチップ42と同一の厚みを有するダミーチップ55を設けている。ヘッドチップ42間に設けたダミーチップ55は、ヘッドチップ42間のインク流路45の一部を形成する。
ダミーチップ55は、ヘッドチップ42の回路基板51と同様に、無機珪素材料からなるダミー基板56と、このダミー基板56上に積層されたフィルム57とからなり、ヘッドチップ42の厚みと同一の厚みとなっている。ダミーチップ55は、ヘッドチップ42と同一の厚さで形成されているため、ヘッドチップ42が設けられている部分の高さと、ダミーチップ55が設けられている部分の高さが同じなる。これにより、ノズルシート43は、ヘッドチップ42及びダミーチップ55に高精度に貼り合わされる。
ダミー基板56は、図6及び図7に示すように、ヘッドチップ42の回路基板51と同様に、インク流路47の一部を構成し、無機珪素材料が露出した第2の露出部56aを有している。フィルム57もヘッドチップ42のフィルム52と同様に、ダミー基板56上に露光硬化型のドライフィルムレジストで形成される。
ダミー基板56は、ヘッドチップ42間と流路板41とを接着している有機珪素材料からなるシリコーン接着剤の接着層54で接着される。さらに、回路基板51とダミー基板56との間にもシリコーン接着剤からなる接着層54をヘッドチップ42とダミーチップ55との間の隙間に充填する。回路基板51とダミー基板56との間に接着層54を設けることによって、回路基板51とダミー基板56をより強固に流路板41に固定し、ヘッドチップ42とダミーチップ55との間からインク2が漏れることを防止する。
ダミー基板56と流路板46との間に設けられた接着層54の端面は、上述した第1の溶出防止部54aと同様に、インク流路45の一部を構成し、隣接するダミー基板56の第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が露出することを防止する第2の溶出防止部54bとなる。また、回路基板51とダミー基板56との間に設けられた接着層54の端面は、隣接する回路基板51の第1の露出部51a及びダミー基板56の第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が露出することを防止する第3の溶出防止部54cとなる。
ヘッドチップ42間にダミーチップ55を設けた場合、回路基板51と流路板41との間に設けられた第1の溶出防止部54a、ダミー基板56と流路板41との間に設けられた第2の溶出防止部54b、及び回路基板51とダミー基板56との間に設けられた第3の溶出防止部54cすべて合わせた面積が回路基板51の第1の露出部51aとダミー基板56の第2の露出部56aとを合わせた面積に対して5%以上、200%以下の範囲とされる。
したがって、ヘッドチップ42間にダミーチップ55を設けた場合にも、第1の溶出防止部54a、第2の溶出防止部54b及び第3の溶出防止部54cのすべての面積を合わせた面積を回路基板51の第1の露出部51aとダミー基板56の第2の露出部56aとを合わせた面積に対して、5%以上、200%以下となるようにすることによって、上述したように、第1の露出部51a及び第2の露出部56aから珪素や珪素含有物の溶出を防止することができ、溶出防止部54aから低分子有機珪素が溶出されることも防止することができる。
ノズルシート43は、厚みが10μm〜15μm程度のシート状部材であり吐出面23aに向かって縮径されたノズル43aが色毎に100個〜5000個程度並設されている。
フレーム44は、記録紙Pの幅に亘って色毎に開口した開口部44aを有する。この開口部44aには、流路板41及びヘッドチップ52が嵌め込まれる。フレーム44のヘッドチップ42及びダミーチップ55が挿入された側の面には、ノズルシート43が張り合わされることによって、ノズルシート43がヘッドチップ42、ダミーチップ55のそれぞれのフィルム52、57、及び流路板41に貼り合わされることによって、インク2を加圧するインク液室58が形成される。
以上のような構成からなるインク吐出ヘッド23では、ヘッドチップ42の回路基板51の制御回路が発熱抵抗体53を制御し、選択された発熱抵抗体53に対して、例えば1〜3マイクロ秒程度の間だけパルス電流を供給し、発熱抵抗体53を加熱して、インク液室58内のインク2をノズル43aからインク液滴iにして吐出する。
具体的に、インク液滴iの吐出方法は、回路基板51の制御回路が発熱抵抗体53を駆動制御し、選択された発熱抵抗体53に対して、パルス電流を供給し、発熱抵抗体53を急速に加熱する。すると、ヘッドチップ42では、図8(A)に示すように、発熱抵抗体53と接するインク液室58内のインク2に気泡bが発生する。そして、ヘットチップ42では、図8(B)に示すように、このインク液室58内において、気泡bが膨張しながらインク2を加圧し、押し退けられたインク2がインク液滴iとなってノズル43aより吐出される。インク液滴iが吐出された後は、インク流路45を通してインク2がインク液室58に供給されることによって、再び吐出前の状態へと戻る。
インク吐出ヘッド23では、ヘッドチップ42の回路基板51のシリコンウエハが露出している第1の露出部51a及びダミーチップ55のダミー基板56の第2の露出部56aの近傍、具体的に回路基板51及びダミー基板56と流路板41と間にシリコーン接着剤からなる第1の溶出防止部54a及び第2の溶出防止部54b、回路基板51とダミー基板56の間に第3の溶出防止部54cが第1の露出部51a及び第2の露出部56aに隣接して設けられていることによって、第1の露出部51a及び第2の露出部56aがインク流路45の一部を構成し、インク2に直接接していても、第1の露出部51a及び第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が溶出することを防止できる。
このインク吐出ヘッド23では、第1の露出部51a及び第2の露出部56aから珪素や珪素含有物の溶出を防止できるため、発熱抵抗体53上に珪素や珪素含有物が付着して、コゲーションが生じることを防止できる。また、インク吐出ヘッド23では、珪素や珪素含有物の溶出を防止することができるため、ノズル43aに珪素や珪素含有物が詰まり目詰まりが生じることを防止できる。これらのことから、このインク吐出ヘッド23では、インク液室58にインク流路45を経てインク2が適切に供給され、インク液室45に供給されたインク2を適切に加圧することができることから、所定の吐出方向に吐出でき、不吐出といった吐出特性の低下を防止でき、高品位な画像を形成することができる。
また、このインク吐出ヘッド23では、長期間、インク2を吐出しなかった場合でも、回路基板51の第1の露出部51a及びダミー基板56の第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が溶出することを防止することができるため、発熱抵抗体53にコゲーションが生じたり、ノズル43aの目詰まりが生じることを防止でき、長期間の不吐出後も適切にインク2を吐出することができる。これにより、このインク吐出ヘッド23では、長期間の不吐出後に、インク2を吐出させても、高品位な画像を形成することができる。
また、このインク吐出ヘッド23では、ヘッドチップ42を作製する際に、ヘッドチップ42の回路基板51やダミーチップ55のダミー基板56から珪素や珪素含有物が溶出すること配慮して、ヘッドチップ42及びダミーチップ55を設計する必要がなく、設計の自由度が広がる。
また、このインク吐出ヘッド23では、珪素や珪素含有物の溶出を防止できるため、インク2の吐出回数が増しても、安定して吐出を行うことができる。
上述したインク吐出ヘッド23の吐出面23aに設けられるヘッドキャップ24は、図2に示すように、インク吐出ヘッド23を保護するために設けられたカバーであり、印刷動作するときにはインク吐出ヘッド23より退避する。ヘッドキャップ24は、図2中矢印W方向の両端に開閉方向に設けられた一対の係合突部24aと、長手方向に設けられインク吐出ヘッド23の吐出面23aに付着した余分なインク2を吸い取るクリーニングローラ24bとを有している。ヘッドキャップ24は、係合突部24aがインク吐出ヘッド23の吐出面23aに図2中矢印W方向とは略直交方向に亘って設けられた一対の係合溝23bに係合され、この一対の係合溝23bに沿ってインクタンク5の短手方向、すなわち図2中矢印W方向とは略直交方向に開閉するようにされている。そして、ヘッドキャップ24においては、開閉動作時に、クリーニングローラ24bがインク吐出ヘッド23の吐出面23aに当接しながら回転することで、余分なインク2を吸い取り、インク吐出ヘッド23の吐出面23aをクリーニングする。このクリーニングローラ24bには、例えば吸湿性の高い部材、具体的にはスポンジ、不織布、織布等が用いられる。また、ヘッドキャップ24は、印刷動作しないときにはインク吐出ヘッド23内のインク2が乾燥しないように吐出面23aを閉塞する。
次に、以上のように構成されたヘッドカートリッジ3が装着されるプリンタ装置1を構成する装置本体4について図面を参照して説明する。
装置本体4は、図1及び図9に示すように、ヘッドカートリッジ3が装着されるヘッドカートリッジ装着部61と、ヘッドカートリッジ3をヘッドカートリッジ装着部61に保持、固定するためのヘッドカートリッジ保持機構62と、ヘッドキャップを開閉するヘッドキャップ開閉機構63と、記録紙Pを給排紙する給排紙機構64と、給排紙機構64に記録紙Pを供給する給紙口65と、給排紙機構64から記録紙Pが出力される排紙口66とを有する。
ヘッドカートリッジ装着部61は、ヘッドカートリッジ3が装着される凹部であり、走行する記録紙にデータ通り印刷を行うため、インク吐出ヘッド23の吐出面23aと走行する記録紙Pの紙面とが互いに略平行となるようにヘッドカートリッジ3が装着される。そして、ヘッドカートリッジ3は、インク吐出ヘッド23内のインク詰まり等で交換する必要が生じる場合等があり、インクタンク5のような交換頻度はないが消耗品であるため、ヘッドカートリッジ装着部61に対して着脱可能にヘッドカートリッジ保持機構62によって保持される。
ヘッドカートリッジ保持機構62は、ヘッドカートリッジ装着部61にヘッドカートリッジ3を着脱可能に保持するための機構であり、ヘッドカートリッジ3に設けられたつまみ62aを装置本体4の係止孔62b内に設けられた図示しないバネ等の付勢部材に係止することによって装置本体4に設けられた基準面4aに圧着するようにしてヘッドカートリッジ3を位置決めして保持、固定できるようにする。
ヘッドキャップ開閉機構63は、ヘッドカートリッジ3のヘッドキャップ24を開閉する駆動部を有しており、印刷を行うときにヘッドキャップ24を開放してインク吐出ヘッド23が記録紙Pに対して露出するようにし、印刷が終了したときにヘッドキャップ24を閉塞してインク吐出ヘッド23を保護する。
給排紙機構64は、記録紙Pを搬送する駆動部を有しており、給紙口65から供給される記録紙Pをヘッドカートリッジ3のインク吐出ヘッド23まで搬送し、ノズル43aより吐出されたインク液滴iが着弾し、印刷された記録紙Pを排紙口66に搬送して装置外部へ排出する。具体的に、給排紙機構64は、トレイ65aから給紙ローラ71によって記録紙Pを引き出し、互いに反対方向に回転する一対の分離ローラ72a,72bによって引き出された記録紙Pの一枚を反転ローラ73に搬送して搬送方向を反転させた後に搬送ベルト74に記録紙Pを搬送し、搬送ベルト74で記録紙Pをインク吐出ヘッド23と対向する位置まで搬送する。 給紙口65は、給排紙機構64に記録紙Pを供給する開口部であり、トレイ65a等に複数枚の記録紙Pを積層しておくことができる。排紙口66は、インク液滴iが着弾し、印刷された記録紙Pを排出する開口部である。
以上のような構成からなるプリンタ装置1は、外部に設けられた情報処理装置から入力された印刷データに基づき印刷を制御する詳細を図示しない制御回路により印刷が制御される。具体的に、プリンタ装置1は、制御回路に設けられた上述した装置本体4のヘッドキャップ開閉機構63、給排紙機構64、搬送ベルト74を昇降させる図示しないベルト昇降機構の駆動、インク吐出ヘッド23に供給する電流の供給をそれぞれ制御する制御部により制御される。プリンタ装置1は、印刷を行う際、制御部により以下のように動作し印刷を行う。
先ず、ユーザが、印刷動作をプリンタ装置1に実行させるため、装置本体4に設けられている操作ボタン4aを操作して制御部に印刷開始を命令する。プリンタ装置1では、制御部に印刷開始の命令がされると、制御部からの制御信号によりヘッドキャップ開閉機構63、給排紙機構64、ベルト昇降機構等が駆動して、図10に示すように、印刷が可能な状態となる。
ヘッドキャップ開閉機構63は、駆動部を駆動し、ヘッドキャップ24をヘッドカートリッジ3に対してトレイ65a側に移動させる。これにより、プリンタ装置1では、インク吐出ヘッド23のノズル43aが外部に露出する。
ベルト昇降機構は、搬送ベルト74をインク吐出ヘッド23の吐出面23aと略平行となるように、搬送ベルト74を上昇させる。
給排紙機構64は、駆動部を駆動し、記録紙Pを走行させる。具体的に、給排紙機構64は、トレイ65aから給紙ローラ71によって記録紙Pを引き出し、互いに反対方向に回転する一対の分離ローラ72a,72bによって引き出された記録紙Pを反転ローラ73に搬送して搬送方向を反転させた後に搬送ベルト74に記録紙Pを搬送し、搬送ベルト74に搬送された記録紙Pをプラテン板75で所定の位置に保持し、記録紙Pを吐出面23aと対向させる。
次に、プリンタ装置1では、インク吐出ヘッド23に設けられた発熱抵抗体53に供給する電流が制御部により外部の情報処理装置から入力された印刷データに基づいて制御される。これにより、プリンタ装置1では、情報処理装置から入力された印刷データに基づいて、発熱抵抗体53が加熱され、印刷位置に搬送された記録紙Pに対してノズル43aよりインク液滴iを吐出、着弾させてインクドットからなる画像や文字等を印刷する。
そして、プリンタ装置1では、インク液滴iがノズル43aより吐出されると、インク液滴iを吐出した量と同量のインク2がインクタンク5から接続部27を介してインク液室58内に補充される。インク吐出ヘッド23では、インク液滴iを吐出する度にインク2がインクタンク5からインク液室58内に補充される。
次に、プリンタ装置1では、制御部により給排紙機構64の搬送ベルト74が駆動され、印刷が終了した記録紙Pを排紙口66より排出する。
以上で説明したプリンタ装置1では、ヘッドチップ42の回路基板51及びダミーチップ55のダミー基板56と流路板41との間に設けられた第1の溶出防止部54a、第2の溶出防止部54b、及び回路基板51とダミー基板56との間に設けられた第3の溶出防止部54cが回路基板51の第1の露出部51a及びダミー基板56の第2の露出部56aの近傍に設けられているため、回路基板51の第1の露出部51a及びダミー基板56の第2の露出部56aがインク流路45を構成し、インク2に直接接触していても、第1の露出部51a及び第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が溶出することを防止できる。これにより、プリンタ装置1では、発熱抵抗体53上に珪素や珪素含有物が付着してコゲーションが生じることを防止できる。また、プリンタ装置1では、珪素や珪素含有物がノズル43aに詰まるこなく、ノズル43aの目詰まりを防止できる。
これらのことから、このプリンタ装置1では、インク液室58にインク流路45を経てインク2が適切に供給され、インク液室45に供給されたインク2を適切に加圧することができることから、所定の方向にインク2を吐出することができ、不吐出等の不具合も生じることなく、高品位な画像を形成することができる。
また、このプリンタ装置1では、長期間、インク2を吐出しなかった場合でも、回路基板51の第1の露出部51a及びダミー基板56の第2の露出部56aの近傍に第1の溶出防止部54a、第2の溶出防止部54b及び第3の溶出防止部54cが設けられていることによって、第1の露出部51a及び第2の露出部56aから珪素や珪素含有物が溶出することを防止することができるため、発熱抵抗体53のコゲーション及びノズル43aの目詰まりを防止でき、長期間の不吐出後も適切にインク2を吐出することができる。
また、プリンタ装置1では、珪素や珪素含有物の溶出が防止できるため、インク2の吐出回数が増しても、安定して吐出を行うことができる。
なお、上述したプリンタ装置1では、1つの発熱抵抗体53でインク2を加熱して吐出するヘッドチップ42を例に挙げて説明したが、このような構造に限定されることはなく、1つのノズル43aに対して複数の発熱抵抗体53を設けて、各発熱抵抗体53を異なるタイミングで加熱することで吐出方向を制御することができるヘッドチップ42を備えていてもよい。
また、上述したプリンタ装置1では、発熱抵抗体53によってインク2を加熱し、ノズル43aからインク2を吐出させる電気熱変換方式を採用しているが、このような方式に限定されず、例えばピエゾ素子といった圧電素子等の電気機械変換素子等によってインク2を電気機械的にノズルより吐出させる電気機械変換方式(特開昭55−65559号公報、特開昭62−160243号公報、特開平2−270561号公報)を採用したものであってもよい。
また、上述したヘッドカートリッジ3では、カートリッジ本体21に対してインクタンク5が着脱可能となっているが、このような構成に必ずしも限定されるものではない。すなわち、このヘッドカートリッジ3自体が消耗品として取り扱われており、装置本体4に対して着脱可能なことから、このカートリッジ本体21にインクタンク5が一体に設けられた構成とすることも可能である。
また、上述では、ライン型のプリンタ装置1を例に挙げて説明したが、このことに限定されることはなく、例えばヘッドカートリッジが記録紙Pの走行方向と略直交する方向に移動するシリアル型の液体吐出装置にも適用可能である。
以下、本発明を適用したインクを実際に調製した実施例および比較例について説明する。
〈実施例1〉
実施例1では、イエロー系のインクを次のようにして調整した。イエロー系のインクを調整する際には、染料としてダイレクトイエロー132が3重量%と、グリセリンが10重量%と、2−ピロリドンが10重量%と、界面活性剤(信越化学製オルフィンE1010:ポリオキシエチレンアルキルエーテル)が0.5重量%と、イオン交換水が76.5重量%となるように均一に混合し、孔径2μmのフィルターで濾過することにより、イエローインクを調製した。このイエローインクを表1中ではインク組成1とする。
また、実施例1では、次のようにして図6及び図7に示すインク吐出ヘッド23を作製した。先ず、シリコンウエハからなる回路基板51上に長さ20μm、厚み0.2μmのTa系の抵抗体からなる発熱抵抗体53(ヒーター抵抗100Ω)を形成し、更に回路基板51上にフィルム52を積層したヘッドチップ42及びシリコンウエハからなるダミー基板56にフィルム57を貼り合わせたダミーチップ55を作製した。回路基板51は、発熱抵抗体53が設けられた面には表面処理が施され、インク流路45の臨む端面はシリコンウエハが露出している第1の露出部51aを有する。同様に、ダミー基板56もインク流路45に臨む端面がシリコンウエハが露出した第2の露出部56aである。
次に、得られたヘッドチップ42を図5に示すように千鳥状に複数並設し、ヘッドチップ42間にダミーチップ55を配置し、ヘッドチップ42及びダミーチップ55を内部にインク流路45が形成された流路板41と接着する。ここで、ヘッドチップ42の回路基板51及びダミーチップ55のダミー基板56と流路板46との接着は、東芝GEシリコーン製のシリコーン接着剤(TSE3941M)(表1中にAで示す。)からなる接着層54を介在させて接着する。回路基板51と流路板41との間に設けられた接着層54のインク流路45の一部を構成する端面が第1の溶出防止部54aであり、ダミー基板56と流路板41との間に設けられた接着層54の端面が第2の溶出防止部54bである。また、接着層54は、回路基板51とダミー基板56との間にも設け、この接着層54のインク流路45の一部を構成する端面が第3の溶出防止部54cである。
また、接着層54を設ける際には、回路基板51及びダミー基板56と流路板41との間の接着層54、及び回路基板51とダミー基板56との間の接着層54の厚みを調整して、第1の溶出防止部54a、第2の溶出防止部54b、第3の溶出防止部54cのすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して5%となるように接着層54を設けた。次に、ヘッドチップ42及びダミーチップ55と流路板41とを接着したものをフレーム42に嵌め合わせ、フレーム42にノズルーシート43を貼り合わせてインク吐出ヘッド23を作製した(以下、符号は省略する。)。
〈実施例2〉
実施例2では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して10%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例3〉
実施例3では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して15%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例4〉
実施例4では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して20%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例5〉
実施例5では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して30%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例6〉
実施例6では、回路基及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部5、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して50%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例7〉
実施例7では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して100%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例8〉
実施例8では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して200%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例9〉
実施例9では、イエローインクの変えてブルーインクを用いた。ブルーインクを調整する際には、染料としてダイレクトブルー199が3重量%と、グリセリンが10重量%と、2−ピロリドンが10重量%と、界面活性剤(信越化学製オルフィンE1010:ポリオキシエチレンアルキルエーテル)が0.5重量%と、イオン交換水が76.5重量%となるようにを均一に混合し、孔径2μmのフィルターで濾過することにより、ブルーインクを調製した。このブルーインクを表1ではインク組成2とする。
実施例9では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して20%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例10〉
実施例10では、シリコーン接着剤に東芝GEシリコーン製のシリコーン接着剤(TSE3975C)(表1中にBで示す。)を用いたこと以外は、実施例4と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例11〉
実施例11では、シリコーン接着剤に東芝GEシリコーン製のシリコーン接着剤(TSE3975C)(表1中にBで示す。)を用いたこと以外は、実施例9と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例12〉
実施例12では、シリコーン接着剤に東レ・ダウコーニング・シリコーン製のシリコーン接着剤(SE9176 CLEAR)(表1中にCで示す。)を用いたこと以外は、実施例4と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈実施例13〉
実施例13では、シリコーン接着剤に東レ・ダウコーニング・シリコーン製のシリコーン接着剤(SE9176 CLEAR)(表1中にCで示す。)を用いたこと以外は、実施例9と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈比較例1〉
比較例1では、シリコーン接着剤に変えて、エポキシ樹脂接着剤(ハンツマン・アドバンスド・マテリアルズ製)アラルダイト・ラピッド(表1中にDで示す。)を用いたこと以外は、実施例4と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
〈比較例2〉
比較例2では、シリコーン接着剤に変えて、エポキシ樹脂接着剤(ハンツマン・アドバンスド・マテリアルズ製)アラルダイト・ラピッド(表1中にDで示す。)を用いたこと以外は、実施例9と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
<比較例3>
比較例3では、回路基板5及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して1%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
<比較例4>
比較例4では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して500%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
<比較例5>
比較例5では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して1%となるようにしたこと以外は、実施例10と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
<比較例6>
比較例6では、回路基板及びダミー基板と流路板との間の接着層、及び回路基板とダミー基板との間の接着層の厚みを調整して、第1の溶出防止部、第2の溶出部、第3の溶出部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部の面積を合わせた面積に対して1%となるようにしたこと以外は、実施例12と同様にインク吐出ヘッドを作製した。
次に、実施例1〜実施例13及び比較例1〜比較例6のインク吐出ヘッドをヘッドカートリッジに設け、このヘッドカートリッジを60℃、1週間保存した。保存後のヘッドカートリッジ、及び各実施例、各比較例で作製したインクを充填したインクカートリッジをプリンタ装置に装着し、次に示す試験1を行った。
具体的に、試験1は、圧力発生素子にパルス幅1.5μsec、周波数10kHzのパルス電流で、0.8Wの電力を印加して圧力発生素子を駆動させて、連続吐出試験を行った。
また、60℃、1週間保存した後のヘッドカートリッジのインク流路からインクを抜き取り、抜き取ったインク中に含まれる珪素の含有量をICP発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ(株)製SPS7800)により定量分析した。なお、この珪素の含有量は、回路基板のシリコンウエハから溶出した珪素及び珪素含有物を測定し、その測定結果から求めたものである。
以下の表1に、実施例1〜実施例12及び比較例1〜比較例6の連続吐出試験の評価結果及び珪素の含有量を示す。
Figure 2006224463
表1に示す結果から、ヘッドチップの回路基板及びダミーチップのダミー基板と流路板との間、及び回路基板とダミー基板との間にシリコーン接着剤からなる接着層が介在し、接着層のインク流路に臨む端面が回路基板及びダミー基板のそれぞれ露出部から珪素や珪素含有物が溶出することを防止する第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部となっており、これらの溶出防止部の面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部を合わせた面積に対して5%以上、200%以下である実施例1〜実施例13は、シリコーン接着剤を用いていない比較例1や比較例2、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部のすべて合わせた面積が2%より小さい又は200%よりも大きい比較例3〜比較例6と比べて、連続吐出試験の評価が優れ、珪素の含有量が少なかった。
比較例1及び比較例2は、接着層にエポキシ接着剤を用いているため、回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部から珪素や珪素含有物が溶出することを抑えることができず、溶出した珪素や珪素含有物が発熱抵抗体上に付着し、コゲーションを起こしたり、溶出した珪素や珪素含有物がノズルに詰まり、ノズルの目詰まりが生じた。このため、比較例1及び比較例2では、連続して1000万回を越えたあたりから吐出が不安定となり、2000〜5000万回ではインクが吐出せず、不吐出となった。
また、比較例1及び比較例2では、珪素の溶出を抑えることができなかったため、インク2に含まれる珪素の含有量が88ppmや93ppmとなり、実施例1〜実施例13と比べてはるかに珪素や珪素含有物の溶出量が多かった。これらのことから、比較例1及び比較例2では、長期間、不吐出の状態で保存した場合、吐出特性が低下してしまう。
また、比較例3、比較例5及び比較例6では、接着層にシリコーン接着剤を用いているが、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部をすべて合わせた面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部を合わせた面積に対して1%と小さいため、回路基板やダミー基板のそれぞれの露出部から珪素や珪素含有物が溶出することを抑えることができず、比較例1や比較例2と同様に、発熱抵抗体のコゲーションやノズルの目詰まりが生じ、連続して1000万回を越えたあたりから吐出が不安定となり、2000〜5000万回では不吐出となった。
また、比較例3、比較例5及び比較例6では、珪素や珪素含有物の溶出を抑えることができなかったため、それぞれ珪素の含有量が75ppm以上となり、実施例1〜実施例13と比べてはるかに珪素や珪素含有物の溶出量が多かった。これらのことから、比較例3、比較例5及び比較例6では、長期間、不吐出の状態で保存した場合、吐出特性が低下してしまう。
また、比較例4では、回路基板と流路板との間にシリコーン接着剤からなる接着層が設けられているが、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部をすべて合わせた面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部を合わせた面積に対して500%と多いため、回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部から溶出した珪素の含有量は2ppmと低いが第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部から低分子有機珪素が溶出し、この低分子有機珪素が発熱抵抗体のコゲーションを発生させたり、ノズルの目詰まりを生じさせた。このため、比較例4では、連続して1000万回吐出したあたりから吐出が不安定となり、2000〜5000万回ではインクが吐出せず、不吐出となった。これにより、比較例4では、長期間、不吐出の状態で保存した場合、吐出特性が低下してしまう。
これらの比較例1〜比較例6に対して、実施例1〜実施例13では、回路基板及びダミー基板と流路板との間、及び回路基板とダミー基板との間にシリコーン接着剤からなる接着層が介在し、回路基板と流路板との間に第1の溶出防止部があり、ダミー基板と流路板との間に第2の溶出防止部があり、回路基板とダミー基板との間に第3の溶出防止部があり、これらの溶出防止部がインク流路の一部を構成し、回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部に隣接しているため、回路基板及びダミー基板の露出部から珪素や珪素含有物が溶出することが防止できた。また、実施例1〜実施例13では、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部をすべて合わせた面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部を合わせた面積に対して、5%以上、200%以下となっていることによって、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部から低分子有機珪素が溶出することも防止できた。これにより、実施例1〜実施例13では、発熱抵抗体上にコゲーションが発生せず、ノズルの目詰まりも生じなかったため、1.8億回以上の安定した吐出が可能となり、インク中の珪素の含有量を極めて少なかった。
また、実施例の中でも、実施例2〜実施例6及び実施例9〜実施例13に示すように、第1の溶出防止部、第2の溶出防止部、第3の溶出防止部のすべての面積が回路基板及びダミー基板のそれぞれの露出部を合わせた面積に対して10%以上、50%以下とすることによって、露出部から珪素や珪素含有物が溶出することをより防止することができたため、連続吐出が2億回以上可能となり、連続して安定した吐出を行うことができた。
したがって、実施例1〜実施例13では、長期間、不吐出の状態で保存した場合であっても、安定した吐出が可能であり、無機珪素含有材料や低分子有機珪素の溶出が防止され、高品位な画像を形成することができる。
本発明が適用されたプリンタ装置を示す斜視図である。 同プリンタ装置に備わるヘッドカートリッジを示す斜視図である。 同ヘッドカートリッジを示す断面図である。 同ヘッドカートリッジにおけるインクタンクとインク吐出ヘッドとの関係を示す模式図である。 インク吐出ヘッドの分解斜視図である。 同インク吐出ヘッドの構造を示す断面図である。 ヘッドチップ及びダミーチップを流路板に貼り合わせたものを示す断面図である。 同インク吐出ヘッドを示しており、同図(A)は発熱抵抗体に気泡が発生した状態を模式的に示す断面図であり、同図(B)はノズルよりインク液滴を吐出した状態を模式的に示す断面図である。 同プリンタ装置の一部を透視して示す側面図である。 同プリンタ装置において、ヘッドキャップが開いている状態を一部透視して示す側面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ装置、2 インク、3 インクジェットプリンタヘッドカートリッジ、4 装置本体、5 インクタンク、21 カートリッジ本体、23 インク吐出ヘッド、23a 吐出面、41 流路板、42 ヘッドチップ、43 ノズルシート、44 フレーム、45 インク流路、51 回路基板、51a 露出部、52 フィルム、53 発熱抵抗体、54 接着層、54a 溶出防止部、55 ダミーチップ、56 ダミー基板56 露出部、57 フィルム、58 インク液室

Claims (28)

  1. 液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、上記圧力発生素子で上記液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、
    上記圧力発生素子は、上記液室の一部を構成する回路基板に設けられ、
    上記回路基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した露出部を有し、
    上記露出部の近傍には、上記無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 上記回路基板が、上記流路を形成する流路板に上記有機珪素材料からなる接着層により接着され、上記接着層の端面が溶出防止部であることを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッド。
  3. 上記圧力発生素子は、発熱抵抗体であることを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッド。
  4. 上記無機珪素材料は、シリコン、シリコン酸化物、ガラスであることを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッド。
  5. 上記有機珪素材料は、シロキサン結合を含むことを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッド。
  6. 隣り合う上記回路基板の間には、上記回路基板を上記流路板に接着する上記接着層と連続する接着層により上記流路板に接着されるダミー基板が配設され、
    上記ダミー基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した更なる露出部を有し、
    上記流路に臨んだ上記ダミー基板を上記流路板に接着する接着層及び上記回路基板と上記ダミー基板との間の接着層の端面は、更なる溶出防止部とされていることを特徴とする請求項2記載の液体吐出ヘッド。
  7. すべての上記溶出防止部を合わせた面積は、上記回路基板及び上記ダミー基板のそれぞれの上記露出部を合わせた面積に対して、5%以上、200%以下であることを特徴とする請求項6記載の液体吐出ヘッド。
  8. 液体を吐出する液体吐出装置に設けられる液体吐出カートリッジにおいて、
    上記液体を収容する液体収容部と、
    上記液体収容部から上記液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、上記圧力発生素子で上記液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドとを備え、
    上記圧力発生素子は、上記液室の一部を構成する回路基板に設けられ、
    上記回路基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した露出部を有し、
    上記露出部の近傍には、上記無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする液体吐出カートリッジ。
  9. 上記回路基板が、上記流路を形成する流路板に上記有機珪素材料からなる接着層により接着され、上記接着層の端面が溶出防止部であることを特徴とする請求項8記載の液体吐出カートリッジ。
  10. 上記圧力発生素子は、発熱抵抗体であることを特徴とする請求項8記載の液体吐出カートリッジ。
  11. 上記無機珪素材料は、シリコン、シリコン酸化物、ガラスであることを特徴とする請求項8記載の液体吐出カートリッジ。
  12. 上記有機珪素材料は、シロキサン結合を含むことを特徴とする請求項8記載の液体吐出カートリッジ。
  13. 隣り合う上記回路基板の間には、上記回路基板を上記流路板に接着する上記接着層と連続する接着層により上記流路板に接着されるダミー基板が配設され、
    上記ダミー基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した更なる露出部を有し、
    上記流路に臨んだ上記ダミー基板を上記流路板に接着する接着層及び上記回路基板と上記ダミー基板との間の接着層の端面は、更なる溶出防止部とされていることを特徴とする請求項9記載の液体吐出カートリッジ。
  14. すべての上記溶出防止部を合わせた面積は、上記回路基板及び上記ダミー基板のそれぞれの上記露出部を合わせた面積に対して、5%以上、200%以下であることを特徴とする請求項13記載の液体吐出カートリッジ。
  15. 液体を吐出する液体吐出装置において、
    装置本体と、
    上記装置本体に設けられ、上記液体を収容する液体収容部と、上記液体収容部から上記液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、上記圧力発生素子で上記液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドと有する液体吐出カートリッジとを備え、
    上記圧力発生素子は、上記液室の一部を構成する回路基板に設けられ、
    上記回路基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した露出部を有し、
    上記露出部の近傍には、上記無機珪素材料の溶出を防止する有機珪素材料からなる溶出防止部が流路に臨んで設けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  16. 上記回路基板が、上記流路を形成する流路板に上記有機珪素材料からなる接着層により接着され、上記接着層の端面が溶出防止部であることを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  17. 上記圧力発生素子は、発熱抵抗体であることを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  18. 上記無機珪素材料は、シリコン、シリコン酸化物、ガラスであることを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  19. 上記有機珪素材料は、シロキサン結合を含むことを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  20. 隣り合う上記回路基板の間には、上記回路基板を上記流路板に接着する上記接着層と連続する接着層により上記流路板に接着されるダミー基板が配設され、
    上記ダミー基板は、端面に無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した更なる露出部を有し、
    上記流路に臨んだ上記ダミー基板を上記流路板に接着する接着層及び上記回路基板と上記ダミー基板との間の接着層の端面は、更なる溶出防止部とされていることを特徴とする請求項16記載の液体吐出装置。
  21. すべての上記溶出防止部を合わせた面積は、上記回路基板及び上記ダミー基板のそれぞれの上記露出部を合わせた面積に対して、5%以上、200%以下であることを特徴とする請求項20記載の液体吐出装置。
  22. 装置本体と、上記装置本体に設けられ、上記液体を収容する液体収容部と、上記液体収容部から上記液体を流路を経て吐出口と圧力発生素子が設けられた液室に供給し、上記圧力発生素子で上記液体を吐出口から吐出させる液体吐出ヘッドと有する液体吐出カートリッジとを備える液体吐出装置による液体吐出方法であって、
    圧力発生素子が設けられ、上記液室の一部を構成する回路基板の端面の無機珪素材料が露出した露出部、及びこの露出部の近傍に設けられた上記無機珪素材料の溶出を防止する溶出防止部が臨む上記流路を経て、上記液室に上記液体が供給され、上記吐出口から上記液体を吐出することを特徴とする液体吐出方法。
  23. 上記回路基板が、上記流路を形成する流路板に上記有機珪素材料からなる接着層により接着され、上記接着層の端面が溶出防止部となっていることを特徴とする請求項22記載の液体吐出方法。
  24. 上記圧力発生素子は、発熱抵抗体であることを特徴とする請求項22記載の液体吐出方法。
  25. 上記無機珪素材料は、シリコン、シリコン酸化物、ガラスであることを特徴とする請求項22記載の液体吐出方法。
  26. 上記溶出防止部は、シロキサン結合を含むことを特徴とする請求項22記載の液体吐出方法。
  27. 隣り合う上記回路基板の間に、上記回路基板を上記流路板に接着する上記接着層と連続する接着層により上記流路板に接着されるダミー基板の端面の無機珪素材料が上記流路に臨んで露出した更なる露出部と、上記流路に臨んだ上記ダミー基板を上記流路板に接着する接着層及び上記回路基板と上記ダミー基板との間の接着層の端面の更なる溶出防止部とが臨む上記流路を経て、上記液室に上記液体が供給されることを特徴とする請求項23記載の液体吐出方法。
  28. すべての上記溶出防止部を合わせた面積は、上記回路基板及び上記ダミー基板のそれぞれの上記露出部を合わせた面積に対して、5%以上、200%以下であることを特徴とする請求項27記載の液体吐出方法。
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