JP2006217408A - 信号伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 送受共用アンテナを備え、TDDで動作する信号伝送システムにおいて、上下回線の切換を適切に行う信号伝送システムを提供すること。
【解決手段】 本発明では、TDDで動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムが使用される。本システムは、前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図23
【解決手段】 本発明では、TDDで動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムが使用される。本システムは、前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図23
Description
本発明は、一般に信号伝送システム及び信号伝送方法に関し、特に複数の無線システムが併存する空間に使用される信号伝送システム及び信号伝送方法に関する。
近年の無線通信技術の進展により、様々な無線通信システムが提案され、それらの標準化及び実用化が進められている。このため、同じ地域に複数の無線通信システムが併存することも間々ある。
図1は、そのような複数の無線通信システムが併存する空間の一部を模式的に示す。図1には、複数の移動端末12−1,2,3と、複数のアンテナ14−1,2,3と、複数の増幅器16−1,2,3と、合成/分配器18と、無線基地局(ノードB)20とが示されている。移動端末、アンテナ及び増幅器の数は任意に設定可能である。移動端末12−1〜3は、屋内閉空間10内に位置し、各自の近辺のアンテナを用いて無線通信を行う。複数のアンテナ14−1〜3は、所定の位置で設けられ、例えば20メートル毎の一定間隔で設けられてもよいし、障害物に応じて異なる密度で配置されてもよい。増幅器16−1〜3は、そこを通過する信号レベルを増幅する。合成/分配器18は、各アンテナ14−1〜3からの上り信号を合成し、又は無線基地局20からの下り信号を各アンテナに分配する。無線基地局20は、不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)に接続される。
説明の便宜上、移動端末12−1〜3及び無線基地局20は、IMT2000システムのような広帯域符号分割多重アクセス(W−CDMA)方式で動作するものとする。また、屋内閉空間10内では、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)、パーソナルコミュニケーションサービス(PCS)システムや無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のようなW−CDMA方式以外の無線通信も可能であるものとする。更に、複数のアンテナ14−1〜3は、それら複数の無線通信システムに共用され、しかも送信及び受信にも共用されるものとする。簡単のため、PHS用の無線基地局等の要素は描かれていない。
不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)から伝送された下り信号は、無線基地局20で受信され、伝送ケーブル19を介して合成/分配器18に至り、各アンテナ14−1〜3に分配され、移動端末12−1〜3に届く。下り信号は、ダウンリンク信号、アウトバウンド信号等とも呼ばれる。逆に、移動端末12−1〜3からの上り信号は、アンテナ14−1〜3で受信され、合成/分配器18にて合成され、伝送ケーブル19を介して無線基地局20に伝送され、不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)へ伝送される。上り信号は、アップリンク信号、インバウンド信号等とも呼ばれる。
図2は、このような屋内閉空間10内の1つのアンテナ(例えば、14−2)にて受信される上り信号に関する周波数スペクトルを模式的に示す。併存する3つの無線通信システムに対応して、3つの周波数帯域が示されている。W−CDMA方式では1920〜1980MHzの帯域が使用されている。PHSでは1895〜1920MHzの帯域が使用されている。無線LAN方式では2400〜2497MHzの帯域が使用されている。異なる無線通信システムで動作する複数の移動端末が、アンテナに対して比較的等距離で通信を行うならば、無線通信システム同士の干渉は小さく、それぞれの通信システムで良好に通信を行うことができる。
このような複数の無線通信システムが併存する場合の通信技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2002−198867号公報
しかしながら、異なる無線通信システムで動作する複数の移動端末が、アンテナに対して常に等距離で通信を行うとは限らない。例えば、図3に示されるように、アンテナ14−2を用いて無線通信を行っている移動端末12−2の近辺に、無線LAN用の移動端末(例えば、IEEE802.11b規格に従うワイファイ(WiFi)端末)32−1,2が存在し、移動端末32−2は、移動端末12−2よりもアンテナ14−2の近くに位置しているとする。この場合には、図4に示されるように、アンテナ14−2にて、無線LAN用の信号が大きくなり、W−CDMA用の通信信号に与えるスプリアス(spurious)成分又は干渉信号成分が大きくなる。言い換えれば、移動端末12−2から無線基地局20へ伝送される上り信号の信号雑音比が劣化する。無線基地局20又はその上位の無線ネットワークコントローラ(RNC)は、移動端末12−2に関する信号品質を向上させるために、より大きな電力で送信するように移動端末12−2に指示を与える。この指示は下り信号を通じて伝送される。そして、移動端末12−2は、より大きな送信電力で無線通信を行う。
W−CDMA方式では、移動端末の遠近問題に対処するように、送信電力のパワーコントロールが適切に行われるので、W−CDMA方式の端末が、他の移動端末の通信に大きな干渉を与えることは少ない。しかし、W−CDMA方式以外の無線通信システムでは、そのようなパワーコントロールは行われていない。従って、W−CDMA方式の周波数帯域近辺の周波数を用いる任意の無線通信システムからの信号が、W−CDMA方式の通信に対するスプリアス信号になる虞がある。
ところで、各アンテナからの上り信号は、図1又は3の合成/分配器18にて合成された後に無線基地局20に至る。従って、あるアンテナ14−2を通じて伝送される信号電力が上昇した場合に、別のアンテナ14−1,3からの上り信号に対する信号品質を保つためには、それらの電力も上昇させる必要がある。即ち、あるアンテナ14−2からの上り信号の電力を上昇させると、無線基地局20で観測されるノイズレベル(ノイズフロア)が上昇し、より大きな電力で送信するように各移動端末に指示が与えられる或いは通信が拒否される(例えば、図3の移動端末12−1,3)。ノイズフロアが上昇することに起因して、より大きな電力の信号が各アンテナで受信されることが要求されると、アンテナ及び移動端末間の通信可能な距離は小さくなるからである。通信容量の観点からは、接続可能な移動端末数が減るので、通信容量が減少することになる。また、通信が途絶えがちになることも予想される。更に、移動端末は、より大きな電力で送信するので、消費電力量も多くなり、小型の移動端末にとっては特に不利になる。
なお、下り信号に関する他の無線通信システムからの干渉については、帯域通過フィルタをアンテナに設けたり、ネットワーク側で電力設定値を変更したりすることで、干渉を効果的に抑制することができる。しかしながら、上り信号については、既に個人に配布された個々の移動端末にそのような条件を課す又は対策を講じることは容易ではない。従って、上り信号に関する上記の不都合を軽減又は解消する技術が求められている。
図5には、屋内閉空間10におけるアンテナ16−1〜3と、通常状態でそれらと通信可能な範囲を表すセル52−1〜3とが示されている。通常状態とは、上記のようなノイズフロアの上昇がない場合の状態をいう。セル52−1〜3より狭いセル54−1〜3は、ノイズフロアの上昇が生じた場合のセルを示す。
図6は、ある屋内閉空間モデルを用いて、アンテナで受信される電力に関するシミュレーション結果を示す。図6は、屋内閉空間が見通しのよい環境である場合のシミュレーション結果を示す。縦軸は、あるアンテナにて受信される(50Ω終端時の)電力レベル(dBm/MHz)である。横軸は、アンテナと移動端末との間の直線距離(メートル)を示す。より厳密には、この直線距離は、アンテナ及び移動端末間の水平距離と垂直距離との二乗和の平方根として求められる。シミュレーションでは、屋内閉空間内のアンテナは、床から3メートルの高さの天井に設けられている。図中の曲線は、様々な条件又はモデルの下で、縦軸の受信電力が90%以上保証される距離をプロットすることで得られたものである。
曲線61は、W−CDMA方式の移動端末が21dBmの送信電力でAMR信号(音声通話信号)を出力し、その信号が距離減衰指数2で減衰する場合のグラフである。距離減衰指数2は、距離の二乗に反比例して信号が減衰する自由空間モデルに相当する。
曲線62は、曲線61の条件に加えて、短区間中央値変動へのマージンと、人の移動による電波の遮蔽を考慮した場合のグラフである。セルの半径は、このグラフに基づいて評価される。
曲線63は、ワイファイ(WiFi)機器が、10dBmの送信電力で、−35dBmのスプリアス信号を発生しながら無線通信を行う場合に、アンテナで受信されるスプリアス信号の影響を示すグラフである。距離減衰指数は2である。
曲線64は、ワイファイ(WiFi)機器が、10dBmの送信電力で、−60dBmのスプリアス信号を発生しながら無線通信を行う場合に、アンテナで受信されるスプリアス信号の影響を示すグラフである。距離減衰指数は2である。
曲線65は、PHS端末が、−21dBmのスプリアス信号を発生しながら無線通信を行う場合に、アンテナで受信されるスプリアス信号の影響を示すグラフである。距離減衰指数は2である。
曲線66は、改善された規格に従うPHS端末によるスプリアス信号(251nW/MHz)の影響を示すグラフである。
図示されているように、曲線64〜66は、全区間で曲線62を下回っている。従って、PHS端末やワイファイ端末が存在しない又はそれらがアンテナから遠方にしか存在しない場合(少なくとも各端末が同程度の距離に存在する場合)には、20メートル以上のような比較的大きなセル半径を達成できる。しかしながら、曲線63のピーク(−70dBm/MHz)は、曲線62の18メートル近辺のレベルに匹敵する。従って、ワイファイ端末がアンテナの近傍(3メートル程度の距離)に存在していたとすると、アンテナから18メートル以上遠く離れている場所からの電波は、遮られてしまう。従って、このシミュレーション結果によれば、セル半径は約18メートルに短縮してしまうことが分かる。
図7は、図6と同様であるが、屋内閉空間が見通し外の伝搬環境であることが想定されている。曲線71乃至76は、図6の曲線61乃至66と同様の条件又はモデルを用いてプロットされたグラフを示す。概して、図6に示される曲線とは異なり、信号の減衰率が大きくなっていることが分かる。図7によれば、曲線73のピーク(−70dBm/MHz)は、曲線72の12メートル近辺のレベルに匹敵する。従って、ワイファイ端末がアンテナの近傍(3メートル程度の距離)に存在していたとすると、アンテナから12メートル以上遠く離れている場所からの信号は、所要SIRを満足することができない。従って、このシミュレーション結果によれば、セル半径は約12メートルに短縮してしまうことが分かる。
ところで、PHSは、時分割二重化(TDD:Time Division Duplex)方式又は全二重方式で動作するので、一定期間のタイムスロットに合わせて、アンテナの送受信(上下回線)の切り替えを適切に制御する必要がある。この点に関し、従来のPHSでは、図21に示されるような構成が採用されていた。図21には、PHS用の無線基地局2101と、信号伝送システム2103と、PHSで動作する移動端末2114とが描かれている。無線基地局2101内の無線機2102からの下り信号は、サーキュレータ2104を介して電光変換部2106(E/O)により光信号に変換される。変換後の光信号は、光ファイバ2107を介して伝搬し、光電変換部2108(O/E)にて電気信号に変換される。変換後の信号は、スイッチ2110及びアンテナ2112を介して、移動端末2114に到達する。逆に、移動端末2114からの上り信号は、アンテナ2112及びスイッチ2110を介して電光変換部2116(E/O)に入力され、光信号に変換される。変換後の信号は、光ファイバ2117を介して伝搬し、光電変換部(O/E)2118にて電気信号に変換される。変換後の信号は、サーキュレータ2104を介して無線機2102に到達する。以後、不図示の上位装置に信号が伝送される。
この場合において、アンテナ2112に関する送受の切り替えは、スイッチ2110により行われ、その切り替えタイミングは、無線機2102から伝送媒体2120を介して伝送される制御信号に基づいて行われる。しかしながら、このような制御信号によりスイッチ2110を切り替えるとすると、(1)適切な制御信号を作成するための処理負担は必ずしも小さくはなく、(2)制御信号を伝送するための伝送媒体又はチャネルを用意しなければならない等の不都合が生じる。従って、このような従来の送受切り替え方式を、上記の本発明による信号伝送システムに適用することは、得策ではない。
本発明は、上記問題点の少なくとも1つに対処するためになされたものであり、その課題は、送受共用アンテナを備え、TDDで動作する信号伝送システムにおいて、上下回線の切換を適切に行う信号伝送システムを提供することである。
本発明では、TDDで動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムが使用される。本システムは、前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、送受共用アンテナを備え、TDDで動作する信号伝送システムにおいて、上下回線の切換を適切に行うことができる。
本発明の一態様では、少なくとも第1及び第2の無線通信システムで共用されるアンテナにより受信された上り信号が、少なくとも前記第1の無線通信システムの無線基地局に伝送される。前記上り信号が、少なくとも前記第2の無線通信システムからの信号を許容レベルより多く含んでいるか否かが判別される。判別結果に応じて前記上り信号の電力レベルが調整される。電力レベルの調整された上り信号が前記無線基地局に向けて送信される。これにより、上り信号に、第2の無線通信システムからの信号が混入することで、無線基地局で観測されるノイズレベルが上昇することを少なくとも軽減できる。
本発明の一態様では、前記第1の無線通信システムが、CDMA方式で動作する。CDMA方式では、ノイズレベルの上昇がパワーコントロールの制御内容やシステムの容量等に特に大きく影響するので、ノイズレベルを抑制する本発明による手法は、CDMA方式のシステムに特に有利である。
本発明の一態様では、前記第1の無線通信システム以外の無線通信システムが、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)、パーソナル通信サービス(PCS)システム、時分割二重化(TDD)方式で動作するシステム又はローカルエリアネットワーク(LAN)システムである。これらの通信システムは、CDMA方式におけるパワーコントロールのような電力制御を行わないので、CDMA方式の通信システムはこれらの通信システムからのスプリアス信号の影響を受けやすい。従って、本発明による手法は、CDMA方式の通信システムとそれ以外の通信システムが混在した環境に特に有利である。
本発明の一態様では、前記アンテナが、屋内に設けられる。スプリアス信号は、複数のシステムに共用される屋内共用アンテナを通じて混入しやすい。従って、本発明による手法は、アンテナが屋内閉空間に設けられた共用アンテナである場合に特に有利である。
本発明の一態様では、前記LANシステム用の信号と前記アンテナを通じて伝送される信号との間で信号変換が行われ、前記無線基地局及び前記調整手段間の伝送ケーブルとは別の伝送ケーブルに接続される無線アクセスポイントが設けられる。共用アンテナより上流の信号伝送が、LANとそれ以外のシステムで別々に行われることで、通信容量の更なる向上を図ることができる。アンテナは共用されるので、LAN用のアンテナを別途設けることは必須ではなく、アンテナの設置される空間の美観を損なうこともない。
本発明の一態様では、各調整手段からの出力を合成する合成手段が備えられる。スプリアス信号が検出されたとしても、それは調整手段により抑制されて合成手段に入力されるので、無線基地局側にて大きなノイズは観測されない。
本発明の一態様では、時分割二重化(TDD)方式で動作する前記第2の無線通信システムにおける上下回線の切り替えタイミングを検出する検出手段が備えられ、前記判別手段における判別は、前記第2の無線通信システムからの上り信号が前記アンテナにより受信される期間に行われる。これにより、スプリアス信号が混入する虞のある期間内でスプリアス信号の検出及び抑制が行われ、他の期間では行われないようにすることができる。
本発明の一態様によれば、時分割二重化方式(TDD)で動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムが使用される。本システムは、前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段とを備える。同期パターンの検出は、無線基地局以外でも行うことができ、例えば共用アンテナの近辺でも行うことができる。従って、従来の方式とは異なり、無線基地局から共用アンテナ間へ、共用アンテナの送受切替信号を送信しなくて済む。即ち、無線基地局から共用アンテナに至る制御信号線を設けることや、送受切替信号を無線伝送するための通信資源を確保すること等は必要とされない。
以下、図面を参照しながら本発明が説明されるが、同一又は同様の要素には、各図を通じて同じ参照番号が付されている。
図8は、複数の無線通信システムが併存する空間の一部を模式的に示す。図8には、複数の移動端末82−1,2,3と、複数のアンテナ84−1,2,3と、複数の増幅器86−1,2,3と、可変減衰器(VATT)87−1〜3と、合成/分配器88と、無線基地局90とが示されている。移動端末、アンテナ、増幅器及び可変減衰器の数は任意に設定可能である。移動端末82−1〜3は、屋内閉空間80内に位置し、各自の近辺のアンテナを用いて無線通信を行う。複数のアンテナ84−1〜3は、所定の位置で設けられ、例えば20メートル毎の一定間隔で設けられてもよいし、障害物に応じて異なる密度で配置されてもよい。増幅器86−1〜3は、そこを通過する信号レベルを増幅する。可変減衰器87−1〜3は、そこを通過する上り信号に含まれるスプリアス信号が所定のレベルを超える場合に、その上り信号の電力を小さくする。可変減衰器87−1〜3等に関する構成及び動作は、後に詳細に説明される。合成/分配器88は、各アンテナ84−1〜3からの上り信号を合成し、又は無線基地局90からの下り信号を各アンテナに分配する。無線基地局90は、不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)に接続される。
図1の場合と同様に、移動端末82−1〜3及び無線基地局20は、IMT2000システムのような広帯域符号分割多重アクセス(W−CDMA)方式で動作するものとする。また、屋内閉空間80内では、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)や、パーソナルコミュニケーションサービス(PCS)や、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のようなW−CDMA方式以外の無線通信も可能であるものとする。更に、複数のアンテナ84−1〜3は、それら複数の無線通信システムに共用され、しかも送信及び受信に共用されるものとする。簡単のため、PHS用の無線基地局等の要素は描かれていない。
概して、不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)から伝送された下り信号は、無線基地局90で受信され、伝送ケーブル89を介して合成/分配器88に至り、各アンテナ84−1〜3に分配され、移動端末82−1〜3に届く。逆に、移動端末82−1〜3からの上り信号は、アンテナ84−1〜3で受信され、合成/分配器88にて合成され、伝送ケーブル89を介して無線基地局90に伝送され、不図示の無線ネットワークコントローラ(RNC)へ伝送される。
図8に示されるように、アンテナ84−2を用いて無線通信を行っている移動端末82−2の近辺に、無線LAN用の移動端末(例えば、IEEE802.11b規格に従うワイファイ(WiFi)端末)92−1,2が存在し、移動端末82−2は、移動端末82−2よりもアンテナ84−2の近くに位置しているとする。この場合に、従来ではノイズフロアの上昇が起こっていたが、本実施例によれば、そのような不都合は次のようにして回避される。
アンテナ84−2で受信される上り信号は、図8では不図示の要素によって監視され、W−CDMA方式以外の無線通信システムからのスプリアス信号が、上り信号中に許容レベルを超えて含まれているか否かが検査される。含まれていなければ、その上り信号は合成/分配器98に伝送される。しかしながら、スプリアス信号が含まれていた場合は、可変減衰器87−2によって、アンテナ84−2にて受信された上り信号の電力は減衰される。信号電力の減衰された上り信号は、合成/分配器88に与えられ、他のアンテナからの上り信号と共に合成されて無線基地局90に伝送される。スプリアス信号を多く含む上り信号は、小さく抑制された状態で無線基地局90に伝送されるので、無線基地局又はその上位装置で観測されるノイズレベルは上昇しない。従って、図3の場合とは異なり、移動端末82−1,3は、アンテナ84−1,3を通じて通信を継続することができる。移動端末82−2についての通信は、品質が劣化したり、途絶えがちになったり、通信が切断されたりするかもしれない。しかしながら、本実施例によれば、アンテナ84−2を経由してスプリアス信号が混入し、ノイズフロアを上昇させて通信容量を減らしてしまうような、より深刻な不都合を効果的に回避することができる。
なお、可変減衰器87−1〜3は、単なる減衰機能を有するアッテネータでもよいし、信号レベルを適宜調整可能な増幅器でもよい。更には、増幅器86−1〜3と可変減衰器87−1〜3の区別も厳密なものではなく、用途に応じて別個にそれらが用意されてもよいし、それらが一体的に用意されてもよい。
図9は、本発明の一実施例による信号伝送システムの概略ブロック図を示す。信号伝送システムは、図8に登場した合成/分配器88と、複数の信号処理部94−1〜Nと、図8に登場した複数のアンテナ84−1〜Nとを有する。Nは自然数である。合成/分配器88は、下り信号用の分配器882と、上り信号用の合成器884とを有する。信号処理部94−1〜Nの各々は同様な構成を有し、同様な動作を行うので、第1の信号処理部94−1がそれらを代表して説明される。信号処理部94−1は、下り信号用の伝送路942と、増幅器944と、帯域通過濾波器(バンドパスフィルタ)946と、サーキュレータ948と、帯域通過濾波器950と、自動電力増幅器952と、上り信号用の伝送路954と、帯域通過濾波器960と、電力検出器962と、差動増幅器964とを有する。
合成/分配器88内の下り信号用の分配器882は、図9では不図示の無線基地局(ノードB)から受信した下り信号を、配下の信号処理部に分配する。上り信号用の合成器884は、各信号処理部94−1〜Nから受信した上り信号を合成し、無線基地局に向けて送信する。
信号処理部94−1は、第1のアンテナ84−1から送信される下り信号及びそこから受信される上り信号に関するレベル制御及びノイズ低減処理等を行う。下り信号用及び上り信号用の伝送路942,954は、無線基地局から又はそこへの信号を、電気信号、光信号、無線信号その他の何らかの信号形式で伝送する伝送媒体を表す。具体的には、伝送路942,954は、同軸ケーブル、光ファイバ、無線チャネル等から構成される。伝送路942,954の両端には、必要に応じて、電光又は光電(O/E,E/O)変換部や、プロトコル変換部のような信号形式を変換する要素が設けられる。
増幅器944は、下り信号の電力レベルを適切に増幅する。
帯域通過濾波器946,950は、W−CDMA方式の無線通信システムで使用される帯域(例えば、1920〜1980MHz)に合わせて、余分な周波数成分を下り信号から排除する。
サーキュレータ948は、送受共用アンテナ84−1の送信及び受信の状態を切り替える。
自動電力増幅器952は、制御信号に応じて、上り信号の電力レベルを調整する。
帯域通過濾波器960は、PHSで使用される帯域(例えば、1895〜1920MHz)に合わせて、余分な周波数成分を下り信号から排除する。
電力検出器962は、PHSからの信号成分が、上り信号に含まれていること(スプリアス信号が含まれていること)を検出する。
差動増幅器964は、スプリアス信号成分の大きさを基準値と比較する比較器として機能し、自動電力増幅器952に与える制御信号を作成する。
図10は、図9に示される信号伝送システムで行われる動作概要を示すフローチャートである。本発明は、主に上り信号に関するものであるため、下り信号に関する動作説明は省略される。フローはステップ1002から始まり、ステップ1004に進む。
ステップ1004では、(送受共用)アンテナ84−1配下のW−CDMA方式で動作する移動端末から、上り信号が受信される。
ステップ1006では、PHSからのスプリアス信号が、上り信号に許容レベルを超えて含まれているか否かが判別される。上り信号は、アンテナ84−1及びサーキュレータを介して、帯域通過濾波器950,960に入力される。帯域通過濾波器950は、W−CDMA方式用の帯域内の信号を抽出する。帯域通過濾波器960は、PHS用の帯域内の信号を抽出し、それを電力検出器962で検出する。
ステップ1008は、本実施例では行われず、後述の別の実施例にて説明される。
ステップ1010では、自動電力制御増幅器952の出力レベルを制御する制御信号が作成され、電力レベルが決定される。電力検出器962で検出されたPHS用の信号成分(スプリアス信号成分)は、差動増幅器964に入力され、それが所定の基準値(許容レベル)を超えるか否かが判別される。それが所定の基準値を上回った場合は、自動電力制御増幅器952が、そこに入力された上り信号を減衰させるように、制御信号が設定される。上り信号をどの程度減衰させるかについては、用途により適宜定めることができる。例えば、スプリアス信号の大きさに依存して減衰量が変更されてもよいし、スプリアス信号の大きさによらずに減衰量(例えば、マイナス10dB)を固定してもよい。更に、電力レベルそのものが調整されてもよいし、増幅器の増幅率が調整されてもよいし、電力レベル及び増幅率の双方が調整されてもよい。
一方、スプリアス信号成分が所定の基準値を上回らなかった場合は、自動電力制御増幅器952が、そこに入力された上り信号を従来と同様に増幅するように、制御信号が設定される。
ステップ1012では、電力レベルの調整された上り信号が、無線基地局に伝送され、フローはステップ1014に進み、終了する。
図11は、本発明の一実施例による信号伝送システムの概略ブロック図を示す。図9にて説明済みの要素と同様の要素には同じ参照番号が付され、それらについての重複的な説明は省略される。本実施例による信号処理部94−1は、説明済みの要素に加えて、帯域通過濾波器970と、電力検出器972と、差動増幅器974と、制御信号作成部976とを有する。
帯域通過濾波器970は、無線LAN方式の無線通信システムで使用される帯域(例えば、2400〜2497MHz)に合わせて、余分な周波数成分を下り信号から排除する。
電力検出器972は、無線LAN方式の無線通信システムからの信号成分が、上り信号に含まれていること(スプリアス信号が含まれていること)を検出する。
差動増幅器974は、スプリアス信号成分の大きさを基準値と比較する比較器として機能し、比較結果は制御信号作成部976に与えられる。差動増幅器964からの比較結果も、制御信号作成部976に与えられる。
制御信号作成部976は、差動増幅器964,974からの比較結果に基づいて、自動電力制御増幅器952に与える制御信号の内容を決定する。例えば、PHS又は無線LAN方式の無線通信システムからのスプリアス信号のうち、何れか大きい方に基づいて、制御信号の内容が決定されてもよい。或いは、双方のスプリアス信号に基づいて、制御信号の内容が決定されてもよい。
図10に示される信号伝送方法は、図11の信号伝送システムでも使用される。本実施例でも、フローはステップ1002から始まり、ステップ1004に進む。
ステップ1004では、(送受共用)アンテナ84−1配下のW−CDMA方式で動作する移動端末から、上り信号が受信される。
ステップ1006では、PHSからのスプリアス信号が、上り信号に許容レベルを超えて含まれているか否かが判別される。上り信号は、アンテナ84−1及びサーキュレータを介して、帯域通過濾波器950,960に入力される。帯域通過濾波器950は、W−CDMA方式用の帯域内の信号を抽出する。帯域通過濾波器960は、PHSの帯域内の信号を抽出し、それを電力検出器962で検出する。
ステップ1008では、無線LAN方式の無線通信システムからのスプリアス信号が、上り信号に許容レベルを超えて含まれているか否かが判別される。上り信号は、アンテナ84−1及びサーキュレータを介して、帯域通過濾波器970にも入力される。帯域通過濾波器970は、無線LAN方式用の帯域内の信号を抽出し、それを電力検出器972で検出する。
説明の便宜上、図10のフローチャートでは、ステップ1006の後にステップ1008が示されているが、これらのステップの順序は逆でもよいし、それらの動作の全部又は一部が同時に行われてもよい。
ステップ1010では、差動増幅器964,974からの比較結果に基づいて、自動電力制御増幅器952の出力レベルを制御する制御信号が作成され、電力レベルが決定される。例えば、PHS及び無線LAN方式の無線通信システムからのスプリアス信号のうち一方又は双方に基づいて、制御信号の内容が決定される。
PHS用及び無線LAN方式用の信号に起因するスプリアス信号は、差動増幅器964,974に入力され、それらが所定の基準値(許容レベル)を超えるか否かが判別される。例えば、PHS又は無線LAN方式用の信号に起因するスプリアス信号の一方が、所定の基準値を上回った場合は、そのスプリアス信号に基づいて制御信号が作成され、自動電力制御増幅器952が、そこに入力された上り信号を減衰させるようにする。PHS及び無線LAN方式用の信号に起因するスプリアス信号の双方が、所定の基準値を上回った場合は、例えば、何れか大きい方のスプリアス信号に基づいて制御信号が作成され、自動電力制御増幅器952が、そこに入力された上り信号を減衰させるようにする。
一方、何れのスプリアス信号も所定の基準値を上回らなかった場合は、自動電力制御増幅器952が、そこに入力された上り信号を従来と同様に増幅するように、制御信号が設定される。
ステップ1012では、電力レベルの調整された上り信号が、無線基地局に伝送され、フローはステップ1014に進み、終了する。
図12,13は、図11の信号伝送システムに関する更に詳細な機能ブロック図(その1,その2)を示す。(図中左上に示される)W−CDMA方式の無線通信システムの無線基地局(ノードB)1202から配下に伝送される下り信号は、サーキュレータ1204を介して、W−CDMA用の通過帯域を有する帯域通過濾波器1206に入力され、合成器1208に入力される。PHSの無線基地局1210から配下に伝送される下り信号は、PHS用の帯域通過濾波器1212及びサーキュレータ1214を経由して、合成器1208に入力される。無線LAN用のアクセスポイント(例えば、ワイファイ機器)1216からの下り信号は、無線LAN用の帯域通過濾波器1218及びサーキュレータ1220を経て、合成器1208に入力される。各無線通信システムの下り信号は、合成器1208で合成され、分配器1222により、複数の下り伝送路に分配される。下り伝送路の各々は、1つのセルに対応し、セル内の移動端末に下り信号が伝送される。セル内には、W−CDMA方式若しくは無線LAN方式の無線通信システム又はPHS用の移動端末が存在し得る。
セル内の移動端末からの上り信号は、セル毎の上り伝送路から得られ、合成器1230にて合成され、分配器1232により、無線通信システム毎に分配される。分配された上り信号の1つは、W−CDMA方式用の帯域通過濾波器1234及びサーキュレータ1204を介して無線基地局1202に伝送される。分配器1232により分配された上り信号の1つは、減衰器(ATT)1236で減衰させられ、サーキュレータ1214及び帯域通過濾濾波器1212を経由して、PHSの無線基地局1210に伝送される。分配器1232により分配された上り信号の1つは、減衰器(ATT)1238で減衰させられ、サーキュレータ1220及び帯域通過濾濾波器1218を経由して、無線LAN用のアクセスポイント1216に伝送される。
図13は、図12に示される4つの下り伝送路の内の1つ及び4つの上り伝送路の内の1つに関する処理要素を示す。図12の分配器1222から分配された下り信号は、W−CDMA方式用の帯域通過濾波器1302、サーキュレータ1304及びハイブリッド部(HYB)1306を経てアンテナ1301から送信される。また、下り信号は、PHS用の帯域通過濾波器1303にも与えられ、その出力はスイッチ1305(SW0)及びハイブリッド部(HYB)1306を経てアンテナ1301から送信される。更に、下り信号は、無線LAN用の帯域通過濾波器1307にも与えられ、その出力もスイッチ1305(SW0)及びハイブリッド部(HYB)1306を経てアンテナ1301から送信される。
アンテナ1301が移動端末から受信した上り信号は、ハイブリッド部1306(HYB)及びサーキュレータ1304を経てW−CDMA用の帯域通過濾波器1310に入力され、その出力は、可変減衰器1312(VATT)を経て図12の合成器1230に伝送される。図13には、可変減衰器の前後その他の箇所に三角印で示される増幅器が示されているが、それらは本実施例では本質的ではないので説明は省略される。一方、上り信号は、ハイブリッド部1306(HYB)及びスイッチ1305を通じてPHS用の帯域通過濾波器1314に入力され、その出力は、スイッチ1316(SW1)、スイッチ1318(SW2)及び信号処理部1331を経て図12の合成器1230に伝送される。また、上り信号は、ハイブリッド部1306(HYB)、スイッチ1309(SW10)を経て無線LAN用の帯域通過濾波器1340に入力され、その出力は可変減衰器1342(VATT)を経由して図12の合成器1230に伝送される。
信号処理部1331の可変減衰器1320(VATT)から出力されるPHSの上り信号は、検波器1322にて検出され、検出結果と基準値が差動増幅器1324により比較される。比較結果は、制御信号作成部1326に与えられる。信号処理部1332,1333,1334でも同様な処理が行われ、それらの処理部からの比較結果も、制御信号作成部1326に与えられる。可変減衰器1320の出力レベルは、差動増幅器1324からの比較結果に基づいて決定される。比較結果が、許容レベルを超えるPHSの上り信号が存在することを示す場合には、そのPHSの上り信号は、W−CDMA方式の通信にとってはスプリアス信号となるので、可変減衰器1320にて減衰させられる。
可変減衰器1342(VATT)から出力される無線LAN用の上り信号は、検波器1344にて検出され、検出結果と基準値が差動増幅器1346により比較される。比較結果は、制御信号作成部1326に与えられる。比較結果が、許容レベルを超えるLANの上り信号が存在することを示す場合には、そのLANの上り信号は、W−CDMA方式の通信にとってはスプリアス信号となるので、可変減衰器1342にて減衰させられる。
制御信号作成部1326は、アンテナ1301から得られた上り信号に含まれる様々なスプリアス信号(W−CDMA方式以外の信号)の内、最も大きなものに基づいて、可変減衰器1312における減衰量を決定する制御信号を作成する。スプリアス信号が存在する場合は、W−CDMA方式の上り信号は、可変減衰器1312にて減衰させられる。従って、W−CDMA方式以外の上り信号が許容レベルを超えて存在していた場合は、可変減衰器1312、1320(及び/又は1342)により上り信号が減衰させられる。
ところで、PHSは、時分割二重化(TDD:Time Division Duplex)方式又は全二重方式で動作するので、一定期間のタイムスロットに合わせて、信号処理部1331〜1334が上りの期間のときに動作するように、スイッチの切り替えを適切に制御する必要がある。その切り替えは、切り替え制御回路1354及びスイッチ1305(SW0)で行われ、切り替えタイミングは、PHS復調回路1350及びスロット同期回路1352により検出される。この切り替えについては、後述の実施例で詳細に説明される。更に、無線LAN方式についての送受切り替えは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式で行われ、スイッチ1309(SW10)により行われる。不定期的に訪れる切り替えタイミングは、無線LAN用の信号レベルを検波器1358により検出し、検出結果を基準値と比較器1360で比較することで検出される。
図13に示された例では、スイッチ1318からのPHS用の上り信号の周波数については簡略化されて図示されており、スイッチ1318からの信号が全て同一周波数で処理されるように描かれている。図14に示される例では、スイッチ1318からの4つのPHS用の上り信号の内の1つが、発振器1402−1及びミキサ1404−1により第1の周波数に周波数変換された後に、可変減衰器1320−1に入力され、その出力がミキサ1406−1により、元の周波数に戻される。スイッチ1318からの4つのPHS用の上り信号の内の1つは、発振器1402−2及びミキサ1404−2により第2の周波数に周波数変換された後に、可変減衰器1320−2に入力され、その出力がミキサ1406−2により、元の周波数に戻される。スイッチ1318からの4つのPHS用の上り信号の内の1つは、発振器1402−3及びミキサ1404−3により第3の周波数に周波数変換された後に、可変減衰器1320−3に入力され、その出力がミキサ1406−3により、元の周波数に戻される。スイッチ1318からの4つのPHS用の上り信号の内の1つは、発振器1402−4及びミキサ1404−4により第2の周波数に周波数変換された後に、可変減衰器1320−4に入力され、その出力がミキサ1406−4により、元の周波数に戻される。以後の処理は図13にて説明したものと同様である。このように、周波数チャネル毎に、スプリアス信号の検出及び抑制等の説明済みの処理を行うことができる。
図15は、本発明の一実施例による信号伝送システムを示す。本実施例では、W−CDMA用の無線通信システムの無線基地局(ノードB)の配下に、複数の建物A,B,Cが存在している。建物の中の移動端末142−A,B,Cは、各建物の中に設けられた中継装置144−A,B,Cを経由して、ノードBと無線通信を行う。移動端末142−Dは、ノードBと直接的に無線通信を行う。建物A,B,Cの各々の内部空間は、上記の実施例で説明されているような屋内閉空間と考えることができる。
仮に、建物Bの中で、無線通信を行っている移動端末142−Bの近辺に、無線LAN方式で通信を行う移動端末146−1,2が現われたとする。移動端末146−1,2の放射する電波が中継装置144−Bにて受信されると、それは、移動端末142−Bからの上り信号に対するスプリアス信号になる。その結果、スプリアス信号又は干渉信号の多い上り信号が、中継装置144−BからノードBへ伝送される。ノードB又はその上位装置は、移動端末142−Bに関する信号品質を向上させるため、移動端末142−Bが、より大きな送信電力で通信するようにする。その結果、ノードBで基準にするノイズレベルが上昇し、建物Bだけでなくそれ以外の地域での通信に悪影響(通信遮断、容量の減少、通信品質の劣化、消費電力の増加等)が及ぶことになる。本実施例は、このような中継装置にて、本発明による信号伝送システムを実現することで、そのような不都合を回避しようとする。
図16は、本実施例による伝送システムを組み込んだ中継装置のブロック図を示す。この中継装置は、図15の中継装置144−A,B,Cに使用することができる。無線基地局(ノードB)からの下り信号は、図中左に示されるアンテナ1501にて受信され、サーキュレータ1502を介してW−CDMA用の帯域通過濾波器1504に入力される。その出力は、可変減衰器1506,1510にて減衰され、帯域通過濾波器1518及びサーキュレータ1520を介してアンテナ1522から送信され、配下の移動端末に届く。局部発振器1515及びミキサ1508,1514により、帯域通過濾波器1504の出力は、その通過帯域及び周波数変換された別の帯域で減衰される。中継装置の配下の移動端末からの上り信号は、アンテナ1522で受信され、サーキュレータ1520を介してW−CDMA用の帯域通過濾波器1530に入力される。その出力は、可変減衰器1532,1536にて減衰され、帯域通過濾波器1542及びサーキュレータ1502を介してアンテナ1501から送信され、無線基地局に伝送される。ここまでは、従来の中継装置にも備わっている構成及び機能である。
本実施例による中継装置では、更に、アンテナ1522で受信された上り信号は、PHS用の帯域通過濾波器1550にも入力され、その出力は可変減衰器1552(VATT)により減衰され、検波器1554により検出される。検出結果は制御信号作成部1558に入力される。また、アンテナ1522で受信された上り信号は、無線LAN用の帯域通過濾波器1560にも入力され、その出力は可変減衰器1562(VATT)により減衰され、検波器1564により検出される。検出結果は制御信号作成部1558に入力される。更に、帯域通過濾波器1542へ入力される信号は、検波器1556にも入力され、その検出結果も制御信号作成部1558に入力される。制御信号作成部1558は、入力された検出結果に基づいて、W−CDMA用の上り信号に、スプリアス信号(PHS用の信号又は無線LAN用の信号)が許容レベルを超えているか否かを判別し、判別結果に基づいて、可変減衰器1532,1536に与える制御信号の内容を決定する。スプリアス信号が許容レベルを超えるならば、その上り信号を大きく減衰させるように制御信号が作成される。そうでなければ、それほど減衰させないように制御信号が作成される。本実施例では、PHS用又は無線LAN用の信号のうち、何れか大きいものに基づいて、制御信号が作成されるが、別の実施例ではそれら双方に基づいて制御信号が作成されてもよい。
図17,18は、本発明の一実施例による信号伝送システムに関する機能ブロック図(その1,その2)を示す。図12,13で説明済みの要素については同様の参照番号を付している。(図中左上の)W−CDMA方式の無線通信システムの無線基地局(ノードB)1202から配下に伝送される下り信号は、サーキュレータ1204を介して、W−CDMA用の通過帯域を有する帯域通過濾波器1206に入力され、合成器1208に入力される。PHSの無線基地局1210から配下に伝送される下り信号は、PHS用の帯域通過濾波器1212及びサーキュレータ1214を経由して、合成器1208に入力される。
無線LAN用のアクセスポイント又はLAN用ルータ(例えば、ワイファイ機器)1216からの下り信号は、図12に示された例とは異なり、無線LAN用の伝送媒体を介して、W−CDMA用及びPHS用の信号とは別に伝送される。伝送媒体としては、例えば、同軸ケーブルのようなメタルLANケーブルや、光ファイバケーブル等を使用することができる。
W−CDMA用及びPHS用の無線通信システムの下り信号は、合成器1208で合成され、分配器1222により、複数の下り伝送路に分配される。下り伝送路の各々は、1つのセルに対応し、セル内の移動端末に下り信号が伝送される。セル内には、W−CDMA方式若しくは無線LAN方式の無線通信システム又はPHS用の移動端末が存在し得る。
セル内の移動端末からの上り信号は、セル毎の上り伝送路から得られ、合成器1230にて合成され、分配器1232により、無線通信システム毎に分配される。分配された上り信号の1つは、W−CDMA方式用の帯域通過濾波器1234及びサーキュレータ1204を介して無線基地局1202に伝送される。分配器1232により分配された上り信号の1つは、減衰器(ATT)1236で減衰させられ、サーキュレータ1214及び帯域通過濾濾波器1212を経由して、PHSの無線基地局1210に伝送される。
無線LAN用の上り信号は、他の上り信号とは別に、無線LAN用のアクセスポイント1216に伝送される。
図18は、図17に示される4つの下り伝送路の内の1つ及び4つの上り伝送路の内の1つ並びに無線LAN用の信号の伝送路に関する処理要素を示す。図13にて説明済みの要素には同様な参照番号が付されている。図17の分配器1222から分配された下り信号は、W−CDMA方式用の帯域通過濾波器1302、サーキュレータ1304及びハイブリッド部1306(HYB)を経てアンテナ1301から送信される。また、下り信号は、PHS用の帯域通過濾波器1303にも与えられ、その出力はスイッチ1305及びハイブリッド部1306を経てアンテナ1301から送信される。
無線LAN用の下り信号は、無線LAN用のアクセスポイント1702に入力され、信号形式の変換処理等を経て、スイッチ1309及びハイブリッド部1306を経てアンテナ1301から送信される。
アンテナ1301が移動端末から受信した上り信号は、ハイブリッド部1306及びサーキュレータ1304を経てW−CDMA用の帯域通過濾波器1310に入力され、その出力は、可変減衰器1312(VATT)を経て図17の合成器1230に伝送される。一方、上り信号は、ハイブリッド部1306及びスイッチ1305を通じてPHS用の帯域通過濾波器1314に入力され、その出力は、スイッチ1316可変減衰器1320(VATT)を経て図17の合成器1230に伝送される。
更に、アンテナ1301からの上り信号は、ハイブリッド部1306、スイッチ1309を経て無線LAN用の帯域通過濾波器1340に入力され、その出力はアクセスポイント1702及び伝送媒体を経由して図17に示される別のアクセスポイント1216に伝送される。
可変減衰器1320(VATT)から出力されるPHSの上り信号は、検波器1322にて検出され、検出結果と基準値が差動増幅器1324により比較される。比較結果は、制御信号作成部1326に与えられる。可変減衰器1320の出力レベルは、差動増幅器1324からの比較結果に基づいて決定される。PHSの上り信号が許容レベル(基準値)を超えて存在する場合は、それはスプリアス信号になるので、小さく抑制される。
可変減衰器1342(VATT)から出力される無線LAN用の上り信号は、検波器1344にて検出され、検出結果と基準値が差動増幅器1346により比較される。比較結果は、制御信号作成部1326に与えられる。LANの上り信号が許容レベル(基準値)を超えて存在する場合は、それはスプリアス信号になるので、小さく抑制される。
制御信号作成部1326は、アンテナ1301から得られた上り信号に含まれる様々なスプリアス信号(W−CDMA方式以外の信号)の内、最も大きなものに基づいて、可変減衰器1312における減衰量を決定する制御信号を作成する。スプリアス信号が存在する場合は、可変減衰器1312及び(1320及び/又は1342)により信号が減衰させられる。
ところで、PHSは、時分割二重化(TDD)方式で動作するので、上下回線の切り替えを適切に制御する必要がある。その切り替えは、スイッチ1305で行われ、切り替えタイミングは、PHS復調回路1350及びスロット同期回路1352により検出される。この切り替えについては、後述の実施例で詳細に説明される。更に、無線LAN方式についての送受切り替えは、スイッチ1309により行われ、切り替えタイミングは、無線LAN用の信号レベルを検波器1704により検出し、検出結果を基準値と比較器1706で比較することで検出される。
図19は、図12,13に示されるような信号伝送システムを表し、図20は本実施例による信号伝送システムを表す。図19に示されるように、屋内閉空間1800内に、複数の無線通信システムで共用されるアンテナ1802−1〜4,1804−1〜4が設けられている。1つのアンテナは1つのセルに対応する。各アンテナへの下り信号及び各アンテナからの上り信号は、分配/合成器1808にて分配及び合成される。この分配/合成器1808は、図12の分配器1222及び合成器1230に対応する。この例でも、W−CDMA方式の無線通信システムと、PHSと、無線LANによる無線通信システムが併存しているが、W−CDMA方式及びPHSに関する要素は、図示の簡明化のため省略されている。アンテナ1802−1〜4に関連する領域と、アンテナ1804−1〜4に関連する領域は、互いに干渉が及ばないように離れているものとする。図示の例では、4つの周波数チャネルF1〜F4が、これら2つの領域で使用される。
アンテナ1802−1の配下には、1Aで示される無線LAN用の移動端末が2つ示されている。これらの移動端末は、周波数チャネルF1を時分割で使用しながら、(図中左側の「無線LAN装置(F1)」として示される要素を介して)各自の相手側と通信を行う。アンテナ1802−2の配下には、2Aで示される無線LAN用の移動端末が示されている。この移動端末は、周波数チャネルF2を用いて、(図中左側の「無線LAN装置(F2)」として示される要素を介して)相手側と通信を行う。同様に、3Aで示される移動端末は「無線LAN(F3)」として示される要素を介して、4Aで示される移動端末は「無線LAN(F4)」として示される要素を介して相手側と通信を行う。アンテナ1804−1〜4に関する領域内の移動端末1B〜4Bについても同様である。
周波数チャネルF1を用いる通信に関し、アンテナ1802−1と1804−1は互いに干渉しない程度に地理的に離れているが、それらのアンテナからの下り信号及び上り信号は、分配/合成器1808で分配及び合成されるので、アンテナ1802−1及び1804−1の配下の移動端末は、周波数チャネルF1を同時に使用することはできず、それを時分割で使用しなければならない。言い換えれば、移動端末1A及び1Bは同一のCSMA/CSの制御下にある。更に、1Aで示される2つの移動端末の間で、及び1Bで示される2つの移動端末の間でも、時分割で周波数チャネルF1を使用する必要がある。従って、図示の例では、合計4つの移動端末の間で周波数チャネルF1を時分割で使用しなければならず、データ伝送の高速化等の観点からは、この手法は必ずしも有利ではない。
図20に示される例では、図19に示されるものとは異なり、各アンテナに、無線LAN用のアクセスポイントがそれぞれ設けられる。アンテナ1802−1〜4にはアクセスポイント1902−1〜4が、アンテナ1804−1〜4にはアクセスポイント1904−1〜4がそれぞれ設けられる。これらのアクセスポイントは、図18のアクセスポイント1702に対応する。アクセスポイント1902−1と1904−1は、互いに独立に(合成されずに)相手側のアクセスポイント(図17のアクセスポイント1216に対応する)と通信を行う。従って、移動端末1A及び1Bは、周波数チャネルF1を同時に使用することができる。即ち、移動端末1A及び1Bは、別々のCSMA/CAの制御下にある。従って、1Aで示される2つの移動端末は、それらの間で時分割で周波数チャネルF1を使用すればよく、1Bで示される移動端末を考慮しなくて済む。逆に、1Bで示される移動端末も、1Aで示される移動端末を考慮しなくて済む。
本実施例によれば、無線LAN用の信号は、それに専用の伝送媒体を通じて伝送され、W−CDMA用及びPHS用の信号と合成器1230及び分配器1222にて合成又は分配されずに伝送される。この場合において、アンテナ1301は、3つの無線通信システムに共通に使用される。従って、本実施例によれば、1つのアンテナを複数の無線通信システムで共用しつつ、データ伝送の高速化や、通信容量の向上を図ることができる。
以下に説明される手法では、PHSに関する例が説明されているが、本発明は、PHSだけでなく、TDDで動作する無線通信システムにおける上下回線の切り替えに広く適用できる。
図13を再び参照するに、本発明の一実施例による信号伝送システムでは、PHSの下り信号に基づいて、スイッチ1305の切替制御が行われる。図13のPHS用の帯域通過濾波器1303に入力された信号は、PHS復調回路1350にて復調される。復調後の信号に所定の同期パターンが含まれているか否かが、スロット同期回路1352にて検査される。その検査結果に基づいて、上下回線の切り替えタイミングが、切り替え制御回路1354にて決定され、スイッチ1305(SW0)が制御される。
図22は、タイムスロットの構成及び各処理要素の信号波形を示す。図示されているように、上下回線の各々に4つのタイムスロットTS1〜TS4が含まれている。各処理要素の信号は経については、後述される。また、図22には、図13のスイッチ1309(SW10)に関する切替動作も図示されている。比較器1360からの比較結果は、無線LAN用の下り信号の有無を示す。スイッチ1309は、その比較結果に基づいて、無線LAN用の下り信号が検出された場合は、その下り信号を伝送するようにし、そうでなければ上り信号がそこを通過するように切り替わる。
図23は、図13のスロット同期回路及び切替制御回路に関連する機能ブロック図を示す。図中左下に示されるPHS復調回路1350にて復調された復調信号は、サンプリング回路2302及びクロック抽出回路2303に入力される。クロック抽出回路2303では、排他的論理和回路2304により、入力された信号の状態変化を検出し、低域通過濾波器2306、増幅器2308及び電圧制御発振器2310によりクロック信号を抽出する。クロック抽出回路2303からのクロック信号(より正確には、データの変化点又はエッジを示す信号)は、遅延回路2312に入力され、クロック信号のエッジ間の中央のタイミングを示すタイミング信号が出力され、サンプリング回路2302、カウンタ2326,2338、シフトレジスタ2324,2326にそれぞれ与えられる。
サンプリング回路2302は、このタイミング信号に合わせて復調信号をサンプリングし、シフトレジスタ2314に順次入力する。シフトレジスタ2314は、例えば一連のフリップフロップ回路から構成され、例えば100ビットの所定のビット数のシーケンスを格納し、サンプリングデータが入力される毎にシーケンスを順にシフトさせる。シフトレジスタ2314に保持された内容は、パターン検出回路2316に入力される。パターン検出回路2316は、同期パターン出力回路2318から、予め記憶済みの同期パターンを受信し、シフトレジスタ2314からのシーケンスと比較し、一致したパターンが得られた場合には、その旨がカウンタ2320,2332に通知される。
図24は、PHSの下り信号のフォーマット例を示す。図には、5つのフォーマットが示されているが、何れも240ビットの長さを有し、この240ビットは1つのタイムスロットの長さに相当する。BCCH、SCCH及びPCHの3つは制御信号を伝送するためのフォーマットである。残りのTCH及びFACCHは通話信号を伝送するためのフォーマットである。制御信号用のフォーマットは、R,SS,PR及びUWを共通に含み、これらは全体で100ビットの長さを有する所定のパターンである。このような所定のパターンが図23の同期パターン出力回路2318に予め格納されている。
図23のカウンタ2320では、パターンの一致回数をカウントし、例えば4回のような所定の回数に達した場合に、フリップフロップ2322をセットする信号を出力する。フリップフロップ2322がセットされると、それに応答してカウンタ2320はリセットされ、再びパターンの一致回数を計数し始める。このセットされた時点から所定の期間(例えば、140ビットに対応する期間)だけ遅延したタイミングが、シフトレジスタ2324から得られ、それに基づいて、スイッチ1305の切替(下り回線側から上り回線側に切り替えること)が行われる。また、フリップフロップ2322がセットされたことに応答して、カウンタ2326は、上り回線の期間に相当する所定のビット数(例えば、240×4ビット)をカウントし、計数結果がフリップフロップ2322のリセット入力に与えられる。フリップフロップ2322がリセットされると、そのリセットされた時点から所定の期間(例えば、140ビットに対応する期間)だけ遅延したタイミングが、シフトレジスタ2324から得られ、それに基づいて、スイッチ1305の切替(上り回線側から下り回線側に切り替えること)が行われる。
図22には、同期パターンの一致回数を計数するカウンタ2320,2332、上り及び下り回線の周期を計数するカウンタ2326,2338、検出時点からスロット境界までの期間だけ遅延させるシフトレジスタ2324等からの出力波形が示されている。図示されているように、下りの4番目のスロットTS4において、4つ目の同期パターンが検出され、それに応答して、カウンタ2320,2332の出力が立ち上がり、フリップフロップ2322,2334がセットされる。フリップフロップ2322のセットされたタイミングは、140ビットに相当する期間だけ遅延させられ、シフトレジスタ2324から出力され、その出力の立ち上がる時点は上り回線の開始(下り回線の終了)を表す。一方、フリップフロップ2322,2334がセットされたことに応答して、カウンタ2326,2338がリセットされ、240×4ビットに相当する期間経過後に出力の状態が変化する。この変化に応答して、フリップフロップ2322,2334はリセットされ、リセットされた時点は140ビットに相当する期間だけ遅延させられ、シフトレジスタ2324から出力される。この出力の立ち下がる時点は上り回線の終了(下り回線の開始)を表す。
図23の右上に示されるアンテナ1301から受信された上り信号は、スイッチ1305及び帯域通過濾波器1314を経てスイッチ2330に入力される。スイッチ2330は、シフトレジスタ2336からの制御信号に応じて、タイムスロットTS1〜4の各々に関する処理が行われるように、上り信号を各処理要素にそれぞれ与える。シフトレジスタ2336は、フリップフロップ2334の出力から、上下回線の切り替えタイミング及び各タイムスロットの切り替えタイミングを検出する。図示の例では、上下回線の切り替えタイミングt0から140ビットに相当する期間だけ遅延した時点、そこから240ビット(t0から380ビット)、更に240ビット(t0から620ビット)、更に240ビット(t0から840ビット)に相当する期間だけ遅延した時点がシフトレジスタ2336からそれぞれ出力され、上り回線の4つのタイムスロットTS1〜4に合わせて、スイッチ2330が適切に切り替えられる(図22参照。)。以後、各タイムスロットにおいて、スプリアス信号の検出及び抑制等の上述の処理が行われる。
以下、本発明により教示される手段を例示的に列挙する。
(付記1)
時分割二重化方式(TDD)で動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムであって、
前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、
検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段と、
を備えることを特徴とする信号伝送システム。
時分割二重化方式(TDD)で動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムであって、
前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、
検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段と、
を備えることを特徴とする信号伝送システム。
12−1,2,3 移動端末; 14−1,2,3 アンテナ; 16−1,2,3 増幅器; 18 合成/分配器; 19 伝送媒体; 20 無線基地局;
32−1,2 移動端末;
52−1,2,3,54−1,2,3 セル
82−1,2,3 移動端末; 84−1,2,3 アンテナ; 86−1,2,3 増幅器; 87−1,2,3 可変減衰器; 88 合成/分配器; 89 伝送媒体; 90 無線基地局;
94−1〜N 信号処理部; 882 分配器; 884 合成器; 942 伝送路; 944 増幅器; 946,950,960 帯域通過濾波器; 948 サーキュレータ; 962,972 電力検出器; 964,974 差動増幅器;
1202 ノードB; 1204,1214,1220 サーキュレータ; 1206,1212,1218,1234 帯域通過濾波器; 1208 合成器; 1210 PHS用の無線基地局; 1216 アクセスポイント; 1222,1232 分配器; 1230 合成器; 1236,1238 減衰器;
1301 アンテナ; 1302,1303,1307,1310,1314,1340 帯域通過濾波器; 1304 サーキュレータ; 1305,1309,1316,1318,1319 スイッチ; 1306ハイブリッド部; 1312,1320,1342 可変減衰器; 1322,1344 検波器; 1324,1346 差動増幅器; 1326 制御信号作成部; 1331〜1334 信号処理部; 1350 PHS復調回路; 1352 スロット同期回路; 1358 検波器; 1360 比較器;
1402−1〜4 発振器; 1314−1〜4 帯域通過濾波器; 1320−1〜4 可変減衰器; 1404−1〜4,1406−1〜4 ミキサ; 1332−1〜4 検波器; 1324−1〜4 差動増幅器;
142−A,B,C,D 移動端末; 144−A,B,C 中継装置; 146−1,2 移動端末;
1501,1522 アンテナ; 1502,1520 サーキュレータ; 1504,1518,1530,1542,1550,1560 帯域通過濾波器; 1506,1510,1532,1536,1552,1562 可変減衰器; 1508,1514,1534,1540 ミキサ; 1554,1556,1564 検波器; 1558 制御信号作成部;
1702 アクセスポイント; 1704 検波器; 1706 比較器;
1802−1〜4,1804−1〜4 アンテナ; 1902−1〜4,1904−1〜4 アクセスポイント;
2101 PHS用の無線基地局; 2102 無線機; 2103 伝送システム; 2104 サーキュレータ; 2106,2116 電光変換部; 2108,2118 光電変換部; 2110 スイッチ; 2112 アンテナ; 2114 移動端末; 2120 制御信号線;
2302 サンプリング回路; 2303 クロック抽出回路; 2304 排他的論理和回路; 2306 低域通過濾波器; 2308 増幅器; 2310 電圧制御発振器; 2312 遅延回路; 2314 シフトレジスタ; 2316 パターン検出回路; 2318 同期パターン出力回路; 2320,2326,2332,2338 カウンタ; 2322,2334 フリップフロップ; 2324,2336 シフトレジスタ; 2330 スイッチ
32−1,2 移動端末;
52−1,2,3,54−1,2,3 セル
82−1,2,3 移動端末; 84−1,2,3 アンテナ; 86−1,2,3 増幅器; 87−1,2,3 可変減衰器; 88 合成/分配器; 89 伝送媒体; 90 無線基地局;
94−1〜N 信号処理部; 882 分配器; 884 合成器; 942 伝送路; 944 増幅器; 946,950,960 帯域通過濾波器; 948 サーキュレータ; 962,972 電力検出器; 964,974 差動増幅器;
1202 ノードB; 1204,1214,1220 サーキュレータ; 1206,1212,1218,1234 帯域通過濾波器; 1208 合成器; 1210 PHS用の無線基地局; 1216 アクセスポイント; 1222,1232 分配器; 1230 合成器; 1236,1238 減衰器;
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Claims (1)
- 時分割二重化方式(TDD)で動作する無線通信システムの無線基地局に、伝送ケーブルを介して接続された送受共用アンテナを備える信号伝送システムであって、
前記無線基地局から前記伝送ケーブルを介して受信された下り信号に含まれる同期パターンを検出する検出手段と、
検出結果に基づいて、前記送受共用アンテナを通じて伝送される信号の送受切替タイミングを決定する手段と、
を備えることを特徴とする信号伝送システム。
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