JP2006215248A - 光通信ケーブルのコード化部材および光通信ケーブルのコネクタ接続構造 - Google Patents

光通信ケーブルのコード化部材および光通信ケーブルのコネクタ接続構造 Download PDF

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Toshiya Hoshino
利矢 星野
Katsuaki Kondo
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Abstract

【課題】光通信ケーブルとコネクタとの接続箇所近傍で生じる損失の抑制。
【解決手段】光通信ケーブル3端部においてケーブル端部から引き出されて露出する光ファイバ心線11を挿通させて保護するとともにその先端に、光ファイバ心線11のコネクタ25が装着される保護チューブ20と、ケーブル端部とチューブ20の光通信ケーブル側端部とを把持する箱体16とを備える。保護チューブ20は、滑り性が高い材料から構成される。箱体16は撓み吸収室28を有する。撓み吸収室28は、ケーブル端部と保護チューブ端部とが互いに離間された状態で箱体16により把持されることで箱体内部においてケーブル端部とチューブ端部との間に形成される。コネクタ25を介した光ファイバ心線11と他の光装置との接続により保護チューブ20内で生じる光ファイバ心線11の撓みが、撓み吸収室28に露出する光ファイバ心線11の屈曲(撓み)により吸収される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信ケーブルの端部にコネクタを接続するコード化部材および接続構造に関する。
従来、オフィスビルや工場等の建物には、外部から引き込まれた光通信ケーブルに接続された構内光キャビネットが配置されており、この構内光キャビネットに接続された光通信幹線ケーブルは、所定の階に設置した光キャビネットに接続されるとともに、各光キャビネットと、それぞれの階に設置され且つパソコン等に接続される機器とが、光通信ケーブルで接続されている(特許文献1参照)。
光通信ケーブルの布設長が決定されている場合は、図10(a)に示す如く、所定長さに設定された既成の光通信ケーブル50の一端側を、光キャビネット51に接続する。光通信ケーブル50の他端側は、各光ファイバ心線に分岐化された上でコード化されており、各光ファイバ心線の先端にコネクタが接続され、このコネクタは、機器52内に設けられた他のコネクタにそれぞれ接続される。
また、光キャビネット51と機器52との間隔は、それぞれの設置場所によって相違し、布設長が決定していない未知の接続作業現場では、図10(b)に示す如く、比較的短い既成の光通信ケーブル50に、別の長さ調整用の光通信ケーブル53を接続する必要があった。
光通信ケーブル50、53同士の接続に際して、作業者は、現場で別の光通信ケーブル53を所定長さに切断し、その光通信ケーブル53の一端を光キャビネット51に接続すると共に、他端は接続BOX54を介して光通信ケーブルの一端に接続していた。この接続BOX54を使用して光通信ケーブル50、53同士の接続作業を行う場合には、光通信ケーブル同士の融着結合が不可欠となる。この光通信ケーブル同士の融着結合には時間を要し、かつ融着装置を現場に持ち込む必要があることから、作業性に問題があると共にコストが高くなる問題があった。
このような不具合を解消するため、本願出願人は、先に、光通信ケーブルのコード化部材を考案している。このコード化部材は、光ファイバ心線が挿入される複数の保護チューブを備えた保護コード部品と、保護コード部品が収納される開口を有するケースと、ケースの開口を閉塞するカバーとを備える。光通信ケーブルの各光ファイバ心線は、保護チューブに挿入されることにより、分岐されコード化が図られると共に、光通信ケーブルのコード化部材に露出することなく保護される。各保護チューブには、前記光ファイバ心線に接続可能なコネクタを取り付けることで、コード化された各光ファイバ心線をコネクタ接続できる。
これにより、所定の長さに切断された光通信ケーブルをコード化して、光通信ケーブル接続用の接続BOXを使用することなく、例えば建物の所定個所に設置されている機器に容易且つ迅速にコネクタ接続することができる。
特開2001−147359号公報
以上のような改良により、コード化された各光ファイバ心線をコネクタ接続できるようになったものの、以下の点で改良の余地がある。
図11に示すように、光ファイバに連結されるコネクタ100の内部には、内蔵光ファイバ心線(接続用短寸光ファイバ心線)101が配置される。コード化された各光ファイバ心線102がコネクタ100に接続される場合、コード化された光ファイバ心線102の先端は、保護チューブ103の先端から露出された状態で、保護チューブ103の先とともにコネクタ100の内部に挿入される。このとき、コネクタ100の内部には、挿入される光ファイバ心線102と同軸となるように内蔵光ファイバ心線101が収納されており、挿入された光ファイバ心線102の先端は内蔵光ファイバ心線101に付き合わせ配置される。この状態で光ファイバ心線102の先端は、コネクタ100に固定される。
しかしながら、光ファイバ心線102先端を接続用短寸光ファイバ心線101に付き合わせ配置することにより、光ファイバ心線102には、その突合せ方向とは反対の方向(光ファイバの軸方向内側方向)に反力が生じる。この反力は光ファイバ心線102に撓みを生じさせる。撓みは、保護チューブ103内やそのチューブ近郷において光ファイバ心線102に局部曲げを発生させるうえに、保護チューブ103内において、光ファイバ心線102にマイクロベンディングを生じさせる。これらの現象は損失増加を引き起こす要因となる。
本発明は、光通信ケーブルとコネクタとの接続箇所近傍で生じる損失を抑制することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の光通信ケーブルのコネクタ接続構造は、光通信ケーブル端部において当該ケーブル端部から引き出されて露出する光ファイバ心線を挿通させて保護するとともに、その先端に、前記光ファイバ心線を他の光装置に光接続する光接続用のコネクタが装着される保護チューブと、前記光通信ケーブルの端部と前記保護チューブの光通信ケーブル側端部とを把持する箱体とを備える。前記保護チューブは、滑り性が高い材料から構成される。前記箱体は撓み吸収室を有する。当該撓み吸収室は、前記光通信ケーブル端部と前記保護チューブ端部とが互いに離間された状態で前記箱体により把持されることで前記箱体内部において当該ケーブル端部と当該チューブ端部との間に形成されている。
そして、前記コネクタを介した前記光ファイバ心線と前記他の光装置との接続により前記保護チューブ内で生じる光ファイバ心線の撓みを、前記撓み吸収室に露出する前記光ファイバ心線の屈曲により吸収する。
前記保護チューブは、光ファイバ心線の通りを良くして局部曲げを抑制するうえで、非帯電性を有する材料から構成される。さらには、前記保護チューブは、光ファイバ心線の通りを良くして局部曲げを抑制するうえで、滑りがよい(例えば、摩擦係数0.18)材料から構成される。このような材料としては、例えば、ポリエステルエストラマー樹脂を例として挙げることができる。
光ファイバ心線の局部曲げを吸収するうえでは、前記撓み吸収室は、前記光ファイバ心線の撓みにより生じる前記光ファイバ心線の屈曲がその曲げ半径30mm以上に収まる(未満にならない)容積を有するのが好ましい。
本発明によれば、光通信ケーブルとコネクタとの接続箇所近傍で生じる損失を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず、本発明の構造を図1〜図9を参照して説明する。図8、図9に示す如く、オフィスビルや工場等の建物1には、外部から引き込まれた光通信ケーブル3に接続された構内光キャビネット5が配置されている。構内光キャビネット5に接続された光通信幹線ケーブル6は、各階(所定の階)に設置した光キャビネット7に接続されるとともに、各光キャビネット7と、それぞれの階に設置された接続ボックスとしての機器8とが、光通信ケーブル10で接続されている。なお、機器8とは、例えば光通信ケーブル10からの光信号を電気信号に変換する手段を備え、パソコン等の電子機器9に接続されるものである。接続ボックスとは、他に単に光ファイバ心線同士を接続する成端箱等も含む。
光通信ケーブル10は、例えば0.25mmの4本の光ファイバ心線11を並列配置して一体化してなる4心インドアケーブルが採用される。光通信ケーブル10の中途部には、光ファイバ心線11をコード化するためのコード化部材13が設けられている。
コード化部材13は、図1〜図7に示す如く、光ファイバ心線11が挿通される保護コード部品15と、この保護コード部品15が収納されるケース16と、カバー17とからなる。
保護コード部品15は、一対の保持部19a、19bと、両方の保持部19a、19bを連結する底部19cと、側部19dとからなる樹脂製の本体部19を備えている。本体部19には、複数本(図例では4本)の保護チューブ20が取り付けられている。
各保護チューブ20は、内外2重層構造になっており、外側層20aと内側層20bとの間でかつ軸方向に沿って、ケブラ等の抗張力繊維22が設けられている。内側層20bの一端部は外側層20aから突出されており、この一端部において保護チューブ20の内外2重層部分は、一方の保持部19aに挿通され、内側層20bは、他方の保持部19bに挿通されている。また、内外層20a、20b間の抗張力繊維22を、外側層20a端において外部に露出させ、本体部19内に樹脂23を充填することにより、抗張力繊維22は固定され、保護チューブ20の本体部19への固定化が図られている。なお、各保護チューブ20の一方の保持部19aからの長さは、適宜設定されるが、0.5〜1.5mに設定するのが好ましい。
ケース16は、図1、図2および図4(a)〜(c)に示す如く、底部16aと、底部16aの両縁から立設された両側部16bとを備え、上面が開口するように平面視矩形状に樹脂成形されている。ケース16の一端縁には、周縁凸部24aが一体成形されている。底部16a内面には、周縁凸部24aとの間でケース16に収納された保護コード部品15の本体部19を固定する位置決め凸部24bが、一体成形されている。また、底部16a内面の他方には、厚肉部16dが形成されており、厚肉部16dには、光通信ケーブル10を両側から保持するように、保持凸部16e、16eが間隔を有して一体成形されている。両側部16bの外面には、カバー17を固定するための係止凸部16fが一体成形されている。係止凸部16fは、図4(c)に示す如く底部16a側に向けて拡がる傾斜面を有している。
カバー17は、図2および図5(a)〜(c)に示す如く、ケース16と同じ矩形状に成形された樹脂製で、平板状の天面部17aと、天面部17aの両縁から下方に延設され且つケース16の係止凸部16fに係合する略U字状の係合部17bとを備えている。本実施形態では、ケース16とカバー17とにより箱体の一例が構成されている。
次に、前記コード化部材13を使用して光通信ケーブル10をコード化して接続する方法について説明する。なお、ここでは、4心の光ファイバ心線11を並列配置して一体化してなる光通信ケーブル10を用いる場合を例示する。しかしながら、本発明は、2心等の他の本数の光ファイバ心線を並列配置して一体化してなる光通信ケーブルにも同様に実施することができる。
先ず、作業現場において、作業者は、所定の階に設置されている光キャビネット7と、機器8との距離に応じて、光通信ケーブル10を所定の長さに切断し、その一端側を、従来と同様に光キャビネット7に接続すると共に、光通信ケーブル10の他端側の外皮を除いて光ファイバ心線11を取り出す。取り出された各光ファイバ心線11を、コード化部材13の保護チューブ20に挿入する(図6(a)参照)。なお、光ファイバ心線11は、本体部19から突出する保護チューブ20の内側層20bから容易に挿入することができる。
次に、光ファイバ心線11と一体になった保護コード部品15を、ケース16にその開口から収納する。具体的には、本体部19は、ケース16の底部16aの周縁凸部24aと位置決め凸部24bとの間に嵌合されて位置決めされる。また、光通信ケーブル10の外皮を、ケース16の底部16aに設けられた保持凸部16e、16e間に嵌め込み、保護コード部品15をケース16にセットする(図6(b)および図7(a)参照)。なお、光通信ケーブル10は、保持凸部16e、16e間に嵌め込むことにより、固定することは可能であるが、接着剤や樹脂等で強固に固定することも可能である。また、この他、図6(c)に示すように、一対のケーブル把持部材30a、30bを設け、これらのケーブル把持部材30a、30bにより光通信ケーブル10の端部を把持し、この状態で、ケーブル把持部材30a、30bをケース16内に挿入してケース16内で固定することで、光通信ケーブル10をケース16に保持してもよい。
さらに、カバー17の係合部17bを、ケース16の係止凸部16fにそれぞれ係合させて、ケース16の開口を閉塞する。カバー17のケース16への取り付けに際しては、カバー17をケース16に押し込むと、ケース16の係止凸部16fは、傾斜面を有しているため、カバー17の係合部17bは、ケース16の係止凸部16fの傾斜面を摺動して係止凸部16fに係止し、カバー17をケース16にワンタッチで容易に取り付けることができる。このようにカバー17でケース16の開口を閉塞することにより、分岐された各光ファイバ心線11は露出することなくコード化部材13で保護されることとなる。
また、各保護チューブ20の先端に、コネクタ25を光ファイバ心線11に接続した状態でそれぞれ取り付け、各保護チューブ20の先端部を、機器8内に導入し、各コネクタ25を機器8内に設けられたコネクタ25にそれぞれ接続する。コネクタ25は、軸方向に沿って二つ割に分割可能となっており、その内部には図1、図2に示すように、光ファイバ挿通孔26が形成されている。光ファイバ挿通孔26は、孔域26a、26b、26cが設けられている。これら孔域26a、26b、26cは同軸に順次コネクタ25内に形成されている。孔域26cは、コネクタ25の軸方向外端(以下、接続端という)25aに開口している。孔域26aはコネクタ25の軸方向内端25bに開口している。孔域26bは、両孔域26a、26cの間にあって両者に連通している。孔域26aは保護チューブ20の外側層20aの外径と同等の内径を有しており、ここに、外側層20aが挿通される。孔域26bは保護チューブ20の内側層20bの外径と同等の内径を有しており、ここに内側層20bが挿通される。孔域26cは光ファイバ心線11の直径と同等の内径を有しており、ここに光ファイバ心線11が挿入される。孔域26c内には、内蔵光ファイバ(接続用短寸光ファイバ)27が予め固定的に収納されている。内蔵光ファイバ27の一端は、コネクタ25の接続端25aに露出しており、他端は孔域26cの長手方向中央部に位置している。
次に、光ファイバ心線11とコネクタ25との間の接続構造の詳細を説明する。保護チューブ20の先端において外側層20aを剥離させる。外側層20aの剥離長さは、孔域26bと長さと、孔域26cの長さ(ただし、内蔵光ファイバ27が存在しない孔域26cの長さ)とを加算した長さとする。次に、保護チューブ20の先端において内側層20bを剥離させて、光ファイバ心線11を露出させる。内側層20bの剥離長さ(光ファイバ心線11の露出長さ)は、孔域26cの長さ(ただし、内蔵光ファイバ27が存在しない孔域26cの長さ)とする。
以上の端末処理を実施した光ファイバ心線11(保護チューブ20付き)の先端を孔域26aからコネクタ25内に挿入する。なお、このとき、コネクタ25を軸方向に沿って二つ割に分割しておくことで、光ファイバ心線11の挿入しやすくしておく。そして、保護チューブ20の外側層20aの先端を孔域26aに挿入し、露出している内側層20bの先端を孔域26bに挿入し、さらに露出している光ファイバ心線11の先端を孔域26cに挿入して内蔵光ファイバ27の端部に同軸に突き合せる。なお、図1、図2では光ファイバ心線11と内蔵光ファイバ27との突き合せ箇所には×マークが描画されている。この状態で、二つ割にしているコネクタ25を一体化する。一体化は、例えば、図示しない係合部材でコネクタ25の二つ割部材どうしを係合固定することで実施する。これにより、光ファイバ心線11と保護チューブ20とをコネクタ25で挟み込み、三者(光ファイバ心線11、保護チューブ20、コネクタ25)を一体的に固定するとともに、光ファイバ心線11と内蔵光ファイバ27とを光接続する。
以上のように、光キャビネット7と、機器8との距離が任意で光通信ケーブル10の布設長が決定していない場合であっても、0.25mm心線を使用した安価なインドアケーブルを、従来使用していた接続BOXを介さずにコネクタ接続することが可能となる。この結果、部品のコストダウンが図れると共に、布設長確認設計が不要となり、光通信ケーブルの接続作業を含む一連の布設作業を容易且つ迅速に行え施工の自由度も向上する。
コード化部材13は、建物1等の所定位置に固定する場合、光ファイバ心線11が挿通された保護チューブ20は、本体部19への固定化が図られているため、保護チューブ20に図2で示す矢印方向(光ファイバ心線11の挿入方向)にテンションが作用しても、光ファイバ心線11は影響を受けず保護されることとなる。さらに、光通信ケーブル10が、ケース16に強固に固定されている場合には、光通信ケーブル10がケース16から抜け出ることがないため、コード化部材13を建物1等に固定しなくても、前記同様に光ファイバ心線11を保護チューブ20のテンションから保護できる。
光通信ケーブル10は、光ファイバ心線が4心のものを例示したが、2心であってもよく、それ以外であってもよい。コード化部材13の保護チューブ20の数も、光ファイバ心線の数に応じて適宜設定される。
次に実施の形態の特徴となる構成を説明する。保護チューブ20は、滑り性が高い材料から構成されている。そのような材料としては、摩擦係数0.18を有するポリエステルエストラマー樹脂が一例として挙げられるが、滑り性の高い材料であれば、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(代表的には登録商標PEEK)、4フッ化エチレン樹脂(PTFE、代表的には、登録商標Teflon)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合樹脂(FET)等の他の材料でもよい。この場合、非帯電特性を有する材料であればより好ましい。
ケース16は、撓み吸収室28を有している。撓み吸収室28は、光通信ケーブル10の端部と保護チューブ20の端部とが互いに離間された状態でケース16により把持されることでケース16内部において光通信ケーブル10端部と保護チューブ20との間に形成されている。撓み吸収室28は、光ファイバ心線11の撓みにより撓み吸収室28で生じる光ファイバ心線11の屈曲がその曲げ半径30mm以上に収まる(未満にならない)程度の大きさ(容積)を有する。
以下、上記構成を備えることによる効果を説明する。光ファイバ心線11(保護チューブ20付き)の先端を孔域26aからコネクタ25内に挿入して、光ファイバ心線11と接続用短寸光ファイバ27とを突き合せて光接続する際、光ファイバ心線11には、その突合せ方向とは反対の方向(光ファイバの軸方向内側方向)に反力が生じる。この反力は光ファイバ心線11をファイバ軸方向内側(コネクタ接続端側とは逆の方向)に押し付け、これにより光ファイバ心線11には撓みが生じる。撓みは、保護チューブ20内やそのチューブ近傍において光ファイバ心線11に局部曲げを発生させる。さらには、撓みによって光ファイバ心線11が保護チューブ20内壁に押し付けられる結果、光ファイバ心線11にマイクロベンディングを生じさせる。これらの現象は損失増加を引き起こす要因となる。
そこで、本実施形態では、保護チューブ20を、滑り性が高い材料から構成している。これにより、保護チューブ20内部において、チューブ内面と光ファイバ心線11との間の滑りが良くなって、保護チューブ20内やそのチューブ近傍における光ファイバ心線11の局部曲げが抑制される。さらには、保護チューブ20内やそのチューブ近傍において光ファイバ心線11に局部曲げが発生しなくなるため、コネクタ25で反力を受けた光ファイバ心線11は、全体としてケース16側に移動することになる。ここで、移動した光ファイバ心線11のファイバ領域は、撓み吸収室28において撓み29となって収納される。このような撓み吸収室28での光ファイバ心線11の撓み収納により、コネクタ25で光ファイバ心線11に生じた反力が吸収される。したがって、光ファイバ心線11の局部曲げやマイクロベンディングが防止される。
本実施形態の構成では、撓み吸収室28において、光ファイバ心線11に積極的に曲げを生じさせることで上記反力を吸収している。しかしながら、ここでのファイバ曲げが局部曲げになるようでは課題を解決することができない。そこで、本実施形態のケース16の撓み吸収室28では、コネクタ25での反力を受けて室内で屈曲する光ファイバ心線11が局部曲げを生じさせない程度の容積を備えている。
具体的には、撓み吸収室28の容積は次のように規定されている。光ファイバの製造規格では、光ファイバの最大曲げ半径を30mmと規定しており、これによれば、30mm未満の半径に屈曲した状態を、光ファイバにおける“局部曲げ”、と見なすことができる。そこで、本発明においては、コネクタ接続部分で生じる反力を吸収することで、撓み吸収室28内に生じる光ファイバ心線11の撓み29が、半径30mm以上となるように、撓み吸収室28の容積を十分大きく設定している。ただし、撓み吸収室28の容積が無闇に大きくなると、ケース16全体の容積が大きくなってケース16の収納容積が無用に大きくなる。そのため、撓み吸収室28の大きさは、撓み吸収室28内で光ファイバ心線11の屈曲(撓み)が半径30mm以上となる最小の大きさとするのが好ましい。
なお、保護チューブ20と光ファイバ心線11との間で静電気が生じると、保護チューブ20と光ファイバ心線11とが静電気により密着してしまい、その密着部位において、上記反力に起因する光ファイバ心線11の局部曲げやマイクロベンディングが生じる可能性がある。このような静電気を防止するうえでは、保護チューブ20を非帯電特性を有する材料から構成している。
このように本実施形態では、光ファイバ心線11とコネクタ25との光接続時に光ファイバ心線11に生じる反力を、撓み吸収室28内における光ファイバ心線11の撓み29により吸収する。
なお、上述した説明では、コネクタ25として、内蔵光ファイバ27を有するものを用い、この内蔵光ファイバ27と光ファイバ心線11との突き合せ接続で生じる反力の吸収を撓み吸収室28により行なっていた。しかしながら、コネクタ25としては、内蔵光ファイバ27を有さないものもある。このような構成を備えたコネクタ25の場合、光ファイバ心線11の先端はコネクタ25の接続端25aまで延出させられる。コネクタ25を他の光装置に接続する場合、コネクタ25の接続端25aに位置する光ファイバ心線11の先端を、他の光装置のコネクタ部に突き合せることで、コネクタ25(光ファイバ心線11)と他の光装置とが光接続される。この場合においても、コネクタ25側の光ファイバ心線11の先端と他の光装置のコネクタ部との突き合せにより、光ファイバ心線11には反力が生じる。このようにして生じる反力によっても、本発明で課題としている光ファイバ心線11の局部曲げやマイクロベンドが発生する。本発明の構成は、このようなコネクタ25の構成においても、同様の効果を発揮する。
本発明の実施の形態に係るコード化部材の一部断面を含む平面図。 本発明の実施の形態に係るコード化部材の断面側面図。 本発明の実施の形態に係るコード化部材の要部を示す断面側面図。 本発明の実施の形態に係るコード化部材のケースを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図。 本発明の実施の形態に係るコード化部材のカバーを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図。 (a)は本発明の実施の形態に係るコード化部材の保護コード部品に、光通信ケーブルの光ファイバ心線を挿入した状態を示す斜視図、(b)は保護コード部品をケースに収納する状態を示す斜視図、(c)は、保護コード部品をケースに収納する他の形態を示す斜視図。 (a)は本発明の実施の形態に係るコード化部材の保護コード部品が収納されたケースを、カバーで閉塞する状態の斜視図、(b)はコード化部材の斜視図。 光通信ケーブルの布設状態の概略を示す断面図。 光通信ケーブルの接続状態を示す説明図。 (a)および(b)は従来例を示す光通信ケーブルの接続状態を示す説明図。 従来例のコネクタ接続部分を示す断面図。
符号の説明
1 建物
3 光通信ケーブル
5 構内光キャビネット
6 光通信幹線ケーブル
7 光キャビネット
8 機器
9 電子機器
10 光通信ケーブル
11 光ファイバ心線
13 コード化部材
15 保護コード部材
16 ケース
16a 底部
16b 両側部
16d 厚肉部
16e 保持凸部
16f 係止凸部
17 カバー
17a 天面部
17b 係合部
19 本体部
19a、19b 保持部
19c 底部
19d 側部
20 保護チューブ
20a 外側層
20b 内側層
22 抗張力繊維
23樹脂
24a 周縁凸部
24b 位置決め凸部
25 コネクタ
25a 接続端
26 光ファイバ挿通孔
26a、26b、26c 孔域
27 内蔵光ファイバ
28 撓み吸収室
50 光通信ケーブル
51 光キャビネット
52 機器
53 光通信ケーブル
54 接続BOX

Claims (5)

  1. 光通信ケーブル端部において当該ケーブル端部から引き出されて露出する光ファイバ心線を挿通させて保護するとともに、その先端に、前記光ファイバ心線を他の光装置に光接続する光接続用のコネクタが装着される保護チューブと、
    前記光通信ケーブルの端部と前記保護チューブの光通信ケーブル側端部とを把持する箱体とを備え、
    前記保護チューブは、滑り性が高い材料から構成され、
    前記箱体は撓み吸収室を有しており、当該撓み吸収室は、前記光通信ケーブル端部と前記保護チューブ端部とが互いに離間された状態で前記箱体により把持されることで前記箱体内部において当該ケーブル端部と当該チューブ端部との間に形成され、
    前記コネクタを介した前記光ファイバ心線と前記他の光装置との接続により前記保護チューブ内で生じる光ファイバ心線の撓みを、前記撓み吸収室に露出する前記光ファイバ心線の屈曲により吸収する、
    ことを特徴とする光通信ケーブルのコード化部材。
  2. 前記保護チューブは、非帯電特性を有する材料から構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光通信ケーブルのコード化部材。
  3. 前記保護チューブは、ポリエステルエストラマー樹脂から構成される、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光通信ケーブルのコード化部材。
  4. 前記撓み吸収室は、前記光ファイバ心線の撓みにより生じる前記光ファイバ心線の屈曲がその曲げ半径30mm以上に収まる容積を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光通信ケーブルのコード化部材。
  5. 光通信ケーブル端部において当該ケーブル端部から引き出されて露出する光ファイバ心線を挿通させて保護する保護チューブと、
    前記保護チューブの先端に装着されて、当該チューブを挿通する前記光ファイバ心線を他の光装置に接続する光接続用のコネクタと、
    前記光通信ケーブルの端部と前記保護チューブの光通信ケーブル側端部とを把持する箱体と、
    を備え、
    前記保護チューブは、滑り性が高い材料から構成され、
    前記箱体は撓み吸収室を有しており、当該撓み吸収室は、前記光通信ケーブル端部と前記保護チューブ端部とが互いに離間された状態で前記箱体により把持されることで前記箱体内部において当該ケーブル端部と当該チューブ端部との間に形成され、
    前記コネクタを介した前記光ファイバ心線と前記他の光装置との接続により前記保護チューブ内で生じる光ファイバ心線の撓みを、前記撓み吸収室に露出する前記光ファイバ心線の屈曲により吸収する、
    ことを特徴とする光通信ケーブルのコネクタ接続構造。
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