JP2006214696A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 放射と対流とをバランスよく取り入れて省エネルギーと快適性との両立を実現する空調システムを提供すること。
【解決手段】 被空調室2の天井面に配設された放射パネル10であって、冷水及び温水の少なくとも一方を熱媒体として流す熱媒体流路と、熱媒体流路を流れる熱媒体から受熱して放射する、複数の通気孔が形成された放射板と、を有する放射パネル10と、放射パネル10に形成された通気孔を空気が通過するようにその空気を動かす送風機21とを備えている空調システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は空調システムに関し、特に放射と対流とをバランスよく取り入れて省エネルギーと快適性との両立を実現する空調システムに関するものである。
現在最も多く採用されている空調システムは、冷房(暖房)時に被空調室内の設定温度よりも低い(高い)温度の空気を作り出し、被空調室内の適切な箇所に設けられた吹出口からその空気を吹き出すことにより、被空調室の温度を調整するというものである。このような空調システムは、被空調室の場所によって、調和された空気が行き渡らない場所が生じる。空気が行き渡らない場所は適正温度にならず、快適性に劣る。他方、調和された空気を全体に行き渡らせようとして吹き出し風速を上げると、吹出口近傍に在室する者はドラフトを感じることとなり、快適性に劣っていた。
このような問題を背景に、近年、省エネルギーと快適性とを両立する空調方式として、放射空調システムが注目されている。放射空調システムは、天井面や床面等に設置された放射パネルを冷やし(温め)、放射パネルからの放射熱により被空調室の温度を調整するシステムである。放射空調システムでは、吹出口から空気を吹き出すことがないため在室者が気流を感じることがないだけでなく、音が静か、室内温度が均一となり、サラッとした空間を体感することができる。また、放射空調システムでは、放射パネルを冷やす(温める)ために用いる冷水(温水)の温度が、低温(高温)空気を吹き出す空調システムに比べて高く(低く)て済む。このため、放射空調システムは、より省エネルギーなシステムと言える。放射空調システムは、欧米における多数の採用事例が報告されている。
しかし、放射空調システムは、日本における夏の高温多湿の気象条件では、パネルの結露を防ぐためにパネルの温度を露点温度以下にすることができず、涼しさを感じることができない場合もあった。また、システム特性上、システムを起動してから被空調室が適正温度に至るまでに時間がかかるといった問題もあった。
本発明は上述の課題に鑑み、放射と対流とをバランスよく取り入れて省エネルギーと快適性との両立を実現する空調システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1及び図2に示すように、被空調室2の天井面に配設された放射パネル10であって、冷水及び温水の少なくとも一方を熱媒体として流す熱媒体流路13と、熱媒体流路13を流れる熱媒体から受熱して放射する複数の通気孔12が形成された放射板11と、を有する放射パネル10と;放射パネル10に形成された通気孔12を空気が通過するようにその空気を流動させる送風機21とを備えている。
このように構成すると、放射パネルによる放射熱と放射パネルに形成された通気孔を通過する空気の対流とにより、被空調室内の温度分布をほぼ均一化することができる。なお、「受熱」は、温熱の受熱のみならず冷熱の受熱をもいうものとする。すなわち、放射板が熱媒体によって温められる場合だけでなく冷やされる場合も、放射板が「受熱」すると表現することとする。また、「放射する」というのは、温熱のみならず冷熱についてもこのように表現することとする。すなわち、厳密にいえば、放射パネルから冷熱が放射されるのではなく、例えば人間などから放射された熱が、温度の低い放射パネルに吸収されて反射されないために納涼感が生ずるのであるが、本明細書においては便宜上、冷熱についても「放射する」と表現することとする。
また、請求項2に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1及び図2に示すように、請求項1に記載の空調システムにおいて、被空調室2を冷房する際に、熱媒体流路13に冷水を流して放射板11から冷熱を放射すると共に、通気孔12から被空調室2に向けて冷風を吹き出し;被空調室2を暖房する際に、熱媒体流路13に温水を流して放射板11から温熱を放射すると共に、通気孔12から被空調室2内の空気を吸い込むように構成されている。
このように構成すると、被空調室を冷房する際には、熱媒体流路に冷水を流して放射板から冷熱を放射すると共に、通気孔から被空調室に向けて冷風を吹き出すので、放射板からの冷熱の放射と比較的密度が大きい冷風の天井から床に向けての対流とにより、被空調室内の温度分布をほぼ均一化することができる。また、被空調室を暖房する際には、熱媒体流路に温水を流して放射板から温熱を放射すると共に、通気孔から被空調室内の空気を吸い込むので、比較的温度が高い空気が被空調室の天井付近に滞留することを防いで、放射板からの温熱の放射と被空調室内の空気の対流とにより、被空調室内の温度分布をほぼ均一化することができる。
また、請求項3に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1に示すように、請求項2に記載の空調システムにおいて、熱媒体を導入する冷温水コイル22であって、被空調室2の冷房時に通気孔12(図2参照)から吹き出される空気を冷やすために該空気と接触し、被空調室2の暖房時に制気口36から吹き出される空気を温めるために該空気と接触する冷温水コイル22を備えている。
このように構成すると、熱媒体流路を流れた後の熱媒体を導入する冷温水コイルであって、冷房時に通気孔から吹き出される空気を冷やすためにその空気と接触し、暖房時に制気口から吹き出される空気を温めるためにその空気と接触する冷温水コイルを備えているので、対流成分となる空気に冷房時は冷熱を、暖房時には温熱を与えることができ、被空調室内の、冷房時には冷房効果が、暖房時には暖房効果が向上する。
また、請求項4に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、被空調室2の窓際の天井面に配設された制気口36であって、冷房時には被空調室2内の空気を吸い込み、暖房時には被空調室2内に温風を吹き出す制気口36を備えている。
このように構成すると、冷房時には被空調室内の空気を吸い込み、暖房時には被空調室内に温風を吹き出す制気口を被空調室の窓際の天井面に備えているので、一般的に、被空調室内部よりも熱負荷が大きい窓際の熱負荷を適切に処理することができる。
また、請求項5に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1に示すように、請求項3又は請求項4に記載の空調システムにおいて、天井裏に配設され、送風機21が接続された環状ダクト30を備え;環状ダクト30は、送風機21の吐出側のダクトを遮断する第1のダンパ31と、第1のダンパ31と送風機21との間のダクトから空気を導出する第2のダンパ32と、送風機21の吸込側のダクトを遮断する第3のダンパ33と、第3のダンパ33と送風機21との間のダクトから空気を導入する第4のダンパ34とを有し;制気口36が第1のダンパ31と第3のダンパ33との間のダクトに接続され、被空調室2を冷房する際に第2及び第3のダンパ32、33を開にすると共に第1及び第4のダンパ31、34を閉にして、被空調室2を暖房する際に第1及び第4のダンパ31、34を開にすると共に第2及び第3のダンパ32、33を閉にするように構成されている。
このように構成すると、1台の送風機で、放射パネルに形成された通気孔を通過する空気の流れ方向を変えることができる。
また、請求項6に記載の発明に係る空調システムは、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、被空調室2内の空気の湿気を取り除く除湿機40を備えている。
このように構成すると、被空調室内の空気の湿気を取り除く除湿機を備えているので、被空調室内の快適性がさらに向上すると共に、放射パネルの結露を防止することができる。
本発明によれば、熱媒体を導入する放射パネルによる放射熱と、放射パネルに形成された通気孔を通過する空気の対流とにより、単に温度調整された空気を吹き出す場合に比べて被空調室内の温度分布をほぼ均一化することができるので、放射と対流とをバランスよく取り入れて省エネルギーと快適性との両立を実現する空調システムを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する装置には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空調システム1を説明する図である。空調システム1は、被空調室2の天井に設置された放射パネルである天井放射パネル10と、送風機21と冷温水コイル22とを有するファンフィルターユニット(以下「FFU」という。)20と、環状ダクト30と、除湿機40と、被空調室2の床50に配設された放射パネルである床放射パネル51と、熱源機61と、を備えている。
天井放射パネル10は、電磁波である熱線を放射して、被空調室2内の温度を調整することができるように構成されている。天井放射パネル10から放射される熱線は、冷房時は冷熱であり、暖房時は温熱である。冷熱は、被空調室2の設定温度よりも低い温度の熱である。温熱は、被空調室2の設定温度よりも高い温度の熱である。前述のように、厳密にいえば、冷房時は、天井放射パネル10から冷熱が放射されるのではなく、例えば人間などから放射された熱が、温度の低い天井放射パネル10に吸収されることによって反射されないために納涼感が生ずるのであるが、本明細書においては便宜上、冷熱についても放射されると表現することとする。
ここで図2を参照して、天井放射パネル10の構成について説明する。図2は単一の天井放射パネル10を天井裏側から見た斜視図である。天井放射パネル10は、冷熱及び温熱を被空調室2に向けて放射する放射板11と、放射板11に冷熱及び温熱を与える熱媒体を流す熱媒体流路13とを備えている。
放射板11は、ほぼ長方形状の板であり、複数の通気孔12を有している。放射板11の材質は、典型的にはアルミニウムが用いられるが、ステンレス、その他の熱伝導率の高い材料を用いてもよい。放射板11に形成された複数の通気孔12は、典型的には円形の小孔である。放射板11に形成された通気孔12の大きさは、典型的には3mm〜15mmであるが、天井面の装飾(通気孔から天井裏が見えないようにする)の観点から上限を好ましくは12mm、より好ましくは10mmとし、ドラフト抑制のために吹き出し風速を小さくする観点から下限を好ましくは5mm、より好ましくは8mmとするとよい。放射板11に形成された通気孔12の数は、その大きさに対して、典型的には被空調室2内とその天井裏とを通気孔12を通して通過させる空気の風量と風速によって決定される。風量は、典型的には、被空調室2内を所定の清浄度に保つために必要な循環風量から決定される。風速は、典型的には0.05〜0.35m/sであるが、被空調室2に在室する者がドラフトを感じないという観点から上限を好ましくは0.3m/s、より好ましくは0.25m/sとし、被空調室2への対流による効果を実行あらしめる観点から下限を好ましくは0.1m/s、より好ましくは0.15m/sとするとよい。なお、放射板11の形状は、長方形以外の、正方形、三角形、多角形であってもよい。放射板11の形状は、被空調室2の形状や照明等他の器具類との取り合い(天伏)を考慮して、適宜納まりのよい形状を選択するとよい。
熱媒体流路13は、その内部に、冷房か暖房かにより冷水又は温水のうちの一方を流し、放射板11に冷熱又は温熱を授熱することができるように構成されている。ここで、「冷水」とは、被空調室2を冷房する際に熱媒体流路13内を流す水であり、その天井放射パネル10の入口における温度は、典型的には15〜20℃であり、冷房効率を向上させる観点から上限を好ましくは19℃、より好ましくは18℃とし、結露防止の観点から下限を好ましくは16℃、より好ましくは17℃とするのがよい。また、「温水」とは、被空調室2を暖房する際に熱媒体流路13内を流す水であり、その天井放射パネル10の入口における温度は、典型的には28〜45℃であり、消費エネルギー削減の観点から上限を好ましくは40℃、より好ましくは38℃とし、暖房効率を向上させる観点から下限を好ましくは30℃、より好ましくは34℃とするのがよい。また、熱は高熱源から低熱源へと移動するという観点から見れば冷熱を受熱するという表現は違和感があるかもしれないが、被空調室2を冷房するために周囲温度より低い温度である質的に高位な冷熱を必要とする点に鑑み、放射板11が冷水によって冷やされる場合を、便宜上、冷熱を受熱すると表現することとする。
熱媒体流路13は、適宜曲げられた状態で放射板11に載置されている。熱媒体流路13は、典型的には、銅管や樹脂管が用いられる。その他の材質を用いてもよいが、曲げ加工性に優れ、曲げに強い材料を用いるとよい。また、熱媒体流路13は、放射板11に載置される長さによって放射板11への伝熱量を調整することができ、より多くの熱を放射板11に与えたい場合は、できる限り小さい曲げ半径で曲げてより多くの長さを放射板11に載置するとよい。また、熱媒体流路13は、適宜放射板11に固定されるが、温度変化に対する伸縮を吸収可能とするため、長さ方向(軸方向)の固定は最小限度にとどめることが好ましい。このように放射板11に載置された熱媒体流路13は、温度変化に伴う伸縮に対して、曲部でその伸縮が吸収される。また、熱媒体流路13は、一方の端部に、天井サプライヘッダー18(図4参照)への接続を容易にする可とう部13aが形成されており、他端に天井レタンヘッダー19(図4参照)への接続を容易にする可とう部13bが形成されている。
熱媒体流路13の断面の形状は、熱媒体流路13から放射板11への熱伝達を増加させる観点から、熱媒体流路13と放射板11との接触面積を増やすことができる形状を有している。
ここで図3を参照して、熱媒体流路13の形状について説明する。図3は天井放射パネル10に取り付けられる熱媒体流路13の断面図であり、(a)は本実施の形態に係る熱媒体流路の断面を示し、(b)〜(d)は変形例の熱媒体流路の断面を示している。図3(a)に示すように、熱媒体流路13は、典型的には断面が扁平形状を有している。断面扁平形状の熱媒体流路13は、断面が扁平となるような型を用いて製造してもよく、一旦断面が円形状の管を製造した後に断面が扁平となるように変形させてもよい。熱媒体流路13の扁平率は、熱媒体流路13の伸縮に伴う熱応力の観点や、内部を流れる冷水又は温水による潰食を防止し得る流速の観点等から決定するとよい。
また、図3(b)に示すように、熱媒体流路13の断面形状を半円形状としてもよい。この場合、断面半円形状の直径に相当する部分が放射板11に接触するように、熱媒体流路13が放射板11に載置される。また、図3(c)に示すように、熱媒体流路13の断面形状を矩形状としてもよく、図3(d)に示すように三角形状としてもよい。断面形状を矩形又は三角形状とする場合は、矩形又は三角形の一辺が放射板11に接触するように、熱媒体流路13が放射板11に載置される。断面形状を半円形状、矩形状又は三角形状とする場合の熱媒体流路13は、典型的には、断面が半円形状、矩形状又は三角形状となるような型を用いて製造される。なお、熱媒体流路13の断面形状は、上記以外の、五角形や六角形等の多角形でもよい。
熱媒体流路13の断面形状を扁平形状、半円形状、矩形状又は三角形状等とすることにより、断面形状を真円とした場合と比較して、熱媒体流路13と放射板11との接触面積を増加させることができ、これが熱媒体流路13から放射板11への熱伝達を増加させ、結果的に放射板11からの放射熱量を増加させることができる。なお、ここでいう「真円」とは、厳密な意味の真円ではなく、おおよそ一般に、配管が採用する断面形状である円形を意味するものであって、多少のひずみを有するものも含む。すなわち、ここでいう「真円」は、ほぼ円形断面にすることを意図して作られた配管の断面形状である。
また、熱媒体流路13の断面形状を扁平形状、半円形状、矩形状又は三角形状等とすると、断面形状を真円とした場合と比較して、熱媒体流路13内の熱媒体の流速が速くなり、熱伝達率を向上させることができる。断面形状が扁平形状、半円形状、矩形状又は三角形状等を有する熱媒体流路13内の熱媒体の流速を断面形状を真円とした場合の流速と同じにした場合は、断面扁平形状等の熱媒体流路13を流れる熱媒体の流量が減少することとなるので、熱媒体の搬送動力を低減させることができる。
図4に示すように、上述した構成を有する天井放射パネル10は、被空調室2の天井面に敷設される。図4は、天井放射パネルの配置状況を説明する伏せ図である。被空調室2の天井は、典型的にはシステム天井で構築されている。被空調室2の天井には、窓側に沿って制気口としてのブリーズライン36が複数配設されている。ブリーズライン36が配設されている方向に対して直角方向には、照明ライン38と天井放射パネル10とが1列づつ交互に配設されている。また、複数の天井放射パネル10が配設された1列の、複数の天井パネル10を連ねる方向に伸びるように、天井サプライヘッダー18及び天井レタンヘッダー19が配設されている。天井サプライヘッダー18は、配設された一列分のパネル数の分岐を有している。天井サプライヘッダー18の分岐には、熱媒体流路13の可とう部13aが接続されている。また、天井サプライヘッダー18は、天井往配管81(図1参照)に接続されている。他方、天井レタンヘッダー19もパネル数の分岐を有している。天井レタンヘッダー19の分岐には、熱媒体流路13の可とう部13bが接続されている。また、天井レタンヘッダー19は天井還配管82(図1参照)に接続されている。天井サプライヘッダー18及び天井レタンヘッダー19は、予備としてパネル数以上の分岐を有していてもよく、この場合、使用されない分岐はプラグ等でふさがれる。
再び図1に戻って、空調システム1の構成について説明する。FFU20は、送風機21と、冷温水コイル22と、フィルタ23とを有している。送風機21は、被空調室2内の空気に動きを与えることを目的の一つとして設置されている。送風機21の吹出側には、冷温水コイル22が設置されている。冷温水コイル22は、冷水又は温水を導入する熱媒体導入口と、これらを導出する熱媒体導出口とを有している。熱媒体導入口はコイル往配管83に接続されている。熱媒体導出口は、コイル還配管84に接続されている。冷温水コイル22の下流側にはフィルタ23が設置されている。フィルタ23は、FFU20から吹き出される空気中の塵埃を除去するものである。フィルタ23は、典型的にはろ過式のフィルタが用いられ、被空調室2が要求される清浄度に応じて、ラフフィルタ、中性能フィルタ、高性能フィルタ、HEPAフィルタ等の中から適宜選択される。また、フィルタ23は、ろ過式以外の、静電気式や吸着式等のものを用いてもよい。
FFU20は、空気の流れる方向に、送風機21、冷温水コイル22、フィルタ23の順で並べられ、これらをケースで収納して構成されている。FFU20のケースには、空気を導入する吸気口と、空気を導出する送気口とが設けられている。吸気口及び送気口には環状ダクト30が接続されている。
環状ダクト30は、天井放射パネル10の通気孔を通過する空気の向きの切り換えを可能にするために設けられている。環状ダクト30は、被空調室2の天井裏に配設されている。FFU20の下流側には、環状ダクト30内を流れる空気を遮断することができるように第1のダンパ31が設置されている。FFU20と第1のダンパ31との間には、環状ダクト30の内外を通気することができるように第2のダンパ32が設置されている。FFU20の上流側には、環状ダクト30内を流れる空気を遮断することができるように第3のダンパ33が設置されている。FFU20と第3のダンパ33との間には、環状ダクト30の内外を通気することができるように第4のダンパ34が設置されている。第1〜第4のダンパ31〜34は、典型的にはモータダンパである。第1〜第4の各ダンパ31〜34は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信してダンパの開閉動作をすることができるように構成されている。第1のダンパ31と第3のダンパ33との間の環状ダクト30には、フレキシブルダクト及びチャンバーボックス35を介して制気口としてのブリーズライン36が接続されている。
環状ダクト30のFFU20より下流側かつ第2のダンパ32より上流側からは、床下ダクト39が分岐している。床下ダクト39は、被空調室2の床下に空気を送気するための風導である。床下ダクト39には、内部を流れる空気の流れを遮断するダンパ39aが設けられている。
除湿機40は、液体の乾燥剤を使用し、被空調室2の空気中の水分を乾燥剤に吸湿させて除去することができるように構成されている。乾燥剤は、典型的には塩化リチウム溶液である。除湿機40は、除湿部と再生部とヒートポンプ部とを有している。水分を除去したい空気(以下、「被処理空気」という。)中の水分を塩化リチウム溶液に吸収する過程は、除湿部で行なわれる。塩化リチウム溶液に吸収された水分は再生部に移動し、再生部が加熱されて水分が蒸発し、塩化リチウム溶液が再生される。ヒートポンプ部は冷媒を再生部と除湿部の間で循環させて除湿部の冷却と再生部の加熱とを行なうように構成されている。ヒートポンプ部では、圧縮機で昇圧された冷媒が再生部に送られ、再生部から出た冷媒が除湿部に送られる。
なお、除湿機40として、固体の乾燥剤を用いるものや冷却除湿方式のものを使用してもよい。固体の乾燥剤を用いる除湿機は、シリカゲルや活性炭等を乾燥剤として、これに被処理空気中の水分を吸着させて除湿し、後に乾燥剤を加熱して吸着した水分を蒸発させて乾燥剤を再生させるように構成されている。冷却除湿方式は、冷水コイル等により被処理空気を所定の露点温度まで冷却することで水分を凝縮除去するものである。
以上のように構成された除湿機40は、以下に説明する除湿過程をたどる。
図5は、除湿過程の空気の状態の変化を説明する模式的空気線図である。空気線図の縦軸は絶対湿度を、横軸は温度を表している。また、図中の左上に示す目盛はエンタルピを表している。ここでは、P1の状態の空気をP2の状態の空気とするための除湿過程について説明する。P1とP2とを結ぶ直線LDは、液体の乾燥剤である塩化リチウム溶液を用いた、本実施の形態に係る空調システム1に用いた除湿機40による除湿過程を示している。この場合は、冷却された塩化リチウム溶液が被処理空気と接触するため、被処理空気は冷却されながら除湿される。除湿に必要な冷却エネルギーは、h3−h2のエンタルピである。図5中の折れ線SDは、固体の乾燥剤を用いた場合の除湿過程を示している。この場合は、除湿過程で発熱があり、処理空気は一旦除湿されつつ温度が上昇するため、所定の絶対湿度まで除湿した後に処理空気を冷却する必要がある。除湿に直接必要な冷却エネルギーは、h4―h2のエンタルピであるが、乾燥剤の再生のための熱を別途必要とする。図5中の折れ線DHは、処理空気を冷却コイル等で冷却して処理空気に含まれる水分を凝縮させることにより除湿する冷却除湿の過程を示している。この場合は、処理空気を冷却し(露点温度までは絶対湿度が一定)、露点温度以下に冷却を続ける過程で水分が凝縮して除湿され、所定の絶対湿度の露点温度まで冷却した後に所定の温度に加熱する。除湿に必要な冷却エネルギーはh3−h1、再熱エネルギーはh2−h1であり、合計(h3−h1)+(h2−h1)のエンタルピが必要である。
図5から分かるように、乾燥剤に塩化リチウム溶液を用いた場合(直線LD)は、塩化リチウム水溶液の再生にヒートポンプの凝縮熱を利用するため、直接的には除湿(冷却)に必要なエネルギーを消費するだけで済む。固体の乾燥剤を用いた場合(折れ線SD)は、除湿後の高温空気を冷却するエネルギーと、固体の乾燥剤を再生するための加熱エネルギーが必要となる。冷却除湿方式の場合(折れ線DH)は、目標とする露点温度までの冷却エネルギーと、再熱エネルギーを必要とする。以上より、総合的に見ると、乾燥剤に塩化リチウム溶液を用いた除湿機を用いることが好ましい。しかしながら、保守性や除湿性能の観点から、固体の乾燥剤を用いた除湿機や冷却除湿方式による除湿機を用いてもよい。
再び図1に戻って、空調システム1の構成について説明する。被空調室2の床50は、フリーアクセスフロアで構成されている。フリーアクセスフロア50には、床放射パネル51が敷設された部分と、床放射パネルが敷設されていない部分52とがある。床放射パネル51は、電磁波である熱線を放射して、被空調室2内の温度を調整することができるように構成されている。床放射パネル51から放射される熱線は、冷房時は冷熱であり、暖房時は温熱である。冷熱は、被空調室2の設定温度よりも低い温度の熱である。温熱は、被空調室2の設定温度よりも高い温度の熱である。床放射パネル51においても、天井放射パネル10の場合と同様に、冷熱についても放射されると表現することとする(段落0021参照)。
ここで図6を参照して、被空調室2の床面の構成について説明する。図6は床放射パネルの配置状況を説明する平面図である。被空調室2の床は、窓側の壁面に沿うように、床放射パネル51が敷設された列と、床放射パネルが敷設されない列52とが交互に形成されている。被空調室2の床はフリーアクセスフロアで構成されているため取り外し可能で、床下に回らされた電線等の保守をすることができるように構成されている。ただし、床放射パネル51が敷設された列は、分割されたフリーアクセスフロアの複数にわたって熱媒体流路51bが敷設されているため、実質的に取り外すことが難しい構成になっている。熱媒体流路51bは、窓際(いわゆるぺリメータ部分)の列の密度が高くなるように、床放射パネル51に敷設されている。ここで、「熱媒体流路の密度」は、放射板の総面積に対する、熱媒体流路が放射板に接している面積である。
さらに図7を参照して、床放射パネル51の構成について説明する。図7(a)は熱媒体流路51bが敷設される長手方向の、端部以外に配置される床放射パネルのベースを示す平面図であり、図7(b)は、端部に配置される床放射パネルのベースを示す平面図である。また、図7(c)は、図7(a)におけるC−C断面図であり、図7(d)はD−D断面図である。なお、説明の便宜上、図7(a)、(b)では放射板51cとタイルカーペット54を省略している。床放射パネル51は、熱媒体流路51bを嵌め込む溝51dが形成されたベース51aと、冷房か暖房かにより熱媒体としての冷水又は温水のうちの一方を流す熱媒体流路51bと、ベース51aに設置された熱媒体流路51bを保護すると共に冷熱又は温熱を放射する放射板51cとを備えている。溝51dの底部は半円形の断面を有しており、その直径は熱媒体流路51bの断面の直径よりも大きくなっている。なお、溝51dの底部は半円形断面以外の三角形、四角形、その他の多角形の断面を有する形状であってもよいが、熱媒体流路51bを溝51dに敷設されたときの安定性、及び溝51dの加工容易性の観点から半円形断面とするのが好ましい。
また、ベース51aには、溝51dの底部から床下に抜けるように、被空調室2に空気を吹き出す通気孔51hが複数形成されている。通気孔51hは、溝51dの半円形断面の直径とほぼ等しい幅を有している。したがって、空気は、ベース51aの底部から熱媒体流路51bの両脇を包み込むように流れて熱媒体と熱交換をし、被空調室2に吹き出される。ベース51aに形成された通気孔51hの大きさと数は、典型的には床下から被空調室2内へ吹き出す空気の風量と風速によって決定される。風量は、典型的には、床放射パネル51からの放射熱量とのバランスを考慮して決定される。風速は、典型的には0.05〜0.35m/sであるが、被空調室2に在室する者がドラフトを感じないという観点から上限を好ましくは0.3m/s、より好ましくは0.25m/sとし、被空調室2への対流による効果を実行あらしめる観点から下限を好ましくは0.1m/s、より好ましくは0.15m/sとするとよい。
図7(b)に示すように、熱媒体流路51bが敷設される長手方向の、端部に配置されるベース51aには、二つの溝51dをつなぐ曲部と、熱媒体流路51bを床下に導くスリーブ51sとが形成されている。熱媒体流路51bが嵌め込まれたベース51aの上には、放射板51cが重ねられる。放射板51cには、ベース51aの溝51dに形成された通気孔51hと対応するように、放射板通気孔が形成されている。放射板51cの上にはさらに通気性を有するタイルカーペット54が載置されて、被空調室2の床面が形成されている。
床放射パネルが敷設されていない列のフリーアクセスフロア52にも、ベース51aに形成された通気孔51hと同様の通気孔が形成されており、微風を被空調室2に吹き出すことができるように構成されている。床放射パネルが敷設されていない列のフリーアクセスフロア52の上にも、タイルカーペットが載置されている。
再び図1に戻って、空調システム1の構成について説明する。被空調室2の床下には、床サプライヘッダー58と、床レタンヘッダー59とが配設されている。床サプライヘッダー58は、被空調室2の床放射パネル51が敷設されている列の数の分岐を有している。床サプライヘッダー58の分岐には、各列の床放射パネル51の熱媒体流路51bの一端が接続されている。また、床サプライヘッダー58には、床往配管85が接続されている。床レタンヘッダー59は、被空調室2の床放射パネル51が敷設されている列の数の分岐を有している。床レタンヘッダー59の分岐には、各列の熱媒体流路51bの床サプライヘッダー58に接続されていない端部が接続されている。また、床レタンヘッダー59には、床還配管86が接続されている。熱媒体流路51bと床サプライヘッダー58、床レタンヘッダー59とは、可とう管で接続されていてもよい。
空調システム1は、さらに、熱媒体流路13、51bに送水する冷水又は温水の温度を調整する熱源機61を備えている。熱源機61としては、ヒートポンプチラーや冷温水発生機等が用いられる。熱源機61は、典型的には機械室等の被空調室2とは別の空間に設置される。熱源機61は、放射パネル10、51やFFU20を通って、冷房時に温度が上昇した冷水を導入して温度が低下した冷水を導出し、暖房時に温度が低下した温水を導入して温度が上昇した温水を導出することができるように構成されている。熱源機61で温度が調整された冷水(温水)は、熱媒体導出口61aから導出され、放射パネル10、51から還ってきた冷水(温水)は、熱媒体導入口61bから導入される。
熱媒体導出口61aには共通往配管88が接続されており、共通往配管88にはコイル往配管83が接続されている。他方、熱媒体導入口61bには共通還配管89が接続されており、共通還配管89には、熱源機61へ向かう方向に、コイル還配管84、天井往配管81及び床往配管85、天井還配管82及び床還配管86がここに示す順番で接続されている。共通往配管88には熱媒体を圧送するポンプ62が配設されている。天井往配管81及び床往配管85と天井還配管82及び床還配管86との間には、天床バイパス弁97が配設されている。
ポンプ62の下流側の共通往配管88と、天井還配管82及び床還配管86の下流側の共通還配管89とは、逆流往バルブ91が配設された配管92で接続されている。配管92と共通往配管88及び共通還配管89との接続部に対し、それぞれ下流側の共通往配管88と共通還配管89とは、逆流還バルブ93が配設された配管94で接続されている。配管92と配管94との間の共通往配管88には、往配管仕切弁95が配設されている。配管92と配管94との間の共通還配管89には、還配管仕切弁96が配設されている。共通往配管88とコイル往配管83との接続部と、共通還配管89とコイル還配管84との接続部とは、コイルバイパス弁98が配設されたコイルバイパス管99で接続されている。逆流往バルブ91、逆流還バルブ93、往配管仕切弁95、還配管仕切弁96、コイルバイパス弁98の各々は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して、弁の開閉動作をすることができるように構成されている。
制御装置60は、被空調室2内に設置されたセンサー(不図示)や中央監視盤の入力装置(不図示)等から送られてきた信号を受信して、熱源機61及びポンプ62、送風機21、除湿機40、並びにダンパ31〜34、バルブ91、93、95〜98に信号を送信し、各機器の発停やダンパ及びバルブの開閉をすることができるように構成されている。
引き続き図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態に係る空調システム1の作用を説明する。
(冷房時)
まず、冷房時の作用について説明する。被空調室2の冷房を開始するに際し、ポンプ62が起動され、共通配管88、89や天井配管81、82等の内部を流れる冷水の循環が開始される。ポンプ62が起動すると熱源機61が起動する。熱源機61は電気やガス等のエネルギー源を導入して仕事をし、熱源機61から導出される冷水の温度を12℃程度にする。約12℃の冷水は共通往配管88を流れてコイル往配管83に至る。なお、このときの逆流往バルブ91及び逆流還バルブ93、天床バイパス弁97、コイルバイパス弁98は閉になっており、往配管仕切弁95及び還配管仕切弁96は開となっている。
コイル往配管83に到達した冷水は、コイル往配管83内を流れてFFU20の冷温水コイル22に導入される。冷温水コイル22に導入される冷水の温度は12℃程度である。冷温水コイル22に導入された冷水は、環状ダクト30内を流れる空気と熱交換し、17℃程度に温度が上昇する。環状ダクト30内を流れる空気と熱交換をした冷水は、冷温水コイル22から導出されてコイル還配管84内を流れる。
その後冷水は、天井往配管81に流入し、天井サプライヘッダー18(図4参照)に導入される。天井サプライヘッダー18に導入された冷水の温度は、17℃程度である。天井サプライヘッダー18に導入された冷水は、複数配設された天井放射パネル10のそれぞれに導入される。天井放射パネル10に導入された冷水は、熱媒体流路13内を流れて天井レタンヘッダー19(図4参照)に至る。熱媒体流路13を流れる冷水は放射板11と熱交換し、放射板11は冷やされ、冷水の温度は上昇する。このとき、熱媒体流路13の断面は扁平となっており(図3(a)参照)、断面が円形である場合と比べて放射板11との接触面積が増加しているので、冷水と放射板11との熱交換が促進される。また、扁平断面を持つ熱媒体流路13は、円形断面の場合に比べて内部を流れる冷水の流速が速くなるため熱伝達率が向上する。他方、冷水から放射板11への伝熱量を熱媒体流路13の断面が円形である場合と同程度にして、熱媒体流路13を流れる冷水の流速を低下させた場合は、ポンプ62の動力が低減する。また、熱媒体流路13を流れる冷水の温度が17℃程度であり、被空調室2の湿度を考慮すると放射板11が結露することがない。天井レタンヘッダー19に流入した冷水の温度は、19℃程度となっている。
冷水から冷熱を受熱して放射板11の温度が低下した天井放射パネル10は、被空調室2に向けて冷熱を放射する。天井放射パネル10からの冷熱の放射は、被空調室2の天井面全体から行なわれるので、被空調室2内に温度ムラが生じにくい。また、放射による冷房と並行して、除湿機40により被空調室2内の潜熱処理が行なわれる。除湿機40による湿度調整が行なわれていることから、放射板11が結露することを防ぐことができる。
ここで天井の空気に着目すると、環状ダクト30に設けられたダンパのうち、第2のダンパ32と第3のダンパ33は開となっており、第1のダンパ31と第4のダンパ34が閉となっている。FFU20の送風機21が起動し、冷温水コイル22で冷却され、フィルタ23で除塵された冷風が、第2のダンパ32から被空調室2の天井裏に吹き出される。被空調室2の天井裏は天井チャンバとなっている。
被空調室2の天井裏に吹き出された冷風は、放射板11に形成された通気孔12から微風として被空調室2内に吹き出される。このとき冷風は、天井放射パネル10の熱媒体流路13と熱交換する。風の方が冷たければ風が多少温められ、風の方が温かければ風が冷やされる。通気孔12から吹き出される微風は、前述のように、風速が約0.05〜0.35m/sである。この程度の微風であるので被空調室2に在室する者がドラフトを感じることがなく快適であると共に、微風による対流が被空調室2内に空気の動きを与えて空気の淀みを防いでいる。このとき、天井面にも空気の動きが生じ、被空調室2内の空気は別途除湿機40で除湿されていることもあり、天井放射パネル10が結露することがない。
被空調室2に供給された冷風とバランスするように、制気口としてのブリーズライン36から被空調室2内の空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気はFFU20に導かれて温度調整及び除塵がなされ、再び放射板11の通気孔12から天井裏に吹き出される。なお、図示はしないが、被空調室2には、建築基準法や地方条例等で定められた基準を満たす流量の外気が導入される。
再び冷水に着目して、冷房時の空調システム1の作用を説明する。天井放射パネル10の熱媒体流路13から天井レタンヘッダー19(図4参照)に流入した冷水は、さらに共通還配管89に流入し、熱媒体導入口61bから熱源機61に導入される。
他方、コイル還配管84から流れてきた冷水は、床往配管85にも流入し、床サプライヘッダー58に導入される。床サプライヘッダー58に導入された冷水の温度は、17℃程度である。床サプライヘッダー58に導入された冷水は、床放射パネル51が敷設されたそれぞれの列ごとに、床放射パネル51の熱媒体流路51b(図7参照)に導入される。熱媒体流路51b(図7参照)内を流れた冷水は、床レタンヘッダー59に至る。熱媒体流路51bを流れる冷水は放射板51c(図7参照)と熱交換し、放射板51cは冷やされ、冷水の温度は上昇する。放射板51cと熱交換し、床レタンヘッダー59に導入された冷水の温度は19℃程度になっている。
冷水から冷熱を受熱して放射板51c(図7参照)の温度が低下した床放射パネル51は、被空調室2に向けて冷熱を放射する。床放射パネル51からの冷熱の放射は、被空調室2の床全面から行なわれるわけではないが、床放射パネル51が敷設された列と敷設されない列52とが交互に形成されており、放射板51cからフリーアクセスフロア52への熱伝達も生じるため、床放射パネルが敷設されていない列の上方の冷熱放射を補うことができる。また、ぺリメータ部分における放射パネル51の熱媒体流路51bの密度がこれ以外の部分に比べて高いので、ぺリメータ部分の放射冷熱量が比較的多く、インテリア部分に比べて大きいぺリメータ部分の熱負荷を適切に処理することができる。
また、被空調室2の床下へは、環状ダクト30から分岐された床下ダクト39により冷風が導入される。被空調室2の床下は、床下チャンバとなっている。床下チャンバに導入された冷風は、ベース51aの通気孔51h(図7参照)から放射板51cの通気孔を介して微風として被空調室2に吹き出される。また、放射パネルが敷設されていない列のフリーアクセスフロア52の通気孔からも、冷風が微風として被空調室2に吹き出される。なお、放射板51cの上にはタイルカーペット54(図7参照)が載置されているが、冷風はタイルカーペット54から染み出るように被空調室2に吹き出される。
熱媒体流路51b(図7参照)から床レタンヘッダー59に流入した冷水は、共通還配管89に流入し、熱媒体導入口61bから熱源機61に導入される。熱源機61に導入された冷水は、温度が12℃程度に調整された後、再び熱媒体導出口61aから共通往配管88へ導出されて、被空調室2内を冷房するために利用される。
なお、本実施の形態に係る空調システム1は、冷水の導入順序についてFFU20を先としたが、放射パネル10、51を先とし、FFU20の冷温水コイル22を後とすることができる。例えば、熱源機61から導出される冷水の温度が被空調室2の露点温度よりも高い場合は、冷温水コイル22よりも先に放射パネル10、51に冷水を導入し、放射パネル10、51から導出された冷水を冷温水コイル22に導入することにより、放射パネル10、51からの放射冷熱を増加させることができると共に、放射パネル10、51を通過後の冷熱を空気との熱交換に二次利用することができる。この場合は以下に示すような運転をする。
まず、配管92の逆流往バルブ91及び配管94の逆流還バルブ93が開となり、往配管仕切弁95及び還配管仕切弁96が閉となる。バルブが切り替わるとポンプ62が起動し、熱媒体導出口61aから導出された冷水が共通往配管88を流れる。共通往配管88を流れる冷水は、配管92を通って共通還配管89に流入し、天井還配管82及び床還配管86に流入する。天井還配管82を流れる冷水は、天井レタンヘッダー19(図4参照)から天井放射パネル10の熱媒体流路13、天井サプライヘッダー18(図4参照)、天井往配管81を経て共通還配管89に流入する。冷水が熱媒体流路13を流れる際に放射板11に冷熱を授熱し、放射板11から被空調室2に向けて冷熱が放射される。このとき、並行して起動しているFFU20の送風機21により、空気が放射板11の通気孔12を通って被空調室2に吹き出される。他方、床還配管86を流れる冷水は、床レタンヘッダー59から床放射パネル51の熱媒体流路51b(図7参照)、床サプライヘッダー58、床往配管85を経て共通還配管89に流入する。冷水が熱媒体流路51b(図7参照)を流れる際に放射板51c(図7参照)に冷熱を授熱し、放射板51cから被空調室2に向けて冷熱が放射される。
放射パネル10、51を経て共通還配管89に流入した冷水は、その後コイル還配管84に流入し、FFU20の冷温水コイル22、コイル往配管83を経て共通往配管88に至る。冷温水コイル22を流れる冷水は、FFU20内を通過する空気と熱交換を行なう。冷温水コイル22を流れる冷水は、放射パネル10、51を通過して熱媒体導出口61aの冷水よりも温度が高くなっているが、被空調室2に吹き出す空気の予冷をすることができ、冷水の二次利用を行なうことができる。冷温水コイル22を経て共通往配管88を流れる冷水は、配管94を通って共通還配管89に流入する。共通還配管89を流れる冷水は、熱媒体流入口61bから熱源機61に流入し、熱源機61で温度が調整される。熱源機61で温度が低下させられた冷水は、熱媒体導出口61aから導出されて共通往配管88を流れ、再び放射パネル10、51及びFFU20に供給される。
冷水の導入順序がいずれであっても、冷水をFFU20に供給したくない場合は、コイルバイパス弁98を開き、コイルバイパス管99に冷水を流してFFU20をバイパスすることができる。また、冷水を放射パネル10、51に一時的に供給したくない場合は、天床バイパス弁97を開いてバイパスすることができる。冷水を放射パネル10、51に供給しない場合は、熱源機61から導出される冷水の温度を7℃程度、又はそれ以下に下げても放射パネル10、51が結露することはない。
(暖房時)
次に、暖房時の作用について説明する。暖房時は配管92の逆流往バルブ91及び配管94の逆流還バルブ93が開となり、往配管仕切弁95及び還配管仕切弁96が閉となる。天床バイパス弁97及びコイルバイパス弁98は閉である。バルブが切り替わるとポンプ62が起動し、熱媒体導出口61aから導出された温水が共通往配管88を流れる。共通往配管88を流れる温水は、配管92を通って共通還配管89に流入し、天井還配管82に流入する。
天井還配管82を流れる温水は、天井レタンヘッダー19(図4参照)に導入される。天井レタンヘッダー19に導入された温水の温度は36℃程度である。天井レタンヘッダー19に導入された温水は、複数配設された天井放射パネル10のそれぞれに導入される。天井放射パネル10に導入された温水は、熱媒体流路13内を流れて天井サプライヘッダー18(図4参照)に至る。熱媒体流路13を流れる温水は放射板11と熱交換し、放射板11は加熱され、温水の温度は低下する。このとき、熱媒体流路13の断面は扁平となっており(図3(a)参照)、断面が円形である場合と比べて放射板11との接触面積が増加しているので、温水と放射板11との熱交換が促進される。また、扁平断面を持つ熱媒体流路13は、円形断面の場合に比べて内部を流れる温水の流速が速くなるため熱伝達率が向上する。他方温水から放射板11への伝熱量を熱媒体流路13の断面が円形である場合と同程度にして、熱媒体流路13を流れる温水の流速を低下させた場合は、ポンプ62の動力が低減する。天井サプライヘッダー18に流入した温水の温度は、34℃程度となっている。
温水から温熱を受熱して放射板11の温度が上昇した天井放射パネル10は、被空調室2に向けて温熱を放射する。天井放射パネル10からの温熱の放射は、被空調室2の天井面全体から行なわれるので、被空調室2内に温度ムラが生じにくい。
このときの天井の空気に着目すると、環状ダクト30に設けられたダンパのうち、第2のダンパ32と第3のダンパ33は閉となっており、第1のダンパ31と第4のダンパ34が開となっている。FFU20の送風機21が起動し、第4のダンパ34を介して環状ダクト30に流入した被空調室2の天井裏の空気は、冷温水コイル22で加熱され、フィルタ23で除塵された後、第1のダンパ31を通過してブリーズライン36直上のチャンバーボックス35に到達する。
チャンバーボックス35に流入した温風は、ブリーズライン36から被空調室2内に向けて吹き出される。ブリーズライン36は窓際に配置されているので(図4参照)、インテリア部分に比べて大きいぺリメータ部分の熱負荷を適切に処理することができる。また、ブリーズライン36から吹き出される温風の風速は、典型的には、1.0〜2.5m/sであり、冷房時に放射板11の通気孔12(図2参照)から吹き出される風速(約0.05〜0.35m/s)よりも大きくなるので、温風が被空調室2の床面まで届き、被空調室2を効率的に暖房することができる。
ブリーズライン36から被空調室2に吹き出された温風とバランスするように、天井放射パネル10を構成する放射板11の通気孔12(図2参照)から被空調室2内の空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は天井裏に形成された天井チャンバに流入した後、第4のダンパ34から環状ダクト30に流入し、FFU20に導かれて温度調整及び除塵がなされ、再びブリーズライン36から被空調室2に吹き出される。なお、図示はしないが、被空調室2には、建築基準法や地方条例等で定められた基準を満たす流量の外気が導入される。
再び温水に着目して、暖房時の空調システム1の作用を説明する。天井放射パネル10の熱媒体流路13から天井サプライヘッダー18(図4参照)に流入した温水は、一旦共通還配管89に流入する。
さて、天井から床に着眼点を移すと、共通往配管88を流れ、配管92を通って共通還配管89に流入した温水は、床還配管86にも流入する。床還配管86を流れる温水は、床レタンヘッダー59に導入される。床レタンヘッダー59に導入された温水の温度は36℃程度である。床レタンヘッダー59に導入された温水は、床放射パネル51が敷設されたそれぞれの列ごとに、床放射パネル51の熱媒体流路51b(図7参照)に導入される。熱媒体流路51b(図7参照)内を流れた温水は、床サプライヘッダー58に至る。熱媒体流路51bを流れる温水は放射板51c(図7参照)と熱交換し、放射板51cは加熱され、温水の温度は低下する。放射板51cと熱交換し、床サプライヘッダー58に導入された温水の温度は34℃程度になっている。
温水から温熱を受熱して放射板51c(図7参照)の温度が上昇した床放射パネル51は、被空調室2に向けて温熱を放射する。床放射パネル51からの温熱の放射は、被空調室2の床全面から行なわれるわけではないが、床放射パネル51が敷設された列と敷設されない列52とが交互に形成されており、放射板51cからフリーアクセスフロア52への熱伝達も生じるため、床放射パネルが敷設されていない列の上方の温熱放射を補うことができる。また、ぺリメータ部分における放射パネル51の熱媒体流路51bの密度がこれ以外の部分に比べて高いので、ぺリメータ部分の放射温熱量が比較的多く、インテリア部分に比べて大きいぺリメータ部分の熱負荷を適切に処理することができる。
ここで、床面から微少量の温風が被空調室2に吹き出されるようにしてもよい。この場合、被空調室2の床下へは、環状ダクト30から分岐された床下ダクト39により温風が導入される。被空調室2の床下は、床下チャンバとなっている。床下チャンバに導入された温風は、ベース51aの通気孔51h(図7参照)から放射板51cの通気孔を介し、及び床放射パネルが敷設されていない列のフリーアクセスフロア52に形成された通気孔から、微風として被空調室2に吹き出される。放射板51cの上にはタイルカーペット54(図7参照)が載置されているが、温風はタイルカーペット54から染み出るように被空調室2に吹き出される。なお、床面から被空調室2に温風を吹き出さない場合は、床下ダクト39に設けられたダンパ39aを閉じるようにする。
熱媒体流路51b(図7参照)から床サプライヘッダー58に流入した温水は、一旦共通還配管89に流入する。床サプライヘッダー58から共通還配管89に流入した温水は、天井サプライヘッダー18から共通還配管89に流入した温水と合流し、コイル還配管84に流入する。コイル還配管84に流入した温水は、コイル還配管84内を流れてFFU20の冷温水コイル22に導入される。冷温水コイル22に導入される温水の温度は34℃程度である。冷温水コイル22を流れる温水は、放射パネル10、51を通過して熱媒体導出口61aの温水よりも温度が低くなっているが、被空調室2に吹き出す空気の予熱をすることができ、温水の二次利用を行なうことができる。冷温水コイル22に導入された温水は、環状ダクト30内を流れる空気と熱交換し、30℃程度に温度が低下する。環状ダクト30内を流れる空気と熱交換をした温水は、冷温水コイル22から導出されてコイル往配管83内を流れる。
コイル往配管83内を流れる温水は、共通往配管88を経て配管94を流れ、還配管仕切弁96の下流側の共通還配管89に流入する。共通還配管89に流入した温水は、熱媒体導入口61bから熱源機61に導入される。熱源機61に導入された30℃程度の温度の温水は、36℃程度の温度に調整された後、再び熱媒体導出口61aから共通往配管88へ導出されて、被空調室2内を暖房するために利用される。
なお、本実施の形態に係る空調システム1は、温水の導入順序を、FFU20の冷温水コイル22を先とし、放射パネル10、51を後とすることができる。この場合は、配管92の逆流往バルブ91及び配管94の逆流還バルブ93が閉となり、往配管仕切弁95及び還配管仕切弁96が開となる。ポンプ62が起動し、熱源機61の熱媒体導出口61aから導出された温水は、共通往配管88を流れる。共通往配管88を流れる温水は、その後コイル往配管83に流入し、FFU20の冷温水コイル22、コイル還配管84を経て共通還配管89に至る。冷温水コイル22を流れる温水は、FFU20内を通過する空気と熱交換を行なう。
コイル還配管84を経て共通還配管89に至った温水は、天井往配管81、天井サプライへッダー18を経て天井放射パネル10の熱媒体流路13に流入する。温水が熱媒体流路13を流れる際に放射板11に温熱を授熱し、放射板11から被空調室2に向けて温熱が放射される。このとき、並行して起動しているFFU20の送風機21により、空気がブリーズライン36から被空調室2に吹き出されると共に、放射板11の通気孔12から被空調室2の空気が天井裏に吸い込まれる。熱媒体流路13から導出された温水は、天井レタンヘッダー19、天井還配管82を経て共通還配管89に流入する。
また、コイル還配管84を経て共通還配管89に至った温水は、床往配管85、床サプライへッダー58を経て床放射パネル51の熱媒体流路51b(図7参照)に流入する。温水が熱媒体流路51bを流れる際に放射板51c(図7参照)に温熱を授熱し、放射板51cから被空調室2に向けて温熱が放射される。このとき、床下ダクト39を用いて床下に温風を導き、通気孔51h(図7参照)から微少量の温風を吹き出してもよい。熱媒体流路51bから導出された温水は、床レタンヘッダー59、床還配管86を経て共通還配管89に流入する。
放射パネル10、51を経て共通還配管89に流入した温水は、熱媒体流入口61bから熱源機61に流入し、熱源機61で温度が調整される。熱源機61で温度が上昇させられた温水は、熱媒体導出口61aから導出されて共通往配管88を流れ、再びFFU20及び放射パネル10、51に供給される。
温水の導入順序がいずれであっても、温水をFFU20に供給したくない場合は、コイルバイパス弁98を開き、コイルバイパス管99に温水を流してFFU20をバイパスすることができる。また、温水を放射パネル10、51に供給したくない場合は、天床バイパス弁97を開いてバイパスすることができる。
以上の説明では、放射板11に形成された孔12は円形の小孔であるとして説明したが(段落0023)、これ以外の矩形状(図8(a)参照)、スリット上(図8(b)参照)でもよく、また、スリットで模様を形成する(図8(c)参照)ようにしてもよい。
以上の説明では、第1のダンパ31〜第4のダンパ34はモータダンパであるとして説明したが(段落0034)、手動のダンパでもよい。
以上の説明では、床放射パネル51のベース51aは、熱媒体流路51bの直径よりも大きい幅の溝51dを有するとして説明したが(段落0042)、図9に示す変形例のように構成されていてもよい。図9(a)は熱媒体流路51bが敷設される長手方向の、端部以外に配置される床放射パネルのベースを示す平面図であり、図9(b)は、端部に配置される床放射パネルのベースを示す平面図である。また、図9(c)は、図9(a)におけるC−C断面図であり、図9(d)はD−D断面図である。なお、説明の便宜上、図9(a)、(b)では放射板51cとタイルカーペット54を省略している。本変形例に係る床放射パネル51’では溝51dの幅が熱媒体流路51bの直径とほぼ同じになっており、溝51dの底部に空気が流通する空気用流路51rが熱媒体流路51bの長さ方向に沿って形成されている。溝51dには、長さ方向の所定間隔ごとに、熱媒体流路51bの直径よりも大きい幅を持つ空気放出口51mが形成されている。
本変形例に係る床放射パネル51’では、空気がベース51aの底部から入り込んで空気用流路51rに至り、空気放出口51mに向かって流れる。空気用流路51rを流れる空気は熱媒体流路51bを流れる熱媒体との間で熱交換が行なわれる。空気放出口51mに到達した空気は、熱媒体流路51bの両脇を包み込むように流れ、放射板51cに形成された通気孔、及びタイルカーペット54を介して被空調室2に吹き出される。本変形例に係る床放射パネル51’は、床放射パネル51(図7参照)に比べて、空気と熱媒体流路51bとの熱交換が促進されると共に、溝51dの幅が熱媒体流路51bの直径とほぼ同じなので熱媒体流路51bとベース51aとの接触面積が増加して熱伝導性が向上している。したがって、冷房(暖房)効率が向上する。
以上の説明では、冷房時に熱源機61から導出される冷水の温度が12℃程度であるとした(段落0051)。しかしながら、ポンプ62の下流側かつ配管92との接続部の上流側の共通往配管88に空調機等を設け、冷房時に熱源機61から導出される冷水の温度を7℃程度としてもよい。このようにすると、冷水を放射パネル10、51等に導く前に空調機に導入させて、冷熱を利用することができる。ただし、熱源機61から導出される冷水の温度を高く設定した方が熱源機61の成績係数を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る空調システムを説明する図である。 天井放射パネルを天井裏側から見た斜視図である。 天井放射パネルに取り付けられる熱媒体流路の断面図である。(a)は本実施の形態に係る熱媒体流路の断面を示し、(b)〜(d)は変形例の熱媒体流路の断面を示している。 天井放射パネルの配置状況を説明する伏せ図である。 除湿過程の空気の状態の変化を説明する模式的空気線図である。 床放射パネルの配置状況を説明する平面図である。 床放射パネルの構成を説明する図である。(a)は列の端部以外の床放射パネルのベースを示す平面図、(b)は列の端部の床放射パネルのベースを示す平面図、(c)は(a)におけるC−C断面図、(d)は(a)におけるD−D断面図である。 天井放射パネルの放射板を示す平面図である。(a)〜(c)のいずれも本実施の形態に係る放射板の変形例を示している。 床放射パネルの変形例の構成を説明する図である。(a)は列の端部以外の床放射パネルのベースを示す平面図、(b)は列の端部の床放射パネルのベースを示す平面図、(c)は(a)におけるC−C断面図、(d)は(a)におけるD−D断面図である。
符号の説明
1 空調システム
2 被空調室
10 天井放射パネル
11 放射板
12 通気孔
13 熱媒体流路
21 送風機
22 冷温水コイル
30 環状ダクト
31 第1のダンパ
32 第2のダンパ
33 第3のダンパ
34 第4のダンパ
36 制気口
40 除湿機

Claims (6)

  1. 被空調室の天井面に配設された放射パネルであって、冷水及び温水の少なくとも一方を熱媒体として流す熱媒体流路と、該熱媒体流路を流れる熱媒体から受熱して放射する複数の通気孔が形成された放射板と、を有する放射パネルと;
    前記放射パネルに形成された通気孔を空気が通過するように該空気を流動させる送風機とを備えた;
    空調システム。
  2. 前記被空調室を冷房する際に、前記熱媒体流路に冷水を流して前記放射板から冷熱を放射すると共に、前記通気孔から前記被空調室に向けて冷風を吹き出し;
    前記被空調室を暖房する際に、前記熱媒体流路に温水を流して前記放射板から温熱を放射すると共に、前記通気孔から前記被空調室内の空気を吸い込むように構成された;
    請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記熱媒体を導入する冷温水コイルであって、前記被空調室の冷房時に前記通気孔から吹き出される空気を冷やすために該空気と接触し、前記被空調室の暖房時に前記制気口から吹き出される空気を温めるために該空気と接触する冷温水コイルを備えた;
    請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記被空調室の窓際の天井面に配設された制気口であって、冷房時には前記被空調室内の空気を吸い込み、暖房時には前記被空調室内に温風を吹き出す制気口を備えた;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調システム。
  5. 前記天井裏に配設され、前記送風機が接続された環状ダクトを備え;
    前記環状ダクトは、前記送風機の吐出側のダクトを遮断する第1のダンパと、該第1のダンパと前記送風機との間のダクトから空気を導出する第2のダンパと、前記送風機の吸込側のダクトを遮断する第3のダンパと、該第3のダンパと前記送風機との間のダクトから空気を導入する第4のダンパとを有し;
    前記制気口が前記第1のダンパと第3のダンパとの間のダクトに接続され、前記被空調室を冷房する際に前記第2及び第3のダンパを開にすると共に前記第1及び第4のダンパを閉にして、前記被空調室を暖房する際に前記第1及び第4のダンパを開にすると共に前記第2及び第3のダンパを閉にするように構成された;
    請求項4に記載の空調システム。
  6. 前記被空調室内の空気の湿気を取り除く除湿機を備えた;
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空調システム。
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