JP2006132823A - 建物の室内空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】大きなダクトや水配管等が不必要で、快適性、省エネルギーに優れた建物の空調スステムを提供する。
【解決手段】 屋外空調機13は、いわゆるビルマルチ屋外機として構成され、屋内空調機14は、建物Kの天井内空間領域Aに配置された単一ないし複数個の屋内空調機で構成され、前記屋外空調機13のそれぞれから冷媒管15を介して接続されている。天井放射パネル16Aは、細孔群又は複数のスリットを貫通して構成し、前記建物Kの室内空間領域Bと天井内空間領域Aを分離し、画成して配置している。この天井放射パネル16Aは、室内空間領域Bと天井内空間領域Aとの各領域の冷温空気が混合しないよう各領域を独立形成させ、天井内空間領域A内だけの冷温化により天井放射パネル16Aを冷却・加温することによる冷・温放射と、さらに細孔16a群及び複数のスリット16bにおいて夏季の冷気の流下とにより、室内空間領域Bの冷暖房を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物内に於いて、室内空間領域と天井内空間領域を完全に分離すべく配置しかつ細孔群又は複数のスリットを有した天井放射パネルを備え、この天井内空間領域内の空気のみを屋内空調機で冷・温媒体として還流させて建物の室内の冷房、暖房を行なう建物の室内空調システムに関するものである。
この種、従来の技術の一つの例としては、財団法人電力中央研究所広報部で2002年8月8日に発行された文献「電中研ニュース」に開示された図6に示すような氷蓄熱式天井放射システムがある。この従来の技術は、従来の対流空調システムの欠点つまり、室内の空調を行う際、冷風による冷房病、温風の天井付近での滞留による不快感などの問題点が存在しかかる背景の下に提供された。
ここに於いて、この従来の技術の一つの例である当該氷蓄熱式天井放射パネルについて述べる。例えば、このシステムに於ける夏季の運転について図7に基づき説明すると、ヒートポンプ1の運転により、氷蓄熱槽2に冷水又は氷交じり冷水を蓄え、例えば約4(℃)の冷水を空調機3に送り込み、循環空気の冷却・除湿を行い、冷却・除湿された空気はダクト4により天井内空間領域Aに送風される。天井内空間領域Aに送風される冷風は例えば約10(℃)から15(℃)で、この冷風により室内空間領域Bと該天井内空間領域Aとの間に敷設された天井放射パネル5を冷却し、冷却された天井放射パネル5や、該天井放射パネル5に形成された還流口Cを経て、天井内空間領域Aと室内空間領域B間を還流する冷風と冷却された天井放射パネルにより室内に居る作業者等の人体から対流による熱の除去と放射による熱の吸収により作業者等の快適性を得ている。また、例えば冬季の運転については、空調機3により約35(℃)から40(℃)の温風を作り、その温風を天井内空間領域Aに送風することで天井放射パネル5を加温し、加温された天井放射パネル5と還流口Cから室内空間領域Bに温風をおくることにより室内の作業者等の快適性を得ている。なお、天井放射パネル5については、熱伝導性の高い材料が使用され、従来は塗装された鉄板又はアルミ板などで、穴あき又は穴なし板のものが使われている。
尚、図中、3aはファンであり、空調機3に備えると共にダクト4に連結している。6は冷・温水を流送する配管、7はポンプ、8は三方弁、9は二方弁のそれぞれである。
また、この種、従来の技術の他の例としては、図8に示すシステムの変形方式であって図7に示すような冷・温水配管を天井放射パネルに組込んだ水蓄熱式天井放射システムがある。
これについて述べると、例えば、このシステムに於ける夏季の運転について図7に基づき説明すると、ヒートポンプ1の運転により、水蓄熱槽2に冷水を蓄え、例えば約15(℃)の冷水を配管(コイル)6の一部を敷設した天井放射パネル5に送り込む。そして、冷水で冷却された天井放射パネル5が室内に居る作業者等の人体からの放射熱を吸収することで作業者等の快適性を得ている。このシステムの場合、循環空気及び取り入れ外気の除湿は建物の外部に設置した除湿機10により給気ダクト11及び還流ダクト12に基づき、別系統の装置で行なうのが特徴となっている。また、例えば、冬季の運転では、約30(℃)の温水をヒートポンプ1運転により水蓄熱槽2に蓄え、その温水を配管(コイル)6を敷設した天井放射パネル5に送り込み、該天井放射パネル5を加温し、加温された天井放射パネル5により室内の作業者等の快適性を得ている。天井放射パネル5については、熱伝導性の高い材料が使用され、従来は塗装された鉄板又はアルミ板などで、穴あき又は穴なし板のものが使われている。
財団法人電力中央研究所広報部2002年8月8日付発行の電中研ニュース
従来の技術の一つの例に於いては、大きなダクトを設置する必要があり、また、循環風量が大きく、搬送動力がかかり、省エネルギーではないこと及び冷却・除湿に例えば、約4(℃)の冷水が必要で、ヒートポンプの効率が低いことさらに天井内空間領域全体に冷・温風を吹き込んでおり、その冷・温風により室内空間領域を一部冷暖房するもので、効率的ではなく天井内空間領域内を冷却又は温める空気温と室内空間領域内の快適な温度・湿度の条件が異なるという欠点があった。更に、従来の技術の他の例に於いては、天井放射パネル内に水配管を敷設しなければならなく、冷水圧力の変動等により水漏れの危険性があり、水配管があることで天井放射パネルが重くなること及び天井内空間領域内と室内空間領域内の空気の温度・湿度が略同じ程度となり、天井内を含め大きな空間が空調対象となるという欠点があった。本発明はかかる欠点を解決することを課題としたものである。
本発明に係る建物の室内空調システムは、建物内に於いて、室内空間領域と天井内空間領域を完全に分離すべく配置した天井放射パネルを備え、天井内空間領域に屋内空調機を設置し、この天井内空間領域内の空気のみを屋内空調機で冷・温媒体として還流させて建物の室内の冷房、暖房を行なうことであり、その屋内空調機により天井内空間領域を空調し、天井放射パネル面上に細孔が多数あけられた天井放射パネルを冷却又は温めることで、天井放射パネルからの冷・温の放射により室内空間領域内を一定の室内温度を確保し、冷房時には天井放射パネルの冷却による放射と共に多数の前記細孔から冷気が室内に流下し、効率よく冷却でき、暖房時には天井内空間領域の暖気は、室内の気温に比べ温度が高いことから、天井放射パネルの細孔から暖気が流下せず、天井放射パネル表面を温めることとなり、天井内空間領域だけの冷・温風化で、天井放射パネルの冷放射又は温放射により天井放射パネル空調を行うものであり、室内空間領域を冷・温風化処理することはなく、室内空間領域と天井内空間領域を完全に区別した放射空調システムであり、また、天井内空間領域に室内空間領域で冷・温風化処理したものを送風又は室内空間領域に戻す必要もなく、このシステムでの室内の空気の処理は、室内用換気として適温・適湿に別途コントロールすることができ、室内に居る作業者等に於ける快適性の保持が容易となることを特徴とするものであって、次の構成、手段から成立する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる細孔群を成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域内の空気のみを還流し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明に於いて、前記天井放射パネルは該天井放射パネルの全面積に対する細孔総面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に於いて、前記天井放射パネルに成形した細孔群は、その各細孔が小円形状であって、直径1.0(mm)ないし10(mm)の範囲内であることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる複数のスリットを成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域内の空気のみを還流し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明に於いて、前記天井放射パネルは該天井放射パネルの全面積に対するスリット総面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする。
本発明に係る建物の室内空調システムは、上述の構成を有するので次の効果がある。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる細孔群を成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域内の空気のみを還流し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、天井内空間領域の空気だけを用いて、天井放射パネルの上・下表面温度が最適になるように温度のコントロールができ、効率の高い放射空間とし室内空間領域の温度・湿度と関係なく、空調の制御性が向上し、居室者の快適性を高めることができると共に建物の窓面や外壁での空気流による冷温熱の持込みが少なく、熱負荷を極めて少なくすることができ、また、本発明の実施のために大きなダクトを施工する必要がなく、従来のシステムのような天井放射パネルに収容した水配管の施工の必要がなく、また天井放射パネルからの水漏れの恐れがないうえに、冷房時には室内空間領域から冷気を流下させると共に暖房時には暖気を該室内空間領域内に滞留させ、さらに、居室者の快適性を高める等種々の効果がある。
請求項2記載の発明によれば、前記天井放射パネルは該天井放射パネルの全面積に対する細孔総面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする請求項1記載の建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、前記天井放射パネルに合理的な細孔群を成形したのでさらに効率的に冷房時には室内空間領域に於ける細孔の近傍から細孔を介して天井内空間領域内に上昇する気流と細孔内から冷気を流下させ、この冷気と前記天井放射パネルの冷放射により合理的に冷房でき、暖房時には暖気を該天井内空間領域内に滞留させ前記天井放射パネルから温放射により、居室者の快適性を高め、省エネルギー化を促進する効果がある。
請求項3記載の発明によれば、前記天井放射パネルに成形した細孔群は、その各細孔が小円形状であって、直径1.0(mm)ないし10(mm)の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、天井放射パネルに形成した細孔群の各細孔を小円形状の細孔とし、冷気を流下する際に流下損を極めて少なくし、小規模又は大規模であって合理的な空調システムを実現できる効果がある。
請求4記載の発明によれば、建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる複数のスリットを成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域内の空気のみを還流し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、天井放射パネルに形成した複数のスリットによりさらに効率的に冷房時には室内空間領域に於けるスリットの近傍からスリットを介して天井空間領域内に上昇する気流とスリット内から冷気を流下させ、この冷気と前記天井放射パネルの冷放射により合理的に冷房でき、暖房時には暖気を該天井内空間領域内に滞留させ前記天井放射パネルから温放射により、居室者の快適性を高め、省エネルギー化を促進する効果がある。
請求項5記載の発明によれば、前記天井放射パネルは該天井放射パネルの総面積に対するスリット全面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする請求項4記載の建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、天井放射パネルの上面に形成した複数のスリットを配置したので、冷気を流下するに際し、流下損を極めて少なくし、小規模又は大規模であって合理的な空調システムを実現できる効果がある。
以下、本発明に係る建物の室内空調システムの実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る建物の室内空調システムの実施の形態に於ける基本システムを示すシステム構成図である。これについて説明すれば、13は建物Kの外部に設置された屋外空調機であって、ヒートポンプ機能を有し例えば、単一ないし複数個が設置されいわゆるビルマルチ屋外機として構成される。この屋外空調機13は、建物Kに存在する事務所又は各種店舗等居室を占有する業務に応じて設計配置した後述する屋内空調機14とで構成し空調規模に適合させ、集中制御管理システムを構築する。14は建物Kの天井内空間領域Aに配置された屋内空調機であり例えば、建物Kの天井部位に吊下げ固定される。
屋内空調機14は、単一ないし複数個の屋内空調機で構成され、前記屋外空調機13のそれぞれから冷媒管15を介して接続されている。該冷媒管15は冷・温熱を移送する配管であって、前記屋外空調機13と前記屋内空調機14とを連結してなる。
16は天井放射パネルであって、前記建物Kの室内空間領域Bと天井内空間領域Aを分離し、画成して配置している。この天井放射パネル16は細孔群またはスリットを有し、前記室内空間領域Bと天井内空間領域Aの空気の混合が起こらないように各領域を分離し、該天井内空間領域Bの空気の冷却・加温のみにより、前記室内空間領域Bの放射による冷房・暖房を行っている。該天井放射パネル16は、例えば、鉄板、アルミ板又は石膏ボード等で構成し、熱伝導性の高い材料で構成することが望ましい。更に、当該天井放射パネル16の上面に例えば、熱伝導性を増すために金属たわし等を敷設する構成としてもよい。
17はドレン配管であって、上記天井内空間領域A内に引き廻され前記複数個の屋内空調機14に連結されており、その吐出口17aは建物Kの外部に導出されている。そして、該屋内空調機14に組み込まれたポンプ等により、ドレン水を建物Kの外側に排出している。
次に、本発明に係る建物の室内空調システムの実施の形態を示す基本システムの動作を説明する。
ビルマルチ屋外機でなる屋外空調機13の運転により、該屋外空調機13から冷媒管15を介して連結している屋内空調機14の動作を行ない、夏季に於いては、例えば、約15(℃)から20(℃)程度の冷風を、冬季に於いては、約30(℃)から35(℃)程度の温風を、その各々の吐出口14aから上記の冷・温風を直接に天井放射パネル16に吹き付ける。該天井放射パネル16はこの冷・温風により冷却又は加温される。この際、当該冷・温風は建物Kの上記天井内空間領域A内のみを循環・還流し、室内空間領域B内へは流れ込まない動作となる。而して、上記天井放射パネル16は作業者等の居室者が存在する室内空間領域Bを冷放射・温放射により冷暖房する。そして、最近の事務所ビルでは、パソコンなどのOA機器の普及に伴って室内空間領域B内で発生する熱の量が増え、冬季でも冷房を必要とする場合があり、冷房を中心に据えた設計が求められている。
ここで、天井内空間領域A内の空気の冷却・加温による天井放射パネルの冷・温放射作用は、ここでは記述しない換気の作用とあいまって、室内空間領域B内の温度分布を均一なものとし、例えば夏季の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約26(℃)ないし28(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、室内に居る作業者等居室者の人体からの放射熱を吸収し該居室者は快適性が得られる。
次に、本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例について図2、図3、図4及び図6に基づき説明する。
上記本発明に係る建物の室内空調システムの実施例は特に、前記天井放射パネル16の形状・構造を特異なものとし、各屋内空調機の吐出口から冷・温風を当該特異な形状・構造を備えた天井放射パネルに吹き付ける構成を特徴としたものである。
14は屋内空調機であって、図1に示すものと同様に例えば建物Kの天井部位に吊下げ固定されてあり、例えば、単一又は複数個の隠蔽型屋内空調機で構成され、前記屋外空調機13のそれぞれから冷媒管15を介して接続されている。該屋内空調機14の吐出口14aから冷・温風を天井放射パネル16Aに吹き付ける。この屋内空調機14は、前記ビルマルチ屋外機でなる屋外空調機13からの冷温熱の供給されるもの又は他の熱源からの冷・温水が供給されるその他の空調機であっても差支えない。
図3は図2の矢視D方向から見た天井放射パネル16Aの平面図である。前記天井放射パネル16Aの材料や特質等については基本的には図1に示すものと略同一である。そして、該天井放射パネル16Aは図3に示すように全面域に渉り、各細孔16a、16a…を貫通形成している。該細孔16a、16a…は相互間を所定間隔を有して縦方向及び横方向に列設し、群を構成している。本実施例では各細孔16aの形状は図3に示すように、例えば直径が約1.0(mm)ないし10(mm)に設定した小円形状やその他、小矩形状、小正方形状又は小三角形状等各種の形状でもよく、本システムの夏季に於ける冷房運転の際、天井内空間領域Aから室内空間領域Bへ冷気が適正に流下する構成であれば、上記形状に限定されず適宜選択可能である。
そして、試算によると、当該天井放射パネル16Aの全面積Sに対する細孔16a群の総面積S1の比は、開口比であって、開口比δ=S1/S=0.1〜0.5の範囲であることが建物K内の居室者をして最も快適性が確保できることが判明した。
次に、上述した細孔16aに代えて、上記天井放射パネル16Aは図4に示すように複数の矩形状のスリット16bをその左側、右側及び略中央部に縦方向位置に貫通形成してもよい。また、前記天井放射パネル16Aの材料や特質等については基本的には図1に示すものと略同一である。
本実施例では、スリット16bの形状は図4に示すように矩形状やその他ダイヤ形状又は菱形等各種の形状でもよく、本システムの夏季に於ける冷房運転の際、天井内空間領域Aから室内空間領域Bへ冷気が適正に流下する構成であれば、上記形状に限定されず適宜選択可能である。
そして、試算によると、当該天井放射パネル16Aの全面積Sに対するスリット16b群の総面積S2の比は、開口比であって、開口比δ=S2/S=0.1〜0.5の範囲であることが建物K内の居室者をして最も快適性が確保できることが判明した。
本発明に係る建物の室内空調システムの実施例の動作等について図2、図3、図4、図5及び図6に基づき説明する。
図2は、本発明に係る建物の室内空調システムの実施例の夏季に於ける冷房時の運転の際、天井内空間領域Aから室内空間領域Bへの冷気や前記天井放射パネル16Aが冷放射する動作を示している。
ここで、ビルマルチ屋外機でなる屋外空調機13の運転により、該屋外空調機13から冷媒管で連結した屋内空調機14が動作を行ない、夏季に於いては、冷房時運転となり、例えば、約15(℃)から20(℃)程度の冷風を、天井内空間領域A内に送風し、該天井内空間領域A内を例えば約20(℃)に設定する。その各々の吐出口14aから上記の冷風を直接に天井放射パネル16Aに吹き付ける。該天井放射パネル16Aは図2及び図5に示すように室内空間領域Bに於ける細孔16a群及びスリット16bの近傍から細孔16a及びスリット16bを通して室内空間領域Bから上昇する気流G、すなわち空気量に見合った冷却空気が図3、図4及び図5に示す細孔16aやスリット16b内を流下し、冷気Eとして室内空間領域Bへ流下する。一方、上記天井放射パネル16Aから図2に示すようにその下面から室内空間領域Bへ冷放射(F)する。この際、上記天井放射パネル16Aの室内側つまり下面側の温度は約22(℃)に保持され、加えて、上記細孔16a又はスリット16bからの冷気Eの流下により室内空間領域B内の冷房効果を高める。而して、上記天井放射パネル16Aは作業者等の居室者が存在する室内空間領域B内を冷房する。
図1に示すシステムと同等又はそれ以上の冷風の伝導効率化が図られ、ここでは記述しない換気の効果とあいまって、夏季の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約26(℃)ないし28(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、建物Kの室内に居る作業者等居室者の人体からの放射熱を吸収させるので、居室者の快適性が確保できる。
図6は、本発明に係る建物の室内空調システムの実施例の冬季に於ける暖房時の運転の際、天井放射パネル16Aの下面から室内空間領域Bへ温放射する動作を示している。
ビルマルチ屋外機でなる屋外空調機13の暖房運転となり、冷媒管15で連結した屋内空調機14が動作を行ない、その各々の吐出口14aから暖気を直接に天井放射パネル16Aに吹き付ける。例えば、約30(℃)から35(℃)程度の暖気(温風)を天井内空間領域A内に送風すると共にこの暖気を該天井内空間領域A内に滞留させ、該天井内空間領域A内を例えば約30(℃)に設定する。該天井放射パネル16Aは暖められ、その下面から室内空間領域Bへ温放射(G)する。そして、天井放射パネル16Aは、作業者等の居室者が存在する室内空間領域B内の放射暖房を行う。
この際、上記天井放射パネル16Aの室内側、つまり下面側の温度は約27(℃)に保持されることとなり、図1に示すシステムと同等の伝導効率化が図られ、ここでは記述しない換気の作用とあいまって、冬季の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約20(℃)ないし22(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、建物Kの室内に居る作業者等居室者への温放射Gにより、居室者の快適性が確保できる。
本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例の他の構成及びその基本動作等は前述した図1に説明したシステムと略同一であり、同一番号、符号を付し、その説明を省略する。
本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例を示すものであって、夏季運転の場合の動作を示すシステム構成図である。 本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例に採用した天井放射パネルに配備した細孔の配列を示す平面図である。 本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例に採用した天井放射パネルに配備したスリットの配列を示す平面図である。 本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例を示すものであって、夏季運転の場合に於ける気流G及び冷気Eの動作を示す説明図である。 本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例を示すものであって、冬季運転の場合の動作を示すシステム構成図である。 従来の技術に於ける建物の室内空調システムの一つの例を示すシステム構成図である。 従来の技術に於ける建物の室内空調システムの他の例を示すシステム構成図である。
符号の説明
13 屋外空調機(ビルマルチ屋外機)
14 屋内空調機
14a 屋内空調機の吐出口
15 冷媒管
16 天井放射パネル
16A 天井放射パネル
16a 天井放射パネルの細孔
16b 天井放射パネルのスリット
17 ドレン配管
17a ドレン配管の吐出口
A 天井内空間領域
B 室内空間領域

Claims (5)

  1. 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる細孔群を成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域の空気のみを還流し、該屋内空調機により冷・温媒体として前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システム。
  2. 前記天井放射パネルは該天井放射パネルの全面積に対する細孔総面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする請求項1記載の建物の室内空調システム。
  3. 前記天井放射パネルに成形した細孔群は、その各細孔が小円形状であって、直径1.0(mm)ないし10.0(mm)の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の建物の室内空調システム。
  4. 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成してあって、前記天井内空間領域から冷気を前記室内空間領域内へ流下させ又は暖気を前記天井内空間領域内に滞留させる複数のスリットを成形した天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、前記天井内空間領域の空気のみを還流し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システム。
  5. 前記天井放射パネルは該天井放射パネルの全面積に対するスリット総面積比(開口比)が0.1ないし0.5に設定したことを特徴とする請求項4記載の建物の室内空調システム。
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