JP2006214436A - 燃焼器用ベンチュリ - Google Patents

Abstract

【課題】ガスタービンの燃焼チャンバ用船内ラジアルダンプベンチュリを提供すること。
【解決手段】収縮部（６６）、膨張部（６８）、及び円筒部（５９）を有すると共に、中で圧縮空気、燃料、および燃焼物が収縮部、膨張部、および円筒部を通して下流側に流れるベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバ（６０）と、ベンチュリチャンバの壁面の間の冷却ガス通路（６４）と、ベンチュリチャンバの外壁面の少なくとも１つの冷却ガス入口（７２）と、ベンチュリチャンバの内壁面にあり、膨張部および円筒部の少なくとも１つの中にあり、少なくとも１つの冷却ガス入口の下流側で、チャンバの軸方向端部（７６）の上流側にある少なくとも１つの冷却ガス出口（７４）とを有する。
【選択図】図２

Description

本発明は、ガスタービン燃焼器に関し、より詳細には、ベンチュリによって分割される一次および二次燃焼チャンバを有する燃焼器に関する。

産業ガスタービン内の燃焼器は普通、二重燃焼チャンバを有する。ベンチュリは普通、燃焼器を一次および二次燃焼チャンバに分割する。一次チャンバ内で発生した燃焼ガスは、ベンチュリを通って二次燃焼チャンバに流れる。従来のベンチュリチャンバは普通、壁面の間に冷却ガス通路を備える二重壁面を有する。冷却空気は、上流側入口に入り、ベンチュリの壁面の間の通路まで入る。冷却空気は、ベンチュリの軸方向端部から流出する。従来のベンチュリチャンバは、米国特許第５，５７５，１４６号に開示されている。

従来の二重壁面ベンチュリチャンバは、ベンチュリの壁面の間の環状通路から冷却空気を排出する。ベンチュリチャンバからの空気は、二次燃焼チャンバ内の燃焼器ライナ壁面に隣接するベンチュリチャンバの軸方向端部から排出される。燃焼空気は、燃焼チャンバの中心線に平行な軸方向にベンチュリから排出される。ベンチュリの排出端部からの空気は、燃焼器のライナ壁面に沿って二次燃焼チャンバに流入し、チャンバの中心線にほぼ平行な方向に流れる。ベンチュリの軸方向端部から排出される空気は、ライナ壁面の表面に沿って流れ、燃焼チャンバ内の燃焼ガスと迅速には混合しない。
米国特許第５，５７５，１４６号

圧縮空気および燃焼物の確固とした混合を有する燃焼器に対する長い間の切実な要求がある。この要求はまた、ベンチュリを通るガス流でも存在する。

空気および燃焼物の確固とした混合は、少ない酸化窒素（ＮＯｘ）などの排出を減らす傾向がある。

本発明は、収縮部、膨張部、及び円筒部を有すると共に、中で圧縮空気、燃料、および燃焼物が収縮部、膨張部、および円筒部を通して下流側に流れるベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバと、ベンチュリチャンバの壁面の間の冷却ガス通路と、ベンチュリチャンバの外壁面の少なくとも１つの冷却ガス入口と、ベンチュリチャンバの内壁面にあり、膨張部および円筒部の少なくとも１つの中にあり、少なくとも１つの冷却ガス入口の下流側で、チャンバの軸方向端部の上流側にある少なくとも１つの冷却ガス出口とを備えるガスタービン燃焼器用ベンチュリとして具体化することができる。ベンチュリチャンバは、燃焼器の一次燃焼チャンバと二次燃焼チャンバの間に位置決めされるようになっている。冷却ガス出口は、冷却ガスがベンチュリ区域に径方向内側、またはベンチュリ区域を通して径方向線から９０度未満のある角度で放出するように、ベンチュリチャンバの内壁面の周りに周方向に配置された複数の冷却ガス出口を備えることができる。

本発明はまた、収縮部、膨張部、及び円筒部を有すると共に、中で燃焼物が収縮部、膨張部、および円筒部を通して下流側に流れるベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバと、ベンチュリチャンバの壁面の間の冷却ガス通路と、ベンチュリチャンバの外壁面の少なくとも１つの冷却ガス入口と、ベンチュリチャンバの内壁面にあり、膨張部および円筒部の少なくとも１つの中にあり、ベンチュリ区域内に径方向内側に冷却ガスを放出させる少なくとも１つの冷却ガス出口とを備えるガスタービン燃焼器用ベンチュリとして具体化することもできる。

さらに、本発明は、収縮部、膨張部、及び円筒部を有すると共に、燃焼器内にベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバを有する燃焼器内に冷却ガスを噴射する方法として具体化することができる。この方法は、冷却ガスが外壁面の入口に入るように、ベンチュリチャンバの外壁面に冷却ガスを提供するステップと、ベンチュリチャンバの内外壁面の間の通路を通って流れる冷却ガスでチャンバを冷却し、ベンチュリチャンバの内壁面の出口を通して燃焼器内に径方向内側にチャンバから冷却ガスを排出するステップであって、前記冷却ガス出口はチャンバの軸方向端部の上流側にあるステップとを含む。冷却ガスは、ガスタービンの軸方向圧縮機からの圧縮空気でもよく、圧縮空気は収縮部の上流側で燃焼器内に案内される。

図１は、圧縮機１４（圧縮機ケーシングの一部で示す）、燃焼器１６、および単一ブレード１８によって示されるタービンを備える従来のガスタービン１２を示す。タービンは、共通軸に沿って圧縮機に駆動可能に連結される。圧縮機１４は、燃焼器１６に向かって逆方向（矢印３３参照）に旋回される吸気を加圧する。圧縮空気は燃焼器を冷却し、燃焼器内で進行中の燃焼過程用空気を提供する。ガスタービンは、ガスタービンの周面周りに配置された複数のほぼ円筒形の燃焼器１６（１つのみ図示する）を備えている。１つの例示的ガスタービンモデルでは、このような燃焼器が１４個ある。移行ダクト２０は、熱い燃焼ガス過程をタービンに運ぶように、燃焼器の出口端部をタービンの入口端部に連結させる。

各燃焼器１６は、一次または上流側燃焼チャンバ２４と、ベンチュリ区域２８によって分離される二次または下流側燃焼チャンバ２６とを備える。燃焼器１６は、圧縮機排気を燃焼器に向ける燃焼器流スリーブ３０によって囲まれている。矢印３３は、燃焼器内の燃焼ガス流への逆方向の圧縮空気流の流れを示す。燃焼器はさらに、タービンケーシング３２にボルト留めされた外側ケーシング３１によって囲まれている。

一次ノズル３６は、燃料を上流側燃焼チャンバ２４に運び、中心二次ノズル３８の周りに環状列に配置されている。例示的なガスタービンでは、各燃焼器は６つの一次ノズル３６、および１つの二次ノズル３８を備えることができる。一次ノズル３６はそれぞれ、後部燃焼器壁面４０を通して一次燃焼チャンバ２４内に突起する。二次ノズル３８は、燃料を二次燃焼チャンバ２６内に案内するように、後部壁面４０からスロート領域２８まで延びている。燃料は、図示しないが、燃料ラインを通してノズル３６まで運ばれる。一次燃焼チャンバ内の点火は、点火プラグ、および図示しないが、関連するクロスファイヤ管によって起こる。

燃焼空気は、ノズル３６の出口端部に隣接して位置決めされた空気スワラ４２を通して燃料ステージ部内に案内される。スワラ４２は、開始の際に、燃焼用点火可能混合物を供給するように、一次ノズル３６からの燃料と混合する渦巻き燃焼空気を一次チャンバ２４内に案内する。スワラ４２への燃焼空気は、圧縮機１４、および燃焼流スリーブ３０と燃焼チャンバの壁面４４との間の空気３３の経路から来ている。

燃焼器の円筒形ライナ壁面４４は、一次燃焼チャンバ２４内にスロットまたはルーバ４８を、二次燃焼チャンバ２６の下流側に同様のスロットまたはルーバ４８を備えている。スロットまたはルーバを通る圧縮機排気流は、ライナを冷却し、火炎温度の実質的な上昇を防ぐため、燃焼区域２４、２６内に希釈空気を案内する。二次ノズル３８は、中心部５０内に配置されており、これを通して圧縮器排気が案内されて二次ノズルからの燃料と混合するスワラ５４を備えるライナ５２を通して延びている。

図２は、改良型のベンチュリチャンバ６０によって画定されたベンチュリ区域を詳細に示す、燃焼器１６の拡大断面図である。ベンチュリチャンバは、一次燃焼チャンバと二次燃焼チャンバとの間にスロート７０を画定する。ベンチュリチャンバ６０は、上流側収縮部５６、膨張部５８、および下流側円筒部５９を備えている。二重壁面ベンチュリチャンバ６０は、内壁面６２および外側平行壁面６３を有し、両方とも普通は、互いに径方向に間隔を置いた関係で、ベンチュリチャンバの収縮部および膨張部の輪郭に沿っている。

ベンチュリの壁面６２と６３との間の冷却通路６４は、ベンチュリの壁面を冷却する。壁面６２、６３は、長手方向内部支柱６５の格子によって離れて保持することができる。外壁面は、これを通して圧縮機排気冷却空気がベンチュリ通路６４に入る、複数の冷却入口アパーチャ７２を備えている。冷却空気は、スリーブ３０、ならびにライナ壁面４４内のスロットおよびルーバ４６、４８を通して流れる圧縮機からの空気３３である。冷却空気は、下流側に、ベンチュリの壁面の間の通路６４を通して燃焼ガスの方向と平行に流れる。

ベンチュリ通路６４からの冷却空気は、ベンチュリの内壁面６２上に配置された環状出口７４から排出される。環状出口は、内壁面６２の周面の周りに１つまたは複数の円形列に配置することができる。出口は、ベンチュリの冷却空気入口７２の下流側で、ベンチュリチャンバの軸方向端部７６の上流側にある。燃焼チャンバ２６内の比較的低い圧力が、ベンチュリの外壁面６３の外側を流れる比較的高圧の空気３３からベンチュリ空気通路６４内に空気を引き込む。冷却空気出口７４は、燃焼器の中心線とほぼ垂直な径方向に燃焼チャンバ２６内に冷却空気を排出する。別の方法では、排気冷却空気は、ベンチュリを通る径方向線から鋭角（すなわち、９０度未満）で、出口７４から燃焼チャンバ内に放出することがある。

ベンチュリチャンバ６０のスロートは、火炎区域のすぐ上流側でコア燃焼予備混合反応物質を加速させる。ベンチュリ内のガス速度は、火炎前部が燃焼器の予備混合部２４内に上流側に伝搬しないことを保証するように、混合物の火炎速度よりも上に保持される。ベンチュリを冷却するのに使用される空気は、ベンチュリの内部環状通路を通して下流側に進み、燃焼ライナの外側表面上で軸方向に燃焼器反応区域２６内に排出される。ベンチュリを冷却するのに使用された空気は、スロット、オリフィス、およびスクープなどの複数の噴射部位７４を通してコア燃焼流内に噴射される。コア流内への冷却空気の噴射は、軸方向コア流に対して直角な方向に向けられた一連の貫通噴流を生成することによって達成される。

ベンチュリの出口７４からの冷却ガスの径方向排気は、燃焼器からのＮＯｘおよびＣＯ排気レベルを上昇させることが予測される。ベンチュリ壁面からの冷却空気の径方向噴射は、ベンチュリ冷却空気とコア燃焼器反応ガス流との混合を良くし、それによってＮＯｘおよび／またはＣＯ排気を少なくするべきである。

本発明を現時点で最も実用的で好ましいと考えられる実施形態に関連して説明したが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に、頭記の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれる様々な変更形態および同等の装置を含むことを意図していることを理解されたい。

従来の燃焼器の部分側断面図である。 ベンチュリチャンバが、ベンチュリを通してガス流に冷却空気を噴射する径方向出口を有する、燃焼器のベンチュリ部の部分側断面図である。

符号の説明

１２ ガスタービン
１４ 圧縮機
１６ 燃焼器
１８ 単一ブレード
２０ 移行ダクト
２４ 一次または上流側燃焼チャンバ、予備混合部
２６ 二次または下流側燃焼チャンバ、反応区域
２８ ベンチュリ区域、スロート領域
３０ 燃焼器流スリーブ
３１ 外側ケーシング
３２ タービンケーシング
３３ 矢印、空気
３６ 一次ノズル
３８ 二次ノズル
４０ 後部燃焼器壁面
４２ 空気スワラ
４４ 円筒形ライナ壁面
４６ スロット
４８ ルーバ
５０ 中心部
５２ ライナ
５４ スワラ
５６ 上流側収縮部
５８ 膨張部
５９ 下流側円筒部
６０ ベンチュリチャンバ
６２ 内壁面
６３ 外側平行壁面、軸方向端部
６４ 冷却通路、ベンチュリ通路
７０ スロート
７２ 冷却入口アパーチャ、冷却空気入口
７４ 環状出口、噴射部位

Claims (10)

1. 収縮部と膨張部（６８）と円筒部（５９）とを有すると共に、中で圧縮空気と燃料と燃焼物とが前記収縮部と膨張部と円筒部とを通して下流側に流れるベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバ（６０）と、
   前記ベンチュリチャンバの壁面の間の冷却ガス通路（６４）と、
   前記ベンチュリチャンバの外壁面（６３）の少なくとも１つの冷却ガス入口（７２）と、
   前記ベンチュリチャンバの内壁面（６２）にあり且つ前記膨張部および円筒部の少なくとも１つの中にあるところの少なくとも１つの冷却ガス出口であって、前記少なくとも１つの冷却ガス入口の下流側で且つ前記チャンバの軸方向端部（７６）の上流側にある少なくとも１つの冷却ガス出口（７４）とを備える燃焼器用ベンチュリ。
2. 前記ベンチュリチャンバ（６０）は、燃焼器の一次燃焼チャンバ（２４）と二次燃焼チャンバ（２６）との間に位置決めされ、前記燃焼器がガスタービン燃焼器であることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
3. 前記ベンチュリチャンバ（６０）はさらに、前記収縮部と膨張部との間のスロート領域（２８）を備えていることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
4. 前記ベンチュリチャンバ（６０）は、断面が円形であることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
5. 前記冷却ガス出口（７４）はさらに、前記ベンチュリチャンバの前記内壁面（６２）の周りで周方向に配置された複数の冷却ガス出口を備えることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
6. 前記少なくとも１つの冷却ガス出口（７４）は、前記ベンチュリ区域に対して径方向内側に冷却ガスを放出させることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
7. 前記少なくとも１つの冷却ガス出口（７４）は、それぞれ周方向に配置された１対の出口列を備えることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
8. 前記少なくとも１つの冷却ガス入口（７２）は、前記外壁面の前記収縮部および膨張部（５６、５８）内にあることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
9. 前記少なくとも１つの冷却ガス入口（７２）は、前記外壁面（６３）の周りに周方向に配置された１列の入口であることを特徴とする請求項１記載のベンチュリ。
10. 収縮部（６６）と膨張部（６８）と円筒部（５９）とを有すると共に、中で圧縮空気と燃料と燃焼物とが前記収縮部と膨張部と円筒部とを通して下流側に流れるベンチュリ区域を画定する二重壁面ベンチュリチャンバ（６０）と、
    前記ベンチュリチャンバの壁面（６２、６３）の間の冷却ガス通路（６４）と、
    前記ベンチュリチャンバの外壁面の冷却ガス入口（７２）と、
    前記ベンチュリチャンバの内壁面にあり且つ前記膨張部および円筒部の少なくとも１つの中にあるところの少なくとも１つの冷却ガス出口であって、前記ベンチュリ区域内へ内側に冷却ガスを放出させるための少なくとも１つの冷却ガス出口（７４）とを備える燃焼器用ベンチュリ。

Images